JPWO2017155060A1 - ドリル孔あけ用エントリーシート及びそれを用いたドリル孔あけ加工方法 - Google Patents

ドリル孔あけ用エントリーシート及びそれを用いたドリル孔あけ加工方法 Download PDF

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Abstract

金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に接着層を介在させることなく形成されたポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)とを含む樹脂組成物を含む層とを備え、樹脂組成物を含む層におけるポリウレタン樹脂(A)の含有量が、ポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して、28質量部以上60質量部以下であり、ポリウレタン樹脂(A)が、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを有する共重合体である、ドリル孔あけ用エントリーシート。

Description

本発明は、ドリル孔あけ用エントリーシート、及びそれを用いたドリル孔あけ加工方法に関する。
プリント配線板材料に使用される積層板や多層板のドリル孔あけ加工方法としては、一般的に、積層板又は多層板を1枚又は複数枚重ねて、その最上部に当て板としてアルミニウム箔のような金属箔単体又は金属箔表面に樹脂組成物を含む層を形成したシート(以下、本明細書ではこの「シート」を、「ドリル孔あけ用エントリーシート」又は単に「エントリーシート」ともいう。)を配置して孔あけ加工を行う方法が採用されている。
近年、プリント配線板に対する信頼性向上の要求及び高密度化の進展に伴い、プリント配線板に用いられる積層板又は多層板のドリル孔あけ加工に対しても、孔位置精度の向上及び孔壁粗さの低減などの高品質な加工が要求されている。
上述した孔位置精度の向上及び孔壁粗さの低減などの要求に対応すべく、例えば、特許文献1では、ポリエチレングリコールなどの水溶性樹脂からなるシートを使用した孔あけ加工法が提案されている。また、特許文献2では、金属箔に水溶性樹脂層を形成した孔あけ用滑剤シートが提案されている。更に、特許文献3では、熱硬化性樹脂薄膜を形成したアルミニウム箔に水溶性樹脂層を形成した孔あけ用エントリーシートが提案されている。また、特許文献4では、潤滑樹脂組成物にノンハロゲンの着色剤を配合した孔あけ用滑剤シートが提案されている。
ドリル孔あけ用エントリーシートの一つの形態として、金属箔と該金属箔の少なくとも片面に形成された樹脂組成物を含む層(以下、「樹脂組成物層」という。)からなる形態が提案されている。しかしながら、金属箔及び樹脂組成物層はそれらの間での接着強度が弱い。そのため、金属箔と樹脂組成物層とが直接接触したドリル孔あけ用エントリーシートでは、ドリル孔あけ加工の際に樹脂組成物層が金属箔から剥離し、この剥離した樹脂組成物層をドリルが踏んでしまい、孔位置精度の悪化、及びドリルの折損頻度の悪化につながる場合が多い。また、ドリル孔あけ用エントリーシートは、通常、複数枚の積層板又は多層板の両面に配置した後、固定用のテープでそれらを1つの束にした状態で孔あけ加工を施される。ところが、固定用のテープが樹脂組成物層とともにその束から剥離してしまうため、結果としてエントリーシートの位置がずれてしまう場合もある。そこで、実用的には、金属箔と樹脂組成物層との接着強度の向上を目的として、金属箔と樹脂組成物層の間に、ウレタン系化合物、酢酸ビニル系化合物、塩化ビニル系化合物、ポリエステル系化合物、及びこれらの重合物、エポキシ系化合物、並びに、シアネート系化合物等からなる接着層(接着皮膜)を形成した形態としてエントリーシートが用いられている(例えば、特許文献5参照)。
特開平4−92494号公報 特開平5−169400号公報 特開2003−136485号公報 特開2004−230470号公報 特開2011−183548号公報
しかしながら、特許文献5に記載のように金属箔と樹脂組成物層との間に接着層を設けると、接着層が樹脂組成物の潤滑効果を妨げる。その結果、ドリル孔あけ用エントリーシートに要求される重要な特性である、孔位置精度及び孔壁粗さが悪化する場合がある。そこで、金属箔と樹脂組成物層との間に接着層を設けていないにも関わらず、金属箔と樹脂組成物層との接着強度が強く、かつ孔位置精度及び内壁粗さが優れたドリル孔あけ用エントリーシートの開発が切望されている。
本発明の課題は、こうした現状に鑑み、金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に接着層を介在させることなく形成された樹脂組成物を含む層とからなるドリル孔あけ用エントリーシートであって、金属箔と樹脂組成物を含む層との接着強度が強く、さらには、ドリル孔あけ加工の際の孔位置精度に優れるドリル孔あけ用エントリーシート、及びそれを用いたドリル孔あけ加工方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するため種々の検討を行った。その結果、金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に接着層を介在させることなく形成された樹脂組成物を含む層とを備えるドリル孔あけ用エントリーシートであって、樹脂組成物を含む層が特定の樹脂を含み、その特定の樹脂の含有量が特定の範囲であるドリル孔あけ用エントリーシートが、金属箔と樹脂組成物を含む層との接着強度が強く、さらには、ドリル孔あけ加工の際の孔位置精度に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に接着層を介在させることなく形成されたポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)とを含む樹脂組成物を含む層と、を備え、前記樹脂組成物を含む層における前記ポリウレタン樹脂(A)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂(A)と前記水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して、28質量部以上60質量部以下であり、前記ポリウレタン樹脂(A)が、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを有する共重合体である、ドリル孔あけ用エントリーシート。
〔2〕前記樹脂組成物を含む層における前記水溶性樹脂(B)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂(A)と前記水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して、40質量部以上72質量部以下である、〔1〕に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔3〕前記ポリウレタン樹脂(A)が、前記脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と前記脂肪族ポリオール由来の構成単位とからなる共重合体である、〔1〕又は〔2〕に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔4〕前記脂環式ジイソシアネートがイソホロンジイソシアネートを含む、〔1〕〜〔3〕のいずれか一つに記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔5〕前記共重合体が有する、前記イソホロンジイソシアネート由来の構成単位と前記脂肪族ポリオール由来の構成単位との割合が、前記イソホロンジイソシアネート由来の構成単位のモル数:脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数として、3:97〜9:91の範囲である、〔4〕に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔6〕前記ポリウレタン樹脂(A)の数平均分子量が、5000以上50000以下である、〔1〕〜〔5〕のいずれか一つに記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔7〕前記水溶性樹脂(B)が、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンのモノエーテル化合物、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリグリセリンモノステアレート、及びポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、並びにそれらの誘導体からなる群より選択される1種又は2種以上である、〔1〕〜〔6〕のいずれか一つに記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔8〕前記水溶性樹脂(B)が、50000以上1500000以下の重量平均分子量を有する高分子水溶性樹脂(b1)と、1000以上30000以下の重量平均分子量を有する低分子水溶性樹脂(b2)と、を含み、前記高分子水溶性樹脂(b1)が、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、及びセルロース誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含み、前記低分子水溶性樹脂(b2)が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンのモノエーテル化合物、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、及びポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、並びにそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含む、〔7〕に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔9〕前記樹脂組成物を含む層の厚さが0.02mm以上0.3mm以下である、〔1〕〜〔8〕のいずれか一つに記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔10〕前記金属箔の厚さが0.05mm以上0.5mm以下である、〔1〕〜〔9〕のいずれかに一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔11〕〔1〕〜〔10〕のいずれか一つに記載のドリル孔あけ用エントリーシートを、積層板又は多層板の最上面に配置して、前記ドリル孔あけ用エントリーシートの上面から前記積層板又は多層板のドリル孔あけをすることにより、前記積層板又は多層板に孔を形成する、ドリル孔あけ加工方法。
本発明によれば、金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に接着層を介在させることなく形成された樹脂組成物を含む層とからなるドリル孔あけエントリーシートであって、金属箔と樹脂組成物を含む層との接着強度が強く、さらには、ドリル孔あけ加工の際の孔位置精度に優れるドリル孔あけ用エントリーシート、及びそれを用いたドリル孔あけ方法を提供することができる。
以下、本実施形態を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明は下記本実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
[I:ドリル孔あけ用エントリーシート]
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に接着層を介在させることなく形成されたポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)とを含む樹脂組成物を含む層(以下、「樹脂組成物層」という。)とを備えるドリル孔あけ用エントリーシートであって、樹脂組成物層におけるポリウレタン樹脂(A)の含有量が、ポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して、28質量部以上60質量部以下であり、ポリウレタン樹脂(A)が、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを有する共重合体である。
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に接着層を介在させることなく形成された樹脂組成物層とからなる。すなわち、金属箔と樹脂組成物層との間に、金属箔と樹脂組成物とを接着させるための接着層(樹脂皮膜)を有せず、金属箔と樹脂組成物層とが直接接触している形態である。樹脂組成物層がポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)とを含み、樹脂組成物層におけるポリウレタン樹脂(A)の含有量が上述した範囲であり、かつポリウレタン樹脂(A)が脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを有する共重合体であることによって、金属箔と樹脂組成物層との間に接着層を介在させなくても、金属箔と樹脂組成物層との接着強度が強く、かつドリル孔あけ加工の際の孔位置精度に優れるようになる。
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、その原料及びエントリーシートの製造工程の両面において経済的である。すなわち、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは接着層を介在させなくてもよいので、原材料費を低減でき、また、接着層を形成する工程が不要であり、従来のドリル孔あけ用エントリーシートよりも経済性の点でも優れる。樹脂組成物層は、金属箔の片面に形成された形態であってもよく、両面に形成された形態であってもよい。両面に樹脂組成物層を形成する場合、それらの層における樹脂組成物の組成は互いに同じであっても異なっていてもよい。
[II:ポリウレタン樹脂(A)]
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートにおける樹脂組成物層に含まれるポリウレタン樹脂(A)は、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを有する共重合体である。該共重合体は、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを成分として有する共重合体であれば、特に限定されない。
脂環式ジイソシアネート由来の構成単位とは、重合体とした際に、重合反応の原料として用いられる脂環式ジイソシアネートに由来する重合体中の構成単位(骨格)のことである。脂肪族ポリオール由来の構成単位とは、重合体とした際に、重合反応の原料として用いられる脂肪族ポリオールに由来する重合体中の構成単位(骨格)のことである。すなわち、上記共重合体は、少なくとも、重合体とした際に脂環式ジイソシアネート由来の構成単位を与える脂環式ジイソシアネートと脂肪族ポリオール由来の構成単位を与える脂肪族ポリオールとを、共重合反応させて得られるものである。
ポリウレタン樹脂(A)が、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを有する共重合体であることにより、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、金属箔と樹脂組成物層との接着強度が強く、かつドリル孔あけ加工の際の孔位置精度に優れる傾向にある。その理由は、特にこれに限定されないが、共重合体が脂環式ジイソシアネート由来の構成単位を有することに主に起因して金属箔と樹脂組成物層との接着強度が強くなり、かつ共重合体が脂肪族ポリオール由来の構成単位を有することに主に起因して樹脂組成物層が優れた潤滑性を有するのでドリル孔あけ加工の際の孔位置精度に優れる、と考えられる。
脂環式ジイソシアネート由来の構成単位を与える脂環式ジイソシアネートは、分子内にイソシアネート基を2個有する脂環式の有機化合物であれば、特に限定されず、モノマーであっても重合体であってもよい。そのような化合物としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−ノルボルナンジイソシアネート、及び2,6−ノルボルナンジイソシアネートが挙げられる。これらのなかでも、本実施形態の目的をより有効かつ確実に達成する観点から、イソホロンジイソシアネート、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、及び1,4−ジイソシアナトシクロヘキサンがより好ましく、イソホロンジイソシアネートが特に好ましい。これらの脂環式ジイソシアネートは、1種類を単独で用いてよく、2種類以上を併用して用いてもよい。
脂肪族ポリオール由来の構成単位を与える脂肪族ポリオールは、分子内に水酸基を2個以上有する脂肪族の有機化合物であれば、特に限定されず、モノマーであっても重合体であってもよい。そのような化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、トリエチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、2−メチル−3−メチル−1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及び6−ヒドロキシアジピン酸−1−ヘキサノイルエステル(カプロラクトンと1,6−ヘキサンジオールの反応生成物)が挙げられる。これらのなかでも、本実施形態の目的をより有効かつ確実に達成する観点から、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及び6−ヒドロキシアジピン酸−1−ヘキサノイルエステルが好ましく、1,6−ヘキサンジオール、及び6−ヒドロキシアジピン酸−1−ヘキサノイルエステルが特に好ましい。これらの脂肪族ポリオールは、1種類を単独で用いてよく、2種類以上を併用して用いてもよい。
脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを有する共重合体における、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位との割合は、特に限定されないが、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位のモル数:脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数として、3:97〜9:91の範囲であることが好ましい。それらの構成単位の合計のモル数100に対する脂環式ジイソシアネート由来の構成単位のモル数の比が3以上であれば、樹脂組成物層と金属箔との接着強度がより十分であり、ドリル孔あけ加工の際、樹脂組成物層が一層剥離しにくくなるので、孔位置精度に更に優れる傾向にある。一方、それらの構成単位の合計のモル数100に対する脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数の比が91以上であれば、ドリル孔あけ加工の際の潤滑性が更に良好になるため、加工により発生する切削屑の排出性が一層向上し、これによって、孔位置精度により優れたり、及び/又は、ドリル加工寿命が更に長くなったりする傾向にある。
脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを有する共重合体は、本実施形態の目的を損なわない範囲で、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位及び脂肪族ポリオール由来の構成単位以外の構成単位(以下、本明細書では、「その他の構成単位」ともいう。)を含んでいてもよい。すなわち、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを有する共重合体は、重合体とした際に脂環式ジイソシアネート由来の構成単位を与える脂環式ジイソシアネートと、脂肪族ポリオール由来の構成単位を与える脂肪族ポリオールと、必要に応じてその他の構成単位を与える化合物とを、共重合反応させて得られる共重合体であってもよい。その他の構成単位は、本実施形態の目的を損なわない構成単位であれば、特に限定されるものではなく、例えば、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、セバシン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、及び1,2,7,8−オクタテトラカルボン酸などのポリカルボン酸由来の構成単位;エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、1,3−ブタンジエン、1−ペンテン、3−ペンテン、1,3−ペンタジエン、及び1,5−ペンタジエンなどのオレフィン由来の構成単位;並びに、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、及びフマル酸などの不飽和カルボン酸由来の構成単位が挙げられる。
脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とその他の構成単位とを有する共重合体において、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とその他の構成単位との組み合わせは特に限定されない。脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とその他の構成単位とを有する共重合体におけるその他の構成単位の含有量は、本実施形態の目的を損なわない範囲であれば特に限定されない。ただし、本実施形態の目的をより有効かつ確実に達成する観点から、共重合体中の脂環式ジイソシアネート由来の構成単位のモル数と脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数とその他の構成単位のモル数との合計量を100モルとしたとき、1〜5モルであることが好ましい。
ポリウレタン樹脂(A)として、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位と必要に応じてその他の構成単位とを有する共重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用して用いてもよい。
本実施形態において、ポリウレタン樹脂(A)は、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とからなる共重合体、すなわち脂環式ジイソシアネート−脂肪族ポリオール共重合体である。ポリウレタン樹脂(A)が、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とからなる共重合体であると、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、金属箔と樹脂組成物層との接着強度がより強く、かつドリル孔あけ加工の際の孔位置精度により優れる傾向にある。
脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とからなる共重合体は、特に限定されず、例えば、上述した脂環式ジイソシアネート由来の構成単位を与える脂環式ジイソシアネートと、上述した脂肪族ポリオール由来の構成単位を与える脂肪族ポリオールとを、共重合反応させて得られる共重合体が挙げられる。脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とからなる共重合体において、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位との組み合わせは特に限定されない。また、ポリウレタン樹脂(A)として、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とからなる共重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用して用いてもよい。
脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とからなる共重合体における、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位の割合は、特に限定されないが、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位のモル数:脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数として、3:97〜9:91の範囲であることが好ましい。それらの構成単位の合計のモル数100に対する脂環式ジイソシアネート由来の構成単位のモル数の比が3以上であれば、樹脂組成物層と金属箔との接着強度がより十分であり、ドリル孔あけ加工の際、樹脂組成物層が一層剥離しにくくなるので孔位置精度に更に優れる傾向にある。一方、それらの構成単位の合計のモル数100に対する脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数の比が91以上であれば、ドリル孔あけ加工の際の潤滑性が更に良好になるため、加工により発生する切削屑の排出性が一層向上し、これによって、孔位置精度により優れたり、及び/又は、ドリル加工寿命が更に長くなったりする傾向にある。
本実施形態の目的をより有効かつ確実に達成する観点から、ポリウレタン樹脂(A)の合成に用いられる脂環式ジイソシアネートがイソホロンジイソシアネートを含むと好ましく、イソホロンジイソシアネートであるとより好ましい。より具体的には、ポリウレタン樹脂(A)は、上述した脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを含む共重合体として、イソホロンジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを含む共重合体であると好ましい。また、ポリウレタン樹脂(A)は、上述した脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とからなる共重合体として、イソホロンジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とからなる共重合体、すなわち、イソホロンジイソシアネート−脂肪族ポリオール共重合体を含むことがより好ましい。
