JP2795807B2 - 湿度センサ - Google Patents

湿度センサ

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JP2795807B2
JP2795807B2 JP6134705A JP13470594A JP2795807B2 JP 2795807 B2 JP2795807 B2 JP 2795807B2 JP 6134705 A JP6134705 A JP 6134705A JP 13470594 A JP13470594 A JP 13470594A JP 2795807 B2 JP2795807 B2 JP 2795807B2
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capacitor
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    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種電子機器、電気機
器、玩具、家庭電気製品等において、湿度を検出する際
に利用される湿度センサに関する。特に、本発明は、湿
度センサ素子を含む発振回路、及びその周辺回路も含め
て一体化した湿度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】図14、図15は、従来例を示した図で
あり、図14、図15中、1は湿度−周波数変換回路、
2は微分回路、3は波形整形回路、4は積分回路、5は
しきい値制御回路、R1 〜R5 は抵抗、C1 、C2 はコ
ンデンサ、G1 はゲート、Trはトランジスタを示す。
【0003】§1:ブロック図による湿度センサの説明
・・・図14参照 図14は従来の湿度センサ説明図であり、A図は湿度セ
ンサのブロック図、B図は各部の波形図である。従来、
湿度センサは、各種電子機器(例えば、複写機、プリン
タ)等において、湿度を検出するのに用いられていた。
このような湿度センサの1例を図14に示す。
【0004】この湿度センサは、A図に示したように、
湿度−周波数変換回路1と、微分回路2と、波形整形回
路3と、積分回路4と、しきい値制御回路5で構成され
ており、前記積分回路4からセンサ出力(湿度の検出出
力)を取り出すようになっている。
【0005】湿度−周波数変換回路1は、湿度の変化に
対してインピーダンスが指数関数的に変化するインピー
ダンス変化型の湿度センサ素子を用い、湿度の変化を周
波数の変化に変換したパルス列を出力する回路である。
【0006】微分回路2は、湿度−周波数変換回路1の
出力パルス列を入力して微分し、前記パルスよりも狭い
幅のパルス列を生成する回路である。波形整形回路3
は、前記微分回路2で微分した微分波の内、所定のしき
い値レベル(スレッショルドレベル)以上を取り出して
波形整形する回路(しきい値回路)である。
【0007】積分回路4は、波形整形回路3で波形整形
されたパルス列を積分する回路である。しきい値制御回
路5は、積分回路4の出力電圧により、波形整形回路3
のしきい値を制御する回路である。
【0008】以下、B図を参照しながら前記湿度センサ
の動作を説明する。湿度−周波数変換回路1からは、低
湿度側で周波数fの低いパルス列が出力され、高湿度側
で周波数fの高いパルス列が出力される(B図の参
照)。続いて、これらのパルス列は、微分回路2で微分
される。この微分されたパルス列(B図の参照)は、
波形整形回路3において、所定のしきい値レベル(スレ
ッショルドレベル)以上の成分を取り出して波形整形し
(B図の参照)、その後、積分回路4で積分すること
により、センサ出力を得る。
【0009】また、前記積分回路4の出力電圧は、しき
い値制御回路5へ制御電圧として送出され、この制御電
圧により、しきい値制御回路5で波形整形回路3のしき
い値を制御する。
【0010】このようにして、センサ出力の大きさに応
じて、常に最適なしきい値を設定することにより、セン
サ出力のリニアリティをコントロールして、良好な特性
のセンサ出力を得ることができる。
【0011】§2:湿度センサ回路例による説明・・・
図15参照図15は従来の湿度センサ回路例である。前
記図14に示した湿度センサの具体例としては、例え
ば、図15に示したような回路構成の湿度センサがあ
る。
【0012】この例は、微分回路2をコンデンサC1
抵抗R1 で構成し、波形整形回路3をゲート(バッファ
ゲート)G1 で構成し、しきい値制御回路5をトランジ
スタTrと抵抗R2 、R3 で構成し、積分回路4をコン
デンサC2 と抵抗R5 で構成したものである。
【0013】そして、前記積分回路4を構成するコンデ
ンサC2 の出力電圧を、抵抗R4 を介してしきい値制御
回路5を構成するトランジスタTrのベースに印加して
いる。
【0014】このように構成すると、トランジスタTr
のベース電流は、積分回路4の出力電圧によって変化す
るから、トランジスタTrのコレクタ・エミッタ間の抵
抗が、積分回路4の出力電圧に応じて変化する。このた
め、ゲートG1 の入力側の電位が変化し、しきい値を変
化させることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のも
のにおいては、次のような課題があった。 (1) :前記従来の湿度センサは、高精度の湿度センサで
あるが、湿度−周波数変換回路、微分回路、波形整形回
路、積分回路、しきい値制御回路等が必要である。従っ
て、前記各回路を一体化した湿度センサは、部品点数が
多くなり、小型化、軽量化、コストダウンは困難であ
る。
【0016】(2) :前記従来の湿度センサは、部品点数
が多く、特に、波形整形回路や、しきい値制御回路には
高価な半導体素子を使用している。従って、コストダウ
