JP2790846B2 - 免疫促進性グアニン誘導体、その組成物及び使用法 - Google Patents

免疫促進性グアニン誘導体、その組成物及び使用法

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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、免疫応答を増加させる化合物(免疫促進
剤)、より特定して言うと、グアニン環の7位及び8位
が置換したグアニンヌクレオシド誘導体、それらの誘導
体を含む組成物及びそれらの使用法に関するものであ
る。
(発明の背景) 動物の免疫系は、その動物宿主には異物として、その
系により認識される物質を攻撃、排除又は中和するため
に、別々に、そして、または協力して作用する多くの要
素から成り立っている。必ずしも必要ではないが、一般
に、この免疫系により異物と認識された物質は、その宿
主とは異なる起源を有している。このような外来物質の
代表的例には、感染性細菌及びそれらの細胞活性副産
物、ウイルス粒子及びそのタンパク質、昆虫の毒針から
注入されたタンパク質及びそれらに類するものがある。
リューマチ関節炎などの自己免疫障害においては、その
宿主免疫系が、宿主製タンパク質あるいは自家製タンパ
ク質を異物として認識してしまう。
この免疫系の基本的エフェクターは、胸腺由来の白血
球(T細胞)、骨髄で作られるリンパ球(B細胞)、な
かでも細菌に対して細胞毒性効果をもつ過酸化水素など
の酸化剤を作る酵素を生産する好中球及びT細胞にその
外来物質又は抗原を送り込み、また、Tヘルパー細胞へ
のT細胞の転換を助けるインターロイキン−1と呼ばれ
るタンパク質を生産するマクロファージを含む、白血球
である。外来物質に対し、順序よく、連続して作用する
複雑なタンパク質混合物である補体も免疫応答において
重要な役割を果たす。
B細胞は、とりわけその膜表面にイムノグロブリンが
存在することでT細胞と区別することができる。このイ
ムノグロブリンは、抗体として機能する。
イムノグロブリンには、そのイムノグロブリン分子の
一部をなしている5種の抗原的に異なる重鎖タンパク質
に基づきIgA、IgD、IgE、IgG及びIgMと同定される5種
のクラスに分類される。またB細胞は、補体レセプター
(CR)、イムノグロブリンのFc領域のレセプター(FC
R)、I領域関連抗原(Ia)及び全ての抗血清により同
定され、かつ、B細胞の成熟及び活性化の種々の特徴と
相関をもつ、一群の分化抗原(Lyb1−7)を含む、非イ
ムノグロブリン細胞マーカーを保有している。これらの
マーカーは、B細胞を表現型で同定するのに有用であ
る。
B細胞のイムノグロブリンは、外来物質又は抗原に作
用する一方、T細胞、及び特にヘルパーT細胞はB細胞
を刺激し、体液性免疫のために抗体分泌性細胞へと分裂
及び分化させるのに必要であると考えられている。サプ
レッサーT細胞は、体液性免疫の制御に寄与しており、
一方、細胞毒性T細胞及び遅延型過敏症のT細胞仲介体
は細胞性免疫の重要なエフェクターである。
T細胞は、T細胞の機能に関するLyt1,2及び3、及び
L3T4と命名される抗原を含んでいる。通常、B細胞の活
性化及び制御に関与しているのはこれらの細胞である。
ヘルパーT細胞は、第1のメッセージをB細胞が、活
性化する抗原から受けた後、イムノグロブリン分泌B細
胞を活性化及び分化するのを助けることが知られてい
る。しかし、T細胞がB細胞に、B細胞の活性化及び分
化への増殖をうながす第2のメッセージを提供する様式
は、議論のある所である。
グアノシン−3′,5′−サイクリック−リン酸(cGM
P)は、B細胞増殖に必要な第2のメッセージを提供す
る天然の試薬と考えられてきている。8−ブロモグアノ
シン−3′,5′−サイクリック−リン酸(8−BrcGMP)
は、弱い合成細胞内リンパ球マイトジェンであることが
分っている。
免疫応答は、人工的制御(免疫制御)又は増強(免疫
強化又は免疫促進)により修正することができる。免疫
抑制、すなわち、人工的に誘導される応答性の減少は、
6種の一般的方法、(1)抗原の投与、(2)特異的抗
血清または抗体の投与、(3)抗リンパ球抗血清などの
他の生物学的試薬の使用、(4)薬剤又はホルモンの使
用、(5)照射、及び(6)リンパ組織の外科的除去に
より行うことができる。免疫強化には、免疫応答が発現
する速度の増化、応答の強度又はレベルの増加、応答の
延長、又は他の非免疫性物質に対する応答の発現に効果
を発揮する試薬の投与を包括することができる。
免疫応答を増加することが知られている試薬は、一般
にアジュバンドと呼ばれ、そして、一般に2つのカテゴ
リー(1)一般的免疫強化を提供するもの、すなわち広
範囲の抗原に対し、細胞性及び体液性免疫応答両方を増
加させる物質、及び特別な免疫強化を提供するもの、す
なわち、特定の抗体のみに対する特異的応答を増加させ
るもの、に分類することができる。
アジュバントとして作用しうる物質は、次のカテゴリ
ーに分類することができる。(1)水及び油エマルジョ
ン、例えばフロイントアジュバント、(2)合成ポリヌ
クレオチド、(3)ホルモン、薬剤、及びサイクリック
ヌクレオチド、(4)内毒素、(5)インターロイキン
のようなタンパク質性リンフォカイン及びモノカイン
類。
特異的に免疫応答を強化する物質は、ヒトの末梢リン
パ球から得られる透析可能リンパ球抽出物である、トラ
ンスファーファクターである。トランスファーファクタ
ーは、免疫不全の患者にいくらかの効果を示し、がん患
者及び限定される免疫不全患者に対しては、おそらく効
果があると報告されている。しかし、この特別な物質に
関しては知られていないことがたくさんある。
エイズ、X染色体性無γ−グロブリン血症、老化及び
薬剤誘導性免疫抑制のようないくつかの疾病及び生理状
態の場合、B細胞の活性化及び分化が欠乏、そして、ま
たは、低いレベルでのみ存在しており、それにより、そ
の宿主の免疫応答を低下させている。これらの疾病及び
症状は、免疫抑制状態の代表例である。ここで、もし、
効果をあげることができるなら、その活性化及び分化の
増加は、うまくその病気の症状を軽減し、そして、また
は、その患者の状態を改善することができる。
免疫強化した状態は、ワクチン化後の身体状態で示す
ことができる。ここで、免疫応答はすでに、抗原性応答
により強化されているが、なお、免疫程度そして、また
はその期間を改善するよう有益な強化を起こすことも可
能である。
グッドマン(Goodman)及びウェイグル(Weigle)に
共同譲渡された米国特許第4,539,205号は、アルドース
鎖(環)中に、5又は6個の炭素原子を有するアルドー
スに9−1′結合した8位置換グアニン誘導体による動
物の細胞性応答の調節を記述している。この特許に述べ
られている細胞性調節は、ほとんど一次及び二次免疫応
答におけるアジュバンティシティーのような免疫調節に
関係している。特定の悪性状態に対する活性も、T細胞
置換活性、胸線リンパ球に関するIL−1様活性、及び好
中球由来のリソソーム酵素の放出同様公開されている。
これらの分子中の8位置換基は、水素と比較して、電子
吸引誘導効果を有している。従って、ハロゲン、メルカ
プト又はそのチオクソ互変異性体、アシルメルカプト、
アルキルスルフィド、ニトロ、シアノ、ケト、ハロメチ
ル及びメチレンオキシアルキル及びこれらに類するもの
が有効であると公開されており、一方、アミノ基のよう
な電子供与性置換基は、不活性であることが分った。
さらに共同譲渡された米国特許第4,643,992号及びこ
れに対応して公表されたヨーロッパ特許出願第8330679
1.1号は、動物の細胞性応答の調節における、8−ヒト
ロキシグアノシン(8−オクソグアノシン)、7−メチ
ル−8−オクソグアノシン及び7−メチル−8−チオク
ソグアノシンの誘導体の使用を公開している。さらに、
米国特許第4,539,205号に公開されているグアニン誘導
体を用いた結果は、この特許で最初に公開されたグアニ
ン誘導体を用いた結果と同様であった米国特許第4,643,
992号にも公開されている。
さらに、米国特許第4,643,992号で公開及び特許請求
されている化合物の効果に関しても、本発明者及び共同
研究者により、いくつかの報文及び著書が公表されてき
ている。
その公表された報文の代表例には、グッドマン(Good
man),プロシーディング・イン・ソサイアティー・オ
ブ・エクスペリメンタル・バイオロジー・アンド・メテ
ィシン(Proc.Soc.Eep.Biol.Med.)179,479(1985),
グッドマン(Goodman),ジャーナル・オブ・イムノロ
ジー(J.Immunol.),136,3335(1986)、グッドマン
(Goodman)及びウェイグル(Weigle)“ヒトにおける
プリン代謝”、パート3、ナイハン(Nyhan)及びトン
プソン(Thompson)編,プレナムプレス版,ニューヨー
ク,451及び443頁(1986)、グッドマン(Goodman)及び
ウェイグル(Weigle)ジャーナル・オブ・イムノロジー
(J.Immunol.)、135,3284(1985)、グッドマン(Good
man)及びウォルファート(Wolfert),イムノロジカル
・リサーチ(Immunol.Res.),,71(1986)、グッド
マン(Goodman)、ジャーナル・オブ・イムノロジー
(J.Immunol.)136,3335(1986)、グッドマン(Goodma
n),ジャーナル・オブ・イムノロジー(J.Immuno
l.),137,3753(1986)、及びグッドマン(Goodman)
及びヘンネン(Hennen),セルラー・イムノロジー(Ce
ll,Immunol.),102,395(1986)。
(本発明の概要) ヒト及び動物細胞における免疫応答を増加するのに、
7,8位二置換グアニンヌクレオシド(グアノシン誘導
体)が使用される。この置換したグアニンヌクレオシド
類は、一般式 (式中、xはO,S,Se又はNCNであり、 R1はエチル基よりも長く、かつデシル基よりも短かい
長さでかつ生理的pH値でイオン電荷を持たないヘテロ原
子置換炭化水素基であり、 R2及びR3は、水素、水酸基、低級アルコキシ基、低級
アルカノイロキシ基及びベンゾキシ基からなる群から選
ばれる、同じ、もしくは異なる基であるか、もしくは、
R2及びR3が共に、低級アルキリデンジオキシ基を構成
し、及びR4は、水素、低級アルカノイル基及びベンゾイ
ル基からなる群から選ばれるものである)、 で表わされる構造を有している。本発明の好ましいグア
ノシン誘導体は、xがOまたはSで、かつ、R1がエチル
基より長く、ヘプチル基のおよその長さより短い全長
(そのヘテロ原子置換置を含む)をもつものである。特
に好ましいグアノシン誘導体は、7−(2−クロロエチ
ル)−8−オクソグアノシン、7−エトキシメチルカル
ボニル−8−オクソグアノシン、8−カルバモイルメチ
ル−8−オクソグアノシン、7−メトキシエチル−8−
オクソグアノシン、7−(4−ニトロベンジル)−8−
オクソグアノシン、7−(4−メトキシベンジル)−8
−オクソグアノシンである。このような化合物の、医薬
的に許容される、非毒性塩基付加塩も考案されている。
活性成分として、上述のヘテロ原子置換グアニンヌク
レオシド誘導体の強化(又は免疫促進)効果量ととも
に、希釈量の生理的に許容しうるキャリヤーを含む免疫
反応増強組成物も、本発明で考案されている。
