JP2002251802A - ディスク状記録媒体の製造方法及び金型装置 - Google Patents

ディスク状記録媒体の製造方法及び金型装置

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JP2002251802A
JP2002251802A JP2001049273A JP2001049273A JP2002251802A JP 2002251802 A JP2002251802 A JP 2002251802A JP 2001049273 A JP2001049273 A JP 2001049273A JP 2001049273 A JP2001049273 A JP 2001049273A JP 2002251802 A JP2002251802 A JP 2002251802A
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Noriyuki Arakawa
宣之 荒川
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報信号に応じた凹凸パターンが形成されて
いる光透過層を、UV樹脂のみを使用して、均一な厚み
となるように作製する。 【解決手段】 金型装置100に備えられたスタンパ1
04上にUV樹脂を滴下した後、上金型103と下金型
105とを突き合わせる。そして、UV樹脂に対して加
圧しながら、UV照射機107から出射されたUV光を
第1の導光路102を介してキャビティ内へ導入して、
UV光をUV樹脂へ照射し、UV樹脂を硬化して、光透
過層を作製する。そして、この光透過層6上に半透明層
を形成して第1の積層体を作製するとともに、射出成形
によって得られた基板上に反射層を形成し、第2の積層
体を形成する。この第1の積層体と第2の積層体とを、
接着層を介して貼り合わせて、光ディスクを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凹凸パターンを有
する基板上に凹凸パターンを有する光透過層が形成され
た、多層構造を有するディスク状記録媒体の製造方法、
及びこのディスク状記録媒体を製造する金型装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、基板の少なくとも一主面上
に、情報信号層として情報信号に応じた凹凸パターンが
形成され、更に反射層や光透過層などが積層されたディ
スク状光記録媒体(以下、光ディスクと称する。)が普
及している。この光ディスクでは、当該情報信号層上に
光が照射され、戻り光の反射率の変化によって情報信号
を検出する。この光ディスクにおいては、できるだけ多
くの情報を記録可能とすべく、高密度記録化が盛んに検
討されている。
【0003】この光ディスクを高密度記録化する手法と
しては、特開平9−212917号公報や、特開平8−
212597号公報で報告されているように、光ディス
クに複数の情報信号層を形成して、記録再生装置のレー
ザ光源から出射される光の焦点位置を変えることによ
り、それぞれの情報信号層に対して記録及び/又は再生
(以下、記録再生と称する。)を行う手法が挙げられ、
DVD(Digital Versatile Desk)などの光ディスクに
採用されている。
【0004】DVDは、その片面から光を照射して2層
の情報信号層に対して記録再生を行う片面2層構造を有
している。この2層の情報信号層の間には、接着層と呼
ばれる光学的に透明な層を形成することが必要とされて
いる。この接着層は感光性樹脂の一種である紫外線硬化
樹脂(以下、UV樹脂と称する。)などによって形成す
ることができる。
【0005】ところで、複数の情報信号層を有する光デ
ィスクの製造方法としては、以下に示すようないくつか
の方法が挙げられる。
【0006】例えば、先ず、射出成形などによって情報
信号層として情報信号に応じた凹凸パターンが形成され
た基板を2枚作製し、このうち一方の基板の情報記録層
上には光反射層を形成し、他方の基板の情報記録層上に
は半透明層を形成する。次に、上述した基板の反射層又
は半透明層上の内周近傍にUV樹脂を塗布した後、反射
層と半透明層とを対向させて2枚の基板を積層し、高速
回転させることによりUV樹脂を振り切る。そして、U
V樹脂を所定の厚みとした後、半透明層側から紫外線
(以下、UV光と称する。)を照射してUV樹脂を硬化
することで、2層構造の光ディスクを製造することがで
きる。
【0007】また、他の手法として次の手法が挙げられ
る。すなわち、先ず、ポリカーボネート樹脂基板上に半
透明層を形成するとともに、アクリル樹脂基板上に反射
層を形成する。次に、上述した基板の反射層又は半透明
層上の内周近傍にUV樹脂を塗布した後、反射層と半透
明層とを対向させて2枚の基板を積層し、高速回転させ
ることによりUV樹脂を振り切る。そして、UV樹脂を
所定の厚みとした後、半透明層側から紫外線(以下、U
V光と称する。)を照射してUV樹脂を硬化する。最後
に、アクリル樹脂基板を剥離し、片面2層構造のディス
クを得る。そして、このディスクを2枚貼り合わせるこ
とによって、両面2層構造の光ディスクを製造すること
ができる。
【0008】一方、光ディスクの記録密度は、用いるレ
ーザ光源の最小スポット径によっても規定され、この最
小スポット径が小さい程、高密度記録が可能となる。こ
のスポット径は、記録再生光学系のλ/NA(λ:レー
ザ光の波長、NA:対物レンズの開口数)に比例する。
したがって、光ディスクの高密度記録化を図るために
は、レーザ光の波長λを小さくして対物レンズの開口数
NAを大きくすることが必要となる。
【0009】そこで、本願発明者等は、NAを0.85
と大きくして記録再生を行うことで、高密度記録化を達
成した次世代光ディスクを提案している。
【0010】この次世代光ディスクは、情報信号に応じ
た凹凸パターンが形成された基板上に、Alなどによっ
て形成された反射層と、UV樹脂又は光学的に透明な粘
着シートによって形成された接着層と、半透明層と、U
V樹脂(特開平10−320850号公報及び特開平1
1−203729号公報)又は透明フィルム(特開平1
0−222870号公報及び特願平11−143665
号公報)によって形成された光透過層とが、順次積層さ
れた構造とされている。
【0011】ところで、NAを大きくするとコマ収差が
問題となる。これは、コマ収差が〔光ディスクの光軸に
対する傾き角であるスキュー角〕×NA×〔光が透過
するディスクの厚さ〕に比例するためである。
【0012】そこで、上述した次世代光ディスクは、D
VDと類似した構造を有するものの、コマ収差の問題に
対応するために、光透過層が例えば0.1mmと薄く形
成されており、光透過層側からレーザ光を照射して情報
信号を記録再生する構成とされている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した方
法によって多層光ディスクを作製すると、以下に述べる
問題が生じる。
【0014】UV樹脂をスピンコートによって回転延伸
するときに、UV樹脂を塗布する面がオープンの場合に
は、図39に示すように遠心力により中心から外周にか
けて膜厚が次第に厚くなる問題や、図40に示すよう
に、製造された光ディスクの外周端360が盛り上がる
問題などが避けられない。以上の問題は形成されるUV
樹脂層が厚くなるほど顕著になる。また、余分なUV樹
脂の飛散や、飛散したUV樹脂の回収及び処理などのた
めに、UV樹脂をスピンコートするための装置が複雑で
高価なものとなる。
【0015】このため、従来の光ディスクは、基板又は
スタンパ上にUV樹脂を多量に塗布し、それぞれを圧着
した後回転延伸して、巻き込んだ空気を余分なUV樹脂
共々ディスク外へ振り切ることによって作製している。
【0016】しかしながらこの方法で多層光ディスクを
作製したときにも、空気を巻き込む欠点や、多層光ディ
スクの膜厚にむらが生じやすくなる欠点などがある。ま
た、UV樹脂は、中心穴からスタンパの裏面やディスク
の読みとり面に回り込まないように、中心穴から離れた
位置にリング状に塗布される。このため、多層光ディス
クの中心穴付近には、UV樹脂が塗布されない欠点があ
る。
【0017】また、NAが0.8を超える光ディスクに
おいて、UV樹脂による光透過層を作製するときには、
ゴミや損傷の問題から、塗布面がオープンな状態で作製
する必要がある。
【0018】そこで、塗布面がオープンな状態でUV樹
脂によって光透過層を作製するときには、膜厚を均一化
するために、UV樹脂を複数回重ね塗りする方法や、厚
さむらを抑えるためにセンター穴に蓋をする方法などが
採用されている。
【0019】しかしながら、当該光ディスクには、図4
0に示すような外周端の盛り上がりが残る。この盛り上
がり量を小さくする方法はあるものの、完全に無くすこ
とはできない。
【0020】また、フィルムをUV樹脂や粘着シートに
よって接着して光透過層を作製するときには、複屈折な
どの光学特性やフィルムに見られる表面の微小な凹凸な
どが問題となる。これらの問題に対処するために、ポリ
マーを溶剤で溶かしたキャストフィルムを使用して光透
過層を作製することとなる。
【0021】しかしながら、キャストフィルムを使用し
たときにはコストが高くなる。更に、キャストフィルム
を使用したときには、製造過程においてハンドリングが
