JP2784657B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2784657B2 JP1079303A JP7930389A JP2784657B2 JP 2784657 B2 JP2784657 B2 JP 2784657B2 JP 1079303 A JP1079303 A JP 1079303A JP 7930389 A JP7930389 A JP 7930389A JP 2784657 B2 JP2784657 B2 JP 2784657B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真感光体に関し、特に有機光導電性電
子写真感光体、更に電子写真感光体構成層の構成要素に
関する。
〔従来の技術〕
カールソン法の電子写真複写機においては、感光体表
面を一様に帯電させた後、露光によって画像様に電荷を
消去して静電潜像を形成し、その静電潜像をトナーによ
って現像し、次いでそのトナー像を紙等に転写、定着さ
せる。
一方、感光体には付着トナーの除去や除電、表面の清
浄化が施され、長期に亘って反復使用される。
従って、電子写真感光体としては、帯電特性および感
度が良好で更に暗減衰が小さい等の電子写真特性は勿
論、加えて繰返し使用での耐刷性、耐摩耗性、耐湿性等
の物理的性質や、コロナ放電時に発生するオゾン、露光
時の紫外線等への耐性(耐環境性)においても良好であ
ることが要求される。
従来、電子写真感光体としては、無機光導電性物質を
感光層主成分とする無機感光体が広く用いられていた
が、近年電子写真用感光体の感光層としてキャリア発生
機能とキャリア輸送機能とを異なる物質に分担させ、希
望する特性に照して各機能を発揮する物質を広い範囲か
ら選択し、感度が高く耐久性の大きい有機感光体が実用
化されている。
このような感光体に使用されるバインダとしては、帯
電特性、感度、残留電位及び繰返し特性等の面で、下記
構造式で示されるビスフェノールA型のポリカーボネー
トが良好な特性を発揮することが良く知られている。
また接着性、樹脂間相溶性、耐薬品性がよく、更に熱
可塑性、熱硬化性の両用が可能で塗布性、粒子分散性の
よいポリビニルブチラール等が知られている。或はアク
リル酸エステル等が賞用されている。
しかし本発明者等が検討を加えた結果、上記ビスフェ
ノールA型ポリカーボネートは、高分子の結晶性が高い
ためその溶液はゲル化を起しやすく、1〜2日程度で使
用不可能となるという欠点を有している。また塗布によ
り膜形成を行なうと塗膜形成時に膜表面に結晶性ポリカ
ーボネートが析出して凸部が生じやすく、このために塗
膜の尾引きが生じて収率が低下したり、あるいは感光体
としての使用時に凸部にトナーが付着してクリーニング
されずに残り、いわゆるクリーニング不良による画像欠
陥が生じやすい。
また、上記ビスフェノールA型ポリカーボネートをバ
インダ樹脂として用いた電子写真感光体は、電子写真複
写機の感光体として用いると、磁気ブラシやクリーニン
グブレードで擦過され感光層表面に傷が付いたり、感光
層が次第に摩耗するという欠点を有する。
またポリビニルブチラールは繰返し使用に対する耐用
性が不充分であり、特に高温高湿下稼動の場合、生成し
たキヤリアが吸収した水分の影響をうけて電荷発生層中
でトラップされ、感度の低下、残留電位の上昇を招き、
前記したポリブチラールの接着性をはじめとする数々の
利点を活用する障害となっている。
(発明の目的) 前記した感光体に用いるバインダに基く支障を排除し
て本発明の目的は、 1.含有粒子の分散性、調製塗料の塗布性及び構成層界面
相互間の接着性が良好でかつ優れた画質を与える感光体
を提供することにある。また、 2.高感度で耐環境性がよく、高温高湿下で感度低下、残
留電位上昇の少ない感光体の提供にある。
また、 3.繰返し使用における耐用性のよい感光体の提供にあ
る。
(発明の構成) 前記本発明の目的は、支持体上に電荷発生層及び電荷
輸送層をこの順に積層して有する電子写真感光体におい
て、前記電荷発生層のバインダに重合度1000以上の下記
一般式〔I〕で示されるポリビニルブチラールを含み、
また前記電荷輸送層のバインダに下記一般式〔II〕の繰
返し構造単位を分子構造中に有するポリカーボネートを
含有することを特徴とする電子写真感光体によって達成
される。
一般式〔I〕 式中、Rは水素原子、メチル基、エチル基を表す。ま
たa、b、s及びhは重合度を表す。
