JP3018620B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP3018620B2
JP3018620B2 JP3213981A JP21398191A JP3018620B2 JP 3018620 B2 JP3018620 B2 JP 3018620B2 JP 3213981 A JP3213981 A JP 3213981A JP 21398191 A JP21398191 A JP 21398191A JP 3018620 B2 JP3018620 B2 JP 3018620B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
【0001】この発明は、例えば、ピアノなどの特徴的
なエンベロープ形状を持った楽音を形成することができ
る電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、電子ピアノ等の電子楽器
では、音源から出力される楽音信号のエンベロープ波形
を、鍵のオン・オフに対応して制御するエンベロープジ
ェネレータを具備している。この種のエンベロープジェ
ネレータでは、通常、キーオンに基づく楽音信号の立上
がり(アタック状態)と、アタックレベルからの減衰
(ディケイ状態)と、この減衰過程を経た後のレベル保
持(サステイン状態)と、キーオフ以降の消音過程(リ
リース状態)とを制御するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした従
来のエンベロープジェネレータを具備する電子ピアノに
あっては、押鍵時のイニシャルタッチに応じたアタック
レートでエンベロープ波形をアタックレベルまで立上が
らせるが、このアタックレベルに達する以前にキーオフ
がなされると、キーオフ時点の振幅レベルから一意的に
所定レートでエンベロープ波形を減衰させている。
【0004】一方、実際のピアノの発音メカニズムを考
察すると、押鍵と共に弦が打弦され、この打弦によって
発生した楽音は、一旦所定のレートで減衰した後、再び
異なるレートで減衰する2段減衰を経ている。そして、
このような減衰過程を経ることでピアノ特有の楽音が形
成される一要因となっている訳である。
【0005】しかしながら、上述したように、従来の電
子ピアノでは、アタックレベルに達する以前にキーオフ
がなされた場合、上記2段減衰過程を実現することがで
きず、ピアノ特有のエンベロープ形状を持った楽音を形
成することができないという問題があった。この発明は
上述した事情に鑑みてなされたもので、ピアノ特有のエ
ンベロープ形状を持った楽音を発生することができる電
子楽器に関する。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、演奏情報に
対応して楽音信号のエンベロープ波形を制御する電子楽
器において、前記エンベロープ波形の状態を検出すると
共に、次に設定すべき波形状態を表す波形制御情報を発
生する状態判定手段と、前記波形制御情報に応じた波形
形状のエンベロープ信号を形成するエンベロープ信号形
成手段とを具備し、前記状態判定手段は、押鍵操作に対
応して立上がる前記エンベロープ波形のアタック状態に
おいて離鍵がなされた場合、この離鍵時における該エン
ベロープ波形の振幅レベルに応じて離鍵後の時間経過に
対するエンベロープ波形の形状を変化させることを特徴
としている。また、この発明は、前記状態判定手段は、
押鍵操作に対応して立上がる前記エンベロープ波形のア
タック状態において離鍵がなされた場合、この離鍵時に
おける該エンベロープ波形の振幅レベルに応じて離鍵後
のエンベロープ波形の傾きを異ならせることを特徴とし
ている。
【0007】
【作用】上記構成によれば、押鍵操作に対応して立上が
るエンベロープ波形のアタック状態において離鍵がなさ
れた場合、状態判定手段がこの離鍵時における該エンベ
ロープ波形の振幅レベルに応じて波形減衰態様を変化さ
せる波形制御情報を発生し、エンベロープ信号形成手段
がこの波形制御情報に応じた波形形状のエンベロープ信
