WO2023136071A1

WO2023136071A1 - 車両用アームレスト

Info

Publication number: WO2023136071A1
Application number: PCT/JP2022/047155
Authority: WO
Inventors: 絵美子小野; 雄樹阿部; 守植田; 誠齊藤; 厚太植竹
Original assignee: 日産自動車株式会社; マレリ株式会社
Priority date: 2022-01-12
Filing date: 2022-12-21
Publication date: 2023-07-20

Abstract

収納部（Ａ）の上側を開閉する開閉体（２）と、開閉体（２）を開放操作するためのスイッチノブ（３）と、スイッチノブ（３）の操作に連動して開閉体（２）を開放するための動作伝達機構（４）とを備え、開閉体（２）が、内側のベース部（５）と、ベース部（５）に対して前後方向に進退可能に連結した外側のリッド部（６）とを備え、スイッチノブ（３）が、ボックス本体（Ｂ）においてリッド部（６）を最前端に移動させた状態にした開閉体（２）の前端よりも前方側の定位置に配置してある車両用アームレスト（１）とし、車両前後方向への調整機能を備えたうえで、運転席の調整位置等に左右されることなく収納部（Ａ）の開放操作を容易に行うことができ、利便性の向上を実現する。

Description

車両用アームレスト

　本発明は、車両のセンターコンソールボックスにおいて収納部の蓋を兼用する車両用アームレストの改良に関するものである。

　従来における車両用アームレストとしては、例えば、特許文献１に記載されたものがある。特許文献１に記載の車両用アームレストは、ボックス本体の収納部の上側開口部を覆うドアインナと、ドアインナに対して車両前後方向にスライド可能に設けたドアアウタとを備えている。ドアインナは、ボックス本体にヒンジを介して連結してあり、その回動により収納部を開閉する。ドアアウタは、スライド機構を介してドアインナに連結してあり、その前端におけるヒンジ操作組立にオープンノブが取り付けてある。

　上記の車両用アームレストは、運転者の体格等に応じてドアアウタを車両前後方向に位置調整することができ、収納部を開放する場合には、ドアインナに対してドアアウタを車両後方に移動させた状態にし、この状態でオープンノブを操作することにより、ドアインナ及びドアアウタが一体的に回動する。

日本国特開２０１８－１１８６５３号公報

　しかしながら、上記したような従来の車両用アームレストは、収納部を開放する場合、ドアアウタを車両後方に移動させる必要があり、しかも、そのドアアウタにオープンノブが設けてあるので、例えば、運転席を前方に移動調整した状態においては、収納部の開放操作がし辛くなる虞があり、このような問題点を解決することが課題であった。

　本発明は、上記従来の課題に着目して成されたもので、車両前後方向への調整機能を備えたうえで、運転席の調整位置等に左右されることなく収納部の開放操作を容易に行うことができ、利便性の向上を実現することができる車両用アームレストを提供することを目的としている。

　本発明に係わる車両用アームレストは、車両のセンターコンソールボックスにおいて収納部の蓋を兼用するものであって、収納部の上側を開閉する開閉体と、開閉体を開放操作するためのスイッチノブと、スイッチノブの操作に連動して開閉体を開放するための動作伝達機構とを備えている。開閉体は、ボックス本体に回転可能に連結した内側のベース部と、ベース部に対して前後方向に進退可能に連結した外側のリッド部とを備えている。そして、車両用アームレストは、スイッチノブが、ボックス本体においてリッド部を最前端に移動させた状態にした開閉体の前端よりも前方側の定位置に配置してあることを特徴としている。

　本発明に係わる車両用アームレストは、上記構成を採用したことにより、車両前後方向への調整機能を備えたうえで、運転席の調整位置等に左右されることなく収納部の開放操作を容易に行うことができ、利便性の向上を実現することができる。

