JP2794930B2 - エンジンの出力制御装置 - Google Patents
エンジンの出力制御装置Info
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- JP2794930B2 JP2794930B2 JP29817590A JP29817590A JP2794930B2 JP 2794930 B2 JP2794930 B2 JP 2794930B2 JP 29817590 A JP29817590 A JP 29817590A JP 29817590 A JP29817590 A JP 29817590A JP 2794930 B2 JP2794930 B2 JP 2794930B2
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- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の技術分野) 本発明は車両の運転情報に応じてエンジンの出力を規
制するエンジンの出力制御装置に関する。
制するエンジンの出力制御装置に関する。
(従来の技術) 自動車を急加速すると駆動輪にスリップが発生して、
エンジン出力が十分に路面に伝達されない現象が発生す
る。このようなスリップの発生は滑りやすい路面におい
ては頻繁に発生する。このようなスリップの発生を防止
するために、路面の状態に応じてエンジン出力を低減さ
せて、加速時の駆動輪のスリップの発生を防止するエン
ジン出力制御装置が知られている。
エンジン出力が十分に路面に伝達されない現象が発生す
る。このようなスリップの発生は滑りやすい路面におい
ては頻繁に発生する。このようなスリップの発生を防止
するために、路面の状態に応じてエンジン出力を低減さ
せて、加速時の駆動輪のスリップの発生を防止するエン
ジン出力制御装置が知られている。
このような、エンジン出力制御装置において、エンジ
ン出力を低減させる手段として、スロットル弁の開度を
アクセルリンク系に優先して別のリンク系で制御するも
のや、スロットル弁を吸気路上に前後2段に配設したも
のがある。更に、エンジンの全気筒中の所定の気筒の燃
料カットを行なって、休筒制御するものや、点火時期を
遅らせたり(リタード)することが行なわれて、エンジ
ン出力の低減が図られている。
ン出力を低減させる手段として、スロットル弁の開度を
アクセルリンク系に優先して別のリンク系で制御するも
のや、スロットル弁を吸気路上に前後2段に配設したも
のがある。更に、エンジンの全気筒中の所定の気筒の燃
料カットを行なって、休筒制御するものや、点火時期を
遅らせたり(リタード)することが行なわれて、エンジ
ン出力の低減が図られている。
特に、燃料カット気筒の数を増減制御するエンジンの
出力低減制御を行なう場合には、各気筒燃料噴射エンジ
ンを用い、目標となるエンジントルクに対し、予め設定
した定数テーブル(マップ)によって燃料カット気筒
数、点火時期を求め、それに基づき個々の燃料噴射量や
点火時期を制御するようにしている。
出力低減制御を行なう場合には、各気筒燃料噴射エンジ
ンを用い、目標となるエンジントルクに対し、予め設定
した定数テーブル(マップ)によって燃料カット気筒
数、点火時期を求め、それに基づき個々の燃料噴射量や
点火時期を制御するようにしている。
ところで、点火角をリタード制御する場合は各気筒燃
料噴射エンジンを必要とせず、有用である。しかし、ト
ルク低減量を確保するため、リタード制御量を多くする
と排気温度が急増し、排気路内の各位置の物体、例えば
触媒やセンサ類の温度が熱劣化の限界値を超えることが
あり、排気系の耐久性が低下する。このため、非常に短
時間、例えば変速(AT車の場合)時間のみ大きなリター
ド量を許容する制御としたり、あるいは、熱劣化の限界
値を超えない範囲でのリタードを行なうことが提案され
ている。
料噴射エンジンを必要とせず、有用である。しかし、ト
ルク低減量を確保するため、リタード制御量を多くする
と排気温度が急増し、排気路内の各位置の物体、例えば
触媒やセンサ類の温度が熱劣化の限界値を超えることが
あり、排気系の耐久性が低下する。このため、非常に短
時間、例えば変速(AT車の場合)時間のみ大きなリター
ド量を許容する制御としたり、あるいは、熱劣化の限界
値を超えない範囲でのリタードを行なうことが提案され
ている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、スロットル弁の開度規制を行なう場合には、
スロットル弁を駆動する駆動機構等を追加する必要があ
るため、エンジンのハードウエアを一部変更する必要が
あり、コスト低減を図りずらく、その上スロットル弁に
よる空気量制御では応答性が悪いという問題があった。
スロットル弁を駆動する駆動機構等を追加する必要があ
るため、エンジンのハードウエアを一部変更する必要が
あり、コスト低減を図りずらく、その上スロットル弁に
よる空気量制御では応答性が悪いという問題があった。
他方、エンジンの出力低減制御を行なうべく点火リタ
ード量を増減制御する場合には、各気筒燃料噴射エンジ
ンでなくても良いが、排気路内の各位置の物体の温度が
熱劣化の限界値を超えて耐久性が低下することがないよ
うに、非常に短時間のリタード制御のみと成ったり、あ
るいは、熱劣化を考慮した不十分なリタード量のみの制
御となり、十分なトルク低減を図れず、問題があった。
ード量を増減制御する場合には、各気筒燃料噴射エンジ
ンでなくても良いが、排気路内の各位置の物体の温度が
熱劣化の限界値を超えて耐久性が低下することがないよ
うに、非常に短時間のリタード制御のみと成ったり、あ
るいは、熱劣化を考慮した不十分なリタード量のみの制
御となり、十分なトルク低減を図れず、問題があった。
本発明の目的は、十分なトルク低減を図れると共に排
気路内物体の熱劣化を防止できるエンジンの出力制御装
置を提供することにある。
気路内物体の熱劣化を防止できるエンジンの出力制御装
置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上述の目的を達成するために、本発明は、車両の運転
状態情報及び走行状態情報に応じた目標エンジントルク
を算出する目標エンジントルク算出手段と、上記車両の
エンジンに所定量の燃料噴射を行なう燃料噴射制御手段
と、上記車両のエンジンの各気筒毎に所定点火角で点火
を行なう点火制御手段と、上記エンジンの吸入空気量に
基づき現在の予想トルクを算出する予想トルク算出手段
と、上記目標エンジントルクと予想トルクのトルク偏差
から必要なトルク低減量を算出する出力規制量算出手段
と、上記必要トルク低減量相当の点火リタード量に基づ
き点火時期を算出する点火時期算出手段と、上記必要ト
ルク低減量相当の点火リタード量を上回るリタード量の
過渡点火時期及び過渡運転時間を算出する過渡運転係数
