JP2793471B2 - ミシンの糸切制御装置 - Google Patents

ミシンの糸切制御装置

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JP2793471B2 JP17101693A JP17101693A JP2793471B2 JP 2793471 B2 JP2793471 B2 JP 2793471B2 JP 17101693 A JP17101693 A JP 17101693A JP 17101693 A JP17101693 A JP 17101693A JP 2793471 B2 JP2793471 B2 JP 2793471B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、予め決められた所定の
針数後に糸切り動作を行う糸切機構を備えたミシンの糸
切制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、閂止め(バータック)やボタン
付け等の縫製を行う場合には、予め決められた所定の針
数後に縫製動作が終了したとき、最終針に対応するタイ
ミングで可動刃を往復動させることによって糸切動作を
行っている。この糸切を行わせる糸切機構は、被縫物か
ら針及び釜に連なる上下の糸を可動刃で切断するもので
あり、従来から、実公昭62−622号公報あるいは実
公平2−17572号公報等において種々の提案がなさ
れている。
【0003】より具体的には、主軸に固定された糸切カ
ムのカム面によって糸切り作動体(糸切カム腕)が揺動
され、その糸切り作動体の下端を適宜なリンク機構を介
して糸切機構に所定の動作が伝達されることによって、
糸の捌き及び糸切り動作が実行される。このときの糸切
タイミングは、主軸と連動して所定の針数で1回転する
糸切制御カムからのカム情報により設定されている。す
なわち上記糸切制御カムのカム面に圧接して揺動する糸
切制御レバーにより遮断フレームが揺動されると、この
遮断フレームと連動する解除レバー(カム腕返し腕)に
よって、上記糸切カムのカム面に糸切り作動体が当接・
離間されるように構成されており、糸切機構に糸切動作
を伝達する上記糸切り作動体が、縫製時には糸切カムの
カム面から離間され、糸切時には糸切カムのカム面に当
接されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのような糸
切制御カムを用いて糸切機構の糸切タイミングをとるよ
うに構成した糸切制御装置では、糸切タイミングが糸切
制御カムのカム面により決定される固定したタイミング
にならざるを得ず、そのため使用上の不便を生じてい
る。
【0005】例えば本縫ボタン付ミシンにより、図12
のような4つ穴ボタン1の縫製を行う場合には、図12
(a)のように、縫い始めから縫い終わるまでの1サイ
クル中に糸切を行うことなく、渡り糸2を介して4つの
穴3,3及び4,4を連続して縫い付けるものの他に、
図12(b)のように、縫い始めから縫い終わるまでの
1サイクルを半分割し、前半の2つの穴3,3に対する
半分割サイクルの縫製を終了した時点で一旦糸切を行
い、さらに後半の2つの穴4,4に対する半分割サイク
ルの縫製を行った後に再び糸切を行うようにしたものが
ある。
【0006】従来このような2種類のサイクルを切り替
えて縫製を行う場合には、図13のようにして糸切制御
カム5の形状を変更している。すなわちまず糸切制御カ
ム5には、1周1サイクルの外周部分を半分割した2箇
所の位置に、一対の凹部5a,5aが対称的に設けられ
ている。そしてこれらの各凹部5aからのカム情報によ
って半分割サイクル毎の糸切制御が行われ、上述した図
12(b)のように、2つ穴毎に糸切が行われつつボタ
ン付が行われるようになっている。これに対して4つ穴
を連続縫製する場合には、円弧状の遮断補助カム板5b
が用いられ、上記2箇所の凹部5a,5aのうちの一方
が、上記遮断補助カム板5bにより覆われることによっ
て、1周1サイクルの糸切制御カムが形成される。しか
しながらこのような遮断補助カム板5bの取付及び取外
の作業は、ミシンを後方に倒して裏側から手を入れて行
わねばならず、そのため非常に面倒な作業となっている
上に、油等により手を汚すことが多い。
【0007】そこで本発明は、簡易な操作によって、糸
切タイミングを適宜調整することができるようにしたミ
シンの糸切制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、起動してから所定の針数の縫い目を形成し、
1サイクル縫いを行った後に縫製動作を自動的に停止さ
せるサイクル縫い制御手段と、布に連なる針糸を切断す
る糸切手段と、ミシン主軸と一体に回転する糸切カム
と、この糸切カムに接離する糸切作動体を含んで上記糸
切カムと糸切手段とを連結するものであって、上記糸切
カムに圧接した糸切作動体を介して糸切カムに連動して
糸切手段を作動させる連結手段と、1サイクル縫いにお
ける所定の時期に糸切動作を指示するカム面を有して1
サイクル縫いにつき1回転する糸切制御カムを含み、そ
の糸切制御カムのカム面による糸切動作の指示に基づい
て前記糸切作動体を糸切カムに圧接させるように作用す
る糸切制御手段と、を備えたミシンの糸切制御装置にお
いて、電気的作用により、上記糸切制御手段の作用に抗
して糸切カムから糸切作動体を離間させる糸切禁止手段
を備えた構成を有している。
【0009】
【作用】このような構成を有する装置において、半分割
モードでない場合、すなわち縫い始めから縫い終わるま
での1サイクル縫いを糸切動作無しで連続縫製する場合
には、まず糸切禁止手段が非動作状態に維持されるとと
もに、糸切制御手段が非動作状態におかれ、これによっ
て、糸切カムからの糸切情報が糸切手段に伝達されるこ
となく縫製が開始される。そして前半の半分割サイクル
を終了する直前の所定タイミングで、糸切禁止手段が動
作状態に切り替えられ、これにより糸切作動体は、糸切
制御カムから糸切動作の指示があった際においても糸切
カムのカム面から離間された位置に保持され、糸切カム
からの糸切情報が糸切手段に伝達されることなく縫製が
継続される。従って半分割サイクル終了ポイントでの糸
切が回避される。
【0010】その後所定のタィミングで、糸切禁止手段
は再び非動作状態に切り替えられるが、このときには
切制御カムからの糸切動作指示の作用がなされず、糸切
作動体は、糸切カムのカム面から離間した位置に維持さ
れる。従って糸切カムからの糸切情報が糸切手段に伝達
されることなく、すなわち糸切なしで縫製が継続された
後、1サイクル終了ポイントで停止が行われる。そし
て、糸切制御カムからの糸切動作指示の作用がなされる
ことによって、糸切作動体が、糸切カムのカム面上に接
する位置に移動し、その結果、糸切カムからの糸切情報
が連結手段を介して糸切手段に伝達され、1サイクルの
最終針が抜けるタイミングで糸切動作が行われる。
【0011】一方縫い始めから縫い終わるまでの1サイ
クルを半分割し、前半の半分割サイクルを終了した時点
で一旦糸切を行い、さらに後半の半分割サイクル終了後
に再び糸切を行うように縫製を行う場合には、まず前半
半分割サイクルの終了ポイントで一時停止が行われ、
糸切禁止手段はオフ状態のままに維持されている。そし
この状熊で、糸切制御カムからの糸切動作指示が作用
することによって糸切作動体が糸切カムのカム面に接す
る位置に移動される。これにより、糸切カムの糸切情報
が連結手段を介して糸切手段に伝達されて糸切動作が行
われる。さらに後半の半分割サイクルによる縫製が継続
された後、1サイクル終了ポイントで停止が行われ、同
様にして糸切動作が再度行われる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を本縫いボタン付サイクルミシ
ンに適用した実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
まず図1に示されているように、操作台11上に取り付
けられたミシン本体12には、駆動モータ13からの駆
動力が伝達されている。この駆動モータ13は、ミシン
制御装置(モータミシンコントローラー)14によって
電気的に制御されるサーボモータあるいはエレクトロモ
ータ等からなり、一定針数又はセンサからの検知信号に
よって停止制御が行われている。従って前記ミシン本体
12には、増減速装置や遮断フレーム等が省略されてい
る。また上記駆動モータ13によるミシン本体12の起
動・停止は、足踏ペダル15からの指令により行われる
とともに、半分割制御スイッチ16の切替によって、縫
い始めから縫い終わるまでの1サイクル中に糸切を行う
ことなく4つのボタン穴を連続して縫い付ける1サイク
ルモードと、縫い始めから縫い終わるまでの1サイクル
を半分割し、前半の半分割サイクルで2つの穴の縫付を
行い、それを終了した時点で一旦糸切し、さらに後半の
半分割サイクルで残り2つの穴の縫付を行い、再び糸切
を行うようにした半分割サイクルモードと、が適宜選択
されるように構成されている。
【0013】ついで図2及び図3に示されているよう
に、前記ミシン本体12には、ミシン上部において略水
平に延在するようにミシン主軸21が配置されており、
このミシン主軸21の一端部には、駆動プーリ22が一
体的に回転するようにネジ止め固定されている。上述し
た駆動モータ13は、上記駆動プーリ22の直下位置に
配置されており、当該駆動モータ13の出力軸と、上記
駆動プーリ22との間には、Vベルト等からなる伝達ベ
ルト23が掛け渡されている。
【0014】上記主軸21の反対側の端部には、所定の
クランク伝達機構24を介して針棒25が取り付けられ
ており、上記針棒25の下端部に装着された縫針26
が、針板直下位置に配置された回転釜27に対して近接
・離間するように構成されている。また上記回転釜27
に連結されている下軸28には、前記主軸21からの駆
動力が、所定のクランク伝達機構29を介して伝達され
るように構成されている。
【0015】さらに上記ミシン主軸21の途中部分に
は、ウォーム歯車機構31を介してカム軸32が略鉛直
に配置されており、そのカム軸32の下端部に、布送り
カム33及び糸切制御カム34が上下に重ね合わせるよ
うにして固定されている。上記ウォーム歯車機構31
は、縫い始めから縫い終わるまでの1サイクルに対応す
る所定の針数で上記カム軸32が1回転する減速比を有
している。また上記布送りカム33は、起動してから所
定の針数の縫い目を形成し、1サイクル縫いを行った後
に縫製動作を自動的に停止させるサイクル縫い制御手段
を構成するものであって、被縫製物を把持した送り板
(図示省略)を所定の方向に移動させるように構成され
ている。さらに、前記糸切制御カム34は、1サイクル
縫いにおける所定の時期に糸切動作を指示するカム面3
4bを有しており、当該糸切制御カム34からの糸切動
作指示に基づいて、布に連なる針糸を切断する糸切手段
を作動させるものである。
【0016】前記ミシン主軸21には、所定の外周形状
に形成された糸切カム35がネジ止め固定されていると
ともに、この糸切カム35の近傍には、糸切作動体を構
成する糸切カム腕36が、上記ミシン主軸21と略平行
なピン37の回りに揺動自在に設けられている。上記糸
切カム腕36は、前記ピン37から放射状に延出する3
体のアーム36A,36B,36Cを有している。その
うち糸切カム35に向かって斜め上方に延出する第1ア
ーム36Aの先端部には、コロ36aが回転自在に設け
られており、当該コロ38aが、糸切カム35のカム面
に圧接可能な位置に配置されている。糸切カム35の外
周面には、糸切カム腕36に所定の糸切動作を与えるカ
ム面が形成されている。
【0017】また前記糸切カム腕36の残りの2つの第
2アーム36B及び第3アーム36Cは、上記ピン37
から左右両側に向かって延在しており、糸切カム35の
略直下位置に延在する第2アーム36Bの先端に、コロ
36bが回転自在に設けられている。このコロ36bに
は、後述するカム腕返し腕38の揺動端部分が圧接・離
間するように構成されている。さらに他の1体の第3ア
ーム36Cは、糸切カム35から離れる後方に向かって
延出しており、その第3アーム36Cの先端部に、コロ
36cが回転自在に設けられているとともに、糸切連結
ロッド39の上端部が回転自在に取り付けられている。
【0018】上記糸切連結ロッド39は、糸切カム腕3
8から下方側に垂下するように延出しており、その下端
部が、略「L」字形状をなす糸切リンク41に回転可能
に連結されている。この糸切リンク41は、前記ミシン
主軸21と直交する方向に延在するようにして機枠に回
転自在に支持された軸42に固定されており、当該糸切
リンク41の一端部に、上記糸切連結ロッド39を上方
側に押し上げるように引張バネ43がフレームとの間に
張架されている。また上記糸切リンク41の他端部に
は、図示を省略した糸切機構側に向かって延びる糸切連
結ロッド44が回転可能に連結されている。すなわち上
述した糸切カム35から、連結手段を構成する糸切カム
腕38及び糸切連結ロッド39を通して伝達されてきた
糸切動作が、糸切リンク41によって糸切機構に伝達さ
れるように構成されている。
【0019】上記カム腕返し腕38は、前述した糸切制
御カム34により揺動される正面略「く」字状の板部材
からなり、上記糸切カム35のカム面に糸切カム腕36
を当接・離間させるようにピン40により回動可能に取
り付けられている。このカム腕返し腕38の一端側(上
端側)は、上述したように糸切カム腕36のコロ36b
に圧接・離間するように配置されており、当該カム腕返
し腕38の他端側に接続されている引張バネ45の上方
引張力によって、糸切カム腕36のコロ36bから離間
するように付勢されている。またこのカム腕返し腕38
の他端側(下端側)には、連結リンク46の上端部が連
結されており、この連結リンク46の下端部が、水平軸
47の一端側に固定された糸切制御腕48Bの揺動端に
連結されている。さらに上記水平軸47の他端側には、
糸切制御腕48Aが固定されており、この糸切制御腕4
8Aの揺動端に、連結リンク50を介して糸切制御レバ
ー51が連結されている。
【0020】上記糸切制御レバー51は、垂直軸52に
よって略水平面内で揺動可能に軸支されており、当該糸
切制御レバー51の平面略「く」の字状に形成された一
端側が、上述したカム腕返し腕38側の連結リンク50
に連結されている。またこの糸切制御レバー51の他端
側に回転自在に設けられているコロ53は、前述した引
張バネ45の上方側引張付勢力によって、前記糸切制御
カム34の外周カム面上に圧接されるように構成されて
いる。
【0021】糸切制御カム34は、略水平に軸支されて
おり、前述したように主軸21と連動して1サイクルの
縫製動作の間に1回転される。この糸切制御カム34の
外周カム面は、非動作面34aと、この非動作面34a
の一部に凹設された2体の動作面34b,34bとを有
している。上記各動作面34b,34bは、1サイクル
縫いにおける所定の時期に糸切動作を指示するための
溝状をなすように形成されており、前記回転軸32を中
心として略点対称の位置に配置されている。そして後述
するように、動作面34b内に前記糸切制御レバー51
のコロ53が落とし込まれた場合には、糸切カム腕36
のコロ36aが糸切カム35の外周カム面に圧接され、
また糸切制御レバー51のコロ53が、糸切制御カム3
4の動作面34a上に維持されたときには、糸切カム
腕36のコロ36aが糸切カム35のカム面から離間さ
れるように構成されている。
【0022】さらに前記糸切カム腕36の第3アーム3
6Cの上方には、糸切禁止手段としてのアクチュエータ
を構成する糸切補助カム55が回動可能に設けられてい
る。この糸切補助カム55は、略扇形状の外周カム面を
有しており、その扇形状の外周カム面が前記糸切カム腕
36のコロ36cに対して当接・離間するように構成さ
れている。またこの糸切補助カム55の回転中心から
は、作動アーム55aが、糸切カム35から離れる方向
に延出しており、その作動アーム55aの途中部分に引
っ掛けられた引張バネ56の下方向引張力によって、糸
切補助カム55のカム面が、糸切カム腕36のコロ38
cから離間するように付勢されている。
【0023】さらにまた上記作動アーム55aの延出端
には、糸切禁止手段としての糸切禁止ソレノイド57の
出力軸が、下方側から連結されている。この糸切禁止ソ
レノイド57の出力軸は、当該糸切禁止ソレノイド57
のオン時に上方側に突出し、前記引張バネ56の付勢力
に抗して糸切補助カム55を回動させるように設けられ
ている。そしてこの糸切禁止ソレノイド57の動作によ
って糸切補助カム55のカム面が、糸切カム腕36のコ
ロ36c上に圧接し、そのとき糸切カム腕36の第1ア
ーム36Aに設けられたコロ36aが、糸切カム35の
カム面から離間した状態に保持されるようになってい
る。
【0024】次に、上述した構成を有するボタン付サイ
クルミシンに用いられている糸切制御装置における制御
系の一例を説明する。前述したミシン制御装置(モータ
ミシンコントローラー)14は、図7に示されているよ
うに、演算処理装置(CPU)61を有しており、この
演算処理装置61に対して、リードオンリメモリ(RO
M)62及びランダムアクセスメモリ(RAM)63及
び入出力装置(I/O)等が接続されている。また上記
演算処理装置61に設けられているモータ制御手段64
の入力側には、ミシン駆動モータ13の回転速度を検出
するようにモータ回転軸に取り付けられたモータ速度検
出器(エンコーダ)65からの検出信号が印加されてい
るとともに、演算処理装置61に設けられているミシン
制御手段66の入力側には、縫針26の位置を検出する
ようにプーリ内に内蔵されたミシン針位置検出器67か
らの検出信号、縫い始めのタイミングを知らせるサイク
ル原点検出器68からの原点信号、足踏ペダル15から
の指令を知らせるペダルセンサ69からの操作信号、半
分割制御スイッチ16からの切替信号等が入力側に印加
されている。
【0025】一方前記演算処理装置61におけるモータ
制御手段64の出力側は、ミシンモータドライバ回路7
1を介してミシン駆動モータ13に接続されているとと
もに、前記演算処理装置61におけるミシン制御手段6
6の出力側は、糸切禁止ドライバ回路74を介して、前
述した糸切禁止ソレノイド57に接続されている。
【0026】このような構成を有する実施例装置におい
ては、まず図8に示されているように、電源の投入の直
後にシステムの初期化が行われ(ステップ1)、ついで
半分割制御スイッチ16がチェックされる(ステップ
2)。半分割制御スイッチ16がオン側にある場合(Ye
s) は、半分割モードがセットされ(ステップ3)、半
分割制御スイッチ16がオフ側にある場合(No)は、半分
割モードがクリアーされる(ステップ4)。このとき布
送りカム33のスタート位置がサイクルの原点にあるか
否かがチェックされ(ステップ5)、サイクル原点でな
い場合はエラー処理が行われる(ステップ6)。そして
足踏ペダル15が踏み込まれているか否かがペダルセン
サ69のオン・オフでチェックされ(ステップ7)、足
踏ペダル15が踏み込まれてペダルセンサ69がオンし
ている場合には、以下述べるようなサイクル運転が実行
される(ステップ8)。
【0027】上記サイクル運転においては、図9に示さ
れているように、RAM63内の針数カウンタがクリア
ーされた後(ステップ11)、モータ回転指令が演算処
理装置61におけるモータ制御手段64に出力される
(ステップ12)。モータ制御手段64では、ミシン制
御手段66からの指令を受けとって指令の内容が判別さ
れ、モータ速度検出器(エンコーダ)65からの検出信
号が指令信号と一致するようにモータドライバ回路71
にモータ駆動信号が与えられる。これによりミシン駆動
モータ13が回転されて主軸21の回転駆動が行われ
る。
【0028】そして上記主軸21の回転駆動時には、ミ
シン針位置検出器67によって縫針26の上位置が1回
転毎に検出され(ステップ13)、図10(b)及び図
11(b)に示されているようなパルス状の針上信号が
得られる。そしてこのミシン針位置検出器67からの針
上信号が立ち上がる度に、針数カウンタがカウントアッ
プされる(図9のステップ14)。このとき半分割モー
ドのチェックにより(図9のステップ15)、半分割モ
ードでないと判断された場合、すなわち縫い始めから縫
い終わるまでの1サイクルを糸切動作無しで連続縫製す
る場合(図10の場合)には、まず糸切禁止ソレノイド
57が、図5(a)のような非動作状態(図10(c)
のオフ状態)に維持される。そして運転開始時には、図
5(b)のように、糸切制御レバー51のコロ53が糸
切制御カム34の非動作面34a上にあるため、カム腕
返し腕38が、図5(a)のように糸切カム腕36のコ
ロ36bに圧接された状態が維持され、これによって糸
切カム腕36のコロ36aが、糸切カム35のカム面か
ら離間させる位置に保持される。従って糸切カム35か
らの糸切情報が伝達されることなく縫製が開始される。
【0029】そして前半の半分割サイクルを終了する直
前の所定タイミング、例えば針数カウンタが(n/2)
−3(nはサイクル針数)になったところで(図9のス
テップ16)、糸切禁止ソレノイド57が、図6のよう
に動作状態(図10(c)のオン状態)に切り替えられ
る(図9のステップ17)。これにより糸切補助カム5
5が、糸切カム腕36のコロ36cに圧接するように回
動し、当該糸切補助カム55の拘束力によって糸切カム
腕36のコロ36aは、糸切カム35のカム面から離間
された位置に保持される。従って図5(b)のように、
糸切制御カム34の非動作面34a上にあった糸切制御
レバー51のコロ53が、図4(b)のように糸切制御
カム34の動作面34b内に落ち込むように移動し、カ
ム腕返し腕38が、図5(a)の位置である糸切カム3
5のカム面上から糸切カム腕36を離間させている位置
から図4(a)の位置である糸切カム35のカム面上に
糸切カム腕36を当接させる位置に移動しても、図6の
ように、糸切カム腕36のコロ36aは、糸切カム35
のカム面から離間された位置に保持される。従って糸切
カム35からの糸切情報が伝達されることなく縫製が継
続され、半分割サイクル終了ポイントでの糸切動作が回
避される。
【0030】その後所定のタイミング、例えば針数カウ
ンタが(n/2)+2となったところで(図9のステッ
プ18)、糸切禁止ソレノイド57は、再び図5(a)
のような非動作状態(図10(c)のオフ状態)に切り
替えられる(図9のステップ19)が、このときには糸
切制御レバー51のコロ53が糸切制御カム34の非動
作面34a上に圧接しているため、カム腕返し腕38
は、図5(a)のように糸切カム35のカム面から糸切
カム腕36を離間させる位置に維持される。従って糸切
カム35からの糸切情報が伝達されることなく、図10
(a)のように糸切を行うことのない縫製が1サイクル
にわたって継続される。
【0031】一方縫い始めから縫い終わるまでの1サイ
クルを半分割し、前半の半分割サイクルを終了した時点
で一旦糸切を行い、さらに後半の半分割サイクル終了後
に再び糸切を行うように縫製を行う場合には、針数カウ
ンタがn/2となった時点で(図9のステップ20)、
ミシン駆動モータ13に対し一時停止の指令が出されて
(図9のステップ21)一旦停止が行われる(図11
(a)参照)。このとき糸切禁止ソレノイド57は非動
作状態(図11(c)のオフ状態)のままに維持され、
糸切カム腕36に対する糸切補助カム55の拘束力が解
除されている。従って図5(b)のように、糸切制御カ
ム34の非動作面34a上にあった糸切制御レバー51
が、図4(b)のように糸切制御カム34の動作面34
b内に落ち込むように移動したときに、カム腕返し腕3
8が、図5(a)に示された位置すなわち糸切カム35
のカム面上から糸切カム腕36を離間させている位置か
ら、図4(a)の位置すなわち糸切カム35のカム面上
に糸切カム腕36を当接させる位置に移動し、その結
果、糸切カム35のカム面に沿って糸切カム腕36が所
定の揺動動作を行い、針が抜けるタイミングで可動刃と
固定刃との協働により糸切動作が行われる。
【0032】そしてさらに縫製が継続されて、針数カウ
ンタがチェックされ(図9のステップ22)、針数カウ
ンタがサイクル針数nと一致した場合には、ミシン駆動
モータ13に停止指令が出されて(図9のステップ2
3)再びモータ停止が行われる(図11(a)参照)。
このときにも糸切禁止ソレノイド57は非動作状態(図
11(c)のオフ状態)のままに維持され、糸切カム腕
36に対する糸切補助カム55の拘束力が解除されてい
る。従って図5(b)のように、糸切制御カム34の非
動作面34a上にあった糸切制御レバー51が、図4
(b)のように糸切制御カム34の動作面34b内に落
ち込むように移動したときに、カム腕返し腕38が、図
5(a)の位置すなわち糸切カム35のカム面上から糸
切カム腕36を離間させている位置から図4(a)の位
置すなわち糸切カム35のカム面上に糸切カム腕36を
当接させる位置に移動し、その結果、糸切カム35のカ
ム面に沿って糸切カム腕36が所定の揺動動作を行い、
1サイクルの最終針が抜けるタイミングで糸切動作が行
われる。
【0033】このように本実施例装置では、図12のよ
うな4つ穴ボタン1の縫製を行う場合に、操作台11上
に取り付けられた半分割制御スイッチ16の切替操作の
みで、図12(a)のように、縫い始めから縫い終わる
までの1サイクル中に糸切を行うことなく4つ穴を連続
して縫い付ける連続モードと、図12(b)のように、
縫い始めから縫い終わるまでの1サイクルを半分割し、
2つ穴の縫付を行って前半の半分割サイクルを終了した
時点で一旦糸切を行い、さらに後半の半分割サイクルで
残り2つ穴の縫付を行った後に再び糸切を行うようにし
た半分割モードとが、容易に選択されるようになってい
る。
【0034】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。例えば
上記実施例では、糸切禁止手段としての糸切禁止ソレノ
イドの駆動タイミングを針数によりカウントしている
が、糸切禁止ソレノイドをオンまたはオフさせたいポイ
ントに対応させて所定のセンサを配置し、これらセンサ
の検知信号に基づいて糸切禁止ソレノイドを駆動させる
ように構成することも可能である。
【0035】また糸切手段としての糸切禁止ソレノイド
を、上記実施例の他に糸切カム腕36のコロ36c等を
直接下方に動作させるように構成したものや、糸切リン
ク41の一端部を下方に動作させるように構成したも
の、若しくはカム腕返し腕38の他端(連結リンク46
との連結部等)を図5(a)に示す矢符す向に動作して
カム腕返し腕38が回転することにより、糸切連結ロッ
ド39が下方に動作させるように構成したもの、または
糸切制御レバー51のコロ53が、糸切制御カム34の
動作面34bに対向する直前に糸切制御レバー51の図
2における時計方向への回動を一時的に阻止する構成
等、糸切制御レバー51から糸切機構に至るあらゆる部
分に糸切禁止手段を設けることも可能であり、上記実施
例と同様の作用効果を秦する。
【0036】さらに本発明は、上記実施例のようなボタ
ン付サイクルミシンに限定されることなく、サイクルミ
シンに適用可能である。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように本発明におけるミシン
の糸切制御装置は、糸切禁止手段におけるスイッチの切
替操作のみで糸切タイミング適宜調整可能とするように
構成したものであるから、従来のような面倒かつ汚い作
業を要することなく、糸切を行わない連続縫製モード
と、糸切を途中で行う半分割縫製モードとを容易に選択
することができ、縫製作業を能率的に行わせることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるサイクルミシンの全
体構造を表した外観斜視説明図である。
【図2】図1に表されたミシン本体の内部構造を表した
要部斜視説明図である。
【図3】図2に表されたミシン本体の内部構造を表した
A矢視説明図である。
【図4】糸切機構の構造を表した説明図であり、(a)
は糸切カム機構の正面説明図、(b)は糸切制御カム機
構の平面説明図である。
【図5】糸切機構の構造の移動状態を表した説明図であ
り、(a)は糸切カム機構の正面説明図、(b)は制御
カム機構の平面説明図である。
【図6】糸切機構に対する糸切禁止アクチュエーターの
作用状態を表した正面説明図である。
【図7】本発明にかかるミシンの糸切制御装置の制御系
の一例を表したブロック線図である。
【図8】本発明にかかるミシンの糸切制御装置の制御手
順の一例における概要を表したフロー図である。
【図9】本発明にかかるミシンの糸切制御装置の制御手
順の一例におけるサイクル縫製動作を表したフロー図で
ある。
【図10】本発明にかかるミシンの糸切制御装置の制御
手順の一例における1サイクル連続縫製動作を表したタ
イミング図である。
【図11】本発明にかかるミシンの糸切制御装置の制御
手順の一例における半分割サイクル縫製動作を表したタ
イミング図である。
【図12】四つ穴ボタンを表したものであって、(a)
は1サイクル連続縫製動作による縫付状態を表した平面
説明図、(b)は半分割サイクル縫製動作による縫付状
態を表した平面説明図である。
【図13】従来における糸切制御カムの取替状態を表し
たものであって、(a)は外観斜視説明図、(b)は平
面説明図である。
【符号の説明】
13 ミシン駆動モータ 14 ミシン制御装置(モータミシンコントローラー) 15 足踏ペダル 16 半分割制御スイッチ 21 主軸 34 糸切制御カム 35 糸切カム 36 糸切カム腕 38 カム腕返し腕 51 糸切制御レバー 55 糸切補助カム 57 糸切禁止ソレノイド

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起動してから所定の針数の縫い目を形成
    し、1サイクル縫いを行った後に縫製動作を自動的に停
    止させるサイクル縫い制御手段と、 布に連なる針糸を切断する糸切手段と、 ミシン 主軸と一体に回転する糸切カムと、 この糸切カムに接離する糸切作動体を含んで上記糸切カ
    ムと糸切手段とを連結するものであって、上記糸切カム
    に圧接した糸切作動体を介して糸切カムに連動して糸切
    手段を作動させる連結手段と、 1サイクル縫いにおける所定の時期に糸切動作を指示す
    るカム面を有して1サイクル縫いにつき1回転する糸切
    制御カムを含み、その糸切制御カムのカム面による糸切
    動作の指示に基づいて前記糸切作動体を糸切カムに圧接
    させるように作用する糸切制御手段と、を備えたミシン
    の糸切制御装置において、 電気的作用により、上記糸切制御手段の作用に抗して糸
    切カムから糸切作動体を 離間させる糸切禁止手段を備え
    てなることを特徴とするミシンの糸切制御装置。
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