号を形成する。これにより、ピアノ特有のエンベロープ
形状を持った楽音を発生することが可能になる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例につ
いて説明する。 A.実施例の全体構成 図1はこの発明の一実施例である電子ピアノの全体構成
を示すブロック図である。この図において、1は鍵盤で
ある。この鍵盤1は、各鍵毎の押離鍵を検出すると共
に、押鍵の速度及び離鍵の速度を検出する機構を有し、
押離鍵および押離鍵の速度に対応した信号を発生する。
1aは鍵盤インターフェイスであり、鍵盤1から供給さ
れる各種信号に基づき、音高に関する情報、押鍵速度信
号および離鍵速度信号を発生する。2はこの電子ピアノ
各部を制御するCPUである。
【0009】3はCPU2にロードされる各種制御プロ
グラムや、これら制御プログラムにおいて用いられる各
種データテーブルなどが記憶されるROMである。4は
CPU2の各種演算結果や、レジスタ値が一時記憶され
るRAMである。5は、例えばダンパペダルやエクスプ
レションペダル等の電子ピアノに配設される操作子であ
る。この操作子5の内、ダンパペダルは操作量に応じて
楽音の減衰量を制御するものである。5aは操作子イン
ターフェイスであり、操作子5から供給される各種信号
をもとに、操作量に応じた信号や、操作速度を表す信号
を発生する。
【0010】6はこの電子ピアノのパネルに各種配設さ
れるパネルスイッチである。このパネルスイッチ6の内
には、後述するエンベロープジェネレータの動作モード
を切換えるモードスイッチや、発生する楽音の音色を決
める音色スイッチ等がある。6aはパネルインタフェー
スであり、各パネルスイッチ6の操作に応じた操作信号
を発生する。なお、このパネルインタフェース6aは、
上述したモードスイッチが操作された場合、動作モード
を指定するデータTYPE(後述する)を発生する。ま
た、音色スイッチが操作された場合には、音色を指定す
る音色番号TCを発生する。
【0011】次に、7はCPU2よりバスを介して供給
される各種信号に基づき楽音合成を行い、これにより形
成される楽音信号Wを出力する楽音合成回路であり、そ
の構成については後述する。SSはサウンドシステムで
ある。このサウンドシステムSSは、この楽音信号Wに
対してフィルタリングを施し、不要ノイズの除去、ある
いは効果音処理などを施した後、これを増幅してスピー
カSPに与え、楽音として発音させる。このような構成
による電子ピアノは、特に、アタックレベルに達する以
前にキーオフがなされた場合、前述した2段減衰過程を
再現し、ピアノ特有のエンベロープ形状を形成すること
を特徴としている。
【0012】B.楽音合成回路7の構成 次に、図2は楽音合成回路7の構成を示すブロック図で
ある。この図において、8はアドレス設定回路であり、
後述するインタフェース回路16から供給される各種信
号に基づいて波形読み出しアドレスを設定する。すなわ
ち、このアドレス設定回路8は、インターフェイス回路
16から供給されるキーオンパルス信号KONP、キー
オフパルス信号KOFP、キーコードKCおよび押鍵速
度情報ITに従って、アタック部読出開始アドレスST
ART.ADおよび、アタック部読出終了アドレスEN
D.ADを発生し、これをアドレス生成回路9に供給す
る。
【0013】このキーオンパルス信号KONP/キーオ
フパルス信号KOFPは、鍵盤1における押離鍵操作に
応じて発生する信号であり、キーコードKCは、押鍵操
作に対応した音高を表す情報である。また、このアドレ
ス設定回路8にあっては、波形記憶回路10からアタッ
ク波形を読み出させるため、読み出しモードを表す信号
MODEを発生する。ここで、アタック波形を読み出さ
せる場合には、該アタック波形は繰り返し読出する必要
がないので、信号MODEは1回の読み出しを指示する
「MODE=0」として出力される。
【0014】11は位相発生回路であり、上述したキー
オン信号KONPが与えられた場合、キーコードKCに
対応した位相情報を発生する。この位相情報は、楽音の
ピッチ(音高)を指示するものであり、整数部Iと小数
