JP2787762B2 - 楽音発生装置のパラメータ設定装置 - Google Patents
楽音発生装置のパラメータ設定装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は楽音の音色を決定する複
数のパラメータを予め記憶された初期値から夫々任意の
値に設定して楽音を作成放音する楽音発生装置のパラメ
ータ設定装置に関するものである。 【0002】 【従来技術】従来、楽音発生装置のパラメータ設定装置
としては1つの音色を形成する複数のパラメータ夫々を
予め記憶された初期値から種々設定しているうち、設定
に戸惑った場合のために、全パラメータを再び初期値へ
イニシャライズするようにしたものが実現されている。 【0003】 【従来技術の問題点】しかしながら、上記のものではす
べてのパラメータを初期値に戻してしまうから、変更の
必要のないパラメータまで初期値に戻してしまうことに
なり、初期値に戻したいパラメータのほかにうまく設定
できて変更の必要のないパラメータまで初期値に戻して
しまうことになるという問題があった。 【0004】 【発明の目的】そこで、本発明は各パラメータを個別に
初期値に戻すことができるようにすることを目的として
いる。 【0005】 【発明の要点】この発明を達成するために、本発明はま
ず、予め初期値記憶手段に記憶された複数のパラメータ
の初期値を電源投入に応答して別の記憶手段に記憶し、
この記憶手段に記憶されたパラメータのうち、選択手段
により選択されたパラメータのみ設定手段にて異なる値
に書き換えられるように構成され、この後この選択手段
とイニシャライズ手段とを同時に操作することにより、
選択されたパラメータの値を初期値に書き換えるように
したことを特徴とする。 【0006】 【実施例の構成】以下図面を参照して本発明の実施例に
つき説明する。 <スイッチ入力部8の構成>本実施例では第1音色、第
2音色の2つの音色を1組として20組分プリセットで
き、各音色は基本波形(WAVE FORM)、ピッチ
エンベロープ、高調波成分キーフォロー、高調波成分抑
止エンベロープ、音量キーフォロー、音量エンベロープ
の各パラメータによって構成され、この各パラメータは
第1音色にあっては夫々キー17a、17b、18a、
18b、19a、19bによって選択指定され、第2音
色にあっては夫々キー20a、20b、21a、21
b、22a、22bによって選択指定される。また他に
上記2音色を関係づけるデチューン(DETUNE)の
パラメータもあり、このデチューンはデチューンキー2
3によって選択指定される。 【0007】これら各パラメータのキー17〜23のい
ずれかとイニシャライズキー24との同時押によりその
パラメータの設定値が後述する初期値にイニシャライズ
される。 【0008】上記基本波形パラメータは楽音の基本的な
波形を決定するもので、図4に示すように5種類の波形
の中から「1〜5」のテンキー25と基本波形キー17
a、20aとによって、いずれかの波形が選択指定され
る。この基本波形パラメータのデータ構成は図5に示す
ように構成され、上位3ビットのWAVE FORMは
図4の各波形に設定された3ビットデータ、次の3ビッ
トのOCT.MODULATION WAVE FOR
Mも、図4に示す3ビットデータが設定される。次の1
ビットデータはOCT.MODULATIONの有無を
示すデータである。さらにLSBの1ビットは使用され
ず、無効となる。上記 OCT.MODULATION
は有で上記WAVE FORMとOCT.MODULA
TIONWAVE FORMとで指定した各波形を交互
に指定し、無でWAVE FORMのみが指定される。 【0009】上記ピッチエンベロープのパラメータは音
高に時間的変化を与えるもので、図6に示すように8個
の折線部からなるエンベロープ波形として構成され、ピ
ッチエンベロープキー17b、20bとレートバリュー
指定スライドキー26……、レベルバリュー指定スライ
ドキー27……、サスティンポイント指定キー28……
とによって設定される。そして、上記8個の折線部の終
端(図中A〜H点によって示す)の高さはレベルバリュ
ーで、各レベルバリュー間はレートバリュー(折線部の
傾き)によって表現され、両バリューは上記スライドキ
ー26……、27……によって「0〜99」の間で設定
される。このデータ設定は他の音質に時間的変化を与え
る高調波成分抑止エンベロープパラメータ、音量に時間
的変化を与える音量エンベロープパラメータでも同様に
して行われ、高調波成分抑止エンベロープキー18b又
は音量エンベロープキー19bと上記スライドキー26
……、27……等とによって設定される。 【0010】図7は上記エンベロープパラメータのデー
タ構成を示すもので、図中、A〜Hは図6のエンベロー
プ波形の端部の点A〜Hに対応するデータ記憶部を表わ
し、各18ビットの容量を有する。そしてその上位8ビ
ット中のMSBはレートの方向(折線部の傾き方向)を
示す1ビットデータを記憶し、“0”のとき 【外1】 、“1”のとき 【外2】 の各方向となる。また次の7ビットはレートバリューの
データ、更に下位8ビット中のMSBはサスティン情報
を表わす1ビットデータであり、“1”のときサスティ
ンポイントに達したことを示す。“0”のときはサステ
ィンポイントでないことを示す。そして次の7ビットデ
ータはレベルバリューを示す。なお、上述したレートの
方向 【外3】 はレベルバリューの変化から自動的に決定される。 【0011】図8は実際のエンベロープの例を示し、図
9はこの図8のエンベロープの実際のデータ例を示す。
この例の場合、点Fがサスティンポイントとなり、次に
キーオフされるまでこのキーのエンベロープのレベルは
一定となって発音される。この時、点Gの値は無関係と
なる。 【0012】上記高調波成分キーフォローパラメータは
図10に示すように高音域に向う程(C2→C7)高調波
成分をより少なくするもので、「0〜9」の値をとり、
図10に示すように値が大きいほどキーフォロー特性が
強くなり、「0〜9」のテンキー25と高調波成分キー
フォローキー18a、21aとによって設定される。こ
のデータ設定は、もう一つの高音域に向う程(C2→
C7)音量をより速く減衰させる音量キーフォローパラ
メータでも同様にして行われ、テンキー25と音量キー
フォローキー19a、22aとによって設定される。 【0013】上記デチューンパラメータは上記第1音色
と第2音色との周波数に微差を与えるもので、「0〜6
