JP2783706B2 - カセットテープ装置 - Google Patents
カセットテープ装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アナログ信号およびデ
ィジタル信号により情報の記録・再生または再生を行う
ようにしたカセットテープ装置に係り、詳しくは、特に
ディジタル信号による記録または再生の安定性を向上さ
せるようにしたカセットテープ装置に関するものであ
る。
ィジタル信号により情報の記録・再生または再生を行う
ようにしたカセットテープ装置に係り、詳しくは、特に
ディジタル信号による記録または再生の安定性を向上さ
せるようにしたカセットテープ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、記録再生装置としてのカセッ
トテープ装置は、その簡便性から広く一般に普及してい
る。このカセットテープ装置は、図19に示すようなカ
セットテープ(以降、カセットと称する)101を記録
媒体として使用し、アナログ信号にて情報の記録・再生
を行うようになっていた。カセット101は、カセット
ハーフ102内に磁気テープ103を図示しないハブに
巻き取らせた状態で収容するとともに、磁気テープ10
3の記録面の反対側に、板ばね104に取り付けられた
テープパッド105を有している。テープパッド105
は、通常、板ばね104が上記カセットハーフ102に
対しテープ走行方向に1mm〜2mmの遊びをもって取
り付けられているので、この範囲だけ動くようになって
いる。
トテープ装置は、その簡便性から広く一般に普及してい
る。このカセットテープ装置は、図19に示すようなカ
セットテープ(以降、カセットと称する)101を記録
媒体として使用し、アナログ信号にて情報の記録・再生
を行うようになっていた。カセット101は、カセット
ハーフ102内に磁気テープ103を図示しないハブに
巻き取らせた状態で収容するとともに、磁気テープ10
3の記録面の反対側に、板ばね104に取り付けられた
テープパッド105を有している。テープパッド105
は、通常、板ばね104が上記カセットハーフ102に
対しテープ走行方向に1mm〜2mmの遊びをもって取
り付けられているので、この範囲だけ動くようになって
いる。
【0003】上記のカセット101で記録または再生を
行う場合、図20に示すように、磁気テープ103は、
カセットハーフ102内に進入してきた磁気ヘッド10
6のテープ接触面と上記テープパッド105との間に挟
持された状態で走行する。このように、記録時または再
生時には、磁気テープ103にテープパッド105によ
る押圧力が作用しており、この押圧力が磁気テープ10
3の磁気ヘッド106に対する接触圧となっている。
行う場合、図20に示すように、磁気テープ103は、
カセットハーフ102内に進入してきた磁気ヘッド10
6のテープ接触面と上記テープパッド105との間に挟
持された状態で走行する。このように、記録時または再
生時には、磁気テープ103にテープパッド105によ
る押圧力が作用しており、この押圧力が磁気テープ10
3の磁気ヘッド106に対する接触圧となっている。
【0004】上記磁気ヘッド106は、図21および図
22に示すように、磁気テープ103が通過する両端部
にテープガイド107・108が設けられている。テー
プガイド107は、突起107a・107aにより磁気
テープ103の走行範囲を一定の幅に規制し、底部10
7bにより磁気テープ103のA方向の走行範囲を一定
位置で規制するようになっている。また、テープガイド
108もテープガイド107と同様に、突起108a・
108aおよび底部108bにより磁気テープ103の
走行を規制するようになっている。
22に示すように、磁気テープ103が通過する両端部
にテープガイド107・108が設けられている。テー
プガイド107は、突起107a・107aにより磁気
テープ103の走行範囲を一定の幅に規制し、底部10
7bにより磁気テープ103のA方向の走行範囲を一定
位置で規制するようになっている。また、テープガイド
108もテープガイド107と同様に、突起108a・
108aおよび底部108bにより磁気テープ103の
走行を規制するようになっている。
【0005】磁気テープ103は、図23に示すよう
に、カセットハーフ102内において、キャプスタン1
09・110と、これらとそれぞれ対になって従動する
ピンチローラ111・112との間に挟持されて駆動さ
れるようになっている。また、図24に示すように、カ
セットハーフ102におけるテープ走行領域側の面に
は、ヘッド挿入孔113と、ピンチローラ挿入孔114
・115と、テープガイド挿入孔116・117が設け
られている。これにより、磁気ヘッド106と、ピンチ
ローラ111・112と、テープガイド118・119
とをカセットハーフ102内に挿入しうるようになって
いる。上記テープガイド118・119は、前記テープ
ガイド107・108と同様、磁気テープ103に接触
して、磁気テープ103の走行を一定の位置に規制する
ように設けられている。
に、カセットハーフ102内において、キャプスタン1
09・110と、これらとそれぞれ対になって従動する
ピンチローラ111・112との間に挟持されて駆動さ
れるようになっている。また、図24に示すように、カ
セットハーフ102におけるテープ走行領域側の面に
は、ヘッド挿入孔113と、ピンチローラ挿入孔114
・115と、テープガイド挿入孔116・117が設け
られている。これにより、磁気ヘッド106と、ピンチ
ローラ111・112と、テープガイド118・119
とをカセットハーフ102内に挿入しうるようになって
いる。上記テープガイド118・119は、前記テープ
ガイド107・108と同様、磁気テープ103に接触
して、磁気テープ103の走行を一定の位置に規制する
ように設けられている。
【0006】また、図25に示すように、磁気テープ1
03には、記録が行われると、往路の記録領域にステレ
オ音声の左・右チャンネルにそれぞれ対応するトラック
TL1 ・TR1 と、復路の記録領域にステレオ音声の左
・右チャンネルにそれぞれ対応するトラックTL2 ・T
R2とが形成される。そして、磁気テープ103は、規
格により幅が3.81mmに定められるとともに、形成
されるトラックTL1 ・TR1 ・TL2 ・TR2 の幅が
0.7mmに定められている。
03には、記録が行われると、往路の記録領域にステレ
オ音声の左・右チャンネルにそれぞれ対応するトラック
TL1 ・TR1 と、復路の記録領域にステレオ音声の左
・右チャンネルにそれぞれ対応するトラックTL2 ・T
R2とが形成される。そして、磁気テープ103は、規
格により幅が3.81mmに定められるとともに、形成
されるトラックTL1 ・TR1 ・TL2 ・TR2 の幅が
0.7mmに定められている。
【0007】一方、上記のようなアナログ式のカセット
テープ装置に対し、ディジタル技術、とりわけPCM記
録の発達によりディジタル信号にて記録・再生を行うデ
ィジタルオーディオテープ(以降、DATと称する)が
開発され、記録・再生の質が飛躍的に向上した。
テープ装置に対し、ディジタル技術、とりわけPCM記
録の発達によりディジタル信号にて記録・再生を行うデ
ィジタルオーディオテープ(以降、DATと称する)が
開発され、記録・再生の質が飛躍的に向上した。
【0008】DATとして代表的なものに、主に民生用
に開発されたR−DATがある。R−DATは、回転式
のドラムに、図26に示す磁気テープ120を所定角度
巻付けて回転ヘッドに接触させるテープ走行機構を採用
している。このようなテープ走行機構により、磁気テー
プ120には、いわゆるヘリカルスキャンにて長手方向
に対し傾斜するトラックT…が連続して形成され、記録
が行われるようになっている。
に開発されたR−DATがある。R−DATは、回転式
のドラムに、図26に示す磁気テープ120を所定角度
巻付けて回転ヘッドに接触させるテープ走行機構を採用
している。このようなテープ走行機構により、磁気テー
プ120には、いわゆるヘリカルスキャンにて長手方向
に対し傾斜するトラックT…が連続して形成され、記録
が行われるようになっている。
【0009】ところが、上記のR−DATは、著作権の
問題や、記録媒体が従来のアナログ式のカセットテープ
装置用のカセット101と互換性がないこと、さらには
記録媒体が高価であるといった理由から、現状では、一
般への普及があまり進んでいない。
問題や、記録媒体が従来のアナログ式のカセットテープ
装置用のカセット101と互換性がないこと、さらには
記録媒体が高価であるといった理由から、現状では、一
般への普及があまり進んでいない。
【0010】また、DATとしては、主に業務用に開発
されたS−DATもある。S−DATは、図27に示す
ように、磁気テープ121を、カセットハーフ122か
ら引き出して、キャプスタン123・124と、これら
とそれぞれ対になるピンチローラ125・126とで挟
持して走行させ、ピンチローラ125・126の間に設
けられた固定式の磁気ヘッド127に圧接させるテープ
走行機構を採用している。このS−DATは、磁気ヘッ
ド127に多数のヘッド素子を有しているため、図28
に示すように、磁気テープ121は、長手方向に沿って
多数のトラックT1 〜T18が形成され、記録が行われる
ようになっている。
されたS−DATもある。S−DATは、図27に示す
ように、磁気テープ121を、カセットハーフ122か
ら引き出して、キャプスタン123・124と、これら
とそれぞれ対になるピンチローラ125・126とで挟
持して走行させ、ピンチローラ125・126の間に設
けられた固定式の磁気ヘッド127に圧接させるテープ
走行機構を採用している。このS−DATは、磁気ヘッ
ド127に多数のヘッド素子を有しているため、図28
に示すように、磁気テープ121は、長手方向に沿って
多数のトラックT1 〜T18が形成され、記録が行われる
ようになっている。
【0011】しかしながら、S−DATは、磁気テープ
121をカセットハーフ122から引き出すローディン
グ機構や、キャプスタン123・124とピンチローラ
125・126とで磁気テープ121にテンションを与
えて、磁気ヘッド127に対する接触圧を発生させると
いう高度な技術が採用されているので、民生用の機器と
して低価格化を図るのが困難であった。
121をカセットハーフ122から引き出すローディン
グ機構や、キャプスタン123・124とピンチローラ
125・126とで磁気テープ121にテンションを与
えて、磁気ヘッド127に対する接触圧を発生させると
いう高度な技術が採用されているので、民生用の機器と
して低価格化を図るのが困難であった。
【0012】DATを始めとするディジタル方式の装置
は、上記のように種々の問題点を有しているが、その音
質の良さ、ダイナミックレンジの広さ、さらには、ワウ
・フラッターが実質的にゼロであるといった点でアナロ
グ式の装置に比べ優れている。したがって、ディジタル
方式の装置を民生用として普及させるには、特に、低価
格化と従来のカセット101との互換性とを図ることが
重要な課題となっていた。
は、上記のように種々の問題点を有しているが、その音
質の良さ、ダイナミックレンジの広さ、さらには、ワウ
・フラッターが実質的にゼロであるといった点でアナロ
グ式の装置に比べ優れている。したがって、ディジタル
方式の装置を民生用として普及させるには、特に、低価
格化と従来のカセット101との互換性とを図ることが
重要な課題となっていた。
【0013】そこで、近年では、このような事情から、
アナログ式とディジタル式とを両立させる装置(以降、
互換装置と称する)の開発が試みられるようになってき
た。
アナログ式とディジタル式とを両立させる装置(以降、
互換装置と称する)の開発が試みられるようになってき
た。
【0014】例えば、従来のカセット101にアナログ
信号だけでなくディジタル信号によっても記録・再生が
