JP2785245B2 - 天然ヒドロキシアパタイト等及びその製造方法 - Google Patents

天然ヒドロキシアパタイト等及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は牛骨、骨炭等天然素材としての畜産廃物を原
料として、湿式合成法によって製造されたヒドロキシア
パタイト、第2燐酸カルシウム、第3燐酸カルシウムの
製造方法に関するものである。 従来の技術 近年食生活の改善に伴って肉食の機会が多くなり、牛
骨等畜産廃物の分量が増大する傾向にあるが、従来これ
ら畜産廃物の利用方法として例えば骨中の脂肪やコラー
ゲンの抽出等の手段は実施されているものの、骨自身に
ついては蒸製骨粉そのままで家畜用飼料や肥料として利
用するか、あるいは前記骨を高温焼成してボーンチャイ
ナ等の陶器の素材として利用したり、又は乾留により骨
炭として砂糖の精製に利用する手段が知られている。 他方において、近年我国では従来から慢性的にカルシ
ウムが人体に不足していることが指摘されており、簡易
に摂ることができるカルシウム源を確保することが要求
されている現状にある。このような要求に対処して、従
来からカルシウム成分を大量に含有するヒドロキシアパ
タイトを化学的に合成する手段が考えられ、かつ、実施
されている。このヒドロキシアパタイトとは強固な構造
を有する無機質の結晶であり、生体内では歯のエナメル
質部分に相当する。従来のヒドロキシアパタイト高純度
生成法は、隣とカルシウムとを化学的に合成する手段で
ある。 更に上記した化学的合成手段に代えて、近時では例え
ば牛骨もしくは魚骨からヒドロキシアパタイトを製造す
る技術が開発され、一部で実施されている。即ち牛骨を
用いる場合には、該牛骨を焼成炉内に入れて焼成しなが
ら流動化させて賦活し、ガス状に近い水を吹き付けるこ
とによって骨に付着している蛋白質、脂質等の不純物を
除去する方法であり、生体に近いミネラル集合体が得ら
れて、食品用ミネラル補強剤、飼料用添加剤、医療用材
料として利用することが出来る。 また魚骨を用いる手段とは、タラ中骨を原料として利
用する技術であって、船上で処理された鮮度の良いスケ
ソウダラの骨部分を洗浄、酵素処理、加熱処理及び乾燥
処理して次段の二次処理に回される。この二次処理では
特殊な酵素を利用した処理が数回繰り返されてヒドロキ
シアパタイトのみが精製され、最後に微量に残留する有
機質について除去と密度調製のための焼成が行なわれ
る。 このようにして得られたヒドロキシアパタイトは生体
に近い組成を持ち、結晶性が良く、連続した気孔を有す
るという特徴を有している。 尚、上記手段以外にも牛骨を脱脂滅菌した後、煮沸洗
浄、乾燥、粗砕及び微粉砕して精製牛骨粉を製造し、密
度の高い顆粒を製造して健康食品もしくは食品添加物と
して使用する手段も行なわれている。 発明が解決しようとする課題 しかしながら、このような従来のカルシウム源を確保
する手段の中で、隣とカルシウムとを化学的に合成する
手段の場合、得られた合成品中には生体に見られるよう
な微量のミネラルが含まれていないため、生体への有効
な効果が期待出来ないという欠点があった。特に医療用
として利用する際の生体との適合性が充分得られないと
いう指摘があった。例えば医療用として義歯等の骨欠部
補填、人工歯根等にも用いられるため、前記生体との適
合性は重要な課題である。尚、食品添加物として利用す
る場合は規定によってこれら化学的合成品を用いる場合
は食品の1%以下でなければならないことが決められて
いる。 一方牛骨、骨炭等天然素材としての畜産廃物をカルシ
ウム源として利用する方法の場合には、前記した如く畜
産廃棄物の高温焼成方法を用いているので、主成分であ
るヒドロキシアパタイトの結晶形態が変化して人体への
吸収性が悪化してしまうという難点がある。更にタラ等
の魚骨を利用する方法の場合、生骨を一旦微粉砕し、次
いで酵素等で蛋白質を分解した後、水洗、乾燥する方法