0」の値をとり、最大「60」で半音のずれとなり、テ
ンキー25とデチューンキー23とによって設定され
る。 【0014】そして上述の各パラメータ設定にあたって
は、音色スイッチ29もオンされ、「1〜20」の各キ
ーごとの異なる音色を設定でき、20種類までの音色が
プリセットされる。 【0015】この設定された20音色分の各パラメータ
データは、スイッチ入力部8からインターフェイス7、
バスラインBUSを介しCPU1で処理された後、音色
メモリ部4内にプリセットされる。 【0016】<音色メモリ部4の構成>音色メモリ部4
内には20個のRAMエリア4a……が形成され、この
各RAMエリア4a……には図11(A)に示すように
上述のように設定された第1音色及び第2音色の各13
種のパラメータがプリセットされる。またこの音色メモ
リ部4内には1個のROMエリア4bも形成されてお
り、このROMエリア4bには図11(B)に示すよう
に、上述の13種のパラメータのイニシャライズ用の初
期値が記憶されている。 【0017】この初期値の具体的なデータ値は図12に
示すような値であり、基本波形パラメータであればWA
VE FORM、OCT.MODULATION WA
VEFORM、OCT.MODULATION有無が夫
々「1、1、0」で設定され、ピッチエンベロープであ
ればレートバリューが「50」、レベルバリューが
「0」、サスティンポイントが最初のA点というように
設定されている。これらパラメータの初期値は上記イニ
シャライズキー24と同時押で選択指定され、この選択
されたパラメータ初期値は音色スイッチ29で指定され
る音色に応じた、音色メモリ部4のRAMエリアの対応
するパラメータの記憶テーブルにプリセットされ、イニ
シャライズが各音色の各パラメータごとになされる。 【0018】上記RAMエリア4a……に設定された音
色を決定する各パラメータは、音色スイッチ29で選択
指定された音色のものが、音色メモリ部4より読み出さ
れインターフェイス12を介して音色レジスタ部13に
セットされて、演算部16に与えられる。 【0019】<演算部16の構成>次に図13により演
算部16の構成を具体的に説明する。図中60は変換部
であって、この変換部60はインターフェイス12を介
して与えられる鍵盤6からの音高情報を示すキーコード
と音色メモリ部4からの上記高調波成分及び音量のキー
フォローのパラメータデータとに基づき変位データを作
成して減算器61、加算器62に与える。この変位デー
タとキーコードとの関係は上述の図10に示すような指
数関数の関係で与えられ、高音域に向うほど(C2→
C7)変位データは急速に増大するようになっている。 【0020】前記減算器61には前述の音色レジスタ部
13からの高調波成分抑止エンベロープパラメータの各
地点の高さを示すレヘルバリューが与えられて変位デー
タ分の値が減算され、前記楽音作成部11に出力され
る。このレベルバリューは減算されて小さくなるほど振
幅が小さく変調度が小さいこととなってそれだけ高調波
成分が少なくなる。また前記加算器62には前述の音色
レジスタ部13からの音量エンベロープパラメータの各
折線部の傾きを示すレートバリューが与えられて、変位
データ分の値が加算され前記楽音作成部11に出力され
る。このレートバリューは加算されて大きくなるほど楽
音の立上り及び減衰が急峻となりそれだけ速く減衰する
こととなる。このように高調波成分抑止及び音量のエン
ベロープパラメータは加減算により変位されるが、ピツ
チエンベロープパラメータ、基本波形パラメータ及びデ
チューンパラメータは変位されずそのまま楽音作成部1
1に送られる。 【0021】この場合の加減算変位をレートバリュー、
レベルバリュー夫々について個別に考えると、レートバ
リューのみ加算変移させると図14(1)の破線で示す
ようにエンベロープの折線部の傾きが大きくなって立上
り及び減衰が急峻となり放音時間が短くなる。またレベ
ルバリューのみ減算変位させると図14(2)の破線で
示すようにエンベロープの各地点の高さが低くなって変
調度が小さくなり高調波成分が少なくなる。この変位デ
ータはキーコード値が大きくなって高音になるほど大き
くなるから、このような変位は高音になるほど著しくな
る。 【0022】こうして、高音になるほど減衰が速く、高
調波成分を少なくするキーボードフォローがなされる。
なお、レベルバリュー、レートバリュー両者を減算変移
させると図14(3)に示すように放音時間のみ変わら
ないエンベロープ波形とすることが可能である。このこ
とは両バリューを加算変位させても同じである。 【0023】<楽音作成部11の構成>次に図15によ
り楽音作成部11の具体的構成を説明する。図中30は
インターフェイスであり、このインターフェイス30を
介し音量エンベロープ発生回路31、高調波成分抑止エ
ンベロープ発生回路32、ピッチエンベロープ発生回路
33に対し夫々が図7に示す前記加減算による変位処理
がなされたレートバリュー、レベルバリュー等からなる
エンベロープパラメータ(図15に図示するように、各
データをAMP Ramp、WAVE Ramp、Fr
eq.Rampとも呼ぶ)が供給される。そして各エン
ベロープ回路31、32、33は、前記レートバリュー
とレベルバリューとから現在のカレントバリューを計算
してそれをそれぞれ、対応するEXP.(イクスポーネ
ンシャル)ROM34、バンドリミット回路35、周波
数ROM36に与える。また前記カレントバリューがそ
のときのレートバリューに到達すると各エンベロープ回
路31、32、33はインターラプト信号INTを発生
し、インターフェイス9を介しCPU1に送出して次の
ステップ0〜7(点A〜H)に対するデータAMP R
amp、WAVE Ramp、Freq.Rampの出
力を要求する(但し、上述したサスティンポイントの場
合はインターラプト信号INTは出力しない)。 【0024】Freq.ROM36はピッチエンベロー
プ回路33からの出力に応じた周波数情報(位相角情
報)FIを発生し、バンドリミット回路35及びフェイ
ズジェネレータ37に与える。このフェイズジェネレー
タ37は前記位相角情報FIを累算してその結果データ
を割算回路38に与える。またバンドリミット回路35
は波形エンベロープ回路32からの出力及び前記位相角
情報に基づき、標本化定理に基づく折返し歪の発生を防
止し、その出力を割算回路38へ与える。更にこの割算
回路38には、インターフェイス30、波形発生回路3
9を介しCPU1が送出してくる所定の波形種類選択デ