可能な装置が提案されている。この装置では、上記カセ
ット101以外にも、ディジタル信号の記録・再生の質
を向上させることを目的として、カセット101とほぼ
同形状で磁気テープの材質等の改良を図った記録媒体の
使用も考慮されている。
信号だけでなくディジタル信号によっても記録・再生が
可能な装置が提案されている。この装置では、上記カセ
ット101以外にも、ディジタル信号の記録・再生の質
を向上させることを目的として、カセット101とほぼ
同形状で磁気テープの材質等の改良を図った記録媒体の
使用も考慮されている。
【0015】上記の互換装置では、基本的にS−DAT
と同様なマルチトラックの記録フォーマットを採用する
ため、アナログ式の磁気テープ101もしくはこれと同
じ幅の磁気テープに、18本ものトラックを形成するこ
とになる。このため、トラック1本の幅が前記トラック
TL1 ・TR1 ・TL2 ・TR2 の幅に比べかなり小さ
くなり、隣接トラックからのクロストーク等の影響が大
きくなる。また、ディジタル式の記録では、データ量の
多さから記録周波数が少なくとも40kHz以上要求さ
れる。したがって、互換装置において、上記の影響を抑
え、かつ、所要の記録周波数を確保して、ディジタル信
号にて正常に記録・再生を行うには、磁気テープの走行
を高度に安定させることが重要となる。
と同様なマルチトラックの記録フォーマットを採用する
ため、アナログ式の磁気テープ101もしくはこれと同
じ幅の磁気テープに、18本ものトラックを形成するこ
とになる。このため、トラック1本の幅が前記トラック
TL1 ・TR1 ・TL2 ・TR2 の幅に比べかなり小さ
くなり、隣接トラックからのクロストーク等の影響が大
きくなる。また、ディジタル式の記録では、データ量の
多さから記録周波数が少なくとも40kHz以上要求さ
れる。したがって、互換装置において、上記の影響を抑
え、かつ、所要の記録周波数を確保して、ディジタル信
号にて正常に記録・再生を行うには、磁気テープの走行
を高度に安定させることが重要となる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のアナログ式
の装置では、前述のように、板ばね104がカセットハ
ーフ102内で動くように設けられていることにより、
図29および図30に示すように、テープパッド105
は、走行する磁気テープ103に引きずられて正方向ま
たは逆方向に移動する。このため、磁気ヘッド106の
テープ接触面が曲面状に形成されていることから、テー
プパッド105のパッド圧が低下して、磁気テープ10
3の磁気ヘッド106に対する接触圧が低下することに
なる。
の装置では、前述のように、板ばね104がカセットハ
ーフ102内で動くように設けられていることにより、
図29および図30に示すように、テープパッド105
は、走行する磁気テープ103に引きずられて正方向ま
たは逆方向に移動する。このため、磁気ヘッド106の
テープ接触面が曲面状に形成されていることから、テー
プパッド105のパッド圧が低下して、磁気テープ10
3の磁気ヘッド106に対する接触圧が低下することに
なる。
【0017】しかしながら、磁気テープ103には、図
25に示すように広い幅のトラックTL1 ・TR1 ・T
L2 ・TR2 が形成されるため、再生で得られる出力に
はその影響が殆ど及ばず、ほぼ正常に近い情報を得るこ
とができる。また、アナログ式の装置では、記録周波数
が15kHz程度に設定されているが、上記のような事
情により、それよりかなり低い記録周波数で記録が行わ
れても、一応の再生は可能であった。
25に示すように広い幅のトラックTL1 ・TR1 ・T
L2 ・TR2 が形成されるため、再生で得られる出力に
はその影響が殆ど及ばず、ほぼ正常に近い情報を得るこ
とができる。また、アナログ式の装置では、記録周波数
が15kHz程度に設定されているが、上記のような事
情により、それよりかなり低い記録周波数で記録が行わ
れても、一応の再生は可能であった。
【0018】これに対し、上記の互換装置では、上記ア
ナログ式の装置と同様の走行機構を用いるため、ディジ
タル信号で記録・再生を行う場合、図29および図30
に示すように、テープパッド105が正規の位置からず
れると、磁気テープ103の正逆方向への走行時におけ
る磁気ヘッド106の中心とこの中心に近いテープパッ
ド105の端との間のパッド端部距離δF ・δR が小さ
くなる。このパッド端部距離δF ・δR と再生出力との
関係を示したものが図31および図32であるが、これ
らの図から分かるように、パッド端部距離δF ・δR が
約1.2mmより小さくなると、再生出力が急激に低下
する。なお、図29および図30の特性の測定において
は、磁気テープ103の走行速度を4.8cm/sec
とし、記録波長を1μmとしている。
ナログ式の装置と同様の走行機構を用いるため、ディジ
タル信号で記録・再生を行う場合、図29および図30
に示すように、テープパッド105が正規の位置からず
れると、磁気テープ103の正逆方向への走行時におけ
る磁気ヘッド106の中心とこの中心に近いテープパッ
ド105の端との間のパッド端部距離δF ・δR が小さ
くなる。このパッド端部距離δF ・δR と再生出力との
関係を示したものが図31および図32であるが、これ
らの図から分かるように、パッド端部距離δF ・δR が
約1.2mmより小さくなると、再生出力が急激に低下
する。なお、図29および図30の特性の測定において
は、磁気テープ103の走行速度を4.8cm/sec
とし、記録波長を1μmとしている。
【0019】また、パッド圧低下によってテープパッド
105に生じる振動や、カセット101毎のパッド圧の
バラツキなどによっても、テープ走行の安定性が損なわ
れ、再生出力の低下を招来する。
105に生じる振動や、カセット101毎のパッド圧の
バラツキなどによっても、テープ走行の安定性が損なわ
れ、再生出力の低下を招来する。
【0020】このように、ディジタル信号により正常な
記録・再生を行うには、磁気ヘッド106に対し磁気テ
ープ103を強く押し当てる必要がある。磁気ヘッド1
06の場合、テープパッド105側に突き出た中央部す
なわちギャップに最も強い押圧力が作用している。しか
しながら、ギャップを複数有する複合ヘッドでは、ギャ
ップが中央部に位置しない場合が多いため、ギャップに
上記の押圧力を有効に作用させることができなかった。
記録・再生を行うには、磁気ヘッド106に対し磁気テ
ープ103を強く押し当てる必要がある。磁気ヘッド1
06の場合、テープパッド105側に突き出た中央部す
なわちギャップに最も強い押圧力が作用している。しか
しながら、ギャップを複数有する複合ヘッドでは、ギャ
ップが中央部に位置しない場合が多いため、ギャップに
上記の押圧力を有効に作用させることができなかった。
【0021】ところで、従来のアナログ式の装置では、
テープガイド118・119によりテープ走行を規制す
るようになっており、このために、カセット101のカ
セットハーフ102には、テープガイド挿入孔116・
117が設けられている。
テープガイド118・119によりテープ走行を規制す
るようになっており、このために、カセット101のカ
セットハーフ102には、テープガイド挿入孔116・
117が設けられている。
【0022】しかしながら、互換装置に用いられるディ
ジタル記録用の改良型のカセットテープは、カセットハ
ーフにテープガイド挿入孔116・117に相当する開
口部が設けられていないので、テープ走行の規制は、磁
気ヘッドに設けられたテープガイドでのみ行われること
になる。このため、ディジタル記録用の磁気テープは、
磁気ヘッドにおいて急激に走行を規制されることにより
たるんでしまい、走行が不安定になるおそれがあった。
ジタル記録用の改良型のカセットテープは、カセットハ
ーフにテープガイド挿入孔116・117に相当する開
口部が設けられていないので、テープ走行の規制は、磁
気ヘッドに設けられたテープガイドでのみ行われること
になる。このため、ディジタル記録用の磁気テープは、
磁気ヘッドにおいて急激に走行を規制されることにより
たるんでしまい、走行が不安定になるおそれがあった。
【0023】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、上記のようなテープ走行機構の不都合を改
善して、ディジタル信号による記録・再生を安定して行
うことを目的としている。
のであって、上記のようなテープ走行機構の不都合を改
善して、ディジタル信号による記録・再生を安定して行
うことを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
カセットテープ装置は、内部に収容された磁気テープを
磁気ヘッドのテープ接触面に押圧させる押圧部材と、こ
の押圧部材を付勢する付勢部材とを有するカセットテー
プを記録媒体とし、上記磁気テープに対しアナログ信号
およびディジタル信号にて情報の記録・再生または再生
を行うようにしたカセットテープ装置において、上記の
課題を解決するために、以下の手段を講じていることを
特徴としている。
カセットテープ装置は、内部に収容された磁気テープを
磁気ヘッドのテープ接触面に押圧させる押圧部材と、こ
の押圧部材を付勢する付勢部材とを有するカセットテー
プを記録媒体とし、上記磁気テープに対しアナログ信号
およびディジタル信号にて情報の記録・再生または再生
を行うようにしたカセットテープ装置において、上記の
課題を解決するために、以下の手段を講じていることを
特徴としている。
【0025】すなわち、上記磁気ヘッドは、テープ接触
面の磁気テープの侵入側および離脱側に凹部が設けられ
るとともに、両凹部の間に形成される最も突出する複数
の部分の個々にギャップを有する一方、両凹部の互いに
近い側の端同士の間の間隔が上記押圧部材の磁気テープ
走行方向の長さより短く設定されている。
面の磁気テープの侵入側および離脱側に凹部が設けられ
るとともに、両凹部の間に形成される最も突出する複数
の部分の個々にギャップを有する一方、両凹部の互いに
近い側の端同士の間の間隔が上記押圧部材の磁気テープ
走行方向の長さより短く設定されている。
【0026】また、本発明の請求項2に係るカセットテ
ープ装置は、請求項1に係るカセットテープ装置におい
て、磁気テープの一方の側端の位置を規制する規制部
と、磁気テープの記録面に接触し、上記規制部側に磁気
テープを付勢する傾斜面を含む接触部とを有し、磁気テ
ープの幅方向の移動を規制する移動規制手段を備えてい
ることを特徴としている。
ープ装置は、請求項1に係るカセットテープ装置におい
て、磁気テープの一方の側端の位置を規制する規制部
と、磁気テープの記録面に接触し、上記規制部側に磁気
テープを付勢する傾斜面を含む接触部とを有し、磁気テ
ープの幅方向の移動を規制する移動規制手段を備えてい
ることを特徴としている。
【0027】
【0028】さらに、請求項3に係るカセットテープ装
置は、請求項1に係るカセットテープ装置において、テ
ープ走行領域における中央部に開口するヘッド挿入孔
と、テープ走行領域における端部に開口するピンチロー
ラ挿入孔とを有するカセットテープを記録媒体とし、上
記磁気ヘッドのギャップ付近で磁気テープの走行を一定
の位置に規制する第1規制部材と、上記ピンチローラ挿
入孔を通じてカセットテープ内に挿入され、磁気テープ
の走行を一定の位置に規制する第2規制部材とを有する
走行規制手段を備えていることを特徴としている。
置は、請求項1に係るカセットテープ装置において、テ
ープ走行領域における中央部に開口するヘッド挿入孔
と、テープ走行領域における端部に開口するピンチロー
ラ挿入孔とを有するカセットテープを記録媒体とし、上
記磁気ヘッドのギャップ付近で磁気テープの走行を一定
の位置に規制する第1規制部材と、上記ピンチローラ挿
入孔を通じてカセットテープ内に挿入され、磁気テープ
の走行を一定の位置に規制する第2規制部材とを有する
走行規制手段を備えていることを特徴としている。