ンは困難であり、高価な湿度センサとなる。
【0017】(3) :湿度センサに対し、形状的に小型化
が要求される場合、或いは湿度の検出精度はあまり必要
でなく、特に安価であることが要求される場合、前記従
来の湿度センサでは実現困難である。すなわち、従来の
湿度センサの構成では、極端に小型化した湿度センサ、
或いは極端に安価な湿度センサは、製作困難であり、前
記の要求に応じることは困難である。
【0018】本発明は、このような従来の課題を解決
し、部品点数を少なくして湿度センサの小型化、軽量
化、コストダウンを実現することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図であり、図1中、C11〜C13はコンデンサ、R11、R
12、R17は抵抗、HSは湿度センサ素子、T1 、T2
端子、Q1 はPチャンネルMOS−FET(MOS型電
界効果トランジスタ)、Q2 はNチャンネルMOS−F
ET、G11はゲート、Baは電源(バッテリ)を示す。
【0020】本発明は前記の目的を達成するため、次の
ように構成した。すなわち、図1において、ゲートG11
と抵抗R12とコンデンサC12からなる回路は、基本的な
シュミットトリガーによる無安定マルチバイブレータ
(基本的な発振回路)を構成している。
【0021】そして、前記基本的なシュミットトリガー
による無安定マルチバイブレータを構成する抵抗R12
並列に、コンデンサC11、抵抗R11、及び湿度センサ素
子HSの直列回路で構成された湿度センサ素子回路を接
続することにより、発振回路を構成し、この発振回路に
より湿度センサを構成している。
【0022】この場合、前記湿度センサ素子HSは、イ
ンピーダンス変化型の湿度センサであり、低湿度側では
高インピーダンスで、高湿度側でインピーダンスが急激
に減少すると共に、湿度の変化に伴って非直線的にイン
ピーダンスが変化する特性の素子である。
【0023】また、前記ゲートG11は、例えば、C−M
OS集積回路(C−MOS論理回路)で構成されてお
り、その出力段回路は、2つのMOS−FETQ1 、Q
2 が、いわゆるトーテンポール型に接続された回路構成
となっている。この場合、Q1はPチャンネルMOS−
FETであり、Q2 はNチャンネルMOS−FETであ
る。
【0024】そして、前記ゲートG11(能動回路)の出
力には、発振周波数の変化による動作電流の変化を増加
させるために、抵抗R17とコンデンサC13の直列回路
(容量性負荷)を接続している。前記湿度センサの使用
時には、湿度センサの端子T1、T2 に電源Baを接続
する。この時、Q1 、Q2 からなる出力段の回路に電源
Baの電圧が印加して、動作電流iが流れる状態とな
る。
【0025】
【作用】前記構成に基づく本発明の作用を、図1に基づ
いて説明する。前記発振回路は、湿度変化に応じた周波
数で発振する。すなわち、湿度センサ素子HSの周囲の
湿度が変化すると、湿度センサ素子HSのインピーダン
スが変化する。このインピーダンス変化により、発振回
路の時定数が変化するので、発振周波数が変化する。
【0026】この場合、発振周波数は、コンデンサ
12、抵抗R12、及び湿度センサ回路(C11+R11+H
S)の時定数により決まる。また、湿度センサ素子HS
は、低湿度側では高インピーダンスであり、高湿度側に
おいて、インピーダンスが急激に減少する特性の素子で
あるから、それに伴って、低湿度側では発振周波数は低
く、高湿度側では発振周波数は高くなる。
【0027】ところで、ゲートG11では、出力段の回路
は、入力(d点)がハイレベル「1」の時、Q1 がオ
フ、Q2 がオンで、出力(b点)はローレベル「0」と
なる。この時、Q1 、Q2 を介して流れる動作電流iは
略0である。
【0028】また、入力(d点)がローレベル「0」の
時は、Q1 がオン、Q2 がオフとなり、出力(b点)は
ハイレベル「1」となる。この時、Q1 、Q2 を介して
流れる動作電流iは略0である。このように、入力がハ
イレベル、或いはローレベルの時は、Q1 、Q2 を介し
て流れる動作電流iは略0である。
【0029】しかし、入力(d点)が「0」から「1」
への変化、或いは「1」から「0」への連続した変化を
する時、Q1 、Q2 が共にオンに近い状態になる点があ
り、この時Q1 、Q2 を介して大きな動作電流iが流れ
る。
【0030】このように、前記ゲートG11では、動作電
流iが流れるのは、入力が切り替わる時だけである。そ
のため、周波数の高い入力に対しては、単位時間内の入
力の切り替わり回数が多いため、動作電流iはそれに応
じてかなり大きくなる。
【0031】従って、前記ゲートG11では、動作周波数
に依存して動作電流iが変化する。前記発振回路では、
湿度の変化に応じて発振周波数が変化する。この周波数
の変化は、ゲートG11の動作周波数の変化となるから、
湿度の変化に応じて動作電流iが変化することになる。
【0032】従って、前記動作電流iを検出すれば、湿
度の変化に応じた電流の検出が可能となる。すなわち、
湿度センサ素子HSのインピーダンス変化に応じて、ゲ
ートG11のQ1 、Q2 を介して流れる動作電流iが変化
するため、この動作電流iを検出することにより、湿度
の検出ができることになる。
【0033】一方、Q1 、Q2 が入力電圧によりオン/
オフされると、次のように電流が流れる。:Q1 がオ
ンの時、抵抗R17とコンデンサC13の直列回路には、回
路の時定数に従って、Q1 を介してコンデンサC13の充
電電流Icが流れ、コンデンサC13は電源電位まで充電
される。
【0034】:次に、Q1 がオフでQ2 がオンになる
と、コンデンサC13に充電された電荷は、抵抗R17、及
びQ2 を通って放電され、抵抗R17とコンデンサC13
直列回路には、回路の時定数に従った放電電流Idが流