算出手段と、上記点火リタード量に基づく点火時期の設
定中より上記過渡点火時期を過渡運転時間だけ許容する
と共に、上記過渡運転時間の経過後に所定冷却時間だけ
低リタード量の点火時期を設定する点火時期規制手段
と、上記燃料噴射制御手段を制御すると共に上記点火時
期に応じて上記点火制御手段を制御するを有したエンジ
ン出力制御手段とを有したことを特徴とする。
状態情報及び走行状態情報に応じた目標エンジントルク
を算出する目標エンジントルク算出手段と、上記車両の
エンジンに所定量の燃料噴射を行なう燃料噴射制御手段
と、上記車両のエンジンの各気筒毎に所定点火角で点火
を行なう点火制御手段と、上記エンジンの吸入空気量に
基づき現在の予想トルクを算出する予想トルク算出手段
と、上記目標エンジントルクと予想トルクのトルク偏差
から必要なトルク低減量を算出する出力規制量算出手段
と、上記必要トルク低減量相当の点火リタード量に基づ
き点火時期を算出する点火時期算出手段と、上記必要ト
ルク低減量相当の点火リタード量を上回るリタード量の
過渡点火時期及び過渡運転時間を算出する過渡運転係数
算出手段と、上記点火リタード量に基づく点火時期の設
定中より上記過渡点火時期を過渡運転時間だけ許容する
と共に、上記過渡運転時間の経過後に所定冷却時間だけ
低リタード量の点火時期を設定する点火時期規制手段
と、上記燃料噴射制御手段を制御すると共に上記点火時
期に応じて上記点火制御手段を制御するを有したエンジ
ン出力制御手段とを有したことを特徴とする。
(作用) 出力規制量算出手段が目標エンジントルク算出手段か
らの目標エンジントルクと予想トルク算出手段からの予
想トルクのトルク偏差から必要なトルク低減量を算出
し、点火時期算出手段が必要トルク低減量相当の点火リ
タード量に基づき点火時期を算出し、過渡運転係数算出
手段が必要トルク低減量相当の点火リタード量を上回る
リタード量の過渡点火時期及び過渡運転時間を算出し、
点火時期規制手段が点火リタード量に基づく点火時期の
設定中より過渡点火時期を過渡運転時間だけ許容すると
共に、過渡運転時間の経過後に所定冷却時間だけ低リタ
ード量の点火時期を設定するので、エンジン出力制御手
段が燃料噴射制御手段を制御すると共に算出された点火
時期に応じて点火制御手段を駆動制御出来、過渡運転に
より高温化した排気系内位置を点火時期に冷却できる。
らの目標エンジントルクと予想トルク算出手段からの予
想トルクのトルク偏差から必要なトルク低減量を算出
し、点火時期算出手段が必要トルク低減量相当の点火リ
タード量に基づき点火時期を算出し、過渡運転係数算出
手段が必要トルク低減量相当の点火リタード量を上回る
リタード量の過渡点火時期及び過渡運転時間を算出し、
点火時期規制手段が点火リタード量に基づく点火時期の
設定中より過渡点火時期を過渡運転時間だけ許容すると
共に、過渡運転時間の経過後に所定冷却時間だけ低リタ
ード量の点火時期を設定するので、エンジン出力制御手
段が燃料噴射制御手段を制御すると共に算出された点火
時期に応じて点火制御手段を駆動制御出来、過渡運転に
より高温化した排気系内位置を点火時期に冷却できる。
(実施例) 第1図のエンジンの出力制御装置は前輪駆動車に装着
される。このエンジンの出力制御装置はエンジン10の燃
料供給系、点火系の制御を行なうエンジンコントローラ
(ECIコントローラ)16と車両の各種運転情報に応じた
目標出力値を算出するトラクションコントローラ15を備
え、これらが共動してエンジン10の出力制御を行なう。
される。このエンジンの出力制御装置はエンジン10の燃
料供給系、点火系の制御を行なうエンジンコントローラ
(ECIコントローラ)16と車両の各種運転情報に応じた
目標出力値を算出するトラクションコントローラ15を備
え、これらが共動してエンジン10の出力制御を行なう。
ここでエンジン10は6気筒の各気筒別燃料噴射装置付
きであり、その排気路1に配設される空燃比センサ(O2
センサ)2より得られた空燃比(A/F)情報をエンジン
コントローラ16に出力し、このコントローラ16が空燃比
情報に応じた燃料供給量を算出し、その供給量の燃料を
噴射ノズル3が適時に吸気路4に噴射供給し、適時に点
火プラグ22が着火処理をするという構成を採る。
きであり、その排気路1に配設される空燃比センサ(O2
センサ)2より得られた空燃比(A/F)情報をエンジン
コントローラ16に出力し、このコントローラ16が空燃比
情報に応じた燃料供給量を算出し、その供給量の燃料を
噴射ノズル3が適時に吸気路4に噴射供給し、適時に点
火プラグ22が着火処理をするという構成を採る。
エンジン10の吸気路4はエアクリーナ5、吸気管6か
ら成り、その途中にはスロットル弁7が配設される。ス
ロットル弁7にはスロットルセンサ8が取り付けられて
いる。排気路1には空燃比センサ2とその下流に触媒24
及び図示しないマフラーが配設される。
ら成り、その途中にはスロットル弁7が配設される。ス
ロットル弁7にはスロットルセンサ8が取り付けられて
いる。排気路1には空燃比センサ2とその下流に触媒24
及び図示しないマフラーが配設される。
車両には左右前輪WFL,WFRが駆動輪として、左右後輪W
RL,WRRが従動輪として配設されている。これら左右前輪
WFL,WFRには左右前輪の車輪速度VFL,VFRを出力する車輪
速センサ11,12がそれぞれ対設され、左右後輪WRL,WRRに
は左右後輪の車輪速度VRL,VRRを出力する車輪速センサ1
3,14がそれぞれ対設されている。
RL,WRRが従動輪として配設されている。これら左右前輪
WFL,WFRには左右前輪の車輪速度VFL,VFRを出力する車輪
速センサ11,12がそれぞれ対設され、左右後輪WRL,WRRに
は左右後輪の車輪速度VRL,VRRを出力する車輪速センサ1
3,14がそれぞれ対設されている。
これら各車輪速度情報はトラクションコントローラ15
に入力される。
に入力される。
この他に、トラクションコントローラ15にはスロット
ル開度情報を発するスロットルセンサ8、吸入空気量情
報を発するエアフローセンサ9、単位クランク角信号及
びその信号よりエンジン回転数Ne情報を発するクランク
角センサ20が接続されている。更に、このトラクション
コントローラ15はエンジンコントローラ16に後述の要求
エンジントルクTrefoを出力すると共に各センサよりの
データをも出力出来る。
ル開度情報を発するスロットルセンサ8、吸入空気量情
報を発するエアフローセンサ9、単位クランク角信号及
びその信号よりエンジン回転数Ne情報を発するクランク
角センサ20が接続されている。更に、このトラクション
コントローラ15はエンジンコントローラ16に後述の要求
エンジントルクTrefoを出力すると共に各センサよりの
データをも出力出来る。
他方、エンジンコントローラ16にはトラクションコン
トローラ15を介しての各センサよりのデータが入力さ
れ、しかも、空燃比センサ2より得られた空燃比(A/
