JP2794395B2 - 収納装置 - Google Patents
収納装置Info
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- JP2794395B2 JP2794395B2 JP31468494A JP31468494A JP2794395B2 JP 2794395 B2 JP2794395 B2 JP 2794395B2 JP 31468494 A JP31468494 A JP 31468494A JP 31468494 A JP31468494 A JP 31468494A JP 2794395 B2 JP2794395 B2 JP 2794395B2
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- Japan
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- lock pin
- lock
- inner member
- case
- cam
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インナ部材の押し出し
方向の動きをロックするロック機構を有する収納装置に
関し、とくにロックピンとハートカム部の頂部との係合
を防止するようにした収納装置に関する。
方向の動きをロックするロック機構を有する収納装置に
関し、とくにロックピンとハートカム部の頂部との係合
を防止するようにした収納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の搭乗者席の前部には、灰皿等の収
納装置が設けられている。灰皿等の車両用収納装置に関
する先行技術として、たとえば実公平6−17636号
公報、実公平6−17637号公報が知られている。こ
れらの車両用収納装置では、付勢手段により外方に突出
可能なインナ部材の動きをロックするロック機構が設け
られている。上記公報の収納装置においては、インナ部
材がアウタ部材に収納されている状態でインナ部材をア
ウタ部材側に押圧すると、ロック機構のカムとロックピ
ンの係合が外れ、インナ部材は付勢手段によってアウタ
部材から押し出される。インナ部材をアウタ部材に収納
する際には、インナ部材をアウタ部材側に押圧すると、
ロック機構のカムとロックピンとが再び係合し、付勢手
段によるインナ部材の動きがロックされる。
納装置が設けられている。灰皿等の車両用収納装置に関
する先行技術として、たとえば実公平6−17636号
公報、実公平6−17637号公報が知られている。こ
れらの車両用収納装置では、付勢手段により外方に突出
可能なインナ部材の動きをロックするロック機構が設け
られている。上記公報の収納装置においては、インナ部
材がアウタ部材に収納されている状態でインナ部材をア
ウタ部材側に押圧すると、ロック機構のカムとロックピ
ンの係合が外れ、インナ部材は付勢手段によってアウタ
部材から押し出される。インナ部材をアウタ部材に収納
する際には、インナ部材をアウタ部材側に押圧すると、
ロック機構のカムとロックピンとが再び係合し、付勢手
段によるインナ部材の動きがロックされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報のロ
ック機構の場合は、図11および図12に示すように、
偶然にもカム1のハートカム部2の頂部3にロックピン
5が乗ってしまう(ハーフロック)現象が生じることが
ある。ハーフロックの状態では、僅かな振動でロックが
外れてしまうので、インナ部材が付勢手段によって押し
出されるという問題が生じる。また、インナ部材は、通
常はロックピン5がハートカム部2の窪み4と係合した
状態でロックされるのであるが、ハーフロックの場合は
ハートカム部2の頂部3とロックピン5が係合している
ので、インナ部材はアウタ部材に過度に押し込まれた状
態となり、インナ部材のドアがアウタ部材の表面からへ
こんで見え、見栄えが悪くなるという問題がある。
ック機構の場合は、図11および図12に示すように、
偶然にもカム1のハートカム部2の頂部3にロックピン
5が乗ってしまう(ハーフロック)現象が生じることが
ある。ハーフロックの状態では、僅かな振動でロックが
外れてしまうので、インナ部材が付勢手段によって押し
出されるという問題が生じる。また、インナ部材は、通
常はロックピン5がハートカム部2の窪み4と係合した
状態でロックされるのであるが、ハーフロックの場合は
