JP2626474B2 - 楽音発生装置 - Google Patents

楽音発生装置

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JP2626474B2
JP2626474B2 JP5158679A JP15867993A JP2626474B2 JP 2626474 B2 JP2626474 B2 JP 2626474B2 JP 5158679 A JP5158679 A JP 5158679A JP 15867993 A JP15867993 A JP 15867993A JP 2626474 B2 JP2626474 B2 JP 2626474B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンベロープレベル
を大きく変化させる楽音発生装置に関し、特にその場合
におけるノイズ発生の防止に関する。
【0002】
【従来の技術】現在実用化されている音源装置は、8音
同時発音や16音同時発音が可能であるが、演奏の方式
によってはそれ以上の楽音が同時に発音される場合があ
る。たとえば、余韻が長く残る演奏(ピアノでペダルを
踏んだ場合等)をした場合や、自動演奏モードでオーケ
ストラ等の大編成の自動演奏をした場合等である。
【0003】このような場合には、新たに発音する楽音
を既に発音中の楽音に占有されている発音チャンネルの
いずれかに割り当てる必要がある。このため、そのとき
発音中の楽音信号のうち1つ(例えば、一番レベルの小
さいもの等)を強制的に消去してその発音チャンネルに
新たな楽音の発音を割り当てるようにしている。この場
合における強制的な消去は、新たな楽音の発音が遅れな
いように急速にする必要がある。したがって、このよう
な場合には非常に大きな比率(EGレート)で楽音のレ
ベル(EGレベル)が減衰させられる(フォースダン
プ)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フォースダン
プ時のEGレートをあまり大きくすると、波形に段差が
4じて波形の不連続による耳障りなノイズが発生する。
このため、フォースダンプ時であってもEGレートの大
きさには限界があり、消音までに時間が掛かるため、新
たな楽音の発音に遅れが生じる欠点があった。
【0005】この発明は、フォースダンプ時等の楽音信
号を大きく変化させる場合に、ノイズを発生することな
く、EGレート大きくすることができる楽音発生装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、楽音波形デ
ータを発生する波形発生手段と、楽音波形データに所定
のレートで変化するエンベロープを付加するエンベロー
プ付加手段と、前記波形発生手段が発生した楽音波形デ
ータが入力され、そのレベルがゼロクロスまたはゼロク
ロス付近であることを検出したときゼロクロス検出信号
を出力するゼロクロス検出手段と、前記ゼロクロス検出
手段がゼロクロス検出信号を出力したとき、そのときの
レートの変化量を大きくするエンベロープ加速手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】この発明の楽音発生装置は、楽音発生手段が発
生した楽音波形データに対して、時間的なレベル(振
幅)変化を表現する波形であるエンベロープが付加され
ており、ゼロクロス検出手段が楽音波形データのレベル
がゼロクロスまたはゼロクロス付近であることを検出し
たとき、このエンベロープのレートの変化量を大きくす
る(エンベロープ加速手段)。一般に、楽音波形データ
は繰り返しゼロレベルを通過する波形データであるため
に、ゼロクロスする毎にレートを大きくすれば、急速に
楽音レベルを変化させることができる。このように、エ
ンベロープを大きく変化させるタイミングが楽音波形デ
ータのゼロクロス付近であれば、楽音波形データの実質
的な変化は少しであるためノイズが殆ど発生しない。こ
れにより、フォースダンプ等のレベル変化を急速に行う
ことが可能になる。
【0008】
【実施例】図1はこの発明の実施例である電子楽器のブ
ロック図である。CPU10には、バス11を介してR
OM12,RAM13,タイマ14,鍵盤15,スイッ
チ群16,表示器17およびコントロールレジスタ20
が接続されている。コントロールレジスタ20には波形
発生器21およびエンベロープジェネレータ22が接続
されている。ROM12はこの電子楽器の制御プログラ
ムや音色データを記憶している。RAM13には演奏中
に発生したデータを記憶するレジスタが設定される。タ