免疫応答に、特に抗原特異的免疫応答を増加する方法
も考案されている。ここでは、白血球を、水性媒体中、
すなわち、培養液(インビトロ)中又はインビボで免疫
促進量の上述のグアニンヌクレオシド誘導体を含む組成
物と接触させる。組成物と白血球との接触は、接触を受
けた細胞が、免疫応答の増加を示すのに十分な時間維持
する。接触させる白血球は、Bリンパ球であることが好
ましい。
本発明はいくつかの利点及び長所を有している。
本発明の1つの暗黙の利点は、この化合物が一般に従
来から知られているグアノシン免疫促進剤よりも効果
的、すなわち、より低い投与量で同様の応答を提供する
か、もしくは、ある所定の投与量でより大きい応答を提
供することである。
本発明の長所には、この組成物の1つの使用は、第1
の(抗原性)メッセージに応答して、Bリンパ球の活性
化及び分化に必要な第2のメッセージを提供しうること
がある。
本発明の別の利点には、免疫応答の増加は、Tヘルパ
ー細胞活性の有無にかかわらず行なわれることがある。
従って、免疫応答の増加は、T細胞依存系及びT細胞独
立系の両方で行なわれることが注目される。
本発明の別の長所には、本発明の使用により、特定の
免疫抑制又は免疫不全状態及び疾患症状を改善、そし
て、または減少させることができることがある。
本発明のさらに別の利点及び長所は、以下の議論から
当業者には明らかであろう。
ここで用いている化学物質及び細胞による、及びそれ
らへのメッセージの授受のような擬人的記述は、観察さ
れた現象の理解を助ける上の、説明を目的としたもので
ある。
(発明の詳細な説明) I.序文 本発明は、細胞培養物中の白血球を刺激すること及び
投与された宿主ホ乳類の免疫系を刺激する、免疫応答増
強剤(免疫促進剤)を考案している。特に考案されてい
る免疫促進は、主に免疫抗原に対する抗原特異的なもの
である。
報告されている、あるマイトジェン、グアノシン誘導
体、例えばグアノシン3′,5′−サイクリック−リン酸
及びその8−ブロモ誘導体の研究において、希釈量の生
理的に許容されるキャリヤーを含む組成物の活性成分と
して効果量存在する新しいクラスの低分子量グアニンヌ
クレオシド誘導体は、ホ乳類細胞の応答の調節に著しい
効果を提供することが発見された。強いアジュバンティ
シティ、T細胞置換因子様活性及び免疫再構成活性を生
ずる、抗原特異的体液性免疫応答の増加は、特に、調節
されることが分った細胞性応答の例である。これらの化
合物及びその使用法は、米国特許第4,539,205号及び第
4,643,992号に公開されている。
本発明の化合物は、上述の2つの特許の化合物より
も、驚くほど活性が高いことが発見された。この増加し
た活性の発見は、いくつかの理由で驚くべきものであ
る。
上記米国特許で公開されている最も活性のある化合物
は、白血球マイトジェン及び抗原特異的アジュバントの
両方に関して、7−メチル−8−オクソグアノシン(7m
8oGuo)であった。以下に議論されるようにマイトジェ
ネシティー及びアジュバンティシティーは、必ずしも関
連しない現象である。
つづいて得られたデータから、7m8oGuoが8−ヒドロ
キシグアノシン(その互変異性体、8−オクソグアノシ
ン、8oGuoとも呼ばれる)又は8−メルカプトグアノシ
ン(8MGuo又は、その互変異性体8−チオクソグアノシ
ンとも呼ばれる)のような化合物以上の活性を示すこと
は驚くべきことであった。特に、以後にそのいくつかを
示す。引きつづくデータは、一連の8位置換グアノシン
の活性(マイトジェニシティ及びアジュバンティシティ
ーの両方共)は、8位置換基のサイズの増加とともに減
少することを明らかにした。
従って、7m8oGuoのメチル基がその置換基のサイズ効
果がみられる8位に隣接するグアノシン環上に結合して
いるので、従来置換基がなかった7位へのその基又は他
の基の付加は、単に、その問題の分子がサイズ感受的環
上位置に隣接する位置にあり、より大きいという理由
で、活性の減少を引き起すと予想されよう。7m8oGuoに
比べ、グアノシン環上7位により大きい置換基を有する
本発明の化合物のアジュバンティシティーの増加は、な
おのこと驚くべきことである。
II.化合物 ここで考案されている免疫促進性化合物は、7,8位二
置換グアニンヌクレオシド誘導体(また、ここでは、グ
アノシンもしくはグアノシン誘導体とも呼ばれる)であ
る。これらの化合物は、以下に示す一般式 (式中、xはO,S,Se又はNCNであり、 R1はエチル基よりも長く、かつデシル基よりも短かい
長さでかつ生理的pH値でイオン電荷をもたない、ヘテロ
原子置換した炭化水素基であり、 R2及びR3は、水素、水酸基、低級アルコキシ基、低級
アルカノイロキシ基及びベンゾキシ基からなる群から選
ばれる、同じかもしくは異なる基であるか、もしくは、
R2及びR3が共に、低級アルキリデンジオキシ基を構成
し、及び、R4は、水素、低級アルカノイル基及びベンゾ
イル基からなる群から選ばれる基である。) で表わされる構造を有する。
上記式中のリボシル基は、β−配位で結合する、環上
の1位での結合を意図して示してあることを確認する。
さらに、リボシル基のD型を意図していることを理解す
べきである。
好ましいグアノシン誘導体は、xがO又はSであり、
R1がエチル基より長く、かつヘプチル基のおよその長さ
よりも短かく、かつ、R2及びR3が低級アルキリデンジオ
キシ基以外のものである場合である。特に好ましい態様
では、xはOであり、R1は、2−クロロエチル(−CH2C
H2Cl),エトキシメチルカルボニル(−COCH2OC2H5),
カルバモイルメチル(−CH2CONH2),メトキシエチル
(−CH2CH2OCH3),4−ニトロベンジル、4−メトキシベ
ンジル及び2,3−ジヒドロキシプロピルからなる群から
選ばれるものであり、R2及びR3は水酸基で、かつR4が水
素である。xがO、R1が4−ニトロベンジル又は2−ク
ロロエチル、R2及びR3が水酸基、かつR4が水素であるこ
とが最も好ましい。
先に記したように、R1は、エチル基より長いので、そ
の置換基がハロゲン原子より大きい、ヘテロ原子置換エ
チル基を含む。また、R1基はデシル基よりも短かい。す
なわち、R1は、飽和した2個の炭素鎖よりも長く、か
つ、飽和した10個の炭素鎖よりも短かい最長鎖をもち、
置換基を含み、また適当に水素原子を含む、ヘテロ原子
置換炭化水素基である。ヘテロ原子置換プロピル、ブチ
ル、ヘキシル又はデシル等のように簡略的に呼ばれる、
ヘテロ原子置換炭化水素基は、通常の直鎖炭化水素基で
あると理解すべきである。ヘテロ原子置換分枝鎖基は、
通常、2−プロピル又はイソプロピルのように各々数字
又は、略した接頭語を用いて示される。
ヘテロ原子置換炭化水素基鎖の長さは、その置換基の
最長鎖に沿って測定される。その最長鎖は、ヘテロ原子
置換基を含んでも、含まなくてもよい。これらの長さは
公表されている結合角、結合長及び原子半径を用い、そ
の基を形成する一連の鎖の長さを描き、長さを測ること
により、又は、公認の公表された値に従った、結合角、
結合長及び原子半径をもつ、市販のキットを用いてモデ
ルを組立てることにより容易に計算することができる。
さらに、上述の測定様式の方が好ましいが、およその置
換基の長さは、不飽和の結合長、結合角及び原子半径さ
らにヘテロ原子置換基の原子の結合長、結合角及び原子
半径を、飽和炭素原子のデータと同一と仮定して見積る
ことができる。
R1は生理的pH値でイオン電荷をもたない、特定の長さ
のヘテロ原子置換炭化水素基である。従って、7位ヘテ
ロ原子置換基は、生理的pH値でその分子がイオン電荷を
もつようなpKa値を有するアミン、カルボン酸塩基ある
いは他の塩基性又は酸性基ではない。
炭化水素及び炭化水素基それ自体は、大きく、脂肪族
及び芳香族基に分類できる。有用な脂肪族基には、各
々、(i)飽和アルカン(アルキル基)及び(ii)−不
飽和アルケン及びアルキン(アルケニル及びアルキニル
基)が含まれる。環状、直鎖及び分枝基は、各タイプの
脂肪族基に存在する。有用な芳香族基は、脂肪族基に結
合する芳香族環を含むアラルカン基である。これら各炭
化水素基はさらに考案されたR1基においては、1つのヘ
テロ原子(非炭素又は非水素)で置換されている。
R1基はエチル基よりも長く、かつデシル基より短かい
長さのものである。R1基がヘテロ原子置換したアルキル
基の場合、これらのアルキル基は、ヘテロ原子置換低級
アルキル基と呼ばれる。ヘテロ原子置換C2−C8アルキル
基には、以下に説明するヘテロ原子置換アルキル基に有
用な、ここで“低級アルキル”基と呼ばれるクラスのい
くつかのメンバーが含まれている。従って、ここで低級
アルキル基について議論しておくのが適当である。
ここで“低級”と呼ばれる基は、それらが1乃至約6
個の炭素原子、好ましくは1乃至約3個の炭素原子を含
むことを意味している。この定義は、R1,R2,R3及びR4
全てに用いている“低級”という言葉について適用され
る。
例えば、低級アルキル基には、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−
ブチル、n−ペンチル、3−メチル−2−ブチル、1−
メチルブチル、2−メチルブチル、neo−ペンチル、n
−ヘキシル、1−メチルペンチル、3−メチルペンチ
ル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、2−ヘキシ
ル、3−ヘキシル及びそれに類するものが含まれる。
R1のヘテロ原子置換C2−C8アルキル基のグループに
は、低級アルキル基のグループの適当にヘテロ原子置換
したメチル基が含まれ、また、さらに、ヘテロ原子置換
アルキル置換低級アルキル基である、ヘテロ原子置換2
−メチルヘプチル基同様、ヘテロ原子置換ヘプチル、オ
クチル及びノニル基を含む。より好ましいR1基は、エチ
ル基より長く、かつヘプチル基のおよその長さより短か
いので、R1に対するより好ましい低級アルキル基には、
置換したプロピル、ブチル、ペンチル、1−メチルブチ
ル、2−メチルブチル及びそれに類するものの他に、適
当なヘテロ原子置換メチル基も含まれる。
置換アルキルR1基には、ハロゲン置換C2−C8アルキ
ル、ヒドロキシ及びポリヒドロキシC2−C6アルキル、C2
−C6アルキレン低級アルキルカルボキシレート、ジ−低
級アルキルエーテル(低級アルコキシ低級アルキル)、
及び未置換の低級アルコキシC1−C7アルキルカルボニル
基の他に、基のカルボキサミド基部分が一般式CONR5R6
の形をしている。ジ−及びモノ−カルボキサミド置換低
級アルキルが含まれる。以下にこれらR1基について説明
する。
ヒドロキシC2−C6アルキル基には、2−ヒドロキシエ
チル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピ
ル、3−ヒドロキシ−2−ブチル、3−ヒドロキシ−2,
2−ジメチルプロピル、6−ヒドロキシヘキシル及びこ
れに類するものが含まれる。置換アルキルR1基その他の
グループは、エーテル及びチオエーテル基が約3個まで
の炭素原子を含むチオエーテル、エーテル及びアジドか
らなるグループから選ばれる別の置換基から2個の炭素
のスペースを置いた水酸基を含むC3−C6基であるヒドロ
キシC2−C6アルキル基のサブグループである。このサブ
グループは、エポキシド及び親核試薬との反応産物と見
ることができる。エポキシド及び親核試薬から生成した
水酸基は、エピクロロヒドリン、又は、エピブロモヒド