ータも与えられる。そして割算回路38は前記フェイズ
ジェネレータ37、バンドリミット回路35、波形発生
回路39からの各出力に対して割算処理を行い、その結
果データによってウェイブジェネレータ40をアクセス
し、波形データを発生させて乗算回路41に送出させ
る。なお、前記割算回路38の具体的構成は、本出願人
が既に提案した、例えば特願昭57−221266の特
許出願明細書に記載した実施回路を利用することができ
る。 【0025】この乗算回路41にはまた、EXP.RO
M34から読出される制御データが入力し、したがって
前記波形データ及び制御データを乗算してその結果デー
タを累算回路42に与える。この累算回路42は8チャ
ンネル分の前記結果データを累算する毎にその累算デー
タをDACT/F(D−Aコンバータインターフェイ
ス)43を介しD−Aコンバータに与えるので、その結
果、合成楽音がアンプ14を介しスピーカ15から放音
されることになる。 【0026】<エンベロープ回路31、32、33の構
成>次に図16により前記音量、高調波成分抑止、ピッ
チの各エンベロープ回路31、32、33の構成を具体
的に説明する。なお、これら回路31〜33は共に同一
構成であるから、図16の回路は、例えば音量エンベロ
ープ回路31とする。 【0027】図中、45は容量8ビットのシフトレジス
タを8段、パラレルに接続したシフトレジスタ群であ
り、トランスファーゲート46を介しCPU1から送ら
れてくるレベルバリューがその1段目にパラレルに入力
する。なお、シフトレジスタ群45はシフトレジスタを
8段パラレルに接続して構成したのは8チャンネル分の
楽音作成系の存在と対応させるためである。そして後述
する他のシフトレジスタ群50、55についても同様で
ある。 【0028】シフトレジスタ群45の1段目に入力した
レベルバリューは順次後段側にシフトされて8段目から
出力し、トランスファーゲート47を介し1段目に戻さ
れると共にコンパレータ48のB入力端子に与えられ
る。またトランスファーゲート46はCPU1から送ら
れてくるプリセット信号がインバータ49を介して印加
されて開閉制御され、またトランスファーゲート47は
前記プリセット信号が直接印加されて開閉制御される。
なお、このプリセット信号はレベルバリューが送られて
くるときにのみ“0”レベルである。 【0029】一方、シフトレジスタ群50にはレートバ
リューがトランスファーゲート51を介し入力され、ま
たこのシフトレジスタ群50からレートバリューが出力
されるとトランスファーゲート52を介しシフトレジス
タ群50に戻されると共に、加減算器53のB入力端子
にも与えられる。そしてトランスファーゲート51、5
2は夫々、前記プリセット信号がインバータ54を介
し、或いは直接に印加されて開閉制御される。 【0030】更に、シフトレジスタ群55には自身から
の出力データ(カレントバリュー)がトランスファーゲ
ート56を介し戻されて入力すると共に加減算器53の
A入力端子にも与えられる。そして加減算器53の結果
データANSIはトランスファーゲート57を介しシフ
トレジスタ群55に与えられると共に、コンパレータ4
8のA入力端子にも与えられる。而して前記加減算器5
3の制御端子SUBには、シフトレジスタ群50から出
力するレートバリューのMSBのデータ(レートの方向
を示しているデータ)が減算指令として入力し、この減
算指令が“1”のとき減算を、“0”のとき加算を行
う。またコンパレータ48の制御端子≧には前記レート
バリューのMSBのデータが比較方法選択指令として入
力し、而してこの比較方法選択指令が“1”のときに
は、A≦Bならコンパレータ48の比較結果信号ANS
2は“1”、A>Bなら“0”、他方比較方法選択指令
が“0”のときには、A≧Bなら比較結果信号ANS2
は“1”、A<Bなら“0”となる。そして前記比較結
果信号ANS2は、トランスファーゲート56、57に
夫々直接またはインバータ58を介して印加され、開閉
制御すると共に、ナンドゲート59の一端にも与えられ
る。一方、ナンドゲート59の他端には、シフトレジス
タ群45から出力するレベルバリューのMSBのデータ
(サスティン情報)が反転入力されており、而してナン
ドゲート59の出力は前記インターラプト信号INTと
してCPU1へ送出される。 【0031】<その他の部分の構成>鍵盤6の各操作鍵
の信号はインターフェイス5を介しCPU1に与えら
れ、操作鍵に応じたキーコードが作成されてレジスタ群
10に順次プリセットされていく。このプリセットされ
たキーコードは楽音作成部11に与えられて、キーコー
ドに応じた音高の楽音が作成放音されていくことにな
る。 【0032】またCPU1はROM2に記憶されている
制御プログラムにしたがって、上述のイニシャライズ処
理等の各種演算処理を実行し、この処理中の途中結果デ
ータ等がRAM3に一時的にメモリされる。 【0033】 【実施例の動作】次に本実施例の動作について述べる。
電源を投入するとCPU1は図17のフロー処理を開始
し、音色メモリ部4内のROMエリア4bより図12に
示す各パラメータの初期値を読み出して、20個全ての
RAMエリア4a……にプリセットしてイニシャライズ
する(ステップA1)。次いでCPU1は、各キー17
〜29等のキースキャンを行い(ステップA2)、キー
オン操作があればそのキーに応じた処理を行う(ステッ
プA2、A4)。 【0034】このステップA3、A4で音色スイッチ29
のオンが検出されれば、CPU1はそれに応じた音色メ
モリ部4内のRAMエリアをアドレス指定し、さらに音
色の各パラメータのキー17〜22のオンが検出されれ
ば、上記RAMエリア4a内の対応するパラメータエリ
アをアドレス指定する。ここで、基本波形キー17aが
オンされて、テンキー25で「5、2、1」と操作され
れば、このデータが基本波形パラメータとしてRAMエ
リア4a内にプリセットされることになる。この基本波
形はOCT.MODULATIONがかかり、前半部が
図4(5)の波形、後半部が同じく(2)の波形となっ
たものとなる。 【0035】また、ピッチエンベロープキー17bがオ
ンされて、レートバリュー指定スライドキー26……、
レベルバリュー指定スライドキー27……、サスティン
ポイント指定キー28……が操作されれば、それに応じ
たデータがピッチエンベロープパラメータとしてRAM
エリア4a内にプリセットされることになる。高調波成
分抑止エンベロープパラメータ及び音量エンベロープパ
