JP2830326B2 - エンベロープ制御装置 - Google Patents

エンベロープ制御装置

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JP2830326B2
JP2830326B2 JP2070263A JP7026390A JP2830326B2 JP 2830326 B2 JP2830326 B2 JP 2830326B2 JP 2070263 A JP2070263 A JP 2070263A JP 7026390 A JP7026390 A JP 7026390A JP 2830326 B2 JP2830326 B2 JP 2830326B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、電子楽器やその他の楽音発生、制御もし
くは処理のための装置で利用される楽音信号用エンベロ
ープ制御装置に係り、特に、楽音制御用のエンベロープ
波形の減衰特性を音色に応じて変化させるようにしたエ
ンベロープ制御装置に関するものである。
「従来の技術」 楽音信号制御用のエンベロープ波形は、一般に、A
(アタック)、D(ディケイ)、S(サスティン)、R
(レリース)といわれる特性からなっている。このうち
レリース特性は、サスティンレベルから0レベルまで比
較的緩やかに減衰してゆくものである。このレリースに
おける減衰の傾きは時間経過に従って、次第に緩やかに
なるのが一般的である。これは自然音の一般的な減衰特
性を模倣したものであり、これにより自然に発音を消去
することができる。このようなエンベロープ波形を、選
択された音速に応じて変更するようにしたものとして
は、従来、特公昭61−14519号、および特開昭55−10869
4号が知られている。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、ピアン系の音色であってダンパペダルが人
為的に操作された(ダンパペダルから足を離して急速減
衰させる)場合の音色や、木管楽器系の音色等の特定の
音色を発生させる場合においては、減衰させるべきタイ
ミング、すなわちキーオフと同時に、レリースもしくは
サスティンの途中から減衰の傾きを急峻にして、エンベ
ロープ波形を急速に減衰し、逆に、その他の音色、例え
ばハープシコードのような音色を発生させる場合におい
ては、キーオフの後も、上述したレリース特性に従って
緩やかに減衰させ、リリースが長く感じられるようにし
た方が、より自然楽器音に近い減衰特性が得られる。し
かしながら、従来においては、エンベロープ波形のアタ
ック、ディケイ、サスティン、リリースの各レート(変
化率)や、アタック、サスティンの各レベル(目標値)
については、音色毎に変更されるものの、上述した特定
の音色、すなわちピアノ系であってダンパペダルが操作
された場合の音色や、木管楽器系の音色等に関して、キ
ーオフに応じて急速減衰させることはできなかった。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、特
定の音色が選択された場合、エンベロープ波形を急速減
衰させることによって自然楽器に近い減衰特性を得るこ
とができるエンベロープ制御装置を提供することを目的
としている。
「課題を解決するための手段」 この発明は、複数の音色の中から任意の音色を選択す
る音色選択手段と、エンベロープ波形の減衰を指示する
複数の減衰指示手段と、前記音色選択手段で選択可能な
各音色に対応させて、前記複数の減衰指示手段の各々に
対する減衰特性指定情報を記憶した記憶手段と、この記
憶手段に記憶された前記減衰特性指定情報に基づき、前
記音色選択手段でいずれの音色が選択されたか、およ
び、前記複数の減衰指示手段のうちのいずれの減衰指示
手段によりエンベロープ波形の減衰が指示されたか、に
応じてエンベロープ波形の減衰特性を制御する制御手段
とを具備することを特徴とする。
「作用」 上記の構成によれば、各音色に対応させて、複数の減
衰指示手段の各々に対する減衰特性指定情報を記憶し、
この減衰特性指定情報に基づいて、いずれの音色が選択
されたか、および、いずれの減衰指示手段によりエンベ
ロープ波形の減衰が指示されたか、に応じてエンベロー
プ波形の減衰特性が制御されるので、エンベロープ波形
の減衰を指示した減衰指示手段および選択音色に最適な
減衰特性を得ることができる。
「実施例」 以下、図面を参照し、この発明の実施例について説明
する。
第1図はこの発明の一実施例によるエンベロープ制御
装置を適用した電子楽器の構成を示す図である。
この図において、鍵盤11は発生すべき楽音の音高を指
定するための複数の鍵を有しており、この鍵盤11で押圧
された鍵が押圧検出回路12で検出される。押鍵検出回路
12は検出した押鍵のキーコードKCとキーオン信号KONを
出力し、キーコードKCは楽音信号発生回路13に供給さ
れ、キーオン信号KONはエンベロープ波形発生装置10に
供給される。楽音信号発生回路13は供給されたキーコー
ドKCに対応する音高の楽音信号を音色選択回路14で選択
された音色で発生する。この例では、楽音信号発生回路
13から発生される楽音信号はデジベル表現(対数表現)
のデータlogMであるとする。
エンベロープパラメータ発生回路15は、エンベロープ
波形発生装置10で発生するエンベロープ波形のアタッ
ク、ディケイ、サスティン、レリース、フォーシングダ
ンプ等の各部分の変化レートやレベルなどを設定する各
種パラメータデータを、音色選択回路14で選択された音
色に応じて発生するもので、レートデータ発生回路15a
とレベルデータ発生回路15bとから構成されている。変
化レートを設定するパラメータデータには、アタックレ
ートデータAR,ディケイレートデータDR,サスティンレー
トデータSR,レリースレートデータRR,フォーシングダン
プレートデータFRがある。これらの変化レートデータ
は、第5図(a)に示すようなエンベロープ波形の各部
分の傾きを決定する。レベルを設定するパラメータデー
タには、アタックレベルデータALとディケイレベルデー
タDLがある。これらのレベルデータAL,DLは、第5図
(a)に示すようなエンベロープ波形におけるアタック
レベルとディケイレベルを決定する。
