JP2789051B2 - 燃焼器の室温制御装置 - Google Patents

燃焼器の室温制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は燃焼器における室温制御装置、特に室温検知
装置に関するものである。
従来の技術 従来のこの種の制御装置はサーミスタにより室温を検
出し、この室温と予め設定された設定温度とにより、燃
焼量を制御し、室温を一定にするか、又はサーミスタに
より室温を検出するとともに、湿度センサにより湿度を
検出し、室温と湿度と設定温度により燃焼量を制御し、
体感温度が一定となるようにしていた。
発明が解決しようとする課題 室温が一定であっても風速が大きいときは人間は寒く
感じる。即ち体感温度は低く感じる。又冷えきった部屋
で暖房して室温が設定温度になっても冷輻射により人間
は寒く感じる。即ち体感温度は低く感じる。しかし従来
の方法ではサーミスタで室温しか検出していないので、
風速および冷輻射をフィードバックできない。従って定
常時と同一温度(室温)でも寒いという問題があった。
課題を解決するための手段 本発明では室温を検出するサーミスタに定電流を流す
とともに、自己発熱させ、サーミスタの抵抗値変化を電
圧変化(サーミスタの両端電圧)に直し、この値をA/D
変換回路でアナログ値をデジタル値に変換し、その値と
設定温度(デジタル値)とによってマイコンで燃焼量を
制御するようにし、サーミスタの抵抗値が低くなればな
るほど燃焼量が大となるようにするものである。
作用 サーミスタに定電流を流し、自己発熱させているた
め、室温が一定でも風速が強い場合にはサーミスタから
うばう熱量が大きくなり、サーミスタの(みかけ上の)
温度は低くなる。従って抵抗が低くなり、燃焼量が増大
する。また冷輻射の影響が大きい場合にもサーミスタの
自己発熱の熱がうばわれるので、サーミスタの温度が低
くなる。従ってサーミスタの抵抗が低くなり、燃焼量が
増大する。従って体感温度は一定となる。
実施例 本発明の一実施例を図面とともに説明する。
1は商用電源で、灯油を気化させる気化器を加熱する
ためのヒータ2、灯油を供給するためのポンプ3、バー
ナを点火させる点火器4、燃焼したガスを温風として送
り出す温風ファン5、マイコン6等の直流電源用トラン
ス7等へ電源を供給する。トランス7の出力はブリッジ
ダイオード8によって整流され、コンデンサ9によって
平滑化された電源13となり、レギュレータ10、コンデン
サ11によって定電圧化された電源14となる。サーミスタ
15にはオペアンプ16、トランジスタ17、固定抵抗18、6
0、61、ダイオード62よりなる定電流回路によって定電
流化された電流が流れ、自己発熱をしている。サーミス
タ15の抵抗値は電圧値(アナログ値)に変換されるこの
電圧値をマイコン6の出力ポート6−1、6−2、6−
3、6−4、入力ポート6−5、抵抗19〜26、コンパレ
ータ27に加えてA/D変換回路を構成し、デジタル値に変
換し、マイコン6の内部で処理する。マイコン6の出力
ポート6−6〜6−10はドライバー28−1〜28−5を介
してホトトライアック29、リレー30、ホトカプラ31、リ
レー32、ホトトライアック33を制御する。抵抗34〜36は
制限抵抗であり、ダイオード37〜38はフライホイルダイ
オードである。ホトトライアック34は抵抗39を介してト
ライアック40に接続し、トライアック40を介してヒータ
2を制御する。リレー30の接点はブリッジダイオード41
を接続し、制限抵抗42を介し、コンデンサ43を接続し、
ポンプ3用の直流電源を制御する。抵抗44〜50、ツェナ
ーダイオード51、コンデンサ52、53、SCR54、55、ダイ
オード56、57、58、ダイアック59によってワンショット
マルチバイブレータを構成し、ポンプ3を駆動する。ワ
ンショットマルチバイブレータの入力はホトカプラ31に
よって制御される。即ちワンショットマルチバイブレー
タの動作はホトカプラ31がオンすると、SCR51がオン
し、ホトカプラ31がオフしてからある一定時間経過して
SCR54はオフし、ポンプ3に電源を供給する時間は、ホ
トカプラ31がオンする時間とある一定時間との和とする
回路である。ホトカプラ31がオンするのはマイコン6の
プログラムで行ない、その時間を約1msecになるように
し、周波数としては6、7〜22Hzになるようにしてお
く。ある一定時間を規定するのは抵抗47、48、コンデン
サ53による充電時間とダイアック59のブレークオーバー
電圧と、抵抗47、コンデンサ53の放電時間である。これ
を4msec位にしておく。リレー32は点火器4を制御する
リレーである。ホトトライアック33はファンモータ5を
制御するホトトライアックである。マイコン6のプログ
ラムは運転SW(図示せず)が押された場合にはマイコン
6の出力ポート6−6よりオン信号を出し、ドライバー
28−1をオンさせ、ホトトライアック29をオンさせ、ト