部Fとから構成されている。アドレス生成回路9は、位
相発生回路11から供給される位相情報の整数部Iと、
アドレス設定回路8から供給されるアタック部読出開始
アドレスSTART.ADとを加算し、実際に読み出し
を行う波形情報の読み出しアドレスADを出力する。
【0015】また、アドレス生成回路9は、その出力す
る読み出しアドレスADが、アタック部読み出し波形の
終了アドレスEND.ADと同一になると、上述したア
ドレス設定回路8に対して、ループ波形要求信号LOO
P.REQを出力する。また、この場合には、位相発生
回路11に対して、生成している位相情報をリセットす
るためのリセット要求信号RESET.REQを出力す
る。
【0016】上記ループ波形要求信号LOOP.REQ
が供給されたアドレス設定回路8は、波形記憶回路10
よりループ部波形読出開始アドレスSTART.AD
と、ループ部波形読出終了アドレスEND.ADとを読
出し、これをアドレス生成回路9に与える。この場合、
ループ部波形は、繰り返し読み出しする必要があるの
で、信号MODEが繰り返し読出を指示する「MODE
=1」として出力される。このように、読み出し開始ア
ドレスSTART.ADと位相情報の整数部Iとの加算
によって得られるアドレス信号ADが、波形記憶回路1
0に与えられる。これにより、波形記憶回路10に記憶
される波形情報が読み出され、波形信号W1として出力
される。
【0017】次に、12は補間回路である。この補間回
路12は、波形信号W1を前述した位相情報の小数部F
に基づいて補間演算を行い、この結果得られる信号W2
を出力する。ここで行われる補間演算は、隣接するサン
プル間、すなわち、2つの波形情報を小数部Fによって
一次直線補間しても良いし、2以上の波形情報を一時記
憶して高次の補間を行っても良い。
【0018】13はエンベロープ生成回路である。この
エンベロープ生成回路13は、インターフェイス回路1
6から供給されるキーオンパルス信号KONP、キーオ
フパルス信号KOFP、キーコードKC、押鍵速度情報
ITおよび音色番号TCに対応した波形形状のエンベロ
ープ信号ENVを生成する。また、このエンベロープ生
成回路13にあっては、前述したデータTYPEに基づ
き、該信号ENVの減衰レート(後述する)を制御す
る。
【0019】すなわち、このエンベロープ生成回路13
では、まず、音色番号TCによって所定波形を有するエ
ンベロープ信号ENVが規定され、押鍵速度情報ITに
基づき該信号ENVにおける最大振幅レベル(アタック
レベル)が設定される。さらに、キーコードKCに応じ
てエンベロープ信号ENVのレート(進み具合)が制御
され、データTYPEに従って減衰レートが制御され
る。ここで、この減衰レートは、前述した2段減衰過程
を再現するため、異なる2つのレートが用いられる。ま
た、キーオンパルス信号KONP及びキーオフパルス信
号KOFPは、エンベロープ信号ENVを形成する際の
タイミング制御に用いられる。14は乗算回路であり、
補間回路12から出力される信号W2と、エンベロープ
生成回路13から出力されるエンベロープ信号ENVと
を乗算し、この乗算結果を上述した楽音信号Wとして出
力する。
【0020】C.波形記憶回路10の構成 次に、図3は、前述した波形記憶回路10(図2参照)
に具備される波形メモリの記憶形態の概念を示す図であ
る。波形記憶回路10に具備される波形メモリには、楽
音発生時に用いられるアタック波形部と、発生した楽音
を維持するのに用いられるループ波形部とがそれぞれ独
立に記憶されている。楽音のアタック波形は、楽器固有
の音色を決める非常に特徴的な波形であるため、その情
報量を圧縮するのが難しい。一方、これに対して、定常
部となるループ波形は、変化が少なく、同一波形にエン
ベロープを付与し、これを繰り返し読み出しするため、
その情報量を圧縮することができる。
【0021】図3においては、それらの内、アタック波
形部の記憶形態の概念を示している。すなわち、この波
形メモリでは、押鍵速度およびその押鍵された鍵域に対
応させてアタック波形部の記憶領域を分割し、これに基