本発明に係わる車両用アームレストの一実施形態を示す図であって、リッド部が前進位置にある状態を示す斜視図（Ａ）、リッド部が後退位置にある状態を示す斜視図（Ｂ）、開閉体を開放した状態を示す斜視図（Ｃ）、ボックス本体を透視して動作伝達機構を示す平面図（Ｄ）である。収納部及び開閉体の要部の横断面図（Ａ）、及びトリムクリップの側面図（Ｂ）である。図２（Ａ）中のＡ－Ａ線矢視に基づく断面図（Ａ）、Ｂ－Ｂ線矢視に基づく断面図（Ｂ）、及びＣ－Ｃ線矢視に基づく断面図（Ｃ）である。動作伝達機構を説明するカットモデル状の斜視図（Ａ）、及び図Ａと断面位置が異なるカットモデル状の斜視図（Ｂ）である。動作伝達機構を説明する斜視図（Ａ）、及び動作伝達機構を図Ａとは異なる方向から見た状態の斜視図（Ｂ）である。動作伝達機構を分解状態で説明する斜視図（Ａ）、及び動作伝達機構の一部を示す垂直断面図（Ｂ）である。

〈第１実施形態〉
　以下、図面に基づいて本発明に係わる車両用アームレストの一実施形態を説明する。以下の説明において、上下や前後左右の方向及び位置は、車両の向きを基準にしている。また、本発明に係わる車両用アームレストは、車両のセンターコンソールボックスにおいて収納部の蓋を兼用するものであり、本来の肘掛けの部分だけではなく、収納部を開閉するための構成や、前後方向の位置調整をするための構成を備えている。

　すなわち、車両用アームレスト１は、図１に示すように、ボックス本体Ｂの収納部Ａの上側を開閉する開閉体２と、開閉体２を開放操作するためのスイッチノブ３と、スイッチノブ３の操作に連動して開閉体２を開放するための動作伝達機構４とを備えている。図示のボックス本体Ｂは、開閉体２の前方右側に、容器ホルダＨ１を有すると共に、前方左側にパーキングブレーキの操作レバーＰを備えている。容器ホルダＨ１は、一般にドリンクホルダやカップホルダと呼ばれるもので、ペットボトルやカップ類を保持する。なお、図１は、ボックス本体Ｂの前方部分を省略している。

　上記の車両用アームレスト１は、図２及び図３に示すように、開閉体２が、ボックス本体Ｂに回転可能に連結した内側のベース部５と、ベース部５に対して前後方向に進退可能に連結した外側のリッド部６とを備えている。そして、車両用アームレスト１は、上記のスイッチノブ３が、ボックス本体Ｂにおいてリッド部６を最前端に移動させた状態にした開閉体２の前端よりも前方側の定位置に配置してある。

　開閉体２のベース部５は、収納部Ａの上側開口を閉じる大きさを有し、ボックス本体Ｂに対して、図示しないヒンジを介して後方側の端部が連結してあり、ヒンジ軸に改装したねじりばね等の弾性体により、開放方向（上方向）に付勢してある。このとき、ベース５の付勢力は、開閉体２のロック状態を解除した際、少なくとも開閉体２の前端部が浮き上がる程度の力であれば良い。

　開閉体２のリッド部６は、とくに、図２（Ａ）に示すように、ベース部５との間に設けた左右のガイド７，７や、ベース５側に配置したピニオン８に噛み合うラック９により、ベース８に対して前後方向に移動可能である。このリッド部６は、両ガイド７や、ピニオン８及びラック９の夫々の接触部分における適当な摩擦抵抗により、調整した位置を保つことができ、その摩擦抵抗を超える力により移動自在である。

　図示例の開閉体２は、図２（Ａ）に示すように、ベース部５の内側から装着するピン状のロック部材１０を備えており、ベース部５が、左右方向の一方側（図中で左側）に、ロック部材１０を貫通状態に装着する固定用穴１１を有すると共に、他方側（図中で右側）に、ロック部材１０を貫通状態に装着する保管用穴１２を有している。この開閉体２は、リッド部６に、所定の進退位置において固定用穴１１を貫通したロック部材１０の先端部が係合する位置決め部１３を備えている。

