JP2796440B2 - 型枠内用鉄筋支持具 - Google Patents

型枠内用鉄筋支持具

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JP2796440B2
JP2796440B2 JP3014506A JP1450691A JP2796440B2 JP 2796440 B2 JP2796440 B2 JP 2796440B2 JP 3014506 A JP3014506 A JP 3014506A JP 1450691 A JP1450691 A JP 1450691A JP 2796440 B2 JP2796440 B2 JP 2796440B2
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SANSHIN GIKEN KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、型枠内における所定
位置へ、鉄筋を支持して固定する時に用いる型枠内用鉄
筋支持具に関するものである。
【0002】
【従来技術】この種の鉄筋支持具として、従来では、一
本の鉄筋を型枠内に仮止めするためだけのものであると
共に、支持具自体の強度等を考慮していない簡易的な構
造のものが一般に知られている。そして、この従来の鉄
筋支持具への鉄筋の固定手段は、支持具と鉄筋とを番線
によって縛るものが一般的である。
【0003】
【この発明が解決しようとする課題】しかし、前述した
従来の鉄筋支持具は、鉄筋一本のみを仮止め用として支
持するという思想のものなので、支持具自体に大きな重
量がかかることを想定していない。そのため、この従来
の鉄筋支持具に大きな重量がかかると、その重量に耐え
られず支持できないこととなり、鉄筋を型枠内の所定位
置にセットすることがてきないこととなる。
【0004】例えば、シールドトンネル用のコンクリー
トセグメントを製作する時における鉄筋は、型枠内に一
本ずつセットするのではなく、多数の鉄筋を組んだ、所
謂、鉄筋籠のようにして型枠内にセットされる。
【0005】そして、この鉄筋籠を前述した従来の鉄筋
支持具で支持しようとすると、鉄筋籠の大きな重量に耐
えることができずに変形等を起こしてしまうので、鉄筋
籠を型枠内の所定位置へセットする作業を精度良く行え
なくなってしまう。
【0006】しかも、このような鉄筋籠になると、支持
具への鉄筋の固定を従来のように番線で固定しようとす
れば、鉄筋籠を構成している多数の鉄筋によって固定作
業用のスペースが少なくなることから、非常に面倒な作
業となる。また、この番線で縛るものでは、拘束力が弱
いことから、大きな重量の鉄筋籠を確実に固定すること
ができない。
【0007】このように、従来の仮止め用である簡易的
な鉄筋支持具では、鉄筋を支持する時に大きな重量が加
わるような場合に、鉄筋を確実に支持して型枠内の所定
位置にセットすることができなくなると共に、支持具へ
の鉄筋の固定作業が面倒である等の問題点がある。
【0008】この発明は前述した事情に鑑みて創案され
たもので、その目的は鉄筋の支持時に大重量が加わわっ
ても、鉄筋を型枠内の所定位置へ確実にセットすること
のできると共に、鉄筋の固定作業を簡単かつ確実に行う
ことのできる型枠内用鉄筋支持具を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明での鉄筋支持具
は、型枠に当接して脚部となるべく所定間隔を開けて平
行に並設した両支持部と、この両支持部の上端に両支持
部間へ架渡して設けた鉄筋固定部と、両支持部の下方位
置に両支持部を連結すべく設けた連結部とから断面略ロ
字状に形成している。また、鉄筋固定部は、両支持部の
上端に長手方向を両支持部間へ架渡して設けた基板と、
この基板における幅方向の両端から立設した両挟持板と
からなる断面略U字状にバネ鋼板を一体成形して、両挟
持板の間にその立設端部の間隔を広げながら押し込むこ
とで両挟持板に生じる付勢力によって、鉄筋を固定でき
るように構成している。
【0010】そして、このようなこの発明の鉄筋支持具
によれば、鉄筋固定部と両支持部および連結部とで断面
略ロ字状に形成したことにより、鉄筋支持具自体の強度
を高めている。しかも、この鉄筋支持具への鉄筋の固定
は、鉄筋固定部における両挟持板の間にその立設端部の
間隔を広げながら押し込むだけの簡単な作業で、バネ鋼
板である両挟持板に生じる付勢力で確実に行えるように
している。
【0011】
【実施例】以下、この発明の型枠内用鉄筋支持具を図示
する実施例によって説明する。
【0012】型枠(図示せず)内の所定位置に鉄筋2を
支持して固定する鉄筋支持具1(図1〜図3参照)は、
型枠に当接して脚部となるべく所定間隔を開けて平行に
並設している両支持部3と、この両支持部3の上端に両
支持部3間へ架渡して設けている鉄筋固定部4と、両支
持部3の下方位置に両支持部3を連結すべく設けている
連結部5とから断面略ロ字状(図3参照)に形成してい
る。そして、鉄筋固定部4は、両支持部3の上端に長手
方向を両支持部3間へ架渡して設けている基板6と、こ
の基板6における幅方向の両端から立設している両挟持
板7とからなる断面略U字状(図2参照)にバネ鋼板を
一体成形してなり、両挟持板7の間にその立設端の間隔
を広げながら押込むことで生じる両挟持板7の付勢力に
よって、鉄筋2を固定できるように構成している。
【0013】なお、この実施例での鉄筋支持具1におけ
る両支持部3と連結部5とは、図1に示すように、一枚
の板体での打ち抜き加工およびその後の折曲加工によっ
て、一体成形している。また、両支持部3における型枠
との当接側の端部には、当接端に硬質プラスチック製の
デルリンが設けられている二股状の脚部3aが形成されて
いる。さらに、両支持部3および連結部5には、型枠内
に打設したコンクリートが鉄筋支持具1内へスムーズに
