JP2783261B2 - 試作用光ディスクの製造方法 - Google Patents

試作用光ディスクの製造方法

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JP2783261B2
JP2783261B2 JP24038496A JP24038496A JP2783261B2 JP 2783261 B2 JP2783261 B2 JP 2783261B2 JP 24038496 A JP24038496 A JP 24038496A JP 24038496 A JP24038496 A JP 24038496A JP 2783261 B2 JP2783261 B2 JP 2783261B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試作用光ディスク
の製造方法に係り、特に、薄板光ディスク原盤を使用し
た試作用光ディスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスク媒体の製造工程では、
平滑な円板型のガラス基板を表面処理し、フォトレジス
トを塗布した光ディスク原盤上を光ディスク露光装置に
取り付けて露光パターンを形成するようになっている。
この場合、光ディスク露光装置のディスクステージへの
取り付け方法は、吸着による固定方法が主であるが、吸
引力によって光ディスク原盤が変形するのを軽減するた
め、光ディスク原盤の縁をリング状の治具で固定する方
法も同時に一般に採用されている。
【0003】そして、光ディスクの製造工程では、平滑
で円盤状に形成されたガラス基板の片面にフォトレジス
トを均一に塗布し、これに露光装置によって露光パター
ンを形成し、このパターン形成面に金属膜を積層してレ
プリカ用スタンパを作製し、次に、これを型として成形
によって光ディスク媒体を作製するという手法が採られ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、検討目
的の試作にあって、これら全ての工程を費やすことはコ
スト的にも工数的にもロスが大きくなる。このため、従
来より、ディスク媒体と同一形態のガラス基板の表面に
レジストを塗布し、このレジスト塗布面に露光パターン
を形成して、このまま試作用のディスク媒体とするとい
う手法が従来より当業者間では重要な課題として検討さ
れているが、有効な手法は未だ提案されていない。
【0005】ここで、上記課題の内、その解決を見られ
ない問題点を以下列記する。第1の問題点は、ディスク
基板が露光装置に取り付けられたときに変形する点にあ
る。
【0006】その理由は、ディスク基板の基板厚さが生
産用の光ディスク原盤に比べて薄いためである。例え
ば、DVD(Digital Versatile Disc )媒体で
は、試作用の板厚が0.6〔mm〕程度であり、強度が
低い。このため、これを通常と同様に取り扱って露光装
置へ固定(吸着や治具による固定)すると、その固定に
よる不均一な応力によりディスク基板が変形し易い状態
となる。そして、このディスク基板が変形すると、露光
装置のフォーカス追従性が著しく低下し、露光パターン
を正確に形成する事が出来なくなるという不都合が生じ
る。
【0007】第2の問題点は、フォーカス検出用光源の
ディスク基板裏面(露光パターン形成面の反対側の面)
からの反射光によるフォーカスサーボへの悪影響があ
る。
【0008】その理由は、露光装置のフォーカスサーボ
はディスク基板の表面(露光パターン形成面)からのフ
ォーカスエラー信号検出用光源の反射光によって検出し
追従させるが、ディスク基板自体が透明であるため、照
射されたレーザ光の一部はディスク基板の内部まで進行
する。この場合、レーザ光の反射は伝搬する媒体の屈折
率の大きい部分で生じることから、反射面としては、外
部とディスク基板の界面であるディスク基板表面および
ディスク基板裏面の二箇所が挙げられる。
【0009】かかる場合、ディスク基板が充分厚い場合
は、ディスク基板表面とディスク基板裏面との距離があ
り、反射光検出手段で何れかの反射光が検出された状態