れる。
【0035】:入力が変化する度に、前記、の動
作が繰り返して行われ、コンデンサC13へのチャージ電
流分だけ、動作電流iは増大する。この動作電流iは発
振回路の発振周波数に依存する。
【0036】また、前記抵抗R17の抵抗値=0の場合、
動作電流iは発振周波数に比例する。周波数が低い時
(湿度が低い時)動作電流iを増加させると、周波数の
高い時(湿度の高い時)、動作電流iが大きくなりすぎ
る。
【0037】そこで、抵抗R17の抵抗値を或る値に設定
すると、抵抗R17とコンデンサC13による時定数で定ま
る周波数f0 以上の周波数に対しては、動作電流は抵抗
17で規定され、周波数に依存しなくなる。これによ
り、高湿度側での電流の増大を抑制することができ、出
力特性のリニアリティ(直線性)を改善することができ
る。
【0038】以上のようにして、湿度センサ素子HSを
含む発振回路だけで、湿度センサを構成することができ
る。従って、部品点数が少なくなり、湿度センサの小型
化、軽量化、コストダウンが可能となる。
【0039】また、湿度センサを構成する発振回路に、
電流変化拡大用のコンデンサC13を付加することによ
り、発振回路の発振周波数の変化による動作電流の変化
を拡大させることができる。このため、湿度センサにお
ける湿度の検出精度が向上し、出力特性が改善される。
【0040】更に、電流変化拡大用のコンデンサC13
直列に抵抗R17を接続したことにより、高湿度側での動
作電流iの増加率を減少させ、出力特性のリニアリティ
を改善することができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (実施例1の説明)図2、図3は、実施例1を示した図
であり、図2、図3中、C11、C12はコンデンサ、
11、R12は抵抗、G11はゲート(インバータゲー
ト)、Baは電源(バッテリ)、HSは湿度センサ素
子、T1 、T2 は端子(湿度センサの端子)を示す。
【0042】§1:湿度センサの回路構成の説明・・・
図2参照 図2は実施例1の説明図であり、A図は湿度センサの回
路図、B図はA図の一部詳細図である。実施例1の湿度
センサは、シュミットトリガーによる無安定マルチバイ
ブレータからなる発振回路を利用して湿度センサ(全回
路を一体化した湿度センサ)を構成した例である。
【0043】図2の回路において、ゲートG11と抵抗R
12とコンデンサC12からなる回路は、基本的なシュミッ
トトリガーによる無安定マルチバイブレータ(基本的な
発振回路)を構成している。この場合、ゲートG11は、
ヒステリシス特性を有するシュミットトリガーゲートで
あり、コンデンサC12は発振用のコンデンサ、抵抗R 12
はバイアス抵抗である。
【0044】そして、前記基本的なシュミットトリガー
による無安定マルチバイブレータ(基本的な発振回路)
を構成する抵抗R12と並列に、コンデンサC11、抵抗R
11、及び湿度センサ素子HSの直列回路で構成された湿
度センサ素子回路を接続することにより、発振回路を構
成する。実施例1では、この発振回路自体で湿度センサ
を構成している。
【0045】前記湿度センサ素子回路において、コンデ
ンサC11は直流遮断用(または、直流阻止用)のコンデ
ンサ、抵抗R11は湿度センサ素子HSの高湿度側におけ
る特性補正用の抵抗である。
【0046】また、湿度センサ素子HSは、インピーダ
ンス変化型の湿度センサである。この湿度センサ素子H
Sは、低湿度側では高インピーダンスであり、高湿度側
において、インピーダンスが急激に減少(指数関数的に
減少)すると共に、湿度の変化に伴って非直線的にイン
ピーダンスが変化する特性の素子である。
【0047】前記ゲートG11は、C−MOS集積回路で
構成されており、その出力段回路は、B図に示したよう
に、2つのMOS−FET(MOS型電界効果トランジ
スタ)Q1 、Q2 が、いわゆるトーテンポール型に接続
された回路(インバータ回路)構成となっている。
【0048】この場合、Q1 はPチャンネルMOS−F
ETであり、Q2 はNチャンネルMOS−FETであ
る。前記湿度センサの使用時には、湿度センサの端子T
1 、T 2 に電源(バッテリ)Baを接続する。この時、
1 、Q2 からなる回路(インバータ回路)に電源Ba
の電圧が印加し動作状態となる。
【0049】§2:発振動作の説明 前記湿度センサを構成する発振回路の発振動作は次の通
りである。今、仮に、ゲートG11(インバータ)の出力
(b点)がハイレベルの「1」であるとすると、抵抗R
12を介してコンデンサC12が充電される。
【0050】この充電により、コンデンサC12の端子電
圧が上昇し、この電圧(a点)がゲートG11におけるシ
ュミットトリガーの上のしきい値電圧(スレッショルド
レベル)に達すると、ゲートG11の出力(b点)はロー
レベルの「0」に反転する。
【0051】この状態になると、コンデンサC12の電荷
が抵抗R12を介して放電する。従って、ゲートG11の入
力電圧は下降し始める。そして、その電圧が下のしきい
値電圧(スレッショルドレベル)に達すると、ゲートG
11の出力(b点)は再びハイレベルの「1」となり、以
降同様な動作を繰り返し、発振動作が行われる。
【0052】この場合、抵抗R12と並列に、湿度センサ
素子回路(コンデンサC11+抵抗R 11+HS)を接続し
ているため、前記のように、抵抗R12に電流が流れる時
は、前記湿度センサ回路にも電流が流れる。このため、
発振回路は、湿度変化に応じた周波数で発振する。
【0053】すなわち、湿度センサ素子HSの周囲の湿
度が変化すると、湿度センサ素子HSのインピーダンス
が変化する。このインピーダンス変化により、発振回路
の時定数が変化するので、発振周波数が変化する。
【0054】この場合、発振周波数は、コンデンサ
