JP2003228891A - 光学記録媒体の製造方法 - Google Patents

光学記録媒体の製造方法

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JP2003228891A
JP2003228891A JP2002021644A JP2002021644A JP2003228891A JP 2003228891 A JP2003228891 A JP 2003228891A JP 2002021644 A JP2002021644 A JP 2002021644A JP 2002021644 A JP2002021644 A JP 2002021644A JP 2003228891 A JP2003228891 A JP 2003228891A
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stamper
layer
intermediate layer
medium substrate
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Eijiro Kikuno
英二郎 菊野
Yuji Akiyama
雄治 秋山
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Sony Music Solutions Inc
Sony Corp
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Sony Corp
Sony Disc Technology Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2層以上の光学記録層を有する光学記録媒体の
製造方法において、ディスク基板の外周隆起やバリなど
に起因して発生する中間層の厚みムラや気泡などの問題
を解決することができる光学記録媒体の製造方法を提供
する。 【解決手段】中心にセンタホールCHを有する略円盤形
状の媒体基板10を形成し、その凹凸形状形成面上に第
1光学記録層11を形成し、その上層に中間層12を形
成する。次に、中心にセンタホールを有する略円盤形状
であって、一方の面に凹凸形状を有するスタンパ21を
中間層に貼り合わせ、剥離して、中間層12の表面に凹
凸形状を転写する。ここで、媒体基板10の外周径より
小さな外周径および媒体基板10のセンタホールCHの
内周径より大きな内周径を有するスタンパ21、あるい
は、媒体基板の外周径と異なる外周径および媒体基板の
センタホールの内周径と異なる内周径を有する樹脂製ス
タンパを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学記録媒体(以
下光ディスクとも言う)の製造方法に関し、特に光学記
録層を複数層有する光学記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報記録の分野においては、光学
情報記録方式に関する研究が各所で進められている。こ
の光学情報記録方式は、非接触で記録・再生が行えるこ
と、再生専用型、追記型、書換可能型のそれぞれのメモ
リ形態に対応できるなどの数々の利点を有し、安価な大
容量ファイルの実現を可能とする方式として産業用から
民生用まで幅広い用途が考えられている。
【0003】上記の各種光学情報記録方式用の光学記録
媒体(以下、光ディスクともいう)の大容量化は、主
に、光学情報記録方式に用いる光源となるレーザ光の短
波長化と、高開口のレンズを採用することにより、焦点
面でのスポットサイズを小さくすることで達成してき
た。
【0004】例えば、CD(コンパクトディスク)で
は、レーザ光波長が780nm、レンズの開口率(N
A)が0.45であり、650MBの容量であったが、
DVD−ROM(デジタル多用途ディスク−再生専用メ
モリ)では、レーザ光波長が650nm、NAが0.6
であり、4.7GBの容量となっている。さらに、次世
代の光ディスクシステムにおいては、光学記録層上に例
えば100μm程度の薄い光透過性の保護膜(カバー
層)が形成された光ディスクを用いて、レーザ光波長を
450nm以下、NAを0.78以上とすることで22
GB以上の大容量化が可能である。
【0005】ところで、近年、このような光ディスクの
大記憶容量化に対する要求が高まってきており、これに
対応するべく、例えば、特開平11−136432号公
報などに2層あるいはそれ以上の層の光学記録層を設け
た光ディスクが提案されている。図12(a)は、上記
の2層の光学記録層を設けた光ディスクの光の照射の様
子を示す模式斜視図である。光ディスクDCは、中心部
にセンタホールCHが開口された略円盤形状をしてお
り、ドライブ方向DRに回転駆動される。情報を記録ま
たは再生するときには、光ディスクDC中の光学記録層
に対して、例えば開口数が0.8以上の対物レンズOL