ラメータも同様の操作でプリセットされる。 【0036】さらに、高調波成分キーフォローパラメー
タ、音量キーフォローパラメータ、デチューンパラメー
タも各キー18a、19a、23とテンキー25とによ
ってプリセットされる。第2音色についても同様の操作
で処理される。 【0037】こうして、音色スイッチ29を切り換え、
20音色分のパラメータをプリセットしていくことにな
る。そして、鍵盤6の鍵を操作すれば、そのキーコード
が楽音作成部11に与えられるとともに、音色スイッチ
29で指定されたRAMエリア4aの各パラメータが音
色レジスタ部13から演算部16に与えられ、図10に
示すようにキーコードとキーフォローパラメータに応じ
た変位データ分だけ高調波成分抑止エンベロープパラメ
ータと音量エンベロープパラメータのみが変位され、他
のパラメータはそのままで楽音作成部11に与えられ、
楽音が作成放音されていく。 【0038】いま、放音された楽音を聞いてみて、第1
音色の音量エンベロープパラメータだけをもう一度初期
値から設定し直すものとすれば、音量エンベロープキー
19bとイニシャライズキー24を同時押す。すると、
CPU1は図18のフローに従ってパラメータのキーの
オンを検出してから、そのキーが音量エンベロープキー
19bであることを判別し、イニシャライズキー24の
オンを検出すると(ステップB1)、音量エンベロープ
パラメータのイニシャライズ処理を行う(ステップ
B2)。 【0039】このステップB2のイニシャライズ処理は
図19のフローに従って行われ、CPU1は音色メモリ
部4のROMエリア4bの音量エンベロープパラメータ
の初期値の記憶テーブルを検索して(ステップC1)、
この初期値をRAMエリア4aの音量エンベロープパラ
メータの記憶エリアにプリセットする(ステップ
C2)。これにより、図12に示すレートバリュー「9
9、50、50、……」、レベルバリュー「99、0、
0、……」、サスティンポイントが最初のA点となって
いる初期値が再び設定されることになる。こうして、特
定のパラメータのみ初期値にイニシャライズされる。他
のパラメータについても同様の操作でイニシャライズを
行うことができる。 【0040】 【発明の効果】以上述べたように、本発明はまず予め初
期値記憶手段に記憶された各パラメータの初期値を別の
記憶手段に記憶し、この記憶手段に記憶された各パラメ
ータの初期値を任意の値に設定した後、これら設定され
たパラメータの中から初期値に戻したいパラメータを選
択し、この選択されたパラメータのみを初期値記憶手段
に予め記憶された初期値と同じ値に復帰設定するように
したから、音色の各パラメータを個別に予め記憶された
初期値に戻すことができ、うまく設定できたパラメータ
を温存させておくことができるから、たとえいずれかの
パラメータを初期値に戻したとしても全てのパラメータ
を始めから設定していく必要がなくなり、その結果希望
した音作りを早く行うことができる等の効果を奏する。
数のパラメータを予め記憶された初期値から夫々任意の
値に設定して楽音を作成放音する楽音発生装置のパラメ
ータ設定装置に関するものである。 【0002】 【従来技術】従来、楽音発生装置のパラメータ設定装置
としては1つの音色を形成する複数のパラメータ夫々を
予め記憶された初期値から種々設定しているうち、設定
に戸惑った場合のために、全パラメータを再び初期値へ
イニシャライズするようにしたものが実現されている。 【0003】 【従来技術の問題点】しかしながら、上記のものではす
べてのパラメータを初期値に戻してしまうから、変更の
必要のないパラメータまで初期値に戻してしまうことに
なり、初期値に戻したいパラメータのほかにうまく設定
できて変更の必要のないパラメータまで初期値に戻して
しまうことになるという問題があった。 【0004】 【発明の目的】そこで、本発明は各パラメータを個別に
初期値に戻すことができるようにすることを目的として
いる。 【0005】 【発明の要点】この発明を達成するために、本発明はま
ず、予め初期値記憶手段に記憶された複数のパラメータ
の初期値を電源投入に応答して別の記憶手段に記憶し、
この記憶手段に記憶されたパラメータのうち、選択手段
により選択されたパラメータのみ設定手段にて異なる値
に書き換えられるように構成され、この後この選択手段
とイニシャライズ手段とを同時に操作することにより、
選択されたパラメータの値を初期値に書き換えるように
したことを特徴とする。 【0006】 【実施例の構成】以下図面を参照して本発明の実施例に
つき説明する。 <スイッチ入力部8の構成>本実施例では第1音色、第
2音色の2つの音色を1組として20組分プリセットで
き、各音色は基本波形(WAVE FORM)、ピッチ
エンベロープ、高調波成分キーフォロー、高調波成分抑
止エンベロープ、音量キーフォロー、音量エンベロープ
の各パラメータによって構成され、この各パラメータは
第1音色にあっては夫々キー17a、17b、18a、
18b、19a、19bによって選択指定され、第2音
色にあっては夫々キー20a、20b、21a、21
b、22a、22bによって選択指定される。また他に
上記2音色を関係づけるデチューン(DETUNE)の
パラメータもあり、このデチューンはデチューンキー2
3によって選択指定される。 【0007】これら各パラメータのキー17〜23のい
ずれかとイニシャライズキー24との同時押によりその
パラメータの設定値が後述する初期値にイニシャライズ
される。 【0008】上記基本波形パラメータは楽音の基本的な
波形を決定するもので、図4に示すように5種類の波形
の中から「1〜5」のテンキー25と基本波形キー17
a、20aとによって、いずれかの波形が選択指定され
る。この基本波形パラメータのデータ構成は図5に示す
ように構成され、上位3ビットのWAVE FORMは
図4の各波形に設定された3ビットデータ、次の3ビッ
トのOCT.MODULATION WAVE FOR
Mも、図4に示す3ビットデータが設定される。次の1
ビットデータはOCT.MODULATIONの有無を
示すデータである。さらにLSBの1ビットは使用され
ず、無効となる。上記 OCT.MODULATION
は有で上記WAVE FORMとOCT.MODULA
TIONWAVE FORMとで指定した各波形を交互
に指定し、無でWAVE FORMのみが指定される。 【0009】上記ピッチエンベロープのパラメータは音
高に時間的変化を与えるもので、図6に示すように8個
の折線部からなるエンベロープ波形として構成され、ピ