では、他方の反射光は充分離れた位置で検出されるため
識別が容易であるのに対し、試作用の場合は、ディスク
基板が極薄となることで、ディスク基板表面およびディ
スク基板裏面からの各反射位置が極めて近距離になり、
フォトディテクタ面では何れかの反射光が検出されたと
きに、もう一方の反射光も近接した位置で検出されるた
め、識別が困難となる。
【0010】このため、フォーカスサーボ追従ポイント
が極めて近い位置に二点出現し、その識別が困難なこと
から、フォーカスサーボ安定性が著しく低下するという
不都合が生じていた。
【0011】第3の問題点は、露光光源のディスク基板
裏面からの反射光による露光パターン形成面への悪影響
がある。
【0012】即ち、露光光源もフォーカスサーボ検出用
光源と同様に、ディスク基板表面で集束したレーザ光
が、ディスク基板内へ進行しディスク基板の裏面でも反
射して、露光パターン形成面に戻ってくる。この時、デ
ィスク基板の厚さが充分にあれば露光光源の反射光は露
光パターン形成面に戻ってきたときには充分拡散してお
り、露光パターン形成面に露光光源の反射光が影響を及
ぼすことはない。しかしながら、板厚が極薄になった場
合は、集束したレーザ光はディスク基板裏面で反射した
後、充分拡散しないまま露光パターン形成面へと戻って
くる。
【0013】かかる場合、露光パターン形成面に不要な
露光波長のレーザ光が照射されて露光が行われ、露光パ
ターン形成面が荒らされるという不都合が生じる。
【0014】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに試作用の光ディスクを薄型で形成する
と共にその変形および裏面反射による露光パターン形成
面への悪影響を有効に排除し、これによって試作品の有
用性を迅速且つ正確に検討し得る安価な試作用光ディス
クの製造方法を提供することを、その目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、薄板ガラス基板上にフォ
トレジストを塗布して光ディスク原盤を形成し、次に、
この光ディスク原盤のフォトレジストが付された面に所
定の露光を付してデータとなるピットを形成するに先立
って、薄板ガラス基板と屈折率の近い値を有する液体層
を介して当該薄板ガラス基板を厚板ガラス基板に密着固
定し、しかるのち、これを光ディスク露光装置に取り付
けて前述した光ディスク原盤に対する露光を行う、とい
う構成を採っている。
【0016】このため、この請求項1記載の発明では、
例えば図3に示すように、入射光20は、対物レンズ1
00を透過し、一定の角度で薄型光ディスク媒体1の表
面に達する。ここで、入射光20の一部が薄型光ディス
ク媒体1の媒体表面反射光21として反射され、光検出
手段101によって検出される。
【0017】一方、入射光20の大部分は、薄型光ディ
スク媒体1を透過光22として透過する。ここで、薄型
光ディスク媒体1が同一又は近似した屈折率の液体層4
によってディスクホルダ5と密着しているため、ここで
の反射はほとんど起こらず、大部分はディスクホルダ5
の裏面まで透過し裏面反射する。
【0018】そして、このホルダ裏面反射光24は、裏
面反射の位置が薄型光ディスク媒体1表面から離れてい
るため、図3に示すように戻りが二分割ディテクタから
離れた位置に検出される。このため、二分割デイテクタ
で検出される反射光は媒体表面反射光21のみとなり一
本化され、フォーカスサーボが安定化する。
【0019】ここで、薄型ディスク基板1は、ディスク
基板全面が液体によって平滑なガラス基板上に均一に吸
着固定されるため、薄型光ディスク基板に変形が生じる
ことはなく、安定した平面度を有するディスクホルダに
よって平面に矯正される。
【0020】請求項2記載の発明では、前述した請求項
1記載の試作用光ディスクの製造方法において、厚板ガ
ラス基板の前述した光ディスク原盤側の面を、その前処
理段階で予め粗面研磨する、という構成を採っている。
【0021】このため、この請求項2記載の発明では、
前述した請求項1記載の発明と同等に機能するほか、更
に、下記のような作用を備えている。即ち、前述した薄