により、青〜青紫色の領域のレーザ光などの光LTが照
射される。
【0006】図12(b)は模式断面図であり、図12
(c)は図12(b)の模式断面図の要部を拡大した断
面図である。厚さが約1.1mmのポリカーボネートな
どからなるディスク基板10の一方の表面に、凹部10
dが設けられている。この凹部10dを含む凹凸に沿っ
て第1光学記録積層体11が形成されている。第1光学
記録層11は、上層側から例えば誘電体膜、相変化膜な
どの記録膜、誘電体膜および反射膜などがこの順番で積
層された構成であり、層構成や層数は、記録材料の種類
や設計によって異なる。第1光学記録層11の上層に中
間層12が形成されており、その上層に第2光学記録層
13が形成されている。第2光学記録層13は、上層側
から例えば誘電体膜、相変化膜など記録膜、誘電体膜お
よび半透過性の反射膜などがこの順番で積層された構成
であり、層構成や層数は、記録材料の種類や設計によっ
て異なる。第2光学記録層13の上層に、例えば0.1
mmの膜厚の光透過性の保護層14が形成されている。
例えば、中間層12の表面に凹部12dが設けられてお
り、この凹部を含む凹凸に沿って第2光学記録積層体1
3が凹凸形状に形成されている。
【0007】上記の光ディスクを記録あるいは再生する
場合には、対物レンズOLにより、レーザ光などの光L
Tを光透過性の保護層14側から第1光学記録層11あ
るいは第2光学記録層13に合焦するように照射する。
対物レンズOLの光ディスクからの距離を調整して第1
光学記録層11と第2光学記録層13のいずれかに焦点
を合わせるかにより、第1光学記録層11と第2光学記
録層13のいずれかを選択的に記録または再生する。上
記の構成で、第2光学記録層13は半透過性であり、光
LTを第1光学記録層11に照射する場合には第2光学
記録層13を透過させて行う。光ディスクの再生時にお
いては、第1および第2光学記録層(11、13)のい
ずれかで反射された戻り光が受光素子で受光され、信号
処理回路により所定の信号を生成して、再生信号が取り
出される。
【0008】上記のような光ディスクにおいて、第1光
学記録層11および第2光学記録層13は、それぞれ、
ディスク基板10の表面に形成された凹部10dや、中
間層12の表面に形成された凹部12dに起因した凹凸
形状を有している。例えば、この凹部を含む凹凸形状に
よりトラック領域が区分されている。上記の凹部により
区分されたトラック領域はランドおよびグルーブと呼ば
れ、ランドとグルーブの両者に情報を記録するランド・
グルーブ記録方式を適用することで大容量化が可能であ
る。また、ランドとグルーブのいずれか一方のみを記録
領域とすることも可能である。
【0009】また、上記のディスク基板10や、保護層
14または中間層12の凹部に起因する凹凸形状を、記
録データに対応する長さを有するピットとして、光学記
録膜をアルミニウム膜などの反射膜で構成することによ
り、再生専用(ROM)型の光ディスクとすることもで
きる。
【0010】上記の2層の光学記録層を有する光ディス
クの製造方法としては、例えば、射出成形により片面に
凹凸形状(あるいはピットパターン)を形成したディス
ク基板10を作成し、その上層に第1光学記録層11を
形成し、さらに、中間層となる樹脂をスピン塗布などで
供給し、図13に示すように、凸部21pを含む凹凸形
状を有するニッケルなどの金属スタンパ21を圧力PR
により中間層12に押し当てた状態で硬化させ、中間層
12の表面に凹凸形状(あるいはピットパターン)を転
写する。以降は、凹部12dを含む中間層の凹凸形成面
上に第2光学記録層13を形成し、その上層に保護層1
4を形成する。
【0011】上記の方法において、金属スタンパの代わ
りに、ゼオネックスなどの樹脂を用いた樹脂スタンパを
用いる方法も知られている。この方法においては、図1
4は上記の工程を示す断面図であり、図13と同様に、
凸部22pを含む凹凸形状を有する樹脂スタンパ22を
圧力PRにより中間層12に押し当てた状態で硬化さ
せ、中間層12の表面に凹凸形状(あるいはピットパタ
ーン)を転写する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、射出成
形によりディスク基板を形成すると、内周部や外周部の
信号面にバリ(突起)が発生したり、あるいは、射出成
形時の樹脂が上下金型と接するために内周部や中周部よ
り速く冷却され、収縮が十分に行われないために、外周
隆起と呼ばれるようなディスク基板が盛り上がって厚く
なる部分がディスク基板の外周部に発生し、これに起因
して、以下の不都合が発生する。
【0013】図15は上記の金属スタンパを用いる方法
において発生する不都合を説明する模式断面図である。
ディスク基板10の外周側表面には、上記のように外周
隆起P10が発生し、内周側表面にはバリB10が発生して
いる。このようなディスク基板10の凹凸形状形成面上
に第1光学記録層11が形成され、その上層に例えば中
間層となる樹脂をスピン塗布などで供給し、ニッケルな