F)情報が入力される。更に、エンジン冷却水の温度情
報を発する水温センサ19、吸気温度情報を発する吸気温
センサ17、大気圧情報を発する大気圧センサ18、エンジ
ン10のノック情報を発するノックセンサ21が接続されて
いる。
トローラ15を介しての各センサよりのデータが入力さ
れ、しかも、空燃比センサ2より得られた空燃比(A/
F)情報が入力される。更に、エンジン冷却水の温度情
報を発する水温センサ19、吸気温度情報を発する吸気温
センサ17、大気圧情報を発する大気圧センサ18、エンジ
ン10のノック情報を発するノックセンサ21が接続されて
いる。
トラクションコントローラ15及びエンジンコントロー
ラ16はそれぞれマイクロコンピュータでその要部が構成
され、特に、トラクションコントローラ15は第13図に示
す要求エンジントルク算出プログラムに沿って要求エン
ジントルクTrefoを算出し、その値をエンジンコントロ
ーラ16に出力する。エンジンコントローラは第14図乃至
第17図の制御プログラムに沿って制御値を算出し、適時
に燃料カット気筒以外の気筒の噴射ノズル15を所定噴射
量を達成すべく駆動し、適時に点火回路23を介して点火
プラグ22を点火駆動させる。
ラ16はそれぞれマイクロコンピュータでその要部が構成
され、特に、トラクションコントローラ15は第13図に示
す要求エンジントルク算出プログラムに沿って要求エン
ジントルクTrefoを算出し、その値をエンジンコントロ
ーラ16に出力する。エンジンコントローラは第14図乃至
第17図の制御プログラムに沿って制御値を算出し、適時
に燃料カット気筒以外の気筒の噴射ノズル15を所定噴射
量を達成すべく駆動し、適時に点火回路23を介して点火
プラグ22を点火駆動させる。
ここでトラクションコントローラ15は要求エンジント
ルク算出手段としての機能を有し、車両の運転状態情報
及び走行状態情報に応じた要求エンジントルクTrefoを
算出する。
ルク算出手段としての機能を有し、車両の運転状態情報
及び走行状態情報に応じた要求エンジントルクTrefoを
算出する。
他方、エンジンコントローラ16の機能を第2図と共に
説明する。
説明する。
このコントローラ16は、少なくとも、目標エンジント
ルク算出手段と、予想トルク算出手段と、出力規制量算
出手段と、点火時期算出手段と、過渡運転係数算出手段
と、点火時期規制手段と、エンジン出力制御手段として
の機能を有す。
ルク算出手段と、予想トルク算出手段と、出力規制量算
出手段と、点火時期算出手段と、過渡運転係数算出手段
と、点火時期規制手段と、エンジン出力制御手段として
の機能を有す。
第3図には第1図のエンジンの出力制御装置の機能を
示した。ここで、目標エンジントルク算出手段は車両の
運転状態情報及び走行状態情報に応じた要求エンジント
ルクTrefoと水温損失補正値Twt等に基づき目標エンジン
トルクTrefを算出する。予想トルク算出手段はエンジン
10の吸入空気量A/Nに基づき現在の予想トルクTexpを算
出し、出力規制量算出手段が目標エンジントルクTrefと
予想トルクTexpのトルク偏差から必要トルク低減量Tred
を算出する。ここではカット気筒数算出手段が付加さ
れ、これは必要トルク低減量Tredに応じた燃料カット気
筒数Nfcを算出し、点火時期算出手段が目標エンジント
ルクTrefより燃料カット気筒数Nfc相当の損失トルクNfc
×Tfclを引いた残差を求め、その残差相当のリタードに
より補正すべきトルクTretと、必要リタード量θret
と、点火時期θadvを算出する。過渡運転係数算出手段
は必要トルク低減量相当の点火リタード量θretを上回
るリタード量の過渡点火時期及び過渡運転時間(以後単
に過渡時間と記す)Thを算出する。点火時期規制手段は
点火リタード量に基づく点火時期(必要リタード量θre
t)の設定中より過渡点火時期を過渡運転時間Thだけ許
容すると共に過渡運転時間Thの経過後に所定冷却時間Tc
だけ低リタード量の点火時期を設定する。エンジン出力
制御手段は算出された燃料カット気筒数Nfcで燃料噴射
制御手段としての噴射ノズル3を駆動制御すると共に今
回算出された点火時期θadvに応じて点火制御手段とし
ての点火プラグ22を駆動制御出来る。
示した。ここで、目標エンジントルク算出手段は車両の
運転状態情報及び走行状態情報に応じた要求エンジント
ルクTrefoと水温損失補正値Twt等に基づき目標エンジン
トルクTrefを算出する。予想トルク算出手段はエンジン
10の吸入空気量A/Nに基づき現在の予想トルクTexpを算
出し、出力規制量算出手段が目標エンジントルクTrefと
予想トルクTexpのトルク偏差から必要トルク低減量Tred
を算出する。ここではカット気筒数算出手段が付加さ
れ、これは必要トルク低減量Tredに応じた燃料カット気
筒数Nfcを算出し、点火時期算出手段が目標エンジント
ルクTrefより燃料カット気筒数Nfc相当の損失トルクNfc
×Tfclを引いた残差を求め、その残差相当のリタードに
より補正すべきトルクTretと、必要リタード量θret
と、点火時期θadvを算出する。過渡運転係数算出手段
は必要トルク低減量相当の点火リタード量θretを上回
るリタード量の過渡点火時期及び過渡運転時間(以後単
に過渡時間と記す)Thを算出する。点火時期規制手段は
点火リタード量に基づく点火時期(必要リタード量θre
t)の設定中より過渡点火時期を過渡運転時間Thだけ許
容すると共に過渡運転時間Thの経過後に所定冷却時間Tc
だけ低リタード量の点火時期を設定する。エンジン出力
制御手段は算出された燃料カット気筒数Nfcで燃料噴射
制御手段としての噴射ノズル3を駆動制御すると共に今
回算出された点火時期θadvに応じて点火制御手段とし
ての点火プラグ22を駆動制御出来る。
上述の処で、現在の予想トルクTexpは吸入空気量A/N
に基づき算出されるものとしたが、これに代えて、吸気
負圧PBや、スロットル開度θ等を用いても良い。
に基づき算出されるものとしたが、これに代えて、吸気
負圧PBや、スロットル開度θ等を用いても良い。
特に、ここでは点火時期規制手段が算出された点火時
期θadvをノック補正し、リタード修正制御できる。
期θadvをノック補正し、リタード修正制御できる。
ここで、エンジンコントローラ16が以下の制御で用い
る計算式を順次説明する。目標エンジントルクTrefは
(1)式で計算される。
る計算式を順次説明する。目標エンジントルクTrefは
(1)式で計算される。
Tref=Trefo+Twt+Tap+T1ac …(1) ここで、Trefoは要求トルク、Twtは摩擦損失トルクを
補う水温補正トルク(水温低下と共に値Twtが増加する
ように設定されたマップを用いる)、Tapは大気圧補正
トルク(大気圧低下と共に値Tapが増加するように設定
されたマップを用いる)、T1acはエアコン補正トルク
(固定値、アイドル時の負荷相当)を示す。