イソホロンジイソシアネート−脂肪族ポリオール共重合体としては、特に限定されず、例えば、イソホロンジイソシアネートと上述した脂肪族ポリオール由来の構成単位を与える脂肪族ポリオールとを、共重合反応させて得られる共重合体が挙げられる。そのなかでも、イソホロンジイソシアネート−1,6−ヘキサンジオール共重合体、イソホロンジイソシアネート−6−ヒドロキシアジピン酸−1−ヘキサノイルエステル共重合体、及びイソホロンジイソシアネート−1,6−ヘキサンジオール−6−ヒドロキシアジピン酸−1−ヘキサノイルエステル共重合体が好ましい。ポリウレタン樹脂(A)として、これらの共重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用して用いてもよい。ポリウレタン樹脂(A)がこれらの共重合体であると、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、金属箔と樹脂組成物層との接着強度とドリル孔あけ加工の際の孔位置精度にさらに優れる傾向にある。
イソホロンジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを含む共重合体、あるいは、イソホロンジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とからなる共重合体における、イソホロンジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位の割合は、特に限定されない。ただし、その割合が、イソホロンジイソシアネート由来の構成単位のモル数:脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数の比として、3:97〜9:91の範囲であることが好ましい。それらの稿税単位の合計のモル数100に対するイソホロンジイソシアネート由来の構成単位のモル数の比が3以上であれば、樹脂組成物層と金属箔との接着強度がより十分であり、ドリル孔あけ加工の際、樹脂組成物層が一層剥離しにくくなるので孔位置精度に更に優れる傾向にある。一方、それらの構成単位の合計のモル数100に対する脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数の比が91以上であれば、ドリル孔あけ加工の際の潤滑性が更に良好になるため、加工により発生する切削屑の排出性が一層向上し、これによって、孔位置精度により優れたり、及び/又は、ドリル加工寿命が更に長くなったりする傾向にある。
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートにおける樹脂組成物層に含まれるポリウレタン樹脂(A)の含有量は、ポリウレタン樹脂(A)と後述する水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して、28質量部以上60質量部以下であるが、好ましくは30質量部以上60質量部以下であり、より好ましくは35質量部以上50質量部以下である。ポリウレタン樹脂(A)の含有量が28質量部以上であると、金属箔と樹脂組成物層との接着強度がより十分となる。その結果、ドリル孔あけ加工の際、孔位置精度の不良やドリル折損の原因となる樹脂組成物層の剥離が一層起こりにくくなるので、孔位置精度に更に優れ、ドリル加工寿命が更に長くなる傾向にある。一方、ポリウレタン樹脂(A)の含有量が60質量部以下であれば、樹脂組成物層における水溶性樹脂(B)の含有量をドリル孔あけ加工に更に十分な潤滑性となる量に調整できるので、ドリル孔あけ加工時の孔位置精度に一層優れるようになる。特に、ポリウレタン樹脂(A)の含有量が、ポリウレタン樹脂(A)と後述する水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して28質量部以上60質量部以下であると、金属箔と樹脂組成物層との接着強度と、ドリル孔あけ加工時の孔位置精度との両方に更に優れる傾向にある。
ポリウレタン樹脂(A)の数平均分子量は、特に限定されないが、5000以上50000以下であると好ましく、20000以上50000以下であるとより好ましい。数平均分子量が5000以上であると、ブロッキングの発生をより抑制することができ、ハンドリング性が更に良好になる傾向にある。一方、数平均分子量が50000以下であると、ドリル孔あけ加工の際に切削屑の排出性が一層良好になり、これにより孔位置精度更に向上したり、及び/又は、ドリル折損を更に防止することができる。ポリウレタン樹脂(A)の数平均分子量は、定法に従って、GPCカラムを用いて、ポリスチレンを標準物質として測定することができ、より具体的には実施例に記載の方法により測定することができる。
ポリウレタン樹脂(A)の製造方法及び製造条件は特に限定されず、公知の方法及び条件を採用することができる。ポリウレタン樹脂(A)が、イソホロンジイソシアネート−脂肪族ポリオール共重合体のような脂環式ジイソシアネート−脂肪族ポリオール共重合体の場合、上述したイソホロンジイソシアネート、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、及び1,4−ジイソシアナトシクロヘキサンなどの脂環式ジイソシアネートと、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及び6−ヒドロキシアジピン酸−1−ヘキサノイルエステルなどの脂肪族ポリオールとを、公知の方法で共重合反応させて製造することができる。ポリウレタン樹脂(A)の製造に用いることができる原料としては、上述した脂環式ジイソシアネート由来の構成単位を与える脂環式ジイソシアネート、脂肪族ポリオール由来の構成単位を与える脂肪族ポリオール、及び本実施形態の目的を損なわない範囲で選択されるその他の構成単位を与える化合物である。
ポリウレタン樹脂(A)は、共重合体の製造に用いた原料、触媒、及び溶媒などの成分を含んでいてもよい。また、水やアミンなどの製品の安定剤、及び分散剤の成分を含んでいてもよい。
ポリウレタン樹脂(A)は、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートにおける樹脂組成物層を形成する際、水分散体の態様で用いられることが好ましい。すなわち、樹脂組成物層を形成する際のポリウレタン樹脂(A)の態様は特に限定されないが、水分散体の態様であることが好ましい。ポリウレタン樹脂(A)の水分散体の製造方法は特に限定されず、公知の方法を採用できる。水分散体の製造方法としては、例えば、上述したポリウレタン樹脂(A)、水性溶媒、及び必要に応じて塩基や乳化剤などのその他の成分を、固液撹拌装置などを用いて撹拌する方法が挙げられる。
ポリウレタン樹脂(A)の水分散体として、市販品を用いてもよい。ポリウレタン樹脂(A)の水分散体の市販品としては、DIC株式会社製の製品名「ハイドランWLS210」(イソホロンジイソシアネート−1,6−ヘキサンジオール−6−ヒドロキシアジピン酸−1−ヘキサノイルエステル共重合体、数平均分子量:35000、イソホロンジイソシアネート由来の構成単位のモル数:脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数の比=6:94)が例示できる。
[III:水溶性樹脂(B)]
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートにおける樹脂組成物層に含まれる水溶性樹脂(B)は、水溶性の樹脂であれば特に限定されないが、高分子水溶性樹脂(b1)と低分子水溶性樹脂(b2)とを併用することが好ましい。なお、「水溶性の樹脂」とは、25℃、1気圧において、水100gに対し、1g以上溶解する樹脂を指す。
高分子水溶性樹脂(b1)としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、及びセルロース誘導体からなる群より選択される1種又は2種以上であることが好ましい。これらの化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらの化合物は、特に良好なシート形成性を有しているので、これらの化合物を用いることで、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートにおける樹脂組成物層の組成や厚さをより均一にすることができる傾向にある。高分子水溶性樹脂(b1)の重量平均分子量は特に限定されないが、50000以上1500000以下であることが、ドリル孔あけ用エントリーシートを製造する際の樹脂組成物層の製膜性をより向上させる観点から好ましい。同様の観点から、その重量平均分子量は、100000以上1000000以下であることがより好ましく、200000以上800000以下であることが更に好ましい。重量平均分子量は、GPCカラムを備えた液体クロマトグラフィーなどの一般的な方法で測定できる。より詳細には、検量線を作成する際に用いる標準物質であるポリスチレンを、種々の数平均分子量を有するものから、種々の重量平均分子量を有するものに変更する以外は、後述の実施例における数平均分子量の測定方法と同様にして、重量平均分子量を測定することができる(以下同様。)。