回り込めるようにするために、透孔8が形成されてい
る。
【0014】この実施例での鉄筋固定部4は、図1およ
び図2に示すように、その両挟持板7における立設端部
の間隔を鉄筋2の径よりも少ない距離に保持すると共
に、この立設端部よりさらに先端の両挟持板7における
立設端の間隔を鉄筋2の径よりも大きい距離に保持する
ことで、略クリップ状に形成している。また、この鉄筋
固定部4における両挟持板7の立設端部の間隔は、鉄筋
2の径よりも少ない距離であると共に、基板6の幅方向
の距離よりも少ない距離に形成されている。さらに、こ
の鉄筋固定部4の両挟持板7には、図1に示すように、
型枠内に打設したコンクリートが鉄筋固定部4内へスム
ーズに回り込めるようにするために、透孔8が形成され
ている。
【0015】このような構成からなる鉄筋支持具1を使
用しての鉄筋2の固定作業は、先ず、両支持部3の各脚
部3aを型枠に当接させることで、鉄筋支持具1を型枠内
に立設させる。その後、図1に示すように、鉄筋2を、
鉄筋支持具1における鉄筋固定部4の両挟持板7間にそ
の立設端を広げるようにして押し込むと共に、この両挟
持板7間に押し込んだ鉄筋2を鉄筋固定部4の基板6に
当接させる。
【0016】このことで、図2に示すように、押し広げ
られて付勢力の発生した両挟持板7で鉄筋2が挟持され
る状態になって、鉄筋2の固定作業が終了する。そし
て、この鉄筋2の固定時には、鉄筋固定部4と両支持部
3および連結部5とで断面略ロ字状に形成して鉄筋支持
具1自体の強度を高めていることから、型枠2内での鉄
筋2を確実で強固に支持することがてきる。しかも、こ
の鉄筋支持具1への鉄筋2の固定は、鉄筋固定部4にお
ける両挟持板7の間にその立設端部の間隔を広げながら
押し込むだけの簡単な作業で、バネ鋼板である両挟持板
7に生じる付勢力で確実に行うことができる。
【0017】なお、この実施例での鉄筋固定部4は、両
挟持板7における立設端部の間隔を鉄筋2の径よりも少
ない距離に保持し、この立設端部よりさらに先端の両挟
持板7における立設端の間隔を鉄筋2の径よりも大きい
距離に保持し、略クリップ状に形成している。そのた
め、鉄筋2の固定作業を行う時に、鉄筋2の径よりも大
きい間隔である両挟持板7の立設端によってガイドさ
れ、鉄筋2の両挟持板7間への押込みを簡単に行うこと
ができる。しかも、鉄筋2の径よりも小さい間隔である
両挟持板7の立設端により、両挟持板7間に押込まれた
鉄筋2が抜けないようにして、両挟持板7間の鉄筋2を
より強固に固定することができる。
【0018】
【発明の効果】この発明の鉄筋支持具によれば、両支持
部および連結部と鉄筋固定部とで断面略ロ字状に形成し
ていると共に、両支持部および連結部を一枚の板体から
一体成形していることにより、支持具自体の強度を高め
ることができる。そのため、例えば、コンクリートセグ
メントの製作時において型枠内にセットされる鉄筋篭の
各鉄筋のように、大きな重量が加わる鉄筋の支持を、変
形してしまうようなことがなく確実に行うことができ
る。
【0019】しかも、鉄筋支持具における鉄筋固定部へ
の鉄筋の固定は、鉄筋固定部における両挟持板の間にそ
の立設端部の間隔を広げながら押し込むだけの簡単な作
業で、バネ鋼板である両挟持板に生じる付勢力で確実に
行うことができる。そのため、鉄筋篭の鉄筋のように、
大重量で周辺に多数の鉄筋が存在する鉄筋でも、簡単か
つ確実に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の型枠内用鉄筋支持具による鉄筋固定
状態を示す斜視図である。
【図2】この発明の型枠内用鉄筋支持具を示す正面図で
ある。
【図3】図2のA−A線矢視図である。
【符号の説明】
1…鉄筋支持具、2…鉄筋、3…支持部、3a…脚部、4
…鉄筋固定部、5…連結部、6…基板、7…挟持板、8
…透孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平4−68154(JP,U) 実開 昭52−145024(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 21/12 E04C 5/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型枠内における所定位置に鉄筋を支持し
    て固定する鉄筋支持具であり、 前記型枠に当接して脚部となるべく所定間隔を開けて平
    行に並設している両支持部と、この両支持部の上端に両
    支持部間へ架渡して設けている鉄筋固定部と、前記両支
    持部の下方位置に両支持部を連結すべく設けている連結
    部とから断面略ロ字状に形成しており、 前記鉄筋固定部は、前記両支持部の上端に長手方向を両
    支持部間へ架渡して設けている基板と、この基板におけ
    る幅方向の両端から立設している両挟持板とからなる断
    面略U字状にバネ鋼板を一体成形してなり、前記両挟持
    板の間にその立設端の間隔を広げながら押込むことで生
    じる両挟持板の付勢力によって、前記鉄筋を固定できる
    ように構成していることを特徴とする型枠内用鉄筋支持
    具。
  2. 【請求項2】 前記両支持部と連結部とは、一枚の板体
    での打ち抜き加工およびその後の折曲加工によって、一
    体成形していることを特徴とする請求項1記載の型枠内
    用鉄筋支持具。
  3. 【請求項3】 前記鉄筋固定部は、その両挟持板におけ
    る立設端部の間隔を前記鉄筋の径よりも少ない距離に保
    持すると共に、この立設端部よりさらに先端の両挟持板
    における立設端の間隔を前記鉄筋の径よりも大きい距離
    に保持することで、略クリップ状に形成していることを
    特徴とする請求項1記載の型枠内用鉄筋支持具。
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