づいて異なった波形が得られるようにしている。なお、
この図に示すWA(M,N)は、記憶領域の配列要素を
表している。このような記憶領域の分割は、各押鍵速
度、各音高毎にするのが理想的である。しかしながら、
このようにすると、メモリ占有領域が増すため、それぞ
れに代表的な波形を具備させる。
【0022】次に、図4は、上述した波形メモリの概念
に基づき、実際のメモリ上で配置された場合の具体例を
示すメモリ配置図である。すなわち、図4(a)は波形
メモリ全体の構成を示すメモリマップであり、同図
(b)はアタック部テーブルの内容を示すメモリマップ
である。これらメモリマップにおいて、ITレンジおよ
びKCレンジは、図3に示す押鍵速度とキーバンク(音
高)とを幾つに分割するかを示す数値である。これらレ
ンジに続いて、分割された各領域毎の波形情報の読み出
し開始アドレスおよび読み出し終了アドレスが登録され
る。
【0023】次いで、同図(c)は、ループ部テーブル
の内容を示すメモリマップであり、その構成については
上述のアタック部のものと同等である。なお、このルー
プ部テーブルでは、アタック部波形と同様にその記憶領
域が分割されているが、それぞれのITレンジおよびK
Cレンジを異ならせることにより、分割形態を異ならせ
ることもできる。次に、同図(d)は、波形記憶部の内
容を示すメモリマップである。ここでは、上記アタック
部テーブルとループ部テーブルとによって指定されたア
ドレスに、各波形情報が記憶されている。なお、それぞ
れの波形情報は、各波形間の接続を容易にするため、ア
タック波形では読み出し終了アドレスにおいて0位相が
補償され、また、ループ波形では読み出し開始アドレス
と読み出し終了アドレスとの双方において0位相が補償
されている。
【0024】D.インタフェース回路16の構成 図5は、前述したインタフェース回路16の構成を示す
ブロック図である。この図に示すように、インタフェー
ス回路16は、CPU2から供給される各種信号から楽
音信号合成に必要な各種動作パラメータを発生する。な
お、このインターフェイス回路16では、複音発音(例
えば、16音発音)を実現するため、上記動作パラメー
タ(KONP,KON,KOFP,KOF,TC,TY
PE,KC,IT)を時分割で生成し、これを楽音合成
回路7に供給するように構成されている。
【0025】E.エンベロープ生成回路13の構成 前述したエンベロープ生成回路13は、レート/ターゲ
ット設定部20と、状態制御部23と、エンベロープ形
成部30とからなり、これら各部の構成について順次説
明する。 レート/ターゲット設定部20の構成 まず、図6はレート/ターゲット設定部20の構成を示
すブロック図である。この図において、21は変換テー
ブルであり、供給されるキーコードKCおよび音色番号
TCに応じてテーブルを参照し、各種パラメータを発生
する。この各種パラメータとは、アタックレートAR、
第1ディケイレートD1R、第1ディケイレベルD1
L、第2ディケイレートD2R、第2ディケイレベルD
2Lおよび第3ディケイレートD3Rである。
【0026】ここで、上記パラメータについて、図13
(ロ)に示すエンベロープ波形例を参照して説明する。
まず、アタックレートARとは、キーオンと共に立上が
るエンベロープ波形の傾きを表すデータである。第1お
よび第2ディケイレートD1R,D2Rとは、それぞれ
前述した2段減衰を再現するための減衰レートであり、
エンベロープ波形の立上がりピークから第1ディケイレ
ベルD1Lにまで減衰する場合には、この第1ディケイ
レートD1Rで減衰し、続いて第2ディケイレベルD2
Lにまで減衰する際に第2ディケイレートD2Rが使用
される。また、第3ディケイレートとは、サステイン状
態後にリリースされる際の減衰レートとなる。
【0027】次に、再び図6に戻り、レート/ターゲッ
ト設定部20の構成について説明する。図において、2
2は選択回路である。この選択回路22は、現在の波形
制御状態を表すステート信号S1,S0に基づき、次に
波形制御する際の指標となる制御パラメータ(RAT
E,TARGET,HOLD,AT0)を生成する。こ
