JP6064246B2 - ボーンチャイナ用魚骨灰及びその製造方法 - Google Patents

ボーンチャイナ用魚骨灰及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6064246B2
JP6064246B2 JP2014213817A JP2014213817A JP6064246B2 JP 6064246 B2 JP6064246 B2 JP 6064246B2 JP 2014213817 A JP2014213817 A JP 2014213817A JP 2014213817 A JP2014213817 A JP 2014213817A JP 6064246 B2 JP6064246 B2 JP 6064246B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bone
fish
ash
china
bone ash
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014213817A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016079074A (ja
Inventor
博晶 鈴木
博晶 鈴木
一太 深川
一太 深川
正常 水田
正常 水田
Original Assignee
深川製磁株式会社
株式会社鈴廣蒲鉾本店
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 深川製磁株式会社, 株式会社鈴廣蒲鉾本店 filed Critical 深川製磁株式会社
Priority to JP2014213817A priority Critical patent/JP6064246B2/ja
Publication of JP2016079074A publication Critical patent/JP2016079074A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6064246B2 publication Critical patent/JP6064246B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

本発明は、ボーンチャイナの原料となるボーンチャイナ用魚骨灰及びその製造方法に関する。
ボーンチャイナ(骨灰磁器)は、綺麗な白色を有し、透光性、審美性等の点で優れているため、食器や装飾用磁器として使用されている。
ボーンチャイナの原料は、一般磁器の製造に用いる原料である長石、カオリンなどの他に牛骨灰を加えて粘土を精製する。牛骨灰は、脱脂した牛の骨を、空気を供給して焼くことによって作られ、鉱物相としてリン酸カルシウムを含んでいる(特許文献1〜3参照)。ボーンチャイナに含まれるリン酸カルシウム(リン酸三カルシウム)の含有量は、日本でのJIS規格では30質量%以上である。
ボーンチャイナは、例えば、次の(1)〜(8)の工程で順次処理されて製造される。(1)粘土調整 原料(牛骨灰、陶石、長石、珪石、粘度、カオリン)の粉砕、混合、土練(又は泥漿調整)
(2)成形(ろくろ成形又は鋳込み成形)
(3)乾燥仕上げ
(4)焼き締め(1250〜1300℃)
(5)釉薬掛け(フリット釉のスプレー掛け)
(6)本焼成(1100〜1200℃)
(7)上絵付
(7)錦窯(800〜900℃)
(8)検査
特開2011−184245公報 特開2011−073949公報 特開平10−167805号公報
従来のボーンチャイナに使用されている、牛の骨を焼成して製造された牛骨灰は高価になるという問題があり、また、牛の骨を焼成灰化する際に強烈な悪臭と煤煙を発生することから、高価な脱臭設備が必要となるという課題があった。
また、ボーンチャイナの製造法では、釉薬の調合はフリットを専用窯で1350℃焼成する必要があり、従来の磁器製法と同じフリットなしの簡単な釉薬調合法を利用することができなかった。
一方で、日本では魚を多く食するために魚の解体、調理の際に発生する魚のアラは年間およそ2000万トンにおよび、肥料や飼料などに再利用されているものは1割にも満たないのが現状である。