ッチエンベロープキー17b、20bとレートバリュー
指定スライドキー26……、レベルバリュー指定スライ
ドキー27……、サスティンポイント指定キー28……
とによって設定される。そして、上記8個の折線部の終
端(図中A〜H点によって示す)の高さはレベルバリュ
ーで、各レベルバリュー間はレートバリュー(折線部の
傾き)によって表現され、両バリューは上記スライドキ
ー26……、27……によって「0〜99」の間で設定
される。このデータ設定は他の音質に時間的変化を与え
る高調波成分抑止エンベロープパラメータ、音量に時間
的変化を与える音量エンベロープパラメータでも同様に
して行われ、高調波成分抑止エンベロープキー18b又
は音量エンベロープキー19bと上記スライドキー26
……、27……等とによって設定される。 【0010】図7は上記エンベロープパラメータのデー
タ構成を示すもので、図中、A〜Hは図6のエンベロー
プ波形の端部の点A〜Hに対応するデータ記憶部を表わ
し、各18ビットの容量を有する。そしてその上位8ビ
ット中のMSBはレートの方向(折線部の傾き方向)を
示す1ビットデータを記憶し、“0”のとき 【外1】 、“1”のとき 【外2】 の各方向となる。また次の7ビットはレートバリューの
データ、更に下位8ビット中のMSBはサスティン情報
を表わす1ビットデータであり、“1”のときサスティ
ンポイントに達したことを示す。“0”のときはサステ
ィンポイントでないことを示す。そして次の7ビットデ
ータはレベルバリューを示す。なお、上述したレートの
方向 【外3】 はレベルバリューの変化から自動的に決定される。 【0011】図8は実際のエンベロープの例を示し、図
9はこの図8のエンベロープの実際のデータ例を示す。
この例の場合、点Fがサスティンポイントとなり、次に
キーオフされるまでこのキーのエンベロープのレベルは
一定となって発音される。この時、点Gの値は無関係と
なる。 【0012】上記高調波成分キーフォローパラメータは
図10に示すように高音域に向う程(C2→C7)高調波
成分をより少なくするもので、「0〜9」の値をとり、
図10に示すように値が大きいほどキーフォロー特性が
強くなり、「0〜9」のテンキー25と高調波成分キー
フォローキー18a、21aとによって設定される。こ
のデータ設定は、もう一つの高音域に向う程(C2→
C7)音量をより速く減衰させる音量キーフォローパラ
メータでも同様にして行われ、テンキー25と音量キー
フォローキー19a、22aとによって設定される。 【0013】上記デチューンパラメータは上記第1音色
と第2音色との周波数に微差を与えるもので、「0〜6
0」の値をとり、最大「60」で半音のずれとなり、テ
ンキー25とデチューンキー23とによって設定され
る。 【0014】そして上述の各パラメータ設定にあたって
は、音色スイッチ29もオンされ、「1〜20」の各キ
ーごとの異なる音色を設定でき、20種類までの音色が
プリセットされる。 【0015】この設定された20音色分の各パラメータ
データは、スイッチ入力部8からインターフェイス7、
バスラインBUSを介しCPU1で処理された後、音色
メモリ部4内にプリセットされる。 【0016】<音色メモリ部4の構成>音色メモリ部4
内には20個のRAMエリア4a……が形成され、この
各RAMエリア4a……には図11(A)に示すように
上述のように設定された第1音色及び第2音色の各13
種のパラメータがプリセットされる。またこの音色メモ
リ部4内には1個のROMエリア4bも形成されてお
り、このROMエリア4bには図11(B)に示すよう
に、上述の13種のパラメータのイニシャライズ用の初
期値が記憶されている。 【0017】この初期値の具体的なデータ値は図12に
示すような値であり、基本波形パラメータであればWA
VE FORM、OCT.MODULATION WA
VEFORM、OCT.MODULATION有無が夫
々「1、1、0」で設定され、ピッチエンベロープであ
ればレートバリューが「50」、レベルバリューが
「0」、サスティンポイントが最初のA点というように
設定されている。これらパラメータの初期値は上記イニ
シャライズキー24と同時押で選択指定され、この選択
されたパラメータ初期値は音色スイッチ29で指定され
る音色に応じた、音色メモリ部4のRAMエリアの対応
するパラメータの記憶テーブルにプリセットされ、イニ
シャライズが各音色の各パラメータごとになされる。 【0018】上記RAMエリア4a……に設定された音
色を決定する各パラメータは、音色スイッチ29で選択
指定された音色のものが、音色メモリ部4より読み出さ
れインターフェイス12を介して音色レジスタ部13に
セットされて、演算部16に与えられる。 【0019】<演算部16の構成>次に図13により演
算部16の構成を具体的に説明する。図中60は変換部
であって、この変換部60はインターフェイス12を介
して与えられる鍵盤6からの音高情報を示すキーコード
と音色メモリ部4からの上記高調波成分及び音量のキー
フォローのパラメータデータとに基づき変位データを作
成して減算器61、加算器62に与える。この変位デー
タとキーコードとの関係は上述の図10に示すような指
数関数の関係で与えられ、高音域に向うほど(C2→
C7)変位データは急速に増大するようになっている。 【0020】前記減算器61には前述の音色レジスタ部
13からの高調波成分抑止エンベロープパラメータの各
地点の高さを示すレヘルバリューが与えられて変位デー
タ分の値が減算され、前記楽音作成部11に出力され
る。このレベルバリューは減算されて小さくなるほど振
幅が小さく変調度が小さいこととなってそれだけ高調波
成分が少なくなる。また前記加算器62には前述の音色
レジスタ部13からの音量エンベロープパラメータの各
折線部の傾きを示すレートバリューが与えられて、変位
データ分の値が加算され前記楽音作成部11に出力され
る。このレートバリューは加算されて大きくなるほど楽
音の立上り及び減衰が急峻となりそれだけ速く減衰する
こととなる。このように高調波成分抑止及び音量のエン
ベロープパラメータは加減算により変位されるが、ピツ
チエンベロープパラメータ、基本波形パラメータ及びデ
チューンパラメータは変位されずそのまま楽音作成部1
1に送られる。 【0021】この場合の加減算変位をレートバリュー、
レベルバリュー夫々について個別に考えると、レートバ
リューのみ加算変移させると図14(1)の破線で示す
ようにエンベロープの折線部の傾きが大きくなって立上
り及び減衰が急峻となり放音時間が短くなる。またレベ