ハートカム部2の頂部3とロックピン5が係合している
ので、インナ部材はアウタ部材に過度に押し込まれた状
態となり、インナ部材のドアがアウタ部材の表面からへ
こんで見え、見栄えが悪くなるという問題がある。
【0004】さらに、上記公報の場合は、ロックピン5
のハートカム部2の窪み4に対する係合かつ係合解除を
確実にするため、逃げ溝6の長さを長くしインナ部材の
アウタ部材側への押し込み量(プッシュストローク)を
多く確保しているので、つぎの問題も生じていた。図1
3に示すように、アウタ部材7側には、インナ部材8の
アウタ部材7への押し込み時の衝撃を緩和するためのウ
レタンゴム9や、インナ部材8の収納時におけるアウタ
部材7とインナ部材8との間のシール性を高めるための
シールゴム10が設けられているが、インナ部材8のア
ウタ部材7側へのプッシュストロークが大きい場合は、
これらのゴム9、10を大きく変形させる必要がある。
したがって、インナ部材8のロックおよびロック解除時
には、ゴム9、10を変形させるための大きな操作力が
必要となる。
のハートカム部2の窪み4に対する係合かつ係合解除を
確実にするため、逃げ溝6の長さを長くしインナ部材の
アウタ部材側への押し込み量(プッシュストローク)を
多く確保しているので、つぎの問題も生じていた。図1
3に示すように、アウタ部材7側には、インナ部材8の
アウタ部材7への押し込み時の衝撃を緩和するためのウ
レタンゴム9や、インナ部材8の収納時におけるアウタ
部材7とインナ部材8との間のシール性を高めるための
シールゴム10が設けられているが、インナ部材8のア
ウタ部材7側へのプッシュストロークが大きい場合は、
これらのゴム9、10を大きく変形させる必要がある。
したがって、インナ部材8のロックおよびロック解除時
には、ゴム9、10を変形させるための大きな操作力が
必要となる。
【0005】本発明の目的は、インナ部材のプッシュス
トロークを小に維持しつつ、インナ部材のハーフロック
を確実に防止することが可能な収納装置を提供すること
にある。
トロークを小に維持しつつ、インナ部材のハーフロック
を確実に防止することが可能な収納装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係る収納装置は、次の通りである。アウタ部
材と、前記アウタ部材に出し入れ可能に設けられるイン
ナ部材と、前記インナ部材をアウタ部材から押し出す方
向に付勢する付勢手段と、前記アウタ部材とインナ部材
のいずれか一方に揺動可能に設けられるロックレバー
と、前記アウタ部材側のロックレバーとインナ部材のい
ずれか一方に設けられ、外壁部の内側にハートカム部を
有するカムと、前記アウタ部材側のロックレバーとイン
ナ部材のいずれか一方に設けられ、前記ハートカム部の
窪みと係合可能なロックピンと、前記カムの外壁部に設
けられ、ロックピンとハートカム部との摺接時にロック
ピンとの接触による弾性変形によりロックピンを押圧し
ロックピンがハートカム部の窪みの両側に位置する頂部
と係合するのを阻止する弾性片と、を備えたことを特徴
とする収納装置。
の本発明に係る収納装置は、次の通りである。アウタ部
材と、前記アウタ部材に出し入れ可能に設けられるイン
ナ部材と、前記インナ部材をアウタ部材から押し出す方
向に付勢する付勢手段と、前記アウタ部材とインナ部材
のいずれか一方に揺動可能に設けられるロックレバー
と、前記アウタ部材側のロックレバーとインナ部材のい
ずれか一方に設けられ、外壁部の内側にハートカム部を
有するカムと、前記アウタ部材側のロックレバーとイン
ナ部材のいずれか一方に設けられ、前記ハートカム部の
窪みと係合可能なロックピンと、前記カムの外壁部に設
けられ、ロックピンとハートカム部との摺接時にロック
ピンとの接触による弾性変形によりロックピンを押圧し
ロックピンがハートカム部の窪みの両側に位置する頂部
と係合するのを阻止する弾性片と、を備えたことを特徴
とする収納装置。
【0007】
【作用】本発明の収納装置においては、インナ部材をア
ウタ部材に収納する際には、インナ部材の押し込み操作
によりロックピンがカムの外壁部に設けられた弾性片と
接触し、ロックピンは弾性片の弾性変形による反力によ
って押圧される。ロックピンがハートカム部の頂部と摺
接する場合でも、ロックピンは弾性片によって押圧され
ているので、ロックピンがハートカム部の頂部にそのま
ま存在することはできなくなり、ロックピンとハートカ
ム部の頂部との係合は阻止される。同様に、インナ部材
をアウタ部材から押し出す際には、インナ部材をアウタ