低分子水溶性樹脂(b2)としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリテトラメチレングリコール等のグリコール化合物;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、及びポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンのモノエーテル化合物;ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリグリセリンモノステアレート化合物、及びポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、並びにそれらの誘導体からなる群より選択される1種又は2種以上であることが好ましい。これらの化合物や共重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらの化合物を用いることで、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、ドリル孔あけ加工の際に潤滑性の効果を、更に十分に発揮することができる傾向にある。低分子水溶性樹脂(b2)の重量平均分子量は特に限定されないが、1000以上30000以下であることが、ドリル孔あけ加工時に潤滑性を更に向上させる観点から好ましい。同様の観点から、その重量平均分子量は1000以上20000以下であることがより好ましく、1500以上10000以下であることが更に好ましい。重量平均分子量は、GPCカラムを備えた液体クロマトグラフィーなどの一般的な方法で測定できる。
上述したなかでも、水溶性樹脂(B)として、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンのモノエーテル化合物、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリグリセリンモノステアレート、及びポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、並びにそれらの誘導体からなる群より選択される1種又は2種以上を用いることが好ましい。このような水溶性樹脂(B)を用いることにより、樹脂組成物層の製膜性及び孔位置精度がより向上する傾向にある。
また、特に、水溶性樹脂(B)が、50000以上1500000以下の重量平均分子量を有する高分子水溶性樹脂(b1)と、1000以上30000以下の重量平均分子量を有する低分子水溶性樹脂(b2)とを含む場合、高分子水溶性樹脂(b1)が、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、及びセルロース誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含み、低分子水溶性樹脂(b2)が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンのモノエーテル化合物、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、及びポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、並びにそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。このような水溶性樹脂(B)を用いることにより、樹脂組成物層の製膜性及び孔位置精度が更に向上する傾向にある。
樹脂組成物層における水溶性樹脂(B)の含有量は、特に限定されないが、ポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して、40質量部以上72質量部以下が好ましく、40質量部以上70質量部以下がより好ましく、50質量部以上65質量部以下がさらに好ましい。水溶性樹脂(B)の含有量が40質量部以上であれば、より均一な樹脂組成物層を形成でき、ドリル孔あけ加工に一層十分な潤滑性を樹脂組成物層に付与できる。その結果、ドリル孔あけ加工時の孔位置精度に更に優れる傾向にある。一方、水溶性樹脂(B)の含有量が72質量部以下であれば、ポリウレタン樹脂(A)の樹脂組成物層における含有量を、金属箔と樹脂組成物層との接着強度がより良好となる量に調整できるので、ドリル孔あけ加工時の孔位置精度に更に優れる傾向にある。
樹脂組成物層における高分子水溶性樹脂(b1)の含有量は、上述した樹脂組成物層における水溶性樹脂(B)の含有量の範囲内であれば、特に限定されない。ただし、その含有量は、ポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下が好ましく、5質量部以上10質量部以下がより好ましく、5質量部以上7質量部以下がさらに好ましい。高分子水溶性樹脂(b1)の含有量が上記範囲内であることにより、樹脂組成物層の製膜性及び孔位置精度がより向上する傾向にある。
樹脂組成物層における低分子水溶性樹脂(b2)の含有量は、上述した樹脂組成物層における水溶性樹脂(B)の含有量の範囲内であれば、特に限定されない。ただし、その含有量は、ポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して、40質量部以上65質量部以下が好ましく、45質量部以上65質量部以下がより好ましく、45質量部以上60質量部以下がさらに好ましい。低分子水溶性樹脂(b2)の含有量が前記範囲であると、金属箔と樹脂組成物層との接着強度と、孔あけ加工の際の孔位置精度との両方が更に優れる傾向にある。
[IV:その他の成分]
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートにおける樹脂組成物層は、本実施形態の目的を損なわない範囲で、添加剤を含有してもよい。添加剤の種類は、特に限定されないが、例えば、表面調整剤、レベリング剤、帯電防止剤、乳化剤、消泡剤、ワックス添加剤、カップリング剤、レオロジーコントロール剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、光安定剤、ギ酸ナトリウムなどの核剤、黒鉛などの固体潤滑剤、有機フィラー、無機フィラー、熱安定化剤、及び着色剤が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
本実施形態における樹脂組成物層の厚さは、ドリル孔あけ加工する際に用いるドリルビット径や、加工する孔あけ対象物(例えば、積層板又は多層板などのプリント配線板材料)の構成などによって適宜選択されるので、特に限定されるものではない。ただしその厚さが、0.02mm以上0.3mm以下の範囲であることが好ましく、0.02mm以上0.2mm以下の範囲であることがより好ましく、0.02mm以上0.1mm以下の範囲であることがさらに好ましい。樹脂組成物層の厚さが0.02mm以上であることにより、より十分な潤滑効果が得られ、ドリルビットへの負荷が軽減されるので、ドリルビットの折損をさらに抑制することができる傾向にある。また、樹脂組成物層の厚さが0.3mm以下であることにより、ドリルビットへの樹脂組成物の巻き付きを更に抑制することができる傾向にある。
[V:金属箔]
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートに含まれる金属箔は、特に限定されないが、上記樹脂組成物層との密着性が高く、ドリルビットによる衝撃に耐え得る金属材料であると好ましい。金属箔の金属種としては、入手性、コスト及び加工性の観点から、例えばアルミニウムが挙げられる。アルミニウム箔の材質としては、純度95%以上のアルミニウムが好ましい。そのようなアルミニウム箔としては、例えば、JIS−H4160に規定される、5052、3004、3003、1N30、1N99、1050、1070、1085、及び8021が挙げられる。金属箔にアルミニウム純度95%以上のアルミニウム箔を用いることによって、ドリルビットによる衝撃の緩和、及びドリルビット先端部との食いつき性が更に向上し、樹脂組成物によるドリルビットの潤滑効果と相まって、加工孔の孔位置精度を一層高めることができる。
金属箔の厚さは特に限定されるものではないが、好ましくは0.05mm以上0.5mm以下であり、より好ましくは0.05mm以上0.3mm以下である。金属箔の厚さが0.05mm以上であれば、ドリル孔あけ加工時の孔あけ対象物(例えば、積層板又は多層板などのプリント配線板材料)におけるバリの発生をより有効に抑制することができる。また、金属箔の厚さが0.5mm以下であれば、ドリル孔あけ加工時に発生する切り粉の排出がより容易になる。