リンと適当なグアノシンとの反応と、それにつづく生成
したエポキシドと、親核試薬との反応により提供される
ような、3個の炭素原子鎖に最もうまく結合している。
ポリヒドロキシC3−C6アルキル基には、2,3−ジヒド
ロキシプロピル、3,4−ジヒドロキシブチル、ソルビチ
ル及びそれに類するものが含まれる。当業者には、この
考案されたポリオールが、その低級アルキル基の各炭素
原子上に1個の水酸基のみ含むことを理解されよう。
ハロゲン置換C2−C8アルキル基には、C2−C8アルキル
基に1個以上の塩素、臭素、フッ素又はヨウ素が含まれ
ている。代表的ハロゲン置換基には、2−クロロエチ
ル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−ブロモブチル、
2−クロロヘキシル、2,3−ジクロロオクチル、過ハロ
ゲン置換炭化水素及びこれに類するものが含まれる。低
級アルキルカルボキシ基には、置換基として、さらにカ
ルボキシ(−CO2H)を含む、先に示した低級アルキル基
が含まれる。従って、7−CH2CO2H基はカルボキシ置換
メチル基と考えられる。低級アルキルカルボキシ基は、
それ自体生理的pH値でグアニン誘導体にイオン電荷を与
えることから、R1置換基として考えられていない。しか
し、低アルキルカルボキシ基のエステル及びアミド誘導
体は考えられている。
低級アルコキシ低級アルキルカルボニル基は、メチ
ル、エチル、イソプロピル、t−ブチル及びneo−ペン
チルアルコールなどの低級アルキルアルコールと、低級
アルキルカルボキシ基とのエステルと見ることができ
る。代表的低級アルキルカルボキシ基には、カルボキシ
メチル、2−カルボキシエチル、2−カルボキシヘキシ
ル及びこれに類するものが含まれる。代表的低級アルコ
キシ低級アルキルカルボニル基には、エトキシメチルカ
ルボニル、3−イソプロポキシプロピルカルボニル、4
−ヘキシロキシペンチルカルボニル及びこれに類するも
のが含まれる。
未置換、モノ−及びジ−低級アルキル置換アミノ低級
アルキルカルボニル(その基のカルボキサミド基部分が
一般式CONR5R6で表わされるカルボキサミド置換低級ア
ルキル)基は、低級アルキル基が先に説明したものであ
り、かつ、C2−C3のヒドロキシアルキル部分が、2−ヒ
ドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル又は、2−ヒ
ドロキシプロピルの場合、各々モノ−低級アルキル又は
C2−C3アルカノールアミンもしくは、ジ−低級アルキル
又は−C2−C3アルカノールアミン同様アンモニアと7位
置換低級アルキルアルボキシ基とから生成したものと見
ることができる。そのようなアミンの代表例は、メチル
アミン、プロピルアミン、sec−ブチルアミン、ヘキシ
ルアミン、ジメチルアミン、メチルエチルアミン、ブチ
ルヘキシルアミン、2−ヒドロキシエチルアミン(エタ
ノールアミン)、2−ヒドロキシプロピルアミン(イソ
プロパノールアミン)、ジエタノールアミン、ジイソプ
ロパノールアミン、メチルエタノールアミン、3−プロ
パノールアミン及びそれに類するものである。環中に5
又は6個の原子を有する環状二級アミンのアミド類は、
低級アルキルカルボキシ基と、ピロリジン、モルホリ
ン、ピペリジン、ピロール又は4−メチルピペラジンの
ような環状2級アミンから生ずるものと見ることができ
る。
上述のようなカルボキサミド置換低級アルキル基のカ
ルボキサミド基部分は、一般式CONRR5R6(式中、R5及び
R6は、水素、低級アルキル及びC2−C3のヒドロキシアル
キルからなる群から選ばれる、同じか、もしくは、異な
るもの)で表わされる。別の場合、NR5R6はともに、環
内に、5又は6個の原子を有するヘテロ環を形成しう
る。従って、これらの7位置換基は、そのカルボキサミ
ド基部分が一般式CONR5R6で表わされるカルボキサミド
置換低級アルキル基と記述することができる。
C2−C6アルキレン低級アルキルカルボキシレート基
は、置換基、ヒドロキシC2−C6アルキル又はポリヒドロ
キシC3−C6アルキル基と、低級アルキルカルボン酸との
エステルと見なすことができる。代表的C2−C6アルキル
置換基は先に議論が行なわれた。そのようなエステル中
に存在しうる低級アルキルカルボン酸の低級アルカノイ
ル(低級アシル)部分には、ホルミル、アセチル、プロ
ピオニル、2−メチルプロピオニル、ブチリル、3−メ
チルバレリル及びそれに類するものが含まれる。2′−
そして、または3′−水酸基と上述のようなカルボン酸
とのエステル化によって形成する低級アルカノイロキシ
基は、R3及びR4基として考えられている。
C2−C6アルキレン低級アルキルカルボキサミド基も、
ヘテロ原子置換7位炭化水素置換基として考えられてい
る。このような基は、一級又は二級アミノ置換C2−C6
ルキル基と、低級アルキルカルボン酸から生ずるアミド
とみることができる。一次及び二次アミノ置換C2−C6
ルキル基(同様に置換した三級アミン同様)もそれ自体
では、生理的pH値でグアニン誘導体にアミノ基がイオン
電荷を与えてしまうのでここで考えられていない。この
ようなアミド中に存在する、有用な低級アルキルカルボ
ン酸は、先に議論されたものである。代表的一級及び二
級アミン置換C2−C6アルキル基には、2−アミノエチ
ル、2−アミノプロピル、2−(イソプロピル)アミノ
エチル(3−アザ−4−メチルペンチル)基及びそれに
類するものが含まれる。
先のパラグラフで示されたエステル又はアミドは、理
論的には、デシル基よりも長くなることが注目される。
しかし初めに記したとおりR1基は、デシル基よりも短か
い長さを有したものである。従って、6個の炭素原子を
するアルキルカルボキシレート及び6個の炭素原子を有
する低級アルキルアルコールから生ずるエステルは、そ
れがデシル基よりも長いので排除される。また、好まし
いR1基は、ヘプチル基のおよその長さよりも短かく、ま
た、この選択性は、先に述べたエステル及びアミドにも
通用するものであることにも注意せよ。
さらに、置換7位炭化水素置換基のその他のグループ
は、低級アルコキシ低級アルキル基とも呼ばれるジ低級
アルキルエーテルである。このようなジ低級アルキルエ
ーテルは、1個以上のメチレン基(−CH2−)が1個の
酸素により置換されたアルキル基と考えることができ
る。代表的な有用エーテル基には、メトキシメチル、メ
トキシエチル、エトキシエチル、エトキシ−2−プロピ
ル基及びこれに類するものが含まれる。
先の議論では、ヘテロ原子置換直鎖及び分枝鎖アルキ
ル(脂肪族)基を取扱った。また、本発明の化合物は、
置換シクロ脂肪族、エチレン様不飽和脂肪族及びアラル
キル基も含んでいる。これらの基の各々は、直鎖及び分
枝鎖アルキル基同様、ヘテロ原子置換を受けることがで
きる。
例えば、シクロペンタンカルボン酸又はシクロブタン
カルボン酸のようなヘテロ原子置換環状脂肪族基は、先
に述べた7位置換低級アルキルアルコール又はアミン
と、それぞれ、エステル又はアミドを作るのに利用する
ことができる。同じことが、2−シクロペンテン−1−
酢酸のような、エチレン様不飽和環状カルボン酸につい
ても言える。同様に、シクロヘキサノール又は2−シク
ロヘキセン−1−オール、シクロプロピル、カルビノー
ルのような環状アルコール、又は、シクロブチルアミン
又はシクロヘキシルアミンのような環状アミンは、先に
説明した、カルボキシメチル基のような7−アルキルカ
ルボキシル基と、各々、エステル又はアミドを形成する
のに利用することができる。3−ブチン−1−オール及
び3,3−ジメチルアクリル酸のようなエチレン様不飽和
アルコール及びカルボン酸も、先に説明したように、エ
ステル及びアミドの合成に使用することができる。
置換アラルキル基は、特に、R1基として考えられてい
る。代表的アラルキル基には、ベンジル及びフェネチル
基が含まれ、またこれらの基は、フェニル環上に、ニト
ロ、シアノ、カルボキサミド(−CONR5R6、式中、R5
びR6は、先に説明されたとおりである)、ハロゲン、低
級アルコキシ、低級アルコキシカルボニル、水酸基及び
低級アルカノイロキシ基からなる群から選ばれる1個又
は2個、好ましくは1個のヘテロ原子置換基で置換され
ている。R1基に対する全長の要請は維持されることを再
確認しておく。
シアノ、ニトロ及びハロゲンなどの、ハイン(Hine)
(“物理有機化学”第2版、マクローヒル.ブック(Mc
Graw−Hill Book)版、ニューヨーク、p85−93(196
2))により議論されている誘導効果又は共役により、
水素に比べ電子吸引基であるベンジル基上の置換基が好
ましい。4−ニトロベンジル基は、7−(4−ニトロベ
ンジル)−8−オクソグアノシンが本発明の特に好まし
いグアニン誘導体であることから、特に好ましいもので
ある。
上述のヘテロ原子置換炭化水素基のうち、エチルより
も長く、かつヘプチルのおよその長さよりも長い、置換
直鎖アルキル及びベンジル炭化水素基が好ましい。好ま
しい基のうち、ハロゲン置換アルキル、低級アルコキシ
低級アルキルカルボニル、カルボキサミド部分が一般式
CONR5R6で表わされるカルボキサミド置換低級アルキ
ル、低級アルコキシ低級アルキル、及びフェニル環が、
水素と比較して電子吸引性の官能基で置換したベンジル
が特に好ましい基である。
R2及びR3は、同じか又は異なるもので、水素、水酸
基、低級アルコキシ、低級アルカノイロキシ及びベンゾ
キシからなる群から選ばれるものである。また、R2及び
R3は、2′,3′−環状低級アルキリデンジオキシ基を形
成することもできる。代表的R2及びR3基を以下に議論す
る。
低級アルコキシ基は、糖の酸素原子を介して、グアニ
ン糖(リボース)環に結合する低級アルキル基である。
代表的低級アルコキシ基には、メトキシ、エトキシ、イ
ソプロポキシ、ブトキシ、ヘキシロキシ、及びそれに類
するものが含まれる。低級アルカノイロキシ基は、グア
ニン糖環水酸基と、低級アルキルカルボン酸の間に形成
されるエステルである。低級アルカノイロキシ基の代表
例には、ホルモキシ、アセトキシ、プロピオノキシ、ヘ
キサノイロキシ及びこれに類するものが含まれる。
その2′−及び3′−水酸基の低級アルキルアセター
ル及びケタール誘導体は、2′,3′−環状低級アルキリ
デンジオキシ、またはより簡単に低級アルキリデンジオ
キシ基と呼ばれる。これらの基はホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒド又はそれに類するもののようなアルデヒ
ド、あるいは、アセトン又はメチルエチルケトンのよう
なケトンと、置換グアノシンリボシル基の2′−及び
3′水酸基との反応により生成する。
R2及びR3は、水酸基、低級アルカノイロキシ又はベン
ゾキシ基であることが好ましく、また、水酸基又はアセ
トキシ基であることがより好ましい。R2及びR3が低級ア
ルカノイロキシ又はベンゾキシ基である場合、これらの
基は、本方法の白血球接触ステップ中又はその直後に失
われる。従ってこれは、グアニン誘導体の“プロドラッ
グ”を提供しうる。最も好ましいR2及びR3は水酸基であ
る。
R4は、水素、低級アルカノイル及びベンゾイルからな
る群から選ばれる基である。R4には水素が最も好ましい
基である。R4が低級アルカノイル又は、ベンゾイルの
時、カルボキシル基含有基は、上述のように切断され、
これも“プロドラッグ”を提供すると考えられている。
有用なグアノシンは、生理的pH値、すなわち、pH約7.