の制御パラメータの内、RATEはエンベロープ信号E
NVの傾きを表すデータであり、例えば、キーオンと共
にエンベロープ波形を立上がらせる場合、アタックレー
トARが選択され、これがデータRATEとして次段へ
出力される。また、エンベロープ波形を減衰させる場合
には、後述する動作の下で第1ディケイレートD1R、
第2ディケイレートD2Rおよび第3ディケイレートD
3Rのいずれかが選択され、データRATEとして出力
される。この選択に際しては、上記ステート信号S1,
S0が参照される。
【0028】次に、上記制御パラメータの内、TARG
ETは減衰過程にあるエンベロープ信号ENVの振幅を
制御する際の目標値となるデータであり、上述した第1
ディケイレベルD1Lおよび第2ディケイレベルD2L
のいずれかが選択される。また、データHOLDとは、
エンベロープ波形におけるサステイン状態を形成する際
に参照されるデータである。また、データAT0は、エ
ンベロープ波形立上がりにおけるアタックレベルを表す
データである。なお、このように、一意的にアタックレ
ベルを生成しているのは、テーブル参照方式でアタック
レベルを発生すると、楽音発生に際してディレイが生じ
てしまうからである。
【0029】状態制御部23の構成 図7は、状態制御部23の構成を示す回路図である。こ
の状態制御部23はLSI化された状態管理ユニット2
3aとタイミング制御ユニット23bとから構成されて
いる。この図において、24,…,24はインバータ、
25,25はエンベロープ信号ENVの状態を表すステ
ート信号S1,S0がそれぞれ一時記憶されるシフトレ
ジスタである。26は、マトリクス配置され、図中の白
丸で示される入力信号の論理積を出力するアンドゲー
ト、27はオアゲートである。
【0030】状態管理ユニット23aは、現在のエンベ
ロープ信号ENVの状態と、各部から供給される入力情
報IDとに応じて次に制御すべき状態を表すステートデ
ータDSを発生する。このステートデータDSの生成過
程については、後述する動作説明において述べる。
【0031】タイミング制御ユニット23bは、上記ユ
ニット23aと同様に、現在の状態と各部から供給され
る入力情報IDとに応じて、エンベロープ発生部30
(後述する)に対し、次にロードすべきデータを指示す
る選択信号SELを発生する。例えば、図中に示すライ
ンAに示す入力関係では、ダンプ状態にあり、かつ、現
在の状態が「3」の場合には、信号「ADDER SE
L」(後述する)が生成される。なお、このようにして
生成される選択信号SELは、後述するエンベロープ形
成部30において用いられる。
【0032】エンベロープ形成部30の構成 図8は、エンベロープ形成部30の構成を示すブロック
図である。この図において、31はセレクタであり、4
入力端「00」〜「11」に各々セットされた12ビッ
トのデータの内、いずれかが上述したステート信号S
1,S0に応じて選択され出力される。すなわち、入力
端「00(0)」が選択された場合には”0000”
(16進表示)が、入力端「01(1)」が選択された
場合には12ビットで表された第1ディケイレベルD1
Lが、入力端「10(2)」が選択された場合には、1
2ビットで表された第2ディケイレベルD2Lが、入力
端「11(3)」が選択された場合には”1FFF”が
それぞれ出力端OUTから出力される。なお、この出力
端OUTから出力される12ビットのデータは、エンベ
ロープ信号ENVの振幅レベルを制御する際の目標値と
なるものであり、目標データTARGETと定義する。
【0033】次に、32は第1比較回路であり、入力端
Aに供給される現在のエンベロープ振幅レベルを表すデ
ータEGと、入力端Bに供給される上記目標データTA
RGETとを比較し、「A>B」なる場合にデータGT
を発生し、「A=B」なる場合にデータEQを発生す
る。すなわち、この比較回路32は、図9に示すよう
に、全加算器32aとインバータ32b,…,32bと
アンドゲート32cとから構成されている。そして、イ
ンバータ32bを介して反転された目標データTARG
ETが入力端B(B1〜B12)に供給され、一方、デー