12、抵抗R12、及び湿度センサ回路(C11+R11+H
S)の時定数により決まる。また、湿度センサ素子HS
は、低湿度側では高インピーダンスであり、高湿度側に
おいて、インピーダンスが急激に減少する特性の素子で
あるから、それに伴って、低湿度側では発振周波数は低
く、高湿度側では発振周波数は高くなる。
【0055】§3:ゲートG11内の動作説明 C−MOS型のICでは、出力段回路は、B図に示した
ように、2つのMOS−FETQ1 、Q2 がトーテンポ
ール型に接続されている。この出力段の回路(インバー
タ)では、入力(d点)がハイレベル「1」の時、Q1
がオフ、Q2 がオンで、出力(b点)はローレベル
「0」となる。この時、Q1 、Q2 を介して流れる動作
電流iは略0である。
【0056】また、入力(d点)がローレベル「0」の
時は、Q1 がオン、Q2 がオフとなり、出力(b点)は
ハイレベル「1」となる。この時、Q1 、Q2 を介して
流れる動作電流iは略0である。このように、入力がハ
イレベル、或いはローレベルの時は、Q1 、Q2 を介し
て流れる動作電流iは略0である。
【0057】しかし、入力(d点)が変化(「0」から
「1」への変化、或いは「1」から「0」への連続した
変化)する時、Q1 、Q2 が共にオンに近い状態になる
点があり、この時Q1 、Q2 を介して大きな動作電流i
が流れる。
【0058】すなわち、C−MOS型のICでは、動作
電流が流れるのは、入力が切り替わる時だけである。そ
のため、周波数の高い入力に対しては、単位時間内の入
力の切り替わり回数が多いため、動作電流iはそれに応
じてかなり大きくなる。
【0059】従って、C−MOS型のICでは、動作周
波数に依存して動作電流iが変化する。ところで、前記
のように、A図に示した発振回路では、湿度の変化に応
じて発振周波数が変化する。この周波数の変化は、ゲー
トG11の動作周波数の変化となるから、湿度の変化に応
じて動作電流iが変化することになる。
【0060】このため、前記動作電流iを検出すれば、
湿度の変化に応じた電流の検出が可能となる。すなわ
ち、湿度センサ素子HSのインピーダンス変化に応じ
て、ゲートG11のQ1 、Q2 を介して流れる動作電流i
が変化するため、この動作電流iを検出することによ
り、湿度の検出ができることになる。
【0061】§4:出力特性の説明・・・図3参照 図3は実施例1の出力特性説明図である。以下、図3に
基づいて実施例1の出力特性(相対湿度−動作電流特
性)を説明する。図3において、横軸は相対湿度(RH
%)、縦軸は動作電流(A)を示す。
【0062】前記のように、実施例1の湿度センサで
は、湿度の変化を発振周波数の変化に変換し、更に、前
記周波数の変化を動作電流iの変化に対応させている。
この場合の出力特性は、例えば、図3のようになる。
【0063】図示のように、低湿度側では動作電流iは
極めて少ないが、湿度の増加と共に、動作電流iが増加
し、高湿度側では動作電流iが急激に増加(指数関数的
に増加)する。この場合、湿度(相対湿度)と動作電流
iとの関係は非直線的な関係である。
【0064】前記のように、湿度の変化に応じて動作電
流iが変化するので、この動作電流iを検出することに
より、湿度の検出を行うことができる。なお、動作電流
iの検出は、例えば、電源回路の帰路に抵抗を接続し、
この抵抗で、動作電流iを電圧に変換して出力すれば良
い。
【0065】(実施例2の説明)図4、図5は実施例2
を示した図であり、図4、図5中、図2、図3と同じも
のは、同一符号で示してある。また、C13、C14、C15
はコンデンサ、R13、R 14は抵抗を示す。
【0066】§1:湿度センサの回路構成の説明・・・
図4参照 図4は実施例2の説明図であり、A図は湿度センサの回
路図、B図はA図の一部詳細図である。実施例2は、実
施例1の湿度センサにおいて、発振周波数の変化に伴う
動作電流の変化を拡大させ、かつ、湿度センサの出力特
性のリニアリティ(直線性)を改善した例である。
【0067】実施例2の湿度センサは、実施例1の湿度
センサに、コンデンサC13、C14、C15、抵抗R13、R
14等を付加したものである。この場合、コンデンサC13
は動作電流変化拡大用のコンデンサ、コンデンサC14
15はバイパス用のコンデンサ、抵抗R13は出力制限用
の抵抗、抵抗R14は電流−電圧変換用の抵抗(動作電流
iを電圧に変換する抵抗)である。
【0068】この湿度センサでは、端子T1 、T2 、T
3 を設け、端子T1 とT3 間に電源(バッテリ)Baを
接続し、端子T2 を接地する(GNDに接続)。また、
端子T3 とGNDとの間(電源回路の帰路)には、電流
−電圧変換用の抵抗R14と、バイパス用のコンデンサC
15との並列回路を接続する。
【0069】更に、端子T1 には、出力制限用の抵抗R
13を接続し、この抵抗R13を介してゲートG11に電源を
供給すると共に、ゲートG11にはバイパス用のコンデン
サC 14を接続する。
【0070】前記ゲートG11の出力段には、B図に示し
たように、MOS−FETQ1 、Q 2 が接続されており
(実施例1と同じ)、このQ1 、Q2 の接続点(ゲート
11の出力)には、動作電流変化拡大用のコンデンサC
13を接続する。
【0071】前記構成において、コンデンサC13では、
充電/放電を繰り返すことにより、発振周波数の変化に
伴う動作電流iの変化を拡大させ(動作電流iを増加さ
せる)、抵抗R13では、増加し過ぎた動作電流iを制限
することにより、出力特性のリニアリティを改善する。
【0072】また、端子T2 、T3 が出力端子となる。
この場合、抵抗R14では動作電流iを電圧に変換し、こ
の変換された電圧を湿度センサの出力電圧(湿度に応じ
た電圧)として出力する。
【0073】§2:コンデンサによる動作電流拡大効果