ここで、上記音色選択回路14と、レートデータ発生回
路15aの一構成例を示せば、第2図の通りである。すな
わち、音色選択回路14はピアノ,Eピアノ,サキソホン,
…の各音色を選択するためのスイッチSW1〜SWnによって
構成されており、レートデータ発生回路15aは、スイッ
チSW1〜SWnによって各々読出アドレスが指定されるROM
(リードオンリメモリ)によって構成されている。この
レートデータ発生回路15aを構成するROMには、第3図に
示すように、スイッチSW1〜SWnによって各々選択される
音色毎に、アタックレートデータARと、ディケイレート
データDRと、サスティンレートデータSRと、レリースレ
ートデータRRと、フォーシングダンプレートデータFR
と、減衰特性指定データCとが予め書き込まれている。
そして、例えば、ピアノを選択するためのスイッチSW1
がオンとされた場合、レートデータ発生回路15Aから
は、ピアノのエンベロープ波形の各部分の変化レート等
に関するアタックレートデータAR1と、ディケイレート
データDR1と、サスティンレートデータSR1と、レリース
レートデータRR1と、フォーシングダンプレートデータF
R1と、減衰特性指定データC(=“11")が出力され
る。減衰特性指定データCは、C1とC0と2ビットのデー
タであり、ピアノやEピアノのようなピアノ系の音色で
あって、ダンパペダルの操作によって急速減衰させる必
要のある音色に関しては、C1=“1"となっており、また
上記のピアノ系の音色と、サキソホン,フルート,…等
の木管楽器系の音色に関しては、データC0=“1"となっ
ている。
上記エンベロープパラメータ発生回路15で発生された
各種パラメータデータはエンベロープ波形発生装置10に
供給される。
エンベロープ波形発生装置10は、与えられた各種パラ
メータデータとキーオン信号KONに基づきデシベル表現
(対数表現)のエンベロープ波形データlogEを発生す
る。加算器16ではデシベル表現の楽音信号データlogEを
加算することにより、 logE+logM=log(E・M) なるEとMの積(E・M)の対数表現を得る。これによ
り、楽音信号に音量振幅エンベロープが付与される。加
算器16の出力は対数/リニア変換回路17に与えられ、リ
ニア表現からなる音量振幅エンベロープ付与済みの楽音
信号データE・Mを得る。この楽音信号データは、ディ
ジタル/アナログ変換回路18でアナログ信号に変換さ
れ、サウンドシステム19に至る。
次に、第4図を参照して、エンベロープ波形発生装置
10について説明する。
このエンベロープ波形発生装置10において、演算回路
20は、アタック(A)、ディケイ(D)、サスティン
(S)、レリース(R)、フォーシングダンプ(FD)等
の各部分に対応してアタックレートデータAR、ディケイ
レートデータDR、サスティンレートデータSR、レリース
レートデータRR(またはRR′)、フォーシングダンプレ
ートデータFRをクロックパルスφに従って規則的に繰り
返し加算もしくは減算することにより第5図(a)、
(b)または(c)に示すようなエンベロープ波形デー
タENVDBを形成する。このエンベロープ波形データENVDB
はデシベル表現であり、しかも0dBを最大レベルとする
減衰量で表現されているものとする。従って、このデー
タENVDBのビットがオール“0"のとき最大レベル0dBを示
し、オール“1"のとき0レベルを示す。
なお、第5図(a)はフォーシングダンプを行わない
ときのエンベロープ波形特性を示し、第5図(b)およ
び(c)はフォーシングダンプを行ったときのエンベロ
ープ波形特性を示す。後述するようにフォーシングダン
プは特定のフォーシングダンプ条件が成立した場合にの
み行なわれるので、それ以外の通常のときには、第5図
(a)のような特性に従ってエンベロープ波形データEN
VDBが形成される。ただし、この実施例においては、第
5図(a)の特性において、レリース部Rにおけるエン
ベロープ波形のレベルが所定のミュートレベルML以下に
なると、該エンベロープ波形を急速に減衰させる制御
(これをミュート制御ということにし、これに対応する
部分は同図ではR′で示されている)が行なわれること
である。このミュート制御を行うものがミュート制御装
置60である。第4図の例では、レリートレートデータRR
がミュート制御装置60に供給され、ミュート制御を行う
ときその値が変更される。つまり、演算回路20では、レ
リースモードにおいて、始めは通常のレリースレートデ
ータRRによって演算を行うが、ミュート制御を行うとき
にはミュート制御装置60によって変更したレリースレー
トデータRR′に従って演算を行うようにしている。
ミュート制御装置60は、エンベロープ波形発生装置10
から出力されたエンベロープ波形データlogEが入力さ
れ、そのレベルが楽音波形を有効に表現できる最小レベ
ルに対応する所定のミュートレベルML以下になったこと
を検出するミュートレベル検出回路61と、この検出回路
61による検出に応じてエンベロープ波形を急速減衰させ
るためにレリースレートデータRRをRR′に変更するデー
タシフト回路62とを有している。ミュートレベルMLは、
例えば、−60dBに設定される。データシフト回路62は、
エンベロープ波形レベルがミュートレベルMLより大のと
きはレリースレートデータRRをシフトせずにそのまま出
力し、ミュートレベルML以下になったときはレリースレ
ートデータRRをより大きな値にシフトし、シフトしたデ
ータRR′を出力する。ミュート制御で使用するレートデ
ータRR′の方が通常のレリースレートデータRRより大き
ため、ミュート部分R′では、通常のレリース部Rより
も急速に減衰する。
演算回路20を制御するための制御信号はキーオン信号
KONに基づいて作成される。キーオン信号KONはアンド回
路21を介して立ち上がり/立ち下がり微分回路22に供給
され、キーオン信号KONの立ち上がり時(押鍵されたと
き)と立ち下がり時(離鍵されたとき)に各々1パルス
のキーオンパルスKONPとキーオフパルスKOFPが発生され
る。アンド回路21の他の入力端に供給されるフリップフ
ロップ23のQ出力は、通常“1"であり、フォーシングダ
ンプを行うべき条件の1つが成立したとき“0"となる。