困難なことや、搬送過程時にゴミを挟むこと、UV樹脂
や粘着シートによって形成された接着層が薄いために、
静電気でフィルムに付着した異物が挟まることによって
突起が生じることなどが問題となる。
【0022】本発明は、このような従来の実情を鑑みて
提案されたものであり、情報信号に応じた凹凸パターン
が複数形成されており、且つ、高開口数の対物レンズを
用いたときに良好な再生を行うことが可能であるディス
ク状記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
また、当該ディスク状記録媒体における凹凸パターン
を、精度良く形成することができる金型装置を提供する
ことを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明に係るディスク状
記録媒体の製造方法は、凹凸パターンを有する基板上に
凹凸パターンを有する光透過層を重ね、多層構造を有す
るディスク状記録媒体を製造するに際し、金型装置内の
キャビティに、表面に凹凸パターンが形成されたスタン
パを装着し、上記キャビティに感光性樹脂を供給すると
ともに、上記キャビティ内に上記金型装置外の光源から
出射された光を導入し、加圧下、上記導入された光を感
光性樹脂に照射してこれを硬化することにより、スタン
パの凹凸パターンが形成された感光性樹脂層を形成し、
上記光透過層とすることを特徴とする。
【0024】また、本発明に係る金型装置は、キャビテ
ィ内に光を透過することが可能である構造とされた上型
と、上記上型とともに上記キャビティを構成する下型
と、上記下型に装着され、上記凹凸パターンに対応した
凹凸パターンが形成されたスタンパと、上記上型の外部
から、上記上型を介して上記キャビティ内に光を照射す
る光源と、上記キャビティ内を加圧する加圧手段とを有
することを特徴とする。
【0025】本発明に係るディスク状記録媒体の製造方
法、及び本発明に係る金型装置によれば、キャビティ内
の感光性樹脂に対して加圧しながら光を照射して、スタ
ンパの凹凸パターンが転写された光透過層を形成する。
このため、情報信号に応じた凹凸パターンが形成されて
いる光透過層を、スピンコート法を採用することなく、
感光性樹脂のみを使用して作製することが可能となる。
【0026】したがって、本発明に係るディスク状記録
媒体の製造方法、及び本発明に係る金型装置によれば、
情報信号に応じた凹凸パターンが形成されている光透過
層を、良好な厚み精度となるように作製することが可能
となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用したディスク
状記録媒体の製造方法及び金型装置について、図面を参
照しながら詳細に説明する。ここでは、本発明を適用し
たディスク状記録媒体の製造方法及び金型装置によっ
て、複数の情報信号層が形成されている光ディスクを製
造した。
【0028】なお、本発明は以下の例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変
更可能であることは言うまでもない。
【0029】図1に示すように、本発明を適用したディ
スク状記録媒体の製造方法及び金型装置によって製造さ
れた光ディスク1は、基板2上に、反射層3と、接着層
4と、半透明層5と、光透過層6とが順次積層された構
造を有している。
【0030】基板2は、例えば、ポリカーボネート樹脂
及びアモルファスポリオレフィン樹脂などの樹脂を射出
成形することによって、円板状に形成されている。基板
2の一主面2a上には、情報信号に応じた凹凸パターン
が形成されて情報信号層となされている。本実施の形態
では、ポリカーボネート樹脂を射出成形することで作製
した厚さ1.1mm、内径15mm、外径120mmの
基板を使用した。
【0031】反射層3は、基板2の一主面2a上の情報
信号層上に形成される。この反射層3は、Alなどをス
パッタすることや、蒸着することなどによって形成され
る。また、Alを主成分として、Si、Cu、Mgなど
を0.1重量%〜0.8重量%混入させることによっ
て、Al単体で形成したときと比較して耐腐食性が高い
反射層3を得ることが可能となる。反射層3は、例えば
50nm〜200nmの厚さで形成され、その反射率は
例えば80%以上とされる。本実施の形態では、反射層
3として、80nmの厚さを有するAl−Ti層を形成
した。
【0032】接着層4は、反射層3が形成された基板2
と、半透明層5が形成された光透過層6とを接着すると
きに形成される層である。この接着層4は、透明粘着シ
ート(以下、SPAと称する。)や、感光性樹脂の一種
である紫外線硬化樹脂(以下UV樹脂と称する。)によ
って形成されている。なお、接着層4は、光透過層6と
後述する金型装置の透明円板との接着力よりも、接着層
4と半透明層5との接着力が大とされる材料によって形
成することが望ましい。本実施の形態では、25℃の条
件下でB型粘度計で測定したときの粘度が320mPa
/sであるSD−523(大日本インキ(株)製)を使
用した。
【0033】半透明層5は、後述する光透過層6上の一
主面6a上に形成された凹凸パターン上に形成される。
この半透明層5は、Al,Ag,Al及びAgの合金,
SiN,SiO,AlNなどの金属窒化物,Siなど
をスパッタすることや、蒸着することなどによって形成
される。半透明層5は、例えば10〜25nmの厚さと
なるように形成され、その反射率は例えば30%とされ
る。本実施の形態では、半透明層5として18nmの厚
さを有するSi膜を形成した。
【0034】光透過層6は、一主面6a上に情報信号に
応じた凹凸パターンが形成されている。そして、この凹
凸パターンが情報信号層となされている。また、光ディ
スク1では、この光透過層6は、情報信号層などを保護
する。この光透過層6はUV樹脂によって作製されてい
る。また、光透過層6は、25μm以上且つ100μm
以下の厚さとなるように作製されている。
【0035】光透過層6は、後述する金型装置の透明円
板との接着力の方が、スタンパとの接着力よりも大とさ
れており、透明円板と接着している状態でスタンパから
容易に剥離できることが必要とされる。この接着力を調
整するために、光透過層6を作製するUV樹脂には界面
活性剤を0.1重量%以上添加することが望ましい。添
加する界面活性剤の量が0.1重量%未満であるときに
は、光透過層6をスタンパから剥離することが困難とな
る。この界面活性剤としては、特にフッ素系の界面活性
剤を使用することが望ましい。フッ素系の界面活性剤を
UV樹脂に添加すると、光透過層6と半透明層5との接
着力が十分なものとされると同時に、光透過層6とスタ
ンパとの接着力を低下させ、光透過層6をスタンパから
剥離することが容易となる。
【0036】光透過層6を作製するUV樹脂としては、
例えばSTM401(大日本インキ(株)製)が使用さ
れる。このSTM401は、25℃の条件下でB型粘度
計で測定したときの粘度が120mPaである。そし
て、当該UV樹脂には、フッ素系界面活性剤として例え
ばノニオン系のフッ化アルキルエステルであるFC−4
30(3M社製;比重1.15)を0.1重量%添加し
て、スタンパに対する接着力を例えば30g/cm以下
とすることが望ましい。
【0037】なお、接着力は、ピール試験によって測定
した。ピール試験では、先ず、UV樹脂を硬化した後
に、剥離開始部分にカッターで切れ目を入れてセロテー
プ(登録商標)を貼り、1cm幅にカッターでUV樹脂
層とセロテープとに切れ目を入れる。そして、UV樹脂
層とセロテープとを、剥離開始部分からそれぞれ180
°の方向に100mm/分の速度で引張り、引張り試験
器を用いて接着力を測定する。
【0038】この光ディスク1を再生するには、光透過
層6側から、再生装置の対物レンズ7を介して、図中矢
印L1,L2に示すような再生光を光透過層6及び基板
2上に形成された情報信号層に対して照射し、その戻り
光の反射率の変化によって情報信号を検出する。
【0039】つぎに、本発明を適用した金型装置、すな
わちUV樹脂層を硬化して光透過層6を作製する装置に
ついて、図2乃至図9を参照して説明する。
【0040】図2に示すように、本発明を適用した金型
装置100は、第1の透明円板101が備えられてお
り、キャビティ内にUV光を導入する第1の導光路10
2を備える上金型103と、スタンパ104が装着され
た下金型105と、上金型103及び下金型105を突
き合わせて、上金型103及び下金型105により形成
されるキャビティ内を加圧する加圧機106と、UV光
を出射するUV照射機107とを備える。
【0041】第1の透明円板101は、光学的に透明で
あるガラスや、アモルファスポリオレフィン樹脂、アク
リル樹脂、アクリルとの共重合体などのプラスチックな
どから形成されている。この第1の透明基板101は、
厚さが0.6mm以上とされ、平行度及び平坦度が10
μm以下とされるように形成されている。また、第1の
透明円板101は、上金型103のキャビティに、図示
しないリング状又は複数の穴により、センター位置決め
ピン108を介して、例えば真空吸着することによって
取り付けられている。
【0042】第1の透明円板101としてガラスを使用
するときには、例えば、厚さ3mm、内径10mm、外
径122mm、平行度1μm、平坦度2μmであり、端
面に鏡面処理が施されている石英ガラスを使用すること