の説明 前記のように、ゲートG11の出力には、コンデンサC13
を接続して動作電流iの変化を拡大する。以下、コンデ
ンサC13による動作電流変化の拡大効果について説明す
る。
【0074】:Q1 がオンの時、コンデンサC13はQ
1 を流れる電流Icにより電源電位まで充電される。 :次に、Q1 がオフでQ2 がオンになると、コンデン
サC13に充電された電荷は、Q2 を通って放電され、放
電電流Idが流れる。
【0075】:入力が変化する度に、前記、の動
作が繰り返して行われ、コンデンサC13へのチャージ電
流分だけ、動作電流iは増大する。この動作電流iは発
振回路の発振周波数に依存する。
【0076】前記の動作において、コンデンサC13にチ
ャージされる電荷をQcとすると、Qc=CVの関係が
ある(C:コンデンサC13の容量、V:コンデンサC13
の電圧)。このQcが1秒間にf回充放電されるため、
i=f・Qcの関係がある。
【0077】§3:出力特性の説明・・・図5参照 図5は実施例2の出力特性説明図であり、A図は出力特
性例1、B図は出力特性例2である。以下、図5に基づ
いて実施例2の出力特性(相対湿度−動作電流特性)を
説明する。
【0078】(1) :コンデンサC13による出力特性の説
明・・・A図参照 A図において、横軸は相対湿度(RH%)、縦軸は動作
電流(A)を示す。また、は抵抗R13、及びコンデン
サC13が共に無い場合の特性(実施例1の特性と同じ)
であり、はコンデンサC13のみを接続した場合の特性
である。
【0079】抵抗R13、及びコンデンサC13が共に無い
場合(実施例1と同じ状態)は、のように、動作電流
iが小さく、かつリニアリティも良くない。しかし、コ
ンデンサC13をゲートG11の出力に接続すると、前記の
ように、コンデンサC13の充放電が行われ、その結果、
で示したように、発振回路の動作周波数の変化に伴う
動作電流iの変化が拡大する(動作電流iが増加す
る)。
【0080】(2) :コンデンサC13と、抵抗R13による
特性の説明・・・B図参照 B図において、横軸は相対湿度(RH%)、縦軸は動作
電流(A)を示す。また、はコンデンサC13のみを接
続した場合の特性(A図のの特性と同じ)であり、
はコンデンサC13、及び抵抗R13の両方を接続した場合
(図4に示した接続状態)の特性である。
【0081】前記のように、コンデンサC13を接続する
と、発振回路の動作周波数の変化に伴う動作電流iの変
化が拡大しの特性となる。そして、更に抵抗R13を接
続すると、動作電流iが抵抗R13で制限され、のよう
に、リニアリティの改善された出力特性となる。
【0082】(実施例3の説明)図6は、実施例3の説
明図である。図6中、図2〜図5と同じものは、同一符
号で示してある。また、Thはサーミスタを示す。
【0083】実施例3は、実施例2の抵抗R14をサーミ
スタThで置き換えることにより、前記サーミスタTh
に、動作電流を電圧に変換する機能と、温度補償機能を
兼用させた例である。
【0084】ところで、実施例2の湿度センサでは、温
度の上昇に伴って発振周波数が高くなり、その結果、動
作電流iが増大する。すなわち、温度が高くなるに従っ
て、動作電流iが増大する。
【0085】しかし、サーミスタThは温度が低い時は
高抵抗値であり、温度の上昇に伴って、その抵抗値を低
下させる特性(負性抵抗特性)の素子である。従って、
端子T2 、T3 間の出力電圧(サーミスタThの電圧)
は、温度上昇により動作電流iが増大しても、その分、
サーミスタThの抵抗値が低下するから、温度上昇によ
り殆ど変化しない。
【0086】このようにして、電源回路の帰路にサーミ
スタThを接続すれば、このサーミスタThにより、動
作電流iを電圧(湿度センサの出力電圧)に変換すると
共に、周囲温度の上昇に伴って動作電流iが増大するの
を補償することができる。なお、前記サーミスタTh以
外の構成は実施例2と同じなので、説明は省略する。
【0087】(実施例4の説明)図7〜図9は、実施例
4を示した図であり、図7〜図9中、図2〜図6と同じ
ものは、同一符号で示してある。また、R17、R18は抵
抗、C18はコンデンサを示す。
【0088】§1:湿度センサの回路構成の説明・・・
図7参照 図7は実施例4の説明図である。以下、図7に基づいて
実施例4の湿度センサの回路構成を説明する。
【0089】実施例4は、実施例2の湿度センサにおけ
る出力特性(図5参照)のリニアリティを更に改善した
例である。図7に示したように、実施例4では、実施例
2の湿度センサにおいて、コンデンサC13と直列に抵抗
17を接続すると共に、抵抗R18とコンデンサC18から
なる出力平滑用フィルタを付加している。
【0090】前記構成において、ゲートG11の出力側に
コンデンサC13を接続すると、動作電流iが増大するこ
とは実施例2で説明した通りである。この場合、コンデ
ンサC13による動作電流iの増加は、ゲートG11の動作
周波数に比例する。
【0091】しかし、コンデンサC13と抵抗R17の直列
回路(容量性負荷)によれば、コンデンサC13と、抵抗
17の時定数CR(C:コンデンサC13の容量、R:抵
抗R 17の抵抗値)で定まる周波数(f=1/2πCR)
以上では、動作電流iの増加率が減少する。
【0092】従って、ゲートG11の出力側に、コンデン
サC13と抵抗R17の直列回路(容量性負荷)を接続する
ことにより、高湿度側での動作電流iの増加を抑え、出
力特性のリニアリティの改善ができる(詳細は後述す
る)。
【0093】また、抵抗R18とコンデンサC18からなる
出力平滑用フィルタを付加しているので、端子T2 、T
3 から得られる出力電圧は、平滑された出力となる。§
2:抵抗R17、及びコンデンサC13による動作の説明・
・・図8参照図8は実施例4の動作説明図であり、A図