イマ14は自動演奏時におけるテンポを制御する。鍵盤
15は5オクターブ程度の音域を有するものである。C
PU10は鍵盤15の鍵のオン/オフに基づいてノート
オン信号NONやノートコードNCD等を生成する。ス
イッチ群16には音色スイッチやエディットスイッチ等
が含まれている。音色スイッチが操作されたとき、CP
U10は対応する波形指定データ等をコントロールレジ
スタ20に入力する。
【0009】コントロールレジスタ20は、複数の発音
チャンネルの波形およびエンベロープを時分割動作で発
生する波形発生器21およびエンベロープジェネレータ
22の動作を制御するため、以下のような記憶エリア
(レジスタ)を前記複数の発音チャンネル分備えてい
る。すなわち、発生する楽音波形データを指定する波形
指定データが記憶される波形指定データ記憶エリア、演
奏による楽音波形データの発生開始を指示するノートオ
ン信号(NON)が記憶されるノートオン信号記憶エリ
ア、発生する楽音波形データの音高を指示するノートコ
ード(NCD)が記憶されるノートコード記憶エリア、
楽音のエンベロープの変化率を決定するためのEGレー
トパラメータ(アタックレートAR,2段階のディケイ
レートD1R,D2R,リリースレートRRおよびフォ
ースダンプ時に用いられるフォースダンプレートDP
R)が記憶されるEGレートパラメータ記憶エリア、楽
音のエンベロープのレベルを決定するためのEGレベル
パラメータ(最大レベルmax,第1ディケイレベルD
1L,第2ディケイレベルD2L,最小レベルmin)
が記憶されるEGレベルパラメータ記憶エリア、選択さ
れた楽音波形データの種類(後述)を指示する波形種類
データ(XF)が記憶される波形種類データ記憶エリ
ア、楽音信号の急速な減衰であるフォースダンプを指示
するフォースダンプ指示データ(DF)が記憶されるフ
ォースダンプダンプ指示データ記憶エリア等である。こ
れらのデータが波形発生器21,エンベロープジェネレ
ータ22においてどのように用いられるかは、波形発生
器21,エンベロープジェネレータ22の説明において
同時に説明する。
【0010】波形発生器21には、前記のレジスタの内
容が複数の発音チャンネル分時分割で入力される。波形
を発生すべき旨のデータが入力された時分割発音チャン
ネルのタイミング毎にそのデータで決定される所定の楽
音波形データWDを発生する。この楽音波形データWD
は乗算器23に入力される。また、エンベロープジェネ
レータ22にも同様に前記のレジスタの内容が複数の発
音チャンネル分時分割で入力される。エンベロープを発
生すべき旨のデータが入力された時分割発音チャンネル
のタイミング毎にそのデータで決定される所定のエンベ
ロープ波形データEDを発生する。このエンベロープ波
形データEDも乗算器23に入力される。波形発生器2
1の時分割サイクルとエンベロープジェネレータ22の
時分割サイクルは同期しており、乗算器23において、
WDに対して同一の時分割発音チャンネルのEDが乗算
される(楽音波形データWDにエンベロープ波形データ
EDが付加される)。乗算されたデータはチャンネル累
算回路24で全ての発音チャンネルについて累算され、
累算結果の1つのデータがD/A変換器25に入力され
る。チャンネル累算回路24は、上記複数の発音チャン
ネルで発生された複数の楽音波形データを加算合成する
回路である。
【0011】これ以降の説明は、上述した複数の時分割
発音チャンネルのうちの1つの発音チャンネルに着目し
てその動作を説明する。各時分割チャンネルにおける動
作は全て同等であるため、時分割ということわりは省略
する。
【0012】D/A変換器25では出力チャンネル毎に
累算された楽音波形データをアナログの楽音信号に変換
する。アナログ化された楽音信号はサウンドシステム2
6において増幅出力される。
【0013】また、波形発生器21は楽音波形データW
Dが0または極めて小さいレベルのとき、すなわちゼロ
クロスまたはゼロクロス付近のときに、ゼロクロス検出
信号DSをエンベロープジェネレータ22に対して出力
する。エンベロープジェネレータ22は、フォースダン
プを行っている場面でこのDSが入力されると、フォー
スダンプ時のEGレートを大きくして楽音のレベル(E
Gレベル)を急速に減衰させる。このようにすると、ゼ
ロクロス付近では振幅レベルがもとより小さいためエン
ベロープを急速に減衰させてもそれによって楽音波形デ
ータWDの実質的な変化量は微小であり、ノイズが発生
しない。
【0014】図2は前記ROM12に設定されている音
色データ記憶エリアの構成を示す図である。この図は1
つの音色についての記憶エリアを示している。音色デー
タ記憶エリアは、波形メモリに記憶されている複数の楽
音波形データから1つを指定する波形指定データを記憶
する波形指定データ記憶エリア、エンベロープ波形を決
定するパラメータ(AR,D1R,D2R,RR,D1
L,D2L)などのエンベロープ制御データを記憶する
エンベロープ制御データ記憶エリア、波形種類データ
(XF)記憶エリア、および、その他データ記憶エリア
からなっている。
【0015】波形種類データXFは、フォースダンプ時
などにおいて、ゼロクロス付近でエンベロープの変化量
を大きくすることができるか否かを示すデータであり、
可能な波形の場合にはXF=1、不可能な波形の場合に
はXF=0である。ゼロクロス付近でエンベロープの変
化量を大きくすることが不可能な波形とは、例えば矩形
波などのゼロクロス前後に低レベルの期間が殆どない波
形などである。
【0016】図3はエンベロープジェネレータ22の構
成を示す図である。このエンベロープジェネレータ22
はエンベロープをアタック部(ST=0),第1ディケ
イ部(ST=1),第2ディケイ部(ST=2),リリ
ース部(ST=3)の4段階(ステート)で生成する。
なお、STはステート発生器37が発生するステートデ
ータである。
【0017】レートセレクタ30には各ステート(S
T)において用いられるEGレートパラメータ(AR,
D1R,D2R,RR)がコントロールレジスタ20か
ら供給されており、STに応じて1つのEGレートパラ
メータを加算器31に出力する。なお、フォースダンプ
時に用いられるEGレートパラメータDPRもレートセ
レクタ30に供給されており、フォースダンプ指示デー
タDFが入力されたとき、レートセレクタ30はステー
ト(ST)にかかわらずDPRを出力する。
【0018】一方、レベルセレクタ35には各ステート
において目標値となるEGレベルパラメータ(max,
D1L,D2L,min)がコントロールレジスタ20
から供給されており、STに応じて1つのEGレベルパ
ラメータを比較器36に出力する。ここで、maxはエ
ンベロープ波形データEDのとりえる最大値であり、m
inは最小値である。
【0019】このエンベロープジェネレータ22は、通
常の動作においては、各ステートにおいて所定のEGレ
ートを加算(減算)してエンベロープ値(エンベロープ
波形データ)EDを増加(減少)させ、EDが目標値と
なるEGレベルに達したとき次のステートに移行する。
すなわち、ST=0のとき、ED=maxになるまでE
DにARを加算し、ED=maxになればST←1にす
る。
【0020】ST=1のとき、ED=D1Lになるまで
EDからD1Rを減算し、ED=maxになればST←
2にする。
【0021】ST=2のとき、ED=D2Lになるまで
EDからD2Rを減算し、ED=maxになればST←
3にする。
【0022】ST=3のとき、ED=minになるまで
EDからRRを減算し、ED=maxになればST←0
にする。
【0023】レートセレクタ30によって選択的に出力
されたEGレートパラメータは加算器31,レート拡張
部32および符号制御部33を介してEGレートに加工
され加算器34に入力される。また、この加算器34に
はシフトレジスタ42から直前のエンベロープ波形デー
タEDも入力される。したがって、加算器34が出力す
るデータは直前のEDにEGレートを加算して生成され
た新たなEDである。
【0024】このデータはエンベロープ波形データED
として前記加算器23に出力されるとともに、シフトレ
ジスタ42に「直前の」EDとして記憶される。シフト
レジスタ42に記憶されたED値は比較器36およびレ
ート加速部40にも入力される。
【0025】一方、レベルセレクタ35において選択的
に出力されたEGレベルパラメータは比較器36に入力
される。比較器36では、シフトレジスタ42から入力
されたED値とレベルセレクタ35から入力されたEG
レベルパラメータの大小を比較する。比較の結果どちら
が大きいかを示す比較結果信号を符号制御部33に出力
する。この比較結果信号は「A<B」すなわちEGレベ
ルパラメータがEDよりも大きいとき“1”となる信号
である。符号制御部33はこの信号に基づいてEGレー
トの符号(+/−)を決定する。すなわち、比較結果信
号が“1”のとき“+”、比較結果信号が“0”のとき
“−”とする。また、ED値とEGレベルパラメータの
大小関係が反転する直前にイコール信号(A=B)をス
テート発生器37に出力する。ステート発生器37はこ
のイコール信号に基づいてSTを更新する。
【0026】次に、現在のED値をレート加速部40,
ゲート41を通じて加算器31により、セレクタ30で
検索されたEGレートに対してフィードバックするフィ
ードバック部について説明する。なお、このレートへの
フィードバックの原理は、本出願人の出願した特願昭6
1−272693号に詳しいのでここでは説明を省略す
る。
【0027】レート加速部40は、アンドゲート38の
指示に応じてED値を加算または乗算によって大きくし
てフィードバックし、結果的に加算器31の出力値すな
わちフィードバック付レートの値を大きくする回路であ
る。このレート加速部40の出力はゲート41を介して
前記加算器31に入力される。加算器31はレートセレ
クタ30から読み出したEGレートパラメータにこのフ
ィードバック値を加算する。レート加速部40はAND
回路38から動作信号(“1”)が入力されたときフィ
ードバック値をED値よりも大きくする。ゲート41は
OR回路39からゲート信号(“1”)が入力されたと
き、ゲートを開いてフィードバック値を出力する。
【0028】AND回路38にはDF信号,XF信号お
よびDS信号が供給され、これらの信号が全て“1”の
とき、このAND回路38はレート加速部40に対して
“1”を出力する。したがって、フォースダンプの指示
があり(DF=1)、波形が加速可能な波形であり(X
F=1)、且つ、波形がゼロクロス付近である(DS=
1)ときフィードバック値が元のED値よりも大きくさ
れる。また、OR回路39にはZS信号およびDF信号
が供給されている。ZSはステート発生器37が出力す
る信号であり、ST=0のときZS=1、STがそれ以
外のときZS=0となる信号である。アタック時(ZS
=1)またはフォースダンプ指示時(DF=1)にOR
回路39はゲート41に対して“1”を出力する。この
ときゲート41はオンしてフィードバック値を加算器3
1に供給する。
【0029】ここで、図4(A), (B)にレート加速部
40の構成例を示す。レート加速部40にはEDの上位
6ビットが入力される。同図(A)の回路では、6ビッ
トの入力信号のうち第2,第3,第4ビットの信号をA
ND回路38の出力とORをとって出力するようにして
いる。したがって、AND回路38から“1”が入力さ
れていないときには、入力された上位6ビットをそのま
まゲート41に出力する。AND回路38から“1”が
入力されているときは、第2,第3,第4ビットの値を
“1”に書き換えたのちゲート41に出力する。なお、
第2,第3,第4ビットが既に“1”のときはそのまま
である。これは、加速レートをあまり大きくしすぎると
ゼロクロス付近でもノイズが発生するからである。
【0030】また、同図(B)の回路ではAND回路3
8から“1”が入力されると加速分αを入力信号に加算
してゲートに出力するようにしている。この場合には各
ビットの値に拘らず一定値αが加算される。
【0031】以上の構成により、楽音がアタック部の場
合やフォースダンプの指示がある場合には、ゲート41
が開くため、少なくともEDの上位6ビットによって生
成される値の分だけEGレートが増加される(ED値の
フィードバック)。さらに、AND回路38が入力条件
を満たして“1”を出力したときは、さらにEGレート
の増加分が大きくなり、フォースダンプの減衰が急激に
なる。
【0032】また、レート拡張部32には確率発生器4
3が接続されている。確率発生器43は所定桁数の乱数
に基づく確率信号を発生する回路である。この確率信号
は、それぞれ1/2や1/4などの確率で“1”となる
パルスを非同期的に発生する回路であり、例えば、ゆる
やかなエンベロープを楽音周期に同期しないで発生させ
るために用いられる。レート拡張部32は、6ビットの
EGレートパラメータを確率信号等を用いて指数関数的
にダイナミックレンジを拡張し、12ビットのEGレー
トパラメータに変換する。この12ビットのパラメータ
が符号制御部33で+/−を決定されたのちEGレート
として加算器34に入力される。
【0033】ここで、ゼロクロス検出信号DSは、楽音
波形データが図5上段の破線に示す範囲のとき出力され
る。このときEGレートが加速され同図下段に示すよう
なエンベロープ曲線となる。
【0034】図6は上記ゼロクロス検出信号DSを出力
する機能を備えた波形発生器21の構成を示す図であ
る。波形発生部60は波形メモリ方式の音源部である。
波形発生部60はノートオン信号NON,ノートコード
NCDおよび波形指定データに基づいて楽音波形データ
WDを出力する。楽音波形データWDは、図1に示すよ
うにエンベロープ付加用の乗算器23に入力されるとと
もに、範囲検出器61に入力される。範囲検出器61に
おいて楽音波形データWDは上限比較器62および下限
比較器63に入力される。上限比較器62はEGレート
を加速できる範囲の上限UL(図5参照)と楽音波形デ
ータWDとを比較する回路であり、下限比較器63はE
Gレートを加速できる範囲の下限LLと楽音波形データ
WDとを比較する回路である。比較結果はAND回路6
4に入力される。WDが上限UL,下限LLの範囲内に
入っているとき、AND回路64はゼロクロス検出信号
DS=1を出力する。
【0035】上記の実施例ではゼロクロス付近でゼロク
ロス検出信号DSを出力するようにしたが、範囲検出器
61に変えて完全なゼロクロスのみを検出するゼロクロ
ス検出器を用い、ゼロクロスタイミングのみにゼロクロ
ス検出信号DSを出力するようにしてもよい。この用途
に用いられるゼロクロス検出器を図7に示しておく。
【0036】このゼロクロス検出器65はディレイ66
とXOR回路67とからなっている。
【0037】XOR回路67の一方の入力端子およびデ
ィレイ66には楽音波形データWDが入力される。XO
R回路67の他方の入力端子にはディレイから出力され
た1クロック前の楽音波形データが入力される。XOR
回路67はこれらのデータの符号のみを判定する。した
がって、XOR回路67は今回の楽音波形データWDの
符号と直前の楽音波形データの符号が異なっていると
き、すなわち、楽音波形データが0軸を通過したとき
(ゼロクロスタイミング)のみに“1”を出力する。
【0038】また、波形発生器21の他の実施例を図8
に示す。ノートオン信号NON,ノートコードNCDお
よび波形指定データはアドレス発生部70に入力され
る。また、波形指定データは範囲検出器72にも入力さ
れる。アドレス発生部70は、入力されたデータに基づ
いてクロックタイミング毎にアドレスを発生する。この
アドレスで波形メモリ71がアクセスされ、楽音波形デ
ータWDが読み出されていく。また、このアドレスは範
囲検出器72にも入力される。波形メモリ71は1波形
について1周期の波形データを記憶しているが、範囲検
出器72は、この1周期の波形データのうちゼロクロス
付近のデータがどこに記憶されているかを記憶してい
る。したがって、読みだされた楽音波形データを上限,
下限と比較するまでもなく、アドレスを判断するのみで
その楽音波形データがゼロクロス付近であるか否かを判
定することができる。
【0039】図9は波形発生器の他の実施例を示す図で
ある。この波形発生器は読み出した波形データを4点補
間して楽音波形データWDとして出力するものである。
4点補間とは、波形メモリ84に記憶されている連続す
る(1アドレス間隔の)4点の波形データ (w0,w1,w
2,w3)を読み出し、これらを通過する3次関数でw1
2 間の中間点の値を算出する手法である。詳細は、本
出願人の特公昭59−17838号公報に記載されてい
る。この手法により、波形メモリ84に記憶されている
波形データをそのサンプリング周波数とは異なる周波数
で読み出した場合の折り返しノイズを大幅に除去するこ
とができる。すなわち、記憶されている楽音の周波数と
異なる周波数の楽音を発生するとき、該連続する4点の
波形データから記憶されていない波形の点を精度よく作
りだすことによって折り返しノイズを減少させる。
【0040】コントロールレジスタ20から入力された
ノートオン信号NON,ノートコードNCDおよび波形
指定データがアドレス発生器80に供給される。これら
のデータに基づいてアドレス発生器80は、クロック毎
にアドレスデータを出力する。波形メモリ84にサンプ
リング・記憶されている波形データの周波数と異なる周
波数の楽音を発生する場合、アドレスデータは小数付き
の値となる。このアドレスデータの整数部は加算器82
を介して波形メモリ84に入力され、アドレスデータの
小数部は加算器83を介して係数メモリ85に入力され
る。
【0041】ここで、加算器82,83以降は4倍のク
ロックで動作する。すなわち、補助カウンタ81は、ア
ドレス発生器80がアドレスデータを出力するごとに、
−1,0,1,2の値を連続して出力する。加算器82
においてこの値がアドレスデータの整数部に加算され、
アクセスアドレスとして波形メモリ84に入力される。
また、この−1,0,1,2の値は加算器83において
アドレスデータの小数部の先頭の2ビットとして付加さ
れ、係数メモリ85にアクセスアドレスとして入力され
る。係数メモリには、標本化関数に基づいて設定された
係数データが記憶されている。
【0042】波形メモリ84から読みだされた波形デー