【0029】
【0030】
【作用】上記請求項1に係るカセットテープ装置では、
磁気ヘッドの接触面における磁気テープの進入側および
離脱側に凹部が設けられているので、磁気テープは、少
なくとも両凹部に接触しない。また、両凹部の互いに近
い側の端同士の間の距離が上記押圧部材の磁気テープ走
行方向の長さより短く形成されていることにより、両凹
部間に形成される最も突出する部分に押圧部材が強く接
触するようになる。したがって、上記の部分に個々に形
成されるギャップに磁気ヘッドへの磁気テープの接触圧
を集中させることができ、押圧部材の押圧力を磁気テー
プに有効に作用させることができる。
磁気ヘッドの接触面における磁気テープの進入側および
離脱側に凹部が設けられているので、磁気テープは、少
なくとも両凹部に接触しない。また、両凹部の互いに近
い側の端同士の間の距離が上記押圧部材の磁気テープ走
行方向の長さより短く形成されていることにより、両凹
部間に形成される最も突出する部分に押圧部材が強く接
触するようになる。したがって、上記の部分に個々に形
成されるギャップに磁気ヘッドへの磁気テープの接触圧
を集中させることができ、押圧部材の押圧力を磁気テー
プに有効に作用させることができる。
【0031】また、上記請求項2に係るカセットテープ
装置では、磁気テープが傾斜面によって規制部側に付勢
されて、磁気テープの一方の側端が規制部に押し当てら
れるとともに、その側端の位置が規制部によって規制さ
れるので、磁気テープの幅方向の移動を正確に規制する
ことができる。
装置では、磁気テープが傾斜面によって規制部側に付勢
されて、磁気テープの一方の側端が規制部に押し当てら
れるとともに、その側端の位置が規制部によって規制さ
れるので、磁気テープの幅方向の移動を正確に規制する
ことができる。
【0032】
【0033】さらに、請求項3に係るカセットテープ装
置では、走行規制手段がピンチローラ挿入孔からカセッ
トテープ内に挿入されるように構成されているので、例
えば、磁気テープが磁気ヘッドに進入していく走行路で
は、磁気テープの走行が、まず、第1規制部材により規
制され、続いて、磁気ヘッドのギャップ付近で第2規制
部材により規制される。それゆえ、磁気ヘッドのギャッ
プ付近で急激にテープ走行が規制されることはなくな
り、磁気テープのたるみの発生を防止することができ
る。
置では、走行規制手段がピンチローラ挿入孔からカセッ
トテープ内に挿入されるように構成されているので、例
えば、磁気テープが磁気ヘッドに進入していく走行路で
は、磁気テープの走行が、まず、第1規制部材により規
制され、続いて、磁気ヘッドのギャップ付近で第2規制
部材により規制される。それゆえ、磁気ヘッドのギャッ
プ付近で急激にテープ走行が規制されることはなくな
り、磁気テープのたるみの発生を防止することができ
る。
【0034】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図18
に基づいて説明すれば、以下の通りである。
に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0035】本実施例に係るカセットテープ装置は、図
18に示すように、操作部1と、制御回路2と、テープ
走行装置3と、信号処理部4とを備えている。
18に示すように、操作部1と、制御回路2と、テープ
走行装置3と、信号処理部4とを備えている。
【0036】操作部1は、本カセットテープ装置におけ
る図示しない前面パネルに設けられている。この操作部
1は、再生キー(図中、PLAY)5、録音キー(図
中、REC)6、早送りキー(図中、FF)7、巻戻し
キー(図中、REW)8、停止キー(STOP)9、一
時停止キー(PAUSE)10、ボリュームキー11・
12、アナログ信号選択キー13およびディジタル信号
選択キー14等を有している。
る図示しない前面パネルに設けられている。この操作部
1は、再生キー(図中、PLAY)5、録音キー(図
中、REC)6、早送りキー(図中、FF)7、巻戻し
キー(図中、REW)8、停止キー(STOP)9、一
時停止キー(PAUSE)10、ボリュームキー11・
12、アナログ信号選択キー13およびディジタル信号
選択キー14等を有している。
【0037】このうち、再生キー5、録音キー6、早送
りキー7、巻戻しキー8、停止キー9および一時停止キ
ー10は、テープ走行装置3を動作させるための操作キ
ーである。ボリュームキー11・12は、信号処理部4
における入力信号および出力信号に対応する図示しない
増幅器のゲインを調整するための操作キーであり、ゲイ
ンを増大させるときにボリュームキー11を操作し、ゲ
インを低下させるときにボリュームキー12を操作する
ようになっている。また、アナログ信号選択キー13お
よびディジタル信号選択キー14は、信号処理部4にお
いて記録する信号の種別を選択する操作キーであり、ア
ナログ信号の場合アナログ信号選択キー13を操作し、
ディジタル信号の場合ディジタル信号選択キー14を操
作するようになっている。
りキー7、巻戻しキー8、停止キー9および一時停止キ
ー10は、テープ走行装置3を動作させるための操作キ
ーである。ボリュームキー11・12は、信号処理部4
における入力信号および出力信号に対応する図示しない
増幅器のゲインを調整するための操作キーであり、ゲイ
ンを増大させるときにボリュームキー11を操作し、ゲ
インを低下させるときにボリュームキー12を操作する
ようになっている。また、アナログ信号選択キー13お
よびディジタル信号選択キー14は、信号処理部4にお
いて記録する信号の種別を選択する操作キーであり、ア
ナログ信号の場合アナログ信号選択キー13を操作し、
ディジタル信号の場合ディジタル信号選択キー14を操
作するようになっている。
【0038】制御回路2は、マイクロコンピュータによ
り構成されており、操作部1の各操作キーの操作に基づ
いて、テープ走行装置3および信号処理部4の動作を制
御するようになっている。
り構成されており、操作部1の各操作キーの操作に基づ
いて、テープ走行装置3および信号処理部4の動作を制
御するようになっている。
【0039】テープ走行装置3は、カセットテープ(以
降、適宜カセットと称する)15を駆動するためのモー
タ16およびソレノイド17と、これらの動作を制御す
るコントロール回路18とを備える他、カセット15の
種別を検出するカセット検出スイッチ19や、記録ヘッ
ド20および再生ヘッド21を備えている。
降、適宜カセットと称する)15を駆動するためのモー
タ16およびソレノイド17と、これらの動作を制御す
るコントロール回路18とを備える他、カセット15の
種別を検出するカセット検出スイッチ19や、記録ヘッ
ド20および再生ヘッド21を備えている。
【0040】上記カセット検出スイッチ19は、カセッ
ト15の外部の形状の差異によりアナログ/ディジタル
兼用カセット(以降、兼用カセットと称する)とディジ
タル専用のカセット(以降、ディジタル用カセットと称
する)とを識別するための検出信号を出力するようにな
っている。上記兼用カセットは、従来のアナログ記録専
用に用いられていたものである。一方のディジタル用カ
セットは、量子化ビット数が大きいディジタル信号やサ
ンプリング周波数の高いディジタル信号等の質の高いデ
ィジタル信号の記録・再生特性を向上させるために、磁
気テープの材質に高品質のものが用いられ、各部の寸法
精度が極めて高く製作されるとともに、兼用カセットと
テープ走行装置3を共用できるように、兼用カセットと
ほぼ同寸法に製作されている。
ト15の外部の形状の差異によりアナログ/ディジタル
兼用カセット(以降、兼用カセットと称する)とディジ
タル専用のカセット(以降、ディジタル用カセットと称
する)とを識別するための検出信号を出力するようにな
っている。上記兼用カセットは、従来のアナログ記録専
用に用いられていたものである。一方のディジタル用カ
セットは、量子化ビット数が大きいディジタル信号やサ
ンプリング周波数の高いディジタル信号等の質の高いデ
ィジタル信号の記録・再生特性を向上させるために、磁
気テープの材質に高品質のものが用いられ、各部の寸法
精度が極めて高く製作されるとともに、兼用カセットと
テープ走行装置3を共用できるように、兼用カセットと
ほぼ同寸法に製作されている。
【0041】信号処理部4は、記録系と再生系とに分け
られている。記録系は、ディジタル入力切換スイッチ2
2と、ディジタルインターフェース回路23と、D/A
変換回路24と、アナログ入力切換スイッチ25と、A
/D変換回路26と、記録増幅器27と、ディジタル信
号処理回28と、記録信号切換スイッチ29とを有して
いる。
られている。記録系は、ディジタル入力切換スイッチ2
2と、ディジタルインターフェース回路23と、D/A
変換回路24と、アナログ入力切換スイッチ25と、A
/D変換回路26と、記録増幅器27と、ディジタル信
号処理回28と、記録信号切換スイッチ29とを有して
いる。
【0042】ディジタル入力切換スイッチ22は、ディ
ジタル信号入力端子30から入力されるディジタル信号
の送出先を切り換えるスイッチであり、操作部1の両信
号選択キー13・14の操作もしくはカセット15の種
類に基づいて、制御回路2により接続が以下のように切
り換えられるようになっている。
ジタル信号入力端子30から入力されるディジタル信号
の送出先を切り換えるスイッチであり、操作部1の両信
号選択キー13・14の操作もしくはカセット15の種
類に基づいて、制御回路2により接続が以下のように切
り換えられるようになっている。
【0043】ディジタル入力切換スイッチ22は、カセ
ット15がディジタル用カセットで上記両信号選択キー
13・14が操作されないか、あるいはカセット15が
兼用カセットで上記ディジタル信号選択キー14が操作
される場合、ディジタルインターフェース回路23に接
続される接点22aをディジタル信号入力端子30に接
続するようになっている。また、ディジタル入力切換ス
イッチ22は、カセット15がディジタル用カセットで
アナログ信号選択キー13が操作されるか、あるいはカ
セット15が兼用カセットで上記両信号選択キー13・
14が操作されない場合、D/A変換回路24に接続さ
れる接点22bをディジタル信号入力端子30に接続す
るようになっている。
ット15がディジタル用カセットで上記両信号選択キー
13・14が操作されないか、あるいはカセット15が
兼用カセットで上記ディジタル信号選択キー14が操作
される場合、ディジタルインターフェース回路23に接
続される接点22aをディジタル信号入力端子30に接
続するようになっている。また、ディジタル入力切換ス
イッチ22は、カセット15がディジタル用カセットで
アナログ信号選択キー13が操作されるか、あるいはカ
セット15が兼用カセットで上記両信号選択キー13・
14が操作されない場合、D/A変換回路24に接続さ
れる接点22bをディジタル信号入力端子30に接続す
るようになっている。
【0044】ディジタルインターフェース回路23は、
フォーマットや標本化周波数等が、本カセットテープ装
置のディジタル記録に適合するディジタル信号のみを通
過させる回路である。一方、D/A変換回路24は、入
力されるディジタル信号をアナログ信号に変換する回路
である。
フォーマットや標本化周波数等が、本カセットテープ装
置のディジタル記録に適合するディジタル信号のみを通
過させる回路である。一方、D/A変換回路24は、入
力されるディジタル信号をアナログ信号に変換する回路
である。
【0045】アロナグ入力切換スイッチ25は、アナロ
グ信号入力端子31から入力されるアナログ信号の送出
先を切り換えるスイッチであり、操作部1の両信号選択
キー13・14の操作もしくはカセット15の種類に基
づいて、制御回路2により接続が以下のように切り換え
られるようになっている。
グ信号入力端子31から入力されるアナログ信号の送出
先を切り換えるスイッチであり、操作部1の両信号選択