ルバリューのみ減算変位させると図14(2)の破線で
示すようにエンベロープの各地点の高さが低くなって変
調度が小さくなり高調波成分が少なくなる。この変位デ
ータはキーコード値が大きくなって高音になるほど大き
くなるから、このような変位は高音になるほど著しくな
る。 【0022】こうして、高音になるほど減衰が速く、高
調波成分を少なくするキーボードフォローがなされる。
なお、レベルバリュー、レートバリュー両者を減算変移
させると図14(3)に示すように放音時間のみ変わら
ないエンベロープ波形とすることが可能である。このこ
とは両バリューを加算変位させても同じである。 【0023】<楽音作成部11の構成>次に図15によ
り楽音作成部11の具体的構成を説明する。図中30は
インターフェイスであり、このインターフェイス30を
介し音量エンベロープ発生回路31、高調波成分抑止エ
ンベロープ発生回路32、ピッチエンベロープ発生回路
33に対し夫々が図7に示す前記加減算による変位処理
がなされたレートバリュー、レベルバリュー等からなる
エンベロープパラメータ(図15に図示するように、各
データをAMP Ramp、WAVE Ramp、Fr
eq.Rampとも呼ぶ)が供給される。そして各エン
ベロープ回路31、32、33は、前記レートバリュー
とレベルバリューとから現在のカレントバリューを計算
してそれをそれぞれ、対応するEXP.(イクスポーネ
ンシャル)ROM34、バンドリミット回路35、周波
数ROM36に与える。また前記カレントバリューがそ
のときのレートバリューに到達すると各エンベロープ回
路31、32、33はインターラプト信号INTを発生
し、インターフェイス9を介しCPU1に送出して次の
ステップ0〜7(点A〜H)に対するデータAMP R
amp、WAVE Ramp、Freq.Rampの出
力を要求する(但し、上述したサスティンポイントの場
合はインターラプト信号INTは出力しない)。 【0024】Freq.ROM36はピッチエンベロー
プ回路33からの出力に応じた周波数情報(位相角情
報)FIを発生し、バンドリミット回路35及びフェイ
ズジェネレータ37に与える。このフェイズジェネレー
タ37は前記位相角情報FIを累算してその結果データ
を割算回路38に与える。またバンドリミット回路35
は波形エンベロープ回路32からの出力及び前記位相角
情報に基づき、標本化定理に基づく折返し歪の発生を防
止し、その出力を割算回路38へ与える。更にこの割算
回路38には、インターフェイス30、波形発生回路3
9を介しCPU1が送出してくる所定の波形種類選択デ
ータも与えられる。そして割算回路38は前記フェイズ
ジェネレータ37、バンドリミット回路35、波形発生
回路39からの各出力に対して割算処理を行い、その結
果データによってウェイブジェネレータ40をアクセス
し、波形データを発生させて乗算回路41に送出させ
る。なお、前記割算回路38の具体的構成は、本出願人
が既に提案した、例えば特願昭57−221266の特
許出願明細書に記載した実施回路を利用することができ
る。 【0025】この乗算回路41にはまた、EXP.RO
M34から読出される制御データが入力し、したがって
前記波形データ及び制御データを乗算してその結果デー
タを累算回路42に与える。この累算回路42は8チャ
ンネル分の前記結果データを累算する毎にその累算デー
タをDACT/F(D−Aコンバータインターフェイ
ス)43を介しD−Aコンバータに与えるので、その結
果、合成楽音がアンプ14を介しスピーカ15から放音
されることになる。 【0026】<エンベロープ回路31、32、33の構
成>次に図16により前記音量、高調波成分抑止、ピッ
チの各エンベロープ回路31、32、33の構成を具体
的に説明する。なお、これら回路31〜33は共に同一
構成であるから、図16の回路は、例えば音量エンベロ
ープ回路31とする。 【0027】図中、45は容量8ビットのシフトレジス
タを8段、パラレルに接続したシフトレジスタ群であ
り、トランスファーゲート46を介しCPU1から送ら
れてくるレベルバリューがその1段目にパラレルに入力
する。なお、シフトレジスタ群45はシフトレジスタを
8段パラレルに接続して構成したのは8チャンネル分の
楽音作成系の存在と対応させるためである。そして後述
する他のシフトレジスタ群50、55についても同様で
ある。 【0028】シフトレジスタ群45の1段目に入力した
レベルバリューは順次後段側にシフトされて8段目から
出力し、トランスファーゲート47を介し1段目に戻さ
れると共にコンパレータ48のB入力端子に与えられ
る。またトランスファーゲート46はCPU1から送ら
れてくるプリセット信号がインバータ49を介して印加
されて開閉制御され、またトランスファーゲート47は
前記プリセット信号が直接印加されて開閉制御される。
なお、このプリセット信号はレベルバリューが送られて
くるときにのみ“0”レベルである。 【0029】一方、シフトレジスタ群50にはレートバ
リューがトランスファーゲート51を介し入力され、ま
たこのシフトレジスタ群50からレートバリューが出力
されるとトランスファーゲート52を介しシフトレジス
タ群50に戻されると共に、加減算器53のB入力端子
にも与えられる。そしてトランスファーゲート51、5
2は夫々、前記プリセット信号がインバータ54を介
し、或いは直接に印加されて開閉制御される。 【0030】更に、シフトレジスタ群55には自身から
の出力データ(カレントバリュー)がトランスファーゲ
ート56を介し戻されて入力すると共に加減算器53の
A入力端子にも与えられる。そして加減算器53の結果
データANSIはトランスファーゲート57を介しシフ
トレジスタ群55に与えられると共に、コンパレータ4
8のA入力端子にも与えられる。而して前記加減算器5
3の制御端子SUBには、シフトレジスタ群50から出
力するレートバリューのMSBのデータ(レートの方向
を示しているデータ)が減算指令として入力し、この減
算指令が“1”のとき減算を、“0”のとき加算を行
う。またコンパレータ48の制御端子≧には前記レート
バリューのMSBのデータが比較方法選択指令として入
力し、而してこの比較方法選択指令が“1”のときに
は、A≦Bならコンパレータ48の比較結果信号ANS
2は“1”、A>Bなら“0”、他方比較方法選択指令
が“0”のときには、A≧Bなら比較結果信号ANS2
は“1”、A<Bなら“0”となる。そして前記比較結
果信号ANS2は、トランスファーゲート56、57に
