JP2011097066A - 孔明け用金属箔複合シート及びドリル孔明け加工法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
反りの小さいドリル孔明け用金属箔複合シート、並びに該金属箔複合シートを使用したドリル孔明け法を提供する。
【解決手段】
金属箔の片面に、有機物層を形成した孔明け用金属箔複合シートにおいて、該有機物層が、ポリエーテルエステル(A)20〜90重量部と、水溶性滑剤(B)10〜80重量部との混合物からなる厚さ0.02〜3.0mmの層であり、該金属箔の該有機物層と接着する面の表面粗さが5〜15μmである事を特徴とするプリント配線材料用の孔明け用金属箔複合シートであり、該孔明け用金属箔複合シートの金属箔面側を、プリント配線材料に接して配置し、シート面側から、ドリル孔明けをすることを特徴とするプリント配線材料の孔明け加工法。
【選択図】なし
反りの小さいドリル孔明け用金属箔複合シート、並びに該金属箔複合シートを使用したドリル孔明け法を提供する。
【解決手段】
金属箔の片面に、有機物層を形成した孔明け用金属箔複合シートにおいて、該有機物層が、ポリエーテルエステル(A)20〜90重量部と、水溶性滑剤(B)10〜80重量部との混合物からなる厚さ0.02〜3.0mmの層であり、該金属箔の該有機物層と接着する面の表面粗さが5〜15μmである事を特徴とするプリント配線材料用の孔明け用金属箔複合シートであり、該孔明け用金属箔複合シートの金属箔面側を、プリント配線材料に接して配置し、シート面側から、ドリル孔明けをすることを特徴とするプリント配線材料の孔明け加工法。
【選択図】なし
Description
本発明は、プリント配線材料分野で使用される孔明け用金属箔複合シートに関するものであり、2.0mmφ以下の孔明けをする際に、摩擦熱によるドリルビットの発熱を抑え、位置精度を向上さる孔明け用金属箔複合シートの生産性の改善、ドリル加工時の作業性の向上、並びに高品質で高能率の孔明けを可能とする孔明け加工法に関するものである。
プリント配線材料に、表裏導通用のドリル孔明けを行う際、該プリント配線材料の片面或いは両面に水溶性滑剤、具体的にはジエチレングリコールやジプロピレングリコールなどのグルコール類と脂肪酸などの剛性ワックス、非イオン系界面活性剤との混合物を、紙などに含浸したシートを配置して行う方法が、USP-4781495、4929370に開示されているが、これらの方法は、ドリル発熱防止効果が不十分であったり、多孔質シートへのこれら混合物の含浸性が劣ったり、さらにベタつく等の欠点があった。
これらの解決手法として、特開平6-344297に、ポリエーテルエステルと水溶性滑剤からなるシートを使用した孔明け加工法が提案されているが、該加工法では、ドリル孔の品質向上やベタつきの改善は認められるものの、シートと金属箔を一体化させる場合、接着性を保持するため、シートが十分軟化する温度で接着させる必要があり、結果として、熱収縮の影響で、反りが大きくなる傾向が見られ、生産性や作業性には問題があった。
これらの解決手法として、特開平6-344297に、ポリエーテルエステルと水溶性滑剤からなるシートを使用した孔明け加工法が提案されているが、該加工法では、ドリル孔の品質向上やベタつきの改善は認められるものの、シートと金属箔を一体化させる場合、接着性を保持するため、シートが十分軟化する温度で接着させる必要があり、結果として、熱収縮の影響で、反りが大きくなる傾向が見られ、生産性や作業性には問題があった。
本発明は、金属箔との接着性を改善した、反りの小さい、ドリルビットの発熱防止などの効果に優れた、ベタツキが無い孔明け用金属箔複合シート、並びに該孔明け用金属箔複合シートを使用する、孔品質に優れ、作業性を改善したドリル孔明け法を提供するものである。
本発明者らは、種々検討した結果、金属箔複合シートにおいて、シートと接着する金属箔面側を粗面化した金属箔を使用することにより、接着性が改善されるため、シートと金属箔との接着温度の低下が可能となり、その結果、金属箔複合シートの反りが小さくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、金属箔の片面に、有機物層を形成した孔明け用金属箔複合シートにおいて、該有機物層が、ポリエーテルエステル(A)20〜90重量部と、水溶性滑剤(B)10〜80重量部との混合物からなる厚さ0.02〜3.0mmの層であり、該金属箔の該有機物層と接着する面の表面粗さが5〜15μmである事を特徴とするプリント配線材料用の孔明け用金属箔複合シートであり、該孔明け用金属箔複合シートの金属箔面側を、プリント配線材料に接して配置し、シート面側からドリル孔明けをすることを特徴とするプリント配線材料の孔明け加工法である。