部材側に押すことにより、ロックピンは窪みから離れハ
ートカム部の外側に向う。この場合も、ロックピンは弾
性片との接触によりハートカム部の外方に押圧されるの
で、ロックピンがハートカム部の他方の頂部にそのまま
存在することはできなくなり、ロックピンと他方の頂部
との係合は阻止される。したがって、ロックピンのハー
トカム部の窪みに対する係合かつ係合解除は、弾性片の
押圧により確実なものとなり、インナ部材のアウタ部材
側への押し込み量(プッシュストローク)を多く確保す
る必要もなくなる。その結果、ロックおよびロック解除
の際には、インナ部材のアウタ部材への押し込み時の衝
撃を緩和するウレタンゴム等を大きく変形させる必要が
なく、インナ部材の操作力を小とすることが可能とな
る。
ウタ部材に収納する際には、インナ部材の押し込み操作
によりロックピンがカムの外壁部に設けられた弾性片と
接触し、ロックピンは弾性片の弾性変形による反力によ
って押圧される。ロックピンがハートカム部の頂部と摺
接する場合でも、ロックピンは弾性片によって押圧され
ているので、ロックピンがハートカム部の頂部にそのま
ま存在することはできなくなり、ロックピンとハートカ
ム部の頂部との係合は阻止される。同様に、インナ部材
をアウタ部材から押し出す際には、インナ部材をアウタ
部材側に押すことにより、ロックピンは窪みから離れハ
ートカム部の外側に向う。この場合も、ロックピンは弾
性片との接触によりハートカム部の外方に押圧されるの
で、ロックピンがハートカム部の他方の頂部にそのまま
存在することはできなくなり、ロックピンと他方の頂部
との係合は阻止される。したがって、ロックピンのハー
トカム部の窪みに対する係合かつ係合解除は、弾性片の
押圧により確実なものとなり、インナ部材のアウタ部材
側への押し込み量(プッシュストローク)を多く確保す
る必要もなくなる。その結果、ロックおよびロック解除
の際には、インナ部材のアウタ部材への押し込み時の衝
撃を緩和するウレタンゴム等を大きく変形させる必要が
なく、インナ部材の操作力を小とすることが可能とな
る。
【0008】
【実施例】図1ないし図9は、本発明の一実施例を示し
ており、とくに車両用灰皿装置に適用した場合を示して
いる。図5ないし図8において、30は車体側に取付け
られるアウタ部材としての合成樹脂からなるアウタケー
スを示している。アウタケース30には、合成樹脂から
なるインナ部材としてのインナケース32が出し入れ可
能に設けられている。インナケース32は、アウタケー
ス30のレール31に摺動可能に保持されている。イン
ナケース32内には、灰皿ボックス34が取り出し可能
に収納されている。灰皿ボックス34には、たばこの吸
殻が収納される。インナケース32の車室側には、意匠
パネル36が取付けられている。アウタケース30の車
室側には、意匠部材であるベゼル38が設けられてい
る。
ており、とくに車両用灰皿装置に適用した場合を示して
いる。図5ないし図8において、30は車体側に取付け
られるアウタ部材としての合成樹脂からなるアウタケー
スを示している。アウタケース30には、合成樹脂から
なるインナ部材としてのインナケース32が出し入れ可
能に設けられている。インナケース32は、アウタケー
ス30のレール31に摺動可能に保持されている。イン
ナケース32内には、灰皿ボックス34が取り出し可能
に収納されている。灰皿ボックス34には、たばこの吸
殻が収納される。インナケース32の車室側には、意匠
パネル36が取付けられている。アウタケース30の車
室側には、意匠部材であるベゼル38が設けられてい
る。
【0009】インナケース32には、軸心まわりに回転
可能なシャフト33が設けられている。シャフト33の
両端には、ピニオンギヤ35がそれぞれ取付けられてい
る。ピニオンギヤ35は、アウタケース30のレール部
31の下面に形成されたラック37と噛合わされてい
る。シャフト33の外周には、インナケース32をアウ
タケース30から外方(矢印E方向)に押し出す付勢手
段としてコイルばね39が設けられている。アウタケー
ス30の内面には、インナケース32をアウタケース3
0に押し込む際にインナケース32のアウタケース30
への追突を緩和するウレタンゴム49が設けられてい
る。
可能なシャフト33が設けられている。シャフト33の
両端には、ピニオンギヤ35がそれぞれ取付けられてい
る。ピニオンギヤ35は、アウタケース30のレール部
31の下面に形成されたラック37と噛合わされてい
る。シャフト33の外周には、インナケース32をアウ