そこで、本発明は、魚を処理した後の廃棄物である魚の骨を有効利用して、従来の磁器製法と同じフリットなしの釉薬調合法で製造できるボーンチャイナの原料となるボーンチャイナ用魚骨灰及びその製造方法を提供するものである。
本願請求項1の発明は、酸化カルシウム50〜55質量%、五酸化二リン40〜45質量%の成分を含む魚骨灰からなることを特徴とするフリットなしで施釉できるボーンチャイナ用魚骨灰である。
本願請求項の発明は、魚アラから骨を選別する工程、選別された骨をたんぱく分解能を持った酵素が入った湯で煮て、骨から身を分離する工程、NaOH溶液で煮沸または高圧高温処理して靱や腱を分離し、HClで中和する工程、水で洗浄し、乾燥する工程、乾燥させた骨を焼成灰化する工程、焼成灰化した骨を粉砕して粉にする工程で順次処理することを特徴とする請求項1に記載のフリットなしで施釉できるボーンチャイナ用魚骨灰の製造方法である。
本発明は、魚の処理後に廃棄物として排出される魚の骨を使用するので、牛骨灰に比べて骨灰の製造が安価で且つ強烈な臭気も発生しないので、簡単な設備で製造可能となる。その結果、魚の処理後に発生する大量の廃棄物を再生化することにより、魚を食する海洋国日本の漁業資源を有効利用することが可能となる。
本発明の魚骨灰により、釉薬の調合は、従来のボーンチャイナの製造法ではフリットを専用窯で焼成する必要があったが、従来の磁器製法と同じフリットなしの簡単な調合法を利用することが可能となった。
本発明の魚骨灰を使用することにより、透明感があり且つ色合いが白色の上質のボーンチャイナが得られる。牛骨灰を使ったボーンチャイナでは30%以上の含有が必要とされ、透光性を際立たせるには、含有率を50%に高めるが、本発明の魚骨灰を使ったボーンチャイナでは、魚骨灰自体の酸化カルシウム、リン酸カルシウムの含有率が高いので、含有率を抑えても透明感のある上質のボーンチャイナが得られる。
本発明のボーンチャイナ用魚骨灰の製造について説明する。
魚を断頭調理する魚屋やスーパー、かまぼこなどの水産加工工場などで大量に発生する魚アラを収集し、魚骨灰の原料とする。
収集した魚アラには魚の頭蓋骨、背骨、肋骨などの骨の他にこれらについている身などのタンパク質が含まれているので、骨以外のものを分別するためにタンパク質を分解、除去する。その手順の一例を次に示す
(1)骨に残る身を酵素で溶かす。
たんぱく分解能を持ったたんぱく質分解酵素(例えば、パパイン)が入った湯で煮て、骨から身を完全に分離する。
(2)靱や腱をアルカリと酸で溶かす。
NaOH溶液で煮沸または高圧高温処理して、靱や腱を分離し、HClで中和する
(3)水でよく洗い、乾燥させる。
(4)乾燥させた骨を焼成灰化し、粉砕して粉にする。
魚骨灰と牛骨灰の成分を比較すると表1のとおりである
Figure 0006064246
本発明のボーンチャイナ用魚骨灰を使用したボーンチャイナの製造方法について説明する。
本発明の魚骨灰、陶石、長石、珪石、粘土、カオリンを含む粘土を粉砕・混合、土練(又は泥漿調整)を調整した後の工程は、従来の磁器製法と同じく、成形、素焼、施釉(浸し掛け)、本焼成する。また、釉薬の調合も、従来の磁器製法の場合と同じ調合法である。
以下に製造例の一例について説明する。
(1)粘土調整:湿式粉砕した骨灰20〜30質量%、陶石10〜20質量%、長石10〜15質量%、珪石10〜15質量%、粘土10〜15質量%、カオリン15〜20質量%、石灰石10〜20質量%をミキサーで混合する。混合物を脱水した後、練り上げる、
(2)成形
練った土をロクロで成形する。
(3)乾燥仕上げ
成形品を2〜3日間乾燥して仕上げる。
(4)素焼き
乾燥した成形品をガス炉に入れて750〜850℃で、5〜6時間で焼き絞める。
(5)釉薬掛け
釉薬で浸し掛けにより施釉する(なお、フリットは不要である)。
(6)本焼成
1200〜1250℃で本焼成する。
(7)上絵付
絵の具で絵や模様を描く。
(8)錦窯
錦窯に入れて 750〜850℃で上絵を焼き付ける。
(9)検査
仕上がり具合を検査し、合格品を製品とする。
以上の工程により、透明感があり且つ色合いが白色の上質のボーンチャイナが得られた。

Claims (2)