ができる。また、第1の透明円板101としてプラスチ
ックを使用するときには、例えば、アモルファスポリオ
レフィン樹脂の1種であるゼオネックスE−28R(商
品名)を射出成形した1.2mmの厚さを有するプラス
チックを使用することができる。
【0043】また、第1の透明円板101と光透過層6
との接着力は、スタンパ104と光透過層6との接着力
よりも強いことが望ましい。例えば、スタンパ104と
光透過層6との接着力が30g/cm未満であるときに
は、第1の透明円板101と光透過層6との接着力は、
30g/cm以上80g/cm以下とされることが望ま
しい。以上説明した接着力とされることにより、スタン
パ装置100によって作製された光透過層6は、スタン
パ104から剥離されて透明円板101上に接着する。
【0044】また、第1の透明円板101と光透過層6
との接着力は、光透過層6と接着層4との接着力よりも
弱いことが望ましい。以上説明した接着力とされること
により、完成した光ディスク1の光透過層6から透明円
板101を剥離することが容易になる。
【0045】上金型103は、光ファイバなどによって
形成された第1の導光路102を備えており、第1の導
光路102はセンター位置決めピン108と接続してい
る。そして、上金型103は、第1の導光路102を介
して導入された光が、センター位置決めピン108の内
部に備えられた反射鏡109で反射して、キャビティ内
部へ導入される構造とされており、キャビティの中心か
らUV光を照射できる構造とされている。このことによ
り、キャビティ内に充填されたUV樹脂を中心から硬化
させ、UV樹脂が金型装置100の隙間などに入り込む
ことを防止することが可能となる。
【0046】また、上金型103は、キャビティの外周
からも光を照射できる構造とされていることが更に望ま
しい。本実施の形態では、第1の透明円板101の外周
に沿って円筒状に配設された第2の導光路110が備え
られている。この第2の導光路110を備えることによ
って、キャビティ内のUV樹脂を加圧するときに、この
UV樹脂が外周へ延伸されると同時に、UV樹脂は外周
から硬化される。UV樹脂が外周から硬化されることに
よって、UV樹脂がキャビティからはみ出すことや、金
型装置100の隙間などに入り込むことなどを防止する
ことが可能となる。
【0047】第2の導光路110は、キャビティ内への
UV光の照射を良好にするために、第1の透明円板10
1との接触面110aが鏡面加工されていることが望ま
しい。このことにより、キャビティの外周から照射され
たUV光を、キャビティ内へ効率良く照射することが可
能となり、キャビティ内のUV樹脂を更に効率良く硬化
することが可能となる。
【0048】また、第2の導光路110は、キャビティ
内へのUV光の照射を良好にするために、上金型103
との接触面に鏡面加工施されていることや、くさび状の
凹凸が形成されていることが望ましい。このことによ
り、キャビティの外周から照射されたUV光を、キャビ
ティ内へ効率良く照射することが可能となり、キャビテ
ィ内のUV樹脂を更に効率良く硬化することが可能とな
る。
【0049】また、上金型103における第1の透明円
板101との接触面103aには、図3に示すような多
重反射鏡111が備えられていることが更に望ましい。
多重反射鏡111が備えられていることによって、UV
光はキャビティ内へ更に効率良く照射することが可能と
なり、キャビティ内のUV樹脂を更に効率良く硬化する
ことが可能となる。
【0050】スタンパ104は、キャビティと対向する
主面上に凹凸パターンが形成されており、キャビティ内
に充填されたUV樹脂が硬化することで、情報信号に応
じた凹凸パターンが形成された光透過層6が作製され
る。スタンパ104は、下金型105に対して、例えば
機械的手段や真空吸引によって固定される。
【0051】このスタンパ104は、凹凸が形成されて
いる一主面104a上に、金属薄膜が、例えば2〜10
nmの厚さでスパッタリングなどの薄膜形成技術によっ
て形成されていることが望ましい。このことにより、光
透過層6とスタンパ104との接着力が弱くなり、例え
ば40g/cm以下とされる。そして、透明円板101
と接着している状態で、光透過層6をスタンパ104か
ら剥離することが容易となる。
【0052】なお、スタンパ104は、凹凸パターンが
形成されている一主面104a上に、金属薄膜を形成す
る代わりに、酸素プラズマ雰囲気中に放置することによ
って酸化処理を施してもよい。凹凸パターンが形成され
ている一主面104a上に酸化処理を施すことによって
も、光透過層6とスタンパ104との接着力は弱くな
り、例えば40g/cm以下とされる。そして、透明円
板101と接着している状態で、光透過層6をスタンパ
104から剥離することが容易となる。
【0053】スタンパ104は、図4に示すように、中
心から外周にかけて次第に薄くなるテーパ形状とされて
いることが望ましい。このことにより、キャビティの中
心と外周とにおける圧力差が小さくなり、作製された光
透過層6の厚さが均一なものとなる。キャビティの内部
は、外周端面が解放状態となっているために、キャビテ
ィ内が平坦であるときには、キャビティの中心と外周と
で圧力差が生じ、キャビティ内で硬化されたUV樹脂層
の厚さが不均一となる。スタンパ104をテーパ形状と
することによって、キャビティの中心と外周との圧力差
が小さくなり、光透過層6の厚さを均一にすることが可
能となる。
【0054】なお、スタンパ104がテーパ形状とされ
る代わりに、図5に示すように、下金型105における
キャビティとの対向面105aが、中心から外周にかけ
て次第に薄くなるテーパ形状とされていても良い。この
ことによっても、キャビティの中心と外周との圧力差が
小さくなり、光透過層6の厚さを均一にすることが可能
となる。
【0055】下金型105には、図6に示すように中心
孔120が穿孔されており、中心孔120から突出して
内周突き出しピン121が配設されている。内周突き出
しピン121は、図中矢印Aで示すように、下金型10
5とスタンパ104との接触面105aに対して垂直な
方向に移動自在となるように配設されており、光透過層
6や第1の透明円板101の中心を突き上げて光透過層
6をスタンパ104から剥離する。このとき、中心孔1
20から図中矢印B及び矢印Cで示すようなエアーが吹
き出すことによって、光透過層6をスタンパ104から
剥離することが更に容易になる。
【0056】このとき、スタンパ104、第1の透明円
板101、及び光透過層6のそれぞれの内径及び外径の
関係は、図7に示す関係とされていることが望ましい。
すなわち、スタンパ104、第1の透明円板101、及
び光透過層6のそれぞれの内径及び外径の間には、以下
に示す式1及び式2の関係が成立することが望ましい。
【0057】スタンパ104の内径>光透過層6の内径
≧透明円板101の内径・・式1スタンパ104の外径
>透明円板101の外径>光透過層6の外径・・式2こ
の関係が成立することにより、内周突き出しピン121
によって光透過層6や第1の透明円板101を中心から
突き上げ易くなり、光透過層6をスタンパ104から剥
離することが容易となる。
【0058】また、このとき、上記スタンパ104の内
径と上記光透過層6及び上記透明円板101の内径との
差は0.5mm以下とされており、且つ、上記光透過層
6の内径と上記透明円板101の内径との差も0.5m
m以下とされていることが望ましい。そして、上記スタ
ンパ104の外径と上記透明円板101の外径との差は
0.5mm以上とされており、且つ、上記透明円板10
1の外径と上記光透過層6の外径との差も0.5mm以
上とされていることが望ましい。
【0059】なお、下金型105は、図8に示すよう
に、スタンパ104の外周に沿って外周突き出しピン1
23が配設されていても良い。外周突き出しピン123
も内周突き出しピン121と同様に、図中矢印D及び矢
印Eで示すように、下金型105の一主面105aに対
して垂直な方向に移動自在となるように配設されてい
る。外周突き出しピン123が配設されることによっ
て、光透過層6や第1の透明円板101を外周からも突
き上げることが可能となり、光透過層6をスタンパ10
4から剥離することが更に容易になる。
【0060】このとき、スタンパ104、第1の透明円
板101、及び光透過層6のそれぞれの内径及び外径の
関係は、図9に示す関係とされていることが望ましい。
すなわち、スタンパ104、第1の透明円板101、及
び光透過層6のそれぞれの内径及び外径の関係は、以下
に示す式3及び式4の関係が成立することが望ましい。
【0061】スタンパ104の内径>光透過層6の内径
≧透明円板101の内径・・式3透明円板101の外径
>スタンパ104の外径>光透過層6の外径・・式4こ
の関係が成立することにより、内周突き出しピン121
及び外周突き出しピン123が、中心及び外周の両方か
ら光透過層6や第1の透明円板101を突き上げ易くな
り、光透過層6をスタンパ104から剥離することが容
易となる。
【0062】また、このとき、上記スタンパ104の内
径と上記光透過層6及び上記透明円板101の内径との
差は0.5mm以下とされており、且つ、上記光透過層
6の内径と上記透明円板101の内径との差も0.5m
m以下とされていることが望ましい。そして、上記透明
円板6の外径と上記スタンパ104の外径との差は0.