タケース30から外方(矢印E方向)に押し出す付勢手
段としてコイルばね39が設けられている。アウタケー
ス30の内面には、インナケース32をアウタケース3
0に押し込む際にインナケース32のアウタケース30
への追突を緩和するウレタンゴム49が設けられてい
る。
【0010】コイルばね39は、一方がシャフト33に
嵌合されたスプリングホルダ41に固定され、他方がイ
ンナケース32に固定されている。インナケース32
は、アウタケース30内への収納時には後述するロック
ピン46とカム50との係合によって押し出し方向の動
きがロックされており、ロックが解除されると、コイル
ばね39の付勢力によってアウタケース30から押し出
されるようになっている。インナケース32には、コイ
ルばね39によるアウタケース30の押し出し速度を制
限するオイルダンパ43が設けられている。オイルダン
パ43は、ピニオンギヤ35と噛合わされている。
嵌合されたスプリングホルダ41に固定され、他方がイ
ンナケース32に固定されている。インナケース32
は、アウタケース30内への収納時には後述するロック
ピン46とカム50との係合によって押し出し方向の動
きがロックされており、ロックが解除されると、コイル
ばね39の付勢力によってアウタケース30から押し出
されるようになっている。インナケース32には、コイ
ルばね39によるアウタケース30の押し出し速度を制
限するオイルダンパ43が設けられている。オイルダン
パ43は、ピニオンギヤ35と噛合わされている。
【0011】アウタケース30の内面の奥部には、合成
樹脂からなるロックレバー42が配置されている。ロッ
クレバー42の支点近傍には、弾性部44が形成されて
いる。ロックレバー42と弾性部44とは、一体成形さ
れている。ロックレバー42の一方には、保持穴42a
が形成されている。ロックレバー42は、保持穴42 a
に挿入されたビス48を介してアウタケース30に保持
されている。ロックレバー42は、ビス48を中心とし
て左右方向に揺動可能となっている。弾性部44は、ロ
ックレバー42の保持穴42a の両側に設けられてお
り、ビス48によって保持されたロックレバー42の上
下方向のガタつきを防止する機能を有している。ロック
レバー42の他方には、金属製のロックピン46が取付
けられている。
樹脂からなるロックレバー42が配置されている。ロッ
クレバー42の支点近傍には、弾性部44が形成されて
いる。ロックレバー42と弾性部44とは、一体成形さ
れている。ロックレバー42の一方には、保持穴42a
が形成されている。ロックレバー42は、保持穴42 a
に挿入されたビス48を介してアウタケース30に保持
されている。ロックレバー42は、ビス48を中心とし
て左右方向に揺動可能となっている。弾性部44は、ロ
ックレバー42の保持穴42a の両側に設けられてお
り、ビス48によって保持されたロックレバー42の上
下方向のガタつきを防止する機能を有している。ロック
レバー42の他方には、金属製のロックピン46が取付
けられている。
【0012】インナケース32の奥部のアウタケース3
0と対向する側には、カム50が設けられている。カム
50は、インナケース32の移動に伴って出し入れ方向
に移動する。すなわち、カム50は、アウタパネル30
側に設けられたロックレバー42に対して進退可能とな
っている。カム50は、図1に示すように、外形が略四
角形となっている。カム50の中央部には、凹部52が
形成されている。カム50の外周部には、ロックピン4
6を案内する外壁部54が形成されている。外壁部54
の内側に位置する凹部52のほぼ中央には、略ハート形
のハートカム部60が設けられている。ハートカム部6
0は、第1の頂部61、第2の頂部62、第3の頂部6
3、窪み64を有している。第1の頂部61はハートカ
ム部60の一方に位置しており、第2の頂部62はハー
トカム部60の他方に位置している。窪み64は、第1
の頂部61と第2の頂部62との間に位置している。
0と対向する側には、カム50が設けられている。カム
50は、インナケース32の移動に伴って出し入れ方向
に移動する。すなわち、カム50は、アウタパネル30
側に設けられたロックレバー42に対して進退可能とな
っている。カム50は、図1に示すように、外形が略四
角形となっている。カム50の中央部には、凹部52が
形成されている。カム50の外周部には、ロックピン4
6を案内する外壁部54が形成されている。外壁部54
の内側に位置する凹部52のほぼ中央には、略ハート形