即ち、本発明は、金属箔の片面に、有機物層を形成した孔明け用金属箔複合シートにおいて、該有機物層が、ポリエーテルエステル(A)20〜90重量部と、水溶性滑剤(B)10〜80重量部との混合物からなる厚さ0.02〜3.0mmの層であり、該金属箔の該有機物層と接着する面の表面粗さが5〜15μmである事を特徴とするプリント配線材料用の孔明け用金属箔複合シートであり、該孔明け用金属箔複合シートの金属箔面側を、プリント配線材料に接して配置し、シート面側からドリル孔明けをすることを特徴とするプリント配線材料の孔明け加工法である。
本発明の孔明け用金属箔複合シートは、金属箔とシートとの接着力が改善されることで、結果として、反りが小さくなることから、プリント配線材料に配置する作業が容易となり、該孔明け用金属箔複合シートを用いた孔明け加工法は、滑剤混合物による孔明け時の摩擦熱の軽減効果に優れることから、高品質で高能率の孔明け加工が可能となり、工業的な実用性は極めて高いものである。
本発明において使用されるポリエーテルエステル(A)とは、主鎖中にエーテル結合を有する線状化合物のエステル化物であれば、特に限定されるものではない。 代表的な例としては、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレンオキサイドやこれらの共重合物で例示されるグリコール類、またはエチレンオキサイド類の重合物と、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、セバシン酸等、及びそれらのジメチルエステル、ジエチルエステル等、ピロメリット酸無水物等で例示される多価カルボン酸、その無水物、またはそのエステルとを反応させて得られる樹脂などが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。
また、ポリエーテルエステル(A)に、数平均分子量10000以上のポリエチレンオキサイドを混合して使用することも可能である。
ポリエーテルエステル(A)の融点または軟化点は、30〜200℃ の範囲のものが選択され、好ましくは40〜150℃の範囲のものが使用される。
ポリエーテルエステル(A)の配合量は、ポリエーテルエステル(A)と水溶性滑剤 (B)の配合量の合計100重量部に対し、20〜90重量部の範囲であり、20重量部未満では、シートの強度が不足し、90重量部を超えると湿潤性が不十分で、本発明の目的に適しない。
また、ポリエーテルエステル(A)に、数平均分子量10000以上のポリエチレンオキサイドを混合して使用することも可能である。
ポリエーテルエステル(A)の融点または軟化点は、30〜200℃ の範囲のものが選択され、好ましくは40〜150℃の範囲のものが使用される。
ポリエーテルエステル(A)の配合量は、ポリエーテルエステル(A)と水溶性滑剤 (B)の配合量の合計100重量部に対し、20〜90重量部の範囲であり、20重量部未満では、シートの強度が不足し、90重量部を超えると湿潤性が不十分で、本発明の目的に適しない。
本発明において使用される水溶性滑剤 (B)とは、具体的には、数平均分子量1000〜9000のポリエチレングリコール;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどで例示されるポリオキシエチレンのモノエーテル類;ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート;ヘキサグリセリンモノステアレート、デカヘキサグリセリンモノステアレートなどで例示されるポリグリセリンモノステアレート類;ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマーが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。
水溶性滑剤(B)の融点または軟化点は、30〜200℃ の範囲のものが選択され、好ましくは40〜150℃の範囲のものが使用される。