一般式〔II〕 式中、R1及びR2は水素原子を置換したハロゲン原子、
アルキル基、シクロアルキル基を表し、p、qは0〜4
の整数である。尚、p個のR1、q個のR2は夫々の組の中
で同じでも異なってもよい。Zはフエニレン基間の炭素
原子を含んで炭素環を形成するに必要な原子群を表す。
また前記の基、環は置換されていてもよい。
次に本発明を詳しく説明する。
一般にポリビニルブチラールは、その組成によって物
理的及び化学的性質が変化し、またその重合度によって
機械的性質、溶液粘性が変動する。
本発明に係る電荷発生層(以後CGLと称す)のバイン
ダに用いるポリビニルブチラールは、ポリ酢酸ビニル樹
脂を鹸化し、酢酸ビニル部分(一般式〔I〕において重
合度指数sを付した構造単位)を残すポリビニルアルコ
ール樹脂を製造し、重合度指数hを付したビニルアルコ
ール構造単位を残す条件を選んで、ホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、プロピルアルデヒドの少くとも1つ
で重合度指数aを付したアセタール化構造単位及びブチ
ルアルデヒドを用いて重合度指数bを付したブチラール
化構造単位を形成した共重合体樹脂であって、ブチラー
ル化度は50モル%以上が好ましく、又、(a+b)は50
モル%以上が好ましい。且つ重合度として1000以上が必
要である。尚上限としては10000以下、好ましくは5000
以下である。
次に本発明に係る電荷輸送層(以後CTLと称す)のバ
インダに用いる一般式〔II〕で表されるカーボネート樹
脂(〔II〕型カーボネートを称する)の重合度10〜500
0、好ましくは50〜1000であり、従来用いられていたビ
スフェノールA型のカーボネートの欠点を改善したもの
であって、これらのポリカーボネートの中心炭素原子に
は、かさ高い(パルキィな)Zによる環が形成されてい
るので、Zによってポリカーボネートの分子鎖が特定方
向に配列することが効果的に阻止される。このためポリ
カーボネートが、結晶化して溶液がゲル化したり感光層
形成時に膜表面に析出することがなく、異常な凸部によ
る収率の低下及びクリーニング不良等による画像欠陥等
のごとき、特性劣化を防ぐことができる。
さらに本発明の層構成にする事により、上述の公知の
効果に加えてポリビニルブチラールを電荷発生層に用い
た場合の耐環境特性の欠点を改良する効果が著しい。即
ち、本感光体の構成により得られた感光体は常温常湿下
あるいは高温高湿条件下での多数枚コピー時の残留電位
の上昇に対して著しい効果を示した。このような効果は
ポリビニルブチラール及び上記ポリカーボネートのそれ
ぞれの効果からは全く予測できない事であった。
更に、感光体として用いた時、磁気ブラシやクリーニ
ングブレードで擦過されても感光層表面に傷が付きにく
く感光層の摩耗が少ない上、クリーニング不良等の特性
不良のない高耐刷性の電子写真感光体を作成することが
できる。
また前記本発明に係るポリカーボネート樹脂には必要
に応じ、一般式〔II〕の繰返し単位の外に他の繰返し単
位を含有させた共縮合型のポリカーボネート、例えば4,
4′−ジヒドロキシフェニル−1,1−シクロヘキサンに少
量のビスフェノールAを混合して共縮合させたポリカー
ボネートを用い、物理的、化学的或は電気的特性など調
整してもよい。
更に必要に応じ目的とする作用効果に支障を来さぬ範
囲で他のポリマーを混合して用いることができる。この
際の混合比率は50wt/%以下が好ましい。
本発明に係る〔II〕型ポリカーボネートは、ポリカー
ボネートが本来奏する優れた帯電性能、繰返し特性、耐
刷性等の特性を感光体に付与することができる。
次に前記一般式〔II〕における水素原子を置換するR1
及びR2の基は、ハロゲン原子、メチル基等のアルキル
基、シクロヘキシル基等の炭素環基であってよい。
また、Zは、5員または6員の炭素環を形成するもの
であってよく、こうした環としては、シクロヘキシル
環、シクロペンチル環等が挙げられ、環の一部にアセチ
ル基、アセチルアミノ基等の置換基が導入されていてよ
い。
本発明で使用するポリカーボネートの繰返し単位とし
ては具体的には次のものが挙げられる。
:例示繰返し単位: なお、本発明で使用する〔II〕型ポリカーボネートは
CTLのバインダの主成分を占めるが、他に併用されても
よいバインダ成分としては通常のポリカーボネート、上
記のZを有しないポリカーボネート等が挙げられる。前
記本発明に係るポリビニルブチラール及び〔II〕型ポリ