演算回路20から出力されたエンベロープ波形データEN
VDBの全ビットがアンド回路24に供給され、この全ビッ
トが“1"のときのアンド回路24の出力信号“1"がALL
“1"信号としてフリップフロップ23のセット入力端Sに
供給される。また、ALL“1"信号を反転した信号がアン
ド回路25に供給される。アンド回路25の他の入力端には
キーオフパルスKOFPが供給され、その出力がフリップフ
ロップ23のリセット入力端Rに供給される。離鍵される
前に(キーオフパルスKOFPが発生する前に)エンベロー
プ波形レベルが零になると、ALL“1"信号を反転した信
号“0"によりアンド回路25が不動作となり、その後の離
鍵によってキーオフパルスKOFPが発生してもフリップフ
ロップ23はリセットされない。この場合、フォーシング
ダンプを行うべき条件は成立しない。
一方、エンベロープ波形レベルが零になる前に離鍵さ
れると、ALL“1"信号がまだ発生していないときにキー
オフパスKOFPは発生することによりアンド回路25の出力
が“1"となり、フリップフロップ23がリセットされる。
これによりフリップフロップ23のQ出力が“0"となり、
アンド回路21を不動作にすると共に、そのQ出力を反転
した信号“1"によってアンド回路26を動作可能にする。
アンド回路26の他の入力端にはキーオンKONが供給され
ている。フリップフロップ23のQ出力“0"に応じてアン
ド回路26が動作可能となっている間に次の新たな鍵が押
圧されると、新たなキーオン信号KONの立ち上がりによ
ってアンド回路26が動作状態となって、その出力が“1"
となる。このアンド回路26の出力信号“1"が第1のダン
プ信号DP1として、オア回路55へ供給され、フォーシン
グダンプ信号FDとしてセレクタ32と遅延フリップフロッ
プ83へ供給される。他方、次の新たな鍵が押圧される前
に前音のエンベロープ波形レベルが零になった場合はAL
L“1"信号によりフリップフロップ23がセットされるの
で、第1のダンプ信号DP1は発生されない。これによ
り、新たな音を発音させる必要性からそれまで発音して
いた音を速やかに消去しなければならない場合、すなわ
ちエンベロープ波形レベルが零になる前に離鍵され、か
つ次の新たな鍵が押圧されたことを条件として、ダンプ
信号DP1が発生され、この信号がフォーシングダンプ信
号FDとして出力される。このフォーシングダンプ信号FD
に応じて後述するようにフォーシングダンプ動作が行な
われる。
また、エンベロープ波形レベルが零になる前に離鍵さ
れ、ALL“1"信号がまだ発生していないときにキーオフ
パルスKOFPが発生することによりアンド回路25の出力が
“1"となり、フリップフロップ23がリセットされた時点
で、フリップフロップ23の出力が“1"となり、この
出力“1"が第2のダンプ信号DP2として、アンド回路56
と57へ供給される。
アンド回路56の他方の入力端にはデマルチプレクサ58
の“0"出力端の出力信号が供給され、アンド回路57の他
方の入力端には同デマルチプレクサ58の“1"出力端の出
力信号とペダルスイッチ59の出力信号が供給される。デ
マルチプレクサ58は、第1図に示すエンベロープパラメ
ータ発生回路15内に設けられたレートデータ発生回路15
a(第2図)から出力される減衰特性指定データCの内
の一方のデータC0が“0"出力端または“1"出力端から出
力するもので、制御信号として供給される他方のデータ
C1が“0"の場合、データC0を“0"出力端から出力し、デ
ータC1が“1"の場合、データC0を“1"出力端から出力す
る。ペダルスイッチ59は、ダンパペダルの操作に応じて
オン/オフするもので、ダンパペダルが踏まれている場
合、“0"信号を出力し、ダンパペダルから足が離され
て、減衰が指示された場合、“1"信号を出力する。
これにより、音色選択回路14によって、ピアノやEピ
アノの音色が選択され、かつダンパペダルが人為的に操
作された場合(ダンパペダルから足が離された場合)に
おいては、アンド回路57が動作状態となり、また音色選
択回路14によって、サキソホン,フルート,…等の木管
楽器系の音色が選択された場合においては、アンド回路
56が動作状態となり、ここで、離鍵(キーオフパルスKO
FPの発生)に応じて、フリップフロップ23がリセットさ
れて、第2のダンプ信号DP2が発生されると、この信号
がアンド回路56もしくは57を介してオアゲート55に供給
され、このオアゲート55からフォーシングダンプ信号FD
として出力される。このフォーシングダンプ信号FDに応
じて後述するようにフォーシングダンプ動作が行なわ
れ、この結果、エンベロープ波形のレリースもしくはサ
スティンの途中から急速減衰される。
立ち上がり/立ち下がり微分回路22から発生されたキ
ーオンパルスKONPとキーオフパルスKOFPは、演算回路20
の演算モードを制御するためのカウンタ27に供給され
る。このカウンタ27は、2ビットのバイナリカウンタで
あり、キーオンパルスKONPのより“00"にリセットさ
れ、イネーブル端子ENに供給されるアンド回路28の出力
信号が“1"のときクロック端子CLKに供給されるクロッ
クパルスφのタイミングで1カウントアップされ、キー
オフパルスKOFPにより“11"をロードする。このカウン
タ27の2ビット出力がモード信号MD0,MD1として利用さ
れる。モード信号MD0,MD1の内容と演算モードとの関係
は次表の通りである。
信号MD1を反転した信号がアンド回路28に供給され、
アタック時またはディケイ時にのみカウンタ27がカウン
トアップされることを可能にする。アンド回路28の他の
入力端には、エンベロープ波形データENVDBとアタック
レベルデータALあるいはディケイレベルデータDLとを比
較した比較器30の出力が後述のようにオア回路29を介し
て供給される。セレクタ31には、エンベロープパラメー
タ発生回路15(第1図)から出力されるアタックレート
データARと、ディケイレートデータDRと、サスティンレ
ートデータSRと、ミュート制御回路60のデータシフト回
路62を介して供給されるレリースレートデータRR′(R
R)とが入力される。このセレクタ31では、モード信号M
D0,MD1の内容に応じてアタックレートデータAR、ディケ