水溶性滑剤(B)の配合量は、ポリエーテルエステル(A)と水溶性滑剤 (B)の配合量の合計100重量部に対し、10〜80重量部の範囲であり、10重量部未満では粘度が高くなりすぎ、80重量部を超えるとシートが脆くなり、好ましくない。
水溶性滑剤(B)の融点または軟化点は、30〜200℃ の範囲のものが選択され、好ましくは40〜150℃の範囲のものが使用される。
水溶性滑剤(B)の配合量は、ポリエーテルエステル(A)と水溶性滑剤 (B)の配合量の合計100重量部に対し、10〜80重量部の範囲であり、10重量部未満では粘度が高くなりすぎ、80重量部を超えるとシートが脆くなり、好ましくない。
本発明において使用される金属箔は、その片面、正確にはポリエーテルエステル(A)と水溶性滑剤(B)との混合物と接着する面の表面粗さ(JIS B−0601に規定される最大高さ:Ry)が5〜15μmである比較的軟質の工業的に使用される公知の金属箔であれば、特に制約はされない。
金属箔の材質の具体例としては、軟質アルミニウム、半硬質アルミニウム、硬質アルミニウムなどがあげられ、厚さとしては、50〜500μmの範囲であり、50μm未満では基板のバリが発生し易く、500μmを超えると、発生する切り粉の排出が困難になり、好ましくない。
金属箔の材質の具体例としては、軟質アルミニウム、半硬質アルミニウム、硬質アルミニウムなどがあげられ、厚さとしては、50〜500μmの範囲であり、50μm未満では基板のバリが発生し易く、500μmを超えると、発生する切り粉の排出が困難になり、好ましくない。
孔明け用金属箔複合シートの製造方法としては、工業的に使用される公知の方法であれば、特に制約はされない。具体的には、ポリエーテルエステル(A)と水溶性滑剤(B)をロールやニーダー、またはその他の混錬手段を使用し、適宜加温或いは加熱して、好適には粘度5万〜20万センチポイズ(150℃)程度の均一な混合物とし、ロール法やカーテンコート法などで、金属箔上に塗布層を形成する方法;該混合物をプレスやロール、またはT−ダイ押出機等を使用し、予め所望の厚さのシートに成形し、これを金属箔に重ね、プレスやロール等で加熱・加圧し、必要に応じて接着剤等により、接着する方法が例示される。
孔明け用金属箔複合シートの、シートの厚さは、0.02〜3.0mmの範囲であり、0.02mm未満では、得られる孔品質が低下し、3.0mmを超えるとドリルビットへの巻き付きが起こり、好ましくない
孔明け用金属箔複合シートの、シートの厚さは、0.02〜3.0mmの範囲であり、0.02mm未満では、得られる孔品質が低下し、3.0mmを超えるとドリルビットへの巻き付きが起こり、好ましくない
本発明の孔明け加工法は、該孔明け用金属箔複合シートをプリント配線材料、例えば銅張積層板、多層板などの最上面に、該孔明け用金属箔複合シートの金属箔面側が、プリント配線材料に接するように配置し、該孔明け用金属箔複合シートのシート面側から、ドリル孔明けを行うものである。
実施例1
ポリエチレングリコール・ジメチルテレフタレート重縮合物(商品名:パオゲンPP−15、第一工業製薬製)50重量部、ポリオキシエチレンモノステアレート(商品名:ノニオンS−40、日本油脂製)50重量部を、ニーダーを使用し、温度150℃の窒素雰囲気中で混錬した後、押出機にて、厚さ0.2mmのシートを作成した。
このシートを、厚さ100μm、表面粗さ10μmの硬質アルミ箔の片面に重ね、90℃ の加熱ロールを使用して接着させ、孔明け用アルミ箔複合シートを得た。このシートは、ベタつきがなく、取扱いは容易であった。
得られた孔明け用アルミ箔複合シートを 340mm×510mmのサイズに切断し、温度:20℃、湿度:40%の雰囲気中に、24時間放置した後、シート接着力と反りを測定した結果を表1に示した。
また、孔明け用アルミ箔複合シートを、厚さ1.6mmのガラスエポキシ6層板(内層:4層、内層銅箔厚み:70μm、外層銅箔厚み:18μm)を2枚重ねた上面に配置し、下面に当て板(紙フェノール積層板)を配置し、ドリルビット:0.35mmφ、回転数:80000rpm、送り速度:1.6m/min.の条件でドリル孔明け加工を行い、孔評価を行った結果を表1に示した。
ポリエチレングリコール・ジメチルテレフタレート重縮合物(商品名:パオゲンPP−15、第一工業製薬製)50重量部、ポリオキシエチレンモノステアレート(商品名:ノニオンS−40、日本油脂製)50重量部を、ニーダーを使用し、温度150℃の窒素雰囲気中で混錬した後、押出機にて、厚さ0.2mmのシートを作成した。