キー13・14の操作もしくはカセット15の種類に基
づいて、制御回路2により接続が以下のように切り換え
られるようになっている。
【0046】アナログ入力切換スイッチ25は、カセッ
ト15がディジタル用カセットで上記両信号選択キー1
3・14が操作されないか、あるいはカセット15が兼
用カセットでディジタル信号選択キー14が操作される
場合、A/D変換回路26に接続される接点25aをア
ナログ信号入力端子31に接続するようになっている。
また、アナログ入力切換スイッチ25は、カセット15
がディジタル用カセットでアナログ信号選択キー14が
操作されるか、あるいはカセット15が兼用カセットで
上記両信号選択キー13・14が操作されない場合、記
録増幅器27に接続される接点25bをアナログ信号入
力端子31に接続するようになっている。
ト15がディジタル用カセットで上記両信号選択キー1
3・14が操作されないか、あるいはカセット15が兼
用カセットでディジタル信号選択キー14が操作される
場合、A/D変換回路26に接続される接点25aをア
ナログ信号入力端子31に接続するようになっている。
また、アナログ入力切換スイッチ25は、カセット15
がディジタル用カセットでアナログ信号選択キー14が
操作されるか、あるいはカセット15が兼用カセットで
上記両信号選択キー13・14が操作されない場合、記
録増幅器27に接続される接点25bをアナログ信号入
力端子31に接続するようになっている。
【0047】A/D変換回路26は、入力されるアナロ
グ信号をディジタル信号に変換する回路である。一方、
記録増幅器27は、D/A変換回路24またはアナログ
入力切換スイッチ25から出力されるアナログ信号を記
録に適したレベルに増幅する増幅器である。ディジタル
信号処理回路28は、入力されるディジタル信号に必要
に応じて誤り訂正符号の追加や、インターリーブ等の処
理を施す回路である。
グ信号をディジタル信号に変換する回路である。一方、
記録増幅器27は、D/A変換回路24またはアナログ
入力切換スイッチ25から出力されるアナログ信号を記
録に適したレベルに増幅する増幅器である。ディジタル
信号処理回路28は、入力されるディジタル信号に必要
に応じて誤り訂正符号の追加や、インターリーブ等の処
理を施す回路である。
【0048】記録信号切換スイッチ29は、カセット検
出スイッチ19の検出信号に基づいて制御回路2から出
力される制御信号により、ディジタル信号処理回路28
を経たディジタル信号と、記録増幅器27を経たアナロ
グ信号とを切り換えて、前記記録ヘッド20に導くスイ
ッチである。この記録信号切換スイッチ29は、ディジ
タル用カセットが検出されるか、あるいはディジタル信
号選択キー14が操作される場合、ディジタル信号処理
回路28に接続される接点29aを記録ヘッド20に接
続するようになっている。また、記録信号切換スイッチ
29は、兼用カセットが検出されるか、あるいはアナロ
グ信号選択キー13が操作される場合、記録増幅器27
に接続される接点29bを記録ヘッド20に接続するよ
うになっている。
出スイッチ19の検出信号に基づいて制御回路2から出
力される制御信号により、ディジタル信号処理回路28
を経たディジタル信号と、記録増幅器27を経たアナロ
グ信号とを切り換えて、前記記録ヘッド20に導くスイ
ッチである。この記録信号切換スイッチ29は、ディジ
タル用カセットが検出されるか、あるいはディジタル信
号選択キー14が操作される場合、ディジタル信号処理
回路28に接続される接点29aを記録ヘッド20に接
続するようになっている。また、記録信号切換スイッチ
29は、兼用カセットが検出されるか、あるいはアナロ
グ信号選択キー13が操作される場合、記録増幅器27
に接続される接点29bを記録ヘッド20に接続するよ
うになっている。
【0049】ところで、ディジタル信号入力端子30お
よびアナログ信号入力端子31の前段の入力部では、信
号が入力されると、図示しない信号検出手段にて、同期
信号の有無などにより、その信号がディジタル信号であ
るかアナログ信号であるかが検出され、その検出結果が
制御回路2に送出されるようになっている。そして、検
出結果に基づいて制御回路2の指示により、ディジタル
信号入力端子30またはアナログ信号入力端子31へ入
力信号を振り分けるようになっている。
よびアナログ信号入力端子31の前段の入力部では、信
号が入力されると、図示しない信号検出手段にて、同期
信号の有無などにより、その信号がディジタル信号であ
るかアナログ信号であるかが検出され、その検出結果が
制御回路2に送出されるようになっている。そして、検
出結果に基づいて制御回路2の指示により、ディジタル
信号入力端子30またはアナログ信号入力端子31へ入
力信号を振り分けるようになっている。
【0050】上記のように、記録系では、カセット検出
スイッチ19の検出信号すなわちカセット15の種別に
より、ディジタル信号で記録を行うかアナログ信号で記
録を行うかを自動的に決定するようになっているが、こ
のような記録条件が決定された後でも、アナログ信号選
択キー13およびディジタル信号選択キー14の操作に
より、記録信号の設定を変更することができる。例え
ば、ディジタル専用カセットで入力信号がディジタル信
号の場合、アナログ信号選択キー13が操作されると、
アナログ信号で記録が行われ、兼用カセットで入力信号
がアナログ信号の場合ディジタル信号選択キー14が操
作されると、ディジタル信号で記録が行われる。
スイッチ19の検出信号すなわちカセット15の種別に
より、ディジタル信号で記録を行うかアナログ信号で記
録を行うかを自動的に決定するようになっているが、こ
のような記録条件が決定された後でも、アナログ信号選
択キー13およびディジタル信号選択キー14の操作に
より、記録信号の設定を変更することができる。例え
ば、ディジタル専用カセットで入力信号がディジタル信
号の場合、アナログ信号選択キー13が操作されると、
アナログ信号で記録が行われ、兼用カセットで入力信号
がアナログ信号の場合ディジタル信号選択キー14が操
作されると、ディジタル信号で記録が行われる。
【0051】なお、カセット検出スイッチ19によりカ
セット15が兼用カセットと検出され、かつ、ディジタ
ル信号選択キー14が操作された場合のディジタル信号
処理については、量子化ビット数を少なくしたり、サン
プリング周波数を低くするなど、質の低いディジタル化
を行う別のディジタル信号処理回路を新たに設け、それ
と接続されるスイッチの接点数を増やすなどして行って
もよい。
セット15が兼用カセットと検出され、かつ、ディジタ
ル信号選択キー14が操作された場合のディジタル信号
処理については、量子化ビット数を少なくしたり、サン
プリング周波数を低くするなど、質の低いディジタル化
を行う別のディジタル信号処理回路を新たに設け、それ
と接続されるスイッチの接点数を増やすなどして行って
もよい。
【0052】一方、再生系は、出力切換スイッチ32
と、ディジタル/アナログ切換スイッチ33と、D/A
変換回路34と、再生増幅器35とを有している。
と、ディジタル/アナログ切換スイッチ33と、D/A
変換回路34と、再生増幅器35とを有している。
【0053】出力切換スイッチ32は、接点32a・3
2bを有しており、再生ヘッド21により取り出された
再生信号をディジタル信号として出力させるか、アナロ
グ信号として出力させるかを切り換えるようになってい
る。すなわち、出力切換スイッチ32は、ディジタル信
号の再生信号をそのまま出力させる場合、再生ヘッド2
1を図示しないインターフェース回路を介してディジタ
ル信号出力端子に接続される接点32aに接続するよう
になっている。また、出力切換スイッチ32は、ディジ
タルの再生信号をアナログ信号として出力させる場合、
あるいはアナログ信号の再生信号をそのまま出力させる
場合、再生ヘッド21をディジタル/アナログ切換スイ
ッチ33の入力側に接続させるようになっている。
2bを有しており、再生ヘッド21により取り出された
再生信号をディジタル信号として出力させるか、アナロ
グ信号として出力させるかを切り換えるようになってい
る。すなわち、出力切換スイッチ32は、ディジタル信
号の再生信号をそのまま出力させる場合、再生ヘッド2
1を図示しないインターフェース回路を介してディジタ
ル信号出力端子に接続される接点32aに接続するよう
になっている。また、出力切換スイッチ32は、ディジ
タルの再生信号をアナログ信号として出力させる場合、
あるいはアナログ信号の再生信号をそのまま出力させる
場合、再生ヘッド21をディジタル/アナログ切換スイ
ッチ33の入力側に接続させるようになっている。
【0054】ディジタル/アナログ切換スイッチ33
は、接点33a・33bを有しており、入力される信号
がディジタル信号である場合、出力切換スイッチ32の
接点32bをD/A変換回路34に接続される接点33
aに接続する一方、入力される信号がアナログ信号であ
る場合、上記接点32bを再生増幅器35に接続される
接点33bに接続するようになっている。
は、接点33a・33bを有しており、入力される信号
がディジタル信号である場合、出力切換スイッチ32の
接点32bをD/A変換回路34に接続される接点33
aに接続する一方、入力される信号がアナログ信号であ
る場合、上記接点32bを再生増幅器35に接続される
接点33bに接続するようになっている。
【0055】再生増幅器35は、D/A変換回路34ま
たは上記接点33bを経たアナログ信号を再生に適した
レベルにまで増幅する増幅器であり、その増幅したアナ
ログ信号をスピーカ36等へ出力するようになってい
る。
たは上記接点33bを経たアナログ信号を再生に適した
レベルにまで増幅する増幅器であり、その増幅したアナ
ログ信号をスピーカ36等へ出力するようになってい
る。
【0056】前記テープ走行装置3については、走行機
構に応じて異なる3種類の構成が考えられ、以下それら
について詳細に述べる。
構に応じて異なる3種類の構成が考えられ、以下それら
について詳細に述べる。
【0057】〔第1の走行機構〕まず、第1の走行機構
について図1ないし図4に基づいて説明する。
について図1ないし図4に基づいて説明する。
【0058】本走行機構は、図1および図2に示すよう
に、前記記録ヘッド20および再生ヘッド21が一つに
まとめられた複合ヘッド41を備えている。
に、前記記録ヘッド20および再生ヘッド21が一つに
まとめられた複合ヘッド41を備えている。
【0059】磁気ヘッドとしての複合ヘッド41は、前
記カセット15のケースをなすカセットハーフ42に対
し出入りするようになっている。このカセットハーフ4
2には、複合ヘッド41が出入りする部分に付勢部材と
しての板ばね43がテープ走行方向に1mm〜2mmの
遊びをもって取り付けられている。この板ばね43の複
合ヘッド41に面する側には、テープパッド44が固着
されている。押圧部材としてのテープパッド44は、若
干の弾性を有するフェルト等の素材により直方体形状に
形成されている。一方、複合ヘッド41は、上記のカセ
ットハーフ42内に進入すると、曲面状に形成されたテ
ープ接触面が、テープパッド44とで磁気テープ45を
挟持することにより、磁気テープ45に圧接するように
なっている。
記カセット15のケースをなすカセットハーフ42に対
し出入りするようになっている。このカセットハーフ4
2には、複合ヘッド41が出入りする部分に付勢部材と
しての板ばね43がテープ走行方向に1mm〜2mmの
遊びをもって取り付けられている。この板ばね43の複
合ヘッド41に面する側には、テープパッド44が固着
されている。押圧部材としてのテープパッド44は、若
干の弾性を有するフェルト等の素材により直方体形状に
形成されている。一方、複合ヘッド41は、上記のカセ
ットハーフ42内に進入すると、曲面状に形成されたテ
ープ接触面が、テープパッド44とで磁気テープ45を
挟持することにより、磁気テープ45に圧接するように
なっている。
【0060】複合ヘッド41には、磁気テープ45の進