カーボネートは、機能分離型感光体のCTL、或いはCGL夫
々の層機能を損わぬ範囲で相互に混用してもよい。
更に前記した本発明に係るバインダには従来公知のバ
インダをCGLおよびCTLに混用してもよい。
次に本発明に用いられる電荷発生物質(以後CGMと称
す)は、電磁波を吸収してフリーキャリアを発生するも
のであれば、無機顔料及び有機顔料の何れも用いること
ができる。例えば無定形セレン、硫化カドミウム、酸化
亜鉛、等の無機顔料、或は (1) モノアゾ顔料、ポリアゾ顔料、金属錯塩アゾ顔
料、ピラゾロンアゾ顔料、スチルベンアゾ及びチアゾー
ルアゾ顔料等のアゾ系顔料、 (2) ペリレン系顔料、 (3) アントラキノン系又は多環キノン系顔料、 (4) インジゴイド系顔料、 (5) 金属フタロシアニン及び無金属フタロシアニン
等のフタロシアニン系顔料、 (6) アジン顔料、 (7) シアニン顔料及びアゾメチン顔料等のメチン系
顔料、 (8) キノリン系顔料 (9) ニトロ系顔料 等の有機顔料を用いることができる。
本発明において特に好ましいCGMとしてはフルオレノ
ン系顔料、特に下記一般式〔G〕で示されるフルオレノ
ンが好ましい。
一般式〔G〕 式中Q1,Q2は水素原子、ハロゲン原子,アルキル基,
アルコキシ基,シアノ基又はトリフルオロメチル基を表
す。ハロゲン原子としては塩素原子,臭素原子,沃素原
子;アルキル基としては、メチル基,エチルィ,ブチル
基;アルコキシ基としてはメトキシ基,エトキシ基,ブ
トキシ基などが挙げられる。特に好ましくは水素原子、
ハロゲン原子である。
Cpはカプラー残基を表し、下記構造式で示すカプラー
残基が好ましい。
式中、Zはベンゼン環と縮合して多環式芳香族環を形
成するに必要な原子群を表す。
R1,R2は水素原子、アルキル基、アラルキル基、アリ
ール基、複素環基或いはそれらの置換体を表す。又窒素
原子或いは炭素原子と共に環を形成してもよい。
これらのカプラー残基の中で、特に下記構造式(1−
a),(1−b)が好ましい。
式中、Y1,Y2は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロ
メチル基を表す。
次に本発明で使用可能な電荷輸送物質(以後CTMと称
す)としては、特に制限はなく従来公知のCTMが用いら
れる。例えばオキサゾール、チアゾールイミダゾール、
スチリル、ヒドラゾン、ピラゾリン、アミノスチルベン
等の誘導体、或はポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ
−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等
であってよい。
しかしながら光照射時発生するホールの支持体側への
輸送能力が優れている外、前記CGMとの組合せに好適な
ものが好ましく用いられ、かかるCTMとしては、例えば
スチリル化合物が使用される。該スチリル化合物の個々
の具体的化合物の全貌については特開昭63−50851号が
参照される。
また、本発明に好ましいCTMとしては下記一般式
〔T〕で示されるスチリルトリフェニルアミンである。
一般式〔T〕 式中Ar1、Ar2は同じでも異なっていてもよく、各々置
換・非置換のアリール基を表す。
Ar3は置換・非置換のアリーレン基を表す。
Ar4は置換・非置換のアリール基、フリル基、チエニ
ル基を表し置換基としてアルキル基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、水酸基、ハロゲン原子よりなる群より
1つ以上の組合せで用いられる。R1は水素原子、置換若
しくは非置換のアルキル基、又は置換若しくは非置換の
アリール基を表す。
Ar1、Ar2、Ar3の好ましい置換基としてはハロゲン原
子、置換・非置換のアルキル基、アルコキシ基、置換・
非置換のアミノ基、水酸基、アリールオキシ基である。
このように化合物の具体例は特開昭58−65440号及び同5
8−198043号に詳細に記載されている。
本発明においては、前記一般式〔T〕で示されるトリ
アリールアミン誘導体のキャリア輸送能を利用し、機能
分離型感光体の感光層におけるCTMとして用いることに
より皮膜物性に優れ、電荷保持力、感度、残留電位等の
電子写真特性に優れ且つ、繰返し使用に供したときにも
疲労劣化が少ない上、上述の特性が変化することがなく
て安定した特性を発揮し得る電子写真感光体を作成する
ことができる。
本発明の感光体の感光層構成には積層構成を採るが、