のハートカム部60が設けられている。ハートカム部6
0は、第1の頂部61、第2の頂部62、第3の頂部6
3、窪み64を有している。第1の頂部61はハートカ
ム部60の一方に位置しており、第2の頂部62はハー
トカム部60の他方に位置している。窪み64は、第1
の頂部61と第2の頂部62との間に位置している。
【0013】カム50の外壁部54には、ハートカム部
60の窪み64に向って延びる2つの弾性片70、72
が設けられている。弾性片70、72は合成樹脂から構
成されており、カム50と一体成形されている。一方の
弾性片70は、第1の頂部61と対向するように配置さ
れている。他方の弾性片72は、第2の頂部62と対向
するように配置されている。一方の弾性片70は、ロッ
ク時にロックピン46が第1の頂部61と摺接する際に
ロックピン46と接触し、この接触による弾性変形によ
りロックピン46を窪み64に向けて押圧する機能を有
している。他方の弾性片72は、ロック解除時に第2の
頂部62と摺接するロックピン46と接触し、この接触
による弾性変形によりロックピン46をハートカム部6
0の外方に向けて押圧する機能を有している。
60の窪み64に向って延びる2つの弾性片70、72
が設けられている。弾性片70、72は合成樹脂から構
成されており、カム50と一体成形されている。一方の
弾性片70は、第1の頂部61と対向するように配置さ
れている。他方の弾性片72は、第2の頂部62と対向
するように配置されている。一方の弾性片70は、ロッ
ク時にロックピン46が第1の頂部61と摺接する際に
ロックピン46と接触し、この接触による弾性変形によ
りロックピン46を窪み64に向けて押圧する機能を有
している。他方の弾性片72は、ロック解除時に第2の
頂部62と摺接するロックピン46と接触し、この接触
による弾性変形によりロックピン46をハートカム部6
0の外方に向けて押圧する機能を有している。
【0014】つぎに、上記の収納装置における作用につ
いて説明する。図9は、アウタケース30からインナケ
ース32が完全に押し出されている状態を示している。
この状態では、灰皿ボックス34が車室内に露出するの
で、灰皿ボックス34をインナケース32から取り出す
ことができるとともに、吸殻を灰皿ボックス34内に捨
てることができる。灰皿ボックス34の使用が終了する
と、インナケース32は搭乗者によってアウタケース3
0側に押し込まれる。
いて説明する。図9は、アウタケース30からインナケ
ース32が完全に押し出されている状態を示している。
この状態では、灰皿ボックス34が車室内に露出するの
で、灰皿ボックス34をインナケース32から取り出す
ことができるとともに、吸殻を灰皿ボックス34内に捨
てることができる。灰皿ボックス34の使用が終了する
と、インナケース32は搭乗者によってアウタケース3
0側に押し込まれる。
【0015】インナケース32をアウタケース30内に
押し込むことにより、インナケース32側のカム50は
アウタケース30側のロック本体40に徐々に接近する
ことになる。図1は、インナケース32の押し込み操作
によってカム50がロックレバー42に接近した状態を
示している。インナケース32の押し込み量がさらに増
加すると、ロックレバー42に取付けられたロックピン
46が図1の位置(イ)に示すようにカム50のハート
カム部60斜面と接触を開始する。
押し込むことにより、インナケース32側のカム50は
アウタケース30側のロック本体40に徐々に接近する
ことになる。図1は、インナケース32の押し込み操作
によってカム50がロックレバー42に接近した状態を
示している。インナケース32の押し込み量がさらに増
加すると、ロックレバー42に取付けられたロックピン
46が図1の位置(イ)に示すようにカム50のハート
カム部60斜面と接触を開始する。
【0016】ロックピン46がハートカム部60の斜面
と接触した状態でインナケース32がアウタケース30
側に押し込まれると、ロックピン46はハートカム部6
0の斜面に沿って移動し、ロックレバー42がビス48
を中心に揺動する。インナケース32のアウタケース3
0側への押し込み操作が続行されると、図1の位置
(ロ)に示すように、ロックピン46がハートカム部6
0の第1の頂部61から窪み64に向って移動する。
と接触した状態でインナケース32がアウタケース30
側に押し込まれると、ロックピン46はハートカム部6
0の斜面に沿って移動し、ロックレバー42がビス48
を中心に揺動する。インナケース32のアウタケース3