　また、開閉体２は、図２（Ａ）に示すベース部５とリッド部６との間において、左右方向の両側に、固定用穴１１及び保管用穴１２を貫通したロック部材１０の先端部が突入する左右の空間１４Ｌ，１４Ｒを夫々備えている。そして、開閉体２は、図３（Ｃ）に示すように、一方の空間１４Ｌに、位置決め部１３が配置してあると共に、図３（Ａ）に示すように、他方の空間１４Ｒが、ベース部５に対するリッド部６の移動範囲に相当する長さにわたって前後方向に連続している。

　上記のロック部材１０は、図２（Ｂ）に示すように、本体部１０Ａの軸線上に設けたねじ部１０Ｂと、ねじ部１０Ｂのねじ込みにより半径方向に膨出変形する先端部１０Ｃとを有するトリムクリップである。また、位置決め部１３は、ロック部材１０の先端部１０Ｃを貫通させる穴であって、リッド部６の内壁６Ａにおいて、前後方向の複数箇所に形成してある。この位置決め部１３としての穴は、少なくともリッド部６の前進（最前端）位置と後退（最後端）位置に対応する２箇所、より望ましくは、前進位置と後退位置の中間を含む２カ所以上の複数箇所に配置してある。

　ロック部材１０は、固定用穴１１及び保管用穴１２のいずれかに装着する。つまり、開閉体２は、図２（Ａ）中に仮想線で示すように、ロック部材１０を固定用穴１１又は位置決め部１３に貫通させて、ねじ部１０Ｂの操作により先端部１０Ｂを膨出変形させることで装着完了となり、ベース部５に対してリッド部６を拘束する。

　また、ロック部材１０は、固定用穴１１及び位置決め部１３から取り外すことで、リッド部６を移動可能にし、この際、図２（Ａ）中に実線で示すように、保管用穴１２に貫通させ、図２（Ｂ）中に仮想線で示す如く先端部１０Ｃを膨出変形させることで、保管しておくことができる。このとき、開閉体２は、保管用穴１２を貫通したロック部材１０を突入させる空間１４Ｒが、前後方向に連続しているので、ロック部材１０とリッド部６とが干渉することなく、リッド部６を進退移動させることができる。

　上記の開閉体２は、ベース部５が、その内面における左右方向の両側に凹部１５Ｌ，１５Ｒを夫々有し、図３（Ｃ）に示すように、一方の凹部１５Ｌの底部に固定用穴１１が配置してあり、他方の凹部１５Ｒの底部に保管用穴１２が配置してある。これにより、開閉体２は、固定用穴１１又は保管用穴１２に装着したロック部材１０が収納部Ａ内に突出するのを防止する。つまり、収納部Ａに収納した物品に対して、ロック部材１０の頭部が干渉するのを防止する。

　また、開閉体２は、一方の凹部１５Ｌの深さ寸法ＤＬを、他方の凹部１５Ｒの深さ寸法ＤＲよりも小さくしている。これにより、開閉体２は、保管用穴１２に装着したロック部材１０が突入する空間１４Ｒを充分に確保し、上下方向に狭い空間にロック部材１０の保管用スペースを確保している。また、両凹部１５Ｌ，１５Ｒの深さ寸法を異ならせることで、固定用と保管用の区別も容易になる。

　さらに、開閉体２は、両凹部１５Ｌ，１５Ｒが、前後方向に延びる短溝状を成している。これにより、開閉体２は、ロック部材１０を指で摘んで着脱するに際し、その周囲に短溝状の凹部１５Ｌ，１５Ｒによる空間を確保して、着脱操作を容易にする。

　次に、車両用アームレスト１の動作伝達機構４は、開閉体２のベース部５に係脱可能であって、図４及び図５に示すように、上下方向に案内され且つ上方向に付勢されたスイッチシャフト１６と、前後方向に案内され且つ後方向に付勢された係止部材１７と、スイッチシャフト１６の下降移動を係止部材１７の前方移動に変換するカム機構１８とを備えている。スイッチノブ３は、スイッチシャフト１６の上端部に固定してあると共に、ボックス本体Ｂの上面において、開閉体２の前方側に配置、すなわちリッド部６を最前端（前進限）に移動させた状態で開閉体２の前端よりも前方側となる定位置に配置してある。

