JP2802565B2 - 電子楽器のエンベロ−プ発生装置 - Google Patents

電子楽器のエンベロ−プ発生装置

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JP2802565B2
JP2802565B2 JP4315580A JP31558092A JP2802565B2 JP 2802565 B2 JP2802565 B2 JP 2802565B2 JP 4315580 A JP4315580 A JP 4315580A JP 31558092 A JP31558092 A JP 31558092A JP 2802565 B2 JP2802565 B2 JP 2802565B2
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H1/00Details of electrophonic musical instruments
    • G10H1/02Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos
    • G10H1/04Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation
    • G10H1/053Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation during execution only
    • G10H1/057Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation during execution only by envelope-forming circuits
    • G10H1/0575Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation during execution only by envelope-forming circuits using a data store from which the envelope is synthesized

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子楽器のエンベロープ
発生装置に関し、特に、簡単なハードウェアでエンベロ
ープのフェーズ移行条件の判定が可能な電子楽器のエン
ベロープ発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子楽器においては、波形メモリ
から楽音波形を読み出し、該波形信号にエンベロープを
乗算して楽音波形信号を発生させる方式が用いられてい
る。図1は、前記したような電子楽器の構成を示す機能
ブロック図である。キーボード1はスイッチを有する複
数の鍵盤からなり、キーアサイナ2は例えばマイクロコ
ンピュータ等により構成され、前記キーボード1のスイ
ッチをスキャンし、押下された鍵を検出すると、時分割
動作する複数の発音チャネルの内の例えば空いているチ
ャネルに、該押下した鍵に対応する音高、音色の発音を
指令する。具体的には、押下された鍵の音高に対応する
波形メモリ読み出しアドレス間隔を周波数データメモリ
から読み出し、累算器4にセットする。また、鍵を押下
した強さおよび音色に対応して、エンベロープ発生器6
にエンベロープ発生制御データをセットする。
【0003】累算器4は、セットされた波形メモリ読み
出しアドレス間隔を、サンプリング周期ごとに累算し、
該累算値を波形データ発生器(波形を記憶したROM)
5に出力して、波形データ発生器から波形データを読み
出す。一方エンベロープ発生器6からはセットされたデ
ータに基づいてエンベロープ波形が発生し、これらの波
形信号は乗算器7によって乗算され、楽音波形信号とな
る。
【0004】D/A変換器8は該楽音波形信号をD/A
変換し、増幅されて、サウンドシステムの、例えばスピ
ーカによって楽音が発生する。図1において累算器4、
エンベロープ発生器6からD/A変換器までの構成要素
は通常時分割多重処理により複数の発音チャネルの処理
を独立して実行可能な構成になっている。
【0005】図2はエンベロープ発生器において発生す
るエンベロープ波形の1例を示す波形図である。まずキ
ーオン時に、キーアサイナによって、鍵を押下した強さ
に対応するアタックレベルがセットされ、アタックフェ
ーズにおいては、0からアタックレベルに向かって、設
定されたスピードで漸近する信号が発生する。
【0006】時刻t1において、現在値がアタックレベ
ルに対して所定の値、例えばアタックレベルの90%
(図におけるレベルP)に達すると、今度はディケイフ
ェーズに移行して、ディケイレベルに向かって設定され
たスピードで漸近する信号を発生する。このようなフェ
ーズ移行の判定方法を取る理由は、アタックレベルが異
なっても、アタックスピードが等しければ、フェーズ移
行のタイミングが等しくなるからである。
【0007】図3は従来のエンベロープ発生器の1例を
示すブロック図である。エンベロープ現在値メモリ1は
エンベロープの現在値を24ビットリニヤデータとして
記憶する。エンベロープフェーズメモリ2は、現在のフ
ェーズを記憶する1ビットのメモリであり、内容が0の
場合にはアタックフェーズを、1の場合にはディケイフ
ェーズを示している。
【0008】アタックレベルメモリ3およびディケイレ
ベルメモリ4はキーアサイナからセットされたアタック
レベルおよびディケイレベルを記憶している。アタック
スピードメモリ5およびディケイスピードメモリ6はア
タックフェーズにおける漸近スピード、およびディケイ
