JP2801670B2 - 不溶性陽極を用いた銅めっき浴の組成制御方法 - Google Patents

不溶性陽極を用いた銅めっき浴の組成制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、不溶性陽極を用いた電気銅めっき法におけ
るピロりん酸銅めっき浴に銅イオンを含むめっき液を補
給することによってピロりん酸銅めっき浴の組成を制御
する方法に関する。
(従来の技術) 銅の電気めっき法としては、陽極として可溶性陽極を
用いる方法と不溶性陽極を用いる方法がある。しかし金
属銅を陽極として用いる可溶性陽極の場合、めっき浴中
への銅イオンの補給は陽極面での電解反応による陽極金
属銅の溶解により行われるので、連続してめっき処理を
行う場合、溶解により金属銅が消耗するため定期的な金
属銅の補充及び更新を必要とし、また電極の形状が経時
的に変化するため、被めっき物と陽極との距離が変化
し、めっき槽内での電流分布が変化するためめっき付着
量がばらつき、精度の高いめっきができないという問題
があった。
一方、不溶性陽極を用いた場合には、めっき付着量が
ばらつかず、精度の高いめっきができるが、陽極以外か
らの銅イオンのめっき浴中への補給が必要であり、一般
的に第7図に示すように金属銅6の入った銅イオン供給
装置1を設け不溶性陽極12、および被めっき材13を配置
しためっき槽11との間でめっき液を循環することで補給
されており、補給方法として特開昭56−75590号公報に
亜酸化銅と過酸化水素を併用してめっき液に入れること
でめっき液中への銅イオンの補給をする方法が開示され
ている。しかし、かかる方法には、銅イオン供給の銅単
価が金属銅に比べ高いこと、連続めっき処理中のめっき
浴組成を一定に保つために銅イオン及びpH等浴成分の分
析及び化学薬品の計量と追加が必要であること、溶解し
ない亜酸化銅がめっき槽に入ると亜酸化銅が不溶性陽極
に堆積してめっき電流をばらつかせたりめっきに巻き込
まれたりすること等の欠点があった。
(発明が解決しようとする課題) 銅めっきにおいて線材または板材等を連続してめっき
する場合、長い時間にわたって安定して一定のめっき厚
みを得るには不溶性陽極を用いためっき方法が有効であ
るが、このようなめっき方法においては本質的にめっき
によって消費される金属イオンを連続的に補給しなけれ
ばならない。
従って本発明の目的は、銅イオン供給の銅単価が高く
なるものを使用することなく、また銅イオンを補給する
ための高価で特殊な装置を用いることなく、またはめっ
きに好適なめっき液組成または浴温度等の条件を変更す
ることなく、更にはめっき液に第三成分を添加すること
なく、安価かつ簡単に銅イオンを補給することにより銅
めっき浴の組成を制御する方法について提案することに
ある。
(課題を解決するための手段) かかる目的を達成するため本発明者らは不溶性陽極を
用いたピロりん酸銅めっきにおけるめっき液中へ銅イオ
ンを補給してめっき浴組成を制御する手法について鋭意
検討を行い、本発明を完成するに到った。
即ち本発明の不溶性陽極を用いた銅めっき法における
ピロりん酸銅めっき浴の組成制御方法は、溶存酸素の濃
度を高くした銅イオン補給槽内のめっき液中に銅を浸漬
し、撹拌を行うことで金属銅の腐食溶解速度を高くして
銅イオンを含むめっき液を生成し、このめっき液を銅め
っき浴に補給することを基本とする。
ここで、銅イオン補給槽として密閉補給槽を用いるの
が好ましく、該補給槽にめっき液を入れ、このめっき液
に銅を浸漬し、一方イオン補給槽内に純酸素ガスを充填
加圧し、かつ槽内の酸素ガスをめっき液中に循環させ、
この際好ましくは酸素ガスを槽の下部に設置した多孔板
を通して槽の下部から上部の方向にめっき液を通して循
環させることによってめっき液の溶存酸素濃度を高く
し、同時に循環によりめっき液の撹拌を行い、槽内のめ
っき液中での金属銅の腐食溶解速度を高める。また腐食
溶解に用いる金属銅としては小塊状のものを用いるのが
好ましく、この小塊状金属銅を無作為に金属イオン補給
槽内に入れることでめっき液の撹拌に必要な空間を補給
槽内に均一に有し、かつ酸素ガスの循環は銅イオン補給
槽内下部に設置した多孔板を通して行うことで、微細な
酸素ガスを補給槽内に均一に循環させて補給槽内にて場
所的な偏りがなく、均一に上述の液撹拌と腐食溶解を起
こさせることで必要な銅イオンを補給する。
更に、本発明では、上記補給槽から銅イオンを含むめ
っき液をピロりん酸銅めっき浴に補給してめっき浴の組
成を制御する際、銅イオン補給槽内のめっき液または銅
イオン補給槽とめっき液の循環でつながつためっき槽内
のめっき液のpHを検出し、検出したpH値によってめっき
液の撹拌を調整して銅めっき浴に補給するめっき液中の
銅イオンの濃度を制御し、めっき浴の組成をめっきに必
要な条件、好ましくは不溶性陽極を用いたピロりん酸銅
めっき方法において好適な条件である、銅イオン濃度が
20〜30g/およびpHが8〜9の範囲に安定させる。
すなわちpHが上昇していく場合は金属イオン補給槽内
での金属銅の腐食溶解速度を低下させるために酸素ガス
の循環撹拌の強度を低下し、またpHが低下していく場合
は金属銅の腐食溶解速度を増大させるために酸素ガスの
循環撹拌の強度を増大する。上述のpH検出と酸素ガスの
循環撹拌の強度の増減は自動制御により連続して行うこ
とによって所望の銅イオン濃度とpHを安定して保つこと
ができる。
(作 用) 金属銅は酸によって腐食されず一般に銅の溶解電位領
域にて還元反応が起こる物質、例えば溶存酸素等の存在
のもとで腐食反応が起こる。溶存酸素による金属銅の腐
食溶解においてその溶解速度を高めて銅イオンを補給す
る本発明における基本反応式は、次式(1)で示される
銅のアノード溶解と次式(2)で示される溶存酸素の電
解の組み合わせで起こり、 Cu→Cu2++2e- (1) 1/2 O2+H2O+2e-→2OH- (2) 銅の腐食溶解速度は上式(2)の反応がいかに速やかに
起こるかで決まると考えられており、その反応速度を高
くするために銅金属表面から液沖合いまでの溶存酸素の
勾配を高くする必要があり、その方法として溶存酸素の
濃度を高くすることと拡散層の厚みを薄くすることの二
つがあるが、本発明においては第2図に示すように、酸
素のめっき液への溶解度が酸素の圧力に比例することか
ら補給槽内での酸素圧力が0.6kgf/cm2以上になるよう酸
素ガスをめっき液中に循環供給してめっき液を撹拌する
ことでめっき液中の溶存酸素の濃度を10ppm以上に高め
る。ここで純酸素ガスを用いた理由は負荷したガス圧力
に対して銅金属の溶解量が空気の場合に比べて高いから
であり、また空気を用いた場合純酸素ガスを用いた場合
に比べ高圧にする必要があり高圧に耐える装置は高価に
なりまた安全上も好ましくなく純酸素ガスを用いる方が
望ましい。また、補給槽内の純酸素ガスの圧力は0.6kgf
/cm2以上で目的に応じて設定することができる。すなわ
ち銅の腐食溶解速度はめっき液中の溶存酸素濃度に比例
し、めっき液中の溶存酸素濃度は槽内の酸素ガス圧力に
比例することから、一定の容積の補給槽から高い銅イオ
ン供給量を得るためには純酸素ガスの圧力を高くするこ
とが望ましいが、10kgf/cm2以上に高くすることは安全
上必ずしも好ましくない。また金属銅としては小塊の金
属銅を用いるのが好ましく、この小塊を無作為に金属イ
オン補給槽に導入するのがよいが、この理由は腐食溶解
に必要な有効表面積を得るためである。例えば大きい板
状にした場合無作為に補給槽内に入れた場合銅板が重な
り合って有効面積が減少し、また金属銅形状を大きくす
ることで必要な表面積を得るために供給槽を大きくしな
ければならないからである。
次に、めっき浴制御方法に関してpHを検出して、この
検出pH値に応じて酸素ガスの循環撹拌の強度を自動制御
により連続して増減させることで所望の銅イオン濃度と
pHを安定して保つことができる理由は次のとおりであ
る。
すなわち、不溶性陽極を用いためっき方法においてめ
っき槽内での反応は被めっき材の陰極面で次式(3)で
示される銅イオンの還元がまた陽極面で次式(4)で示
される水酸化イオンの酸化が起こる。
Cu2++2e-→Cu (3) 2OH-→H2O+1/2 O2+2e- (4) 金属イオン供給槽内にて上述の式(2)で示される反
応で生成する水酸化イオンは式(4)で示される反応で
消費され、また同時に式(2)と電気的に等量の金属銅
が上述の式(1)で示される反応で溶解することで、式
(3)で示されるめっきによって消費された液中の銅イ
オンが補給されるという都合のよいことが起きる。ここ
で式(1)と式(3)または式(2)と式(4)とが等
量起こればめっき液の銅イオン濃度およびpHは変化する
ことなく安定するが、例えば式(1)で示される金属銅
の溶解による金属イオンの供給が式(3)で示されるめ
っきによる金属イオンの消費より小さくなった場合めっ
き液中銅イオン濃度は低下するが、同時に式(2)で示
される水酸化イオンの生成量が式(4)で示される水酸
化イオンの消費量より小さくなるためめっき液のpHも低
下する。すなわち不溶性陽極を用いためっき方法におい
て浴の銅イオン濃度とpHは関係を持って変動するため銅
イオン濃度またはpHのいずれかを検出し銅の腐食溶解を
制御することで浴組成を安定に保つことができる。
とりわけ、ピロりん酸銅めっき浴においては、めっき
液のpHと銅イオン濃度とが、第3図に示すように、明確
な比例関係にあるため、pHおよび銅イオン濃度のいずれ
か一方を調整すれば、残る他方の調整も同様に達成され
るのである。従って、本発明では、銅イオン濃度よりpH
の方が連続してかつ簡便安価に検出できるpHを検出する
こととした。
ちなみに、硫酸銅単純めっき浴としては、硫酸濃度が
50g/1程度のものが用いられ、このめっき浴のpHは1以
下と小さいのに対して、ピロりん酸銅めっき浴のpHは8
〜9と大きい。従って、硫酸銅めっき浴で使用する強酸
のめっき液ではpHが低いため、その変動を測定すること
は難しいが、ピロりん酸銅めっき液ではpHの変動を捉え
ることが容易である。すなわち、ピロりん酸銅めっき浴
では、銅イオン濃度の変動に応じて変化するpHの変動幅
が大きいため、第3図に示したように、銅イオン濃度の
変化をpHの変動によって確実に捉えることができ、pHの
検出によってめっき液の組成を制御することがピロりん
酸銅めっき浴において可能になる。
(実施例) 次に、本発明をその実施例によってさらに詳細に説明
する。
実施例1〜7,比較例1 ピロりん酸銅、ピロりん酸カリウム及びピロりん酸を
水に溶解して、銅イオン濃度が22g/、(ピロりん酸イ
オン濃度)/(銅イオン濃度)の値が7.3、pHが8.3にな
るように調整したピロりん酸銅めっき液を作成し、第1
図に示すような槽内高圧酸素ガスボンベ7からの酸素ガ
スで加圧できかつ酸素ガス循環ブロアー2を用いて酸素
ガス3を循環させてめっき液5を撹拌できる装置と溶存
酸素測定装置とを備えた腐食溶解槽1に50℃に加温した
上述のめっき板5と金属銅6をいれて金属銅の腐食溶解
実験を行た。尚第1図において、4は溶解槽1のpHを測
定するpH検出器、8はガス圧力計を示す。この腐食溶解
槽で生成した銅イオンを含むめっき液はめっき槽の銅め
っき浴に供給することができる。ここで実験に用いた金
属銅は6×6×1cmの寸法のものを用い、48時間腐食溶
解した後金属銅の重量の減少量を測定して腐食溶解速度
を求めた。また撹拌強度の水準はめっき液1当たり酸
素ガスの循環量が10/minのものを強、5/minのもの
を弱とした。第1表にめっき液の溶存酸素濃度と撹拌強
度を変えて金属銅の腐食溶解速度を測定した結果を示
す。また比較のため酸素ガスによる撹拌を行わず空気雰
囲気下で静止しためっき液に金属銅を浸漬した比較例1
の測定結果を第1表に併記する。
第1表から明らかなとおり、めっき液の溶存酸素濃度
を高くしかつ撹拌をすることで金属銅の腐食溶解速度を
高くすることができる。例えば溶存酸素濃度を10ppm以
上にし液撹拌をすることで60g/m2・日以上の速度で銅金
属を溶解させることができる。
第2図は腐食溶解槽内の酸素ガス圧とめっき液中の溶
存酸素濃度の関係を示した図で、第2図から明らかなと
おり酸素ガス圧に比例して溶存酸素濃度は高くなる。
第3図は銅イオン濃度が21.0g/、pHが8.0に調整し
た上述のピロりん酸銅めっき液に金属銅を腐食溶解した
時の銅めっき液の銅イオン濃度とpHの関係を示した図で
ある。第3図から明らかなとおり銅イオン濃度の増加に
伴ってpHが増加し、めっき液pH8.0〜9.0の間で21.0g/
から26.5g/の範囲で変動し、前述の好適なめっき条件
の範囲からpHを制御することで好適な銅イオンの濃度を
保つことができる。
実施例2 次に第4図に示すような不溶性陽極12および被めっき
材13を設置しためっき槽11と、めっき槽の間で連続して
めっき液循環ポンプ14によってめっき液の循環が行われ
る銅イオン補給槽1とpH検出器と検出したpHの値によっ
て自動的に液の撹拌を制御しめっき液組成を制御する装
置からなる装置10を用いてめっき処理を行いながら銅イ
オン濃度及びpHの浴の制御について実験を行った。ここ
で腐食溶解させる金属銅6はJIS H 2121−1961で規定さ
れる電気銅で6×6×1cm寸法の切りもち状のものを用
い補給槽に無作為に投入した。ここで安定した浸漬面積
を得るために金属銅500kgをめっき液に完全に浸漬する
ように入れさらに銅イオン補給槽1のめっき液レベル以
上になるように金属銅を追加投入しまた腐食溶解によっ
て消耗した金属銅の補充も金属銅が常に溶解槽めっき液
レベル以上になるように補充追加した。第1図の腐食溶
解槽1と同様の機能をする銅イオン補給槽1−1に、ガ
ス圧力計8を備えた高圧酸素ボンベからの導管を設け、
酸素ガスで加圧でき、酸素ガスは酸素ガス循環ブロアー
2を用いて循環させてめっき液を撹拌するが、第4図の
補給槽1−1はめっき液撹拌のため、5mmの直径の孔を
前後左右に50mm間隔で配置させた多孔板9を用い酸素ガ
ス3を微細化して撹拌した。めっき浴の制御はpHが8.2
以下になったら酸素ガス循環ブロアー2が作動し銅の腐
食溶解速度を上昇させ、pHが8.5以上でブロアーが停止
し腐食溶解速度が下降するように設定した。めっき液は
約3m3使用して、電流1,000Aでめっき処理を行った。第
5図は上述の処理を40日間連続して行い、めっき浴の安
定性を調べるため銅イオン濃度とpHの測定結果を示した
図である。第5図から明らかなとおり銅めっき浴の銅イ
オン濃度とpHは好適なめっき条件の範囲を逸脱すること
なく安定して制御されている。ここで銅金属の補給とめ
っき浴組成の制御を機械化することによって銅めっき浴
の管理を自動化することができる。第6図は浴管理自動
化の概要を示した図である。すなわちめっき浴組成の制
御に関してはpH計等のpH検出器4によりめっき液のpHを
検出し、制御装置15により検出したpHの値が上限値以上
になると補給槽の酸素ガス循環ブロアー2が停止又はそ
の風量を減少させ、pHの値が下限値以下になると補給槽
の酸素ガス循環プロアー2が稼動又はその風量を増大さ
せるような電気信号を発信し、酸素ガス循環ブロアー2
は受信した信号によりめっき液撹拌を増加または減少さ
せることで銅金属の腐食溶解速度を増加または減少させ
ることでpHを増加または減少させることができ、また前
述のように不溶性陽極を用いためっき方法においてめっ
き浴のpHと銅イオン濃度は関連を持っているため銅イオ
ン濃度も同時に自動制御することができる。次に金属銅
の補給槽への補給方法について第6図に示したように金
属銅を金属銅供給装置16から補給槽1−1に無作為にか
つ常に補給槽内の液レベル以上になるように挿入するこ
とで、金属イオン補給槽内でのめっき液中浸漬表面積を
定常的に所定の値にすることができるが、金属銅が常に
補給槽内の液レベル以上になるように自動供給する方法
に関しては超音波等を用いた金属銅量検出器17により金
属銅の量を検出し、制御装置18により検出した銅の量が
液レベル以下になると金属銅を補給するように信号を発
信し液レベルより高い所定のレベルになると金属銅の補
給を停止する信号を発信し、金属銅供給装置16は制御装
置18からの信号を受けて補給槽内に金属銅を補給する装
置からなる。このような浴管理自動化装置を用いること
で好適な浴条件を安定して保持することができる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、不溶性陽極を
用いた連続したピロりん酸銅めっきにおいて、銅イオン
供給の銅単価が高くなるものを使用することなく、また
銅イオンを補給するための高価で特殊な装置を用いるこ
となく、液組成または浴温度等の条件を変更したりめっ
き液に第三成分を添加することなく銅イオンを補給で
き、また金属銅の銅イオン補給槽への追加と好適な浴条
件を安定して保持することを自動制御化することで、め
っき液管理のための作業性の大幅な向上と生産性の改善
ができ、また不溶性陽極を用いることでめっき品質の向
上と生産性の向上が図られ、その実際上の効果は大なる
ものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は銅の腐食溶解実験に用いた装置の配置図、 第2図は槽内の酸素ガス圧力とめっき液の溶存酸素濃度
の関係を示したグラフ、 第3図は銅金属をピロりん酸銅めっき液中で腐食溶解し
ていったときのめっき液の銅イオン濃度とpHの関係を示
したグラフ、 第4図は腐食溶解による銅イオン補給槽と不溶性陽極を
用いためっき槽とpHを検出してめっき液組成を自動的に
制御する装置からなる本発明の銅めっき浴の組成制御方
法に用いる装置の配置図、 第5図はpH検出によるめっき浴組成自動制御の実験結果
を示すグラフ、 第6図は本発明の銅めっき浴の組成制御方法を自動的に
行う銅めっき装置の配置図、 第7図は従来の不溶性陽極を用いためっき方法の説明図
である。 1……腐食溶解槽、1−1……銅イオン補給槽 2……酸素ガス循環ブロアー、3……酸素ガス 4……pH検出器、5……めっき液 6……金属銅、7……高圧酸素ガスボンベ 8……ガス圧力計、9……多孔板 10……めっき液組成を自動的に制御する装置 11……めっき槽、12……不溶性陽極 13……被めっき材、14……めっき液循環ポンプ 15……制御装置、16……金属銅供給装置 17……金属銅量検出器、18……制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25D 21/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不溶性陽極を用いたピロりん酸銅めっき浴
    に、銅イオン補給槽内で銅イオンを含ませた、めっき液
    を供給し、銅めっき浴のめっき液に銅イオンを補給して
    銅めっき浴の組成を制御するに当たり、 該銅イオン補給槽内のめっき液に金属銅を浸漬するとと
    もに、該めっき液中に酸素を吹き込んでめっき液を撹拌
    してめっき液の溶存酸素濃度を10ppm以上にして、めっ
    き液中に金属銅を溶解する際、めっき液のpHを検出し、
    この検出値に基づいて銅イオン補給槽内のめっき液中に
    吹き込んだ酸素による撹拌強度を調整してpHを8.0〜9.0
    に制御することによって、常時適正なpHおよび銅イオン
    濃度のめっき液を銅めっき浴に供給することを特徴とす
    る不溶性陽極を用いた銅めっき浴の組成制御方法。
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KR20090097791A (ko) * 2008-03-11 2009-09-16 우에무라 고교 가부시키가이샤 연속 전기 구리도금 방법
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