どの金属スタンパ21を凹凸形状形成面21s側から圧
力PRにより中間層12となる樹脂に押し当てたとき、
スタンパ21がディスク基板10の外周隆起P10やバリ
10と干渉して十分に樹脂に押し当てられず、中間層1
2に厚みムラが発生したり、中間層12中に気泡12a
が発生したりしてしまう。
【0014】また、図15は上記の樹脂スタンパを用い
る方法において発生する不都合を説明する模式断面図で
ある。ディスク基板10の外周側表面には、上記のよう
に外周隆起P10が発生し、内周側表面にはバリB10が発
生しており、一方、同様に射出成形により形成される樹
脂スタンパ22の外周側表面にも外周隆起P22が発生
し、内周側表面にはバリB22が発生している。このよう
なディスク基板10の凹凸形状形成面上に第1光学記録
層11が形成され、その上層に例えば中間層となる樹脂
をスピン塗布などで供給し、上記の樹脂スタンパ22を
凹凸形状形成面22s側から中間層12となる樹脂に押
し当てようとすると、樹脂スタンパ22とディスク基板
10が同じ大きさで形成されているために、ディスク基
板10の外周隆起P10と樹脂スタンパ22の外周隆起P
22が干渉し、また、ディスク基板10のバリB10と樹脂
スタンパ22のバリB22が干渉してしまう。この結果、
樹脂スタンパ22が十分に樹脂に押し当てられず、中間
層12に厚みムラが発生したり、中間層12中に気泡1
2aが発生したりしてしまう。さらに、上記のようにス
ピン塗布により中間層となる樹脂を供給する場合、異物
が混入しても通常はスピンさせることで外部に排出され
るが、上記のようにディスク基板10の外周隆起P10
樹脂スタンパ22の外周隆起P22が干渉していることに
より異物が閉じ込められ、外部に排出されなくなってし
まうという問題も発生する。
【0015】本発明は上記の状況に鑑みてなされたもの
であり、従って本発明の目的は、2層以上の光学記録層
を有する光学記録媒体の製造方法において、ディスク基
板の外周隆起やバリなどに起因して発生する中間層の厚
みムラや気泡などの問題を解決することができる光学記
録媒体の製造方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の光学記録媒体の製造方法は、少なくとも
2層の光学記録層を有する光学記録媒体の製造方法であ
って、中心にセンタホールを有する略円盤形状であっ
て、一方の面に凹凸形状を有する媒体基板を形成する工
程と、上記媒体基板の凹凸形状形成面上に第1光学記録
層を形成する工程と、上記第1光学記録層の上層に中間
層を形成する工程と、中心にセンタホールを有する略円
盤形状であって、一方の面に凹凸形状を有するスタンパ
を上記中間層に貼り合わせ、剥離して、上記中間層の表
面に当該凹凸形状を転写する工程と、上記中間層の凹凸
形状形成面に第2光学記録層を形成する工程と、上記第
2光学記録層の上層に保護層を形成する工程とを有し、
上記スタンパとして、少なくとも、上記媒体基板の外周
径より小さな外周径または上記媒体基板のセンタホール
の内周径より大きな内周径を有するスタンパを用いる。
【0017】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記スタンパとして、上記媒体基板の外
周径より小さな外周径および上記媒体基板のセンタホー
ルの内周径より大きな内周径を有するスタンパを用い
る。
【0018】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記スタンパとして、金属製スタンパを
用いる。
【0019】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記第1光学記録層の上層に中間層を形
成する工程においては、樹脂フイルムを貼り合わせる。
【0020】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記第1光学記録層を半反射性として形
成し、上記第2光学記録層を全反射性として形成する。
【0021】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、金属製スタンパなどを用いる場合において、少なく
とも、媒体基板の外周径より小さな外周径または上記媒
体基板のセンタホールの内周径より大きな内周径を有す
るスタンパを用いることで、媒体基板の外周側表面に発
生する外周隆起や内周側表面に発生するバリとスタンパ
とが干渉することを防止して、媒体基板の外周隆起やバ
リなどに起因して発生する中間層の厚みムラや気泡など
の問題を解決することができる。
【0022】また、上記の目的を達成するために、本発
明の光学記録媒体の製造方法は、少なくとも2層の光学
記録層を有する光学記録媒体の製造方法であって、中心
にセンタホールを有する略円盤形状であって、一方の面
に凹凸形状を有する媒体基板を形成する工程と、上記媒
体基板の凹凸形状形成面上に第1光学記録層を形成する