  1. 酸化カルシウム50〜55質量%、五酸化二リン40〜45質量%の成分を含む魚骨灰からなることを特徴とするフリットなしで施釉できるボーンチャイナ用魚骨灰。
  2. 魚アラから骨を選別する工程、選別された骨をたんぱく分解能を持った酵素が入った湯で煮て、骨から身を分離する工程、NaOH溶液で煮沸または高圧高温処理して靱や腱を分離し、HClで中和する工程、水で洗浄し、乾燥する工程、乾燥させた骨を焼成灰化する工程、焼成灰化した骨を粉砕して粉にする工程で順次処理することを特徴とする請求項1に記載のフリットなしで施釉できるボーンチャイナ用魚骨灰の製造方法
JP2014213817A 2014-10-20 2014-10-20 ボーンチャイナ用魚骨灰及びその製造方法 Active JP6064246B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014213817A JP6064246B2 (ja) 2014-10-20 2014-10-20 ボーンチャイナ用魚骨灰及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014213817A JP6064246B2 (ja) 2014-10-20 2014-10-20 ボーンチャイナ用魚骨灰及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016079074A JP2016079074A (ja) 2016-05-16
JP6064246B2 true JP6064246B2 (ja) 2017-01-25

Family

ID=55955795

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014213817A Active JP6064246B2 (ja) 2014-10-20 2014-10-20 ボーンチャイナ用魚骨灰及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6064246B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110526739A (zh) * 2019-07-25 2019-12-03 杭州诗杭新材料科技有限公司 一种功能陶瓷体及其制备方法与应用

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108218395B (zh) * 2018-01-18 2020-06-05 江苏高淳陶瓷股份有限公司 一种骨质瓷器的制造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2785245B2 (ja) * 1989-01-17 1998-08-13 東洋電化工業株式会社 天然ヒドロキシアパタイト等及びその製造方法
JPH03164411A (ja) * 1989-11-24 1991-07-16 Taiyo Kagaku Kogyo Kk 新規焼成アパタイト
JPH04265214A (ja) * 1991-02-18 1992-09-21 Kanebo Ltd ヒドロキシアパタイトの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110526739A (zh) * 2019-07-25 2019-12-03 杭州诗杭新材料科技有限公司 一种功能陶瓷体及其制备方法与应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016079074A (ja) 2016-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6064246B2 (ja) ボーンチャイナ用魚骨灰及びその製造方法
CN107337432A (zh) 德化糯米胎白瓷及其制备工艺
CN107651941A (zh) 一种瓷器及其烧制方法
CN109020213B (zh) 一种汝瓷天蓝釉及其制备方法、汝瓷
KR101642277B1 (ko) 중화도용 백자소지 및 제조 방법
KR20130141013A (ko) 닭분재를 포함한 도자기용 유약 조성물 및 이의 제조방법
Salleh et al. The use of ceramic product derived from non-ḥalal animal bone: is it permissible from the perspective of Islamic law
CN104760981A (zh) 一种新型微波生产的贝壳氧化钙
RU2318777C2 (ru) Керамическая масса для изготовления керамических плиток
CN104446366B (zh) 高档瓷餐具及其制备方法
RU2497775C1 (ru) Керамическая масса для производства кирпича
JP5751923B2 (ja) 貝殻の有効利用方法
Garde et al. Pharmaceutical standardization of Kapardika Bhasma prepared by three different varieties
KR100688874B1 (ko) 화산암재를 이용한 도자기용 유약, 그 제조 및 사용방법
CN108610012A (zh) 一种田螺壳花瓶的制备方法
RU2609489C1 (ru) Керамическая масса для производства кирпича
CN109399927A (zh) 一种抑菌除臭钧瓷釉料
CN1587158A (zh) 用油田含油钙质污泥制备水泥熟料的方法
JP2018168687A (ja) 粘土瓦の製造方法
KR20180064946A (ko) 유약 조성물 및 제조 방법
CN109928729A (zh) 一种防裂性好的酒店陶瓷用品制备方法
CN106745015A (zh) 一种增白黑滑石粉的制备方法
CN109180197A (zh) 抗压建筑材料及其制备方法
CN104177065A (zh) 一种紫砂汉陶产品生产的配方及方法
CN108218400A (zh) 一种骨灰戒指的制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161101

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20161129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20161129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6064246

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250