イレートデータDR、サスティンレートデータSR、レリー
スレートデータRR′(RR)のいずれかを選択し、その出
力はセレクタ32の“0"入力端に供給される。セレクタ32
の“1"入力端にはフォーシングダンプレートデータFRが
供給されており、前述したフォートシングダンプ信号FD
に応じてフォーシングダンプ動作モード時は、“1"入力
端のフォーシングダンプレートデータFRを選択し、それ
以外のときには、“0"入力端のセレクタ31の出力を選択
する。セレクタ32の出力は演算回路20の反転制御回路33
に与えられる。演算回路20で形成するエンベロープ波形
データENVDBは前述したように減衰量であるから、アタ
ック部のような立ち上がり特性はレートデータを繰り返
し減算することにより得られ、ディケイ部のような減衰
特性はレートデータを繰り返し加算することにより得ら
れる。その場合、減算を補数の加算によって行うために
反転制御回路33が設けられている。
演算回路20において、演算結果がレジスタ34に蓄えら
れ、このレジスタ34に蓄えられた前回の演算結果と反転
制御回路33を経由して与えられるレートデータとが加算
器35で加算(補数の加算の場合は減算)される。この加
算器35の出力がオア回路群36とアンド回路群37及びセレ
クタ80を介してレジスタ34に蓄えられる。セレクタ80
は、フォーシングダンプ信号FDが“0"から“1"に立ち上
がったときに立ち上がり微分回路81からパルス“1"が出
力されたときだけ逆変換テーブル82の出力を選択する
が、それ以外のときは常にアンド回路群37の出力を選択
する。
最初は、キーオンパルスKONPによって、オア回路38か
らオアン回路群36内の全オア回路に“1"が与えられ、レ
ジスタ34にオール“1"がセットされる。このレジスタ34
の出力は、エンベロープ波形データENVDBとして演算回
路20から出力される。また、最初は、アタックモードで
あるため、モード信号MD0,MD1を入力したノア回路39の
出力は“1"であり、これが減算を指示する信号として反
転制御回路33及び加算器35、アンド回路40に供給され
る。反転制御回路33はセレクタ32から供給されるレート
データのビット数に対応する数の排他オア回路からな
り、ノア回路39から供給される信号が“1"のときセレク
タ32から供給されるレートデータの各ビットを反転し、
該信号が“0"のとき該レートデータをそのまま通過させ
る。また、ノア回路39の出力信号“1"は加算器35の最下
位桁のキャリィ入力端Ciに入力され、反転されたレート
データに1を加算して補数の加算つまり減算を行う。こ
うして、アタックモード時は、演算回路20に初期設定さ
れたオール“1"からセレクタ31,32で選択されたアタッ
クレートデータARを繰り返し減算し、これにより、減算
量で表されたエンベロープ波形データENVDBは第5図
(a)に示すように一定の傾きで立ち上がる。
アタックモード時は、セレクタ41でアタックレベルデ
ータALが選択され、比較器30のB入力端に供給される。
比較器30のA入力端には演算回路20からのエンベロープ
波形データENVDBが入力され、両者が一致したときB=
Aの出力端から“1"信号が出力され、オア回路29に供給
される。また、レートデータの値によっては、必ずしも
B=Aが成立するとは限らず、それを超えることもある
ので、比較器30のB<Aの出力を遅延フリップフロップ
42と排他オア回路43とからなる変化検出回路に与え、こ
の変化検出回路の出力をオア回路29に入力するようにも
している。エンベロープ波形データENVDBの値がアタッ
クレベルデータALの値に到達すると、オア回路29の出力
が“1"となり、アンド回路28を介してカウンタ27に“1"
が与えられ、該カウンタ27が1カウントアップされる。
これにより、ディケイモードに切替わる。
なお、エンベロープ波形データENVDBがアタックレベ
ルデータALの値に到達する前に、オール“0"になってし
まった場合に、アンド回路群37を閉じてエンベロープ波
形データENVDBの値をオール“0"に保持するためにアン
ド回路40が設けられている。減算時に減算結果がオール
“0"になる前に加算器35のキャリィ出力端Coから毎回
“1"が出ることにより、この“1"を反転した信号が入力
されたアンド回路40は動作せず、このアンド回路40の出
力を反転した信号が入力されたアンド回路群37のゲート
が開いている。しかし、減算結果がオール“0"になる
と、もしくは超えると、キャリィ出力端Coから“1"は出
力されず、アンド回路40の出力が“1"となり、アンド回
路群37のゲートが閉じられる。これにより、エンベロー
プ波形データENVDBは最大値であるオール“0"を維持す
る。
ディケイモードになると、ノア回路39の出力は“0"と
なり、加算を指示する。セレクタ31,32を介してディケ
イレートデータDRが演算回路20に与えられ、エンベロー
プ波形データENVDBの現在値に対してこのディケイレー
トデータDRを繰り返し加算する。これにより、該エンベ
ロープ波形データENVDBは第5図(a)に示すように、
一定の傾きで減衰する。ディケイモード時はセレクタ41
でディケイレベルデータDLを選択し、比較器30のB入力
端に与える。エンベロープ波形データENVDBの値がディ
ケイレートデータDLの値に到達すると、オア回路29の出
力が“1"となり、アンド回路28を介してカウンタ27に
“1"が与えられ、該カウンタ27が1カウントアップされ
る。これにより、サスティンモードに切替わる。
サスティンモードでは、セレクタ31,32を介してサス
ティンレートデータSRが演算回路20に与えられ、エンベ
ロープ波形データENVDBの現在値に対してこのサスティ
ンレートデータSRを繰り返し加算する。これにより、該
エンベロープ波形データENVDBは第5図(a)に示すよ
うに一定の傾きで緩やかに減衰する。
やがて、離鍵によりキーオフパルスKOFPが発生される
と、カウンタ27に“11"がロードされ、これにより、レ
リースモードに切替わる。レリースモードでは、セレク
タ31,32を介してレリースレートデータRR′(すなわちR
R)が演算回路20に与えられ、エンベロープ波形データE
NVDBの現在値に対してこのレリースレートデータRR′