型ディスク基板とディスクホルダとは、相互に摺り合わ
せるようにして液体層を薄膜化し分子間力を高めて固定
されるが、この場合、吸着力が高すぎると局所的に密着
力が高くなる部分が発生するため、前述したディスクホ
ルダの密着面を予め適度に粗面研磨し、これによって密
着力が分散され均一化されて適正な吸着力が得られるよ
うになっている。
【0022】請求項3記載の発明にあっては、前述した
請求項1記載の試作用光ディスクの製造方法において、
厚板ガラス基板を透明ガラス基板とする、という構成を
採っている。
【0023】このため、この請求項3記載の発明では、
前述した請求項1記載の発明と同等に機能するほか、更
に入射光に対する内部反射が減少することから、薄型デ
ィスク基板の表面反射光に対する悪影響を有効に抑制す
ることができる。
【0024】請求項4記載の発明では、前述した請求項
1記載の試作用光ディスクの製造方法において、前述し
た厚板ガラス基板を、露光光源波長又はフォーカスサー
ボ用レーザ光源波長の光を吸収する機能を備えた色ガラ
スフィルタを素材として形成する、という構成を採って
いる。
【0025】このため、この請求項4記載の発明では、
前述した請求項1記載の発明と同等に機能するほか、デ
ィスクホルダ側からの反射光が少なくなるため、薄型デ
ィスク基板の表面反射光に対する悪影響を更に有効に低
下させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1乃至図3に基づいて説明する。まず、図1は、本発明
の光ディスク露光装置のディスクステージ部分の拡大断
面図である。この図1において、符号1は光ディスク原
盤としての薄型光ディスク媒体を示す。この薄型光ディ
スク媒体1は、薄板ガラス基板からなり、中心にセンタ
ーホール1Aが形成されている。更にこの薄型光ディス
ク媒体1の表面には、感光剤塗布面1Bが設けられてい
る。
【0027】また、符号5は薄型光ディスク媒体(光デ
ィスク原盤)を支持する光ディスク媒体支持手段として
のディスクホルダを示す。このディスクホルダ5は、厚
板ガラス基板によって形成されている。このディスクホ
ルダ5は、本実施形態にあっては透明部材からなり,そ
の両面が平滑で且つ全体的に充分な強度を有しており、
中心にセンターホール5Aが形成されている。
【0028】薄型光ディスク媒体1は、液体層4を介し
てディスクホルダ5に分子間力によって密着装備する構
成となっている。ここで、液体層4としては、屈折率
(又は誘電率)が薄型光ディスク媒体1を構成する素材
の屈折率(又は誘電率)と同一のもの(又は近い値を有
するもの)が使用されている。
【0029】そして、この密着固定した薄型光ディスク
媒体1及びディスクホルダ5は、図示省略の光ディスク
露光装置内のディスクステージ6に吸着固定し、その後
に露光パターン形成を行うようになっている。
【0030】次に、作用について説明する。まず、板厚
の関係で、薄型光ディスク媒体1は外部からの応力によ
って容易に変形するが、ディスクホルダ5は外部応力に
よって変形することは少ない。このため、液体層4を介
して薄型光ディスク媒体1とディスクホルダ5を密着さ
せると、密着力によって薄型デスク基板1は、ディスク
ホルダ5の平面に合わせて自然に矯正される。
【0031】また、薄型ガラス基板1とディスクホルダ
5を屈折率の近似した液体層4により密着固定すること
で、薄型光ディスク媒体1裏面でのレーザ光の反射が抑
制され、従って入射したレーザ光はディスクホルダ5内
へ進行し、ディスクホルダ5の裏面で裏面反射される。
【0032】図2は露光光源から出力される入射光10
の反射/透過の状況を示すもので、分子間力によって密
着固定された薄型光ディスク媒体1及びディスクホルダ
5の部分を示す拡大断面図である。この図2に示すよう
に、露光パターン形成時には、露光光源は集束されて薄
型光ディスク媒体1の表面に入射光10として照射され
る。この入射光10は、薄型光ディスク媒体1の表面で
一部反射するものの、大部分は透過光11として透過す
る。
【0033】透過光11は、まず薄型光ディスク媒体1
と液体層4の界面でわずかに反射し、媒体裏面反射光1