5mm以上とされており、且つ、上記スタンパ104の
外径と上記光透過層6の外径との差も0.5mm以上と
されていることが望ましい。
【0063】なお、外周突き出しピン123の代わり
に、スタンパ104の外周に沿って、外周突き出しリン
グが配設されていてもよい。このとき、外周突き出しリ
ングは、外周突き出しピン123と同様に下金型105
の一主面105aに対して垂直な方向に移動自在となる
ように配設される。外周突き出しリングを備えることに
よっても、光透過層6や第1の透明円板101を外周か
らも突き上げることが可能となり、光透過層6をスタン
パ104から剥離することが更に容易になる。
【0064】加圧機106は、上盤106aと下盤10
6bとを有している。この上盤106aは上金型103
に装着されており、下盤106bは下金型105に装着
されている。そして、加圧機106は、上金型103と
下金型105とを突き合わせ、キャビティ内に充填され
たUV樹脂を加圧する。ここで、下盤106bは油圧ラ
ム122と一体化されており、この油圧ラム122が稼
働することによって、上金型103と下金型105とが
突き合わされる。
【0065】このとき、下盤106bはアブソリュート
エンコーダによって位置制御可能とされており、加圧上
昇する過程の任意の位置で2段階以上の加圧速度の切り
換えが可能とされていることが好ましい。また、下盤1
06bの位置とUV照射機107によるUV光の照射開
始とが連動することが好ましい。
【0066】なお、加圧機106は、油圧ラム122以
外の加圧機構を備えていても良く、例えばエアシリンダ
を備えていても良い。
【0067】UV照射機107は、第1の導光路102
を介してキャビティ内にUV光を照射してUV樹脂を硬
化させる。UV照射機107としては、例えば、光強度
が20000mW/cmであり、波長が230nm〜
450nmであり、光径ケーブルが直径10mmである
高圧水銀灯が使用される。このUV照射機107におい
てUVランプを点灯させるスイッチは、油圧ラム122
と連動しており、油圧ラム122が特定の位置にきたと
きにUV光の照射が開始するようになされていることが
望ましい。また、UV光の照射時間はタイマーによって
設定されていることにより、均一な時間の照射ができ
る。
【0068】つぎに、本発明を適用したディスク状記録
媒体の製造方法によって光ディスク1を製造する方法に
ついて図10乃至図15を用いて説明する。なお、図1
0及び図12乃至図15では、導光路102、加圧装置
106、センター位置決めピン108及び内周突き出し
ピン121の図示を省略する。
【0069】最初に、本発明を適用した金型装置100
を用いて、光透過層6上に半透明層5が形成された第1
の積層体を作製する。
【0070】このとき、先ず、図10に示すように、光
ディスク1よりも外径が大きい第1の透明円板101
を、センター位置決めピン108(図示せず。)をガイ
ドとして上金型103上に真空吸着する。この第1の透
明円板101としては、例えば外径122mm、内径1
0mm、厚さ3mmのものを使用する。
【0071】次に、所定の量のUV樹脂を、スタンパ1
04上にリング状に滴下する。このとき、UV樹脂は、
上金型103と下金型105とが突き合わされて加圧延
伸されたときに、中心及び外周のいずれからもはみ出さ
ない位置に滴下される。UV樹脂は、例えばディスペン
サー(図示せず。)を使用して、キャビティの内外周に
均一に充填される位置にUV樹脂を滴下する。本実施の
形態では、作製された光透過層6の厚さが0.1mmと
なるように、1.24gのUV樹脂を滴下した。
【0072】次に、下盤106bを上昇させて上金型1
03と下金型105とを突き合わせる。このとき、下盤
106bの上昇速度は段階的に切り替えられ、上金型1
03と下金型105とが接近するに従って減速すること
が望ましい。この下盤106bの上昇速度は、最初は5
0mm/分以上とする。次に、第1の透明円板101と
スタンパ104上のUV樹脂とが接触する直前には、空
気の巻き込みを防止するために50mm/分以下に切り
替えられる。更に、下金型105が最終加圧位置から例
えば0.5mmの位置となったときには、20mm/分
以下に切り換えられることが望ましい。本実施の形態で
は、下盤106bの上昇速度を、最初に100mm/分
とし、次に30mm/分に切り換え、最終的には10m
m/分に切り換えた。
【0073】次に、図11に示すように、キャビティ内
のUV樹脂に対して加圧延伸開始するとともに、UV照
射機107から出射したUV光を第1の導光路102を
介してキャビティ内へ導入し、一定時間照射することで
UV樹脂を硬化して光透過層6を作製する。なお、本実
施の形態では、UV照射機107として、光強度が20
000mW/cmであり、波長が230nm〜450
nmであり、光径ケーブルが直径10mmである高圧水
銀灯を使用した。また、UV樹脂が約50%加圧延伸さ
れたところで、UV照射機107を点灯した。
【0074】次に、図12に示すように、作製された光
透過層6を、第1の透明円板101と接着した状態でス
タンパ104から剥離する。本実施の形態では、先ず、
加圧が終了する直前に真空を解除して、第1の透明円板
101を上金型103から外すとともに、下盤106b
を下降させて下降限で停止させた。次に、光透過層6を
別ステージに移動させ、第1の透明円板101側に対し
て全面に、例えば300mJ以上の強度のUV照射を2
秒間行い、光透過層6を完全に硬化した。そして、図6
に示すように、下金型105に備えられた内周突き出し
ピン121及び中心孔120から吹き出すエアーによっ
て第1の透明円板101を突き上げることで、光透過層
6をスタンパ104から剥離した。
【0075】ここで、上述したようにUV樹脂に例えば
フッ素系などの界面活性剤が添加されていることによ
り、光透過層6を、第1の透明円板101と接着した状
態でスタンパ104から容易に剥離することが可能とな
る。
【0076】また、第1の透明円板101が、ガラス、
アモルファスポリオレフィン樹脂、アクリル、アクリル
との共重合体などによって形成されていることによって
も、光透過層6を、第1の透明円板101と接着した状
態でスタンパ104から容易に剥離することが可能とな
る。
【0077】更に、スタンパ104の表面に酸化処理が
施されていることや、金属薄膜が形成されていることに
よっても、光透過層6を、第1の透明円板101と接着
した状態でスタンパ104から容易に剥離することが可
能となる。
【0078】更にまた、図8に示すように、下金型10
5に、内周突き出しピン121とともに外周突き出しピ
ン123が備えられており、この外周突き出しピン12
3が内周突き出しピン121とともに第1の透明円板1
01を突き上げることなどによっても、光透過層6を、
第1の透明円板101と接着した状態で、スタンパ10
4から容易に剥離することが可能となる。
【0079】次に、図13に示すように、スパッタリン
グなどの薄膜形成技術を用いて、光透過層6上に半透明
層5を形成し、第1の積層体150を得る。
【0080】また、基板2上に反射層3が形成された第
2の積層体を作製する。
【0081】このとき、先ず、射出成形によって基板2
を作製する。
【0082】次に、図14に示すように、スパッタリン
グなどの薄膜形成技術を用いて、基板2上に反射層3を
形成し、第2の積層体151を得る。
【0083】次に、図15に示すように、第1の積層体
150と第2の積層体151とを、接着層4を介して後
述する方法によって貼り合わせる。
【0084】最後に、第1の透明円板101を光透過層
6から剥離することによって、図1に示すような光ディ
スク1が完成する。
【0085】以上説明した方法によって製造した光ディ
スク1における光透過層6の厚さを測定した。この結
果、図16に示すように、光透過層6は、中心からの距
離に拘わらず均一な厚さとされていることがわかる。な
お、図16では、横軸が光ディスク1の中心からの距離
を示しており、縦軸が光透過層6の厚さを示している。
【0086】したがって、本発明を適用したディスク状
記録媒体の製造方法及び金型装置100によれば、スピ
ンコート法を採用することなく光透過層6を作製するこ
とが可能となり、この光透過層6の膜厚を均一なものと
することが可能であることが判明した。
【0087】ここで、第1の積層体150と第2の積層
体151とを貼り合わせる方法について説明する。第1
の積層体150と第2の積層体151とを貼り合わせる
方法としては、以下に述べる2つの方法がある。
【0088】第1の方法は、接着層4をUV樹脂によっ
て形成し、金型装置100と同様の構成を有する金型装
置を使用して、第1の積層体150と第2の積層体15
1とを貼り合わせる方法である。当該金型装置は、第1
の下金型105の代わりに、図17に示すような第2の
下金型200を備える。
【0089】第2の下金型200は、上金型103と嵌
合する構造とされており、図17に示すように、外周部
に沿って備えられた外周突き出しピン201と、第2の
下金型200の中心に備えられたセンター位置決めピン
202とを備えている。この第2の下金型200には、
スタンパの代わりに第2の積層体151が載置される。
【0090】外周突き出しピン201は、図中矢印F及
び矢印Gで示すように、第2の下金型200の一主面2
00aに対して垂直な方向に移動自在となるように備え
られており、後述するように第1の透明円板101を突
き上げて、光透過層6を透明円板101から剥離する。
また、センター位置決めピン202は、第2の積層体1
51を載置するときのガイドとなる。
【0091】以下では、第1の方法について図18及び
図19を用いて説明する。なお、図18及び図19で
は、センター位置決めピン108及び202、導光路1
02、加圧装置106の図示を省略する。
【0092】先ず、上金型103には、第1の積層体1
50が接着している第1の透明円板101を真空吸着な
どによって取り付け、第2の下金型200には、第2の
積層体151を真空吸着などによって取り付ける。
【0093】次に、図18に示すように、第2の積層体
151上に、ディスペンサーなどによって、最終的に接
着層4を形成するUV樹脂152をリング状に滴下す
る。本実施の形態では、完成した接着層4の厚さが30
μmとなるように、上金型103と下金型200とのク
リアランスを設け、接着層4の厚さに相当する量の0.