0側への押し込み操作が続行されると、図1の位置
(ロ)に示すように、ロックピン46がハートカム部6
0の第1の頂部61から窪み64に向って移動する。
【0017】ロックピン46が第1の頂部61と摺接す
る際には、一方の弾性片70がロックピン46と接触
し、弾性片70は図1の2点鎖線で示す如く外周壁54
側に弾性変形する。そのため、ロックピン46は弾性片
70の弾性変形による反力により窪み64側に押圧さ
れ、ロックピン46と第1の頂部61との係合は阻止さ
れる。したがって、図1の位置(ハ)に示すように、ロ
ックピン46は確実に窪み64に導かれ、ロックピン4
6と窪み64との係合が行われる。ロックピン46と窪
み64とが係合した状態では、コイルばね39の付勢力
によるインナケース32の押し出し方向の動きがロック
される。
る際には、一方の弾性片70がロックピン46と接触
し、弾性片70は図1の2点鎖線で示す如く外周壁54
側に弾性変形する。そのため、ロックピン46は弾性片
70の弾性変形による反力により窪み64側に押圧さ
れ、ロックピン46と第1の頂部61との係合は阻止さ
れる。したがって、図1の位置(ハ)に示すように、ロ
ックピン46は確実に窪み64に導かれ、ロックピン4
6と窪み64との係合が行われる。ロックピン46と窪
み64とが係合した状態では、コイルばね39の付勢力
によるインナケース32の押し出し方向の動きがロック
される。
【0018】インナケース32のロックを解除する際に
は、インナケース32がアウタケース30側に押し込ま
れる。この状態では、図1の位置(ニ)に示すように、
ロックピン46はハートカム部60の窪み64から離
れ、第2の頂部62に向う。ロックピン46が第2の頂
部62と摺接する際には、他方の弾性片72がロックピ
ン46と接触し、弾性片72は図1の2点鎖線で示す如
く外壁部54側に弾性変形する。そのため、ロックピン
46は弾性片72の弾性変形による反力により、ハート
カム部60の外方に向けて押圧され、ロックピン46と
第2の頂部62との係合は阻止される。
は、インナケース32がアウタケース30側に押し込ま
れる。この状態では、図1の位置(ニ)に示すように、
ロックピン46はハートカム部60の窪み64から離
れ、第2の頂部62に向う。ロックピン46が第2の頂
部62と摺接する際には、他方の弾性片72がロックピ
ン46と接触し、弾性片72は図1の2点鎖線で示す如
く外壁部54側に弾性変形する。そのため、ロックピン
46は弾性片72の弾性変形による反力により、ハート
カム部60の外方に向けて押圧され、ロックピン46と
第2の頂部62との係合は阻止される。
【0019】インナケース32のロックが解除された状
態では、インナケース32はコイルばね39によって押
し出し方向に付勢されているので、カム50も押し出し
方向に移動する。インナケース32の押し出し方向の量
が増加すると、ロックピン46とハートカム部60の第
3の頂部63は離れ、ロックピン46の外壁部54の突
起55との接触により、ロックレバー42は当初の姿勢
に戻される。その後、図9に示すように、インナケース
32はコイルばね39の付勢力により所定の位置まで押
し出される。
態では、インナケース32はコイルばね39によって押
し出し方向に付勢されているので、カム50も押し出し
方向に移動する。インナケース32の押し出し方向の量
が増加すると、ロックピン46とハートカム部60の第
3の頂部63は離れ、ロックピン46の外壁部54の突
起55との接触により、ロックレバー42は当初の姿勢
に戻される。その後、図9に示すように、インナケース
32はコイルばね39の付勢力により所定の位置まで押
し出される。
【0020】本実施例のように、カム50に2つの弾性
片70、72を設けることにより、ロックピン46のハ
ートカム部60の窪み64に対する係合かつ係合解除は
確実なものとなり、インナケース32のアウタケース3
0への押し込み量(プッシュストローク)を2点鎖線で
示すように従来の溝6のように多く確保する必要もなく
なる。したがって、ロックおよびロック解除時にはウレ
タンゴム49を大きく変形させる必要がなく、ロックお
よびロック解除の際のインナケース32の操作力を小と
することが可能となる。また、意匠パネル36がベゼル
38からへこんで見えることもなくなり、ハーフロック
に起因する見栄えの悪化が防止される。
片70、72を設けることにより、ロックピン46のハ
ートカム部60の窪み64に対する係合かつ係合解除は
確実なものとなり、インナケース32のアウタケース3
0への押し込み量(プッシュストローク)を2点鎖線で
示すように従来の溝6のように多く確保する必要もなく
なる。したがって、ロックおよびロック解除時にはウレ
タンゴム49を大きく変形させる必要がなく、ロックお
よびロック解除の際のインナケース32の操作力を小と
することが可能となる。また、意匠パネル36がベゼル
38からへこんで見えることもなくなり、ハーフロック
に起因する見栄えの悪化が防止される。
【0021】上記実施例では、アウタケース30側のロ
ック本体40にロックピン46が取付けられていたが、
図10に示すように、インナケース32側にロックピン
46が設け、ロックレバー42にカム50を一体成形に
より形成する構成としてもよい。この場合、カム50は
ロックレバー42の揺動に伴って左右方向に移動する。
図10に示すように、アウタケース30に対してインナ
ケース32が完全に収納された状態では、カム50の凸
部60の窪み部64とロックピン46とが係合し、アウ
タケース30に対するインナケース32の押し出し方向
の動きがロックされる。なお、上記実施例では弾性片7
0、72は合成樹脂から構成されていたが、金属製の板
ばねであっても同様な効果が得られる。
ック本体40にロックピン46が取付けられていたが、
図10に示すように、インナケース32側にロックピン
46が設け、ロックレバー42にカム50を一体成形に
より形成する構成としてもよい。この場合、カム50は
ロックレバー42の揺動に伴って左右方向に移動する。
図10に示すように、アウタケース30に対してインナ
ケース32が完全に収納された状態では、カム50の凸
部60の窪み部64とロックピン46とが係合し、アウ
タケース30に対するインナケース32の押し出し方向
の動きがロックされる。なお、上記実施例では弾性片7
0、72は合成樹脂から構成されていたが、金属製の板
ばねであっても同様な効果が得られる。
【0022】
【発明の効果】本発明に係る収納装置によれば、つぎの
効果が得られる。 (1)カムの外壁部に、ロックピンとハートカム部との
摺接時にロックピンとの接触による弾性変形によりロッ
クピンを押圧しロックピンがハートカム部の窪みの両側
に位置する頂部と係合するのを阻止する弾性片を設けた
ので、インナ部材のハーフロックを確実に防止すること
ができ、ロックピンのハートカム部の窪みに対する係合
かつ係合解除を確実に行うことができる。 (2)ロックピンのハートカム部の窪みに対する係合か
つ係合解除が確実なものとなるので、インナ部材のプッ
シュストロークを多く確保する必要もなくなる。したが
って、インナ部材のアウタ部材に対する追突を緩和する
ウレタンゴム等を大きく変形させる必要がなくなり、イ
ンナ部材の操作力を小とすることができる。 (3)インナ部材のハーフロックが防止できることか
ら、インナ部材がアウタ部材に対してへこんで見えるこ
とはなくなり、見栄えの悪化を防止することができる。
効果が得られる。 (1)カムの外壁部に、ロックピンとハートカム部との
摺接時にロックピンとの接触による弾性変形によりロッ
クピンを押圧しロックピンがハートカム部の窪みの両側
に位置する頂部と係合するのを阻止する弾性片を設けた
ので、インナ部材のハーフロックを確実に防止すること
ができ、ロックピンのハートカム部の窪みに対する係合
かつ係合解除を確実に行うことができる。 (2)ロックピンのハートカム部の窪みに対する係合か
つ係合解除が確実なものとなるので、インナ部材のプッ
シュストロークを多く確保する必要もなくなる。したが
って、インナ部材のアウタ部材に対する追突を緩和する
ウレタンゴム等を大きく変形させる必要がなくなり、イ
ンナ部材の操作力を小とすることができる。 (3)インナ部材のハーフロックが防止できることか
ら、インナ部材がアウタ部材に対してへこんで見えるこ
とはなくなり、見栄えの悪化を防止することができる。
【図1】本発明の一実施例に係る収納装置におけるイン
ナ部材の押し込み操作時のカムとロックピンとの位置関
係を示す平面図である。
ナ部材の押し込み操作時のカムとロックピンとの位置関
係を示す平面図である。
【図2】図1のC−C線に沿う断面図である。
【図3】図1におけるロックピンが弾性片によって押圧
される状態を示す拡大平面図である。
される状態を示す拡大平面図である。
【図4】図1のロックピンの移動経路を示す平面図であ
る。
る。
【図5】図1の収納装置の斜視図である。
【図6】図5のA−A線に沿う断面図である。
【図7】図1の収納装置の透視側面図である。
【図8】図7のB−B線に沿う断面図である。