2を発生するが、大部分は透過してディスクホルダ5の
裏面まで達する。このディスクホルダ5の裏面は外部の
部材と接触しているため、裏面反射が発生し、ホルダ裏
面反射光13が発生する。ディスクホルダ5がない状態
では媒体裏面反射光12の光量が大きいが、ディスクホ
ルダ5と密着した状態では裏面反射の殆どがホルダ裏面
反射光13となる。
【0034】一方、このホルダ裏面反射光13は、薄型
光ディスク媒体1の表面から充分離れているため、薄型
光ディスク媒体1表面に達したときには媒体裏面反射光
12に比べて充分拡散されており、このため、当該露光
光源の裏面反射光(即ち、ホルダ裏面反射光13)によ
ってフォトレジスト塗布面が荒されることはない。
【0035】図3は、フォーカス検出用光源から出力さ
れる入射光20の反射及び透過の状況を示す説明図であ
る。ここでフォーカス検出とは、フォーカスサーボ用の
フォーカスエラー信号を検出することを示す。
【0036】この図3において、フォーカス検出用光源
から出力された入射光20は、対物レンズ100を透過
し、一定の角度で薄型光ディスク媒体1の表面に達す
る。そして、ここで入射光20の一部が薄型光ディスク
媒体1の媒体表面反射光21として反射される。この媒
体表面反射光21は、反射光検出手段である光検出手段
101によって検出される。
【0037】一方、入射光20の大部分は、薄型光ディ
スク媒体1を透過光22として透過する。ここで、通常
であれば透過光22は、薄型光ディスク媒体1の裏面で
反射するが、薄型光ディスク媒体1が同一又は近似した
屈折率の液体層4によってディスクホルダ5と密着して
いるために、ここでの反射はほとんど起こらず、大部分
はディスクホルダ5の裏面まで透過する。そして、この
透過光22は、ディスクホルダ5の裏面(図3の下端
面)で裏面反射を起こす。
【0038】このように、本実施形態の構成では、薄型
光ディスク媒体1の裏面反射光23はほとんど発生しな
いため、フォーカス検出用の透過光22は、ディスクホ
ルダ5まで達し、当該ディスクホルダ5の裏面で反射す
る。一方、このフォーカス検出用のホルダ裏面反射光2
4は、裏面反射の位置が薄型光ディスク媒体1表面から
離れているため、図3に示すように戻りが二分割ディテ
クタから離れた位置に検出される。このため、二分割デ
イテクタで検出される反射光は媒体表面反射光21のみ
となり一本化され、これによってフォーカスサーボが安
定化する。
【0039】このように、上記実施形態にあっては、薄
型ディスク基板1は、当該ディスク基板1の全面が液体
4によって平滑なガラス基板(ディスクホルダ5)上に
均一に吸着固定されるため、薄型光ディスク基板1に変
形が生じることはなく、逆に平面の出たディスクホルダ
5によって平面に矯正されるという効果がある。
【0040】また、薄型光ディスク基板1を屈折率の近
似した液体層4を介してディスクホルダと密着すること
により屈折率差から生じるレーザ光の裏面反射が抑制さ
れ、反射光は露光パターン形成面から充分離れたディス
クホルダ5の裏面で発生する。従って、ディスクホルダ
裏面からの反射光はディスクホルダ5の厚さが充分であ
れば、反射光は離れた位置で検出され又は充分拡散する
ことから、反射光によるフォーカスサーボや露光パター
ン形成面への悪影響は低下する。このため、本実施形態
によると、光ディスク露光装置としては、特殊な改造を
施すことなく、薄型光ディスク基板面上を正確に追従
し、正確に露光パターンを形成することが可能となる。
【0041】
【実施例】次に、上記実施形態の具体的な実施例を説明
する。図1において、薄型ディスク基板1は直径120
〔mm〕の円盤形の平滑な薄板ガラス基板で、板厚は
0.6〜1.2〔mm〕であり、中心部に直径15〔m
m〕のセンターホール1Bが形成されている。さらに、
薄型光ディスク基板1の片面(表面)には、露光パター
ン形成用のフォトレジスト塗布面1Bが形成されてい
る。ディスクホルダ5は、薄型ディスク基板1とほぼ同
一直径の円盤状で平滑なガラス基板かな成り、充分な強
度を得るために板厚を1.2〜6.0〔mm〕に設定
し、同じく中心部に直径15〔mm〕のセンターホール
5Aが形成されている。