工程と、上記第1光学記録層と、中心にセンタホールを
有する略円盤形状であって一方の面に凹凸形状を有する
スタンパの当該凹凸形成面とを、中間層となる材料を介
して貼り合わせる工程と、上記スタンパを剥離して表面
に当該凹凸形状が転写された中間層を形成する工程と、
上記中間層の凹凸形状形成面に第2光学記録層を形成す
る工程と、上記第2光学記録層の上層に保護層を形成す
る工程とを有し、上記スタンパとして、少なくとも、上
記媒体基板の外周径と異なる外周径または上記媒体基板
のセンタホールの内周径と異なる内周径を有する樹脂製
スタンパを用いる。
【0023】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記スタンパとして、少なくとも、上記
媒体基板の外周径より大きな外周径または上記媒体基板
のセンタホールの内周径より小さな内周径を有する樹脂
製スタンパを用いる。
【0024】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記スタンパとして、上記媒体基板の外
周径より大きな外周径および上記媒体基板のセンタホー
ルの内周径より小さな内周径を有するスタンパを用い
る。
【0025】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記第1光学記録層の上層に中間層を形
成する工程においては、樹脂フイルムを貼り合わせる。
【0026】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記第1光学記録層を半反射性として形
成し、上記第2光学記録層を全反射性として形成する。
【0027】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、樹脂製スタンパを用いる場合において、少なくと
も、媒体基板の外周径と異なる外周径または媒体基板の
センタホールの内周径と異なる内周径を有するスタンパ
を用いることで、媒体基板の外周側表面に発生する外周
隆起や内周側表面に発生するバリと、樹脂スタンパの外
周側表面に発生する外周隆起や内周側表面に発生するバ
リとが干渉することを防止して、媒体基板の外周隆起や
バリなどに起因して発生する中間層の厚みムラや気泡な
どの問題を解決することができる。
【0028】また、上記の目的を達成するために、本発
明の光学記録媒体の製造方法は、少なくとも2層の光学
記録層を有する光学記録媒体の製造方法であって、中心
にセンタホールを有する略円盤形状であって、一方の面
に凹凸形状を有する媒体基板を形成する工程と、上記媒
体基板の凹凸形状形成面上に第1光学記録層を形成する
工程と、中心にセンタホールを有する略円盤形状であっ
て、一方の面に凹凸形状を有するスタンパの当該凹凸形
状形成面上に第2光学記録層を形成する工程と、上記第
1光学記録層と、上記第2光学記録層とを、中間層とな
る材料を介して貼り合わせる工程と、上記スタンパと上
記第2光学記録層の界面で剥離して、表面に当該凹凸形
状が転写された中間層を形成するとともに、当該中間層
の上層に第2光学記録層を転写する工程と、上記第2光
学記録層の上層に保護層を形成する工程とを有し、上記
スタンパとして、少なくとも、上記媒体基板の外周径と
異なる外周径または上記媒体基板のセンタホールの内周
径と異なる内周径を有する樹脂製スタンパを用いる。
【0029】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記スタンパとして、少なくとも、上記
媒体基板の外周径より大きな外周径または上記媒体基板
のセンタホールの内周径より小さな内周径を有する樹脂
製スタンパを用いる。
【0030】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記スタンパとして、上記媒体基板の外
周径より大きな外周径および上記媒体基板のセンタホー
ルの内周径より小さな内周径を有するスタンパを用い
る。
【0031】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記第1光学記録層の上層に中間層を形
成する工程においては、樹脂フイルムを貼り合わせる。
【0032】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、好適には、上記第1光学記録層を半反射性として形
成し、上記第2光学記録層を全反射性として形成する。
【0033】上記の本発明の光学記録媒体の製造方法
は、樹脂製スタンパを用いる場合において、少なくと
も、媒体基板の外周径と異なる外周径または媒体基板の
センタホールの内周径と異なる内周径を有するスタンパ
を用いることで、媒体基板の外周側表面に発生する外周
隆起や内周側表面に発生するバリと、樹脂スタンパの外
周側表面に発生する外周隆起や内周側表面に発生するバ
リとが干渉することを防止して、媒体基板の外周隆起や