(すなわちRR)を繰り返し加算する。
前述のように、通常はレリースの始めではエンベロー
プ波形データlogEのレベルは所定のミュートレベルMLよ
りも大きく、従って、ミュート制御装置60のデータシフ
ト回路62ではレリースレートデータRRをシフトせずにそ
のまま出力する。これにより、演算回路20では、通常の
レリースレートデータRRを繰り返し加算し、得られるエ
ンベロープ波形データENVDBは第5図(a)のR部分に
示すようにレリースレートデータRRに対応する一定の傾
きで減衰する。
やがて、このエンベロープ波形データENVDBに対応す
るエンベロープ波形データlogEのレベルがミュートレベ
ルML以下になると、このことが検出回路61で検出され、
これに応じて、データシフト回路62ではレリースレート
データRRを所定ビットだけ上位にシフトしてその値を大
きくしたレートデータRR′を出力する。これにより、演
算回路20では、値を大きくしたレリースレートデータR
R′を繰り返し加算し、得られるエンベロープ波形デー
タENVDBは第5図(a)のR′部分に示すようにR部分
よりも急峻な傾きで急速に減衰する。なお、データシフ
ト回路62におけるシフト量を設定・制御するためにシフ
トデータSFT1,SFT0がエンベロープパラメータ発生回路1
5から与えられる。このシフトデータSFT1,SFT0は例えば
音色に応じて定まるものである。ミュート部R′におけ
る急速減衰の傾きがこのシフトデータSFT1,SFT0によっ
て可変制御される。
一方、レリースモード中に前述のようにフォーシング
ダンプの条件が成立してフォーシングダンプ信号FDが発
生された場合は、セレクタ32でフォーシングダンプレー
トデータFRが選択され、演算回路20に与えられる。演算
回路20では、エンベロープ波形データENVDBの現在値に
対してこのフォーシングダンプレートデータFRを繰り返
し加算する。これにより、該エンベロープ波形データEN
VDBは第5図(b)および(c)のFD部分に示すように
一定の傾きで急速に減衰する。
第5図(b)は第1のダンプ信号DP1に基づくフォー
シングダンプ信号FDによって急速減衰される場合、すな
わち、エンベロープ波形レベルが零になる前に離鍵さ
れ、かつ新たな鍵が押圧された場合の例を示し、また第
5図(c)は第2のダンプ信号DP2に基づくフォーシン
グダンプ信号FDによって急速減衰される場合、すなわ
ち、ピアノやEピアノの音色が選択され、かつダンパペ
ダルが操作された場合(ダンパペダルから足が離されて
いる場合)の例を示している。
このようなフォーシングダンプの始まりにおいては、
セレクタ80が逆変換テーブル82の出力を選択し、フォー
シングダンプのエンベロープ波形データENVDBの初期値
が設定されるが、この理由は後述する。
なお、加算時に加算器35からキャリィアウト信号が出
力されたとき、つまりオール“1"を超えたとき、エンベ
ロープ波形データENVDBの値をオール“1"に保持するた
めにアンド回路44が設けられている。このアンド回路44
には加算器35のキャリィ出力端Coの出力信号とノア回路
39の出力を反転した信号とが入力されており、加算時に
加算器35からキャリィアウト信号が出力されたときこの
アンド回路44からオア回路38を介してオア回路群36に
“1"を与え、エンベロープ波形データENVDBの値をオー
ル“1"にする。
演算回路20から出力されたエンベロープ波形データEN
VDBは、カーブ変換テーブル45とセレクタ46の“0"入力
端に供給される。カーブ変換テーブル45の出力は、セレ
クタ46の“1"入力に与えられる。モード信号MD0,MD1
入力したノア回路47の出力信号はアタックモードのとき
“1"となり、この出力信号とタイミング合わせ用の遅延
フリップフロップ83を経由したフォーシングダンプ信号
FDとがオア回路48を介してセレクタ46の制御入力に加わ
り、アタックモード及びフォーシングダンプモードのと
きカーブ変換テーブル45の出力を選択し、それ以外のと
き演算回路20から出力されたエンベロープ波形データEN
VDBをそのまま選択する。
カーブ変換テーブル45は、入力されたエンベロープ波
形データENVDBを第6図に示すような特性でデータ変換
するものである。つまり、入力されたエンベロープ波形
データENVDBによって表される減衰量が大きいほど傾き
が急峻になり、小さいほど傾きが緩やかになる、いわば
対数変換特性である。
アタックモードのときは、エンベロープ波形データEN
VDBは最小レベルに対応するオール“1"からアタックレ
ベルデータALに対応する値までアタックレートに対応す
る傾きが直線的に変化する(立ち上がる)。これによ
り、第6図に示すような特性のカーブ変換テーブル45が
順方向に読み出され、その結果、アタック部のエンベロ
ープ波形データは第5図(d),(e),(f)のよう
に立ち上がりの傾きが始めは急峻で次第に比較的緩やか
になるような特性に変換される。
フォーシングダンプモードのときには、エンベロープ
波形データENVDBはレリース部の終わりのレベルに対応
する値から最小レベルに対応するオール“1"までのフォ
ーシングダンプレートに対応する傾きで直線的に変化す
る(立ち下がる)。これにより、第6図に示すような特
性のカーブ変換テーブル45が逆方向に読み出され、その
結果、フォーシングダンプ部のエンベロープ波形データ
は第5図(e),(f)のように減衰の傾きが始めは比
較的緩く次第に急峻になるような特性に変換される。
なお、逆変換テーブル82は、カーブ変換テーブル45の
入出力関係を逆にしたテーブルであり、エンベロープ波
形データENVDBを入力してそれに対応するデータを読み
出し、これをセレクタ80に入力する。この処理を行わな
かった場合は、フォーシングダンプの始まりにおいてカ
ーブ変換テーブル45から読み出されるデータは、レリー
ス部の終わりのデータENVDBとうまくつながらないこと
がある。しかし、レリース部の終わりのデータENVDBの
同じデータをカーブ変換テーブル45から出力させるため
に必要な該カーブ変換テーブル45の入力データを、逆変
換テーブル82から読み出し、フォーシングダンプの始ま
りにおいてこれをセレクタ80で選択し、エンベロープ波
形データENVDBとしてカーブ変換テーブル45に入力すれ