補う水温補正トルク(水温低下と共に値Twtが増加する
ように設定されたマップを用いる)、Tapは大気圧補正
トルク(大気圧低下と共に値Tapが増加するように設定
されたマップを用いる)、T1acはエアコン補正トルク
(固定値、アイドル時の負荷相当)を示す。
予想トルクTexpは(2)式で計算される。
Texp=a×Abn−b …(2) ここで、Abnは吸入空気量(A/N%)、a,bは係数(回
転数に応じて設定された値を予め作成のマップより読み
取る)を示している。なお、その特性を第3図中の非低
減トルクとして示した。
転数に応じて設定された値を予め作成のマップより読み
取る)を示している。なお、その特性を第3図中の非低
減トルクとして示した。
必要トルク低減量Tredは(3)式で、Tredに応じて燃
料カット気筒数(休筒数)Nfcは(4)式でそれぞれ計
算される。
料カット気筒数(休筒数)Nfcは(4)式でそれぞれ計
算される。
Tred=Tref−Texp …(3) Nfc=Tred/Tfcl …(4) ここで、(1),(2)式より(3)式が算出され、
Tfclは1気筒当りのトルク変化量を示し(5)式で算出
される。なお、第5図に示すようなマップによってNfc
は整数値に決定される。
Tfclは1気筒当りのトルク変化量を示し(5)式で算出
される。なお、第5図に示すようなマップによってNfc
は整数値に決定される。
Tfcl=a×Abn/6 …(5) リタードによって補正すべきトルクTretは(6)式
で、必要リタード量θretは(7)式で、点火時期θadv
は(8)式で計算される。
で、必要リタード量θretは(7)式で、点火時期θadv
は(8)式で計算される。
Tret=Tred−Nfc×Tfcl …(6) θret=Tret×Kret×(6−Nfc)+θreto …(7) θadv=θb+Max〔θwt,θap〕+θat−θret …(8) ここで、Tfclは1気筒当りのトルク低減量、Kretはリ
タードゲイン(A/Nと回転数Neに応じて算出出来るマッ
プを予め作成しておく)、θretoは無効リタード量(A/
Nと回転数Neに応じて算出出来るマップマップを予め作
成しておく)、θbは基本点火時期、θwt,θap,θatは
水温、大気圧、吸気温による点火時期補正値をそれぞれ
示し、これらは通常のルーチンと同様に算出される。な
おこの点火時期補正値中に、ノック補正値と併記して追
加し、ノック時に所定補正量を加算するように設定して
も良い。無効リタード量θretoはリタードによってトル
ク低減効果が少ない領域が設定されることとなる。
タードゲイン(A/Nと回転数Neに応じて算出出来るマッ
プを予め作成しておく)、θretoは無効リタード量(A/
Nと回転数Neに応じて算出出来るマップマップを予め作
成しておく)、θbは基本点火時期、θwt,θap,θatは
水温、大気圧、吸気温による点火時期補正値をそれぞれ
示し、これらは通常のルーチンと同様に算出される。な
おこの点火時期補正値中に、ノック補正値と併記して追
加し、ノック時に所定補正量を加算するように設定して
も良い。無効リタード量θretoはリタードによってトル
ク低減効果が少ない領域が設定されることとなる。
ここで、共にキーオンで駆動するトラクションコント
ローラ15及びエンジンコントローラ16による制御処理を
第13図乃至第17図の各制御プログラムに沿って説明す
る。
ローラ15及びエンジンコントローラ16による制御処理を
第13図乃至第17図の各制御プログラムに沿って説明す
る。
トラクションコントローラ15は図示しないメインルー
チンで、各センサ及び回路の故障判定、各エリアに初期
値をセットして初期設定を行ない、各センサの出力を受
け取り、各エリアにセットし、その他の処理を行なって
いる。その間の所定の割込みタイミング(時間割込み)
毎に要求エンジントルク算出ルーチンに入る。
チンで、各センサ及び回路の故障判定、各エリアに初期
値をセットして初期設定を行ない、各センサの出力を受
け取り、各エリアにセットし、その他の処理を行なって
いる。その間の所定の割込みタイミング(時間割込み)
毎に要求エンジントルク算出ルーチンに入る。
ここでは、各車輪速センサより各データを受けて所定
のアドレスVFR,VFL,VRR,VRLにストアする。
のアドレスVFR,VFL,VRR,VRLにストアする。
ステップa2では非駆動輪の左右平均車輪速より車体速
度Vcを求めストアする。更に、車体速度Vcを微分して前
後加速度acを算出する。そして、この前後加速度acのピ
ーク値acMAXにおいて、第3図の理論(μ−S特性、)
から分かるようにその時に路面の摩擦係数が最大となっ
ているので、この前後加速度のピーク値acMAXを路面の
摩擦係数の推定値と設定する。その上でその時点のスリ
ップ比Sをもとめる。そして、スリップ比S相当の車輪
速度分を上乗せした目標車輪速度VWを算出する。ステッ
プa6に達すると目標車輪速度VWを微分して目標車輪加速
度VW/dtを算出する。ステップa7では目標車輪速度VWを
実現するための駆動輪トルクは、目標車輪速度VW/dtを
基に、車輪重量W、タイヤ半径R、走行抵抗に応じ駆動
輪トルクTwを求め、その駆動輪トルクTwに変速ギア比を
考慮して、要求エンジントルクTrefoを算出し、エンジ
ンコントローラ16に出力する。
度Vcを求めストアする。更に、車体速度Vcを微分して前
後加速度acを算出する。そして、この前後加速度acのピ
ーク値acMAXにおいて、第3図の理論(μ−S特性、)
から分かるようにその時に路面の摩擦係数が最大となっ
ているので、この前後加速度のピーク値acMAXを路面の
摩擦係数の推定値と設定する。その上でその時点のスリ
ップ比Sをもとめる。そして、スリップ比S相当の車輪
速度分を上乗せした目標車輪速度VWを算出する。ステッ
プa6に達すると目標車輪速度VWを微分して目標車輪加速
度VW/dtを算出する。ステップa7では目標車輪速度VWを
実現するための駆動輪トルクは、目標車輪速度VW/dtを
基に、車輪重量W、タイヤ半径R、走行抵抗に応じ駆動
輪トルクTwを求め、その駆動輪トルクTwに変速ギア比を
考慮して、要求エンジントルクTrefoを算出し、エンジ
ンコントローラ16に出力する。
エンジンコントローラ16のECIメインルーチンでは、
図示しない初期設定をし、各センサの検出データを読
み、所定のエリアに取り込む。
図示しない初期設定をし、各センサの検出データを読
み、所定のエリアに取り込む。
ステップb2では燃料カットゾーンか否かをエンジン回
転数Neとエンジン負荷情報(ここでは吸入空気量A/N)
よ判定し、カットではステップb3に進んで、空燃比フィ
ードバックフラグFBFをクリアし、燃料カットフラグFCF
を1としてステップb10に進む。
転数Neとエンジン負荷情報(ここでは吸入空気量A/N)
よ判定し、カットではステップb3に進んで、空燃比フィ
ードバックフラグFBFをクリアし、燃料カットフラグFCF