を採用しているので、得られた結晶の色、臭気に難点が
ある外、可成の量の蛋白質が残存するものであって、し
かも価格的に効果になってしまうという課題を有してい
る。 そこで本発明はこのような従来の畜産廃物の利用方
法、特に上記畜産廃物をカルシウム源として利用する際
に発生する前記問題点を解消して、該畜産廃物を利用し
て高吸収性のヒドロキシアパタイト等の製造方法を提供
することを目的とするものである。 課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するために、畜産廃物より得
られる骨炭又は焼成骨粉等を無機酸で溶解し、この溶解
液を精密濾過して不純物を完全除去した後、得られた濾
液にアルカリ剤を加えてPHをコントロールすることによ
り、ヒドロキシアパタイト、第2燐酸カルシウム、第3
燐酸カルシウムとして析出させた天然素材を原料とする
ヒドロキシアパタイト等の製造方法を基本とし、上記工
程で析出したヒドロキシアパタイト、第2燐酸カルシウ
ム、第3燐酸カルシウムを水洗、濾過した後、そのまま
のペースト状としてパックするか、もしくは適宜の温度
で乾燥させて粉体もしくは顆粒状としてパックした製造
方法を提供する。 また得られた濾液に加えるアルカリ剤として、NH4OH,
NaOH,Ca(OH)等を用いたことを特徴としており、 更に、前記無機酸が塩酸、燐酸等の強酸であることを
特徴としている。 作用 このようにして得られた粉状体はペースト状体で成る
ヒドロキシアパタイトは湿式再合成の過程で化学処理を
施しているにも拘わらず、生成物が同一の形態を有して
おり、しかもカルシウムに関しては生骨特有の高吸収性
が残存しているため、特に健康食品もしくは補助食品と
して使用が可能であるし、第2燐酸カルシウム、第3燐
酸カルシウムについても食品添加物としての使用が可能
になるという作用が得られる。 更に得られたヒドロキシアパタイト中には各種のミネ
ラルが微量含まれているため、特に医薬用として利用す
る際の生体との適合性が充分に得られるという作用がも
たらされる。 実施例 以下本発明にかかる天然素材を原料とするヒドロキシ
アパタイト等の製造方法の各種実施例を詳述する。 本発明の基本的手段は、畜産廃物より得られる骨炭又
は焼成骨粉等を先ず塩酸、燐酸等の無機酸で溶解する。
次にこの溶解液を精密濾過して不純物を完全除去した
後、濾液についてはNH4OH,NaOH,Ca(OH)等のアルカ
リ剤を加えてPHをコントロールし、濾液中にヒドロキシ
アパタイト、第2燐酸カルシウム、第3燐酸カルシウム
として析出させる。 上記した原料の溶解及び析出反応機構は以下の通りで
ある。
【焼成骨粉の溶解反応】
〔Ca3(PO4)〕・Ca(OH)+2OHCl →6H3PO4+10CaCl2+2H2O 即ちヒドロキシアパタイトを主成分とする焼成骨粉を塩
酸で溶解することによって、燐酸、塩化カルシウム及び
水の溶解液が生成する。
【第2燐酸カルシウム,第3燐酸カルシウム,ヒドロキ
シアパタイトの析出反応】 第2、第3燐酸カルシウムの析出については、酸性サ
イドより、即ち、溶解液に適意に希釈したNH4OH或いはN
aOH溶液等を徐々に滴下しながら、適切なPHに管理する
事によって、それぞれの沈澱を析出させる。その反応機
構は、複雑であるが、一度、アンモニア等を有する錯体
を形成後、水洗する事によりそれぞれの目的とする沈澱
が得られる。 ヒドロキシアパタイトについては、上記とは、逆に適
意に希釈したNH4OH或はNaOH溶液中アルカリサイドよ
り、溶解液を徐々に滴下し、適切なPHに管理する事によ
って、途中複雑なアンモニア等の錯体を経て、水洗後、
目的の沈澱が得られる。 その後、これ等の水洗した沈澱を適切な方法で乾燥し
て、粉状体,顆粒状、錠剤等にすることにより、目的と
する天然素材を原料とするヒドロキシアパタイト、第2
燐酸カルシウム、第3燐酸カルシウムの製品が得られ
る。これらを食品等に使用する場合には、当然雑菌に対