【0042】薄型光ディスク基板1は例えば純水から成
る液体層4を介してディスクホルダ5に分子間力によっ
て密着装備される。この時、薄型ディスク基板1とディ
スクホルダ5とは、相互に摺り合わせるようにして液体
層4を薄膜化し、分子間力を高めて固定する。この場
合、吸着力が高すぎると局所的に密着力が高くなる部分
が発生するため、前述したディスクホルダ5の薄型ディ
スク基板1との密着面は、粗さを示す度合いでいうと例
えば500番以上の粗さに粗面研磨することで、分子間
力による吸着力が調節され、適正な吸着力が得られるよ
うになっている。
【0043】ここで、ディスクホルダ5は、透明なガラ
ス基板でも良いが、露光光源やフォーカス検出用光源に
対応する該当波長の吸収する色のガラスフィルタ等を使
用してもよい。例として、HOYA製の色ガラスフィル
タR−68(商品名)などが使用可能である。この場
合、該当波長とは、露光光源波長及びフォーカスサーボ
検出用光源波長を意味し、例えば、波長351〔n
m〕、364〔nm〕、458〔nm〕、488〔n
m〕、633〔nm〕などであり、色ガラスフィルタの
特性として、波長633〔nm〕以下の波長の光を吸収
するものが使用可能である。
【0044】そして、密着固定した薄型ディスク基板1
及びディスクホルダ5は、図示省略の光ディスク露光装
置内のディスクステージ6に吸着固定され、その後に薄
型ディスク基板1に対して露光パターン形成が行われ
る。
【0045】次に、上記実施例の作用について説明す
る。薄型ディスク基板1は、厚さ0.6〜1.2〔m
m〕と極薄であることから、治具によってディスクステ
ージ6に固定したり,或いは吸引などによってディスク
ステージ6に固定すると、応力によって容易に変形す
る。一方、ディスクホルダ5は、1.2〜6.0〔m
m〕の厚さのガラス基板であるため、外部応力によって
容易に変形することはない。このため、液体層4を介し
て薄型ディスク基板1をディスクホルダ5に密着させる
と、この密着による応力は、密着面にほぼ均一に働き、
強度の関係から薄型ディスク基板1はディスクホルダ5
の平面に矯正され、薄型ディスク基板1は平面を維持す
ることができる。
【0046】薄型ガラス基板1とディスクホルダ5を純
粋により密着固定することで、薄型ディスク基板1,液
体層(例えば純水)4,ディスクホルダ5は、それぞれ
屈折率が「1.52」「1.33」「1.52〜1.5
5」と近似した三層構造となるため、それぞれの界面で
のレーザ光の反射が抑制され、レーザ光は容易にディス
クホルダ5内へ進行し、ディスクホルダ5の裏面で裏面
反射が発生する。ここで、液体層4としては屈折率の近
似したものを使用することで、さらに有効に裏面反射は
抑制されるが、フォトレジスト塗布面3を溶解または汚
染するような液体は不適当であり除かれる。
【0047】更に、図2において、露光光源としては例
えば波長364〔nm〕のアルゴンレーザを使用する場
合を示す。
【0048】この場合、露光パターン形成時にあって露
光光源は、図2に示すように収束されて薄型ディスク基
板1の表面に入射光10として照射される。入射光10
は、薄型ディスク基板1表面で一部反射するものの、大
部分は透過光11として透過する。透過光11は、まず
薄型ディスク基板1と液体層4の界面でわずかに反射し
て薄型ディスク基板裏面反射光12を発生するが、大部
分は、透過してディスクホルダ5の裏面まで達する。
【0049】ここで、ディスクホルダ5裏面は外部と接
触しているため、ディスクホルダ裏面反射光13が発生
する。ディスクホルダ5がない状態では薄型光ディスク
裏面反射光12の光量が大きいが、ディスクホルダ5と
密着した状態では裏面反射のほとんどがディスクホルダ
裏面反射光13となる。ディスクホルダ裏面反射光13
は薄型ディスク基板1表面から充分離れているため、薄
型ディスク基板裏面反射光12に比べて、薄型ディスク
基板1表面に達したとはには充分拡散する。このため、
露光光源の裏面反射によってフォトレジスト塗布面3を
荒らすことはない。
【0050】図3は、フォーカス検出用光源として例え
ば波長633〔nm〕のヘリウム−ネオンレーザを使用