　スイッチシャフト１６は、ボックス本体Ｂの内部構造体であるハウジング５０に形成した竪のガイド部５１より、上下方向に案内されると共に、中間部に、カム機構１８を構成するカム面１８Ａを有している。このカム面１８Ａは、前方向に上がり勾配を有する下向きのカム面である。スイッチシャフト１６は、下端部に介装した垂直スプリング１９により上方向に付勢されている。

　係止部材１７は、ハウジング５０に形成した溝状のガイド部５２により、前後方向に案内されると共に、上記カム面１８Ａとともにカム機構１８を構成するカム面１８Ｂを有している。このカム面１８Ｂは、後方向に下り勾配を有する上向きのカム面である。係止部材１７は、前方側に配置した水平スプリング２０により後方向に付勢されている。

　上記のスイッチシャフト１６及び係止部材１７は、カム面１８Ａ，１８Ｂ同士が接触すると共に、とくに、カム面８Ａ，１８Ｂの周囲部分では、夫々の往復移動を妨げないように、夫々の形状を設定して互いに組み合わせてある。これらの構造は、とくに限定されないが、一例として、スイッチシャフト１６を前後方向に開放された中空体とし、その中空部分に係止部材１７を貫通状態にすると共に、互いの交差部分にカム面１８Ａ，１８Ｂを配置する。

　また、動作伝達機構４は、係止部材１７の後方側の端部と、ベース部５の前方側の端部との間に、開閉体２の閉位置において互いに係脱可能な係止凸部及び係止凹部を相対的に備えている。この実施形態では、図３（Ｂ）及び図５に示すように、係止部材１７の後方側の端部に、係止凸部１７Ａが設けてあり、ベース部５の前方側の端部に、係止凹部５Ａが設けてある。係止凸部１７Ａは、収納部Ａ内に突出し、開閉体２を閉じる際に係止部材１７を押動する面として、後方向に下り勾配を成す上向きの傾斜面を有する。

　なお、動作伝達機構４は、上記構成とは逆に、ベース部５に係止凸部を設けると共に、係止部材１７に係止凹部を設けることも可能である。この場合、係止凸部は、後方向に下り勾配を成す下向きの傾斜面を有するものとする。

　ここで、ボックス本体Ｂは、パーキングブレーキの操作レバーＰの可動域と、開閉体２の閉位置においてリッド部６の進退動作に伴って開閉される第２の容器ホルダＨ２を備えており、図２（Ｄ）に示すように、係止部材１７が、操作レバーＰの可動域と第２の容器ホルダＨ２との間に配置してある。このため、係止部材１７は、図５に示すように、平面視において、第２の容器ホルダＨ２を回避するクランク形状を成しており、クランク形状の角部分にリブ状の補強部１７Ｆを有している。なお、図２（Ｄ）は、ボックス本体Ｂを透視して係止部材１７の配置を示している。

　さらに、動作伝達機構４は、図６に示すように、スイッチノブ３、及びスイッチシャフト１６の少なくとも一方に、相手側に当接して双方の左右方向の動きを規制する左右規制部２１を備えると共に、スイッチシャフト１６、及びハウジング５０の少なくとも一方に、相手側に当接して双方の前後方向の動きを規制する前後規制部２２を備えている。

　この実施形態では、スイッチシャフト１６の上端部左右に、図６（Ａ）に示す係止爪２３が設けてあると共に、上端部前後に、スイッチノブ３を受ける突片２４が設けてある。スイッチノブ３は、その左右両側に、図５（Ａ）に示す係止孔２５が設けてあり、突片２４に載置した状態にして、係止孔２５に係止爪２３を弾性的に係止することで、スイッチシャフト１６に固定される。

　そして、この実施形態では、図６（Ａ）に示すように、スイッチシャフト１６の上端部左右に、相手側であるスイッチノブ３に当接する突起状の左右規制部２１が設けてある。また、この実施形態では、図６（Ｂ）に示すように、スイッチシャフト１６の前後における上下２カ所に、相手側であるハウジング５０に対して、上下動自在に当接する突起状の前後規制部２２が設けてある。