【図9】図6の収納装置におけるインナ部材がアウタ部
材から完全に押し出された状態を示す断面図である。
材から完全に押し出された状態を示す断面図である。
【図10】図6の変形例を示す収納装置の断面図であ
る。
る。
【図11】従来の収納装置におけるカムとロックピンと
の位置関係を示す透視平面図である。
の位置関係を示す透視平面図である。
【図12】図11の部分拡大平面図である。
【図13】図11のカムとロックピンを有する収納装置
の一例を示す断面図である。
の一例を示す断面図である。
20 収納装置 30 アウタ部材 32 インナ部材 39 付勢手段 42 ロックレバー 46 ロックピン 50 カム 54 外壁部 60 ハートカム部 61 頂部 62 頂部 64 窪み 70 弾性片 72 弾性片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60N 3/08 A24F 19/00
Claims (1)
- 【請求項1】 アウタ部材と、 前記アウタ部材に出し入れ可能に設けられるインナ部材
と、 前記インナ部材をアウタ部材から押し出す方向に付勢す
る付勢手段と、 前記アウタ部材とインナ部材のいずれか一方に揺動可能
に設けられるロックレバーと、 前記アウタ部材側のロックレバーとインナ部材のいずれ
か一方に設けられ、外壁部の内側にハートカム部を有す
るカムと、 前記アウタ部材側のロックレバーとインナ部材のいずれ
か一方に設けられ、前記ハートカム部の窪みと係合可能
なロックピンと、 前記カムの外壁部に設けられ、ロックピンとハートカム
部との摺接時にロックピンとの接触による弾性変形によ
りロックピンを押圧しロックピンがハートカム部の窪み
の両側に位置する頂部と係合するのを阻止する弾性片
と、を備えたことを特徴とする収納装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31468494A JP2794395B2 (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 収納装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31468494A JP2794395B2 (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 収納装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08169270A JPH08169270A (ja) | 1996-07-02 |
JP2794395B2 true JP2794395B2 (ja) | 1998-09-03 |
Family
ID=18056310
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31468494A Expired - Lifetime JP2794395B2 (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 収納装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2794395B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200095550A (ko) * | 2017-12-14 | 2020-08-10 | 차이나 토바코 후난 인더스트리얼 코포레이션 리미티드 | 전자 담배 |
-
1994
- 1994-12-19 JP JP31468494A patent/JP2794395B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200095550A (ko) * | 2017-12-14 | 2020-08-10 | 차이나 토바코 후난 인더스트리얼 코포레이션 리미티드 | 전자 담배 |
KR102521952B1 (ko) | 2017-12-14 | 2023-04-13 | 차이나 토바코 후난 인더스트리얼 코포레이션 리미티드 | 전자 담배 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08169270A (ja) | 1996-07-02 |
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