入側と離脱側(テープ走行方向によって入れ替わる)と
の両端に、テープガイド46・47が設けられている。
テープガイド46・47は、突起46a・46aを有し
ており、突起46a・46aの間に、磁気テープ45の
幅よりわずかに広い底部46bを有している。上記テー
プガイド46・47は、突起46a・46aにより、磁
気テープ45の走行を幅方向について一定位置に規制す
る一方、底部46bにより、磁気テープ45の走行をA
方向について一定位置に規制するようになっている。ま
た、テープガイド47は、突起47a・47aを有して
おり、これら突起47a・47aの間に、底部46bと
同様な底部47bが形成されており、テープガイド47
と同様に、磁気テープ45の走行を規制するようになっ
ている。
入側と離脱側(テープ走行方向によって入れ替わる)と
の両端に、テープガイド46・47が設けられている。
テープガイド46・47は、突起46a・46aを有し
ており、突起46a・46aの間に、磁気テープ45の
幅よりわずかに広い底部46bを有している。上記テー
プガイド46・47は、突起46a・46aにより、磁
気テープ45の走行を幅方向について一定位置に規制す
る一方、底部46bにより、磁気テープ45の走行をA
方向について一定位置に規制するようになっている。ま
た、テープガイド47は、突起47a・47aを有して
おり、これら突起47a・47aの間に、底部46bと
同様な底部47bが形成されており、テープガイド47
と同様に、磁気テープ45の走行を規制するようになっ
ている。
【0061】複合ヘッド41における上記テープガイド
46・47の内側には、それぞれテープパッドガイド4
8・48とテープパッドガイド49・49とが設けられ
ている。テープパッドガイド48・48は、上記底部4
6bの幅より広く、かつ、テープパッド44の磁気テー
プ45の幅方向の長さより狭い間隔をおいて配されてお
り、これらの間に走行する磁気テープ45が接触せず、
テープパッド44の正方向への移動を所定の距離以下に
規制して、後述のパッド端部距離δF を1.2mm以上
にするようになっている。また、テープパッドガイド4
8・48には、テープパッドガイド48・48の内側角
部に傾斜面48a・48aが設けられている。一方、テ
ープパッドガイド49・49も、テープパッドガイド4
8・48と同様な構造で、傾斜部49a・49aが設け
られており、テープパッド44の逆方向への移動を所定
の距離以下に規制して、後述のパッド端部距離δR を
1.2mm以上にするようになっている。
46・47の内側には、それぞれテープパッドガイド4
8・48とテープパッドガイド49・49とが設けられ
ている。テープパッドガイド48・48は、上記底部4
6bの幅より広く、かつ、テープパッド44の磁気テー
プ45の幅方向の長さより狭い間隔をおいて配されてお
り、これらの間に走行する磁気テープ45が接触せず、
テープパッド44の正方向への移動を所定の距離以下に
規制して、後述のパッド端部距離δF を1.2mm以上
にするようになっている。また、テープパッドガイド4
8・48には、テープパッドガイド48・48の内側角
部に傾斜面48a・48aが設けられている。一方、テ
ープパッドガイド49・49も、テープパッドガイド4
8・48と同様な構造で、傾斜部49a・49aが設け
られており、テープパッド44の逆方向への移動を所定
の距離以下に規制して、後述のパッド端部距離δR を
1.2mm以上にするようになっている。
【0062】上記の構成で、記録または再生を行うと、
図3に示すように、磁気テープ45を正方向に走行させ
ているときは、テープパッド44が、磁気テープ45に
引きずられて板ばね43とともに正方向に移動しようと
するが、テープパッド44の移動は、テープパッドガイ
ド48・48により規制される。また、図4に示すよう
に、磁気テープ45を逆方向に走行させているときは、
テープパッド44が逆方向に移動しようとするが、テー
プパッド44の移動は、テープパッドガイド49・49
により規制される。
図3に示すように、磁気テープ45を正方向に走行させ
ているときは、テープパッド44が、磁気テープ45に
引きずられて板ばね43とともに正方向に移動しようと
するが、テープパッド44の移動は、テープパッドガイ
ド48・48により規制される。また、図4に示すよう
に、磁気テープ45を逆方向に走行させているときは、
テープパッド44が逆方向に移動しようとするが、テー
プパッド44の移動は、テープパッドガイド49・49
により規制される。
【0063】これにより、テープパッド44が大きく移
動することはなくなり、複合ヘッド41の中心とこの中
心に近い側のテープパッド44の端との間のパッド端部
距離δF ・δ Rが1.2mm(図31および図32参
照)以上に確保され、再生出力の低下を防止することが
できる。
動することはなくなり、複合ヘッド41の中心とこの中
心に近い側のテープパッド44の端との間のパッド端部
距離δF ・δ Rが1.2mm(図31および図32参
照)以上に確保され、再生出力の低下を防止することが
できる。
【0064】また、テープパッドガイド48・49に
は、それぞれ傾斜部48a・49aが設けられているの
で、板ばね43の遊びにより、テープパッド44が、テ
ープパッドガイド48・49の間よりずれた位置にあっ
ても、テープパッド44は、複合ヘッド41のカセット
ハーフ42への進入時に、傾斜部48a・49aに案内
されてテープパッドガイド48・48とテープパッドガ
イド49・49との内側に容易に入り込む。
は、それぞれ傾斜部48a・49aが設けられているの
で、板ばね43の遊びにより、テープパッド44が、テ
ープパッドガイド48・49の間よりずれた位置にあっ
ても、テープパッド44は、複合ヘッド41のカセット
ハーフ42への進入時に、傾斜部48a・49aに案内
されてテープパッドガイド48・48とテープパッドガ
イド49・49との内側に容易に入り込む。
【0065】〔第2の走行機構〕続いて、第2の走行機
構について図5ないし図8に基づいて説明する。なお、
上記第1の走行機構における部材と同様の機能を有する
部材については、同一の符号を付記してその説明を省略
する。
構について図5ないし図8に基づいて説明する。なお、
上記第1の走行機構における部材と同様の機能を有する
部材については、同一の符号を付記してその説明を省略
する。
【0066】本走行機構は、図5および図6に示すよう
に、前記記録ヘッド20および再生ヘッド21と図示し
なかった消去ヘッドとが一つにまとめられた複合ヘッド
51を備えている。
に、前記記録ヘッド20および再生ヘッド21と図示し
なかった消去ヘッドとが一つにまとめられた複合ヘッド
51を備えている。
【0067】磁気ヘッドとしての複合ヘッド51は、前
記複合ヘッド41と同様、テープ進入側と離脱側との両
端部にテープガイド46・47が設けられている。この
複合ヘッド51は、テープ接触面が、約12.5mmの
径の円弧R1 を描く曲面にて形成されており、その中央
部が大きく窪んで2分割されるとともに、この中央部か
ら一方側にギャップとしての消去用ギャップ52が形成
され、他方側にギャップとしての記録・再生用ギャップ
53が形成されている。また、複合ヘッド51は、テー
プ接触面において、消去用ギャップ52が形成されるテ
ープ進入側に凹部54が形成される一方、記録・再生用
ギャップ53が形成されるテープ離脱側に凹部55が形
成されている。
記複合ヘッド41と同様、テープ進入側と離脱側との両
端部にテープガイド46・47が設けられている。この
複合ヘッド51は、テープ接触面が、約12.5mmの
径の円弧R1 を描く曲面にて形成されており、その中央
部が大きく窪んで2分割されるとともに、この中央部か
ら一方側にギャップとしての消去用ギャップ52が形成
され、他方側にギャップとしての記録・再生用ギャップ
53が形成されている。また、複合ヘッド51は、テー
プ接触面において、消去用ギャップ52が形成されるテ
ープ進入側に凹部54が形成される一方、記録・再生用
ギャップ53が形成されるテープ離脱側に凹部55が形
成されている。
【0068】複合ヘッド51において、消去用ギャップ
52を有して凹部54と上記中央部との間に形成される
凸部56、および記録・再生用ギャップ53を有して凹
部55と上記中央部との間に形成される凸部57は、上
記円弧R1 の直径よりかなり小さい径の円弧R2 を描く
曲面にて形成されている。また、上記複合ヘッド51
は、図7に示すように、板ばね43で付勢されたテープ
パッド44により磁気テープ45が押し付けられても、
凹部54のテープ進入側の端部および凹部55のテープ
離脱側の端部に磁気テープ45が接触しないように、凹
部54・55の大きさが設定されている。そして、凹部
54の消去用ギャップ52側の端と、凹部55の記録・
再生用ギャップ53側の端との間の間隔は、テープパッ
ド44のテープ走行方向の長さ(公称4mm)より短く
設定されている。
52を有して凹部54と上記中央部との間に形成される
凸部56、および記録・再生用ギャップ53を有して凹
部55と上記中央部との間に形成される凸部57は、上
記円弧R1 の直径よりかなり小さい径の円弧R2 を描く
曲面にて形成されている。また、上記複合ヘッド51
は、図7に示すように、板ばね43で付勢されたテープ
パッド44により磁気テープ45が押し付けられても、
凹部54のテープ進入側の端部および凹部55のテープ
離脱側の端部に磁気テープ45が接触しないように、凹
部54・55の大きさが設定されている。そして、凹部
54の消去用ギャップ52側の端と、凹部55の記録・
再生用ギャップ53側の端との間の間隔は、テープパッ
ド44のテープ走行方向の長さ(公称4mm)より短く
設定されている。
【0069】上記の構成で、記録または再生を行う際、
磁気テープ45がテープパッド44により複合ヘッド5
1のテープ接触面に押し付けられて矢印方向に走行す
る。このとき、磁気テープ45は、凸部56・57に従
来のヘッドより大きい角度で接触する。
磁気テープ45がテープパッド44により複合ヘッド5
1のテープ接触面に押し付けられて矢印方向に走行す
る。このとき、磁気テープ45は、凸部56・57に従
来のヘッドより大きい角度で接触する。
【0070】これにより、磁気テープ45の複合ヘッド
51に対する接触力を消去用ギャップ52および記録・
再生用ギャップ53に集中させることができる。それゆ
え、ディジタル信号で記録を行う場合に、ヘッド再生出
力の低下を抑制することができる。また、磁気テープ4
5が複合ヘッド51における凸部56・57以外の部分
に接触しないように構成されているので、磁気テープ4
5の複合ヘッド51への接触圧の変動を極力抑えること
ができ、磁気テープ45を安定して走行させることがで
きる。
51に対する接触力を消去用ギャップ52および記録・
再生用ギャップ53に集中させることができる。それゆ
え、ディジタル信号で記録を行う場合に、ヘッド再生出
力の低下を抑制することができる。また、磁気テープ4
5が複合ヘッド51における凸部56・57以外の部分
に接触しないように構成されているので、磁気テープ4
5の複合ヘッド51への接触圧の変動を極力抑えること
ができ、磁気テープ45を安定して走行させることがで
きる。
【0071】ここで、本構成の変形例について説明す
る。
る。
【0072】図8に示すように、本変形例における磁気
ヘッドとしての複合ヘッド58は、ギャップとしての記
録・再生用ギャップ59が中央部に1つ形成されてい
る。この複合ヘッド58のテープ接触面において、中央
部からテープ進入側および離脱側に、それぞれ所定の間
隔をおいて凹部60・61が形成されており、これら凹
部60・61の記録・再生用ギャップ59側の端同士の
間の間隔は、テープパッド44のテープ走行方向の長さ
より短く設定されている。また、凹部60・61の間に
形成される凸部62は、上記凸部56・57と同様、円
弧R1 より小さい径の円弧を描く曲面にて形成されてい