フェーズにおける漸近スピードをそれぞれ記憶してい
る。これらのメモリに記憶されるデータは全て指数部4
ビット、仮数部4ビットの浮動小数点表示のデータであ
る。
【0009】セレクタ7、8はエンベロープフェーズメ
モリ2の出力により制御され、アタックフェーズにおい
ては、アタックレベルメモリ3、アタックスピードメモ
リ5の内容を出力し、ディケイフェーズにおいてはディ
ケイレベルメモリ4、ディケイスピードメモリ6の内容
を出力する。
【0010】浮動小数点表示固定小数点表示変換回路9
は入力された4+4ビット浮動小数点表示データを24
ビットのリニヤデータに変換する。減算器10は、アタ
ックレベルメモリ3あるいはディケイレベルメモリ4か
ら読み出され、リニヤデータに変換された目標値から、
エンベロープ現在値メモリの値を減算し、目標値までの
差を求める。この差は再び固定小数点表示浮動小数点表
示変換回路11によって浮動小数点表示に変換される。
【0011】乗算器12は前記差の値にアタックスピー
ドメモリ5あるいはディケイスピードメモリ6の値を乗
算する。この乗算は浮動小数点表示のデータによって行
われる。即ち仮数部同士は乗算され、指数部は加算され
る。従って固定小数点表示浮動小数点表示変換回路11
の出力が4+8ビットであるとすると、乗算器12の出
力は5+12ビットとなる。
【0012】乗算器12の出力は、浮動小数点表示固定
小数点表示変換回路13によって再び24ビットリニヤ
データに変換され、加算器14に出力される。加算器1
4はこの値と、エンベロープ現在値メモリ1の値とを加
算し、加算値をエンベロープ現在値メモリ1に書き込む
ことによって現在値を更新する。
【0013】以上の回路によって目標値に漸近する出力
が得られるが、つぎにフェーズ移行制御回路について説
明する。乗算器15は、アタックフェーズにおいてセレ
クタ7の出力、つまりアタックレベルメモリの内容に定
数(例えば0.9)を乗算する。乗算器15の出力は浮
動小数点表示固定小数点表示変換回路16によって24
ビットリニヤデータに変換される。
【0014】比較器17は、変換回路16の出力リニヤ
データと、エンベロープ現在値メモリ1の内容とを比較
し、エンベロープ現在値のほうが大きい場合に出力信号
1を発生する。フェーズ制御回路18は、エンベロープ
フェーズメモリ2の出力が0の場合、即ちアタックフェ
ーズ場合には、比較器からの信号をそのままエンベロー
プフェーズメモリ2に書き込み、エンベロープフェーズ
メモリ2の出力が1の場合、即ちディケイフェーズ場合
には、1を書き込む回路であり、具体的にはOR回路で
構成されている。
【0015】このような回路構成において、エンベロー
プ現在値が目標値の90%に達すると、比較器17の出
力が1になり、従ってエンベロープフェーズメモリの内
容が1になって、ディケイフェーズに移行する。なお、
このような演算は所定の周期、例えばサンプリング周期
内に時分割多重された発音チャネル数分だけ行われる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前記したような従来の
エンベロープ発生器においては、フェーズ移行制御回路
の構成要素として、乗算器、浮動小数点表示固定小数点
表示変換回路、比較器が必要となり、ハードウェア量が
多くなるという問題点があった。本発明の目的は、前記
のような従来技術の問題点を改良し、少量のハードウェ
アによってほぼ同様のフェーズ移行制御機能を達成する
ことができる電子楽器のエンベロープ発生装置を提供す
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、目標レベルに
向かって漸近する現在値を発生させる電子楽器のエンベ
ロープ発生装置において、前記目標レベル値を浮動小数
点表示したデータから、前記目標レベル値と前記現在値
との差を浮動小数点表示したデータを、そのまま減算す
る減算手段と、前記減算手段の出力と所定の定数とを比
較し、前記減算手段の出力の方が大きい場合に、エンベ
ロープのフェーズ移行条件が成立したものと判定する判
定手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】
【作用】このような手段により、従来に較べて少ないハ
ードウェア量で、電子楽器におけるエンベロープのフェ
ーズ移行の判定を行うことが可能となる。
【0019】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照して詳細
に説明する。まずフェーズ移行条件について検討してみ
ると、従来のフェーズ移行条件は、現在値がアタックレ
ベルの例えば90%に達することであるから、アタック
レベルをL、エンベロープ現在値をEとすると、 E/L > 0.9 となる。この式の両辺に−1を乗算し、1を加算する
と、 1−E/L < 0.1 ∴ (L−E)/L < 0.1 さらに、両辺の逆数を取ると、下記のようになる。 L/(L−E) > 10 この式の両辺について、2を底とする対数を取っても不
等式は成立するから、 logL−log(L−E)>log10 <式1> となる。
【0020】この式1を演算するためにはアタックレベ
ルL、および現在値EとアタックレベルLとの差(L−
E)の対数を取る必要がある。一方、前記従来のエンベ
ロープ発生器においては、アタックレベルL、および現
在値EとアタックレベルLとの差(L−E)の浮動小数
点表示データが存在する。そこで、対数と浮動小数点表
示値を対数とみなした場合との誤差を検討してみる。
【0021】任意の正数xは、 x=(1+M)×2のP乗 (0≦M<1) <式2> で表すことができる。上記<式2>の両辺の対数を取る