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートを構成する各層の厚さは、次のようにして測定する。まず、クロスセクションポリッシャー(日本電子データム株式会社製、商品名「CROSS-SECTION POLISHER SM-09010」)、又はウルトラミクロトーム(Leica社製、品番「EM UC7」)を用いて、エントリーシートを、各層の積層方向に切断する。その後、SEM(走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope)、例えばKEYENCE社の品番「VE−7800」)を用いて、切断して現れた断面に対して垂直方向からその断面を観察し、構成する各層、例えば、金属箔及び樹脂組成物層の厚さを測定する。1視野に対して、5箇所の厚さを測定し、その平均値を各層の厚さとする。
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、後述の実施例に記載される方法に準拠して測定される、樹脂組成物層と金属箔との間の接着力が、200gf以上であるとより好ましい。また、後述の実施例に記載される方法に準拠して測定される孔位置精度が、18.0μm以下であると好ましい。
[VI:ドリル孔あけ用エントリーシートの製造方法]
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートの製造方法は特に限定されるものではなく、一般的な製造方法を用いることができる。例えば、下記のようにしてドリル孔あけ用エントリーシートを製造することができる。本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、金属箔の少なくとも片面上に樹脂組成物層を形成して製造される。樹脂組成物層を形成させる方法は特に限定されるものではなく、公知の方法を採用できる。そのような方法としては、例えば、ポリウレタン樹脂(A)の水分散体、水溶性樹脂(B)、及び必要に応じて添加される添加剤を溶媒に溶解又は分散させた樹脂組成物の溶液を、コーティング法などの方法で金属箔上に塗工して、更に乾燥させたり、及び/又は、冷却固化させたりする方法が挙げられる。
コーティング法などによって、樹脂組成物の溶液を金属箔上に塗工して、更に乾燥させて樹脂組成物層を形成する場合、樹脂組成物の溶液に用いる溶媒は、水と水よりも沸点が低い溶媒とからなる混合溶液であることが好ましい。水と水よりも沸点が低い溶媒とからなる混合溶液を用いることにより、樹脂組成物層中の残留気泡をより効果的に低減できる。水よりも沸点が低い溶媒の種類は特に限定されないが、例えば、エタノール、メタノール及びイソプロピルアルコールのようなアルコール化合物が挙げられ、メチルエチルケトン及びアセトンなどの低沸点溶剤も用いることが可能である。その他の溶媒として、水及び/又はアルコール化合物に、樹脂組成物との相溶性が高いテトラヒドロフラン及び/又はアセトニトリルを一部混合させた溶媒を用いることが可能である。
[VII:ドリル孔あけ加工方法]
本実施形態のドリル孔あけ加工方法は、上述したドリル孔あけ用エントリーシートを用いて積層板又は多層板に孔を形成する、孔形成工程を有する。より具体的には、孔形成工程では、ドリル孔あけ用エントリーシートを積層板又は多層板の最上面に配置して、そのドリル孔あけ用エントリーシートの上面から積層板又は多層板のドリル孔あけをすることにより、積層板又は多層板に孔を形成する。また、そのドリル孔あけ加工は、直径(ドリルビット径)0.30mmφ以下のドリルビットによるドリル孔あけ加工であると、本実施形態の目的を更に有効かつ確実に奏することができる。特に、直径0.05mmφ以上0.30mmφ以下、さらには孔位置精度が重要になる直径0.05mmφ以上0.20mmφ以下の小径のドリルビットを用いる加工であると、孔位置精度及びドリル寿命を大きく向上させる点で更に好適である。なお、0.05mmφのドリルビット径は、入手可能なドリルビット径の下限であり、これよりも小径のドリルビットが入手可能になれば、上記の限りではない。また、直径0.30mmφ超のドリルビットを用いるドリル孔あけ加工に、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートを採用しても問題ない。なお、積層板としては、一般に、銅張積層板が用いられるが、本実施形態の積層板は、外層に銅箔を備えていない積層板であってもよい。すなわち、本実施形態では特に明記しない限り、積層板は、銅張積層板、及び/又は、外層に銅箔のない積層板のことをいう。
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、例えば、プリント配線板材料、より具体的には、積層板又は多層板をドリル孔あけ加工する際に好適に用いることができる。具体的には、積層板又は多層板を1枚又は複数枚重ねたもの(例えばプリント配線板材料)の少なくとも最上面に、金属箔側がプリント配線板材料に接するようにドリル孔あけ用エントリーシートを配置し、そのエントリーシートの上面(樹脂組成物層側)から、ドリル孔あけ加工を行うことができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明は上記した本実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることができる。
以下に、本発明の実施例を、本発明の範囲から外れる比較例と比較して説明する。なお、下記において「ポリエチレングリコール」を「PEG」、「ポリエチレンオキサイド」を「PEO」と略記することがある。
以下に、実施例及び比較例における、接着力の測定方法、孔位置精度の測定方法について説明する。
<接着力の測定方法>
接着力は、次のようにして測定した。まず、実施例及び比較例で作製したドリル孔あけ用エントリーシートを3mm幅、100mmの長さに切った試料を3つ用意した。次に、試料における樹脂組成物層の表面の全体に両面テープを貼り付け、その両面テープにより、固定された台に試料を貼り付けた。その後、樹脂組成物層と金属箔との間を、両面テープを貼り付けた試料の片端から10mm剥がし、剥がした試料の金属箔部分にバネ秤を取り付けるための治具を取り付けた。治具にバネ秤(SANKO社製、最大計測可能値1000gf)を取り付け、1cm/秒の速さで貼り付け面に対し180°の方向に引っ張り、バネ秤の指す数値を読み取った。測定を3つの試料について行い、3回の相加平均値を接着力の数値とした。金属箔と樹脂組成物層との間で剥がれなかった場合は「>1000」と表記した。
<孔位置精度の測定>
孔位置精度は、次のようにして測定した。厚さ0.2mmの銅張積層板(商品名:HL832、銅箔厚さ:12μm、両面板、三菱ガス化学株式会社製)を5枚積み重ねた銅張積層板の上面に、実施例及び比較例で作製したドリル孔あけ用エントリーシートをその樹脂組成物層側が上面になるように配置した。さらに、積み重ねた銅張積層板の最下板の裏面(下面)に、厚さ1.5mmの当て板(紙フェノール積層板、商品名「PS1160−G」、利昌株式会社製)を配置した。そして、0.2mmφドリルビット(商品名:C−CFU020S、タンガロイ株式会社製)を用い、回転数:200,000rpm、送り速度:2.6m/min、孔あけ回数:ドリルビット1本につき3,000孔の条件で、計6000孔のドリル孔あけ加工を行った。
3000孔目(ドリルビット1本目)と6000孔目(ドリルビット2本目)の孔につき、積み重ねた銅張積層板の最下板の裏面(下面)における孔位置と指定座標とのズレを、ホールアナライザー(型番:HA−1AM、日立ビアメカニクス株式会社製)を用いて測定した。ドリルビット1本分ごとに、そのズレについて、平均値及び標準偏差(σ)を計算し、「平均値+3σ」を算出した。その後、ドリル孔あけ加工全体の孔位置精度として、使用した2本のドリルビットについてそれぞれの「平均値+3σ」の値に対する平均値を算出した。孔位置精度の算出に用いた式は、下記式(1)のとおりである。
Figure 2017155060
(ここで、nは使用したドリルの本数を示す。)
<原材料>
表1に、実施例及び比較例のドリル孔あけ用エントリーシートの製造に用いたポリウレタン樹脂(A)、水溶性樹脂(B)、添加剤、溶媒、及び金属箔の主な仕様及びメーカーを示す。
Figure 2017155060
表2に、実施例及び比較例で用いたポリウレタン樹脂(A)の詳細を示す。表2中のジイソシアネート由来の構成単位のモル数とポリオール由来の構成単位のモル数との比(モル比)は、核磁気共鳴分光法の一つであるH−NMR法及びDQF-COSY法を用いて算出した。数平均分子量は、後述する方法で測定した。樹脂固形分濃度は、水分散体の形態で用いたポリウレタン樹脂(A)について、水分散体中の樹脂固形分の量(質量%)である。
Figure 2017155060
商品名「ハイドランWLS210」の樹脂は、脂環式ジイソシアネート−脂肪族ポリオール共重合体であり、イソホロンジイソシアネート−脂肪族ポリオール共重合体である。共重合体中のジイソシアネート由来の構成単位は、イソホロンジイソシアネート由来であり、脂肪族ポリオール由来の構成単位は、1,6−ヘキサンジオール及び6−ヒドロキシアジピン酸−1−ヘキサノイルエステル(カプロラクトンと1,6−ヘキサンジオールとの反応生成物)由来である。イソホロンジイソシアネート−脂肪族ポリオール共重合体は、ジイソシアネート由来の構成単位中に、芳香環ではない脂肪族の環状炭化水素の構造(脂環)を有する。