する滅菌を充分に実施する。またビタミンその他の栄養
剤への添加も可能である。 このようにして得られたヒドロキシアパタイトと、従
来の高温焼成によって得られた粉末状の結晶とをともに
X線解析を実施した結果、従来の高温焼成品が生骨とは
結晶学的に異なった形態に変移して特有の臭気、色を呈
しているのに反して、本発明によって得られたヒドロキ
シアパタイトは湿式再合成の過程で化学処理を施してい
るにも拘わらず、生成物が同一の形態を有しており、し
かもカルシウムに関しては生骨特有の高吸収性が残存し
ており、特に健康食品としての使用が有効であることが
判明した。 また第2燐酸カルシウム、第3燐酸カルシウムに関し
ては、生骨とは形態が異なっているため、健康食品とし
て利用することができないが、食品添加物とか補助食品
としての利用が可能であることが明らかとなった。 以下に本発明の具体的に実施例を説明する。
【実施例1】 新鮮な牛骨内のコラーゲン、脂肪等を抽出、分離した
後、800℃で6時間空気を通じながら、残存タンパク等
を完全焼却し、放冷後、粉砕して、焼成骨粉を得た。 次に、本品1000gに35%塩酸2100mlと水を加えて完全
に溶解後、ポリフロンフィルターを用いて2μm以上の
不純物を精密濾過し、水で液量を50とし、同様の物を
各3個造った。それぞれの濾液の隣、カルシウム濃度を
定量すると、ほぼ燐含量として3.5mg/ml、カルシウム含
量として7.6mg/ml程度であった。これを液温管理下で第
2燐酸カルシウム、第3燐酸カルシウム及びヒドロキシ
アパタイトとして析出させるに必要とする25%NH4OH量
を適意に希釈してPHを管理しながら、酸性サイドから、
第2燐酸カルシウムについてはPH=4〜5、第3燐酸カ
ルシウムについてはPH=6〜8に調整を行い、ヒドロキ
シアパタイトについてはアルカリサイドからPH=8〜9
に調整を行って、それぞれの沈澱を得た。但し、第2燐
酸カルシウム分については初めの1個分の溶解液を2分
し、同一のPH管理下で、液温を常温下の物と、70℃以上
の適温下に加温する物によって、2水塩と無水塩ものを
析出させた。次に、これ等をデカンター等の方法によ
り、水洗し、第2燐酸カルシウムについては濾過後のケ
ーキを、2水塩については60℃で6時間、無水塩につい
ては、100℃で6時間乾燥を行い、夫々396g、355gの粉
状体を得た。第3燐酸カルシウム及びヒドロキシアパタ
イトについては、水洗後のペースト状の物を2分し、半
分を滅菌、保存し、残りをスプレードライヤーで乾燥
し、夫々390g、459gの顆粒品を得た。 このようにして得られた粉状体及びペースト状体をX
線回析に供した結果、第2燐酸カルシウム、第3燐酸カ
ルシウム及びヒドロキシアパタイトであることが確認さ
れた。上記ヒドロキシアパタイトに関して生骨、高温焼
成品及び本発明にかかる湿式合成乾燥品についてその違
いを第1図〜第8図に示す。即ち、第1図は生魚骨を酵
素処理後、水洗、乾燥して微粉状としたもので、第2図
は生牛骨を乾燥して微粉状にしたものであり、それぞれ
のX線回析図を示す。第3図、第4図は、生骨をそれぞ
れ800℃、1000℃で高温焼成したものである。これ等を
比較すると明らかなように、生骨と焼成品とでは、その
結晶形態が大きく異なっており、焼成する事によって、
結晶が大きく発達し、弱酸性等に対する溶解性が悪くな
るなどの特徴がある。 一方、第5図〜第8図は本発明によるもので、800℃
で焼成した牛骨を塩酸で溶解後、アルカリ剤として、NH
4OHを加えて、PH管理することによって、沈澱を析出
後、水洗し、それぞれ100℃、200℃、400℃、600℃で乾
燥もしくは、加温したものである。それによれば、第5
図、第6図に示すように200℃程度までの加温では、生
成物は、ほとんど生骨と同様の形態を有しており、その
後、更に加温することにより、第7図、第8図に示す様
に結晶が発達し、焼成骨に近づくものと思われる。 以上から、生骨と本発明品の200℃程度までの乾燥品