バリなどに起因して発生する中間層の厚みムラや気泡な
どの問題を解決することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳しく説明する。本実施の形態は、光学
記録媒体(光ディスク)の製造方法に関する。
【0035】第1実施形態 図1(a)は、本実施形態に係る2層の光学記録層を設
けた光ディスクの光の照射の様子を示す模式斜視図であ
る。光ディスクDCは、中心部にセンタホールCHが開
口された略円盤形状をしており、ドライブ方向DRに回
転駆動される。情報を記録または再生するときには、光
ディスクDC中の光学記録層に対して、例えば開口数が
0.8以上の対物レンズOLにより、青〜青紫色の領域
のレーザ光などの光LTが照射される。
【0036】図1(b)は図1(a)中のA−A’にお
ける模式断面図である。厚さが0.3mm以上(例えば
1.1mm)、外周径が120mm、センタホールCH
の内周径が15mmであるポリカーボネートなどからな
るディスク基板10の一方の表面に第1光学記録積層体
11が形成されている。第1光学記録層11は、上層側
から例えば誘電体膜、相変化膜などの記録膜、誘電体膜
および反射膜などがこの順番で積層された構成であり、
層構成や層数は、記録材料の種類や設計によって異な
る。第1光学記録層11の上層に例えば20μm程度の
膜厚の中間層12が形成されており、その上層に第2光
学記録層13が形成されている。第2光学記録層13
は、上層側から例えば誘電体膜、相変化膜など記録膜、
誘電体膜および半透過性の反射膜などがこの順番で積層
された構成であり、層構成や層数は、記録材料の種類や
設計によって異なる。第2光学記録層13の上層に例え
ば0.1mm程度の膜厚の光透過性の保護層14が形成
されている。
【0037】上記のディスク基板10は、射出成形によ
り形成されたものであり、例えば内周部の信号面にバリ
10が発生し、外周部にはディスク基板10の表面に対
する高さHP が10〜30μm程度の外周隆起P10が発
生している。ディスク基板の外周部において、外周隆起
10を避けるため外周端から幅D1(例えば0.5m
m)の部分には中間層12や保護層14などは形成され
ていない。また、第1および第2光学記録層は外周端か
ら幅D2 (例えば1.0mm)分内周側から設けられ、
実際に記録領域として用いられるのは、外周端から幅D
3(例えば1.5mm)分内周側からである。一方、デ
ィスク基板の内周部においては、バリB10を避けるため
内周端から幅D4 の部分には中間層12や保護層14な
どは形成されていない。
【0038】図2は図1(b)の模式断面図の要部を拡
大した断面図である。ディスク基板10の一方の表面
に、凹部10dが設けられており、この凹部10dを含
む凹凸に沿って第1光学記録積層体11が形成されてい
る。また、中間層12の表面にも凹部12dが設けられ
ており、この凹部12dを含む凹凸に沿って第2光学記
録層13が形成されている。さらに、保護層14とし
て、例えば紫外線硬化樹脂などの接着層14aにより光
透過性樹脂フイルム14bが貼り合わせされている。
【0039】上記の光ディスクを記録あるいは再生する
場合には、図1(b)に示すように、対物レンズOLに
よりレーザ光などの光LTを光透過性の保護層14側か
ら第1光学記録層11あるいは第2光学記録層13に合
焦するように照射する。対物レンズOLの光ディスクか
らの距離を調整して第1光学記録層11と第2光学記録
層13のいずれかに焦点を合わせるかにより、第1光学
記録層11と第2光学記録層13のいずれかを選択的に
記録または再生する。上記の構成で、第2光学記録層1
3は半透過性であり、光LTを第1光学記録層11に照
射する場合には第2光学記録層13を透過させて行う。
光ディスクの再生時においては、第1および第2光学記
録層(11、13)のいずれかで反射された戻り光が受
光素子で受光され、信号処理回路により所定の信号を生
成して、再生信号が取り出される。
【0040】上記のような光ディスクにおいて、第1光
学記録層11および第2光学記録層13は、ディスク基
板10の表面に形成された凹部10dあるいは中間層1
2の表面に形成された凹部12dに起因した凹凸形状を
有している。例えば、この凹部(10d,12d)を含
む凹凸形状によりトラック領域が区分されている。上記
の凹部(10d,12d)により区分されたトラック領
域はランドおよびグルーブと呼ばれ、ランドとグルーブ
の両者に情報を記録するランド・グルーブ記録方式を適
用することで大容量化が可能である。また、ランドとグ
ルーブのいずれか一方のみを記録領域とすることも可能
である。
【0041】また、上記のディスク基板10および中間
層12の凹部(10d,12d)に起因する凹凸形状を
記録データに対応する長さを有するピットとして、光学
記録膜をアルミニウム膜などの反射膜で構成することに
より、再生専用(ROM)型の光ディスクとすることも
できる。
【0042】次に、上記の2層の光学記録層を有する光