した場合の各境界面での反射および透過の状況を示した
ものである。また、この図3に示す光学系については、
スキューサーボ方式の光学系が採用されている。
【0051】この場合も入射光20の反射及び透過の状
況は、前述した実施形態と同様に、入射光20の大部分
は、薄型ディスク基板1をその裏面で反射することなく
透過光22として通過し、その大部分はディスクホルダ
5裏面まで透過する。そして、この透過光22は、ディ
スクホルダ5の裏面で裏面反射する。このホルダ裏面反
射光24は、裏面反射の位置が薄型ディスク基板1表面
から離れている。このため、二分割フォトディテクタで
検出される反射光が一本化され、フォーカスサーボが安
定化する。
【0052】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、薄型光ディスク基板の密着面が平
面で平滑なディスクホルダ上に均一に吸着されるため、
当該薄型光ディスク基板がディスクホルダによって平面
度の高い状態に設定され維持される。このため、高精度
の安定した試作用の光ディスクを短時間に且つ安価に得
ることができる。また、薄型光ディスク基板の裏面が屈
折率の近似した液体と密着する構成としたので、薄型光
ディスク基板の裏面での反射が抑制され、このため、露
光光源の裏面反射によるフォーカスサーボへの悪影響
等,露光パターン形成面への悪影響を有効に低下させる
ことが可能となっている。従って、本発明によれば、光
ディスク露光装置に特殊な改造を施すことなく、薄型光
ディスク基板に正確な露光パターンを形成させることが
可能となるという従来にない優れた試作用光ディスクの
製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図で、光ディスク
露光装置における光ディスク媒体の取付け部分の概略説
明図である。
【図2】図1内の液体の分子間力によって密着固定され
た薄型ディスク基板とディスクホルダ部分における露光
光源の反射/透過の状況を示す説明図である。
【図3】図1における薄型ディスク基板の表面反射光及
び裏面反射光及とディスクホルダの裏面反射光の関係を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 薄型光ディスク基板(光ディスク原盤) 1B レジスト塗布面 4 液体層 5 厚板ガラス基板としてのディスクホルダ(光ディス
ク媒体支持手段) 6 ディスクステージ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板ガラス基板上にフォトレジストを塗
    布して光ディスク原盤を形成し、この光ディスク原盤の
    フォトレジストが付された面に所定の露光を付してデー
    タとなるピットを形成するに先立って、前記薄板ガラス
    基板と屈折率の近い値を有する液体層を介して当該薄板
    ガラス基板を厚板ガラス基板に密着固定し、しかるの
    ち、これを光ディスク露光装置に取り付けて前記光ディ
    スク原盤に対する露光を行うことを特徴とした試作用光
    ディスクの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記厚板ガラス基板の前記光ディスク原
    盤側の面を、その前処理段階に予め粗面研磨することを
    特徴とした請求項1記載の試作用光ディスクの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記厚板ガラス基板を、透明ガラス基板
    としたことを特徴とする請求項1記載の試作用光ディス
    クの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記厚板ガラス基板を、露光光源波長又
    はフォーカスサーボ用レーザ光源波長の光を吸収する機
    能を備えた色ガラスフィルタを素材として形成したこと
    を特徴とする請求項1記載の試作用光ディスクの製造方
    法。
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