を1としてステップb10に進む。
燃料カットでないとしてステップb5に達すると、燃料
カットフラグFCFをクリアし、周知の空燃比フィードバ
ック条件を満たしているか否かを判定する。満たしてい
ない、例えば、パワー運転域のような過渡運転域の時点
では、ステップb12において、現運転情報(A/N,N)に応
じた空燃比補正係数KMAPを算出し、この値をアドレスKA
Fに入力し、ステップb9に進む。
カットフラグFCFをクリアし、周知の空燃比フィードバ
ック条件を満たしているか否かを判定する。満たしてい
ない、例えば、パワー運転域のような過渡運転域の時点
では、ステップb12において、現運転情報(A/N,N)に応
じた空燃比補正係数KMAPを算出し、この値をアドレスKA
Fに入力し、ステップb9に進む。
空燃比フィードバック条件を満たしているとしてステ
ップb7に達すると、ここでは、空燃比センサ2の出力に
基づき、通常フィードバック制御定数に応じた補正値KF
Bを算出する。
ップb7に達すると、ここでは、空燃比センサ2の出力に
基づき、通常フィードバック制御定数に応じた補正値KF
Bを算出する。
そしてこの値をアドレスKAFに取り込みステップb9に
進む。
進む。
ステップb9ではその他の燃料噴射パルス幅補正係数KD
Tや、燃料噴射弁のデッドタイムの補正値TDを運転状態
に応じて設定し、更に、(8)式で用いる点火時期θad
v算出のための各補正値を算出してステップb10に進む。
なお、補正値としては、水温低下に応じて進角させる水
温補正値θwtと、大気圧低下に応じて進角させる大気圧
補正値θapと、吸気温低下に応じて進角させる吸気温補
正値θatとを用いて各センサ出力を算出し、所定エリア
にストアする。
Tや、燃料噴射弁のデッドタイムの補正値TDを運転状態
に応じて設定し、更に、(8)式で用いる点火時期θad
v算出のための各補正値を算出してステップb10に進む。
なお、補正値としては、水温低下に応じて進角させる水
温補正値θwtと、大気圧低下に応じて進角させる大気圧
補正値θapと、吸気温低下に応じて進角させる吸気温補
正値θatとを用いて各センサ出力を算出し、所定エリア
にストアする。
ステップb10ではドエル角がエンジン回転数Neに応じ
て増加する様、所定のマップ(第9図にその一例の特性
線図を示した)に基づき設定される。
て増加する様、所定のマップ(第9図にその一例の特性
線図を示した)に基づき設定される。
その後ステップb11のエンジン出力規制ルーチンに進
み、その後はステップb1にリターンする。
み、その後はステップb1にリターンする。
ところで、エンジン出力規制ルーチンでは、第15図
(a),(b),(c)に示す様にステップc1におい
て、TCL中フラグセットか否かを見て、セットされてな
いと、ステップc4に進み、TCL開始条件成立か否かを判
定する。この判定条件はTCLよりの要求信号があり、変
速段はN、R段以外、アイドルスイッチがオフ、等の条
件が用いられる。ここで、開始条件不成立ではメインル
ーチンにリターンし、成立で、ステップc5に達する。
(a),(b),(c)に示す様にステップc1におい
て、TCL中フラグセットか否かを見て、セットされてな
いと、ステップc4に進み、TCL開始条件成立か否かを判
定する。この判定条件はTCLよりの要求信号があり、変
速段はN、R段以外、アイドルスイッチがオフ、等の条
件が用いられる。ここで、開始条件不成立ではメインル
ーチンにリターンし、成立で、ステップc5に達する。
ここでは、TCL中フラグを立て、その後、触媒温度、
排ガス温度等のイニシャライズがなされ、ステップc7に
進む。
排ガス温度等のイニシャライズがなされ、ステップc7に
進む。
他方、ステップc1でTCL中フラグが立っていると、ス
テップc2に進み、ここでTCL終了条件が成立するか否か
判定される。このTCL終了条件はセンサ/アクチュエー
タのフェイルで成立し、その場合はステップc3でTCL中
フラグをリセットし、メインにリターンし、不成立では
ステップc7に達する。
テップc2に進み、ここでTCL終了条件が成立するか否か
判定される。このTCL終了条件はセンサ/アクチュエー
タのフェイルで成立し、その場合はステップc3でTCL中
フラグをリセットし、メインにリターンし、不成立では
ステップc7に達する。
ステップc7では、TCL側からの要求エンジントルクTre
foに損失トルク(水温補正トルクTwt、大気圧補正トル
クTap、エアコン補正トルクT1ac)を加算補正する。
foに損失トルク(水温補正トルクTwt、大気圧補正トル
クTap、エアコン補正トルクT1ac)を加算補正する。
ステップc8乃至c10では、吸入空気量A/Nを基に、トル
ク低減しない場合での予想トルクTexpを(2)式で算出
する。そして、必要トルク低減量Tredは目標エンジント
ルクTrefより予想トルクTexpを引く(3)式で算出し、
燃料カット気筒数Nfcは必要トルク低減量TredをTfclで
除算する(4)式とその1気筒当りのトルク低減量Tfcl
を(5)式で算出する。なお、第5図に示すようなマッ
プによってNfcは整数値に決定される。この後、ステッ
プc11に達すると、ここでは休筒カット数に応じて、第
7図に示すようなマップに基づきカット気筒ナンバーを
決定する。
ク低減しない場合での予想トルクTexpを(2)式で算出
する。そして、必要トルク低減量Tredは目標エンジント
ルクTrefより予想トルクTexpを引く(3)式で算出し、
燃料カット気筒数Nfcは必要トルク低減量TredをTfclで
除算する(4)式とその1気筒当りのトルク低減量Tfcl
を(5)式で算出する。なお、第5図に示すようなマッ
プによってNfcは整数値に決定される。この後、ステッ
プc11に達すると、ここでは休筒カット数に応じて、第
7図に示すようなマップに基づきカット気筒ナンバーを
決定する。
この第7図のマップはエンジン10の構造(第6図に示
すようにここではV型6気筒とする)、特性に基づき回
転バランス、冷却効率等が考慮されて各カット数に応じ
た機能ナンバーが設定されている。
すようにここではV型6気筒とする)、特性に基づき回
転バランス、冷却効率等が考慮されて各カット数に応じ
た機能ナンバーが設定されている。
このようにしてカット数に応じた気筒ナンバーが設定
されると、ステップc12に進む。
されると、ステップc12に進む。
この後、ステップc12では点火リタードによって低減
すべきトルクTretを、必要トルク低減量Tredより休筒に
よるトルク低減量を引いて求める(6)式の計算をす
る。更に、ステップc13ではここでの必要リタード量θr
etを、点火リタードによって低減すべきトルクTretにリ
タードゲインKret及び駆動気筒数(6−Nfc)を乗算
し、無効リタード量θretoを加算して求める(7)式の
計算をする。更に、ステップc14では点火時期θadvを、