37gのUV樹脂152を滴下した。
【0094】次に、下盤106bを上昇させて、図19
に示すように、上金型103と第2の下金型200とを
突き合わせ、UV樹脂152に対して加圧延伸する。こ
のとき、下盤106bの上昇速度は、光透過層6を作製
するときと同様に段階的に切り替えられ、上金型103
と第2の下金型200とが接近するに従って減速する。
【0095】このようにUV樹脂152に対して加圧延
伸しながら、UV照射機107から出射したUV光を第
1の導光路102を介してキャビティ内へ導入し、一定
時間照射することでUV樹脂152を硬化する。なお、
本実施の形態では、UV照射機107として、光強度が
20000mW/cmであり、波長が230nm〜4
50nmであり、光径ケーブルが直径10mmである高
圧水銀灯を使用した。
【0096】次に、加圧を終了させる。そして、加圧が
終了した後、例えば2秒後に、第1の透明円板101の
真空吸着を解除するとともに下盤106bを下降させ
る。下盤106bが下降限で停止した後に、接着層20
6を介して接着した第1の積層体150及び第2の積層
体151を別ステージへ移動し、UV光の照射を例えば
2秒間行ってUV樹脂152を完全に硬化させ、接着層
4を硬化させる。
【0097】最後に、光透過層6から第1の透明円板1
01を剥離して、光ディスク1を得る。
【0098】なお、第2の下金型200には、図20に
示すように、センター位置決めピン202の代わりに内
周突き出しピン203が備えられていても良い。内周突
き出しピン203も、図中矢印Hに示すように、下金型
200の一主面200aに対して、垂直方向に移動自在
とされている。この内周突き出しピン203が下金型2
00に備えられることによって、第1の透明円板101
を外周からだけではなく中心からも突き上げることが可
能となり、光透過層6から第1の透明円板101を剥離
することが更に容易となる。
【0099】また、第2の下金型200には、外周突き
出しピン202の代わりに外周突きだしリングが備えら
れていても良い。この外周突き出しリングも、下金型2
00の一主面200aに対して垂直方向に移動自在とさ
れている。この外周突き出しリングが第2の下金型20
0に備えられているときにも、第1の透明円板101を
外周全体から突き上げることが可能となり、光透過層6
から第1の透明円板101を剥離することが容易とな
る。
【0100】第2の方法は、接着層として粘着シート
(以下、PSAと称する。)を使用し、図21に示すよ
うな弾性体を備える貼り合わせ装置251を使用する方
法である。
【0101】この貼り合わせ装置251は、図21に示
すように、上金型252と下金型253と、上金型25
2及び下金型253を突き合わせる加圧機254とを備
えている。
【0102】上金型252には弾性体256が備えられ
ている。上金型252に弾性体256が備えられること
で、上金型252と下金型253とが突き合わされたと
きに、十分な圧力をかけることが可能となる。
【0103】また、下金型253には、センター位置決
めピン257が備えられている。センター位置決めピン
257は、下金型253に載置する第1の積層体20
3、PSA258、及び第2の積層体151を載置する
ときの中心位置を決定する。
【0104】加圧機254は、上盤254a及び下盤2
54bからなる。上盤254aは上金型252に装着さ
れており、下盤254bは下金型253に装着されてい
る。
【0105】以下では、第2の方法について図22及び
図23を用いて説明する。なお、図22及び図23で
は、上金型252、加圧装置254、センター位置決め
ピン257の図示を省略する。
【0106】先ず、図22に示すように、第2の積層体
151をセンター位置決めピン256を基準として下金
型257上に載置し、第2の積層体151上にPSA2
58を貼り付け、更にPSA258上に第1の積層体1
50を載置する。
【0107】このPSA258は、20μm〜70μm
の厚さを有することが望ましい。PSA258として
は、例えば、20μm〜30μmの厚さを有するアクリ
ル系粘着シートであるDVD−8310(商品名;日東
電工(株)製)を使用する。
【0108】次に、図23に示すように、上金型254
と下金型257とを突き合わせ、キャビティ内を真空と
して、弾性体255を介して、第1の積層体150、第
2の積層体151、及びPSA258とを加圧する。
【0109】次に、加圧終了とともにキャビティ内を常
圧に戻す。
【0110】最後に、光透過層6から第1の透明円板1
01を剥離して、光ディスク1を得る。光透過層6から
第1の透明円板101を剥離する方法としては、具体的
には、下金型257に備えられた外周突き出しピン(図
示せず。)などによって第1の透明円板101を突き上
げる方法や、センター位置決めピン256及び外周突き
出しピンを備えた孔部から吹き出るエアーなどによって
第1の透明円板101を突き上げる方法などが挙げられ
る。
【0111】以上説明した方法によれば、スピンコート
法を採用することなく第1の積層体150と第2の積層
体151とを貼り合わせることが可能となる。そして、
均一な膜厚を有する接着層4を形成することが可能とな
る。
【0112】ここで、図24に示すように、ステージ2
60上に、第1の下金型105と、第2の下金型200
とを配設した金型装置261を使用することで、光透過
層6の作製と、第1の積層体150及び第2の積層体1
51の貼り合わせとを同一の装置内で行うことが可能と
なる。このステージ260は、上記上金型103に対し
て矢印I又は矢印Jで示すように移動する。すなわち、
ステージ260は、第1の下金型105が上金型103
と突き合わされる位置と、第2の下金型200が上金型
103と突き合わされる位置との間を移動する構成とさ
れている。
【0113】金型装置261では、先ず、上金型103
と第1の下金型105とを使用して、金型装置100に
よって光透過層6を作製するときと同様に、透明円板1
01上に光透過層6を作製する。そして、透明円板10
1上に形成された光透過層6上に、半透明層5を形成
し、第1の積層体150を作製する。
【0114】次に、ステージ260が矢印I方向へ移動
し、第2の下金型200が第1の下金型103と突き合
わされる配置となる。このとき、第2の下金型200に
は第2の積層体151が載置されており、この第2の積
層体151上には最終的に接着層4を形成するUV樹脂
270が塗布されている。次に、上金型103と第2の
下金型200とを突き合わせることによって、UV樹脂
270を介して第1の積層体150と第2の積層体15
1とを接着し、一体化する。最後に、透明円板101を
光透過層6から剥離して光ディスク1を得る。
【0115】以上説明したように、第1の下金型105
と第2の下金型200とがステージ260上に載置され
ている金型装置261によれば、情報信号に応じた凹凸
パターンを有する光透過層6が、UV樹脂によって形成
されている光ディスク1を、スピンコート法を採用する
ことなく、短時間で効率良く製造することが可能とな
る。
【0116】以上説明したように、本発明を適用した金
型装置100及びディスク状記録媒体の製造方法によれ
ば、先ず、金型装置100のキャビティ内にUV樹脂を
充填し、このUV樹脂に対して加圧しながらUV光を照
射することで、スタンパ104の凹凸パターンが転写さ
れた光透過層6を作製する。次に、この光透過層6上に
半透明層5を形成して第1の積層体150を作製すると
ともに、基板2畳に反射層3を形成して第2の積層体1
51を作製する。そして、第1の積層体150と第2の
積層体151とを接着層4を介して貼り合わせることに
よって、2つの情報信号層を有する光ディスク1を得
る。
【0117】したがって、本発明を適用した金型装置1
00及びディスク状記録媒体の製造方法によれば、情報
信号に応じた凹凸パターンが形成されている光透過層6
を、スピンコート法を採用することなくUV樹脂のみを
使用して作製することが可能となる。そして、情報信号
層が形成されており、UV樹脂を使用して作製されてい
る光透過層6を、偏芯や平面性に優れ、良好な厚み精度
を有するものとすることが可能となる。
【0118】このため、本発明を適用した金型装置10
0及びディスク状記録媒体の製造方法によって製造され
た光ディスク1は、高密度記録化に対応しており、安定
して確実な再生を行うことができるものとなる。
【0119】また、本発明を適用したディスク状記録媒
体の製造方法によれば、第1の積層体150と第2の積
層体151とをスピンコート法を採用することなく貼り
合わせることで、複数の情報信号層を有する光ディスク
1を製造することが可能となる。
【0120】したがって、本発明を適用したディスク状
記録媒体の製造方法によって形成された光ディスク1に
おける接着層4は、内外周の膜厚ムラが例えば数μm以