0〜約7.5で、相対的に酸性の1位環内窒素原子のイオン
電荷以外、実質的イオン電荷をもたない。従って、有用
な分子は、グアノシン中に存在しない酸及び塩基含有領
域を含んでいない。酸性及び塩基性基がないことは、R1
基から、グアノシン分子全体にまで及んでいる。
グアニン類は酸であり、従って、塩基付加塩を形成し
うる。このような塩は、保存安定性を提供する上で有用
であり、宿主血液及びリンパ液系、又は、培養培地のバ
ッファにより提供される緩衝効果により、本発明の方法
において用いられるグアニン誘導体に付加的イオン電荷
を与えることはない。
グアニン誘導体の、医薬的に許容される、非毒性塩基
付加塩は有用であり、水又は、メタノール又はエタノー
ルなどの低級アルキルアルコールのような適当な溶媒
中、適当な塩基で、この免疫応答増強剤を処理すること
により生成することができる。代表的無機塩基には、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム
及びこれに類するものが含まれる。代表的有機塩基に
は、トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン(TR
IS)、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジン
−エタンスルホン酸(HEPES)及びこれに類する塩基が
含まれる。逆に、この塩基付加塩型は、酸での処理によ
り遊離型のグアノシンに戻すことができる。
ここで有用な、置換グアニンヌクレオシド誘導体は、
化学文献に公表されている操作、又は、それに類する操
作により、容易に合成することができる。いくつかの代
表的合成法は、材料と方法のセクションに述べられてい
る。7,8位二置換グアニンヌクレオシド誘導体の合成
は、一般に、すでに形成されている9−1′−β−アル
ドグリコシド結合から始めるが、その結合を始めに形成
する必要は必ずしもない。
後に述べられる代表的合成に加え、ここに、三種の一
般的な合成様式を簡単に説明する。これらの様式は、文
献によって提供される合成様式の代表例であり、合成す
る化合物として、本発明の7−ヘテロ原子置換炭化水素
−8−チオクソグアノシンを用いて説明する。
第1様式では、7−ヘテロ原子置換炭化水素−8−チ
オクソグアニンを適当な溶媒中、α−1−クロロ(又は
ブロモ、又はアセトキシ)−2,3,5−トリベンジオイル
−D−リボースのような、α−1−脱離基置換リボース
誘導体と反応させて、β−リボシル誘導体を作る。この
反応産物を回収し、HPLCで分画して、目的とするグアノ
シン誘導体を得る。
第2様式では、7−アリル−8−チオクソグアノシン
(22444、例20)を酸化して、対応するアルデヒドとす
る。その後、この生成した7−(2−エタナール)−8
−チオクソグアノシンを、ウィティング(Witting)、
クライゼン(Claisen)、リフォルマトスキー(Reforwa
tski)またはそれに類する反応を介して、縮合し、使用
するために、存在する他の産物と分離するか、もしく
は、使用前に還元又はハロゲン化することができる、不
飽和7−ヘテロ原子置換グアノシンを作る。
7−(2−エタナール)誘導体も、還元的にアルキル
化し、C2−C6アルキレン低級アルキルカルボキサミド基
が生成しうる、低級アルキルアミン置換基を生成させ
る。さらに、7−(2−エタナール)誘導体は、それ自
体有効である、対応する7−(2−エタノール)誘導体
に還元することができ、またエステル化して、C2−C6
ルキレン低級アルキルカルボキシレートとすることもで
きる。
第3様式では、チオホスゲンと、適当に置換した2,5,
6−トリアミノ−4−ヒドロキシピリドミジンによる閉
環を利用する。より特定して言うと、2−アミノ−4−
ヒドロキシ−5−ヘテロ原子置換炭化水素−6−β−D
−リボシルピリミジンを、酸捕捉塩基存在下、チオホス
ゲンと反応させ、使用するため、他の反応産物と分離で
きる7−ヘテロ原子置換炭化水素−8−チオグアノシン
誘導体を得る。
III.組成物 本発明の組成物は、本発明の免疫強化(免疫応答増強
又は免疫促進)効果量の置換グアニンヌクレオシド誘導
体又は先に述べたその塩を混合した、希釈量の生理的に
許容されるキャリヤー(ここではビヒクル又は希釈剤と
も呼ばれる)を含んでいる。
インビボ投与のための組成物は、一般に、通常の単位
投与量組成物の形で、経口、もしくは非経口的投与を目
的として提供される。ここで用いている“単位投与”と
いう言葉及び文法的に等価なものは、必要とされる生理
的に許容されるキャリヤー、例えば希釈剤又はヒビクル
と合せて、目的とする治療効果を生むと計算された、所
定の効果量のグアノシン活性成分を含む、ヒトの患者及
び他の動物用の単一投与に適した物理的に分離した単一
を意味する。本発明の新しい単位投与型の処方は、
(a)その活性グアノシン誘導体成分の独特の性状及び
達成すべき特定の治療効果、及び(b)ヒト及び他の動
物に対するインビボ同様、インビトロで治療的に使用す
るための、そのような活性成分を調合する技術に内在す
る制限により記述され、かつ直接的に依存している。
本発明に従がう適当な単位投与型の例には、多数のも
のが分離した形で存在する、錠剤、カプセル、丸薬、粉
末袋、顆粒、ウェハ及びそれに類するもの、及び液体溶
液、エマルジョン及びサスペンジョンがある。液体組成
物は、皮下、腹腔内筋肉注射、経口あるいはそれに類す
る通常の方法で投与できる。
効果的に免疫促進する量として、インビボに投与され
る活性成分量は、患者の年令及び体重、治療を受ける特
定の状態、投与頻度及び投与ルートに依存する。1日の
総投与範囲は、体重キログラム当り約0.01から約200ミ
リグラムとすることができ、より好ましくは、体重キロ
グラム当り、約0.1から約25ミリグラム、最も好ましく
は、体重キログラム当り、約1から約15ミリグラムであ
る。ヒトの成人に対する投与は、単一投与又は、3又は
4回に分けて与えられる、1日当り、約5から約1400ミ
リグラムの範囲にある。家畜に対する投与は、ヒト成人
と比較した動物の体重及び代謝速度に比例させて投与す
る量を決定する、ヒトの投与に対応している。
インビボで有効な濃度は、動物の種によって変りうる
ことは、当業者には明らかであろう。また当業者は、適
当な濃度が容易に決定されることも分っている。
動物細胞のインビトロでの接触に必要な濃度は、ミリ
リットル当り約106〜107細胞の細胞濃度のものに対し、
約1×10-6から約3×10-4モルの濃度である。この濃度
は、約1×105から約1×10-4モル濃度であることがよ
り好ましい。後に示す結果のセクションから分るよう
に、所定のグアノシンに対するピーク濃度すなわち、最
も大きいアジュバンティシティーを提供する濃度は、マ
ウス及びヒトのリンパ球システムで実験したとき、10倍
以上も変化する。
組成物は、固体又は液体とすることができる。生理的
に許容されるキャリヤーは、当分野ではよく知られてい
る。液体キャリヤーの代表的には、活性成分グアノシン
誘導体と水以外は、何も含まないか、もしくは、リン酸
緩衝液のような、生理的pH、生理的イオン強度あるいは
両方の、リン酸ナトリウムのようなバッファを含む無菌
的水性溶液がある。さらに、水性キャリヤーは、ナトリ
ウム及びカリウム塩化物のような塩、デキストロース及
び他の溶質同様、1種以上のバッファ塩を含むことがで
きる。後者のキャリヤーは、リンガーズ・インジェクシ
ョン、デキストロースインジェクション、デキストロー
ス・アンド・ソディウムクロライド・インジェクション
及びラクティティド・リンガーズ・インジェクションに
代表される。
また液体組成物は、水に加えて、水を排除する液相も
含むことができる。このような付加的相の代表例には、
グリセリン、綿実油、ゴマ油のような植物油及び水−油
エマルジョンがある。
代表的固体キャリヤーには、丸薬又は錠剤の製造に通
常用いられる物質、コーンスターチ、ラクトース、リン
酸二カルシウム、トラガカントゴム及びメチルセルロー
スU.S.P.のようなシックナー、微粉SiO2、ポリビニルピ
ロリドン、ステアリン酸マグネシウム及びそれに類する
ものが含まれる。さらに、この固体キャリヤーには、生
分解性及び非生分解性ポリマー類、ポリペプチドキャリ
ヤー、AFFI−GEL601(カルホルニア、リッチモンド、バ
イオラドラボラトリーズ社から市販のフェニルボロレー
ト樹脂)のような親和性キャリヤー、リポソーム及び合
成ポリマーなど当分野でよく知られているものが含まれ
る。メチルパラベン及びプロピルパラベン等のような酸
化防止剤は、ショ糖又はテンサイ糖、サッカリンナトリ
ウム、チクロナトリウム及びG.D.サール社から商標NOTR
ASWEET(アスパルテーム)で販売されているジペプチド
アスパラギン酸−フェニルアラニンメチルエステル甘味
料などの甘味料同様に固体及び液体組成物中に存在させ
ることができる。
IV.免疫促進の方法 白血球の免疫応答を増加する方法も考案されている。
この免疫応答は抗原特異的応答であることが好ましい。
本方法に従がい、リンパ球調製物、B細胞、T細胞、好
中球及びマクロファージなどの白血球を、水性媒体中、
先に述べた、免疫促進量のグアニンヌクレオシド誘導体
を含む組成物と、個別に、もしくは、一緒に接触させ
る。
この方法は、ヒト、マウス、ラット及びモルモットな
どの実験動物、又は豚、午、牛、犬及び猫などの家畜及
びペットに対し、インビボで行うことができる。また、
この方法は、モノクローナル抗体産生のためのハイブリ
ドーマ培養におけるような細胞培養物に対し、インビト
ロでも行うことができる。
白血球を、水性媒体中、グアノシン誘導体自身が固体
か液体かにかかわらず、あるいは、その組成物の液体が
水性か否かにかかわらず接触させる。
インビボ法において、水性媒体は、少なくともその一
部が、血液やリンパ液の水から供給される。インビトロ
法において、水性媒体は、少なくともその一部が、使用
した培養培地から供給される。
組成物及び白血球の接触は、その接触を受ける細胞
が、その免疫応答の増加を示すのに十分な時間維持す
る。この免疫促進は、それ自身、細胞増殖、抗体分泌増
加、Tヘルパー活性増加、T細胞及びマクロファージ由
来のサイトカイン生産増加、好中球由来の酸素分泌及び
それに類するものに表われてくる。
以後議論する特定の結果は、Tサプレッサー細胞が欠
乏したヒト末梢血液リンパ球及びネズミB細胞の好まし
い抗原特異的応答ばかりでなく、ネズミ脾細胞の非特異
的分裂促進的応答を示している。さらに、本発明の方法
を用いて達成することができる、例示的抗原特異的免疫
増強には、T細胞の増殖、ネズミ免疫不全B細胞におけ
る一次免疫応答のインビトロ再構成、ネズミB細胞にお
けるT細胞置換活性及びネズミ抗体産生のインビボにお
ける増加が含まれる。
インビボで使用する場合、一般に白血球と組成物の接
触はその動物が代謝、排泄又はその両プロセスで身体か
らそのグアノシン誘導体を一掃するのに十分な時間維持
する。この時間は免疫促進が表われるのに必要な時間よ
りも長くすることができる。一般的に、個々の単位投与
による接触は、所定の化合物に対し、使用するキャリヤ
ー又はビヒクルに依存して時間のオーダーから、約1週
間かそれ以上の間維持される。免疫不全動物宿主に対し
ては継続的接触が有効となりうる。
インビトロでの接触は、先に述べた免疫促進が標準的
検定技術で明らかになるまで維持することができる。こ
のような維持時間は、一般に、約1日から約一週間、よ
り普通には約2日から約6日間を要する。
V.結果 本発明の化合物、組成物及び方法を使用した独特の結
果が得られた。そして、これらの結果は、しばしば、米
国特許第4,643,992号に述べられている化合物、組成物
及び方法を使用して得られた同様の結果と比較されてい
る。米国特許第4,643,992で使用している化合物のいく
つかは、比較の目的で、ここでも使用している。これら
の化合物は、8−メルカプトグアノシン、7−メチル−
8−オクソグアノシン及び8−ブロモグアノシンであ
り、それらはここで8MGuo7m8oGuo、及び8BrGuoとそれぞ
れ略記される。
以下に議論している結果は特に断わらないかぎり本発
明の方法で用いている、本発明の組成物中の1つ又はそ
れ以上の本発明の化合物を使用して得たものである。以
後、説明の簡潔さ及び簡便さのため、化合物のみでも、
その化合物は、本発明の組成物及び方法において使用さ
れていることを意味している。
ここで活性を議論され、または比較されている、各新
しい化合物も、5桁の認識番号が与えられている。これ
らの番号は、化合物の合成を説明している例の表題中に
リストされている。この5桁番号そして、または、例番
号は、これらの化合物を認識するため以下の表及び議論
の中で用いられている。
A.8位置換グアノシンの活性 先に述べたように、種々の長さのチオエーテルを有す
る、本発明のものではない、一連の8位置換グアノシン
のアジュバンティシティ及びマイトジェニシティーをテ
ストした。その実験の結果を以下の第1表及び第2表に
示した。そこで表全体を横切る線で各実験を区切ってい
る。
上記結果は、置換基の長さが増すにつれ、8位硫黄原
子が水素原子に結合している8MGuoと比較して、8位置
換グアノシン誘導体の活性が減少することを示してい
る。従って、8−(2−ブテニル)誘導体(22435)の
抗原特異的アジュバンティシティーは、8−メルカプト
化合物(8MGuo)よりは少ないが、より長い8−シンナ
ミル誘導体(22359)よいき大きい。8−アリル誘導体
(22300)は、示された濃度で、8MGuoとほぼ等しいアジ
ュバンティシティを有していた。同様の化合物に対する
マイトジェニシティの結果は、より長い8位置換基をも
つものの活性はそれにつれて徐々に活性が低くなるとい
う結果となる、より顕著な傾向を示した。
B.必ずしも関連しないアジュバンティシティーとマイト
ジェニシティ 本発明の化合物、組成物及び方法は分裂促進性及びポ
リクローナルな応答及び第1及び第2表でその活性を示
された化合物のアジュバンティシティの増加に有効であ
る。本化合物の分裂促進性及びアジュバント性は、マイ
トジェネシス及びポリクローナル応答しばしば一致した
結果を示すが、一方アジュバンティシティーの結果が頻
繁に異なることから、少なくとも2つの異なる経路に由