ライアック40をオンさせる。トライアックがオンするの
でヒータ2は通電され気化器を加熱する。気化器の温度
を気化サーミスタ(図示せず)で検出する。気化器サー
ミスタの温度が225℃になったらマイコン6の出力ポー
ト6−7、6−8、6−9より点火指令(6−7はオン
信号、6−8はパルス信号、6−9は一定時間約5〜10
秒オン信号)を出す。ドライバー28−2、リレー30はオ
ンし、ドライバー28−3、ホトカプラ31はパルス的にオ
ンするので、ポンプ3はパルス巾5msec、周波数22Hz
(点火時はこの周波数になるようにしておく)でオンす
る。ポンプ3は動作を開始し、バーナ(図示せず)へ灯
油を気化器を介して供給する。ドライバー28−4、リレ
ー32をオンさせ、点火器4を一定時間動作させる。従っ
て、バーナは着火する。点火器4は一定時間後停止す
る。気化器サーミスタの温度が280℃になったら、マイ
コン6の出力ポート6−6はオフ信号を出す。ドライバ
ー28−1、ホトトライアック34、トライアック40をオフ
させ、ヒータ2への通電を停止させる。気化器温度が一
定となるように制御する。また、点火指令をマイコン6
が出した後ある一定時間10〜20秒経過後、出力ポート6
−10よりオン信号を出し、ドライバー28−5、ホトトラ
イアック23をオンさせる。そして、ファンモータ5が動
作し、温風が出て部屋を暖房する。この時、サーミスタ
15の出力と設定温度によって、出力ポート6−8よりパ
ルスの周波数を変化させ、ポンプ3のバーナへの灯油供
給量を制御する。ポンプ3のバーナへの灯油供給量は部
屋が定常状態となり、無風のときのサーミスタの抵抗値
を基準に予めマイコン6のメモリーに記憶させておき
(実際には電圧におきかえ、さらにデジタル値に直した
値)サーミスタ15の温度が基準の状態(定常状態で無風
のとき)での自己発熱の温度上昇分だけ差し引いた温度
が設定温度(マイコン内部ではデジタル電圧値に変換さ
れた値)に等しくなるように、出力ポート6−8より周
波数を変化させ、ポンプ3の周波数を変化させ、バーナ
への灯油供給量を変化させ、制御する。
本発明は以上の構成よりなるので、即ち、サーミスタ
15の温度が一定(設定温度+定常状態無風のとき自己発
熱の温度上昇)となるように燃焼量が制御される。
ここで、運転開始直後で部屋の温度は設定温度になっ
てもサーミスタ15は自己発熱しているので壁面や床面の
冷輻射の影響を受け、定常状態、無風での状態よりサー
ミスタ15の温度は低い温度となる。従って、サーミスタ
15の温度(マイコン内部ではデジタル電圧値)が設定温
度(マイコン内部ではデジタル電圧値)よりも低いの
で、マイコン6は温度を高めようと出力ポート6−8よ
り周波数の高いパルスを出力し、ポンプ3の動作周波数
を高め灯油の供給量を増加し、燃焼量を増加させる。従
って、部屋の温度は設定温度より高くなり、体感温度と
しては定常状態の温度と同じになる。一方、風がある場
合には部屋の温度は同じでも体感温度は低く感じる。し
かし風があるとサーミスタ15の自己発熱の熱を風でうば
うためサーミスタ15の温度は無風の状態より低くなる。
従って、マイコン6は温度を高めようと出力ポート6−
8より周波数の高いパルスを出力し、ポンプ3の動作周
波数を高め、灯油の供給量を増加し、燃焼量を増加す
る。従って部屋の温度は無風の状態に比べ高くなり、体
感温度としては定常状態の無風と同じになる。当然のこ
とながら定常状態、無風の場合にはサーミスタ15の熱は
余分にうばわれないので部屋の温度は設定温度と等しく
なり、体感温度は変化しない。即ちいかなる場合でも体
感温度を一定にしようと制御する。
発明の効果 本発明によれば、サーミスタに定電流を流して自己発
熱させ、その熱を冷輻射、風の影響を受けさせ、その分
補正をかける方式を採用しているので、体感温度が一定
となり快適性が向上する。しかも複雑なセンサとはなら
ない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す配線図である。 3……ポンプ、6……マイコン、15……サーミスタ、1
6、17、18、60、61、62……定電流回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サーミスタ(15)により室温を検出して燃
    焼量を変化させ、室温を設定温度に近づける室温制御装
    置において、定電流駆動され、自己発熱するサーミスタ
    (15)と、該サーミスタ(15)の抵抗変化を電圧変換
    し、さらにデジタル変換する変換器又はマイコン内ぞう
    のデジタル変換器と、該デジタル値を読み込み、予め設
    定してある設定温度と比較して燃焼量を変化させ、室温
    を制御する機能を有するマイコン(6)とを具備したこ
    とを特徴とする燃焼器の室温制御装置。
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