このシートを、厚さ100μm、表面粗さ10μmの硬質アルミ箔の片面に重ね、90℃ の加熱ロールを使用して接着させ、孔明け用アルミ箔複合シートを得た。このシートは、ベタつきがなく、取扱いは容易であった。
得られた孔明け用アルミ箔複合シートを 340mm×510mmのサイズに切断し、温度:20℃、湿度:40%の雰囲気中に、24時間放置した後、シート接着力と反りを測定した結果を表1に示した。
また、孔明け用アルミ箔複合シートを、厚さ1.6mmのガラスエポキシ6層板(内層:4層、内層銅箔厚み:70μm、外層銅箔厚み:18μm)を2枚重ねた上面に配置し、下面に当て板(紙フェノール積層板)を配置し、ドリルビット:0.35mmφ、回転数:80000rpm、送り速度:1.6m/min.の条件でドリル孔明け加工を行い、孔評価を行った結果を表1に示した。
実施例2
ポリエチレングリコール・ジメチルテレフタレート重縮合物(商品名:パオゲンPP−15)70重量部、数平均分子量8000のポリエチレングリコール 30重量部を使用し、実施例1と同様にして、厚さ0.2mmのシートを作成した。このシートを、厚さ100μm、表面粗さ8μmの硬質アルミ箔の片面に重ね、90℃ の加熱ロールを使用して接着させ、孔明け用アルミ箔複合シートを得た。
得られた孔明け用アルミ箔複合シートを実施例1と同様にして、シート接着力と反りの測定、並びに孔評価を行った結果を表1に示した。
ポリエチレングリコール・ジメチルテレフタレート重縮合物(商品名:パオゲンPP−15)70重量部、数平均分子量8000のポリエチレングリコール 30重量部を使用し、実施例1と同様にして、厚さ0.2mmのシートを作成した。このシートを、厚さ100μm、表面粗さ8μmの硬質アルミ箔の片面に重ね、90℃ の加熱ロールを使用して接着させ、孔明け用アルミ箔複合シートを得た。
得られた孔明け用アルミ箔複合シートを実施例1と同様にして、シート接着力と反りの測定、並びに孔評価を行った結果を表1に示した。
実施例3
ポリエチレングリコール・ジメチルテレフタレート重縮合物(商品名:パオゲンPP−15)20重量部、ポリエチレンオキサイド(商品名:アルコックスR−150、明成化学製)10重量部、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー(商品名:プロノン208、日本油脂製)70重量部を使用し、実施例1と同様にして、孔明け用アルミ箔複合シートを得た。このシートは、ベタつきがなく、取扱いは容易であった。
得られた孔明け用アルミ箔複合シートを実施例1と同様にして、シート接着力と反りの測定、並びに孔評価を行った結果を表1に示した。
ポリエチレングリコール・ジメチルテレフタレート重縮合物(商品名:パオゲンPP−15)20重量部、ポリエチレンオキサイド(商品名:アルコックスR−150、明成化学製)10重量部、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー(商品名:プロノン208、日本油脂製)70重量部を使用し、実施例1と同様にして、孔明け用アルミ箔複合シートを得た。このシートは、ベタつきがなく、取扱いは容易であった。
得られた孔明け用アルミ箔複合シートを実施例1と同様にして、シート接着力と反りの測定、並びに孔評価を行った結果を表1に示した。
比較例1
実施例1で得られたシートを、厚さ100μm、表面粗さ2μmの硬質アルミ箔の片面に重ね、90℃の加熱ロールを使用して接着させ、孔明け用アルミ箔複合シートを得た。
得られた孔明け用アルミ箔複合シートを実施例1と同様にして、シート接着力と反りの測定、並びに孔評価を行った結果を表1に示した。
実施例1で得られたシートを、厚さ100μm、表面粗さ2μmの硬質アルミ箔の片面に重ね、90℃の加熱ロールを使用して接着させ、孔明け用アルミ箔複合シートを得た。
得られた孔明け用アルミ箔複合シートを実施例1と同様にして、シート接着力と反りの測定、並びに孔評価を行った結果を表1に示した。
比較例2
実施例1で得られたシートを、厚さ100μm、表面粗さ2μmの硬質アルミ箔の片面に重ね、110℃の加熱ロールを使用して接着させ、孔明け用アルミ箔複合シートを得た。
得られた孔明け用アルミ箔複合シートを実施例1と同様にして、シート接着力と反りの測定、並びに孔評価を行った結果を表1に示した。
実施例1で得られたシートを、厚さ100μm、表面粗さ2μmの硬質アルミ箔の片面に重ね、110℃の加熱ロールを使用して接着させ、孔明け用アルミ箔複合シートを得た。