来すると考えられている。例えば、グッドマン(Goodma
n)等、ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・メデ
ィシン(J.Exp.Med.),147,800(1978)及びマッキン
タイヤー(McIntire)等、ジャーナル・オブ・イムノロ
ジー(J.Immunol.),117,674(1976)参照。いくつか
の同様の差異が、米国特許第4,643,992号で議論されて
いる。
この活性の非共役性も、以下の第3表及び第4表の結
果に見ることができるように、ここで議論されているい
くつかの化合物に対しても示されている。
上述の結果は、7−(3−ジメチルアミノ)プロピル
−8−オクソグアノシン(22943)は、7−エトキシメ
チルカルボニル−8−オクソグアノシン(22935)と比
較されるように、ネズミ系において分裂促進性である
(第4表)ことを示している。しかし、アミン含有化合
物(22934)は、同化合物をヒトリンパ球を用いてアジ
ュバンティシティを試験した時(第3表)、コントロー
ル(ヌクレオシドなし、抗原あり)の1つで示されるも
のとほぼ等しい活性を示した。
さらに上述の結果は、マイトジェニシティ及びアジュ
バンティシティが必ずしも結合しておらず、また異なる
経路で進行しうることを確認している。
また、これらの結果はアジュバンティシティーの欠除
は有用な構造要素、例えばグアノシン環、8−オクソ基
及びエチル基より長いが、デシル基より短かい、7位ヘ
テロ原子置換炭化水素基を含むが、ジメチルアミノ基の
ため、生理的pH値でイオン電荷をもつ化合物によって示
されていることを表わしている。
さらに、マウス系インビトロで、マイトジェニシティ
ー及びアジュバンティシティを示すことができるにもか
かわらず、ヒト系インビトロでは、アジュバンティシテ
ィーのみしか観察されないことが、ここで議論した化合
物を用いて示されていることが注目される。
C.アジュバンティシティー実験 白血球源としてヒト及びネズミ白血球を用い、SRBCに
対するアジュバンティシティーの多くの比較が、本発明
の範囲からはずれる新しい化合物の他に本発明の化合物
を用いて行なわれた。不幸なことに、遠交系ヒト集団は
もちろんであるが、近交系マウス由来のリンパ球応答に
おいてさえも生ずる差異のため、これらの結果は互いに
正確に比較するのは、非常に難しい。むしろ、それらは
所定の実験内で、その実験で用いた化合物及び各実験の
コントロールを比較するのが最もよい。以後、第5表及
び第6表はピーク濃度における活性のみが各化合物につ
いて示されている、実験の代表的データを提供してい
る。各実験は、表を横切る水平線で互いに区切られてい
る。
上述の表の結果は、いくつかの特長を示している。第
1に一般に本発明の化合物は、米国特許第4,643,992号
で公開された化合物に比べより活性がある。この活性の
改善は、その特許の化合物で示されるものより、ピーク
アジュバンティシティが観察される濃度(ピーク濃度)
が、約0.5から1対数単位(10培)低いこと、又は、所
定のピーク濃度でのアジュバンティシティが有意に高
い、通常少なくとも約100パーセント増となることに表
われてくる。例えば、この改善されたアジュバンティシ
ティは、8BrGuo及び7−(2−クロロエチル)−8−オ
クソグアノシン(24599)が培養当り同数のプラーク数
を与える際の両化合物を比較し、そのクロロエチル誘導
体は濃度が1.5対数単位(約30倍)より低い場合にその
値を示すことで見ることができる。
7m8oGuo及び7−(2−ヒドロキシ−3−アジド)プ
ロピル誘導体(24670)に対する上述のデータは少なく
とも2個の異常性を含んでいる。7m8oGuoのピークは、
異常に低い濃度のようであるし、また、PFC/培養値は通
常観察される値よりもいくぶん高いように思える。化合
物24670のPFC/培養値もいくぶん低いようである。
また、第5表の結果は、本発明から除かれる新しくか
つ不明確な化合物について得られた納得できない結果を
示している。代表的な排除化合物には、生理的pH値でそ
の分子にイオン電荷が与えられる、7−〔2−(1−ピ
ペリジノ)エチル〕−8−オクソグアノシン(2309
0)、7−〔3−(3,4−ジメトキシフェニルアミノ)2
−ヒドロキシ〕プロピル−8−オクソグアノシン(2436
4)、7−〔3−(ジメチルアミノ)プロピル〕−8−
オクソグアノシン(22943)及び7−カルボキシメチル
−8−オクソグアノシン(23642)が含まれる。
後者の2つの化合物(22943及び23642)はネズミ系に
おいて明らかに高いプラーク数を与えることが注目され
る。しかし、それらの比較的高いプラーク数は使用する
には比較的高すぎる濃度(3x10-4モル濃度)で提供さ
れ、そしてそれはおそらく、平衡して存在するこれら分
子の非イオン化部分によるものである。さらに、第6表
のデータから分るように、化合物22943はヒト系におい
て、同様に比較的高い濃度で実質的に不活性であった。
また、先に議論した化合物24364同様、7−〔3−
(4−フルオロフェニル)ピペラジニル−2−ヒドロキ
シプロピル〕−8−オクソグアノシン(24455)の結果
も注目される。これら2つの化合物の各々はデシル基よ
りも長い、7位ヘテロ原子置換炭化水素置換基ラジカル
を含んでいる。また、これら2つの化合物は生理的pH値
でイオン電荷を示すアミノ基も含んでいる。オクチル基
よりもわずかに長い、7−ヘテロ原子置換基をもつ、7
−〔2−ヒドロキシ−3−(フェニルチオ)プロピル〕
−8−オクソグアノシン(24331)は比較的少量の活性
を示した。
以下第6表で示した結果はマウスの白血球よりむしろ
ヒトのリンパ球を用い、第5表と同様のものが得られ
た。
再度、第6表の結果はヒト系において、7−メチル−
8−オクソグアノシンと間接的に比較した、本発明の化
合物の効率の増加を示している。再びこれらの結果は、
生理的pH値でイオン電荷を提供する化合物たとえば7−
(3−ジメチルアミノ)プロピル−8−オクソグアノシ
ン(22943)は、本発明の他の化合物と比較して実質的
に不活性であることを示している。
さらに、応答の強度及びその応答を生ずるのに必要な
少ない投与量の両方に関して、ヒト系において7m8oGuo
以上に本発明の化合物〔22935、23756及び23890〕の間
接的であるが、非常に高いアジュバンティシティの増加
は、その置換基長さがエチルより長くデシル基より短か
い、7位ヘテロ原子置換炭化水素置換基使用の効果を示
している。
また別のより好ましい化合物、すなわちR1がエチルよ
り長くデシルより短かい場合で、リボシル基が未置換の
場合の予期できない性質は、この投与−応答曲線は、7m
8oGuoで得られる同様の曲線よりも、ピーク濃度付近で
よりブロードである。このブロードの応答は上述の単一
値の表からは見てとることはできない。
相対的巾の測定値はピーク濃度におけるPFC/培養値と
ピーク値を生ずる濃度から0.5対数単位の濃度のところ
の平均プラーク数(PFC/培養)を加えることにより得る
ことができる。このようにして得た合計を、2(合計し
た値の数)で割って平均1/2対数プラーク値を得る。
より特定して言うと、個々の平均プラーク値を選択
し、そして、SRBCのみ存在する場合のバックグランド値
をそれを合計する前に、各値から差し引き、“正味”の
値を得る。各正味の値を1ml培養物中に存在するヌクレ
オシドのマイクロモル数で割り、PFC/培養/マイクロモ
ル値を得る。そのようにして得た、ピーク濃度値及び隣
り合う1/2対数単位値を含む2つの最大値を選択し、加
算してから2で割って、平均1/2対数/マイクロモル値
を得る。
上述のような計算を、第6表の別の無関係な実験に対
して行ったとき、本発明の化合物に対する平均1/2対数
プラーク/マイクロモル値は、7m8oGuoの値より非常に
大きいことが分る。このように計算した値を第7表に示
す。同様の結果はネズミ系においても得られている。
第7表で示されている結果は、それらが別々の実験か
ら得られたものなので直接比較することはできないか、
計算値の差は、それらが有意であると考える程大きい。
投与−応答曲線は狭すぎるので、特定の受容体の適当
な投与ができない。例えば、第6表で示されているヒト
系のデータは、異なるリンパ球調製物を比較するとき、
実験した化合物のピーク濃度において3から10倍(0.5
から1対数単位)ほどの差を示している。もしこの投与
応答曲線が狭すぎる場合には、一般に受容者に用いる選
ばれた投与量は、特定の受容者には高すぎるか、又は低
すぎる。従って好ましい化合物のブロードな投与応答曲
線は、7m8oGuoと比較してより有利となる。
D.T細胞置換活性 本発明の組成物は、T依存抗原に対する抗体応答にお
いてT細胞の代用として用いることができる。ここでは
モノクローナル抗thy1.2+補体による処理により、イン
ビトロで生ずるネズミのB細胞を種々の濃度で7位ヘテ
ロ原子置換炭化水素置換グアノシン誘導体を含む組成物
存在下、抗原としてのSRBC存在下、又は非存在下で培養
する。
このような条件下、本発明のグアノシン誘導体が補な
われない場合、単離したB細胞培養物は抗原に対してほ
とんど応答を示さない。グアノシン仲介応答は、抗原依
存であるだけでなく、投与量依存でもある。従って、イ
ンビトロでB細胞を、本発明の組成物と接触させること
は接触した細胞に対するT細胞様シグナルを提供する。
E.一次体液性免疫応答のインビトロ再構成 CBA/Nマウスは、X染色体性(X性)一次B細胞免疫
不全性を有しており、それにより、性染色体性免疫不全
に対するネズミのモデルを提供することができる。CBA/
N株は、Lyb3/5/7抗原を有する成熟Bリンパ球の亜集団
の機能活性に欠陥があると考えられている。フーバー
(Huber)等、ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル
・メディシン(J.Exp.Med.),145、1(1977)、アー
メド(Ahmed)等、ジャーナル・オブ・エクスペリメン
タル・メディシン(J.Exp.Med.),145、101(1977)、
及びスバロ(Subbaro)、ジャーナル・オブ・イムノロ
ジー(J.Immunol.)122,2279(1979)参照。
雄及び雌の同型接合性CBA/Nマウス及びxid遺伝子と呼
ばれる、CBA/N遺伝子に対する異型接合性の雄マウス
(雄マウスはX染色体を有している)由来の脾細胞の培
養物を、材料と方法のセクションで述べられているよう
に調製する。0.1パーセント(v/v)SRBCサスペンジョン
のみ、あるいは、階段的量の本発明のグアノシンをプラ
スしたSRBSサスペンジョン0.1ミリリットルを5×106
胞/mlの培養物に添加する。培養4日後、培養当りの直
接的抗SRBCプラーク形成培養物を検定する。
免疫能保有CBA/CaJマウス由来の脾細胞の同様の調製
物を用いて、グアノシン誘導体濃度ゼロで、免疫能保有
CBA/CaJ細胞に対する正のPFC/培養応答と比較して、CBA
/N細胞に対しては、実質的に応答はなかった。
グアノシン誘導体濃度約10-4−10-5モル濃度で、免疫
能保有CBA/CaJ細胞及び本来免疫不全CBA/N細胞の両方と
も有意なPFC/培養値を与えることができる。従ってX染
色体性免疫不全脾細胞を本発明の組成物に接触させるこ
とで、その免疫不全細胞のSRBCに対する一次体液性免疫
応答を再構成することができる。
他の動物同様マウスの免疫不全は、先に議論した遺伝
的欠陥同様、老令又は老化から生ずることもありうる。
従って、若年又は成人の時に免疫能保有の動物が老年と
なったときに免疫不全となることがある。これは近交系
マウスCBA/CaJ株の場合である。
さらに、SRBCに対する一次体液性抗体応答の再構成の
研究を老令により免疫不全となった、老化した週令156
のCBA/CaJマウス由来の脾細胞を用いて行った。プラー
ク形成検定で示したSRBCに対するこれらの脾細胞のイン
ビトロでの応答を、健康で成熟した週令8のCBA/CaJマ
ウスのグループ由来の細胞の同様な応答と比較した。
SRBCを含むがグアノシン誘導体を含まない場合の健康
で成熟したマウスコントロールに対するPFC/培養の値は
SRBC及びグアノシン両方を含まない場合の値の数倍であ
る。老化マウスに対するコントロールのPFC/培養の値は
両コントロールのものとほぼ等しくまた、健康で成熟し
たものと比較すると高い値であった。これらの相対的に
高い、及び同様の応答は、自己抗体産生クローンの形成
によるものと考えられる。
SRBCに対するグアノシン誘導体投与関連応答も観察さ
れる。この応答は、免疫不全健康成熟脾細胞及び以前に
免疫不全であったが、現在一次体液性応答が再構成した
老化脾細胞の両方に観察される。それによりこれらの結
果は、免疫不全老化脾細胞の本発明の組成物との接触は
この免疫応答不全を再構成することができる。
F.インビボ抗体応答 CBA/CaJマウスを0.28モル濃度のカコジル酸バッファ
(pH6.9)中、2.46−トリニトロベンゼンスルホン酸(T
NBS)及びウシ血清アルブミン(BSA)を反応させること
により合成する結合体(TNP−BSA)を用いて腹腔内注射
(i.p.)により免疫化する。各動物は免疫化結合体50マ
イクログラム(μg)を含む腹腔内(i.p.)注射を受け
る。その後、1グループのマウスは(30分以内)に100
パーセントゴマ油又は、食塩水と超音波処理した2パー
セントのゴマ油を含む水性組成物中、本発明のグアノシ
ン誘導体を含む別のi.p.注射を受ける。各々の動物は、
グアノシン誘導体濃度が5mg/mlである組成物からグアノ
シン誘導体0.2mlを受ける。第3のマウスのグループ
は、免疫化は受けるが本発明の組成物は受けず、コント
ロールとして使われる。その後各グループからの抗TNP
−BSA抗体分泌を抗原としてTNP−BSAを用いた標準的酵
素結合免疫吸着検定法(ELISA)により約30日間に渡っ
てモニターする。
この実験の結果は、本発明のグアノシン誘導体を受け
た動物はグアノシン誘導体を受けない動物に比べ抗TNP
−BSA抗体値が増加していることを示している。
この発明を一般的に説明してきたので、以下に示す説
明を目的として提供される合成及び操作を参考にしてよ