ジイソシアネート由来の構成単位のモル数と脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数との比(ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位との割合)は、ジイソシアネート由来の構成単位のモル数:脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数=6:94であった。この場合における脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数は、共重合体中の1,6−ヘキサンジオールに由来する構成単位のモル数、及び6−ヒドロキシアジピン酸−1−ヘキサノイルエステルに由来する構成単位のモル数の合計である。
商品名「スーパーフレックス820」の樹脂は、芳香族ジイソシアネート−脂肪族ポリオール共重合体であり、2,4−トリレンジイソシアネート−脂肪族ポリオール共重合体である。共重合体中のジイソシアネート由来の構成単位は、2,4−トリレンジイソシアネート由来であり、脂肪族ポリオール由来の構成単位は、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンビスメタノール及びトリエチレングリコール由来である。2,4−トリレンジイソシアネート−脂肪族ポリオール共重合体は、ジイソシアネート由来の構成単位中に芳香環(芳香族の環状炭化水素の構造)を有する。
ジイソシアネート由来の構成単位のモル数と脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数との比は、ジイソシアネート由来の構成単位のモル数:脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数=28:72であった。この場合における脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数は、共重合体中の3−メチル−1,5−ペンタンジオールに由来する構成単位のモル数、1,4−シクロヘキサンビスメタノールに由来する構成単位のモル数、及びトリエチレングリコールに由来する構成単位のモル数の合計である。
商品名「ハイドランAPX101H」の樹脂は、脂肪族ジイソシアネート−芳香族ポリオール共重合体であり、ヘキサメチレンジイソシアネート−芳香族ポリオール共重合体である。共重合体中のジイソシアネート由来の構成単位は、ヘキサメチレンジイソシアネート由来であり、芳香族ポリオール由来の構成単位は、ジエチレングルコール−テレフタル酸共重合体由来である。ヘキサメチレンジイソシアネート−芳香族ポリオール共重合体は、ジイソシアネート由来の構成単位中に脂環はなく、芳香族ポリオール由来の構成単位中に芳香環を有する。
ジイソシアネート由来の構成単位のモル数と芳香族ポリオール由来の構成単位のモル数との比は、ジイソシアネート由来の構成単位のモル数:芳香族ポリオール由来の構成単位のモル数=7:93であった。
<ポリウレタン樹脂(A)の数平均分子量の測定方法>
ポリウレタン樹脂(A)の数平均分子量は、GPCカラムを備えた液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製)を用いて、ポリスチレンを標準物質として測定し、相対平均分子量として算出した。以下に使用機器及び分析条件を示す。
〔使用機器〕
島津高速液体クロマトグラフProminenceLIQUID
システムコントローラ:CBM−20A
液送ユニット:LC−20AD
オンラインデガッサ:DGU−20A3
オートサンプラ:SIL−20AHT
カラムオーブン:CTO−20A
示差屈折率検出器:RID−10A
LCワークステーション:LCSolution
〔分析条件〕
カラム:Phenogel 5μ 10E5A 7.8×300×1本、Phenogel 5μ 10E4A 7.8×300×1本、Phenogel 5μ 10E3A 7.8×300×1本、Phenomenex製
ガードカラム:Phenogel guard column 7.8×50×1本、 Phenomenex製
溶離液:高速液体クロマトグラフ用テトラヒドロフラン 関東化学株式会社製
流量:1.00mL/min
カラム温度:45℃
〈検量線作製用ポリスチレン〉
昭和電工製 Shodex standard SL105、SM105
数平均分子量 580、1390、2750、6790、13200、18500,50600、123000、259000、639000、1320000、2480000のポリスチレン
以下に、実施例及び比較例におけるドリル孔あけ用エントリーシートの製造方法を説明する。
<実施例1>
ポリウレタン樹脂(A)として、イソホロンジイソシアネート−脂肪族ポリオール共重合体の水分散体(商品名:ハイドランWLS210、数平均分子量:35000、イソホロンジイソシアネート由来の構成単位のモル数:脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数=6:94、樹脂固形分濃度:35質量%、DIC株式会社製)105質量部(樹脂固形分換算で30質量部)、高分子水溶性樹脂(b1)としてポリエチレンオキサイド(商品名:アルコックスE−45、重量平均分子量:560000、明成化学工業株式会社製)7.0質量部、及び低分子水溶性樹脂(b2)としてポリエチレングリコール(商品名:PEG4000S、重量平均分子量:3300、三洋化成工業株式会社製)63.0質量部を、水/メタノール混合溶媒(質量比50/50)に溶解して、樹脂組成物としての固形分濃度が30質量%である溶液を調製した。
この溶液中の樹脂組成物固形分100質量部に対して、1.2質量部の表面調整剤(BYK349、ビックケミー・ジャパン株式会社製)を添加し、更に、溶液中の樹脂組成物固形分100質量部に対して、0.25質量部のギ酸ナトリウム(三菱ガス化学株式会社製)を添加して、均一に分散させ、樹脂組成物層を形成するための樹脂組成物の溶液を得た。
得られた樹脂組成物の溶液を、金属箔として用いたアルミニウム箔(使用アルミニウム箔:JIS−A1100H1.80、厚さ:0.1mm、三菱アルミニウム株式会社製)に、バーコーターを用いて、乾燥・固化後の樹脂組成物層の厚さが0.05mmになるように塗布した。次いで、乾燥機を用いて、120℃で3分間、乾燥し、その後、冷却、固化させて、ドリル孔あけ用エントリーシートを作製した。
上述した方法でドリル孔あけエントリーシートの金属箔と樹脂組成物層との間の接着力を3回測定し、その相加平均値を求めた。また、上述した方法でドリル孔あけ加工を行い、孔位置精度を測定した。表3にこれらの結果を示す。
<実施例2〜5>
実施例1で述べた方法に準じて、表3に示す原材料の種類及び配合量にて樹脂組成物の溶液を調製し、乾燥・固化後の樹脂組成物層の厚さが0.05mmのドリル孔あけ用エントリーシートを作製した。得られたドリル孔あけ用エントリーシートについて、金属箔と樹脂組成物層との接着力、及びドリル孔あけ加工時の孔位置精度を測定した。表3にこれらの結果を示す。
<比較例1〜6>
実施例1で述べた方法に準じて、表3に示す原材料の種類及び配合量にて樹脂組成物の溶液を調製し、乾燥・固化後の樹脂組成物層の厚さが0.05mmのドリル孔あけ用エントリーシートを作製した。得られたドリル孔あけ用エントリーシートについて、金属箔と樹脂組成物層との接着力、及びドリル孔あけ加工時の孔位置精度を測定した。表3にこれらの結果を示した。
<判断基準>
表3に示す接着力の判定基準は次の通りである。ドリル孔あけ加工の際、加工時の負荷がエントリーシートにかかるため、金属箔と樹脂組成物層との接着力が弱いと樹脂組成物層が剥離してしまう。本発明者らが鋭意検討した結果、接着力が200gf以上であれば、ドリル孔あけ加工時に樹脂組成物層が剥離しないことが判明した。そこで、接着力の判定基準は、200gf以上であれば「A」、200gf未満であれば「B」と定めた。
表3に示す孔位置精度の判断基準は次の通りである。上述した式(1)の計算式で算出される孔位置精度が18μm以下のとき、特性が優れている「A」と表記し、18μmより大きいとき「B」と表記した。
表3に示す総合判定の基準は次の通りである。接着力の判定結果及び孔位置精度の判定結果の両方が「A」であれば、金属箔と樹脂組成物層との接着力が強く、かつ孔位置精度に優れているので、総合判定として「A」と表記し、孔位置精度の判定結果及び接着力の判定結果のうち少なくとも一方が「B」であるとき、総合判定として「B」と表記した。
Figure 2017155060
表3に示す実施例1〜5の結果から、ドリル孔あけ用エントリーシートの樹脂組成物層におけるポリウレタン樹脂(A)が、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを有する共重合体であり、ポリウレタン樹脂(A)の含有量が、ポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して30質量部以上60質量部以下であると、ドリル孔あけ用エントリーシートの金属箔と樹脂組成物層との接着力は強く、該エントリーシートを用いた孔あけ加工における孔位置精度も良好であることがわかる。