る。そして、複合ヘッド58は、磁気テープ45が凸部
62に接触しているとき、凹部60のテープ進入側の端
部と、凹部61のテープ離脱側の端部とにも磁気テープ
45が接触するように凹部60・61の大きさが設定さ
れている。
ヘッドとしての複合ヘッド58は、ギャップとしての記
録・再生用ギャップ59が中央部に1つ形成されてい
る。この複合ヘッド58のテープ接触面において、中央
部からテープ進入側および離脱側に、それぞれ所定の間
隔をおいて凹部60・61が形成されており、これら凹
部60・61の記録・再生用ギャップ59側の端同士の
間の間隔は、テープパッド44のテープ走行方向の長さ
より短く設定されている。また、凹部60・61の間に
形成される凸部62は、上記凸部56・57と同様、円
弧R1 より小さい径の円弧を描く曲面にて形成されてい
る。そして、複合ヘッド58は、磁気テープ45が凸部
62に接触しているとき、凹部60のテープ進入側の端
部と、凹部61のテープ離脱側の端部とにも磁気テープ
45が接触するように凹部60・61の大きさが設定さ
れている。
【0073】上記の複合ヘッド58で記録・再生を行う
と、磁気テープ45は、従来のヘッドより大きい角度で
凸部62に進入し、同じ角度で凸部62から離脱してい
く。
と、磁気テープ45は、従来のヘッドより大きい角度で
凸部62に進入し、同じ角度で凸部62から離脱してい
く。
【0074】これにより、磁気テープ45の接触力を記
録・再生用ギャップ59に集中させることができ、ヘッ
ド再生出力の低下を抑制することができる。また、磁気
テープ45の接触位置が一定しているので、複合ヘッド
51と同様、磁気テープ45の複合ヘッド58への接触
圧の変動を極力抑えて、磁気テープ45を安定して走行
させることができる。
録・再生用ギャップ59に集中させることができ、ヘッ
ド再生出力の低下を抑制することができる。また、磁気
テープ45の接触位置が一定しているので、複合ヘッド
51と同様、磁気テープ45の複合ヘッド58への接触
圧の変動を極力抑えて、磁気テープ45を安定して走行
させることができる。
【0075】なお、本走行機構においては、2つのギャ
ップを有する複合ヘッド51と、1つのギャップを有す
る複合ヘッド58について説明したが、それ以上にギャ
ップを多く有するヘッドについても、隣接する凹部の近
い側の端同士の間隔が上記のように設定されておれば、
上記と同様の効果が得られる。
ップを有する複合ヘッド51と、1つのギャップを有す
る複合ヘッド58について説明したが、それ以上にギャ
ップを多く有するヘッドについても、隣接する凹部の近
い側の端同士の間隔が上記のように設定されておれば、
上記と同様の効果が得られる。
【0076】〔第3の走行機構〕続いて、第3の走行機
構について図9ないし図17に基づいて説明する。な
お、上記第1および第2の走行機構における部材と同様
の機能を有する部材については、同一の符号を付記して
その説明を省略する。
構について図9ないし図17に基づいて説明する。な
お、上記第1および第2の走行機構における部材と同様
の機能を有する部材については、同一の符号を付記して
その説明を省略する。
【0077】本走行機構は、図9および図10に示すよ
うに、磁気テープ45を駆動するために、キャプスタン
71・72およびピンチローラ73・74を備えてい
る。キャプスタン71・72は、それぞれプーリ75・
76と同軸に設けられ、これらプーリ75・76と図示
しないキャプスタンモータのプーリに巻張されたベルト
を介して駆動されるようになっている。
うに、磁気テープ45を駆動するために、キャプスタン
71・72およびピンチローラ73・74を備えてい
る。キャプスタン71・72は、それぞれプーリ75・
76と同軸に設けられ、これらプーリ75・76と図示
しないキャプスタンモータのプーリに巻張されたベルト
を介して駆動されるようになっている。
【0078】ピンチローラ73・74は、それぞれ回動
保持部材77・78に回転自在に保持されており、ディ
ジタル用カセットのカセットハーフ42における磁気テ
ープ45の走行領域側の面に開口しているピンチローラ
挿入孔79・80からカセットハーフ42内に挿入され
るようになっている。上記ピンチローラ73・74は、
磁気テープ45の走行時に、回動保持部材77・78が
カセットハーフ42側へ回動することによりカセットハ
ーフ42内に挿入されて、それぞれキャプスタン71・
72とで磁気テープ45を挟持して走行させるように構
成されている。
保持部材77・78に回転自在に保持されており、ディ
ジタル用カセットのカセットハーフ42における磁気テ
ープ45の走行領域側の面に開口しているピンチローラ
挿入孔79・80からカセットハーフ42内に挿入され
るようになっている。上記ピンチローラ73・74は、
磁気テープ45の走行時に、回動保持部材77・78が
カセットハーフ42側へ回動することによりカセットハ
ーフ42内に挿入されて、それぞれキャプスタン71・
72とで磁気テープ45を挟持して走行させるように構
成されている。
【0079】上記ピンチローラ73・74の間には、前
記記録ヘッド20および再生ヘッド21が一つにまとめ
られた複合ヘッド81が設けられている。磁気ヘッドと
しての複合ヘッド81は、カセットハーフ42における
ピンチローラ挿入孔79・80の中間に設けられたヘッ
ド挿入孔82からカセットハーフ42内に挿入されるよ
うになっている。
記記録ヘッド20および再生ヘッド21が一つにまとめ
られた複合ヘッド81が設けられている。磁気ヘッドと
しての複合ヘッド81は、カセットハーフ42における
ピンチローラ挿入孔79・80の中間に設けられたヘッ
ド挿入孔82からカセットハーフ42内に挿入されるよ
うになっている。
【0080】上記複合ヘッド81において、テープ接触
面と反対側で、かつ、プーリ75・76が配置される背
面側の端縁には、ピンチローラ73・74の近傍まで延
びる支持腕83が取り付けられている。この支持腕83
は、ピンチローラ73側の端部にテープガイド84を有
する一方、ピンチローラ74側の端部にテープガイド8
5を有している。テープガイド84・85は、ピンチロ
ーラ挿入孔79・80にピンチローラ73・74ととも
にカセットハーフ42内に挿入されうる大きさに形成さ
れた突片であり、磁気テープ45に接触することによ
り、磁気テープ45の幅方向およびA方向への磁気テー
プ45の変位を規制して、テープ走行を一定の位置に規
制するようになっている。
面と反対側で、かつ、プーリ75・76が配置される背
面側の端縁には、ピンチローラ73・74の近傍まで延
びる支持腕83が取り付けられている。この支持腕83
は、ピンチローラ73側の端部にテープガイド84を有
する一方、ピンチローラ74側の端部にテープガイド8
5を有している。テープガイド84・85は、ピンチロ
ーラ挿入孔79・80にピンチローラ73・74ととも
にカセットハーフ42内に挿入されうる大きさに形成さ
れた突片であり、磁気テープ45に接触することによ
り、磁気テープ45の幅方向およびA方向への磁気テー
プ45の変位を規制して、テープ走行を一定の位置に規
制するようになっている。
【0081】図12および図13に示すように、上記複
合ヘッド81には、磁気テープ45の進入側と離脱側と
の両端に、テープガイド84・85と同様、テープ走行
を一定位置に規制するテープガイド86・87が設けら
れている。テープガイド86は、突起86a・86bを
有しており、これら突起86a・86bの間に、底部8
6cが磁気テープ45の幅よりわずかに狭く形成されて
いる。また、突起86aは方形状をなし、突起86bは
端に向かうにつれて突起86aとの間隔が広がるように
傾斜している。一方、テープガイド87は、突起86a
・86bとそれぞれ同形状の突起87a・87bを有し
ており、これら突起87a・87bの間に、上記と同様
な底部87cが形成されている。このようなテープガイ
ド86・87においては、磁気テープ45が突起86b
・87bによって突起86a・87a側に付勢されるた
め、磁気テープ45の一方の側端が常に突起86a・8
7aに押し当てられた状態で走行するようになる。
合ヘッド81には、磁気テープ45の進入側と離脱側と
の両端に、テープガイド84・85と同様、テープ走行
を一定位置に規制するテープガイド86・87が設けら
れている。テープガイド86は、突起86a・86bを
有しており、これら突起86a・86bの間に、底部8
6cが磁気テープ45の幅よりわずかに狭く形成されて
いる。また、突起86aは方形状をなし、突起86bは
端に向かうにつれて突起86aとの間隔が広がるように
傾斜している。一方、テープガイド87は、突起86a
・86bとそれぞれ同形状の突起87a・87bを有し
ており、これら突起87a・87bの間に、上記と同様
な底部87cが形成されている。このようなテープガイ
ド86・87においては、磁気テープ45が突起86b
・87bによって突起86a・87a側に付勢されるた
め、磁気テープ45の一方の側端が常に突起86a・8
7aに押し当てられた状態で走行するようになる。
【0082】上記の構成において、記録または再生を行
う際、複合ヘッド81とともにテープガイド84・85
が、図9に示す停止状態から図11に示すように、A方
向に移動して磁気テープ45に接触する。この状態で磁
気テープ45をC方向に走行させると、磁気テープ45
は、ピンチローラ73の直後でテープガイド84により
走行が規制され、複合ヘッド81におけるテープ進入側
でテープガイド86により走行が規制される。磁気テー
プ45は、複合ヘッド81の図示しないギャップを通過
すると、複合ヘッド81におけるテープ離脱側でテープ
ガイド87により走行が規制され、ピンチローラ74の
直前でテープガイド85により走行が規制される。
う際、複合ヘッド81とともにテープガイド84・85
が、図9に示す停止状態から図11に示すように、A方
向に移動して磁気テープ45に接触する。この状態で磁
気テープ45をC方向に走行させると、磁気テープ45
は、ピンチローラ73の直後でテープガイド84により
走行が規制され、複合ヘッド81におけるテープ進入側
でテープガイド86により走行が規制される。磁気テー
プ45は、複合ヘッド81の図示しないギャップを通過
すると、複合ヘッド81におけるテープ離脱側でテープ
ガイド87により走行が規制され、ピンチローラ74の
直前でテープガイド85により走行が規制される。
【0083】このように、上記の構成では、テープガイ
ド84・85が設けられているので、複合ヘッド81に
設けられるテープガイド86・87とによって2段階で
磁気テープ45の走行が規制されるようになる。複合ヘ
ッド81のテープ進入側または離脱側のみでテープ走行
を急激に規制させると、磁気テープ45がたるむおそれ
があるが、上記のように、テープガイド84・85によ
ってもテープ走行を規制させることにより、テープ走行
の急激な規制を緩和することができる。
ド84・85が設けられているので、複合ヘッド81に
設けられるテープガイド86・87とによって2段階で
磁気テープ45の走行が規制されるようになる。複合ヘ
ッド81のテープ進入側または離脱側のみでテープ走行
を急激に規制させると、磁気テープ45がたるむおそれ
があるが、上記のように、テープガイド84・85によ
ってもテープ走行を規制させることにより、テープ走行
の急激な規制を緩和することができる。
【0084】すなわち、テープガイド84・85が、支
持腕83とともに複合ヘッド81と一体に駆動され、か
つ、複合ヘッド81と離間した位置に配されることによ
り、テープガイド84・85で決定される磁気テープ4
5の複合ヘッド81への接触角度や磁気テープ45の走
行位置が一定になるように補正して、磁気テープ45の
走行を高度に安定させることができる。
持腕83とともに複合ヘッド81と一体に駆動され、か
つ、複合ヘッド81と離間した位置に配されることによ
り、テープガイド84・85で決定される磁気テープ4
5の複合ヘッド81への接触角度や磁気テープ45の走