必要により表面層として設ける保護層(OCL)、及びCT
L、CGL或は中間層のいずれか、もしくはそれらの複数層
に感度の向上、残留電位ないし反復使用時の疲労低減等
を目的として、少なくとも1種の電子受容性物質を含有
せしめることができる。
また更に表面改質剤としてシリコーンオイルを存在さ
せてもよい。また耐久性向上剤としてアンモニウム化合
物が含有されていてもよい。
更に紫外線吸収剤、酸化防止剤等を用いてもよい。
好ましい紫外線吸収剤としては、安息香酸、スチルベ
ン化合物等及びその誘導体、トリアゾール化合物、イミ
ダゾール化合物、トリアジン化合物、クマリン化合物、
オキサジアゾール化合物、チアゾール化合物及びその誘
導体等の含窒素化合物類が用いられる。
また酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒ
ンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールア
ルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロイン
ダノン及びそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化
合物等が挙げられる。
また本発明に係るOCL中には加工性及び物性の改良
(亀裂防止、柔軟性付与等)を目的として必要により熱
可塑性樹脂を50Wt%未満含有せしめることができる。
また、前記中間層は接着層又はブロッキング層等とし
て機能するもので、上記バインダ樹脂の外に、例えばポ
リビニルアルコール、エチルセルロース、酢酸酪酸セル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ニトロセルロー
ス、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、カゼイン、N−ア
ルコキシメチル化ナイロン、アルコール可溶性ナイロ
ン、ポリエチレン、ポリスチレン等が用いられる。
前記本発明の目的を遂げるに好ましい界面活性剤とし
ては、ポリエチレングリコール型或は多価アルコール型
の非イオン界面活性剤が選ばれ、アニオン、カチオン或
は両性界面活性剤は耐湿性等に於て問題を起し易い。
更に該非イオン界面活性剤は、その親水性部分のエー
テル結合、水酸基に対する疎水基が炭化水素のままであ
る炭化水素系、炭化水素の水素が珪素原子で置換された
シリコーン系及び弗素原子で置換された弗素系のものが
あり、 弗素系>シリコーン系>炭化水素系 の順に弗素系が最も好ましい。
添加使用量は塗料組成によって大幅に変動するが、塗
料の10-4〜1.0wt%の範囲であり、最適量は実用的に定
められる。
本発明の電子写真感光体の構成に用いられる導電性支
持体としては、主として下記のものが用いられるが、こ
れらにより限定されるものではない。
1)アルミニウム板、ステンレス板などの金属板。
2)紙あるいはプラスチックフィルムなどの支持体上
に、アルミニウム、パラジウム、金などの金属薄層をラ
ミネートもしくは蒸着によって設けたもの。
3)紙あるいはプラスチックフィルムなどの支持体上
に、導電性ポリマ、酸化インジウム、酸化錫などの導電
性化合物の層を塗布もしくは蒸着によって設けたもの。
本発明の感光体は、第1図及び第2図に示すように導
電性支持体1上にCGMを主成分とするCGL2と本発明に係
るCTMを主成分として含有するCTL3との積層体より成る
感光層4を設ける。第2図に示すようにこの感光層4
は、導電性支持体1上に設けた中間層5を介して設けて
もよい。このように感光層4を二層構成としたときに最
もすぐれた電子写真特性を有する電子写真感光体が得ら
れる。
更に前記感光層4の上には必要に応じ保護層6を設け
てもよい。この保護層には本発明に係る〔II〕型ポリカ
ーボネートと非イオン界面活性剤が含まれる。
また、二重構成の感光層4を構成するCGL2は、導電性
支持体1上に直接あるいは必要に応じて接着層もしくは
ブロッキング層などの中間層を設けた上に、次の方法に
よって形成することができる。
(1)CGMを適当な溶剤に溶解した溶液を塗布する方法 (2)CGMをボールミル、サンドグラインダ等によって
分散媒中で微細粒子状とし必要に応じて、バインダと混
合分散して得られる分散液を塗布する方法。
即ち具体的には、デイッピング、スプレー、ブレー
ド、ロール法等の塗布方法が任意に用いられる。
このようにして形成されるCGL2の厚さは、0.01μm〜