タEGが入力端A(A1〜A12)に供給され、これら両者
が全加算器32aで加算される。なお、この加算では全
加算器32aのキャリ入力端CIに「0」がセットされ
る。
【0034】このような構成による第1比較回路32に
おいて、例えば、データEGと目標データTARGET
とが一致していると、全加算器32aの出力S0〜S12
が全て「1」となり、これら出力S0〜S12がアンドゲ
ート32cを介してデータEQとして出力される。これ
に対し、データEGが目標データTARGETより大き
い場合には、キャリ出力端COからデータGTが出力さ
れる。
【0035】次に、33は第1比較回路32の比較結果
に応じて新たなエンベロープ振幅レベルを算出する演算
回路である。この演算回路33は、図10に示すよう
に、全加算器33aと排他的オアゲート33b,…,3
3bとから構成されている。この全加算器33aは、キ
ャリ入力端CIに供給されるデータGTの状況に応じて
加算および減算を行う。すなわち、データEGが目標デ
ータTARGETより大きいと、データGTは「1」に
なり、エンベロープ振幅レベルを目標値に近づけるよう
に減算がなされる。一方、これと反対の場合、すなわ
ち、データGTが「0」の場合には加算がなされる。
【0036】このような構成において、例えば、データ
EGが目標データTARGETより大きい場合には、入
力端Aに供給されるデータEGを、入力端Bに供給され
るデータRATE、すなわち、エンベロープ信号ENV
の傾きを表すデータ(6ビット)に応じて減算し、この
減算結果をデータCEGとして出力する。このデータC
EGは、新たなエンベロープ振幅レベルを表すデータと
なる。一方、データEGが目標データTARGETより
小さいと、加算がなされ、この加算によりオーバーフロ
ーが生じた場合には、キャリ出力端COからデータOV
Fが出力される。
【0037】次に、34は第2比較回路であり、入力端
Aに供給されるデータCEGと、入力端Bに供給される
目標データTARGETとを比較し、「A>B」なる場
合にデータCGTを発生する。この第2比較回路34
は、図11に示すように、第1比較回路32と同様の構
成となっている。
【0038】このように、演算回路33の前後段にそれ
ぞれ第1比較回路32と第2比較回路34とを設けたの
は、次の理由による。まず、第1の比較回路32によっ
て、現在のエンベロープ振幅レベルと目標となる振幅レ
ベルとを比較し、この比較結果に基づいて演算回路33
を制御する。そして、第2の比較回路34では、この演
算回路33により生成された新たなエンベロープ振幅レ
ベルと目標となる振幅レベルとを再び比較し、エンベロ
ープ信号ENVの振幅が目標値に達したことを確認して
いる訳である。
【0039】次に、35はセレクタであり、入力端A〜
Cに供給されるデータのいずれか1つを選択信号SEL
に応じて選択して出力する。ここで、入力端Aには上述
したデータCEGが供給され、入力端Bには”1FFF
(16進表示)”が供給され、入力端Cには前述した目
標データTARGETが供給される。また、この選択信
号SELは、前述したタイミング制御ユニット23b
(図7参照)において発生する信号であり、入力端Aに
供給されるデータを選択する信号「ADDERSEL」
と、入力端Bに供給されるデータを選択する信号「1F
FF SEL」と、入力端Cに供給されるデータを選択
する信号「TARGET SEL」とからなる。
【0040】次に、36はシフトレジスタであり、セレ
クタ35から出力されるデータを一時記憶する。なお、
このシフトレジスタ36は、16音発音に対応して時分
割動作するように構成されている。37は変換テーブル
であり、前述した押鍵速度情報ITに対応した乗算係数
Kを発生する。38は乗算器であり、シフトレジスタ3
6から出力されるデータに乗算係数Kを乗算し、この乗
算結果をエンベロープ信号ENVとして出力する。
【0041】39は図12に示すように、排他的オアゲ
ート39a,39bと、オアゲート39cとから構成さ
れる検出回路である。この検出回路39は、前述したデ
ータEQ、データGT、データOVFおよびデータCG