内と小さく、膜厚が均一なものとなる。また、UV樹脂
を使用して第1の積層体150と第2の積層体151と
を貼り合わせたときには、UV樹脂が外周端面からはみ
出すことがなくなる。
【0121】また、本発明を適用した金型装置100及
びディスク状記録媒体の製造方法によれば、スピンコー
ト法を採用することなく光ディスク1を製造することが
可能となる。
【0122】したがって、スピンコート法で高速回転し
て振り切られたUV樹脂が光ディスク1に再付着するこ
とを防ぐことが可能となる。また、このミストが再付着
することによる装置の汚れがなくなる。また、振り切ら
れたUV樹脂の回収機構などが不要となるとともに、ス
ピンコート用の装置と貼り合わせ用の装置との2つの装
置を使用する必要がなくなるため、設備費が削減でき
る。また、光ディスクを製造するための装置の設置場所
を縮小することが可能となる。
【0123】また、本発明を適用した金型装置100及
びディスク状記録媒体の製造方法によれば、スピンコー
ト法を採用することなく光ディスク1を製造することが
可能となり、UV樹脂を振り切る必要がなくなるため、
UV樹脂を無駄なく使用することが可能となる。
【0124】更に、本発明を適用した金型装置100及
びディスク状記録媒体の製造方法によれば、粘着シート
などの副資材を使用することなく光ディスク1を製造す
ることが可能となる。
【0125】また、本発明を適用した金型装置100
は、第1の透明円板101を再利用することができる。
【0126】したがって、光ディスク1を製造するとき
のコストを低減することが可能となる。また、第1の透
明円板101を再利用できることから、ゴミを削減する
ことが可能となり、環境保全の点で有用なものとなる。
【0127】なお、図25に示すように、金型装置10
0における上金型103に、キャビティとの対向面に凹
凸パターンが形成されており、スタンパと同様の役割を
果たす第2の透明円板280を取り付けることによっ
て、光透過層の両主面上に、情報信号に応じた凹凸パタ
ーンを形成することができる。すなわち、当該光透過層
を情報信号層が形成されている基板と貼り合わせること
で、情報信号層が3層形成されている光ディスクを製造
することが可能となる。以下では、当該光ディスク及び
その製造方法について説明する。
【0128】図26に示すように、情報信号層が3層形
成されている光ディスク300は、基板301上に、反
射層302と、接着層303と、第1の半透明層304
と、両主面上に情報信号層が形成されている第1の光透
過層305と、第2の半透明層306と、第2の光透過
層307とが順次積層された構造を有している。そし
て、この第1の光透過層305には、両主面上に情報信
号層が形成されている。
【0129】なお、基板301、反射層302、接着層
303、第1の半透明層304及び第2の半透明層30
6、第1の光透過層305は、それぞれ光ディスク1に
おける基板2、反射層3、接着層4、半透明層5、光透
過層6とそれぞれ同じ材料によって形成されている。
【0130】また、第2の光透過層307は、UV樹脂
によって形成されており、第1の光透過層305の一主
面305a上に形成された情報信号層や第2の半透明層
306を保護する。
【0131】この光ディスク300を再生するには、第
2の光透過層307側から、記録再生装置の対物レンズ
308を介して、第1の光透過層305の両主面上及び
基板301上に形成された各情報信号層に対して、矢印
L3,L4,L5で示すような再生光を照射する。そし
て、入射光と戻り光との反射率の差によって情報信号を
検出する。
【0132】以下では、この情報信号層が3層形成され
ている光ディスク300の製造方法について説明する。
【0133】最初に、第1の光透過層305の両主面上
に、第1の半透明層304が形成された第1の積層体を
形成する。
【0134】このとき、先ず、図25に示すように、上
金型103上に、第2の透明円板280を真空吸着など
によって取り付ける。後述するように、この透明基板2
80の一主面上にはエッチング等や射出成形などにより
凹凸情報信号が形成され、この主面側がキャビティー側
になるように、上金型103に取り付けられている。
【0135】次に、所定量のUV樹脂を、スタンパ10
4上にリング状に塗布する。このUV樹脂は、最終的に
第1の光透過層305となる。また、このUV樹脂は、
上金型103と下金型105とを突き合わせることで加
圧延伸されたときに、中心及び外周のいずれからもはみ
出さない位置に滴下される。UV樹脂は、例えばディス
ペンサーを使用してキャビティの内外周に均一に充填さ
れる位置に滴下される。なお、本実施の形態では、UV
樹脂を均一化したときに多少はみ出しが生じたときに
も、最終的に形成される第1の光透過層305の厚さが
30μmとなるように、0.4gのUV樹脂を滴下し
た。
【0136】次に、下盤106bを上昇させて、上金型
103と下金型105とを突き合わせる。このとき、下
盤106bの上昇速度は、光ディスク1を製造するとき
と同様に段階的に切り換えられ、上金型103と下金型
105とが接近するに従って減速する。
【0137】次に、キャビティ内のUV樹脂に対して加
圧延伸するとともに、UV照射機107から出射された
UV光を、第1の導光路102を介してキャビティ内へ
導入し、UV樹脂に対する加圧が終了するまで照射し
て、第1の光透過層305を形成する。そして、加圧が
終了した後に、第1の光透過層305を別ステージへ移
動させて、メタルハライドランプによるUV照射を2秒
間行い、図27に示すような、第2の透明円板280と
接着した第1の光透過層305を得る。なお、本実施の
形態では、UV照射機107として、光強度が2000
0mW/cmであり、波長が230nm〜450nm
であり、光径ケーブルが直径10mmである高圧水銀灯
を使用した。また、第1の光透過層305をスタンパ1
04から剥離する方法は、光透過層6を第1の透明円板
101と接着した状態でスタンパ104と剥離する方法
と同じであるため、説明を省略する。
【0138】次に、図28に示すように、スパッタリン
グなどの薄膜形成技術を用いて、第1の光透過層305
上に第1の半透明層304を形成し、第1の積層体31
0を得る。本実施の形態では、25nmの厚さを有する
SiN膜を形成し、30%の反射率を有する第1の半透
明層304を得た。
【0139】また、基板301上に反射層302が形成
された第2の積層体を作製する。
【0140】このとき、先ず、射出成形によって基板3
01を作製する。
【0141】次に、図29に示すように、スパッタリン
グなどの薄膜形成技術を用いて、基板301上に反射層
302を形成し、第2の積層体311を得る。
【0142】次に、図30に示すように、第1の積層体
310と第2の積層体301とを、接着層303を介し
て後述する方法で貼り合わせる。
【0143】次に、第2の透明円板280を第1の光透
過層305から剥離する。
【0144】次に、図31に示すように、スパッタリン
グなどの薄膜形成技術を用いて、第1の光透過層305
における第1の半透明層304が形成されていない側の
主面305a上に、第2の半透明層306を形成し、第
3の積層体312を得る。本実施の形態では、10nm
の厚さを有するSiN膜を形成し、19%の反射率を有
する第2の半透明層306を得た。
【0145】次に、図32に示すように、第2の半透明
層306上に、第2の光透過層307を以下に示す方法
によって形成し、情報信号層が3層形成された光ディス
ク300を得る。
【0146】ここで、第2の光透過層307を形成する
方法について説明する。
【0147】先ず、図33に示すように、金型装置10
0の下金型105に、スタンパ104の代わりに第3の
積層体312を装着する。このとき、第2の半透明層3
06がキャビティに対向するように、第3の積層体31
2を装着する。
【0148】次に、所定の量のUV樹脂を、第3の積層
体312上に滴下する。このとき、例えばディスペンサ
ーによって、UV樹脂を第3の積層体312上にリング
状に塗布する。本実施の形態では、外径が120mmで
ある光ディスク300の全面にUV樹脂を均一化したと
きに、厚さが0.1mmとなるように、1.4gのUV
樹脂を滴下した。
【0149】次に、下盤106bを上昇させて上金型1
03と下金型105とを突き合わせる。このとき、下盤
106bの上昇速度は、光透過層6を形成するときと同
様に段階的に切り替えられ、上金型103と下金型10
5とが接近するに従って減速する。
【0150】ここで、第3の積層体312上のUV樹脂
に対して加圧しながら、UV照射機107から照射され
たUV光を第1の導光路102を介してキャビティ内へ
導入し、一定時間照射することでUV樹脂を硬化して、
第2の光透過層307を形成する。本実施の形態では、