　上記構成を備えた車両用アームレスト１は、図１（Ａ）に示す前進位置と、図２（Ｂ）に示す後退位置との間で、開閉体２のリッド部６の位置調整を行うことができる。この際、リッド部６は、先述したように、保管用穴１２にロック部材１０を装着することで、無段階的な位置調整が可能である。また、リッド部６は、固定用穴１１にロック部材１０を装着することで、段階的な位置調整、及び調整位置での拘束が可能である。

　また、車両用アームレスト１は、スイッチノブ３を押すことにより動作伝達機構４が機能し、図１（Ｃ）に示すように、開閉体２を上方に回動させて収納部Ａを開放する。具体的には、スイッチノブ３を押すと、垂直スプリング１９に抗してスイッチシャフト１６が下降し、そのカム面１８Ａが係止部材１７のカム面１８Ｂを押圧する。これにより、係止部材１７が、水平スプリング２０に抗して前方向に移動し、係止凸部１７Ａがベース部５の係止凹部５Ａから離脱する。このとき、開閉体２は、図外の弾性体により上方向に付勢してあるので、係止凸部１７Ａの離脱によりロック状態が解除されて前方が浮き上がり、収納部Ａを開放する。

　さらに、車両用アームレスト１は、開閉体２を下方に回動させると、ベース部５の係止凹部５Ａの下端が係止凸部１７Ａの傾斜面を押圧し、水平スプリング２０に抗して係止部材１７を前方向に押動する。そして、係止凹部５Ａの下端が係止凸部１７Ａの先端を超えるまで開閉体２を押すと、水平スプリング２０により係止部材１７が後方向に押し戻され、収納部Ａに突出した係止凸部１７Ａが係止凹部５Ａに係止してロック状態となる。

　上記の車両用アームレスト１は、内側のベース部５及び外側のリッド部６で構成された開閉体２と、スイッチノブ３と、動作伝達機構４とを備え、スイッチノブ３を、ボックス本体Ｂにおいてリッド部６を最前端に移動させた開閉体２よりも前方側の定位置に配置した構成である。車両用アームレスト１は、上記構成を備えたことにより、車両前後方向への調整機能を備えたうえで、運転席の調整位置等に左右されることなく、定位置のスイッチノブ３により収納部Ａの開放操作を容易に行うことができ、利便性の向上を実現することができる。

　上記の車両用アームレスト１は、動作伝達機構４が、開閉体２のベース部５に係脱可能であるから、リッド部６を進退範囲内のどの位置に調整しても、スイッチノブ３の操作に連動して開閉体２を回動させ、収納部Ａを開閉することができる。

　また、上記の車両用アームレスト１は、上端にスイッチノブ３を固定したスイッチシャフト１６と、係止部材１７と、カム機構１８とを備えた動力伝達機構４を採用すると共に、係止部材１７及びベース部５に係止凸部１７Ａ及び係止凹部５Ａを相対的に設けた構成である。上記の車両用アームレスト１は、上記構成を採用したことで、比較的簡単な構成により、開閉体２から離れた定位置にスイッチノブ３を配置して、開閉体２の開閉操作を確実に行うことができる。

　さらに、上記の車両用アームレスト１は、ボックス本体３において、操作レバーＰの可動域と、開閉体２の進退に伴って開閉される第２の容器ホルダＨ２との間に係止部材１７が配置してある。これにより、車両用アームレスト１は、操作レバーＰの可動域を阻害することなく、開閉体２から離れた定位置にスイッチノブ３を配置し得ると共に、第２の容器ホルダＨ２により利便性のさらなる向上を実現する。

　さらに、上記の車両用アームレスト１は、係止部材１７が、第２の容器ホルダＨ２を回避するクランク形状を成し、そのクランク形状の角部分に補強部１７Ｆを有する。これにより、上記の車両用アームレスト１は、ボックス本体Ｂの狭い空間内に動力伝達機構４を配置することができると共に、補強部１７Ｆにより係止部材１７の変形を防止して、長期にわたって確実な動作を維持する。