はその回析ピークが完全に一致することが明確となり、
高温焼成した骨等についてはピークの発達が著しく成長
しており、生骨とは厳密な意味で結晶学的に別の形態に
なっていることが判明した。 尚、本発明にかかるヒドロキシアパタイトを健康食品
とし活用する場合には、原料が天然の素材から出発して
いるため、隣、カルシウム以外の有効元素の混入が期待
できるが、これら元素の値を表1に示す。 即ち表1に見られるように、得られたヒドロキシアパ
タイト中には各種のミネラルが微量含まれているため、
特に医療用として利用する際の生体との適合性が充分に
得られるという特徴があり、特に医療用として義歯等の
骨欠部補填、人工歯根等にも用いることができるという
大きな特徴を有している。
【実施例2】 骨炭1000gを35%塩酸1660mlと水で溶かし、濾別し
て、炭素残渣と濾液を得た。炭素残渣は、NaOHで中和、
水洗、乾燥して、粉末活性炭として、198g(dry−bac
e)を得た。上記粉末活性炭の分析結果を表2に示す。 表2の分析結果によれば、得られた粉末活性炭が食品添
加物としての規格に充分合格していることが確認され
た。 また濾液については、ポリフロンフィルターを用い
て、2μm以上の不純物を精密濾過し、水で50とし
た。そして、このような活性炭のない精製濾液を3個造
った。次に実施例1と同様に液中の隣、カルシウムを定
量するとほぼ隣含量として2.8mg/ml、カルシウム含量と
して6.1mg/ml程度であった。これを液温管理下で第2燐
酸カルシウム、第3燐酸カルシウム及びヒドロキシアパ
タイトとして析出させるに必要とする25%NH4OHを適意
に希釈してPHを管理しながら、酸性サイドから第2燐酸
カルシウムについてはPH=4〜5、第3燐酸カルシウム
についてはPH=6〜8に調整を行い、ヒドロキシアパタ
イトについてはアルカリサイドからPH=8〜9に調整を
行って、それぞれの沈澱を得た。但し、第2燐酸カルシ
ウム分については初めの1個分の溶解液を2分し、同一
のPH管理下で液温を常温下の物と、70℃以上の適温下に
加温する物によって2水塩と無水塩のものを析出させ
た。次に、これ等をデカンター等の方法により、水洗
し、第2燐酸カルシウムについては、濾過後のケーキを
2水塩は60℃で6時間、無水塩は100℃で6時間乾燥を
行ないそれぞれ317g、284gの粉状体を得た。第3燐酸カ
ルシウム及びヒドロキシアパタイトについては、水洗後
のペースト状の物を2分し、半分を滅菌、保存し、残り
をスプレードライヤーで乾燥し、夫々312g、367gの顆粒
品を得た。 このようにして得られた粒状体及びペースト状体をX
線回析に供した結果、前記実施例1と同様にヒドロキシ
アパタイト、第2燐酸カルシウム及び第3燐酸カルシウ
ムであることが確認された。また他の有効元素に関して
も前記例と同程度に含有されていることが判明した。従
って実施例2によって得られた品に関しても健康食品や
食品添加物あるいは補助食品として使用することが可能
である。 また本発明で得られたヒドロキシアパタイト、第2燐
酸カルシウム及び第3燐酸カルシウムを水洗濾過し、各
種方法で乾燥もしくは700℃から800℃で焼結して、粉
体、顆粒状または成型化することによってバイオセラミ
ックスとして骨の補綴剤もしくは人工歯根として利用す
ることが可能である外、アルブミンその他の蛋白質等の
生理活性物質等の吸着剤、バイオリアクターの担体、触
媒等の素材として利用することが出来る。 発明の効果 以上詳細に説明した如く、本発明にかかる天然素材を
原料とするヒドロキシアパタイト等の製造方法によれば
畜産廃物より得られる骨水又は焼成骨粉等を無機酸で溶
解し、この溶解液を精密濾過して不鈍物を完全除去した
後、得られた濾液にアルカリ剤を加えてPHをコントロー
ルすることにより、ヒドロキシアパタイト、第2燐酸カ
ルシウム、第3燐酸カルシウムとして析出させた製造方
法を基本とし、上記工程で析出したヒドロキシアパタイ