行位置が一定になるように補正して、磁気テープ45の
走行を高度に安定させることができる。
【0085】ここで、本構成の変形例について説明す
る。
る。
【0086】図14および図15に示すように、本変形
例においては、プーリ75・76との間にサブシャーシ
88が設けられている。このサブシャーシ88には、ほ
ぼ中央部に垂直な方向へ突出する突起88a・88aが
並設されるとともに、プーリ75側の角部に掛止部88
bが設けられている。上記サブシャーシ88は、図示し
ないレバーによりA−B方向に駆動されるようになって
いる。
例においては、プーリ75・76との間にサブシャーシ
88が設けられている。このサブシャーシ88には、ほ
ぼ中央部に垂直な方向へ突出する突起88a・88aが
並設されるとともに、プーリ75側の角部に掛止部88
bが設けられている。上記サブシャーシ88は、図示し
ないレバーによりA−B方向に駆動されるようになって
いる。
【0087】上記サブシャーシ88とカセットハーフ4
2との間には、ヘッド固定板89が配されており、この
ヘッド固定板89には複合ヘッド81が固定されてい
る。ヘッド固定板89には、複合ヘッド81のテープ接
触面付近に、A−B方向に長く形成されたスライド孔8
9a・89aが平行に設けられており、これらスライド
孔89a・89aに上記突起88a・88aが挿し通さ
れている。また、ヘッド固定板89のキャプスタン73
側の側部には、掛止部89bが設けられている。
2との間には、ヘッド固定板89が配されており、この
ヘッド固定板89には複合ヘッド81が固定されてい
る。ヘッド固定板89には、複合ヘッド81のテープ接
触面付近に、A−B方向に長く形成されたスライド孔8
9a・89aが平行に設けられており、これらスライド
孔89a・89aに上記突起88a・88aが挿し通さ
れている。また、ヘッド固定板89のキャプスタン73
側の側部には、掛止部89bが設けられている。
【0088】上記ヘッド固定板89は、図示しないソレ
ノイド(例えば、前述のソレノイド17)により、B方
向に駆動されるようになっている。
ノイド(例えば、前述のソレノイド17)により、B方
向に駆動されるようになっている。
【0089】サブシャーシ88とヘッド固定板89と
は、サブシャーシ88の掛止部88bとヘッド固定板8
9の掛止部89bとの間に掛け渡された引張コイルばね
90により接続されている。ヘッド固定板89は、上記
ソレノイドによる駆動力が作用していないとき、引張コ
イルばね90によりA方向に引っ張られ、突起88a・
88aがスライド孔89a・89aの複合ヘッド81側
の端に当接することで、サブシャーシ88に固定される
ようになっている。
は、サブシャーシ88の掛止部88bとヘッド固定板8
9の掛止部89bとの間に掛け渡された引張コイルばね
90により接続されている。ヘッド固定板89は、上記
ソレノイドによる駆動力が作用していないとき、引張コ
イルばね90によりA方向に引っ張られ、突起88a・
88aがスライド孔89a・89aの複合ヘッド81側
の端に当接することで、サブシャーシ88に固定される
ようになっている。
【0090】また、サブシャーシ88には、複合ヘッド
81のテープ接触面と反対側に、ピンチローラ73・7
4の近傍まで延びる支持腕91が設けられている。この
支持腕91は、ピンチローラ73側の端部にテープガイ
ド92を有する一方、ピンチローラ74側の端部にテー
プガイド93を有している。テープガイド92・93
は、前記テープガイド84・85と同形に形成されるも
のであり、走行規制手段としての機能を有している。
81のテープ接触面と反対側に、ピンチローラ73・7
4の近傍まで延びる支持腕91が設けられている。この
支持腕91は、ピンチローラ73側の端部にテープガイ
ド92を有する一方、ピンチローラ74側の端部にテー
プガイド93を有している。テープガイド92・93
は、前記テープガイド84・85と同形に形成されるも
のであり、走行規制手段としての機能を有している。
【0091】上記の構成において、記録または再生を行
う際、ソレノイドの駆動力がヘッド固定板89に作用し
ないので、サブシャーシ88がA方向に駆動されると、
複合ヘッド81とともにテープガイド92・93が、図
14に示す停止状態から図16に示すように、磁気テー
プ45接触位置まで移動する。この状態で磁気テープ4
5をC方向に走行させると、磁気テープ45は、テープ
ガイド92・86・87・93の順で走行が規制され
る。
う際、ソレノイドの駆動力がヘッド固定板89に作用し
ないので、サブシャーシ88がA方向に駆動されると、
複合ヘッド81とともにテープガイド92・93が、図
14に示す停止状態から図16に示すように、磁気テー
プ45接触位置まで移動する。この状態で磁気テープ4
5をC方向に走行させると、磁気テープ45は、テープ
ガイド92・86・87・93の順で走行が規制され
る。
【0092】一方、早送りまたは巻戻しを行う場合、図
17に示すように、ヘッド固定板89は、ソレノイドに
より駆動されてB方向に移動し、サブシャーシ88の突
起88a・88aが、スライド孔89a・89aにおけ
るカセットハーフ42の中心側の端に当接する位置で停
止する。したがって、複合ヘッド81は、磁気テープ4
5から離れることになる。この状態では、テープガイド
92・93が磁気テープ45に接触する位置にあるの
で、磁気テープ45は、複合ヘッド81には接触しない
が、テープガイド92・93により走行が規制される。
17に示すように、ヘッド固定板89は、ソレノイドに
より駆動されてB方向に移動し、サブシャーシ88の突
起88a・88aが、スライド孔89a・89aにおけ
るカセットハーフ42の中心側の端に当接する位置で停
止する。したがって、複合ヘッド81は、磁気テープ4
5から離れることになる。この状態では、テープガイド
92・93が磁気テープ45に接触する位置にあるの
で、磁気テープ45は、複合ヘッド81には接触しない
が、テープガイド92・93により走行が規制される。
【0093】これにより、早送りまたは巻戻し時におい
ても、テープ走行を安定させることができ、磁気テープ
45がカセットハーフ42内で巻き取られる際に生じ
る、いわゆる段巻きとよばれる幅方向の乱れが大幅に抑
制される。それゆえ、早送りや巻戻しを繰り返し行った
後に記録または再生を行っても、磁気テープ45が送り
出される段階で生じる幅方向の変位が殆どなくなり、テ
ープ走行の安定度をより一層高めることができる。
ても、テープ走行を安定させることができ、磁気テープ
45がカセットハーフ42内で巻き取られる際に生じ
る、いわゆる段巻きとよばれる幅方向の乱れが大幅に抑
制される。それゆえ、早送りや巻戻しを繰り返し行った
後に記録または再生を行っても、磁気テープ45が送り
出される段階で生じる幅方向の変位が殆どなくなり、テ
ープ走行の安定度をより一層高めることができる。
【0094】なお、以上に述べた第1ないし第3の走行
機構は、本テープ走行装置3において、個別に適用して
もよいが、それぞれを適宜組み合わせることにより、さ
らに安定したテープ走行や高再生出力を得ることができ
る。
機構は、本テープ走行装置3において、個別に適用して
もよいが、それぞれを適宜組み合わせることにより、さ
らに安定したテープ走行や高再生出力を得ることができ
る。
【0095】
【発明の効果】本発明の請求項1に係るカセットテープ
装置は、以上のように、テープ接触面の磁気テープの侵
入側および離脱側に凹部が設けられるとともに、両凹部
の間に形成される最も突出する複数の部分の個々にギャ
ップを有する一方、両凹部の互いに近い側の端同士の間
の間隔が上記押圧部材の磁気テープ走行方向の長さより
短く形成されている磁気ヘッドを備えているので、両凹
部間に形成される最も突き出した部分に押圧部材が強く
接触するようになり、ギャップに磁気ヘッドへの磁気テ
ープの接触圧を集中させることができる。それゆえ、上
記のように複数のギャップを有する磁気ヘッドでは、押
圧部材の押圧力を磁気テープに有効に作用させることが
できる。
装置は、以上のように、テープ接触面の磁気テープの侵
入側および離脱側に凹部が設けられるとともに、両凹部
の間に形成される最も突出する複数の部分の個々にギャ
ップを有する一方、両凹部の互いに近い側の端同士の間
の間隔が上記押圧部材の磁気テープ走行方向の長さより
短く形成されている磁気ヘッドを備えているので、両凹
部間に形成される最も突き出した部分に押圧部材が強く
接触するようになり、ギャップに磁気ヘッドへの磁気テ
ープの接触圧を集中させることができる。それゆえ、上
記のように複数のギャップを有する磁気ヘッドでは、押
圧部材の押圧力を磁気テープに有効に作用させることが
できる。
【0096】したがって、請求項1に係るカセットテー
プ装置を採用すれば、磁気ヘッドが複数のギャップを有
するいわゆる複合ヘッドであっても、ディジタル信号に
よる記録・再生を安定して行うことができるという効果
を奏する。
プ装置を採用すれば、磁気ヘッドが複数のギャップを有
するいわゆる複合ヘッドであっても、ディジタル信号に
よる記録・再生を安定して行うことができるという効果
を奏する。
【0097】また、請求項2に係るカセットテープ装置
は、請求項1に係るカセットテープ装置において、磁気
テープの一方の側端の位置を規制する規制部と、磁気テ
ープの記録面に接触し、上記規制部側に磁気テープを付
勢する傾斜面を含む接触部とを有し、磁気テープの幅方
向の移動を規制する移動規制手段を備えている構成であ
る。
は、請求項1に係るカセットテープ装置において、磁気
テープの一方の側端の位置を規制する規制部と、磁気テ
ープの記録面に接触し、上記規制部側に磁気テープを付
勢する傾斜面を含む接触部とを有し、磁気テープの幅方
向の移動を規制する移動規制手段を備えている構成であ
る。
【0098】これにより、磁気テープが傾斜面によって
規制部側に付勢されて、磁気テープの一方の側端が規制
部に押し当てられるとともに、その側端の位置が規制部
によって規制されるので、磁気テープの幅方向の移動を
正確に規制することができる。
規制部側に付勢されて、磁気テープの一方の側端が規制
部に押し当てられるとともに、その側端の位置が規制部
によって規制されるので、磁気テープの幅方向の移動を
正確に規制することができる。
【0099】したがって、請求項2に係るカセットテー
プ装置を採用すれば、ディジタル信号による記録・再生
を安定して行うことができるという効果を奏する。
プ装置を採用すれば、ディジタル信号による記録・再生
を安定して行うことができるという効果を奏する。
【0100】さらに、請求項3に係るカセットテープ装
置は、請求項1に係るカセットテープ装置において、テ
ープ走行領域における中央部に開口するヘッド挿入孔
と、テープ走行領域における端部に開口するピンチロー
ラ挿入孔とを有するカセットテープを記録媒体とし、上
記磁気ヘッドのギャップ付近で磁気テープの走行を一定
の位置に規制する第1規制部材と、上記ピンチローラ挿
入孔を通じてカセットテープ内に挿入され、磁気テープ
の走行を一定の位置に規制する第2規制部材とを有する
走行規制手段を備えているので、磁気ヘッドのギャップ
付近での急激な走行規制による磁気テープのたるみ等を
防止して、テープ走行を安定させることができる。
置は、請求項1に係るカセットテープ装置において、テ
ープ走行領域における中央部に開口するヘッド挿入孔
と、テープ走行領域における端部に開口するピンチロー
ラ挿入孔とを有するカセットテープを記録媒体とし、上
記磁気ヘッドのギャップ付近で磁気テープの走行を一定
の位置に規制する第1規制部材と、上記ピンチローラ挿
入孔を通じてカセットテープ内に挿入され、磁気テープ
の走行を一定の位置に規制する第2規制部材とを有する
走行規制手段を備えているので、磁気ヘッドのギャップ
付近での急激な走行規制による磁気テープのたるみ等を
防止して、テープ走行を安定させることができる。
【0101】したがって、上記請求項3に係るカセット