Tに基づき、現状のエンベロープ振幅レベルの状態を検
出する。すなわち、現状のエンベロープ振幅レベルが目
標値より大きい場合を表すデータGTと、算出されたエ
ンベロープ振幅レベルが目標値より大、あるいは等しい
場合を表すデータTGTEQとを発生する。なお、この
検出回路39から出力されるデータGTおよびデータT
GTEQは、前述した状態管理ユニット23aの入力情
報IDとして用いられる。
【0042】F.実施例の動作 次に、図7および図13を参照し、上記構成による実施
例の動作について説明する。なお、ここでは、説明の簡
略化を図るため、特に、エンベロープ生成回路13にお
けるモード別の動作について示す。このモードとは、前
述したデータTYPEによって規定される動作であり、
該データTYPEが「0」の場合にノーマルモードにな
り、「1」の場合にピアノモードに設定される。
【0043】a)ノーマルモード時の動作 このノーマルモードでは、エンベロープ信号ENVの波
形が図13(イ)に示す態様で制御される。これについ
て図7を参照し、説明を進める。 キーオフ状態あるいはダンプ状態にある場合 この場合、状態管理ユニット23aでは、ラインa(ダ
ンプ状態)またはラインb(キーオフ状態)に示す入力
関係に基づきステートデータDSが「3」となる。ま
た、タイミング制御ユニット23bでは、ラインBに示
す入力関係に基づき、信号「TARGET SEL」が
生成される。なお、この時の目標データTARGETに
は、セレクタ31において”1FFF”がセットされて
いるため、エンベロープ信号ENVは生成されない。
【0044】キーオン時点の場合 キーオンがなされると、前述したレート/ターゲット設
定回路20により発生するアタックレートARと、アタ
ックレベルAT0(”0000”)とに基づきエンベロ
ープ信号ENVが立上がる。この際のステートデータD
Sは一意的に「0」となる。なお、この立上がりに先立
ち、タイミング制御ユニット23bでは、ラインCに示
す入力関係に基づき、信号「1FFF SEL」を生成
する。このようにしたのは、データEGを一旦、”1F
FF”のレベルにリセットするためである。
【0045】キーオン中にある場合 エンベロープ振幅レベルがアタックレベルAT0(”0
000”)に達し、かつ、キーオン中で以前の状態が
「0」であると、ラインcに示す入力関係からステート
データDSは「1」になる。この結果、エンベロープ信
号ENVは、第1ディケイレートD1Rで減衰する。続
いて、ラインeに示す入力関係に移行すると、ステート
データDSが「2」になり、第2ディケイレートD2R
でエンベロープ信号ENVが減衰する。そして、エンベ
ロープ振幅レベルが第2ディケイレベルD2Lに達する
と、ラインfに示す入力関係から第2ディケイレベルD
2Lに保持される。
【0046】キーオフ時の場合 キーオフ(図13(イ)に示すキーオフA)された場合
には、ラインgに示す入力関係からステートデータDS
は一意的に「3」に設定される。これにより、第3ディ
ケイレートD3Rに基づきエンベロープ信号ENVがリ
リースされることになる。
【0047】アタック状態でキーオフされた場合 ところで、アタックレートARでエンベロープ信号EN
Vが立上がっている途中でキーオフ(キーオフB)がな
された場合には、上記項の動作に従って第3ディケイ
レートD3Rに基づき減衰する。このように、ノーマル
モードにおいては、アタック状態でキーオフされると、
2段減衰せずに直ちに減衰する。
【0048】b)ピアノモード時の動作 このピアノモードにあっては、アタックレベルAT
0(”0000”)に達する押鍵操作が行われた場合、
上記ノーマルモードと同様のエンベロープ制御が実行さ
れる。したがって、このモードにおける特徴は、アタッ
ク状態でキーオフがなされても2段減衰するようにエン
ベロープ信号ENVを制御することにある。以下では、
この動作について説明する。
【0049】第1ディケイレベルD1L以上でキーオ
フされる場合 この場合、状態管理ユニット23aでのラインhに示す
入力関係からステートデータDSは「1」となり、エン