ディスクの製造方法について説明する。まず、従来より
知られている所定の方法によって、ディスク基板に転写
するための反転したパターンである凸部20pを含む凹
凸パターンを表面に有するディスク基板用スタンパ20
を作成する。次に、図3(a)に示すように、上記のデ
ィスク基板用スタンパ20を金型(MD1,MD2)か
らなるキャビティ内に、ディスク基板用スタンパ20の
凸部形成面20p’がキャビティ内側を臨むように設置
して固定し、射出成形用金型を構成する。上記の射出成
形用金型のキャビティ内に、例えば溶融状態のポリカー
ボネートなどの樹脂10’を金型の注入口MSから射出
することで、図3(b)に示すように、ディスク基板用
スタンパ20上にディスク基板10を形成する。ここ
で、ディスク基板10の表面には、ディスク基板用スタ
ンパ20の凸部20pに対応する位置に、凹部(溝)1
0dが形成される。
【0043】上記の射出成形金型から離型することで、
図4(a)に示すような表面にグルーブパターンあるい
はピットパターンとなる凹部10dを含む凹凸パターン
が形成されたディスク基板10が得られる。次に、図4
(b)に示すように、ディスク基板10の表面に空気や
窒素ガスなどのガスを吹き付けてダストを除去した後、
例えばスパッタリング法などにより、反射膜、誘電体
膜、記録膜、誘電体膜の積層体を有する第1光学記録膜
11をこの成膜順序で成膜する。上記の記録膜は、例え
ば、相変化型の光学記録膜、光磁気記録膜あるいは有機
色素を含む記録膜を用いることができる。あるいは、R
OM型光ディスクの場合には、光学記録膜をアルミニウ
ム膜などの反射膜により形成する。
【0044】次に、図4(c)に示すように、第1光学
記録層11の上層に、例えば膜厚が20μm程度のドラ
イフォトポリマと呼ばれる感光性の樹脂シートを貼り合
わせ、中間層12を形成する。
【0045】次に、図5(a)に示すように、上記のデ
ィスク基板用スタンパ20を同様にして形成した凸部2
1pを含む凹凸パターンを有するニッケルなどの金属か
らなる中間層用スタンパ21を、凹凸パターン側から中
間層12の上面に圧力PRにより圧着して、中間層12
の表面に、グルーブパターンあるいはピットパターンと
なる凹部12dを含む凹凸パターンを転写する。
【0046】例えば、中間層用スタンパ21をステージ
上に凹凸形成面を上面にしてセットし、芯合わせ用抑え
治具により電磁的にあるいは真空吸着などにより保持
し、中間層12となるドライフォトポリマを貼り合わせ
たディスク基板10を中間層用スタンパ21に圧着す
る。第1光学記録層11と中間層用スタンパ21の芯合
わせは、例えば、ディスク基板および中間層用スタンパ
21のセンタホールと芯合わせ用治具とによる機械的精
度によって、あるいは、CCDカメラにより第1光学記
録層11と中間層用スタンパ21をモニターしてそれぞ
れの相対的位置ずれを補正する機構などを用いて、偏芯
量を規定値に収めるように行う。
【0047】上記のように中間層用スタンパ21を中間
層12に圧着した状態で、ディスク基板10と第1光学
記録層11越しに紫外線を照射して中間層12を硬化さ
せる。次に、図5(b)に示すように、上記の中間層用
スタンパ21から離型することで、表面にグルーブパタ
ーンあるいはピットパターンとなる凹部12dを含む凹
凸パターンが形成された中間層12が得られる。
【0048】図6は、上記の中間層用スタンパ21によ
り中間層12の表面に凹凸パターンを転写する工程を示
す模式図であり、ディスク基板10の第1光学記録層1
1上に設けられた中間層12に、中間層用スタンパ21
を凹凸パターン21s側から圧着する工程を示す。ここ
で、中間層用スタンパ21として、ディスク基板10の
外周径より幅DOU T 分小さな外周径、および、ディスク
基板10のセンタホールCHの内周径より幅DIN分大き
な内周径を有する中間層用スタンパ21を用いる。例え
ば、中間層用スタンパ21の外周径を119mm、セン
タホールの内周径を16mmとする。上記の大きさの中
間層用スタンパ21を用いることにより、ディスク基板
10の外周側表面に発生する外周隆起P10や内周側表面
に発生するバリB10と、中間層用スタンパ21とが干渉
することを防止することができ、この結果、ディスク基
板10の外周隆起P10やバリB10などに起因して発生す
る中間層の厚みムラや気泡などの問題を解決することが
できる。
【0049】次に、図7(a)に示すように、中間層1
2の表面に空気や窒素ガスなどのガスを吹き付けてダス
トを除去した後、例えばスパッタリング法などにより、
半透過性の反射膜、誘電体膜、記録膜、誘電体膜の積層
体を有する第2光学記録膜13をこの成膜順序で成膜す
る。上記の記録膜は、例えば、相変化型の光学記録膜、
光磁気記録膜あるいは有機色素を含む記録膜を用いるこ
とができる。あるいは、ROM型光ディスクの場合に
は、光学記録膜をアルミニウム膜などからなる半透過性
の反射膜により形成する。
【0050】次に、図7(b)に示すように、第2光学
記録膜13上に紫外線硬化樹脂などの接着層14aを塗
布などにより供給し、その上層に光透過性樹脂フイルム
14bを配置する。この状態で回転させるスピンコート
の手法により、第2光学記録膜13と光透過性樹脂フイ
ルム14の間隙に均一な膜厚となるように紫外線硬化樹
脂を行き渡らせ、必要に応じて上面から押圧しながら紫
外線を照射して接着層14aを硬化せしめ、接着層14
aと光透過性樹脂フイルム14bからなる光透過性の保
護層14を形成する。保護層14としては、接着層14
aと光透過性樹脂フイルム14bを合わせて、例えば
0.1mm程度の膜厚となるように形成する。以上で、
図1に示す構成の2層の光学記録層を設けた光ディスク
を製造することができる。
【0051】上記の本実施形態に係る2層の光学記録層
を有する光ディスクの製造方法によれば、上記のように
ディスク基板10の外周径より幅DOUT 分小さな外周
径、および、ディスク基板10のセンタホールCHの内
周径より幅DIN分大きな内周径を有する中間層用スタン
パ21を用いることにより、ディスク基板10の外周側
表面に発生する外周隆起P10や内周側表面に発生するバ
リB10と、中間層用スタンパ21とが干渉することを防
止することができ、この結果、ディスク基板10の外周
隆起P10やバリB10などに起因して発生する中間層の厚
みムラや気泡などの問題を解決することができる。
【0052】第2実施形態 本実施形態に係る光ディスクは、実質的に第1実施形態
に係る光ディスクと同様の構成であり、第1実施形態と
は製造方法が一部異なっている。
【0053】即ち、本実施形態に係る光ディスクの製造
方法においては、図8(a)に示すように、中間層12
の表面にグルーブパターンあるいはピットパターンとな
る凹部12dを含む凹凸パターンを転写するために、ニ
ッケルなどの金属からなる中間層用スタンパの代わり
に、アモルファスポリオレフィンからなる樹脂製スタン
パ22を用いる。接着剤材料との密着力が弱い樹脂スタ
ンパ材料としては、日本ゼオン社製のセオネックス樹脂
あるいはゼオノア樹脂が好適である。上記のように樹脂
製スタンパ22を中間層12に圧着した状態で、樹脂製
スタンパ22を介して紫外線を照射して中間層12を硬
化させる。
【0054】図8(b)は、上記の樹脂製スタンパ22
により中間層12の表面に凹凸パターンを転写する工程
を示す模式図であり、ディスク基板10の第1光学記録
層11上に設けられた中間層12に、樹脂製スタンパ2
2を凹凸パターン22s側から圧着する工程を示す。樹
脂製スタンパ22は、ディスク基板10と同様に射出成
形で形成されたものであり、外周側表面に外周隆起P22
が発生し、内周側表面にはバリB22が発生する。ここ
で、樹脂製スタンパ22として、ディスク基板10の外
周径より幅DOUT分大きな外周径、および、ディスク基
板10のセンタホールCHの内周径より幅DIN分小さな
内周径を有する樹脂製スタンパ22を用いる。例えば、
樹脂製スタンパ22の外周径を130mm、センタホー
ルの内周径を10mmとする。上記の大きさの樹脂製ス
タンパ22を用いることにより、ディスク基板10の外
周側表面に発生する外周隆起P10や内周側表面に発生す
るバリB10と、樹脂製スタンパ22の外周側表面に発生
する外周隆起P22や内周側表面に発生するバリB22とが
干渉することを防止することができ、この結果、これら
の外周隆起やバリなどに起因して発生する中間層の厚み
ムラや気泡などの問題を解決することができる。
【0055】上記の工程での第1光学記録層11と樹脂
製スタンパ22の芯合わせは、第1実施形態と同様に行
うことができる。また、上記の中間層12の表面にグル
ーブパターンあるいはピットパターンとなる凹部12d
を含む凹凸パターンを転写する工程以降の工程も、第1
実施形態と同様に行うことができる。
【0056】第3実施形態 本実施形態に係る光ディスクは、実質的に第1実施形態
に係る光ディスクと同様の構成であり、第1実施形態と
は製造方法が一部異なっている。
【0057】即ち、図4(c)に示すようなドライフォ
トポリマからなる中間層12の形成工程までは第1実施
形態と同様に行う。一方、図9(a)に示すように、中
間層12の表面にグルーブパターンあるいはピットパタ
ーンとなる凹部12dを含む凹凸パターンを転写するた
めのスタンパとして、アクリル樹脂からなる樹脂製スタ
ンパ23を射出成形により形成し、その凹凸パターン上
に第2光学記録層13を形成する。
【0058】次に、図9(b)に示すように、上記の樹
脂製スタンパ23を、第2光学記録層13側から中間層
12の上面に圧着して、図10(a)に示すように、中
間層12の表面にグルーブパターンあるいはピットパタ
ーンとなる凹部12dを含む凹凸パターンを転写する。
上記のように第2光学記録層13を形成した樹脂製スタ
ンパ23を中間層12に圧着した状態で、樹脂製スタン
パ23と第2光学記録層13越しに紫外線を照射して中