り明確な理解を得ることができる。
VIII.材料及び方法 A.合成 例1.7位ヘテロ原子置換炭化水素−8−オクソグアノシ
ンの合成の一般的操作 1−アミノ−8−オクソグアノシン(以後化合物A)
は2ステップ操作を用いるいくつかの合成において出発
物質として使用した。この物質は基本的にリズカラ(Ri
zkalla)等(バイオヒム・バイオフィズ・アクタ(Bioc
him.Biophys.Acta),195,285−293(1969))の方法に
より合成した。
ステップ1 ジメチルホルムアミド(DNF)に溶かした化合物A
〔9.5グラム(g)、30ミリモル濃度(mM)溶液に、ソ
ディウム・メトキシドのDMF溶液(33mM)250ミリリット
ルを加えた。この反応混合物を30分間、室温(約18〜22
℃)で撹拌した。化合物Aよりわずかにモル過剰量(例
えば33mM対30mM)の7位置換基を形成するのに用いるア
ルキル化剤を含むDMF溶液(10ml)を加え、さらにこの
アルキル化反応混合物を約20〜約40℃の温度で約16時間
撹拌した。
その後、この溶媒を減圧下で除き、その残査を蒸留水
又は脱イオン水(150ml)及び塩化メチレン(150ml)で
処理した。得た固体を濾過し、適当な溶媒から再結晶し
て1−アミノ−7−置換−8−オクソグアノシンを得
て、これで通常用いられる2ステップ合成操作の“ステ
ップ1"を完了する。
ステップ2 その後、ステップ1の産物を、濃HClに溶かし(例え
ば15mlHCl中4.65mM)、この溶液に亜硝酸ナトリウム水
溶液(例えば、5ml水中、4.19mM)を0℃で添加した
後、約1時間撹拌する。生成した脱アミノ産物は、特に
断わらないかぎり、標準的再結晶技術により得た。
上述の2ステップ法及びその他の方法を用いた特定の
代表的化合物の合成は、その他のものの合成と同様に以
下に公開する。
例2 7−エトキシメチルカルボニル−8−オクソグア
ノシン(22935) 表題化合物を、ステップ1のアルキル化剤として、エ
チルブロモアセテートを用いた例1の2ステップ操作に
従って合成し、mp167〜172℃の白色粉末として、対応す
る1−アミノ化合物から10パーセントの収率で得た。
NMR(DMSO−d):10.9(bs,H);6.5(bs,2H);5.6(d,J
=5Hz,1H)。
IR(KBr):1680,1620及び1420cm-1
C14H19N5O8−1/2H2Oから計算した理論値 C,42.64;H,5.11;N,17.76 実験値 C,42.44;H,4.71;N,17.73 上述の反応中、エチルブロモアセテートの、2−クロ
ロアセトアミド又はN−炭化水素又はN−アルカノール
置換2−クロロアセトアミドでの置換えは、対応する7
−カルボキサミドメチル−8−オクゾグアノシン(又
は、一般式CONR5R6(式中R5及びR6は先に説明したも
の)で表わされるカルボキサミド基を有する、対応する
置換アミド)を提供する。
同様に、エチルブロモアセテートの、2−ブロモエチ
ルメチルエーテル又は、2−ブロモエチルフェニルエー
テル(β−ブロモフェネトール)のような適当なハロエ
ーテルによる置換は、各々、対応する7−メトキシエチ
ル及びフェノキシエチル誘導体を提供する。
例3 7−カルボキシメチル−8−オクソグアノシン
(23642) 7−エトキシメチルカルボニル−8−オクソグアノシ
(1g、2.6mM;例2)、メタノール(5ml)及び1N NaOH
(5ml)の混合物を窒素雰囲気下、室温で4時間撹拌し
た。大部分のメタノールを減圧下で除去した後、その残
査を水(50ml)とともに加熱した。この溶液を0℃で1N
HClを用いpH5まで酸性化した。この反応産物は分取用
のC−18のカラムによる逆相高速液体クロマトグランフ
ィー(HPLC)を用いて精製し、mp230℃以上、白色粉末
として、31パーセントの収率で表題化合物が得られた。
NMR(DMSO−d6):δ10.9(bs,1H);6.5(bs,2H)5.6
(d,J=5Hz,1H);4.4(bs,2H)。
IR(KBr):1640,1600及び1460cm-1
C12H15N5O8から計算した理論値 C,40.34;H,4.23;N,19.60 実験値 C,35.71;H,3.52;N,17.37 例4 7−〔3−(ジメチルアミノ)プロピル〕−8−
オキソグアノシン−塩酸塩二水和物(22943) アルキル化剤として、3−N,N−ジメチルアミノプロ
ピルクロライド塩酸塩を用い、塩基として炭酸カリウム
を用い、及び脱アミノ化産物を2−プロパノール中等モ
ル量のHClで処理する、例1の2ステップ操作に従っ
た。表題化合物はmp180℃(分解)、白色粉末として1
−アミノ化合物から40パーセントの収率で回収された。
NMR(DMSO−d6):δ2.7(S,6H);5.57(d,J=5Hz,1
H);6.91(bs,2H);10.70(bs,1H);11.31(bs,1H)。
IR(KBr):1670,1625及び1590cm-1
C15H24N6O6−HCl−2H2Oから計算した理論値 C,39.43;H,6.40;N,18.40 実験値 C,39.31;H,6.15;N,18.07 例5 7−〔2−(ピペリジノ)エチル〕−−8−オク
ソグアノシン−塩酸塩一水和物(23090) アルキル化剤として2−ピペリジノエチルクロライド
を用いること以外、例4の操作に従がい、表題化合物
を、mp157℃(分解)淡黄色粉末として、1−アミン化
合物から34パーセントの収率で得た。
NMR(DMSO−d6):δ6.65(bs,2H);9.97(br,1H);11.
22(bs,1H)。
IR(KBr):1700,1670,1620及び1590cm-1
C17H26N6O6−HCl−H2Oから計算した理論値 C,43.92;H,6.29;N,18.08 実験値 C,43.99;H,6.39;N,17.93 例6 8−(2−プロペニルメルカプト)グアノシン
(22300) アリルブロミド(8g,63.5mM)を、8−チオクソグア
ノシン(8MGno,20g、63.5mM)及び炭酸カリウム(10g、
72mM)のジメチルホルムアミド(DMF)(300ml)溶液に
加え、この混合物を45℃に加熱し、90分間撹拌した。
その後、この混合物を室温まで冷却し、ジエチルエー
テル(1.4)及び酢酸(5ml)の溶液中に注いだ。生成
した固体を濾過し、水(250ml)、アセトン(200ml)及
びジエチルエーテルで洗浄した後、60℃のオーブンで乾
燥して表題のチオエーテル(14.7g、67パーセント収
率)を、mp225℃(分解)白色粉末として得た。
C13H17N5O5Sから計算した理論値 C,43.93;H,4.82;N,19.71 実験値 C,44.10;H,4.82;N,19.69 例7 8−(2−ブテニルメルカプト)グアノシン(22
435) アリルブロミドの代りに2−ブテニルクロリドを用い
ること以外、8−(2−プロペニルメルカプト)グアノ
シンの合成のための上述の操作に従って、表題化合物
を、mp210℃(分解)、白色粉末として、48パーセント
収率で得た。
NMR(DMSO−d6):δ6.3(bs,2H);5.6(d,J=5Hz,1
H);1.6(d,J=6Hz,3H)。
IR(KBr):1690,1630,1600,1510及び1365cm-1
C14H19N5O5Sから計算した理論値 C,45.52;H,5.18;N,18.96 実験値 C,45.38;H,5.32;N,18.79 例8 8−(シンナミルメルカプト)グアノシン(2235
9) アリルブロミドの代りにシンナミルブロミドを用いる
以外は、8−(2−プロペニルメルカプト)グアノシン
(例6)の合成操作に従がい、表題化合物を、mp−172
℃(分解)、にぶい白色粉末として、33パーセントの収
率で得た。
NMR(DMSO−d6):δ7.25(br,5H);6.7−6.2(m,4H);
5.7(d,J=5Hz,1H)。
IR(KBr):1690,1640及び1600cm-1
C19H21N5O5Sから計算した理論値 C,52.89;H,2.91;N,16.23 実験値 C,53.26;H,4.90;N,16.08 例9 1−アミノ−7−(2,3−エポキシプロピル)−
8−オクソグアノシン アルキル化剤としてエピブロモヒドリンを用い、例1
のステップ1の一般的操作に従がい、粗生成物として表
題化合物を得た。精製は行なわなかった。
例10 7−〔2−ヒドロキシ−3−(フェニルチオ)プ
ロピル〕−8−オクソグアノシン半水和物(24331) DMF(150ml)中、例9の粗生成物(3g、5.4mM)及び
チオフェノール(5g、45.4mM)の混合物を、80℃の湯浴
中、4時間加熱した。冷却、大部分の溶媒の減圧除去、
残渣の水への溶解及び分取用逆相HPLC(C−18)による
精製の後、表題化合物の1−アミノ誘導体が、mp135〜1
37℃のにぶい白色粉末として、収率52パーセントで得ら
れた。
NMR(DMSO−d6):δ7.3(m,5H);7.15(bs,2H)5.6
(d,J=5Hz,1H);5.35(s,2H)。
IR(KBr):1700及び1580cm-1
上で合成した1−アミノ誘導体を用い、例1のステッ
プ2の脱アミノ化操作に従がい、表題化合物を、mp180
〜182℃褐色固体として、45パーセントの収率で得た。
NMR(DMSO−d6):δ7.3(bs,5H);5.6(bs,2H);5.7
(d,J=5Hz,1H)。
IR(KBr):1690,1635,1600及び1100cm-1
C19H23N5O7S−1/2H2Oから計算した理論値 C,48.09;H,5.10;N,14.76 実験値 C,48.16;H,5.11;N,15.04 例11 7−〔3−(3,4−ジメトキシフェネチルアミ
ノ)−2−ヒドロキシ〕プロピル−8−オクソグアノシ
ン−塩酸塩一水和物(24364) チオフェノールの代りに3,4−ジメトキシフェネチル
アミンを用いることにより、例10の1−アミノ誘導体と
同様の方法で、1−アミノ−7−〔3−(3,4−ジメト
キシフェネチルアミノ)−2−ヒドロキシプロピル〕−
8−オクソグアノシン(24330)を合成した。この1−
アミノ誘導体は、mp156−158℃、にぶい白色粉末とし
て、40パーセントの収率で合成された。
NMR(DMSO−d6):δ7.0(bs,3H);6.9−6.4(m,3H);
5.3(s,2H);3.7(s,6H)。
IR(KBr):1670,1615及び1580cm-1
上で合成した1−アミノ誘導体を用い、例1(及び例
10)のステップ2の脱アミノ操作に従がい、表題化合物
を、mp163〜170(分解)、淡褐色粉末として、55パーセ
ントの収率で合成した。
NMR(DMSO−d6):δ8.9(bs,1H);6.8(M,5H);5.6
(d,J=5Hz,1H);5.59及び5.62(両s,3H各々)。
IR(KBr):1680,1640,1600及び1030cm-1
C23H32N6O9−HCl−H2から計算した理論値 C,46.74;H,5.97;N,14.22 実験値 C,46.85;H,6.01;N,14.25 例12 7−(3−アジド−2−ヒドロキシプロピル)−
8−オクソグアノシン一水和物(24670) 例10及び例11の操作に従がい、例9の粗エポキシドと
アジ化ナトリウムを反応させることにより、1−アミノ
−7−(3−アジド−2−ヒドロキシプロピル)−8−
オクソグアノシン(24332)を合成した。その1−アミ
ノ誘導体は、mp180〜182℃(分解)、白色結晶として、
35パーセント収率で合成された。
NMR(DMSO−d6):δ7.1(bs,2H);5.6(d,J=5Hz,1
H)。
IR(KBr):2140,1690及び1550cm-1
すぐ上に述べた1−アミノ誘導体(24332)を用い、
例1(及び例10及び例11)のステップ2の脱アミノ化反
応操作に従がい、表題化合物を得た。この表題化合物
は、mp138〜141℃(分解)、にぶい白色粉末として、30
パーセント収率で得られた。
NMR(DMSO−d6):δ6.4(bs,2H);5.6(d,J=5Hz,1
H)。
IR(KBr):3600−3000,2110,1690及び1600cm-1
C13H18N8O7−H2Oから計算した理論値 C,37.50;H,4.48;N,26.91 実験値 C,38.06;H,4.79;N,26.67 例13 7−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−8−オク
ソグアノシン一水和物(24292) 例10〜12の操作に従がい、例9の粗エポキシドと水を
反応させることにより、1−アミノ−7−(2,3−ジヒ
ドロキシプロピル)−8−オクソグアノシン(24457)
を合成した。この1−アミノ誘導体は、mp210〜212℃
(分解)、にぶい白色粉末として、55パーセントの収率
で得られた。
NMR(DMSO−d6):δ6.9(bs,2H);5.55(d,J=4.5Hz,1
H);5.3(bs,2H)。
IR(KBr):1700,1670及び1600cm-1
表題化合物は、直前に述べた1−アミノ誘導体(2445
7)を用い、例1(及び例10〜12)のステップ2の脱ア
ミノ化反応操作に従がって得られた。この表題化合物
は、mp195〜196℃、白色粉末として、35パーセントの収
率で得られた。
NMR(DMSO−d6):δ10.7(bs,1H);6.5(bs,2H);5.6
(d,J=5Hz,1H)。
IR(KBr):1680,1640及び1660cm-1
C13H19N5O8−H2Oから計算した理論値 C,39.90;H,5.41;N,17.90 実験値 C,39.67;H,5.32;N,17.52 例14 7−〔3−〔4−(4−フルオロフェニル)ピペ
ラジニル〕−2−ヒドロキシプロピル〕−8−オクソグ
アノシン半水和物(24455) この表題化合物は、例10〜13の操作に従がい、4−
(4−フルオロフェニル)ピペラジンと例9の粗エポキ
シドを反応させ、ついで生成した7−ヘテロ原子置換炭
化水素−1−アミノ誘導体を、例10〜13で議論されてい
るように脱アミノ化することにより合成した。この表題
化合物は、mp178〜181℃白色粉末として、総収率25パー
セントで得られた。
NMR(DMSO−d6):δ6.8〜7.1(m,4H);6.3(bs,2H)5.