は図7の一部詳細図、B図は出力特性(周波数−動作電
流特性)説明図である。以下、図8に基づいて、抵抗R
17、及びコンデンサC13による動作を説明する。
【0094】A図において、MOS−FETQ1 、Q2
が入力電圧によりオン/オフされると、次のように電流
が流れる(充放電の時定数がある以外は、基本的に実施
例2と同じ)。
【0095】(1) :Q1 がオンの時、抵抗R17とコンデ
ンサC13の直列回路には、Q1 を介して、回路の時定数
(R17の抵抗値×C13の容量で決まる時定数)に従い、
コンデンサC13の充電電流Icが流れ、前記コンデンサ
13は電源電位まで充電される。
【0096】(2) :次に、Q1 がオフでQ2 がオンにな
ると、コンデンサC13に充電された電荷は、抵抗R17
及びQ2 を通って放電され、回路の時定数に従って放電
電流Idが流れる。
【0097】(3) :入力が変化する度に、前記(1) 、
(2) の動作が繰り返して行われ、コンデンサC13へのチ
ャージ電流分だけ、動作電流iは増大する。この動作電
流iは発振回路の発振周波数に依存する。
【0098】ところで、抵抗R17の抵抗値=0の場合、
動作電流iは発振周波数に比例する。周波数が低い時
(湿度が低い時)動作電流iを増加させると、周波数の
高い時(湿度の高い時)、動作電流iが大きくなり過ぎ
る。
【0099】そこで、抵抗R17の抵抗値を或る値に設定
すると、抵抗R17とコンデンサC13による時定数で定ま
る周波数f0 以上の周波数に対しては、動作電流iは抵
抗R 17で規定され、周波数に依存しなくなる。これによ
り、高湿度側での電流の増大を抑制することができる。
この状態をB図に示す。
【0100】なお、周波数f0 は、f0 =1/2πCR
である。ただし、CはコンデンサC 13の容量、Rは抵抗
17の抵抗値である。B図において、はコンデンサC
13のみを付加した時の出力特性、は抵抗R17とコンデ
ンサC13を付加した時の出力特性である。
【0101】B図から明らかなように、の出力特性に
比べて、の出力特性では、周波数の高い領域(高湿度
側)において、動作電流iが抑制されており、これによ
り、出力特性のリニアリティが改善される。
【0102】§3:出力特性の説明・・・図9参照 図9は実施例4の出力特性説明図である。以下、図9に
基づいて、実施例4の出力特性(相対湿度−動作電流)
を説明する。図9において、横軸は相対湿度(RH
%)、縦軸は動作電流(A)を示す。また、はコンデ
ンサC13のみを付加した時の出力特性、は抵抗R18
コンデンサC13の直列回路を付加した時の出力特性であ
る。
【0103】前記のように、コンデンサC13のみを付加
した時は、のように、動作電流iは増加するが、出力
特性のリニアリティが悪くなる(高湿度側で動作電流が
増加し過ぎる)。しかし、抵抗R17とコンデンサC13
直列回路を接続すれば、のように、高湿度側での動作
電流iの増加を抑え、出力特性のリニアリティの改善が
できる。
【0104】(実施例5の説明)図10、図11は、実
施例5を示した図であり、図10、図11中、図2〜図
9と同じものは、同一符号で示してある。また、R19
抵抗、C19はコンデンサを示す。
【0105】§1:湿度センサの回路構成の説明・・・
図10参照 図10は実施例5の説明図である。以下、図10に基づ
いて実施例5の湿度センサの回路構成を説明する。
【0106】実施例5は、実施例4において、抵抗R17
とコンデンサC13の直列回路と並列に、抵抗R19とコン
デンサC19の直列回路を接続することにより、更にリニ
アリティを改善した例である。
【0107】図示のように、ゲートG11の出力には、抵
抗R17、コンデンサC13の直列回路(容量性負荷)と、
抵抗R19、コンデンサC19の直列回路(容量性負荷)と
を並列接続している。そして、前記2組の直列回路によ
り、湿度センサの出力特性のリニアリティを改善してい
る。なお、他の構成は実施例4と同じなので、説明は省
略する。
【0108】§2:出力特性の説明・・・図11参照 図11は実施例5の出力特性説明図である。以下、図1
1に基づいて、実施例5の出力特性(相対湿度−動作電
流特性)について説明する。
【0109】図11において、横軸は相対湿度(RH
%)、縦軸は動作電流(A)である。また、はゲート
11の出力に抵抗(抵抗R17、R19)やコンデンサ(C
13、C 19)が接続されていない場合の出力特性(実施例
1と同じ)、はゲートG11の出力に抵抗R17、コンデ
ンサC13の直列回路のみが接続されていた場合(実施例
4と同じ)の出力特性、はゲートG11の出力に抵抗R
19、コンデンサC19の直列回路のみが接続されていた場
合の出力特性、は抵抗R17、コンデンサC13の直列回
路と、抵抗R19、コンデンサC19の直列回路が接続され
ていた場合(+)の出力特性である。
【0110】図示のように、、の出力特性では、実
施例4で説明したように、の出力特性に比べて、、
及びの出力特性では、周波数の高い領域(高湿度側)
において、動作電流iが抑制されている。そして、前記
、を合成した(実施例5の出力特性)では、更に
出力特性のリニアリティが改善される。
【0111】(実施例6の説明)図12は、図12は実
施例6の説明図であり、A図は湿度センサの回路図、B
図はA図の一部詳細図である。図12中、図2〜図11
と同じものは、同一符号で示してある。また、G12、G
13はゲート、R20は抵抗、C20はコンデンサを示す。
【0112】§1:湿度センサの回路構成の説明・・・
図12参照 以下、図12に基づいて実施例6の湿度センサの回路構
成を説明する。実施例6は、実施例4において、発振回
路の構成を変更した例である。
【0113】実施例6の発振回路は、ゲートG12(バッ
ファゲート)とゲートG13(インバータゲート)からな