ば、該カーブ変換テーブル45からはレリース部の終わり
のデータENVDBと同じデータがフォーシングダンプの始
まりのエンベロープ波形データ(logE)として出力さ
れ、こうして、レリース部と終わりのエンベロープ波形
データENVDBとフォーシングダンプ部の始まりのエンベ
ロープ波形データ(logE)とを滑らかにつなげることが
できる。
こうしてアタック部とフォーシングダンプ部において
変化カーブの特性を変換したエンベロープ波形データ
(第5図(d)〜(f)参照)がセレクタ46から出力さ
れ、これがデシベル表現のエンベロープ波形データlogE
として、エンベロープ波形発生回路10から出力される。
前述のように、このデシベル表現のエンベロープ波形
データlogEによって制御した楽音信号が対数/リニア変
換回路17(第1図)に与えられ、最終的にはリニア表面
に変換される。このリニア変換により、第5図(d)〜
(f)のような特性のデシベル表現のエンベロープ波形
は、第5図(g)〜(i)のような特性に変換される。
したがって、アタック部は急峻に立ち上がり、またフォ
ーシングダンプ部は急速に減衰する。なお、第5図
(a),(d),(g)はミュート制御が行なわれる場
合の波形例を各々示し、第5図(b),(e),(h)
と(c),(f),(i)はフォーシングダンプが行な
われる場合の波形例を各々示している。さらに説明すれ
ば、第5図(b),(e),(h)は、エンベロープ波
形レベルが零になる前に新たな鍵が押圧された場合の例
を示し、第5図(c),(f),(i)は、ピアノやE
ピアノの音色が選択さ、かつダンパペダルが操作された
場合(タンパペダルから足が離されている場合)の例を
示している。また、第5図(j)は、木管楽器系の音色
が選択されサスティンの途中からフォーシングダンプが
行なわれる場合の波形例を示している。
第7図は、第4図におけるミュート制御回路60の具体
例を示すものである、ミュートレベル検出回路61はデシ
ベル表現からなるエンベロープ波形データlogEの各ビッ
トの内、48dBの重みに対応するビットと12dBの重みに対
応するビットとを入力したアンド回路63からなる。これ
により、エンベロープ波形データlogEのレベルが−60dB
以下になると、アンド回路63に入力された両ビットの信
号が共に“1"となり、所定のミュートレベルML(この場
合、−60dB)以下となったことが検出される。アンド回
路63の出力はミュートレベル検出信号MLDSとしてデータ
シフト回路62のアンド回路64,65に各々入力される。
データシフト回路62は、アンド回路64,65を介して与
えられる2ビットのシフトデータSFT1,SFT0によってシ
フト量が設定されるシフト回路66を有している。このシ
フト回路66は、レリースレートデータRRを入力し、上記
設定されたシフト量に応じて該データRRをシフトする。
また、上記ミュートレベル検出信号MLDSが“1"のときア
ンド回路64,65が動作状態とされてシフトデータSFT1,SF
T0がシフト回路66に与えられる。シフトデータSFT1,SFT
0の値とシフト量及びそれに対応する倍率との関係は次
表の通りである。
前述のようにシフトデータSFT1,SFT0は音色等に応じ
て与えられるものである。例えば、楽音波形の形状が短
形波に比較的近い音色では、レベルが小さくなってもノ
イズの問題があまり深刻でなく、その場合はシフト量は
0または少なくとも良い。他方、複雑な波形形状の音色
ではレベルが小さくなったときのノイズの問題が大きい
のでシフト量を大きくして減衰を速くする。
シフト回路66に入力されるレリースレートデータRRは
例えば7ビットであり、その出力は10ビットである。こ
の出力10ビットの内下位7ビットがオア回路群67を介し
てレートデータRR′として出力される。出力10ビットの
内上位3ビットはオア回路68に入力され、その出力が
“1"のときオア回路群67の出力データRR′を全ビット
“1"(つまり最大値)にする。
第8図はエンベロープ波形発生装置10の別の実施例を
示すもので、レートデータをデシベル表現で与え、か
つ、アタック部とフォーシングダンプ部のカーブを所望
の特性に設定するにあたって演算回路20に与えるレート
データをエンベロープ波形のレベルに応じて変化させる
ことによりこれを実現するようにしたものである。第8
図において第4図と同一符号が付されたものは同一機能
のものであるので説明を省略する。
第8図において、セレクタ310,320は第4図のセレク
タ31,32に対応するものであるが、各々に入力されるレ
ートデータDBAR,DBDR,DBSR,DBRR,DBFRがデシベル表現の
データである点が第4図とは異なっている。すなわち、
第2図に示すレートデータ発生回路15aには、第3図に
括弧で示すように、各音色毎にデシベル表現のレートデ
ータDBAR,DBDR,DBSR,DBRR,DBFRが各々記憶されており、
これらのレートデータDBAR,DBDR,DBSR,DBRR,DBFRがセレ
クタ310,320に供給される。また、ミュート制御を行う
ためのミュート制御装置600の構成も第4図とは幾分異
なっている。
デシベル表現によりレートデータを設定すると、限ら
れたビット数により設定できるレートデータのダイナミ
ックレンジを下記表に例示するように拡大することがで
きる。下記表では、デシベル表現により重みづけられた
6ビットのバイナリデータの各ビットの重みと、これを
リニア表現に変換した場合の各ビットの重みの一例を示
している。なお、エンベロープ波形のような時間関数波
形の設定情報をデシベル表現により設定する先行技術と
しては特公昭59−24433号に開示されたものがあるの
で、ここでは詳しくは述べない。
つまり、リニア表現の6ビットバイナリデータでは0
〜32の範囲のデータしか表現できないが、デシベル表現
の6ビットバイナリデータではこれをリニア変換した場
合1〜232の範囲のデータ表現することができるのであ
る。セレクタ320から出力されたデシベル表現のレート
データDBR(セレクタ310,320で選択されたDBAR〜DBFRの
いずれか)は加算器50、オア回路群51を介して対数/リ
ニア変換回路52に与えられ、リニア表現のレートデータ
(これをRATEで示す)に変換されて演算回路20の反転制