2(d,J=5Hz,1H)。
IR(KBr):1690,1600及び1390cm-1
C23H30FN7O7−1/2H2Oから計算した理論値 C,50.73;H,5.74;N,18.00 実験値 C,50.94;H,5.76;N,17.74 例15 7−〔2−(4−クロロフェニル)−2−オクソ
エチル〕−8−オクソグアノシン(23880) アルキル化剤として、2−ブロモ−4′−クロロアセ
トフェノンを用いた、例1の2ステップ操作に従がい、
表題化合物を、mp230℃以上、淡褐色粉末として、35パ
ーセントの収率で得られた。
NMR(DMSO−d6):δ10.7(bs,1H);8.1(d,J=10Hz,2
H)7.7(d,J=10Hz,2H),6.5(bs,2H);5.6(d,J=5Hz,
1H),5.3(s,2H)。
IR(KBr):1700,1680及び1630cm-1
C18H18ClN5O7から計算した理論値 C,47.85;H,4.02;N,15.50 実験値 C,47.32;H,3.98;N,15.40 例16 7−(4−ニトロベンジル)−8−オクソグアノ
シン(23756) アルキル化剤として、4−ニトロベンジルブロミドを
用いて、例1の2ステップ操作に従がい、表題化合物
を、mp230℃以上、黄色粉末として、10パーセントの収
率で得た。
NMR(DMSO−d6):δ10.8(bs,1H);8.3(d,J=10Hz,2
H);7.6(d,J=10Hz,2H),6.5(bs,2H);5.6(d,J=5H
z,1H)。
IR(KBr):1680,1640,1600及び1520cm-1
C17H18N6O8−1/2H2Oから計算した理論値 C,46.11;H,4.32;N,18.98 実験値 C,46.48;H,4.04;N,18.72 例17 7−(4−メトキシベンジル)−8−オクソグア
ノシン(23890) アルキル化剤として4−メトキシベンジルクロリドを
用いて、例1の2ステップ操作に従がい、表題化合物
を、mp230℃以上、ベージュ色粉末として、7パーセン
ト収率で得た。
NMR(DMSO−d6):δ10.8(bs,1H);7.2(d,J=10Hz,2
H)6.8(d,J=10Hz,2H),6.4(bs,2H);5.5(d,J=5Hz,
1H),3.7(s,3H)。
IR(KBr):1670,1600,1510,1450及び1250cm-1
C18H27N3O7−1/2H2Oから計算した理論値 C,50.47;H,5.18;N,16.35 実験値 C,50.85;H,5.12;N,16.20 例18 7−(2−クロロエチル)−8−オクソグアノシ
ン(24599) 表題化合物は、アルキル化剤として、クロロエチルブ
ロミドを用いた、例1の一般的な2ステップ合成に従が
い、mp192℃(分解)、にぶい白色粉末として、収率27
パーセントで得た。
NMR(DMSO−d6):δ(br,1H);6.9(bs,2H);5.8(d,J
=5Hz,1H)。
IR(KBr):1680及び1640cm-1
C12H16ClN5O6−3/2H2Oから計算した理論値 C,37.07;H,4.93;N,18.02 実験値 C,36.65;H,4.67;N,18.18 例19 7−ヘテロ原子置換炭化水素−8−セレノクソグ
アノシン誘導体 7−ヘテロ原子置換炭化水素−8−セレノクソグアノ
シン誘導体は、先にその合成を論議した、適当に保護し
た、対応する7−ヘテロ原子置換炭化水素−8−チオク
ソ誘導体から合成した。従って、7−ヘテロ原子置換炭
化水素−8−チオクソグアノシンを、DMSOのような溶媒
中、ヨウ化メチルのようなs−アルキル化剤と反応させ
る。それからこのようにして得られたs−アルキル化産
物をセレン化ナトリウムと反応させ、7−ヘテロ原子置
換炭化水素−8−セレノクソグアノシン誘導体を生成す
る。それから、この目産産物は、逆相HPLCにより、この
反応混合物から得ることができる。
例20 7−(2−アリル)−8−チオクソグアノシン
(22444) 表題化合物は、転位操作を用い、8−(2−プロペニ
ルメルカプト)グアノシン(22300;例6)から合成し
た。
ビストリメチルシリルアセトアミド(72g、354.7mM)
を、クロロホルム中(500ml)、出発物質としての8−
(2−プロペニルメルカプト)−グアノシンのサスペン
ジョン(20g、56.3mM)に添加し、この混合物をN2雰囲
気下、16時間還流した。冷却後、溶媒の大部分を減圧下
で除去し、その残査を減圧下で、6時間、40℃に保温し
た。
この油状残査をテトラヒドロフラン(500ml)、PdCl2
(10.3g、58.3mM)及びベンゾニトリル(12.1g、117m
M)と混合し、生成した混合物をN2雰囲気下、3時間還
流した。その後、この混合物を室温まで冷やし、さらに
ピリジン(25ml)を加えて、一晩(約16時間)撹拌し
た。この混合物をシリカゲルに通して濾過し、ついで塩
化メチレン(2×300ml)を用いて洗浄した。合せた濾
液を減圧下で濃縮し、その残査を水、メタノール及び酢
酸の混合物(500ml、10:10:1)と混合して、さらに約16
時間撹拌した。
添加した溶媒の大部分を減圧下で除去し、その残査を
DMF(1)に溶解してから、活性炭で処理した。この
ようにして得たサスベンジョンを、セライト床を通して
濾過し、その濾液を減圧下で濃縮した。この残査をメタ
ノールで処理し、生成した固体を濾過し、アセトンで洗
浄してから、60℃のオーブンで乾燥してから、mp230℃
以上のにぶい白色粉末として、7−アリル−8−チオク
ソグアノシン(8.5g、収率42.5パーセント)を得た。
NMR(DMSO−d6):δ5.90(m,1H);6.32(d,J=5Hz,1
H),6.56(bs,2H);10.60(bs,1H)。
IR(KBr):1700,1635,1605及び1450cm-1
C13H17N5O5Sから計算した理論値 C,43.93;H,4.82;N,19.71 実験値 C,43.96;H,4.87;N,19.62 例21 7−ヘテロ原子置換炭化水素−8−シアミノイミ
ノ−グアノシン誘導体 これら誘導体の出発物質として、対応する7−ヘテロ
原子置換炭化水素−8−チオクソグアノシン誘導体を使
用する。典型的合成においては、ジメチルスルホキシド
(DMSO)に溶かした28mMの原料チオクソグアノシンに、
ヨウ化メチル(42mM)を添加する。この添加は、室温及
び窒素雰囲気下で行なう。生じた混合物を約3時間撹拌
してから、約0℃に冷却する。これにシアナミド(約57
mM)を加え、つづいて水素化ナトリウム(60%油サスベ
ンジョン、5mM)を加える。この反応混合物を室温まで
温め、約1時間撹拌する。
その後、この反応混合物を約1.5リットルのジエチル
エーテルに注ぎ、約10分間撹拌する。このエーテル層を
デカンテーションし、残留分をさらに約50mlの酢酸を含
む1.5リットルのジエチルエーテルで抽出する。このエ
ーテル層を再びデカンテーションし、その残留分を水に
溶解する。(約500ml)。目的とする化合物は、その水
層から、逆相HPLC(C−18)を用いて精製する。
例22 低級アルキリデンジオキシ誘導体 先の述べた化合物の1つの低級アルキリデンジオキシ
誘導体は、次に示すイソプロピリデン誘導体の合成で例
示される。
7−ヘテロ原子置換炭化水素−8−オクソグアノシン
(17mM)、2,2−ジメトキシプロパン(41mM)、アセト
ン(200ml)及び濃硫酸(10滴)の混合物を、室温でN2
雰囲気下、52時間撹拌する。この混合物を0℃まで冷や
してから濃アンモニア水(5ml)で処理する。液体の大
部分を減圧下で除去し、生成した固体を濾過する。この
濾過した固体を水、アセトン及びジエチルエーテルで洗
浄してから、60℃の真空オーブンで乾燥し、目的の誘導
体を得る。同様の操作を、8−チオクソ、8−セレノク
ソ及び8−シアノイミノ誘導体についても行った。
例23 7−ヘテロ原子置換炭化水素−8−オクソ−
2′、3′−D−イソプロピリデン−5′−ベンゾイル
グアノシン 例22で述べたイソプロピリデン誘導体(3mM)、トリ
エチルアミン(3ml)、ベンゾイルクロリド(3mM)及び
塩化メチレン(100ml)を含む混合物を、室温で16時間
撹拌する。その後この混合物を水中に注ぎ、塩化メチレ
ン層を分離してから、その水層をさらに塩化メチレン
(2×150ml)で抽出する。
塩化メチレン層を合せて、Na2SO4で乾燥した後、その
溶媒を減圧下で除去する。その残査をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製する。
5′−アセチル誘導体はベンゾイルクロリドの代りに
無水酢酸を用いることで合成する。8−チオクソ、8−
セレノクソ、及び8−シアニミノ誘導体も同様に合成す
る。
例24 7−ヘテロ原子置換炭化水素−8−チオクソ−
2′,3′,5′−トリアセチルグアノシン この合成は、リボシル環のアシル化操作の代表例であ
る。
4−N,N−ジメチルアミノピリジン(10mg)を、7−
ヘテロ原子置換炭化水素−8−チオクソグアノシン(3m
M)、トリエチルアミン(2ml)、無水酢酸(15mM、代用
物として低級アシルクロリド又はベンゾイルクロリドを
用いることができる)及び塩化メチレン(50ml)の混合
物に加える。生成した反応混合物を室温、窒素雰囲気
下、16時間撹拌する。
その後さらに塩化メチレン(50ml)を加え、この溶液
を1N HCl、ブライン及び水で洗浄する。その後この溶液
をNa2SO4で乾燥する。溶媒を減圧下で除去した後、この
残査をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製す
る。
同様な操作を8−オクソ、8−セレノクソ及び8−シ
アニミド誘導体に対して行う。
B.投与用の代表的組成物 本発明の化合物を投与するのに適している代表的固体
及び液体組成物を代表的活性成分として、より好ましい
グアニンヌクレオシド誘導体5個を用いて以下に説明す
る。
錠 剤 錠剤は以下の成分から調合する。
重量比 7−(2−(クロロエチル)−8− 2.5 オクソグアノシン ラクトース粉末 36.4 コーンスターチ、乾燥型 34.5 微粉末SiO2 5.6 ポリビニルピロリドン 0.6 ステアリン酸マグネシウム 0.4 80.0 グアノシン誘導体をラクトース、25重量部のコーンス
ターチ及び4.0重量部のSiO2と完全に混合する。この混
合物をさらに均一になるように、ポリビニルピロリドン
の5%エタノール溶液で湿潤化する。この湿潤化を1ミ
リメートルメッシュスクリーンに通して粒状化する。生
成した粒状物を60℃の乾燥室で約24時間かけて乾燥す
る。乾燥した粒状化物を再び1ミリメートルメッシュス
クリーンに通す。70.0部の得られた粒状物を予め1ミリ
メートルメッシュスクリーンに通した、SiO2の残分、コ
ーンスターチの残分及び全てのステアリン酸マグネシウ
ムを含む混合物と、適当なミキサー内で混合する。この
ようにして得た混合物を、各々800ミリグラムで、グア
ノシンを25ミリグラム含む錠剤に成型する。
スターチカプセル カプセル内容物は以下の成分から調合する 重量部 7−(エトキシメチルカルボニル) −8−オクソグアノシン 10.0 ラクトース 450.0 コーンスターチ 540.0 1000.0 グアノシン誘導体を徐々にラクトースと混合する。全
てのラクトースを混合したとき、この得られた混合物を
コーンスターチと混合する。それからこの混合物、10グ
ラムをカプセルに納める。各カプセルは、グアノシン誘
導体1.0ミリグラムを含んでいる。
錠 剤 各々50ミリグラムの7−(4−ニトロベンジル)−8
−オクソグアノシンを含む10000錠からなるロットを、
次に示すタイプ及び量の成分から調製する。
7−(4−ニトロベンジル) −8−オクソグアノシン 500g リン酸二カルシウム 1000g メチルセルロース、 U.S.P.(15cps) 75g タルク 150g コーンスターチ 250g ステアリン酸マグネシウム 25g 2000g グアノシン誘導体及びリン酸二カルシウムをよく混合
し、水中7.5パーセントのメチルセルロースで粒状化し
たのち、No.8スクリーン(米国標準ふるいシリーズ)を
通してから、注意深く乾燥する。乾燥した粒状物をNo.1
2スクリーン(米国標準ふるいシリーズ)に通し、タル
ク、スターチ及びステアリン酸マグネシウムと完全に混
合してから錠剤に成型する。
注射用製剤 皮下又は腹腔内注射に適し、かつ5ミリリットル成分
中、50ミリグラムの7−カルボキサミドメチル−8−オ
クソグアノシンを含む無菌製剤は、以下のタイプ及び量
の成分から調合する。
7−カルボキサミドメチル −8−オクソグアノシン 5g 生理食塩水 98ml ゴマ油 2ml グアノシン誘導体及び食塩水を混合し、十分超音波処
理を行ない実質的に均一な分散物を作る。その後、ゴマ
油を混合し、ついでこの混合物を同様に均一化してエマ
ルジョンを得る。このエマルジョン化の後、本無菌製剤
の最終容積の5から15パーセントを週に1回の皮下又は
原腔内注射により体液性免疫を増加させる。
経口用の水性製剤 5ミリリットル(ティースプーン1杯)中25ミリグラ
ムの7−(4−メトキシベンジル)−8−オクソグアノ
シンを含む経口用水性製剤は以下の成分から調合する。
7−(4−メトキシベンジル)−8−オクソグアノシン 5.0g メチルパラベン、U.S.P. 0.75g プロピルパラベン、U.S.P. 0.25g サッカリンナトリウム 1.25g チクロナトリウム 0.25g グリセリン 300ml トラガカントガム 1.0g オレンジオイルフレーバー 1.0g F.D.及びC.オレンジ色素 0.75g 脱イオン水 1 (最終容積) C.方法 リンパ球培養 血清含有培養培地を100ミリリットル当り次に示すも
のを含むよう調製する;91.9ミリリットルRPMI1640(フ
ローラボラトリーズ社、MD州ロックビル)、0.1ミリリ
ットルの100×グルタミン、1.0ミリリットルの10×ピル
ビン酸ナトリウム、1.0ミリリットルの50×非必須アミ
ノ酸、1ミリリットルのペニシリンG104ユニット及び10
4マイクログラムのストレプトマイシンを含む水溶液及
び5.0ミリリットルのウシ胎児血清(FCS)の認定ロッ
ト。これらの成分を明確に均一となるよう混合する。脾
細胞サスペンジョン及び脾蔵B細胞濃縮物は、グッドマ
ン(Goodman)等(ジャーナル・オブ・イムノロジー
(J.Immunol.),121,1905(1978))の方法により調製
する。
羊赤血球(SRBC)に対する一時体液性免疫応答の評価
のため、5×106〜107個のネズミ脾蔵細胞を免疫原存在
下、5%FCS含有培地1.0ミリリットル中4〜5日間培養
する。細胞は、毎分7サイクルの頻度で振盪する組織培
養箱(CA州、デルマー、CBSサイエンティフィック製)
を用い、10%CO2含有空気の加湿雰囲気下、37℃で培養
トレー(MA州、ケンブリッジ、コスター社製)中で培養
する。プールしたSRBCはCO州、デンバー、コロラド・セ
ラム社から入手できる。
ヒトの末梢血液リンパ球(PBL)はフィコールジアト
リゾエート密度勾配遠心により正常ヘパリン化静脈血液
から調製する。ウィソクキ(Wysocki)及びサトー(Sat
o)(プロシーディング・イン・ナショナル・アカデミ
ー・オブ・サイエンス(Proc.Nat.Acad.Sci.)U.S.A.7
5,2844(1978))により報告され、また、カバグナロ
(Cavagnaro)及びオスバンド(Osband)(バイオテク
ニクス(Biotechniques),1月/2月、30(1983)により
修正されたように、PBLをヒスタミン・ウサギ血清アル
ブミンコートしたプラスチックペトリ皿(セレクト(Ce
ll−ect)No.2キット、MA州、ボストン、セラゲン社)
表面に付着させ、かつ非粘着性細胞をパンニングにより
回収することで、ヒスタミンのタイプ2レセプターをも
つサプレッサーT細胞をPBLから除去する。
これらの実験で使用する組織培養培地は次のように調
製する。87.9mlRPMI1640(MD州、ロックビル、フローラ
ボラトリーズ社)、0.1mlの100×グルタミン、1.0mlの
1.0MHEPESバッファ(MD州、ベセスダ、マイクロバイオ
ロジカルアソシエーツ)、1.0mlのペニシリンG104U及び
104マイクログラムのストレプトマイシン水溶液及び10m
lの新鮮なオートロガス熱失活化血漿が100ミリリットル
(ml)中に含まれている。SRBCに対する一次体液性免疫
応答を評価するため、リンパ細胞をIL−2(インターフ
ェロンγ活性を含まないヒトのIL−2の部分精製調製物
は、MD州、シルバースプリング、エレクトロ−ヌクレオ
ニクス社から入手された)及びグアニンヌクレオシド誘
導体とともに、抗原としての5×106個のSRBCを含む1.0
ml容積中、2×106/mlの密度で培養する。
プラーク形成細胞(PFC)検定 SRBCに対する抗体を分泌するPFCを、ジャーン(Jern
e)及びノージン(Nordin)(サイエンス(Science),
140,405(1963))の溶血プラーク検定法の修正法を用
いて4又は5日の培養後評価する。この細胞はプラーク
化する前に完全な培地に移す。すなわち、それらを標準
低Mrアガロース(CA州、リッチモンド、バイオラドラボ
ラトリーズ社)中でプラーク化し、SRBC吸着化したモル
モット補体なしで1.5時間インキュベーションした後、
補体存在下でインキュベーションする。
T細胞置換活性 5×106個の生存可能CBA/CaJマウスのB細胞を培養す
る。これらの細胞は脾細胞をまずT細胞のthy1.2抗原に
対する補体固定化モノクローナル抗体で処理し、つづい
て第2に補体で処理して存在するT細胞を溶解すること
により生ずる(MA州、ボストン、ニューイングランドニ
ュクリア社)。このように処理した細胞を0から10-4
ル濃度範囲の段階的量のグアノシン誘導体を含む血清培
地中、免疫原としての0.1パーセント(v/v)SRBC0.1ml
の有無の条件下で生育させる。その4日後に、SRBCに対
する直接的PFCを測定する。
マウス 週令8−16のCBA/CaJマウスは、ME州、バーハーバ
ー、ジャクソンラボラトリー社から購入する。CBA/Nマ
ウスの育種核は、MD州、ベセスダ、ナショナル・インス
チチュート・オブ・ヘルス、アンマルプロダクションセ
クションから提供される。全てのマウスは、ウェイン・
ラブ・ブロックス(Wayne Lab Blox)F6ペレット(IL
州、シカゴ、アライドミルス社)及びHClでpH3.0に酸性
化した塩素化水で維持する。
細胞調製物 脾蔵及び胸腺細胞サスペンションを、グッドマン(Go
odman)等(ジャーナル・オブ・イムノロジー(J.Immun
ol.),121,1905(1978))の方法により調製する。B
細胞濃縮物は108個の脾細胞を、モノクローナル抗thy1.
2抗体(MA州、ボストン、ニューイングランド・ニュー
クリア社)の1000倍希釈物で4℃、30分間処理すること
により調製する。処理した細胞を280×g、10分間遠心
することにより抗体を除き、その細胞は、CBA RBC吸着
化モルモット補体の6倍希釈物中、37℃で、45分間再懸
濁する。その後、細胞を洗浄し、先に述べたように培養
する。
注 射 マウスは、50μgのTNP−BSAを含む溶液の腹腔内注射
を受ける。この免疫化注射の約30分以内、6匹のマウス
の2グループは各々5mg/mlで存在するグアノシンを含
む、100パーセントゴマ油又は生理食塩水中で超音波処
理した2パーセント(v/v)ゴマ油溶液中の、本発明の
グアノシンの0.2ml i.p.注射を受ける。6匹のマウスの
第3のグループは免疫化は受けるがグアノシン誘導体は
受けない。抗TNP−BSA抗体値は、その後、標準的技術を
用いて測定する。
本発明は好ましい態様に関して説明してきた。公開さ
れた事項の修正、そして、または変化が本発明の範囲を
逸脱することなしに行なうことができることは、当業者
にとって明白なものであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート チェン アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08502 ベル ミード ビヴァリー ド ライヴ 39 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07H 19/16 A61K 31/70 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: (式中、xはO、S、Se又はNCNであり、R1はエチル基
    よりも長く、かつデシル基より短いヘテロ原子置換炭化
    水素基で、かつ、生理的pH値でイオン電荷を持たないも
    のであり、 R2及びR3は水素、水酸基、低級アルコキシ基、低級アル
    カノイロキシ基及びベンゾキシ基からなる群から選ばれ
    る、同じ若しくは異なる基であるか、又は、R2及びR3
    共に低級アルキリデンジオキシ基を構成し、 R4は水素、低級アルカノイル基及びベンゾイル基からな
    る群から選ばれる基である。) で表わされる、置換グアニンヌクレオシド誘導体、又は
    その医薬的に許容される、非毒性の塩基付加塩。
  2. 【請求項2】上記R1基がおよそヘプチル基の長さよりも
    短い、請求項1記載の置換グアニンヌクレオシド誘導
    体。
  3. 【請求項3】R1基がハロゲン置換アルキル基、低級アル
    コキシ低級アルキルカルボニル基、カルボキサミド部分
    が一般式CONR5R6(式中、R5及びR6は、水素、低級アル
    キル基及びC2−C3のヒドロキシアルキル基からなる群か
    ら選ばれる、同じ若しくは異なるものか、若しくはNR5R
    6が共に環内原子5又は6個のヘテロ環を形成してい
    る。)で表わされるカルボキサミド置換低級アルキル
    基、低級アルコキシ低級アルキル基、及び水素原子に比
    べ電子吸収性の一官能基でフェニル環が置換を受けたベ
    ンジル基からなる群から選ばれたものである、請求項2
    記載の置換グアニンヌクレオシド誘導体。
  4. 【請求項4】R1が2−クロロエチル、4−ニトロベンジ
    ル、4−メトキシベンジル、メトキシエチル、エトキシ
    メチルカルボニル、及びカルボキサミドメチル基からな
    る群から選ばれるものであり、かつ、xがOである、請
    求項1記載の置換グアニンヌクレオシド誘導体。
  5. 【請求項5】R2及びR3が水酸基であり、かつ、R4が水素
    である、請求項4記載の置換グアニンヌクレオシド誘導
    体。
  6. 【請求項6】上記グアノシンヌクレオシド誘導体が、7
    −エトキシメチルカルボニル−8−オクソグアノシン、
    7−(4−ニトロベンジル)−8−オクソグアノシン、
    7−(4−メトキシベンジル)−8−オクソグアノシ
    ン、7−(2−クロロエチル)−8−オクソグアノシ
    ン、7−カルバモイルメチル−8−オクソグアノシン、
    7−(2,3−ジヒドロプロピル)−8−オクソグアノシ
    ン及び7−メトキシエチル−8−オクソグアノシンから
    なる群から選ばれるものである、請求項1記載の置換グ
    アノシンヌクレオシド誘導体。
  7. 【請求項7】請求項1記載の、免疫増強性の置換グアニ
    ンヌクレオシド誘導体を、免疫強化効果量混合した、希
    釈量の生理的に許容されるキャリヤーを含む免疫応答増
    強剤。
  8. 【請求項8】xがO又はSである、請求項7記載の免疫
    応答増強剤。
  9. 【請求項9】R2及びR3が水酸基であり、かつ、R4が水素
    である、請求項8記載の免疫応答増強剤。
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