夫々直接またはインバータ58を介して印加され、開閉
制御すると共に、ナンドゲート59の一端にも与えられ
る。一方、ナンドゲート59の他端には、シフトレジス
タ群45から出力するレベルバリューのMSBのデータ
(サスティン情報)が反転入力されており、而してナン
ドゲート59の出力は前記インターラプト信号INTと
してCPU1へ送出される。 【0031】<その他の部分の構成>鍵盤6の各操作鍵
の信号はインターフェイス5を介しCPU1に与えら
れ、操作鍵に応じたキーコードが作成されてレジスタ群
10に順次プリセットされていく。このプリセットされ
たキーコードは楽音作成部11に与えられて、キーコー
ドに応じた音高の楽音が作成放音されていくことにな
る。 【0032】またCPU1はROM2に記憶されている
制御プログラムにしたがって、上述のイニシャライズ処
理等の各種演算処理を実行し、この処理中の途中結果デ
ータ等がRAM3に一時的にメモリされる。 【0033】 【実施例の動作】次に本実施例の動作について述べる。
電源を投入するとCPU1は図17のフロー処理を開始
し、音色メモリ部4内のROMエリア4bより図12に
示す各パラメータの初期値を読み出して、20個全ての
RAMエリア4a……にプリセットしてイニシャライズ
する(ステップA1)。次いでCPU1は、各キー17
〜29等のキースキャンを行い(ステップA2)、キー
オン操作があればそのキーに応じた処理を行う(ステッ
プA2、A4)。 【0034】このステップA3、A4で音色スイッチ29
のオンが検出されれば、CPU1はそれに応じた音色メ
モリ部4内のRAMエリアをアドレス指定し、さらに音
色の各パラメータのキー17〜22のオンが検出されれ
ば、上記RAMエリア4a内の対応するパラメータエリ
アをアドレス指定する。ここで、基本波形キー17aが
オンされて、テンキー25で「5、2、1」と操作され
れば、このデータが基本波形パラメータとしてRAMエ
リア4a内にプリセットされることになる。この基本波
形はOCT.MODULATIONがかかり、前半部が
図4(5)の波形、後半部が同じく(2)の波形となっ
たものとなる。 【0035】また、ピッチエンベロープキー17bがオ
ンされて、レートバリュー指定スライドキー26……、
レベルバリュー指定スライドキー27……、サスティン
ポイント指定キー28……が操作されれば、それに応じ
たデータがピッチエンベロープパラメータとしてRAM
エリア4a内にプリセットされることになる。高調波成
分抑止エンベロープパラメータ及び音量エンベロープパ
ラメータも同様の操作でプリセットされる。 【0036】さらに、高調波成分キーフォローパラメー
タ、音量キーフォローパラメータ、デチューンパラメー
タも各キー18a、19a、23とテンキー25とによ
ってプリセットされる。第2音色についても同様の操作
で処理される。 【0037】こうして、音色スイッチ29を切り換え、
20音色分のパラメータをプリセットしていくことにな
る。そして、鍵盤6の鍵を操作すれば、そのキーコード
が楽音作成部11に与えられるとともに、音色スイッチ
29で指定されたRAMエリア4aの各パラメータが音
色レジスタ部13から演算部16に与えられ、図10に
示すようにキーコードとキーフォローパラメータに応じ
た変位データ分だけ高調波成分抑止エンベロープパラメ
ータと音量エンベロープパラメータのみが変位され、他
のパラメータはそのままで楽音作成部11に与えられ、
楽音が作成放音されていく。 【0038】いま、放音された楽音を聞いてみて、第1
音色の音量エンベロープパラメータだけをもう一度初期
値から設定し直すものとすれば、音量エンベロープキー
19bとイニシャライズキー24を同時押す。すると、
CPU1は図18のフローに従ってパラメータのキーの
オンを検出してから、そのキーが音量エンベロープキー
19bであることを判別し、イニシャライズキー24の
オンを検出すると(ステップB1)、音量エンベロープ
パラメータのイニシャライズ処理を行う(ステップ
B2)。 【0039】このステップB2のイニシャライズ処理は
図19のフローに従って行われ、CPU1は音色メモリ
部4のROMエリア4bの音量エンベロープパラメータ
の初期値の記憶テーブルを検索して(ステップC1)、
この初期値をRAMエリア4aの音量エンベロープパラ
メータの記憶エリアにプリセットする(ステップ
C2)。これにより、図12に示すレートバリュー「9
9、50、50、……」、レベルバリュー「99、0、
0、……」、サスティンポイントが最初のA点となって
いる初期値が再び設定されることになる。こうして、特
定のパラメータのみ初期値にイニシャライズされる。他
のパラメータについても同様の操作でイニシャライズを
行うことができる。 【0040】 【発明の効果】以上述べたように、本発明はまず予め初
期値記憶手段に記憶された各パラメータの初期値を別の
記憶手段に記憶し、この記憶手段に記憶された各パラメ
ータの初期値を任意の値に設定した後、これら設定され
たパラメータの中から初期値に戻したいパラメータを選
択し、この選択されたパラメータのみを初期値記憶手段
に予め記憶された初期値と同じ値に復帰設定するように
したから、音色の各パラメータを個別に予め記憶された
初期値に戻すことができ、うまく設定できたパラメータ
を温存させておくことができるから、たとえいずれかの
パラメータを初期値に戻したとしても全てのパラメータ
を始めから設定していく必要がなくなり、その結果希望
した音作りを早く行うことができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す電子楽器の全体回路図。
【図2】キー入力部8音色の各パラメータ設定用のスイ
ッチ構成図。 【図3】キー入力部8音色の各パラメータ設定用のスイ
ッチ構成図。 【図4】基本波形の波形図。 【図5】基本波形パラメータのデータ構成図。 【図6】エンベロープ波形図。 【図7】エンベロープパラメータのデータ構成図。 【図8】エンベロープ波形の具体例を示す図。 【図9】エンベロープパラメータのデータ内容図。 【図10】キーコードと変位との関係をキーフォローパ
ラメータの値に応じて示した図。 【図11】音色メモリ部4の内容を示す図。 【図12】音色メモリ部4内のイニシャライズ用の初期
値の具体的なデータ内容を示す図。 【図13】演算部16の具体的回路図。 【図14】各エンベロープ波形を変位させた状態を示す
図。 【図15】楽音作成部11の具体的回路図。 【図16】エンベロープ回路31(32、33)の回路