るC−MOSゲートICと、抵抗R20、R12及びコンデ
ンサC20とで構成された基本的な発振回路(C−MOS
ゲートによる無安定マルチバイブレータ)の抵抗R12
並列に、湿度センサ素子HS、抵抗R11、コンデンサC
11からなる湿度センサ素子回路を接続したものである。
【0114】前記発振回路において、抵抗R20はゲート
保護用の抵抗、抵抗R12とコンデンサC20は、基本的な
発振回路の発振周波数を決定する素子である。また、コ
ンデンサC11は直流遮断用(または直流阻止用)のコン
デンサ、抵抗R11は湿度センサ素子HSの高湿度側にお
ける特性補償用の抵抗である。
【0115】前記発振回路では、前記各実施例と同様
に、湿度の変化に応じた周波数で発振するが、この場合
の発振周波数は、コンデンサC20、抵抗R12、及び湿度
センサ素子回路(HS+R11+C11)のインピーダンス
による時定数で決まる。
【0116】なお、前記発振回路以外の構成は、前記実
施例4と同じなので説明は省略する。ただし、実施例4
のゲートG11に対応するゲートが、実施例6ではゲート
13となっているが実質的に同じである。この場合に
も、ゲートG13の出力段回路には、PチャンネルMOS
−FETQ1 と、NチャンネルMOS−FETQ2 がト
ーテンポール型接続されている。
【0117】§2:動作の説明 今、湿度センサ素子HSの周囲の湿度が変化したとする
と、湿度センサ素子HSのインピーダンスが変化する。
このインピーダンスの変化により、前記時定数が変化す
るため、発振周波数が変化する。すなわち、発振回路
は、湿度の変化に応じた発振周波数で発振する。
【0118】その結果、前記実施例4と同様にして、ゲ
ートG13には、湿度の変化に応じた動作電流が流れ、端
子T2 、T3 から湿度の変化に応じた出力電圧(湿度セ
ンサの出力)が取り出される。
【0119】(実測データ例の説明)図13は、実施例
の実測データ例を示した図であり、A図は実測データ例
1、B図は実測データ例2である。A図、B図におい
て、横軸は相対湿度(RH%)、縦軸は出力電圧(V)
を示す。
【0120】(1) :実測データ例1の説明・・・A図
参照 実測データ例1は、実施例4(図7参照)の湿度センサ
により実測したデータ例である。この湿度センサでは、
ゲートG11の出力には抵抗R17とコンデンサC 13の直列
回路が接続されている。
【0121】この場合、抵抗R17の抵抗値=6.8K
Ω、抵抗R14の抵抗値=2.0KΩ、コンデンサC13
容量=12000pFとし、温度を25.4℃に設定し
て湿度を変化させながら出力電圧を測定した。この時の
出力電圧は端子T2 、T3 の電圧である。
【0122】前記条件で測定した結果のデータは、A図
に示したように、リニアリティの改善された出力特性と
なっている。ただし、高湿度側において、出力電圧が多
少低下しているが、実用上は十分に使用可能である。
【0123】(2) :実測データ例2の説明・・・B図参
照 実測データ例2は、実施例5(図10参照)の湿度セン
サにより実測したデータ例である。この湿度センサで
は、ゲートG11の出力には抵抗R17とコンデンサC13
直列回路、及び抵抗R19とコンデンサC19の直列回路が
互いに並列接続されている。
【0124】この場合、抵抗R17の抵抗値=8.2K
Ω、抵抗R19の抵抗値=7.2KΩ、コンデンサC13
容量=1800pF、コンデンサC19の容量=1200
pF、抵抗R14の抵抗値=2.0KΩとし、温度を2
5.4℃に設定して湿度を変化させながら出力電圧を測
定した。この時の出力電圧は端子T2 、T3 の電圧であ
る。
【0125】前記条件で測定した結果のデータは、B図
に示したようになっている。このデータでは、A図の出
力特性に比べて、特に高湿度側での出力電圧の低下は改
善され、一層リニアリティの改善された特性となってい
る。
【0126】(他の実施例)以上実施例について説明し
たが、本発明は次のようにしても実施可能である。 (1) :実施例3(図6参照)の湿度センサにおいて、サ
ーミスタThと直列に抵抗を接続しても実施可能であ
る。また、サーミスタThを複数のサーミスタで構成す
ることも可能である。
【0127】(2) :前記各実施例の発振回路は、各実施
例の回路に限らず、他の同様な発振回路を使用したもの
でも実施可能である。ただし、発振回路には、湿度セン
サ素子と、動作周波数の増大に伴い、動作電流が増大す
るC−MOS論理回路等の能動回路を含んでいることが
必要である。
【0128】(3) :前記実施例5において、ゲートG11
に接続される抵抗とコンデンサの直列回路を、3組以上
接続することも可能である。ただし、この場合、部品定
数が増加する。
【0129】(4) :実施例4(図7参照)、実施例5
(図10参照)、実施例6(図12参照)における各抵
抗R14を、実施例3(図6参照)で示したサーミスタT
hで置き換えても実施可能である。
【0130】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。 (1) :湿度センサ素子(HS)を含む発振回路だけで、
湿度センサを構成することができる(実施例1参照)。
従って、従来例の湿度センサのように、微分回路、波形
整形回路、積分回路、しきい値回路が不要となり、その
分、部品点数が少なくなる。その結果、湿度センサの小
型化、軽量化、コストダウンが可能となる。
【0131】(2) :湿度センサを構成する発振回路に、
電流変化拡大用のコンデンサ(C13)を付加することに
より(実施例2、実施例3参照)、発振周波数の変化に
よる動作電流の変化を拡大(増大)させることができ
る。このため、湿度センサにおける湿度の検出精度が向
上し、出力特性が改善される。
【0132】(3) :湿度センサを構成する発振回路に、
電流変化拡大用のコンデンサ(C13)を付加することに