ト、第2燐酸カルシウム、第3燐酸カルシウムを水洗、
濾過した後、そのままのペースト状としてパックする
か、もしくは適宜の温度で乾燥させて粉体もしくは顆粒
状としてパックした製造方法を特徴としており、以下に
記す作用効果がもたらされる。即ち得られた粉状及びペ
ースト状体で成るヒドロキシアパタイト、第2燐酸カル
シウム、第3燐酸カルシウムは湿式再合成の過程で化学
処理を施しているにも拘わらず、生成物が同一の形態を
有しているため、しかもカルシウムに関しては生骨特有
の高吸収性が残存しているので、特に健康食品もしくは
補助速品あるいは食品添加物として使用することが出来
る。従って簡易に摂ることができるカルシウム源を確保
することが可能となり、我国における慢性的なカルシウ
ム不足を解消することが出来る。また得られた結晶の
色、臭気に難点が全くなくなり、しかも価格的にも低廉
に提供されるという利点がある。 更に得られたヒドロキシアパタイト中には各種のミネ
ラルが微量含まれているため、特に医療用として利用す
る際の生体との適合性が充分に得られるので、健康食品
としての使用の外、バイオセラミックスとして骨の補綴
剤もしくは人工歯根としての利用とか、アルブミンその
他の蛋白質等の生理活性物質等の吸着剤、バイオリアク
ターの担体、触媒等の素材として広範囲に利用すること
が出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は生魚骨を乾燥し微粉砕した従来例におけるX線
回析を示すグラフ、第2図は生牛骨を乾燥し、微粉砕し
た従来例におけるX線回析例を示すグラフ、第3図及び
第4図は生骨を高温焼成したもののX線回析例を示すグ
ラフ、第5図乃至第8図は本発明を適用した湿式合成品
に対する各種加熱温度でのX線回析例を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−81499(JP,A) 特開 昭57−160905(JP,A) 特開 昭63−100008(JP,A) 特開 昭58−15016(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01B 25/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】畜産廃物より得られる骨炭又は焼成骨粉等
    を無機酸で溶解し、この溶解液を精密濾過して不純物を
    完全除去した後、得られた濾液にアルカリ剤を加えてPH
    をコントロールすることにより、ヒドロキシアパタイ
    ト、第2燐酸カルシウム、第3燐酸カルシウムとして析
    出させたことを特徴とする天然素材を原料とするヒドロ
    キシアパタイト等の製造方法。
  2. 【請求項2】上記工程で析出したヒドロキシアパタイ
    ト、第2燐酸カルシウム、第3燐酸カルシウムを水洗、
    濾過した後、そのままのペースト状としてパックして成
    る請求項1記載の天然素材を原料とするヒドロキシアパ
    タイト等の製造方法。
  3. 【請求項3】上記工程で析出したヒドロキシアパタイ
    ト、第2燐酸カルシウム、第3燐酸カルシウムを水洗、
    濾過した後、適宜の温度で乾燥させて粉体もしくは顆粒
    状としてパックして成る請求項1記載の天然素材を原料
    とするヒドロキシアパタイト等の製造方法。
  4. 【請求項4】得られた濾液に加えるアルカリ剤として、
    NH4OH,NaOH,Ca(OH)等を用いたことを特徴とする請
    求項1記載の天然素材を原料とするヒドロキシアパタイ
    ト等の製造方法。
  5. 【請求項5】前記無機酸が塩酸、燐酸等の強酸である請
    求項1記載の天然素材を原料とするヒドロキシアパタイ
    ト等の製造方法。
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