UV照射機107として、光強度が20000mW/c
であり、波長が230nm〜450nmであり、光
径ケーブルが直径10mmである高圧水銀灯を使用し
た。
【0151】次に、第1の透明円板101を第2の光透
過層307から剥離して、光ディスク300を得る。本
実施の形態では、先ず、下盤106bを下降させ、下降
限で停止させた。そして、第2の光透過層307が積層
された第3の積層体312を別ステージに移動し、UV
照射を第1の透明円板101側から全面的に例えば2秒
間行うことによって、第2の光透過層307を完全に硬
化した。そして、下金型105に備えられた内周突き出
しピン121及び中心孔120から吹き出すエアーによ
って第1の透明円板101を突き上げることで、第2の
光透過層307を第1の透明円板101から剥離し、光
ディスク300を得た。
【0152】ところで、光ディスク300は、上述した
ように、上金型103に第1の透明円板101の代わり
に第2の透明円板280を装着することで、両主面上に
情報信号層が形成された第1の光透過層305を、UV
樹脂によって作製することが可能となる。ここでは、こ
の第2の透明円板280について説明する。
【0153】以下では、ガラスによって形成された第2
の透明円板を製造する方法について、図34乃至図38
を用いて説明する。
【0154】先ず、図34に示すようなガラス板350
上に、図35に示すように、感光性レジストを塗布して
感光性レジスト層351を形成して乾燥させる。
【0155】次に、図36に示すように、感光性レジス
ト層351をレーザで露光して露光部351aと未露光
部351bとを形成する。そして、図37に示すよう
に、この感光性レジスト層351を現像することによっ
て未露光部351bを除去して、レジストパターンを作
製する。
【0156】次に、図38に示すように、レジストパタ
ーンをマスクとしてリアクティブイオンエッチング(R
IE)を施した後、感光性レジスト層351を除去して
第2の透明円板280を得る。
【0157】なお、第2の透明円板280は、プラスチ
ックによって形成されていても良い。このときには、例
えばアモルファスポリオレフィンなどの樹脂を射出成形
することによって、第2の透明円板280を形成する。
【0158】以上説明したように、本発明を適用した金
型装置100及びディスク状記録媒体の製造方法によれ
ば、金型装置100の上金型103に、第1の透明円板
101の代わりに第2の透明円板280を装着すること
によって、情報信号に応じた凹凸パターンが両主面上に
形成されている光透過層306を、UV樹脂のみを使用
して形成することが可能となる。
【0159】したがって、本発明を適用した金型装置1
00及びディスク状記録媒体の製造方法によれば、UV
樹脂を使用して、スピンコート法を採用することなく、
情報信号層が3層形成されている光ディスク300を得
ることが可能となる。
【0160】
【発明の効果】本発明に係る金型装置及びディスク状記
録媒体の製造方法によれば、金型装置のキャビティ内に
感光性樹脂を充填し、この光透過性樹脂に対して加圧し
ながら光を照射することで感光性樹脂を硬化し、スタン
パの凹凸パターンが転写された光透過層を作製する。そ
して、この光透過層と、情報信号に応じた凹凸パターン
が形成された基板とを貼り合わせることによって、情報
信号に応じた凹凸パターンが複数形成されているディス
ク状記録媒体を得る。
【0161】したがって、本発明を適用した金型装置及
びディスク状記録媒体の製造方法によれば、情報信号に
応じた凹凸パターンが形成されている光透過層を、スピ
ンコート法を採用することなく感光性樹脂のみを使用し
て作製することが可能となる。そして、情報信号に応じ
た凹凸パターンが形成されており、UV樹脂によって作
製されている光透過層を、偏芯や平面性に優れ、且つ良
好な厚み精度を有するものとすることが可能となる。
【0162】このため、本発明を適用した金型装置及び
ディスク状記録媒体の製造方法によって製造されたディ
スク状記録媒体は、高密度記録化に対応しており、安定
して確実な再生を行うことができるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した製造方法によって製造された
ディスク状記録媒体の断面図である。
【図2】本発明を適用した金型装置の断面図である。
【図3】本発明を適用した金型装置における上金型に備
えられた反射鏡を示す要部拡大断面図である。
【図4】本発明を適用した金型装置において、スタンパ
にテーパが形成されている状態を示した要部拡大断面図
である。
【図5】本発明を適用した金型装置において、下金型に
テーパが形成されている状態を示した要部拡大断面図で
ある。
【図6】本発明を適用した金型装置の下金型において、
内周突き上げピンが、第1の透明円板及び光透過層を突
き上げている状態を示した断面図である。
【図7】同金型装置におけるスタンパ及び透明円板と、
光透過層との外径及び内径を比較した模式図である。
【図8】本発明を適用した金型装置の他の下金型におい
て、内周突き上げピン及び外周突き上げピンが、第1の
透明円板及び光透過層を突き上げている状態を示した断
面図である。
【図9】同金型装置におけるスタンパ及び透明上板と、
光透過層との内径及び外径を比較した模式図である。
【図10】本発明を適用した金型装置の上金型に、第1
の透明円板を装着した状態を示す断面図である。
【図11】同金型装置のキャビティに充填したUV樹脂
に対して、加圧しながらUV光を照射してUV樹脂を硬
化している状態を示す模式図である。
【図12】本発明を適用したディスク状記録媒体の製造
方法を説明する図であり、透明円板上に光透過層が形成
された状態を示す断面図である。
【図13】本発明を適用したディスク状記録媒体の製造
方法を説明する図であり、光透過層上に半透明層が形成
された第1の積層体を示す断面図である。
【図14】本発明を適用したディスク状記録媒体の製造
方法を説明する図であり、射出成形基板上に反射層が形
成された第2の積層体を示す断面図である。
【図15】本発明を適用したディスク状記録媒体の製造
方法を説明する図であり、第1の積層体と第2の積層体
とを接着層を介して貼り合わせた状態を示す断面図であ
る。
【図16】本発明を適用した金型装置及びディスク状記
録媒体の製造方法によって製造したディスク状記録媒体
の光透過層の膜厚を示す図である。
【図17】第1の積層体と第2の積層体との貼り合わせ
に使用する第2の下金型を示す断面図である。
【図18】第2の下金型を使用して第1の積層体と第2
の積層体とを貼り合わせる方法について説明した図であ
り、第2の積層体上にUV樹脂を塗布した状態を示す断
面図である。
【図19】第2の下金型を使用して第1の積層体と第2
の積層体とを貼り合わせる方法について説明した図であ
り、第1の積層体と第2の積層体とを加圧している状態
を示す断面図である。
【図20】第1の積層体と第2の積層体との貼り合わせ
に使用する第2の下金型の他の例を示す断面図である。
【図21】弾性体を備えた貼り合わせ装置を示す断面図
である。
【図22】同貼り合わせ装置を使用して第1の積層体と
第2の積層体とを貼り合わせる方法について説明した図
であり、第2の積層体、PSA、及び第1の積層体を、
下金型257上に載置している状態を示す断面図であ
る。
【図23】同貼り合わせ装置を使用して第1の積層体と
第2の積層体とを貼り合わせる方法について説明した図
であり、第2の積層体、PSA、及び第1の積層体を加
圧している状態を示す断面図である。
【図24】光透過層の作製と、第1の積層体及び第2の
積層体の貼り合わせとを一度に行うことが可能な金型装
置を示す模式図である。
【図25】本発明を適用した金型装置の上金型に、第1
の透明円板の代わりに第2の透明円板を装着した状態を
示す断面図である。
【図26】本発明を適用した金型装置及びディスク状記
録媒体の製造方法によって製造したディスク状記録媒体
であり、情報信号層が3層形成されているディスク状記
録媒体の断面図である。
【図27】本発明を適用したディスク状記録媒体の製造
方法によって、情報信号層が3層形成されているディス
ク状記録媒体を製造する方法を説明する図であり、第2
の透明円板上に光透過層が作製された状態を示す断面図
である。
【図28】同ディスク状記録媒体を製造する方法を説明
する図であり、UV樹脂層上に第1の半透明膜が形成さ
れた第1の積層体を示す断面図である。
【図29】同ディスク状記録媒体を製造する方法を説明
する図であり、射出成形基板上に反射層が形成された第
2の積層体を示す断面図である。
【図30】同ディスク状記録媒体を製造する方法を説明
する図であり、第1の積層体と第2の積層体とを貼り合
わせた状態を示す断面図である。
【図31】同ディスク状記録媒体を製造する方法を説明
する図であり、光透過層上の第1の半透明層が形成され