ベロープ信号ENVは第1ディケイレートD1Rで減衰
する。そして、エンベロープ振幅レベルが第2ディケイ
レベルに達すると、ラインkに示す入力関係からステー
トデータDSが「3」となり、第3ディケイレートD3
Rで該信号ENVが減衰する。この結果、アタック状態
でキーオフがなされてもピアノ特有の2段減衰過程を再
現することが可能になる。
【0050】第1ディケイレベルD1L以下でキーオ
フされる場合 この場合においては、低い振幅レベルから減衰させるた
め、2段減衰させる必要がなく、ラインlに示す入力関
係から一意的にステートデータDSを「3」に設定し、
第3ディケイレートD3Rでエンベロープ信号ENVを
減衰させている。
【0051】このように、上記実施例による電子ピアノ
では、アタックレベルに達する以前にキーオフがなされ
た場合、実際のピアノのように2段減衰過程を経たエン
ベロープ波形を発生するので、ピアノ特有の楽音を形成
することが可能になっている。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、押鍵操作に対応して立上がるエンベロープ波形のア
タック状態において離鍵がなされた場合、状態判定手段
がこの離鍵時における該エンベロープ波形の振幅レベル
に応じて離鍵後の時間経過に対するエンベロープ波形の
形状を変化させる波形制御情報を発生し、エンベロープ
信号形成手段がこの波形制御情報に応じた波形形状のエ
ンベロープ信号を形成するので、ピアノ特有のエンベロ
ープ形状を持った楽音を発生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例である電子ピアノの全体
構成を示すブロック図。
【図2】 同実施例における楽音合成回路7の構成を示
すブロック図。
【図3】 同実施例における波形記憶回路10の記憶形
態を説明するための図。
【図4】 同実施例における波形記憶回路10のメモリ
マップを示す図。
【図5】 同実施例におけるインタフェース回路16の
構成を示すブロック図。
【図6】 同実施例におけるレート/ターゲット設定部
20の構成を示すブロック図。
【図7】 同実施例における状態制御部23の構成を示
す回路図。
【図8】 同実施例におけるエンベロープ形成部30の
構成を示すブロック図。
【図9】 同実施例における第1比較回路32の構成を
示す回路図。
【図10】 同実施例における演算回路33の構成を示
す回路図。
【図11】 同実施例における第2比較回路34の構成
を示すブロック図。
【図12】 同実施例における検出回路39の構成を示
す回路図。
【図13】 同実施例におけるエンベロープ信号ENV
の制御例を示す図。
【符号の説明】
13…エンベロープ生成回路、20…レート/ターゲッ
ト設定部、23…状態制御部、30…エンベロープ形成
部、39…検出回路。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏情報に対応して楽音信号のエンベロ
    ープ波形を制御する電子楽器において、 前記エンベロープ波形の状態を検出すると共に、次に設
    定すべき波形状態を表す波形制御情報を発生する状態判
    定手段と、 前記波形制御情報に応じた波形形状のエンベロープ信号
    を形成するエンベロープ信号形成手段とを具備し、 前記状態判定手段は、押鍵操作に対応して立上がる前記
    エンベロープ波形のアタック状態において離鍵がなされ
    た場合、この離鍵時における該エンベロープ波形の振幅
    レベルに応じて離鍵後の時間経過に対するエンベロープ
    波形の形状を変化させることを特徴とする電子楽器。
  2. 【請求項2】 前記状態判定手段は、押鍵操作に対応し
    て立上がる前記エンベロープ波形のアタック状態におい
    て離鍵がなされた場合、この離鍵時における該エンベロ
    ープ波形の振幅レベルに応じて離鍵後のエンベロープ波
    形の傾きを異ならせることを特徴とする請求項1に記載
    の電子楽器。
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