タRDおよび係数メモリ85から読みだされた係数デー
タは乗算器86において乗算され補間累算器87に入力
される。補間累算器87は、入力された4つのデータを
累算する。累算されたデータが前記3次関数で近似され
た、楽音波形データWDとなる。
【0043】一方、ゼロクロス検出部88には、波形メ
モリ84から読みだされた4つの波形データRDの符号
のみが入力される。符号は“+”が“1”,“−”が
“0”で表現されている。ゼロクロス検出部88の構成
を図10に示す。入力された4クロック分のRDの符号
は4段のシフトレジスタ90に取り込まれ記憶される。
【0044】シフトレジスタ90の各段の内容が、一致
検出回路91において判定される。一致検出回路91
は、AND回路91a,NOR回路91bおよびNOR
回路92を備えている。AND回路91aは、シフトレ
ジスタ90の各段の内容が全てが“+”(“1”)のと
き“1”を出力する。NOR回路91bは、シフトレジ
スタ90の各段の内容が全てが“−”(“0”)のとき
“1”を出力する。AND回路91a,NOR回路91
bの出力はNOR回路92に入力される。したがって、
NOR回路92はAND回路91aおよびN0R回路9
1bの両方が“0”を出力しているとき“1”を出力す
る。すなわち、入力された4つの波形データの符号が全
て“+”または“−”でなく“+”,“−”が混在して
いるときNOR回路92は“1”を出力する。“+”,
“−”が混在しているのは4つの波形データの間で0軸
を跨いでいるときであるから、ゼロクロス付近と考えら
れる。
【0045】このNOR回路92の出力が、セレクタ9
5を介してゼロクロス検出信号DSとして出力される。
【0046】さらに、このゼロクロス検出部88には、
もう一つのゼロクロス検出系統が設けられている。この
系統では、4つの波形データRDの符号のうち中間の2
つに基づいてDSを出力する。この系統はAND回路9
3a,NOR回路93bおよびNOR回路94からなっ
ている。この系統を用いて、中間の2つの符号が
“+”,“−”または“−”,“+”である場合のみゼ
ロクロス検出信号DSを出力するようにすれば、DSの
出力範囲を狭くすることができる。NOR回路92,9
4の出力はセレクタ95によっていずれか一方が選択さ
れる。当該選択は読み出す波形データの形状に応じて行
われる。セレクタ95はコントロールレジスタ20から
入力されるセレクト信号Sに基づいていずれか一方を選
択する。
【0047】なお、図3のエンベロープジェネレータ2
1において、レート加速部をレートセレクタの出力やレ
ート拡張部に設けるようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、楽音波
形データがゼロクロスまたはゼロクロス付近のときエン
ベロープを大きく変化させるようにしたことにより、フ
ォースダンプなどエンベロープを急速に変化させる場合
に、ノイズを殆ど発生させずに処理速度を速くすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例である電子楽器のブロック図
【図2】同電子楽器の波形データの構成を示す図
【図3】同電子楽器のエンベロープジェネレータの構成
を示す図
【図4】同エンベロープジェネレータのレート加速回路
の構成を示す図
【図5】同エンベロープジェネレータにおいてフォース
ダンプを行った場合の処理を示す図
【図6】同電子楽器に用いられる波形発生器の構成を示
す図
【図7】同波形発生器に用いられるゼロクロス検出回路
を示す図
【図8】同電子楽器に用いられる波形発生器の他の実施
例を示す図
【図9】波形発生器のさらに他の実施例を示す図
【図10】同波形発生器のゼロクロス検出回路を示す図

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楽音波形データを発生する波形発生手段
    と、 楽音波形データに、所定のレートで変化する音量エンベ
    ロープを付加するエンベロープ付加手段と、 前記波形発生手段が発生した楽音波形データが入力さ
    れ、そのレベルがゼロクロスまたはゼロクロス付近であ
    ることを検出したとき、ゼロクロス検出信号を出力する
    ゼロクロス検出手段と、 前記ゼロクロス検出手段がゼロクロス検出信号を出力し
    たとき、そのときの前記レートの値を大きくする加速手
    段と、 を備えたことを特徴とする楽音発生装置。
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