ている側と反対側の主面上に、第2の半透明層が形成さ
れた状態を示す断面図である。
【図32】同ディスク状記録媒体を製造する方法を説明
する図であり、第2の半透明層上に第2の光透過層を形
成した状態を示す断面図である。
【図33】同ディスク状記録媒体を製造する方法を説明
する図であり、第2の光透過層を形成するに際し、第3
の積層体を下金型105に装着した状態を示す断面図で
ある。
【図34】第2の透明円板を作製する方法を説明する図
であり、第2の透明円板を作製するガラス板を示す断面
図である。
【図35】第2の透明円板を作製する方法を説明する図
であり、ガラス板上に感光性レジストが塗布された状態
を示す断面図である。
【図36】第2の透明円板を作製する方法を説明する図
であり、感光性レジストをレーザで露光した状態を示す
断面図である。
【図37】第2の透明円板を作製する方法を説明する図
であり、感光性レジストが現像された状態を示す断面図
である。
【図38】第2の透明円板を作製する方法を説明する図
であり、ガラス板にエッチングが施された状態を示す断
面図である。
【図39】スピンコート法によって製造したディスク状
記録媒体の光透過層の膜厚を示す図である。
【図40】スピンコート法によって製造したディスク状
記録媒体の端面を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
100 金型装置、101 透明円板、102 第1の
導光路、103 上金型、104 スタンパ、105
下金型、106 加圧機、107 UV照射機、108
センター位置決めピン、109 反射鏡、110 第
2の導光路、120 中心孔、121 内周突き出しピ
ン、122 油圧ラム

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸パターンを有する基板上に凹凸パタ
    ーンを有する光透過層を重ね、多層構造を有するディス
    ク状記録媒体を製造するに際し、 金型装置内のキャビティに、表面に凹凸パターンが形成
    されたスタンパを装着し、上記キャビティに感光性樹脂
    を供給するとともに、上記キャビティ内に上記金型装置
    外の光源から出射された光を導入し、 加圧下、上記導入された光を感光性樹脂に照射してこれ
    を硬化することにより、スタンパの凹凸パターンが形成
    された感光性樹脂層を形成し、上記光透過層とすること
    を特徴とするディスク状記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記ディスク状記録媒体は、光の入射面
    と、この入射面に最も近接して形成された凹凸パターン
    との距離が、25μm以上100μm以下とされている
    ことを特徴とする請求項1記載のディスク状記録媒体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 上記キャビティ内のスタンパと対向する
    位置に透明円板を装着し、上記透明円板と上記スタンパ
    との間隙に上記感光性樹脂を充填して、上記光透過層を
    上記透明円板と接着して形成することを特徴とする請求
    項1記載のディスク状記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記透明円板は、上記スタンパと対向す
    る主面が平面とされていることを特徴とする請求項3記
    載のディスク状記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記透明円板は、上記スタンパと対向す
    る主面上に凹凸パターンが形成されていることを特徴と
    する請求項3記載のディスク状記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記光透過層は、上記透明円板との接着
    力が、上記スタンパとの接着力よりも大とされているこ
    とを特徴とする請求項3記載のディスク状記録媒体の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 上記光透過層の材料となる感光性樹脂に
    は、0.1重量%以下の界面活性剤が添加されているこ
    とを特徴とする請求項6記載のディスク状記録媒体の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 上記界面活性剤は、フッ素系界面活性剤
    であることを特徴とする請求項7記載のディスク状記録
    媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記感光性樹脂は、上記キャビティ内に
    おいて、その中心部から光が照射されることを特徴とす
    る請求項1記載のディスク状記録媒体の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記感光性樹脂は、上記キャビティ内
    において、その外周部から光が照射されることを特徴と
    する請求項9記載のディスク状記録媒体の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記光透過層と上記凹凸パターンを有
    する基板とを、接着層を介して貼り合わせることを特徴
    とする請求項1記載のディスク状記録媒体の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記接着層と上記光透過層との接着力
    は、上記光透過層と上記透明円板との接着力よりも大と
    されていることを特徴とする請求項11記載のディスク
    状記録媒体の製造方法。
  13. 【請求項13】 上記接着層は、上記感光性樹脂とは異
    なる感光性樹脂からなることを特徴とする請求項12記
    載のディスク状記録媒体の製造方法。
  14. 【請求項14】 キャビティ内に光を透過することが可
    能である構造とされた上型と、 上記上型とともに上記キャビティを構成する下型と、 上記下型に装着され、上記凹凸パターンに対応した凹凸
    パターンが形成されたスタンパと、 上記上型の外部から、上記上型を介して上記キャビティ
    内に光を照射する光源と、 上記キャビティ内を加圧する加圧手段とを有することを
    特徴とする金型装置。
  15. 【請求項15】 上記上型に装着される透明円板を有す
    ることを特徴とする請求項14記載の金型装置。
  16. 【請求項16】 上記透明円板は、上記キャビティと対
    向する主面が平面とされていることを特徴とする請求項
    15記載の金型装置。
  17. 【請求項17】 上記透明円板は、上記キャビティと対
    向する主面上に凹凸パターンが形成されていることを特
    徴とする請求項15記載の金型装置。
  18. 【請求項18】 上記透明円板は、上記スタンパと比較
    して上記光透過層に対する接着力が高いことを特徴とす
    る請求項15記載の金型装置。
  19. 【請求項19】 上記透明円板は、ガラス、アモルファ
    スポリオレフィン樹脂、アクリル、アクリルとの共重合
    体のいずれかによって形成されていることを特徴とする
    請求項15記載の金型装置。
  20. 【請求項20】 上記スタンパの表面には、酸化処理が
    施されていることを特徴とする請求項14記載の金型装
    置。
  21. 【請求項21】 上記スタンパの表面には、金属薄膜が
    形成されていることを特徴とする請求項14記載の金型
    装置。
  22. 【請求項22】 上記下型は、上記キャビティとの対向
    面が、中心から外周にかけて厚みが薄くなるテーパ形状
    とされていることを特徴とする請求項14記載の金型装
    置。
  23. 【請求項23】 上記スタンパは、上記キャビティとの
    対向面が、中心から外周にかけて厚みが薄くなるテーパ
    形状とされていることを特徴とする請求項14記載の金
    型装置。
  24. 【請求項24】 上記上型には導光路が備えられてお
    り、上記光照射手段は、上記導光路を介してキャビティ
    内を照射することを特徴とする請求項14記載の金型装
    置。
  25. 【請求項25】 基板が載置され、上記上型が、最終的
    に接着層となる第2の感光性樹脂を介して突き合わされ
    る他の下型と、 上記下型及び上記他の下型が配設されており、上記下型
    及び上記他の下型を、上記上型に対して移動自在とする
    ステージとを有することを特徴とする請求項14記載の
    金型装置。
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