と、 logx=P+log(1+M) <式3> となる。容易に分かるように、上記式中のPは整数部、
log(1+M)は小数部であり、またMは{x/(2
のP乗)−1}である。一方、正数xを浮動小数点方式
で表現すると、指数Pの数値を所定の上位ビットとし、
仮数Mの小数点以下の数値を続く残りの下位ビットとし
たデータで表される。そこで、前記正数xの浮動小数点
表示を次式のF1(x)のように定義する。 F1(x)=P+M <式4>
【0022】図4は2を底とする<式3>の対数関数
と、浮動小数点表示の<式4>の関数を示すグラフであ
り、各式の右辺の値を縦軸にyで表わしている。図から
分かるように、<式4>の関数は、Mが0の箇所、つま
り数値xが2のP乗の各点を順に結ぶ折れ線グラフとな
り、前記各点においては、<式3>の対数関数に等しく
なる。上記2つの関数の誤差eは、 e=<式3>−<式4>={log(1+M)−M} となる。この誤差eのxに対する割合は、Pが大きくな
るほど減少し、またMの取り得る範囲のほぼ中央で最大
となる。例えば、数値6の2を底とする対数は約2.5
8である。一方、前記数値6は(1+0.5)×2の2
乗と表わされるから、<式4>による浮動小数点表示は
2.5となり、その誤差eは3%程度にすぎない。ま
た、より大きい数値12の対数は約3.58であり、<
式4>による浮動小数点表示は12=(1+0.5)×
2の3乗から3.5となり、その誤差eは2.3%程度
に減少する。したがって<式4>を<式3>の近似式と
して用いることができることが分かる。
【0023】以上のことから、フェーズ移行の判定式と
して、式1の代わりにつぎの式5を用いることが可能で
あることが判る。 Fl(L)−Fl(L−E)>log10 <式5> つぎに、実施例の構成を説明する。
【0024】図5は本発明のエンベロープ発生器の1例
を示すブロック図である。なお図3と同じものには同じ
番号を付与してあり、番号1から14までの回路は従来
例と同一であるので説明は省略する。
【0025】減算器20のプラス側の入力端子には、セ
レクタ7の出力が接続されており、アタックフェーズに
おいては、アタックレベルを示す4+4ビットの浮動小
数点表示データが入力されている。これは前記式5のF
l(L)に相当する。またマイナス側端子には固定小数
点表示浮動小数点表示変換回路11の出力の上位8ビッ
トが接続されている。これは前記式5のFl(L−E)
に相当する。
【0026】減算器20は、これらの入力データを単純
に8ビットリニヤデータとみなして減算し、式5の左辺
を得る。式5の右辺のlog10は約3.3である。従
って、定数比較器21は、減算器20の出力と、式5の
右辺である定数3.3とを比較し、減算器20の出力の
方が大きい場合に1を出力する。この出力はフェーズ制
御回路18に入力され、従来例と同様にフェーズ移行動
作が行われる。
【0027】このように、8ビットの減算器と8ビット
の定数比較器のみによって、従来とほぼ同様なエンベロ
ープのフェーズ移行制御回路が構成でき、実際のデータ
を用いたシミュレーションでも、図2のフェーズ移行タ
イミングt1の誤差は、実用上問題の無い範囲に収まっ
ている。
【0028】以上、実施例を説明したが、以下のような
変形例も考えられる。まず、上記実施例においてはアタ
ックフェーズからディケイフェーズへの移行についての
み示したが、さらにディケイフェーズからサスティンフ
ェーズへの移行についても、符号を考慮すれば、同様の
方法で制御可能である。
【0029】また、図5の減算器10あるいは加算器1
4は浮動小数点表示データのまま演算するものを用いて
もよい。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、従
来に較べて少ないハードウェア量で、電子楽器における
エンベロープのフェーズ移行の判定を行うことが可能と
なるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子楽器の構成を示す機能ブロック図であ
る。
【図2】 エンベロープ波形の1例を示す波形図であ
る。
【図3】 従来のエンベロープ発生器の1例を示すブロ
ック図である。
【図4】 対数関数と、浮動小数点表示を対数とみなし
た場合の関数を示す図である。
【図5】 本発明のエンベロープ発生器の1例を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1…キーボード、2…キーアサイナ、3…周波数データ
メモリ、4…累算器、5…波形データ発生器、6…エン
ベロープ発生器、7…乗算器、8…D/A変換器、9…
サウンドシステム

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標レベルに向かって漸近する現在値を
    発生させる電子楽器のエンベロープ発生装置において、 前記目標レベル値を浮動小数点表示したデータから、前
    記目標レベル値と前記現在値との差を浮動小数点表示し
    たデータを、浮動小数点表示のまま減算する減算手段
    と、 前記減算手段の出力と所定の定数とを比較し、前記減算
    手段の出力の方が大きい場合に、エンベロープのフェー
    ズ移行条件が成立したものと判定する判定手段とを備え
    たことを特徴とする電子楽器のエンベロープ発生装置。
JP4315580A 1992-11-02 1992-11-02 電子楽器のエンベロ−プ発生装置 Expired - Fee Related JP2802565B2 (ja)

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