一方、比較例1及び2の結果から、樹脂組成物層におけるポリウレタン樹脂(A)が、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを有する共重合体であっても、ポリウレタン樹脂(A)の含有量が、ポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して30質量部未満であると、ドリル孔あけ用エントリーシートの金属箔と樹脂組成物層との接着力は弱いことがわかる。また、該エントリーシートを用いた孔あけ加工では、樹脂組成物層の剥離が発生し、孔位置精度が悪くなることがわかる。
さらに、比較例3〜5では、ポリウレタン樹脂(A)におけるジイソシアネート由来の構成単位が、芳香族ジイソシアネート由来の構成単位であり、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位ではない。これらの比較例3〜5では、樹脂組成物層におけるポリウレタン樹脂(A)の含有量を、ポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して30質量部以上60質量部以下としても、ドリル孔あけ用エントリーシートの金属箔と樹脂組成物層との接着力は強いものの、該エントリーシートを用いたドリル孔あけ加工の孔位置精度は悪かった。これは、芳香族ジイソシアネート由来のウレタン結合による高い凝集力及び芳香環の高い剛直性により、エントリーシートにおける樹脂組成物層が潤滑性に乏しいためである。
また、比較例6では、ポリウレタン樹脂(A)におけるジイソシアネート単位が、脂環を有しない脂肪族ジイソシアネート由来の構成単位であり、ポリオール単位が芳香族ポリオール由来の構成単位である。この比較例6では、樹脂組成物層におけるポリウレタン樹脂(A)の含有量を、ポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して30質量部以上60質量部以下としても、エントリーシートの樹脂組成物層は潤滑性に乏しく、該エントリーシートを用いたドリル孔あけ加工の孔位置精度は悪かった。これは、芳香族ポリオール由来のウレタン結合による高い凝集力と芳香環の高い剛直性に起因する。
以上のことから、ドリル孔あけ用エントリーシートを構成する樹脂組成物層におけるポリウレタン樹脂(A)の含有量が、ポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して、28質量部以上60質量部以下であり、ポリウレタン樹脂(A)が、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを有する共重合体であると、ドリル孔あけ用エントリーシートにおける金属箔と樹脂組成物層との接着力が強く、且つ該エントリーシートを用いた孔あけ加工における孔位置精度も良好であることがわかる。
本実施形態によれば、従来のドリル孔あけ用エントリーシートに比べて、孔位置精度に優れ、金属箔と樹脂組成物層との間の剥離によるドリル折損の発生が抑えられ、従来必要であった接着層が不要であるため、経済性にも優れたドリル孔あけ用エントリーシートを提供できる。
本出願は、2016年3月11日出願の日本特許出願(特願2016−047989)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明は、金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に接着層を介在させることなく形成された樹脂組成物を含む層とからなるドリル孔あけ用エントリーシートであって、金属箔と樹脂組成物を含む層との接着強度が強く、さらには、ドリル孔あけ加工の際の孔位置精度に優れるドリル孔あけ用エントリーシート等を提供することができる。したがって、本発明は、そのような分野に産業上の利用可能性がある。

Claims (11)

  1. 金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に接着層を介在させることなく形成されたポリウレタン樹脂(A)と水溶性樹脂(B)とを含む樹脂組成物を含む層と、を備え、前記樹脂組成物を含む層における前記ポリウレタン樹脂(A)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂(A)と前記水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して、28質量部以上60質量部以下であり、前記ポリウレタン樹脂(A)が、脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と脂肪族ポリオール由来の構成単位とを有する共重合体である、ドリル孔あけ用エントリーシート。
  2. 前記樹脂組成物を含む層における前記水溶性樹脂(B)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂(A)と前記水溶性樹脂(B)との合計100質量部に対して、40質量部以上72質量部以下である、請求項1に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  3. 前記ポリウレタン樹脂(A)が、前記脂環式ジイソシアネート由来の構成単位と前記脂肪族ポリオール由来の構成単位とからなる共重合体である、請求項1又は2に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  4. 前記脂環式ジイソシアネートがイソホロンジイソシアネートを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  5. 前記共重合体が有する、前記イソホロンジイソシアネート由来の構成単位と前記脂肪族ポリオール由来の構成単位との割合が、前記イソホロンジイソシアネート由来の構成単位のモル数:脂肪族ポリオール由来の構成単位のモル数として、3:97〜9:91の範囲である、請求項4に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  6. 前記ポリウレタン樹脂(A)の数平均分子量が、5000以上50000以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  7. 前記水溶性樹脂(B)が、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンのモノエーテル化合物、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリグリセリンモノステアレート、及びポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、並びにそれらの誘導体からなる群より選択される1種又は2種以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  8. 前記水溶性樹脂(B)が、50000以上1500000以下の重量平均分子量を有する高分子水溶性樹脂(b1)と、1000以上30000以下の重量平均分子量を有する低分子水溶性樹脂(b2)と、を含み、前記高分子水溶性樹脂(b1)が、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、及びセルロース誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含み、前記低分子水溶性樹脂(b2)が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンのモノエーテル化合物、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、及びポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、並びにそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項7に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  9. 前記樹脂組成物を含む層の厚さが0.02mm以上0.3mm以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  10. 前記金属箔の厚さが0.05mm以上0.5mm以下である、請求項1〜9のいずれかに一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシートを、積層板又は多層板の最上面に配置して、前記ドリル孔あけ用エントリーシートの上面から前記積層板又は多層板のドリル孔あけをすることにより、前記積層板又は多層板に孔を形成する、ドリル孔あけ加工方法。
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