　さらに、上記の車両用アームレスト１は、スイッチノブ３及びスイッチシャフト１６の少なくとも一方に、左右規制部２１を備えると共に、スイッチシャフト１６及びハウジング５０の少なくとも一方に、前後規制部２２を備えている。これにより、上記の車両用アームレスト１は、スイッチノブ３及びスイッチシャフト１６の前後左右方向のがたつきを防止し、スイッチノブ３や動作伝達機構４の円滑な動作を長期にわたって維持することができる。

　なお、上記実施形態では、ボックス本体Ｂに対して、開閉体２のベース部５の後方側の端部を回動可能に連結した構成を例示したが、ボックス本体Ｂにベース部５の側部を回動可能に連結する構成を採用することもできる。この場合、開閉体２は、内側のベース部５に対して外側のリッド部６を前後方向に移動可能に組み合わせた構成とし、車両の左右方向に回動して収納部Ａを開閉する。

　本発明に係わる車両用アームレストは、その構成が上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。

　Ａ　収納部
　Ｂ　ボックス本体
　Ｈ２　第２の容器ホルダ
　Ｐ　操作レバー
　１　車両用アームレスト
　２　開閉体
　３　スイッチノブ
　４　動作伝達機構
　５　ベース部
　５Ａ　係止凹部
　６　リッド部
　１６　スイッチシャフト
　１７　係止部材
　１７Ａ　係止凸部
　１７Ｆ　補強部
　１８　カム機構
　２１　左右規制部
　２２　前後規制部
　１　ハウジング

Claims

　車両のセンターコンソールボックスにおいて収納部の蓋を兼用する車両用アームレストであって、
　前記収納部の上側を開閉する開閉体と、前記開閉体を開放操作するためのスイッチノブと、前記スイッチノブの操作に連動して前記開閉体を開放するための動作伝達機構とを備えており、
　前記開閉体が、ボックス本体に回転可能に連結した内側のベース部と、前記ベース部に対して前後方向に進退可能に連結した外側のリッド部とを備え、
　前記スイッチノブが、前記ボックス本体において前記リッド部を最前端に移動させた状態にした前記開閉体の前端よりも前方側の定位置に配置してあることを特徴とする車両用アームレスト。
　前記動作伝達機構が、前記開閉体の前記ベース部に係脱可能であることを特徴とする請求項１に記載の車両用アームレスト。
　前記動作伝達機構が、上下方向に案内され且つ上方向に付勢されたスイッチシャフトと、前後方向に案内され且つ後方向に付勢された係止部材と、前記スイッチシャフトの下降移動を前記係止部材の前方移動に変換するカム機構とを備え、
　前記係止部材の後方側の端部と、前記ベース部の前方側の端部との間に、前記開閉体の閉位置において互いに係脱可能な係止凸部及び係止凹部を相対的に設け、
前記スイッチノブが、前記スイッチシャフトの上端部に固定してあることを特徴とする請求項２に記載の車両用アームレスト。
　前記ボックス本体が、パーキングブレーキの操作レバーの可動域と、前記開閉体の閉位置において前記リッド部の進退動作に伴って開閉される容器ホルダを備え、
　前記係止部材が、前記操作レバーの可動域と前記容器ホルダとの間に配置してあることを特徴とする請求項３に記載の車両用アームレスト。
　前記係止部材が、平面視において、前記容器ホルダを回避するクランク形状を成しており、そのクランク形状の角部分に補強部を有することを特徴とする請求項４に記載の車両用アームレスト。
　前記スイッチノブ、及び前記スイッチシャフトの少なくとも一方に、相手側に当接して双方の左右方向の動きを規制する左右規制部を備えると共に、
　前記スイッチシャフト、及び前記スイッチシャフトを上下方向に案内するハウジングの少なくとも一方に、相手側に当接して双方の前後方向の動きを規制する前後規制部を備えていることを特徴とする請求項２～５のいずれか１項に記載のアームレスト。