テープ装置を採用すれば、磁気テープの磁気ヘッドに対
する接触が安定し、ディジタル信号による記録・再生を
安定して行うことができるという効果を奏する。
テープ装置を採用すれば、磁気テープの磁気ヘッドに対
する接触が安定し、ディジタル信号による記録・再生を
安定して行うことができるという効果を奏する。
【図1】本発明の一実施例に係るカセットテープ装置の
テープ走行装置における第1の走行機構の複合ヘッドを
示す正面図である。
テープ走行装置における第1の走行機構の複合ヘッドを
示す正面図である。
【図2】図1の複合ヘッドの下面図である。
【図3】図1の複合ヘッドにおいて磁気テープが正方向
に走行する場合にテープパッドの移動が規制される状態
を示す正面図である。
に走行する場合にテープパッドの移動が規制される状態
を示す正面図である。
【図4】図1の複合ヘッドにおいて磁気テープが逆方向
に走行する場合にテープパッドの移動が規制される状態
を示す正面図である。
に走行する場合にテープパッドの移動が規制される状態
を示す正面図である。
【図5】本発明の一実施例に係るカセットテープ装置の
テープ走行装置における第2の走行機構の複合ヘッドを
示す正面図である。
テープ走行装置における第2の走行機構の複合ヘッドを
示す正面図である。
【図6】図5の複合ヘッドの下面図である。
【図7】図5の磁気ヘッドにテープパッドにより磁気テ
ープが押し付けられている状態を示す正面図である。
ープが押し付けられている状態を示す正面図である。
【図8】上記第2の走行機構における複合ヘッドの変形
例を示す正面図である。
例を示す正面図である。
【図9】本発明の一実施例に係るカセットテープ装置の
テープ走行装置において停止状態にある第3の走行機構
およびカセットテープを示す正面図である。
テープ走行装置において停止状態にある第3の走行機構
およびカセットテープを示す正面図である。
【図10】図9の走行機構およびカセットテープの下面
図である。
図である。
【図11】記録または再生状態にある図9の走行機構お
よびカセットテープを示す正面図である。
よびカセットテープを示す正面図である。
【図12】図9の走行機構における磁気ヘッドを示す正
面図である。
面図である。
【図13】図12の磁気ヘッドの左方側面図である。
【図14】停止状態にある上記第3の走行機構の変形例
としての走行機構およびカセットテープを示す正面図で
ある。
としての走行機構およびカセットテープを示す正面図で
ある。
【図15】図14の走行機構およびカセットテープの下
面図である。
面図である。
【図16】記録または再生状態にある図14の走行機構
およびカセットテープを示す正面図である。
およびカセットテープを示す正面図である。
【図17】早送りまたは巻戻し状態にある図14の走行
機構およびカセットテープを示す正面図である。
機構およびカセットテープを示す正面図である。
【図18】本発明の一実施例に係るカセットテープ装置
の全体の概略構成を示すブロック図である。
の全体の概略構成を示すブロック図である。
【図19】従来のアナログ式のカセットテープを示す正
面図である。
面図である。
【図20】図19のカセットテープ内の磁気テープに磁
気ヘッドが接触している状態を示す正面図である。
気ヘッドが接触している状態を示す正面図である。
【図21】従来のアナログ式のカセットテープ装置にお
ける磁気ヘッドを示す正面図である。
ける磁気ヘッドを示す正面図である。
【図22】図21の磁気ヘッドの下面図である。
【図23】従来のアナログ式のカセットテープ装置にお
いて停止状態にある走行機構およびカセットテープを示
す正面図である。
いて停止状態にある走行機構およびカセットテープを示
す正面図である。
【図24】図23の走行機構およびカセットテープの下
面図である。
面図である。
【図25】従来のアナログ式のカセットテープ装置によ
り磁気テープに形成されたトラックを示す説明図であ
る。
り磁気テープに形成されたトラックを示す説明図であ
る。
【図26】従来のR−DATにより磁気テープに形成さ
れたトラックを示す説明図である。
れたトラックを示す説明図である。
【図27】従来のS−DATの走行機構およびカセット
テープを示す正面図である。
テープを示す正面図である。
【図28】従来のS−DATにより磁気テープに形成さ
れたトラックを示す説明図である。
れたトラックを示す説明図である。
【図29】従来のアナログ式のカセットテープ装置にお
いてテープパッドが正方向に走行する磁気テープにつれ
て移動する状態を示す正面図である。
いてテープパッドが正方向に走行する磁気テープにつれ
て移動する状態を示す正面図である。
【図30】図29のテープパッドが逆方向に走行する磁
気テープにつれて移動する状態を示す正面図である。
気テープにつれて移動する状態を示す正面図である。
【図31】図29に示すテープパッドの移動で変化する
パッド端部距離と再生出力との関係を示す特性図であ
る。
パッド端部距離と再生出力との関係を示す特性図であ
る。
【図32】図30に示すテープパッドの移動で変化する
パッド端部距離と再生出力との関係を示す特性図であ
る。
パッド端部距離と再生出力との関係を示す特性図であ
る。
41 複合ヘッド(磁気ヘッド) 43 板ばね(付勢部材) 44 テープパッド44(押圧部材) 42 カセットハーフ 45 磁気テープ 51・58 複合ヘッド(磁気ヘッド) 52 消去用ギャップ(ギャップ) 53・59 記録・再生用ギャップ(ギャップ) 54・55 凹部 79・80 ピンチローラ挿入孔 81 複合ヘッド(磁気ヘッド) 82 ヘッド挿入孔 86・87 テープガイド(移動規制手段、走行規
制手段、第1規制部材) 86a・87a 突起(規制部) 86b・87b 突起(傾斜面、接触部) 86c 底部(接触部) 92・93 テープガイド(走行規制手段、第2規
制部材)
制手段、第1規制部材) 86a・87a 突起(規制部) 86b・87b 突起(傾斜面、接触部) 86c 底部(接触部) 92・93 テープガイド(走行規制手段、第2規
制部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−110362(JP,A) 特開 昭62−84463(JP,A) 実開 昭52−79913(JP,U) 実開 昭48−73618(JP,U) 実開 昭48−13009(JP,U) 実開 平3−98708(JP,U) 実開 平5−27807(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 15/60 G11B 5/10 - 5/115 G11B 5/127 - 5/17 G11B 5/187 - 5/255
Claims (3)
- 【請求項1】内部に収容された磁気テープを磁気ヘッド
のテープ接触面に押圧させる押圧部材と、この押圧部材
を付勢する付勢部材とを有するカセットテープを記録媒
体とし、上記磁気テープに対しアナログ信号およびディ
ジタル信号にて情報の記録・再生または再生を行うよう
にしたカセットテープ装置において、上記磁気ヘッドは、テープ接触面の磁気テープの侵入側
および離脱側に凹部が設けられるとともに、両凹部の間
に形成される最も突出する複数の部分の個々にギャップ
を有する一方、両凹部の互いに近い側の端同士の間の間
隔が上記押圧部材の磁気テープ走行方向の長さより短く
設定されていることを特徴とするカセットテープ装置 。 - 【請求項2】磁気テープの一方の側端の位置を規制する
規制部と、磁気テープの記録面に接触し、上記規制部側
に磁気テープを付勢する傾斜面を含む接触部とを有し、
磁気テープの幅方向の移動を規制する移動規制手段を備
えていることを特徴とする請求項1に記載のカセットテ
ープ装置。 - 【請求項3】テープ走行領域における中央部に開口する
ヘッド挿入孔と、テープ走行領域における端部に開口す
るピンチローラ挿入孔とを有するカセットテープを記録
媒体とし、上記磁気ヘッドのギャップ付近で磁気テープ
の走行を一定の位置に規制する第1規制部材と、上記ピ
ンチローラ挿入孔を通じてカセットテープ内に挿入さ
れ、磁気テープの走行を一定の位置に規制する第2規制
部材とを有する走行規制手段を備えていることを特徴と
する請求項1に記載のカセットテープ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3256529A JP2783706B2 (ja) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | カセットテープ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3256529A JP2783706B2 (ja) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | カセットテープ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05101593A JPH05101593A (ja) | 1993-04-23 |
JP2783706B2 true JP2783706B2 (ja) | 1998-08-06 |
Family
ID=17293895
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3256529A Expired - Fee Related JP2783706B2 (ja) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | カセットテープ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2783706B2 (ja) |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5149929Y2 (ja) * | 1971-06-24 | 1976-12-02 | ||
JPS5222976Y2 (ja) * | 1971-12-17 | 1977-05-26 | ||
JPS5813482Y2 (ja) * | 1975-12-12 | 1983-03-16 | 株式会社日立製作所 | カセツトテ−プレコ−ダ |
JPS61110362A (ja) * | 1984-11-05 | 1986-05-28 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | テ−プレコ−ダ |
JPS6284463A (ja) * | 1985-10-09 | 1987-04-17 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | テ−プレコ−ダ |
JPH0527807U (ja) * | 1991-08-14 | 1993-04-09 | アルプス電気株式会社 | 磁気ヘツド |
JP3098708U (ja) * | 2003-06-20 | 2004-03-11 | 鈴木 正 | サーフィン等のウエットスーツ |
-
1991
- 1991-10-03 JP JP3256529A patent/JP2783706B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05101593A (ja) | 1993-04-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080522 Year of fee payment: 10 |
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FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090522 Year of fee payment: 11 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |