JP2799236B2 - スポンジ状食品 - Google Patents

スポンジ状食品

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JP2799236B2
JP2799236B2 JP2256593A JP25659390A JP2799236B2 JP 2799236 B2 JP2799236 B2 JP 2799236B2 JP 2256593 A JP2256593 A JP 2256593A JP 25659390 A JP25659390 A JP 25659390A JP 2799236 B2 JP2799236 B2 JP 2799236B2
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正典 山本
今義 今田
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House Foods Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、チョコレート成分を含むケーキ等の食品に
関する。
(従来の技術) 食品に保存性をもたせるためにレトルト加熱殺菌処理
が施され、上記処理は通常120℃×4分間程度の条件で
行われる。しかし、このような条件で食品が処理された
場合、食品の風味、色調等が損なわれやすい。したがっ
て、例えば特公昭58−11831号では、食品のpHを4.0〜5.
5にするか、又は水分活性を0.94以下に調整して同等の
条件の加熱殺菌処理を施すことにより、風味、色調等の
低下を防いでいる。そして、上記先行技術の公報5欄の
記載から明らかなように、pHが5.5を越える食品では殺
菌処理で風味、色調等が低下しやすく、現状ではこれが
当業界の常識となっている。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、チョコレート成分を含む食品を得るに当た
り、特にチョコレートの風味が優れた食品の提供を目的
とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者の研究の結果、チョコレート成分を含む食品
にあっては、前記先行技術では、一般的に食品について
品質低下があると考えられていたpH域に相当する特定の
pH域において、レトルト処理に相当する条件で加熱処理
を施した場合に、チョコレートの風味が好ましく増強さ
れるとの意外な知見を得た。
本発明は、上記の新知見に基づいてなされたもので、
チョコレート成分としてココアパウダー2重量%以上、
ココアバター1重量%以上或いはカカオ分として1重量
%のチョコレートから選ばれた少なくとも1以上、並び
に卵白原料及びλ−カラギーナンを含むpH4.5〜6.8の卵
白起泡物を、密閉容器内において115〜135℃で5〜60分
間加熱処理してなるスポンジ状食品を要旨とする。
以下、本発明について詳説する。
食品は、チョコレート成分を含むもので、同成分とし
てココアパウダー2重量%(以下単に%という)以上、
好ましくは3〜10%、ココアバター1%以上、好ましく
は2〜5%、或いはカカオ分として1%以上、好ましく
は3〜10%のチョコレートを、各々単独若しくは任意の
組合せで含むものである。
つまり、チョコレート成分を含む食品は、下記の特定
のpH域において加熱処理した場合に、チョコレートの風
味が増強されるが、各々のチョコレート成分を前記の範
囲で用いることで、特に好ましい風味増強効果を得るこ
とができる。チョコレート成分の量が各々前記の範囲に
満たないと、食品を特定pH域で加熱処理しても風味増強
効果が不十分となりやすい。各チョコレート成分は常法
により食品に含ませることができる。
食品の具体例としては、スフレ、ケーキ類、ムース、
が例示される。食品にブランデー、ウイスキー、リキュ
ール等の洋酒を0.05〜1%含ませることにより、前記チ
ョコレートの風味増強効果を相乗的に向上することがで
きる。
上記のチョコレート含有食品をpH4.5〜6.8、好ましく
は5.0〜6.4に調整したものである。このpH域で下記の加
熱処理して所望のチョコレートの風味増強効果を得るこ
とができる。尚、pHが4.5より低いか或いは6.8を越える
と、食品の風味上好ましくない。pH調整は各種酸味料を
用いる等任意の方法で行えばよい。
以下、スポンジ状食品(チョコレートスフレ)をつく
る場合を例として、本発明について説明する。
スポンジ状食品は、卵白原料と増粘剤を含む卵白起泡
物を容器に密封して得ることができる。上記の食品は、
下記の加熱処理をして保存後、オーブントースター等で
加熱調理して食する形態のものである。
卵白原料は生卵、濃縮卵白、乾燥卵白を水戻したもの
等を用いる。卵白原料と増粘剤を組み合わせて用いるこ
とにより起泡物中の気泡が保持され、レトルト処理によ
りゲル化力が高まり、保存後喫食時に焼成してソフトな
食感となるスポンジ状食品を製造することができる。卵
白原料は、起泡物中に卵白由来の固形分が0.8〜10%と
なるように用いるのがよく、これにより、食品が焼成時
によく膨らみ、焼成後も膨らみが保持される。
増粘剤としては、λ−カラギーナンを起泡物中に0.1
〜2.2%、好ましくは0.3〜1.5%用いる。λ−カラギー
ナンを上記の量用いることにより、前記pH域で加熱処理
中を通して、起泡物中の気泡を安定に保持し、食品が焼
成時によく膨らみ、焼成後も膨らみが保持され、またソ
フトな食感となる。λ−カラギーナンの含量が0.1%に
満たないと、上記の効果を十分に得難く、また2.2%を
越えると食品の食感、風味上好ましくない。
λ−カラギーナンにキサンタンガムを併用すれば、起
泡物中の気泡が細かく保持されて、よりソフトな食感の
食品を得ることができる。この効果を得る上でのキサン
タンガムの含量は0.01〜0.18%とすればよい。
ペクチンを併用すれば、低pH域においても気泡安定性
が得られるので、食品の焼成時の膨らみ、食感をより改
善できる。この場合のペクチンの含量は0.1〜2.0%とす
ればよい。キサンタンガム、ペクチンの含量について
も、規定した範囲に満たない場合は各々記載の効果を十
分得難く、これを越えると食品の食管、風味上好ましく
ない。
上記の増粘剤を、予め卵白原料と混合、泡立てた後、
これに他の原料を加えて卵白起泡物を調製する。これに
より、気泡安定効果、これに基づく焼成時の膨らみ及び
その保持効果を奏し得る。泡立ては、泡立て器等により
行えばよく、混合、泡立は例えば20℃以下、好ましくは
15℃以下で12分以内、好ましくは1〜8分で行うことが
できる。
また、他の原料としては、前記のチョコレート成分の
他に水、チーズペースト、生クリーム、糖類、小麦粉が
例示される。生クリームの使用は食品の滑らかな口溶け
を達成する上で望ましい。生クリームの含量は2〜15%
がよい。小麦粉は食品にボディ感を付与するのに有効
で、0.5〜5%用いればよい。
以上のように調製した卵白起泡物は、一般に45〜75%
の水分含量を有する。この水分含量により、殺菌時まで
気泡を保持して、焼成後の膨らみの保持にも優れる。水
分含量が上記範囲に満たないと、食品の食感上好ましく
なく、これを越えると気泡保持が不安定になる傾向があ
る。また、起泡物はオーバーラン35〜180%に起泡され
たものであることが、焼成された食品のソフトな食感を
得る上で望ましい。
卵白起泡物は、例えばオーブントースターの加熱に耐
え得る材質、つまりアルミニウム等の金属或いは電子レ
ンジ用の材質の容器に密封される。
以上のチョコレート含有食品を115〜135℃、好ましく
は120〜125℃で5〜60分間、好ましくは10〜30分間加熱
処理して容器入り食品を得る。加熱条件が上記範囲より
厳しくなると、食品の風味上好ましくなく、また穏やか
であると、所望のチョコレートの風味増強効果を得難
い。加熱処理は常法に従って行えばよい。本発明では、
特定量のチョコレート成分を含み、かつ特定pHの食品を
前記の条件で加熱処理することで、チョコレートの風味
増強効果を得、必要な場合に殺菌効果も達成できるので
ある。
(発明の効果) 本発明によれば、チョコレート成分を含む食品を得る
に当たり、特にチョコレートの風味が優れ、焼成時によ
く膨らみ、焼成後も膨らみが保持され、またソフトな食
感となるスポンジ状食品の提供が可能となる。また、食
品に保存性を付与することもできる。
[実施例1] 濃縮卵白15部(卵白に由来する固形分3部)、3%λ
−カラギーナン溶液15部及びキサンタンガム0.07部を混
合し、泡立て器で卵白起泡物25.07部を得た。
上記の起泡物にココアパウダー2部、チーズペースト
(クリームチーズ/水=1/1の混合物)5部、液糖30
部、10%クエン酸溶液2部、水24.93部、生クリーム10
部及びブランデー少量を加えて、10℃以下で1分間攪拌
混合した(起泡物のpHは約5.8、オーバーランは約100%
であった)。
得られた卵白起泡物65gを容量約130ccの金属製鉢型容
器に充填、密封した。容器をレトルトに入れ120℃で30
分間熱処理してスポンジ状菓子を得た。
本品は常温で約12カ月の保存が可能で、常温で約6カ
月保存後に容器を開けてオーブントースターで5分間加
熱調理した。本品をトースターから取り出すとスポンジ
状組織が容器の上端より約2cm盛り上がると共に、菓子
は褐変なく焼成されていた。これを喫食したところ、こ
くのあるチョコレート風味を有し、きめの細かい組織
で、滑らかな舌触りと口溶けのよい食感のものであっ
た。そして、焼成後もスポンジ状組織の盛り上が保持さ
れていた。
[実施例2] 3%λ−カラギーナン溶液15部及びキサンタンガム0.
07部の代わりに、3%λ−カラギーナン溶液10部、キサ
ンタンガム0.07部及び3%ペクチン溶液5部を用いる以
外は、実施例1と同様にしてスポンジ状菓子を得た。
これについても、実施例1と同様の条件で食した場合
に、優れたチョコレート風味、組織、食感膨らみを有し
ていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−54058(JP,A) 特開 昭56−160940(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23G 1/00 - 9/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チョコレート成分としてココアパウダー2
    重量%以上、ココアバター1重量%以上或いはカカオ分
    として1重量%以上のチョコレートから選ばれた少なく
    とも1以上、並びに卵白原料及びλ−カラギーナンを含
    むpH4.5〜6.8の卵白起泡物を、密閉容器内において115
    〜135℃で5〜60分間加熱処理してなるスポンジ状食
    品。
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