5μmであることが好しく、更に好しくは0.05μm〜3
μmである。
またCTL3の厚さは、必要に応じて変更し得るが通常5
μm〜30μmであることが好ましい。このCTL3における
組成割合は、本発明のCTM1重量部(Wtを標記する)に対
してバインダ0.1〜5Wtとするのが好ましい。又微粒子状
のCGMをCTL3中に分散せしめることもできる。
またCGLをバインダ中分散型のものとして構成する場
合には、CGM1Wtに対してバインダを5Wt以下の範囲で用
いることが好ましい。
本発明の感光体は以上のような構成であって、後述す
るような実施例からも明らかなように帯電特性、感度特
性、画像形成特性に優れたものである。特に反復転写式
電子写真方式に供したときにも疲労劣化が少なく耐久性
が優れたものである。
(実施例) 以下本発明の実施例を具体的に説明するが、これによ
り本発明の実施態様が限定されるものではない。
実施例1. アルミニウムを蒸着したポリエチレンテレフタレート
フイルム上に水溶性ポリビニルアセタール樹脂(エスレ
ックW−201、積水化学工業社製)の25Wt%水溶液1Wtに
純水(比抵抗18MΩ・cm)5Wt、イソプロパノール(関東
化学社製特級試薬)10Wtよりなる塗料をワイヤバーにて
流延塗布し、100℃/30分間乾燥させ約0.5μm膜厚の下
引層を形成した。
一方、CGMとして、下記構造式のジスアゾ顔料を使用
し、次のようにしてCGL塗料を調整した。
ポリビニルブチラール樹脂;エスレックBX−1(重合度 約1750)(積水化学工業社製) ;1Wt メチルエチルケトン(関東化学社製特級試薬) ;80Wt から成る混合溶液を超音波分散装置(超音波工業(株)
製;UH−3C)にて、分散せしめ、ドクタブレードにて流
延塗布し、十分乾燥して、約0.5μm膜厚のCGLを形成し
た。
続いて、CTL塗料を下記のようにして調製した。
ポリカーボネート樹脂(コーピロンZ−200;三菱瓦 斯化学社製) ;10Wt 1,2−ジクロルエタン ;125Wt 上記から成るCTL塗料を前記CGL上にドクタブレードに
て、流延塗料し、90℃/60分間乾燥後の膜厚が約20μm
のCTLを設け、導電性支持体−下引層−CGL−CTLより成
る積層型電子写真用感光体を作成した。
実施例2 アルミニウムを蒸着したポリエチレンテレフタレート
フイルム上に水溶性ポリビニルアセタール樹脂(エスレ
ックW−201:積水化学工業社製)の25Wt%水溶液1Wtに
純水(比抵抗18MΩ−cm)5Wt、イソプロパノール(関東
化学社製特級試薬)10wtよりなる塗料をワイヤバーに
て、流延塗布し、100℃/30分間乾燥させ、約0.5μm膜
厚の下引層を形成した。
一方、CGMとして、下記構造式のジスアゾ顔料を使用
し、次の様にして、CGL塗料を調製した。
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX−2(重合度 約2000)積水化学工業社製) ;1Wt メチルエチルケトン(関東化学社製特級試薬) ;80Wt から成る混合溶液を超音波分散装置(超音波工業(株)
製UH−3C)にて分散せしめ、ドクタブレードにて流延塗
布し十分乾燥して、約0.5μm膜厚のCGLを形成した。
続いて、CTL塗料を下記のようにして調整した。
ポリカーボネート樹脂(例示繰返し単位(11)の重合体)
10Wt 1,2−ジクロルエタン ;125Wt 上記から成るCTL塗料をCGL上にドクタブレードにて流
延塗布し、90℃/60分間乾燥後の膜厚が約20μmのCTLを
設け、導電性支持体−下引層−CGL−CTLより成る積層型
電子写真感光体を作成した。
実施例3 アルミニウムを装着したポリエチレンテレフタレート
上に水溶性ポリビニルアセタール樹脂(エスレックW−
201積水化学工業社製)の25Wt%水溶液1Wtに純水(tt抵
抗18μΩ−cm)5Wtイソプロパノール(関東化学社製特
級試薬)10Wtより成る塗料をワイヤバーにて流延塗布し
100℃/30分間乾燥させ、約0.5μm膜厚の下引層を形成
した。
一方、CGMとして下記構造式のジスアゾ顔料を使用
し、次の様にしてCGL塗料を調製した。
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBH−3(重合度 2300)積水化学工業社製) ;1Wt メチルエチルケトン(関東化学社製特級試薬) ;80Wt から成るCGL塗料を超音波分散装置(超音波工業(株)U