基本点火時期θbに水温、大気圧、吸気温による点火時
期補正値(θwt,θap,θat)をそれぞれ加算し、必要リ
タード量θretを引くという(8)式の計算をする。
すべきトルクTretを、必要トルク低減量Tredより休筒に
よるトルク低減量を引いて求める(6)式の計算をす
る。更に、ステップc13ではここでの必要リタード量θr
etを、点火リタードによって低減すべきトルクTretにリ
タードゲインKret及び駆動気筒数(6−Nfc)を乗算
し、無効リタード量θretoを加算して求める(7)式の
計算をする。更に、ステップc14では点火時期θadvを、
基本点火時期θbに水温、大気圧、吸気温による点火時
期補正値(θwt,θap,θat)をそれぞれ加算し、必要リ
タード量θretを引くという(8)式の計算をする。
ステップc15に進むと、ここでは点火時期が第1設定
排気温度(ここでは850℃に設定された)での限界リタ
ード量を上回っているか否かの判断を第10図(a)のマ
ップにより算出する。このマップはエンジン回転数Neと
吸入空気量A/Nをパラメータとして予め設定されてい
る。例えば。Ne=3000で、吸入空気量A/NがWOTでは限界
リタード量の点火時期がθadv=10で、この値よりステ
ップC14で算出した点火時期θadvが進み側にあれば、排
気系内部位置の温度は熱劣化による損傷を防止できる温
度(850℃)以下にあると推定出来、ステップc22に進
む。
排気温度(ここでは850℃に設定された)での限界リタ
ード量を上回っているか否かの判断を第10図(a)のマ
ップにより算出する。このマップはエンジン回転数Neと
吸入空気量A/Nをパラメータとして予め設定されてい
る。例えば。Ne=3000で、吸入空気量A/NがWOTでは限界
リタード量の点火時期がθadv=10で、この値よりステ
ップC14で算出した点火時期θadvが進み側にあれば、排
気系内部位置の温度は熱劣化による損傷を防止できる温
度(850℃)以下にあると推定出来、ステップc22に進
む。
他方、ステップc15で、今回の点火時期θadvが限界リ
タード量を上回ってリタードされていると、過渡運転に
入るべく、ステップc16に進む。ここでは第2設定排気
温度(950℃)内に排気系内部位置の温度を規制できる
限界リタード量の点火時期が第10図(b)の点火時期マ
ップの値で設定される。そして、冷却中フラグがセット
されてないと、ステップc18に進み、第1索引フラグが
セットされてないとステップc19に進む。
タード量を上回ってリタードされていると、過渡運転に
入るべく、ステップc16に進む。ここでは第2設定排気
温度(950℃)内に排気系内部位置の温度を規制できる
限界リタード量の点火時期が第10図(b)の点火時期マ
ップの値で設定される。そして、冷却中フラグがセット
されてないと、ステップc18に進み、第1索引フラグが
セットされてないとステップc19に進む。
ここでは、第2設定排気温度(950℃)内での過渡時
間Th(熱指数に相当)を第10図(d)のマップにより設
定する。このマップは吸入空気量A/Nをパラメータに設
定し、加算限界時間である過渡時間Thが設定される。そ
して、第1索引フラグがセットされてステップc26に進
む。
間Th(熱指数に相当)を第10図(d)のマップにより設
定する。このマップは吸入空気量A/Nをパラメータに設
定し、加算限界時間である過渡時間Thが設定される。そ
して、第1索引フラグがセットされてステップc26に進
む。
ここでは過渡時間のアドレスThが演算周期(0.01)毎
に加算修正され、ステップc27でアドレスThが第10図
(d)のマップ値以内にある間は、ステップc28に進
む。ステップc28に達すると、ここではノックの発生し
やすい運転領域である、2,3休筒でエンジン回転数Neが2
000rpm未満の時にのみ、ステップc30に進む。
に加算修正され、ステップc27でアドレスThが第10図
(d)のマップ値以内にある間は、ステップc28に進
む。ステップc28に達すると、ここではノックの発生し
やすい運転領域である、2,3休筒でエンジン回転数Neが2
000rpm未満の時にのみ、ステップc30に進む。
ここでは、ノック信号が入っていると、点火時期θad
vを第10図(c)のマップにより求め、ステップc14での
値を書き換え修正する。このノック制限マップはエンジ
ン回転数Neと休筒数をパラメータとした点火時期θadv
を回転数と2,3休筒数に応じて予め設定しておく。この
ステップc30の後メインルーチンにリターンする。
vを第10図(c)のマップにより求め、ステップc14での
値を書き換え修正する。このノック制限マップはエンジ
ン回転数Neと休筒数をパラメータとした点火時期θadv
を回転数と2,3休筒数に応じて予め設定しておく。この
ステップc30の後メインルーチンにリターンする。
他方、ステップc27でアドレスThが第10図(d)のマ
ップ値を上回ると、第2設定排気温度(950℃)内での
過渡時間Thが経過したとして、ステップc29に進み冷却
中フラグをセットし、第1、第2索引フラグをクリア
し、ステップc21で排気系内部位置の熱劣化による損傷
を防止できるように、冷却処理に入る。即ち、ここでは
点火時期が第1設定排気温度(850℃)での限界リター
ド量の点火時期θadvが第10図(a)のマップにより設
定される。
ップ値を上回ると、第2設定排気温度(950℃)内での
過渡時間Thが経過したとして、ステップc29に進み冷却
中フラグをセットし、第1、第2索引フラグをクリア
し、ステップc21で排気系内部位置の熱劣化による損傷
を防止できるように、冷却処理に入る。即ち、ここでは
点火時期が第1設定排気温度(850℃)での限界リター
ド量の点火時期θadvが第10図(a)のマップにより設
定される。
この後、ステップc22では第2索引フラグがセットさ
れていないあいだステップc23に進み、冷却時間Tcを第1
0図(d)のマップにより設定する。このマップは吸入
空気量A/Nをパラメータに設定し、冷却時間Tcが設定さ
れ、第2索引フラグがりセットされてステップc31に進
む。
れていないあいだステップc23に進み、冷却時間Tcを第1
0図(d)のマップにより設定する。このマップは吸入
空気量A/Nをパラメータに設定し、冷却時間Tcが設定さ
れ、第2索引フラグがりセットされてステップc31に進
む。
ここでは、冷却時間のアドレスTcが演算周期(0.01)
毎に減算修正され、ステップc32でアドレスTcがゼロに
なるのを待ち、冷却時間Tcの経過でアドレスTcがゼロと
なるとステップc33に進み、冷却中フラグがリセットさ
れ、ステップc28に進む。第10図(d)のマップ値以内
にある間は、ステップc28に進む。
毎に減算修正され、ステップc32でアドレスTcがゼロに
なるのを待ち、冷却時間Tcの経過でアドレスTcがゼロと
なるとステップc33に進み、冷却中フラグがリセットさ