得られた孔明け用アルミ箔複合シートを実施例1と同様にして、シート接着力と反りの測定、並びに孔評価を行った結果を表1に示した。
比較例3
実施例1において、孔明け用滑剤シートの替わりに、厚さ150μm、表面粗さ2μmの硬質アルミ箔を使用し、他は実施例1と同様のドリル孔明け条件で、孔明け加工を行い、孔評価を行った結果を表1に示した。
実施例1において、孔明け用滑剤シートの替わりに、厚さ150μm、表面粗さ2μmの硬質アルミ箔を使用し、他は実施例1と同様のドリル孔明け条件で、孔明け加工を行い、孔評価を行った結果を表1に示した。
2) 多層板の孔明け加工の際、摩擦熱の放散が不十分になると、ドリルビットの温度が上昇し、これにより、切り粉の樹脂部分が軟化溶融し、スルーホール内壁の内層の銅箔断面等に再付着する現象をスミヤーと言う。
(試験方法)
接着力 :シート部分を幅10mmで引き剥がし、オートグラフで測定した値。(JIS C 6481の銅箔の引き剥がし強度測定法に準拠)
反り :金属箔複合シートの一辺の中央で垂直に吊り下げ、その辺に並行に直定規を当て、直定規と金属箔複合シートの面との間の最大の隔たりを金属製直尺で測定した値。
ハロー :25℃の 4N・塩酸で5分間浸漬後、顕微鏡で観察したハローの最大値。
スミヤー:スルホール断面の顕微鏡観察を行い、スミヤー無しを10点、全スミヤーを0点として算出した20孔の平均点。( )は最低点を示す。
孔位置精度:孔位置基準値と、孔加工後の下板の孔位置とのずれ量を座標測定機で測定した値。
接着力 :シート部分を幅10mmで引き剥がし、オートグラフで測定した値。(JIS C 6481の銅箔の引き剥がし強度測定法に準拠)
反り :金属箔複合シートの一辺の中央で垂直に吊り下げ、その辺に並行に直定規を当て、直定規と金属箔複合シートの面との間の最大の隔たりを金属製直尺で測定した値。
ハロー :25℃の 4N・塩酸で5分間浸漬後、顕微鏡で観察したハローの最大値。
スミヤー:スルホール断面の顕微鏡観察を行い、スミヤー無しを10点、全スミヤーを0点として算出した20孔の平均点。( )は最低点を示す。
孔位置精度:孔位置基準値と、孔加工後の下板の孔位置とのずれ量を座標測定機で測定した値。
Claims (5)
- 金属箔の片面に、有機物層を形成した孔明け用金属箔複合シートにおいて、該有機層が、ポリエーテルエステル(A)20〜90重量部と、水溶性滑剤(B)10〜80重量部との混合物からなる厚さ0.02〜3.0mmの層であり、該有機物層と接着する該金属箔面の表面粗さが5〜15μmであり、且つシート接着力が300g/cm以上であり、且つ反りが40mm未満であることを特徴とする、プリント配線材料用の孔明け用金属箔複合シート。
- 該ポリエーテルエステル(A)に、数平均分子量10000以上のポリエチレンオキサイドを混合することを特徴とする請求項1記載の孔明け用金属箔複合シート。
- 該水溶性滑剤(B)が、数平均分子量1000〜9000のポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンのモノエーテル、ポリオキシエチレンのエステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリグリセリンモノステアレート、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマーからなる群から選択された1種もしくは2種以上であることを特徴とする請求項1記載の孔明け用金属箔複合シート。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の孔明け用金属箔複合シートの金属箔面側を、プリント配線材料に接して配置し、シート面側からドリル孔明けをすることを特徴とするプリント配線材料の孔明け加工法。
- 金属箔の片面に、有機物層を形成した孔明け用金属箔複合シートの製造方法において、ポリエーテルエステル(A)20〜90重量部と、水溶性滑剤(B)10〜80重量部との混合物からなる厚さ0.02〜3.0mmの該有機物層のシートを、表面粗さが5〜15μmである該金属箔の面に、100℃以下の温度で接着することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の孔明け用金属箔複合シートの製造方法。
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