H−3C)にて分散せしめ、ドクタブレードにて流延塗布
し十分乾燥して約0.5μm膜厚のCGLを形成した。
続いて、CTMとして下記構造式のスチリルトリフェニ
ルアミン系化合物を用い、CTL塗料を調製した。
ポリカーボネート樹脂、例示繰返単位(10)の重合体;1
0Wt 1,2−ジクロルエタン ;125Wt 上記からなるCTL塗料を、CGL上にドクタブレードにて
流延塗布し、90℃/60分間乾燥後の膜厚が約20μmのCTL
を設け、導電性支持体−下引層−CGL−CTLより成る積層
型電子写真感光体を作成した。
比較例(1) CGLのバインダ樹脂にエスレックBM−2(重合度約80
0)(積水化学工業社製)を用いた以外は、実施例1と
全く同一の材料、条件で積層型電子写真感光体を作成し
た比較用サンプルを得た。
比較例(2) CTLのバンイダ樹脂にポリカーボネート樹脂ユーピロ
ンS−2000(三菱瓦斯化学社製)を用いた以外は、実施
例1と全く同一の材料、条件で積層型電子写真感光体を
作成し比較用サンプルとした。
比較例(3) CTLバインダ樹脂にメチルメタアクリレート樹脂(エ
ルバサイト2010:デュポン社製)を用いた以外は実施例
1と全く同一の材料、条件で積層型電子写真感光体を作
成し比較用サンプルとした。
比較例(4) CTLのバインダ樹脂にポリエステル樹脂(バイロン20
0:東洋紡社製)を用いた以外は、実施例1と全く同一の
材料、条件で積層型電子写真感光体を作成し比較用サン
プルとした。
<感光体の評価> 以上の様にして得た電子写真感光体サンプルをコニカ
社製U−BiX1550MRに装着し、2万サイクルの電位繰返
し特性を常温常湿下(20℃/40%RH)および高温高湿下
(33℃/80%RH)において調べ、表1Vb、Vr(初期値およ
び2万サイクル後)の結果を示す。
尚、ここでいうVb(黒紙電位)とは、反射濃度1.3の
黒紙原稿を用い、上述の繰返しを実施した時の感光体の
表面電位を表し、測定結果を表1に示す。
(発明の効果) これらの結果より、実施例の電子写真感光体はCGLの
バインダ樹脂として、重合度1000以上からなるポリビニ
ルブチラール樹脂、およびCTLのバインダ樹脂として、
本発明に係る〔II〕型ポリカーボネート樹脂から構成さ
れているので、高温高湿下における水分の影響を受け
ず、高い帯電性を保持しなおかつ低い残留電位を示す事
から、環境による電気特性の変動の少ない事の利点を有
する。
又、前記実施例1〜3迄で得られた感光体は下引層と
感光層間の接着性は良好であり、又、U−BiX1550MRの
画像出しで得られた画質は良好であった。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はそれぞれ本発明の感光体の機械的構
成例について示す断面図である。 1……導電性支持体 2……キャリア発生層 3……キャリア輸送層 4……感光層 5……中間層 6……保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−210846(JP,A) 特開 昭60−172045(JP,A) 特開 平2−101472(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/047 G03G 5/05 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に電荷発生層及び電荷輸送層をこ
    の順に積層して有する電子写真感光体において、前記電
    荷発生層のバインダに重合度1000以上の下記一般式
    〔I〕で示されるポリビニルブチラールを含み、また前
    記電荷輸送層のバインダに下記一般式〔II〕の繰返し構
    造単位を分子構造中に有するポリカーボネートを含有す
    ることを特徴とする電子写真感光体。 一般式〔I〕 〔式中、Rは水素原子、メチル基、エチル基を表す。ま
    た、a、b、s及びhは重合度を表す。〕 一般式〔II〕 〔式中、R1及びR2は水素原子を置換するハロゲン原子、
    アルキル基、シクロアルキル基を表し、p、qは0〜4
    の整数である。尚、p個のR1、q個のR2は夫々の組の中
    で同じでも異なっていもよい。Zはフエニレン基間の炭
    素原子を含んで炭素環を形成するに必要な原子群を表
    す。また前記の基、環は置換されていてもよい。〕
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