れ、ステップc28に進む。第10図(d)のマップ値以内
にある間は、ステップc28に進む。
他方、ステップc15で点火時期が第1設定排気温度(8
50℃)以下と推定できる限界リタード量を下回ると、ス
テップc22に進み、ステップc22よりステップc31側が空
作動で繰り返される。
50℃)以下と推定できる限界リタード量を下回ると、ス
テップc22に進み、ステップc22よりステップc31側が空
作動で繰り返される。
このようなECIメインルーチンの間に、第16図のイン
ジェクタ駆動ルーチンと第17図の点火駆動ルーチンが行
なわれる。
ジェクタ駆動ルーチンと第17図の点火駆動ルーチンが行
なわれる。
インジェクタ駆動ルーチンは所定のクランクパルス割
込みステップd1,2に達し、吸入空気量A/Nとエンジン回
転数Neを取り込み、燃料カットフラグFCFが1ではリタ
ーンし、0で、ステップd4に進む。ここで、基本燃料パ
ルス幅TBを設定し、メインパルス幅データTinj=TB×KA
F×KDT+TDを算出し、ステップd6に進む。
込みステップd1,2に達し、吸入空気量A/Nとエンジン回
転数Neを取り込み、燃料カットフラグFCFが1ではリタ
ーンし、0で、ステップd4に進む。ここで、基本燃料パ
ルス幅TBを設定し、メインパルス幅データTinj=TB×KA
F×KDT+TDを算出し、ステップd6に進む。
ここで、Tinjをインジェクタ駆動用ドライバーの内、
燃料カット気筒とされてない気筒のドライバーにのみセ
ットし、ドライバーをトリガし、噴射ノズル3が燃料噴
射を行ない、リターンする。この処理によって燃料カッ
ト気筒数Nfc分のトルクが低減される。
燃料カット気筒とされてない気筒のドライバーにのみセ
ットし、ドライバーをトリガし、噴射ノズル3が燃料噴
射を行ない、リターンする。この処理によって燃料カッ
ト気筒数Nfc分のトルクが低減される。
他方、第17図のクランクパルス割込みでステップe1に
達すると、ここでは1次電流通電クランク角幅であるド
エル角だけ1次電流を流すドエル角がドエル角カウンタ
にセットされる。ステップe2では点火信号を目標点火角
で出力できる点火時期カウンタに目標点火時期θadvが
セットされる。
達すると、ここでは1次電流通電クランク角幅であるド
エル角だけ1次電流を流すドエル角がドエル角カウンタ
にセットされる。ステップe2では点火信号を目標点火角
で出力できる点火時期カウンタに目標点火時期θadvが
セットされる。
これによって、各カウンタが所定クランクパルスのカ
ウント時に点火回路23を駆動し、点火プラグ22を点火作
動させる。この点火処理において、点火時期θadvの含
む必要リタード量θretだけの点火リタードによって低
減すべきトルクTretが応答性良く低減される。なお、点
火時期θadvのリタード処理による修正トルク(目標エ
ンジントルクTrefに相当する)の変化特性を、エンジン
回転数Ne=3000rpmで、吸入空気量A/Nをパラメータとし
て第11図に示した。この場合、リタード量が増大(図中
左側に向かう)するのに応じて排温が増加し、鎖線領域
では排温が850℃を上回っている。
ウント時に点火回路23を駆動し、点火プラグ22を点火作
動させる。この点火処理において、点火時期θadvの含
む必要リタード量θretだけの点火リタードによって低
減すべきトルクTretが応答性良く低減される。なお、点
火時期θadvのリタード処理による修正トルク(目標エ
ンジントルクTrefに相当する)の変化特性を、エンジン
回転数Ne=3000rpmで、吸入空気量A/Nをパラメータとし
て第11図に示した。この場合、リタード量が増大(図中
左側に向かう)するのに応じて排温が増加し、鎖線領域
では排温が850℃を上回っている。
ここで、このような装置を用いて本発明者が行なった
排気系内物体の各温度変化特性を第12図に示した。この
場合、エンジンは全開運転が定常的に排温950℃となる
点火時期に10秒間だけリタードした時のデータが示され
ている。
排気系内物体の各温度変化特性を第12図に示した。この
場合、エンジンは全開運転が定常的に排温950℃となる
点火時期に10秒間だけリタードした時のデータが示され
ている。
排気系内物体としてはO2センサの先端部、触媒中央
部、排気マニホールド表面が該当し、これら各排気系内
物体の温度はいずれも通常の許容最高温度Tmax以下に保
持された。
部、排気マニホールド表面が該当し、これら各排気系内
物体の温度はいずれも通常の許容最高温度Tmax以下に保
持された。
(発明の効果) 以上のように、本発明は目標エンジントルクと予想ト
ルクのトルク偏差から必要なトルク低減量を算出し、こ
の必要トルク低減量相当の点火リタード量に基づき点火
時期を算出し、必要トルク低減量相当の点火リタード量
を上回るリタード量の過渡点火時期及び過渡運転時間を
算出し、点火リタード量に基づく点火時期の設定中より
過渡点火時期を過渡運転時間だけ許容すると共に、過渡
運転時間の経過後に所定冷却時間だけ低リタード量の点
火時期を設定するので、過渡運転により高温化した排気
系内位置を冷却でき、点火リタード量に応じた出力低減
を達成出来、特に、過渡運転時に十分なトルク低減を図
れると共に冷却時に排気路内物体の熱劣化を防止できる
利点がある。
ルクのトルク偏差から必要なトルク低減量を算出し、こ
の必要トルク低減量相当の点火リタード量に基づき点火
時期を算出し、必要トルク低減量相当の点火リタード量
を上回るリタード量の過渡点火時期及び過渡運転時間を
算出し、点火リタード量に基づく点火時期の設定中より
過渡点火時期を過渡運転時間だけ許容すると共に、過渡
運転時間の経過後に所定冷却時間だけ低リタード量の点
火時期を設定するので、過渡運転により高温化した排気
系内位置を冷却でき、点火リタード量に応じた出力低減
を達成出来、特に、過渡運転時に十分なトルク低減を図
れると共に冷却時に排気路内物体の熱劣化を防止できる
利点がある。
第1図は、本発明の一実施例としてのエンジンの出力制
御装置の全体構成図、第2図は本発明の制御手段のブロ
ック図、第3図は第1図の出力制御装置の制御手段の機
能ブロック図、第4図は同上装置の装着された車両のス
リップ比−摩擦係数特性線図、第5図は同上装置で用い
る休筒気筒数設定マップの説明図、第6図は同上装置の
装着された車両のエンジンの概略平面図、第7図は同上
装置で用いる休筒気筒ナンバー設定マップの説明図、第
8図は同上装置で用いる運転域算出マップの説明図、第
9図は同上装置で用いるドエル各算出マップの説明図、
第10図(a),(b)は同上装置で用いる各々異なる設
定温度での点火時期算出マップの説明図、第10図(c)
は同上装置で用いるノック限界での点火時期算出マップ
の説明図、第10図(d)は同上装置で用い過渡運転係数
算出マップ、第11図は点火時期リタード時のトルク特性
を吸入空気量A/Nをパラメータとして示した線図、第12