御回路33に入力される。
加算器50、オア回路群51及びゲート53は、第4図のカ
ーブ変換テーブル45と同様の機能(アタック部のエンベ
ロープ波形データを第5図(d)〜(f)のような立ち
上がりの傾きが始めは急峻で次第に比較的緩やかになる
ような特性にし、フォーシングダンプ部のエンベロープ
波形データを第5図(e),(f)のように減衰の傾き
が始めは比較的緩く次第に急峻になるような特性にする
機能)を実現するためのものである。ゲート53には演算
回路20で形成されたエンベロープ波形データENVDBの上
位4ビットが入力され、このゲート53の制御入力には第
4図のノア回路47、オア回路48と同じ条件で動作するノ
ア回路470、オア回路480からなるロジックの出力が与え
られる。
また、ミュート制御装置600は、ミュートレベル検出
回路610と、シフトデータ供給回路620と、上述の加算器
50を有し、前述のミュート制御装置60と同様の機能を果
たすものである。つまり、加算器50は、ミュート制御の
ためのレートデータ変換とフォーシングダンプのための
レートデータ変換の両方に共用される。ミュートレベル
検出回路610は前述のミュートレベル検出回路61と同様
のものであり、エンベロープ波形データlogEのレベルが
ミュートレベルML以下となったときミュートレベル検出
信号MLDSを出力する。シフトデータ供給回路620は該検
出回路610によりエンベロープ波形データlogEのレベル
がミュートレベル以下となったことが検出されたとき、
前述のシフトデータSFT1,SFT0をセレクタ69の“1"入力
端に与える。セレクタ69の“0"入力端にはゲート53の出
力が与えられる。モード信号MD1,MD0がアンド回路70に
与えられ、この出力とフォーシングダンプ信号FDの反転
信号がアンド回路71に与えられ、このアンド回路71の出
力はセレクタ69の制御入力に与えられる。レリースモー
ド時にフォーシングダンプでないことを条件に、アンド
回路71の出力が“1"となり、これによりシフトデータ供
給回路620からのシフトデータSFT1,SFT0をセレクタ69で
選択して加算器50に入力する。他方、アタックモードや
フォーシングダンプモードの時はゲート53の出力をセレ
クタ69で選択して加算器50に入力する。
加算器50はセレクタ320が出力されたデシベル表現の
レートデータDBRとセレクタ69で選択されたデータを加
算する。つまり、アタックモードやフォーシングダンプ
モードの時はゲート53から出力されたエンベロープ波形
データENVDBの上位4ビットデータとレートデータDBRと
を加算するが、ミュート制御を行うときはセレクタ69で
選択されたシフトデータSFT1,SFT0をレリースレートデ
ータDBRRに加算する。加算器50の出力はオア回路群51を
通過した対数/リニア変換回路52に与えられる。オア回
路群51は加算器50のキャリィ出力端Coからキャリィアウ
ト信号が出力されたとき全ビット“1"の信号を対数/リ
ニア変換回路52に与え、それ以外のときは加算器50の出
力をそのまま対数/リニア変換回路52に与える。加算器
50の加算結果が最大値=全ビット“1"を超えてオーバー
フローしたときキャリィアウト信号が出力され対数/リ
ニア変換回路52に与えるデータを強制的に最大値=全ビ
ット“1"にする。
アタックモードとフォーシングダンプモード以外のと
き、つまり、ディケイ、サスティン、レリースの各モー
ドのとき、オア回路480の出力は“0"であり、ゲート53
が閉じて、加算器50の一方の入力にゲート53から与えら
れるデータはオール“1"であり、セレクタ320から出力
されたデシベル表現のレートデータDBRがそのまま対数
/リニア変換回路52に与えられる。ただし、前述のよう
にミュート制御を行うときはシフトデータSFT1,SFT0
セレクタ69で選択されて加算器50に入力され、セレクタ
320から出力されたデシベル表現のレリースレートデー
タDBRRに加算される。
一方、アタックモードあるいはフォーシングダンプモ
ードのときは、オア回路480の出力は“1"であり、ゲー
ト回路53が開かれ、該ゲート53及びセレクタ69を介して
加算器50の一方の入力端にエンベロープ波形データENVD
Bの上位4ビットデータが与えられる。そして、セレク
タ320から出力されるデシベル表現のレートデータDBR
(アタックレートデータDBARまたはフォーシングダンプ
レートデータDBFR)とエンベロープ波形データENVDBの
上位4ビットデータとが加算器50で加算される。エンベ
ロープ波形データENVDBもまたデシベル表現のデータで
あり、加算器50ではデシベル表現のデータ同士の加算に
より実質的には乗算を行う。
例えば、レートデータDBRが前出の第3表のように重
み付けされた6ビットのデータであるとし、エンベロー
プ波形データENVDBの上位4ビットは下記のように重み
付けされているとすると、加算器50では4ビットからな
るENVDBの下位に2ビットの“00"を追加して両者のビッ
トの重みを下記のように合わせて6ビットのデータ同士
の加算を行なう。
この加算器50における演算において、ENVDBの上位4
ビットは、レートデータDBRに対応するリニア表現のレ
ートデータRATEの値をエンベロープ波形データENVDBの
レベルに応じて、下記表のように2n倍に倍増する働きを
する。すなわち、デシベル表現のENVDBの上位4ビット
の値n(この場合nは10進数であり、n=1が6dBに対
応する)をデシベル表現のレートデータDBRに加算する
ことにより、この加算結果を対数/リニア変換回路52で
変換して得られるリニア表現のレートデータRATEは、元
のレートデータDBRに対応するリニア表現の値を2n倍し
たものとなる。
つまり、エンベロープ波形データENVDBの減衰量が6dB
増加する(6dBレベル下がる)毎に、つまり、エンベロ
ープ波形データENVDBの減衰量がn×6dBとなると、リニ
ア表現のレートデータRATEの値が0〜6dB未満のときに
比べて2n倍に倍増される。このことは、エンベロープ波
形データENVDBの6dB毎の範囲に対応して、レートデータ
RATEの値が、エンベロープ波形レベルが低いほどエンベ
ロープ波形変化の傾きが急になるように、2n倍に切り換