より、発振回路の発振周波数の変化による動作電流の変
化を拡大(増大)させると共に、電源回路に出力制限用
の抵抗(R13)を挿入したので(実施例2、実施例3参
照)、高湿度側での動作電流を制限して、出力特性のリ
ニアリティを改善することができる。
【0133】(4) :電源回路の帰路にサーミスタを接続
したので(実施例3参照)、動作電流を電圧に変換する
と共に、湿度センサの出力側での温度補償を行うことが
できる。従って、温度変化に対し、安定した出力電圧が
得られる。
【0134】また、サーミスタが、電流−電圧変換機能
と温度補償機能を兼用しているので、前記機能を別々の
部品で実現したものに比べ、部品点数の削減ができる。
その結果、湿度センサの小型化や、コストダウンが可能
である。
【0135】(5) :湿度センサを構成する発振回路に、
電流変化拡大用のコンデンサと抵抗の直列回路(容量性
負荷)を接続することにより(実施例4、実施例6参
照)、発振周波数の変化による動作電流の変化を拡大
(増大)させると共に、高湿度側での動作電流の増大を
抑制することができる。その結果、湿度センサの出力特
性のリニアリティを改善することができる。
【0136】(6) :湿度センサを構成する発振回路に、
電流変化拡大用のコンデンサと抵抗の直列回路を、複数
組並列接続することにより(実施例5参照)、発振回路
の発振周波数の変化による動作電流の変化を拡大(増
大)させると共に、高湿度側での動作電流の拡大(増
大)を効果的に抑制することができる。その結果、更
に、湿度センサの出力特性のリニアリティを改善するこ
とができる。
【0137】(7) :部品点数が極めて少なくなるので、
形状的に小型化が要求される場合、或いは精度はあまり
必要ではなく、特に安価であることが要求される場合に
好適な湿度センサが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】実施例1の説明図である。
【図3】実施例1の出力特性説明図である。
【図4】実施例2の説明図である。
【図5】実施例2の出力特性説明図である。
【図6】実施例3の説明図である。
【図7】実施例4の説明図である。
【図8】実施例4の動作説明図である。
【図9】実施例4の出力特性説明図である。
【図10】実施例5の説明図である。
【図11】実施例5の出力特性説明図である。
【図12】実施例6の説明図である。
【図13】実施例の実測データ例を示した図である。
【図14】従来の湿度センサ説明図である。
【図15】従来の湿度センサ回路例である。
【符号の説明】
11、R12、R17 抵抗 C12、C13 コンデンサ HS 湿度センサ素子 Q1 PチャンネルMOS−FET Q2 NチャンネルMOS−FET G11 ゲート Ba 電源(バッテリ) T1 、T2 端子 i 動作電流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相沢 兼司 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−1562(JP,A) 特開 昭60−14176(JP,A) 実開 平2−35074(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 27/00 - 27/24 G01R 23/00 - 23/20 G01R 27/00 - 27/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動作周波数の増大に伴い、動作電流(i)
    が増大する機能を有する能動回路(G 11 )を含んで構成
    された発振回路を備えると共に、 前記発振回路の一部に、湿度によりその電気的インピー
    ダンスが変化する湿度センサ素子(HS)を設け、 前記発振回路では、湿度の変化を周波数の変化に変換
    し、更に、前記能動回路で、前記周波数の変化を動作電
    流(i)の変化に変換して出力する構成とし、 更に、 前記周波数の変化による動作電流(i)の変化を
    拡大させるために、前記能動回路(G11)に、容量性負
    荷として、コンデンサ(C13)と抵抗(R17)の直列回
    路を接続したことを特徴とする湿度センサ。
  2. 【請求項2】動作周波数の増大に伴い、動作電流(i)
    が増大する機能を有する能動回路(G 11 )を含んで構成
    された発振回路を備えると共に、 前記発振回路の一部に、湿度によりその電気的インピー
    ダンスが変化する湿度センサ素子(HS)を設け、 前記発振回路では、湿度の変化を周波数の変化に変換
    し、更に、前記能動回路で、前記周波数の変化を動作電
    流(i)の変化に変換して出力する構成とし、 更に、 前記動作電流(i)の変化を電圧に変換すると共
    に、温度補償を行うために、電源回路の帰路にサーミス
    タ(Th)を接続したことを特徴とする湿度センサ。
  3. 【請求項3】動作周波数の増大に伴い、動作電流(i)
    が増大する機能を有する能動回路(G 11 )を含んで構成
    された発振回路を備えると共に、 前記発振回路の一部に、湿度によりその電気的インピー
    ダンスが変化する湿度センサ素子(HS)を設け、 前記発振回路では、湿度の変化を周波数の変化に変換
    し、更に、前記能動回路で、前記周波数の変化を動作電
    流(i)の変化に変換して出力する構成とし、 更に、
    記周波数の変化による動作電流の変化を拡大させるため
    に、前記能動回路(G11)に、容量性負荷として、コン
    デンサと抵抗の直列回路を、複数並列接続したことを特
    徴とする湿度センサ。
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