図。 【図17】キースキャンのフローチャートの図。 【図18】イニシャライズ操作のキー判別のフローチャ
ートの図。 【図19】イニシャライズ処理のフローチャートの図。 【符号の説明】 1 CPU 2 ROM 3 RAM 4 音色メモリ部 4a RAMエリア 4b ROMエリア 6 鍵盤 8 スイッチ入力部 10 レジスタ部 11 楽音作成部 13 音色レジスタ部 14 アンプ 15 スピーカ 16 演算部 17〜23 パラメータ選択指定用のキー 24 イニシャライズキー 25 テンキー 26〜28 エンベロープパラメータ設定用のキー 29 音色スイッチ
ッチ構成図。 【図3】キー入力部8音色の各パラメータ設定用のスイ
ッチ構成図。 【図4】基本波形の波形図。 【図5】基本波形パラメータのデータ構成図。 【図6】エンベロープ波形図。 【図7】エンベロープパラメータのデータ構成図。 【図8】エンベロープ波形の具体例を示す図。 【図9】エンベロープパラメータのデータ内容図。 【図10】キーコードと変位との関係をキーフォローパ
ラメータの値に応じて示した図。 【図11】音色メモリ部4の内容を示す図。 【図12】音色メモリ部4内のイニシャライズ用の初期
値の具体的なデータ内容を示す図。 【図13】演算部16の具体的回路図。 【図14】各エンベロープ波形を変位させた状態を示す
図。 【図15】楽音作成部11の具体的回路図。 【図16】エンベロープ回路31(32、33)の回路
図。 【図17】キースキャンのフローチャートの図。 【図18】イニシャライズ操作のキー判別のフローチャ
ートの図。 【図19】イニシャライズ処理のフローチャートの図。 【符号の説明】 1 CPU 2 ROM 3 RAM 4 音色メモリ部 4a RAMエリア 4b ROMエリア 6 鍵盤 8 スイッチ入力部 10 レジスタ部 11 楽音作成部 13 音色レジスタ部 14 アンプ 15 スピーカ 16 演算部 17〜23 パラメータ選択指定用のキー 24 イニシャライズキー 25 テンキー 26〜28 エンベロープパラメータ設定用のキー 29 音色スイッチ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
G10H 1/24
G10H 1/18
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.楽音の特性を決定する複数のパラメータ夫々につき
所定の初期値を記憶する初期値記憶手段と、 電源投入に応答してこの初期値記憶手段に記憶されてい
る複数のパラメータ全ての初期値が書き込まれる記憶手
段と、 上記複数のパラメータのいずれかひとつを選択する選択
手段と、 上記記憶手段に記憶されている複数のパラメータの初期
値のうち、この選択手段により選択されたパラメータに
対応する初期値を操作者の操作に従って異なる任意の値
に書き換え設定する設定手段と、 上記選択手段と同時に操作されることにより、上記記憶
手段に記憶されている複数のパラメータの初期値のうち
当該選択手段により選択されたパラメータの値を、上記
初期値記憶手段に記憶されている初期値のうちの当該選
択されたパラメータに対応する初期値に書き換え設定す
るイニシャライズ手段と、 を具備してなることを特徴とする楽音発生装置のパラメ
ータ設定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7026326A JP2787762B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | 楽音発生装置のパラメータ設定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7026326A JP2787762B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | 楽音発生装置のパラメータ設定装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63213531A Division JPH067327B2 (ja) | 1988-08-30 | 1988-08-30 | 楽音発生装置のパラメータ設定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH086555A JPH086555A (ja) | 1996-01-12 |
JP2787762B2 true JP2787762B2 (ja) | 1998-08-20 |
Family
ID=12190297
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7026326A Expired - Lifetime JP2787762B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | 楽音発生装置のパラメータ設定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2787762B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56102761A (en) * | 1981-01-16 | 1981-08-17 | Sadao Ukita | Preparation of tempura or hamburger steak |
JPS5810495U (ja) * | 1981-07-13 | 1983-01-22 | ヤマハ株式会社 | 電子楽器のプリセット制御装置 |
JPS58221896A (ja) * | 1982-06-19 | 1983-12-23 | ヤマハ株式会社 | 電子楽器のパラメ−タ設定装置 |
-
1995
- 1995-01-20 JP JP7026326A patent/JP2787762B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
"ロッキンf別冊 DX & CX 180%操縦法"、株式会社立東社、昭和59年7月31日、P.140−146 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH086555A (ja) | 1996-01-12 |
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