図はリタード点火処理による排気系内物体の各温度上昇
特性線図、第13図は同上装置で用いるトラクションコン
トローラの行なう要求エンジントルク算出プログラムの
フローチャート、第14図乃至第17図は同上装置で用いる
エンジンコントローラの行なう各制御プログラムのフロ
ーチャートである。 2……空燃比センサ、3……噴射ノズル、7……スロッ
トル弁、8……スロットルポジションセンサ、9……エ
アフローセンサ、10……エンジン、15……トラクション
コントローラ、16……エンジンコントローラ、22……点
火プラグ、Trefo……要求エンジントルク、θadv……点
火時期、A/F……空燃比、Tref……目標エンジントル
ク、Texp……予想トルク、Nfc……燃料カット気筒数、
θret……必要リタード量、Tred……必要トルク低減
量、Tret……リタードによって補正すべきトルク、Th…
…過渡時間、Tc……冷却時間。
御装置の全体構成図、第2図は本発明の制御手段のブロ
ック図、第3図は第1図の出力制御装置の制御手段の機
能ブロック図、第4図は同上装置の装着された車両のス
リップ比−摩擦係数特性線図、第5図は同上装置で用い
る休筒気筒数設定マップの説明図、第6図は同上装置の
装着された車両のエンジンの概略平面図、第7図は同上
装置で用いる休筒気筒ナンバー設定マップの説明図、第
8図は同上装置で用いる運転域算出マップの説明図、第
9図は同上装置で用いるドエル各算出マップの説明図、
第10図(a),(b)は同上装置で用いる各々異なる設
定温度での点火時期算出マップの説明図、第10図(c)
は同上装置で用いるノック限界での点火時期算出マップ
の説明図、第10図(d)は同上装置で用い過渡運転係数
算出マップ、第11図は点火時期リタード時のトルク特性
を吸入空気量A/Nをパラメータとして示した線図、第12
図はリタード点火処理による排気系内物体の各温度上昇
特性線図、第13図は同上装置で用いるトラクションコン
トローラの行なう要求エンジントルク算出プログラムの
フローチャート、第14図乃至第17図は同上装置で用いる
エンジンコントローラの行なう各制御プログラムのフロ
ーチャートである。 2……空燃比センサ、3……噴射ノズル、7……スロッ
トル弁、8……スロットルポジションセンサ、9……エ
アフローセンサ、10……エンジン、15……トラクション
コントローラ、16……エンジンコントローラ、22……点
火プラグ、Trefo……要求エンジントルク、θadv……点
火時期、A/F……空燃比、Tref……目標エンジントル
ク、Texp……予想トルク、Nfc……燃料カット気筒数、
θret……必要リタード量、Tred……必要トルク低減
量、Tret……リタードによって補正すべきトルク、Th…
…過渡時間、Tc……冷却時間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 43/00 301 F02D 43/00 301H 45/00 312 45/00 312M 345 345G
Claims (1)
- 【請求項1】車両の運転状態情報及び走行状態情報に応
じた目標エンジントルクを算出する目標エンジントルク
算出手段と、上記車両のエンジンに所定量の燃料噴射を
行なう燃料噴射制御手段と、上記車両のエンジンの各気
筒毎に所定点火角で点火を行なう点火制御手段と、上記
エンジンの吸入空気量に基づき現在の予想トルクを算出
する予想トルク算出手段と、上記目標エンジントルクと
予想トルクのトルク偏差から必要なトルク低減量を算出
する出力規制量算出手段と、上記必要トルク低減量相当
の点火リタード量に基づき点火時期を算出する点火時期
算出手段と、上記必要トルク低減量相当の点火リタード
量を上回るリタード量の過渡点火時期及び過渡運転時間
を算出する過渡運転係数算出手段と、上記点火リタード
量に基づく点火時期の設定中より上記過渡点火時期を過
渡運転時間だけ許容すると共に上記過渡運転時間の経過
後に所定冷却時間だけ低リタード量の点火時期を設定す
る点火時期規制手段と、上記燃料噴射制御手段を制御す
ると共に上記点火時期に応じて上記点火制御手段を制御
するエンジン出力制御手段とを有したエンジンの出力制
御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29817590A JP2794930B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | エンジンの出力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29817590A JP2794930B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | エンジンの出力制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04171243A JPH04171243A (ja) | 1992-06-18 |
JP2794930B2 true JP2794930B2 (ja) | 1998-09-10 |
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ID=17856182
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29817590A Expired - Fee Related JP2794930B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | エンジンの出力制御装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2794930B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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FR2838779B1 (fr) * | 2002-04-22 | 2004-09-03 | Siemens Vdo Automotive | Procede de controle du couple d'un moteur a combustion interne |
JP5227268B2 (ja) * | 2008-06-26 | 2013-07-03 | 川崎重工業株式会社 | 車両用スリップ抑制制御装置 |
-
1990
- 1990-11-02 JP JP29817590A patent/JP2794930B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH04171243A (ja) | 1992-06-18 |
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