えられるということを意味する。
こうして、アタック部とフォーシングダンプ部に関し
ては、演算回路20で形成するエンベロープ波形データEN
VDBの現在レベルに対応してこのレベルが6dB変化する毎
に、該演算回路20で繰り返し加算もしくは減算すべきレ
ートデータRATEの値が2n倍に(エンベロープ波形のレベ
ルが小さいほどnが大きい)切り換えられ、最終的に演
算回路20から出力されるエンベロープ波形データENVDB
は第5図(d)〜(f)に示すようなものとなる。つま
り、アタック部のエンベロープ波形データは立ち上がり
の傾きが始めは急峻で次第に比較的緩やかになるような
特性で発生され、フォーシングダンプ部のエンベロープ
波形データは減衰の傾きが始めは比較的緩く次第に急峻
になるような特性で発生される。
このようにアタック部とフォーシングダンプ部におい
て予め第5図(d)〜(f)に示すような所望の特性を
持つデシベル表現のエンベロープ波形データENVDBが演
算回路20から出力され、これがエンベロープ波形データ
logEとしてエンベロープ波形発生回路10から出力され
る。
第9図はシフトデータ供給回路620の具体例を示すも
ので、シフトデータSFT1,SFT0をアンド回路72,73に各々
入力し、ミュートレベル検出回路610からのミュートレ
ベル検出信号MLDSが“1"のときこのシフトデータSFT1,S
FT0を出力する。このときシフトデータSFT1,SFT0の上下
に各々2ビットづつ“0"を追加して合計6ビットのデー
タとして出力する。前述のように、レリースレートデー
タDBRRは6ビットのデータであり、加算器50における両
者の加算にあたって各ビットの重みづけは次表のように
なる。
この加算器50における演算において、シフトデータSF
T1,SFT0はレリースレートデータDBRRに対応するリニア
表現のレートデータRATEの値を前記第2表のように2n
に倍増する働きをする。すなわち、シフトデータSFT1,S
FT0がデシベル表現データであるとすると、その値n
(この場合nは10進数であり、n=1が6dBに対応す
る)をデシベル表現のレリースレートデータDBRRに加算
することにより、この加算結果を対数/リニア変換回路
52で変換して得られるリニア表現のレートデータRATE
は、元のレートデータDBRRに対応するリニア表現の値を
2n倍したものとなる。従って、前述の実施例と同様に、
ミュート制御時にレートデータの値を大きくして、第5
図(d)のR′部分のようにエンベロープ波形データを
急速減衰させることができる。
なお、上述した各実施例では、エンベロープ波形発生
装置10がデシベル表現のエンベロープ波形データlogEを
発生しているが、これはリニア表現のエンベロープ波形
データを発生するものでってもよい。また、エンベロー
プ波形発生装置におけるエンベロープ波形形成方式は上
記各実施例のような演算方式に限らず、メモリ方式な
ど、その他適宜の方式であってもよい。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明によれば、複数の音色
の中から任意の音色を選択する音色選択手段と、エンベ
ロープ波形の減衰を指示する複数の減衰指示手段と、前
記音色選択手段で選択可能な各音色に対応させて、前記
複数の減衰指示手段の各々に対する減衰特性指定情報を
記憶した記憶手段と、この記憶手段に記憶された前記減
衰特性指定情報に基づき、前記音色選択手段でいずれの
音色が選択されたか、および、前記複数の減衰指示手段
のうちのいずれの減衰指示手段によりエンベロープ波形
の減衰が指示されたか、に応じてエンベロープ波形の減
衰特性を制御する制御手段とを設けたので、各音色に対
応させて、複数の減衰指示手段の各々に対する減衰特性
指定情報を記憶し、この減衰特性指定情報に基づいて、
いずれの音色が選択されたか、および、いずれの減衰指
示手段によりエンベロープ波形の減衰が指示されたか、
に応じてエンベロープ波形の減衰特性が制御されること
から、エンベロープ波形の減衰を指示した減衰指示手段
および選択音色に最適な減衰特性を得ることができると
いう効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例によるエンベロープ制御装
置を適用した電子楽器の構成を示すブロック図、 第2図は同実施例によるエンベロープ制御装置のエンベ
ロープパラメータ発生回路15内に設けられたレートデー
タ発生回路15aと音色選択回路14との関係を示すブロッ
ク図、 第3図は第2図に示すレートデータ発生回路15aに記憶
されている各種レートデータと音色との関係を示す図、 第4図は第1図のエンベロープ波形発生装置10の構成例
を示すブロック図、 第5図は同実施例におけるエンベロープ波形を示す波形
図、 第6図は第4図におけるカーブ変換テーブル45の変換特
性を示す図 第7図は第4図におけるミュート制御装置60の構成例を
示すブロック図、 第8図はエンベロープ波形発生装置10の他の構成例を示
すブロック図、 第9図は第8図に示すシフトデータ供給回路620の構成
例を示すブロック図である。 10……エンベロープ波形発生装置、 14……音色選択回路、 15……エンベロープパラメータ発生回路、 15a……レートデータ発生回路。 59……ペダルスイッチ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の音色の中から任意の音色を選択する
    音色選択手段と、 エンベロープ波形の減衰を指示する複数の減衰指示手段
    と、 前記音色選択手段で選択可能な各音色に対応させて、前
    記複数の減衰指示手段の各々に対する減衰特性指定情報
    を記憶した記憶手段と、 この記憶手段に記憶された前記減衰特性指定情報に基づ
    き、前記音色選択手段でいずれの音色が選択されたか、
    および、前記複数の減衰指示手段のうちのいずれの減衰
    指示手段によりエンベロープ波形の減衰が指示された
    か、に応じてエンベロープ波形の減衰特性を制御する制
    御手段と を具備することを特徴とするエンベロープ制御装置。
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