間層12を硬化させる。次に、図10(b)に示すよう
に、上記の樹脂製スタンパ23と第2光学記録層13の
界面で剥離することで、表面に凹凸パターンが転写され
た中間層12を形成するとともに、この中間層12の上
層に第2光学記録層13を転写する。上記の樹脂製スタ
ンパ23を構成するアクリル樹脂は、反射膜などとの密
着性が弱いため、凹凸パターンを転写しながら、同時に
第2光学記録層を転写することができる。
【0059】図11は、上記の樹脂製スタンパ23によ
り中間層12の表面に凹凸パターンおよび第2光学記録
層13を転写する工程を示す模式図であり、ディスク基
板10の第1光学記録層11上に設けられた中間層12
に、第2光学記録層13が形成された樹脂製スタンパ2
3を、第2光学記録層13側から圧着する工程を示す。
樹脂製スタンパ23は、ディスク基板10と同様に射出
成形で形成されたものであり、外周側表面に外周隆起P
23が発生し、内周側表面にはバリB23が発生する。ここ
で、樹脂製スタンパ23として、ディスク基板10の外
周径より幅DOUT分大きな外周径、および、ディスク基
板10のセンタホールCHの内周径より幅DIN分小さな
内周径を有する樹脂製スタンパ23を用いる。例えば、
樹脂製スタンパ23の外周径を130mm、センタホー
ルの内周径を10mmとする。上記の大きさの樹脂製ス
タンパ23を用いることにより、ディスク基板10の外
周側表面に発生する外周隆起P10や内周側表面に発生す
るバリB10と、樹脂製スタンパ23の外周側表面に発生
する外周隆起P23や内周側表面に発生するバリB23とが
干渉することを防止することができ、この結果、これら
の外周隆起やバリなどに起因して発生する中間層の厚み
ムラや気泡などの問題を解決することができる。
【0060】上記の工程での第1光学記録層11と樹脂
製スタンパ23の芯合わせは、第1実施形態と同様に行
うことができる。また、上記の中間層12の表面にグル
ーブパターンあるいはピットパターンとなる凹部12d
を含む凹凸パターンを転写し同時に第2光学記録層を転
写する工程以降の工程としては、第1実施形態と同様に
保護層を形成する。
【0061】本発明は、上記の実施の形態に限定されな
い。例えば、第1実施形態において中間層用スタンパは
内周径がディスク基板より大きく、かつ、外周径がディ
スク基板より小さい大きさとなっているが、いずれか一
方のみ、例えば内周径が従来と同様で、外周径がディス
ク基板より小さい大きさとなっている中間層用スタンパ
を用いることもできる。さらに、第2および第3実施形
態において樹脂製スタンパは内周径および外周径がとも
にディスク基板と異なる大きさとなっているが、いずれ
か一方のみが異なる樹脂製スタンパを用いることもでき
る。特に、樹脂製スタンパの内周径はディスク基板と同
じであるが、樹脂製スタンパの内周側にバリが発生する
部分を段差状の切り欠け形状とすることで、バリが発生
してもディスク基板のバリと干渉しにくくすることがで
きる。
【0062】また、光学記録膜の層構成は、実施形態で
説明した構成に限らず、記録膜の材料などに応じて種々
の構造とすることができる。光学記録膜は3層以上とし
てもよい。また、相変化型の光学記録媒体の他、光磁気
記録媒体や、有機色素材料を用いた光ディスク媒体にも
適用可能であり、これらの記録層の成膜方法は、スパッ
タリングの他、蒸着法やスピンコート法を用いることも
可能である。また、情報ピットとなる凹凸形状上にアル
ミニウムなどの反射膜を設けたROM型光ディスクにも
適用できる。その他、本発明の要旨を変更しない範囲で
種々の変更をすることができる。
【0063】
【発明の効果】本発明の光学記録媒体の製造方法によれ
ば、2層以上の光学記録層を有する光学記録媒体の製造
するときに、ディスク基板の外周隆起やバリなどに起因
して発生する中間層の厚みムラや気泡などの問題を解決
して、光学記録媒体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の第1実施形態に係る光デ
ィスクの光の照射の様子を示す模式斜視図であり、図1
(b)は模式断面図である。
【図2】図2は図1(b)の模式断面図の要部を拡大し
た断面図である。
【図3】図3は第1実施形態に係る光ディスクの製造方
法の製造工程におけるディスク基板の射出成形工程を示
す(a)模式図および(b)断面図である。
【図4】図4(a)〜(c)は図3の続きの工程を示す
断面図である。
【図5】図5(a)および(b)は図4の続きの工程を
示す断面図である。
【図6】図6は第1実施形態において中間層用スタンパ
により中間層の表面に凹凸パターンを転写する工程を示
す模式図である。
【図7】図7(a)および(b)は図5の続きの工程を
示す断面図である。
【図8】図8(a)は第2実施形態に係る光ディスクの
製造方法の製造工程を示す断面図であり、図8(b)は
樹脂製スタンパにより中間層の表面に凹凸パターンを転
写する工程を示す模式図である。
【図9】図9(a)および(b)は第3実施形態に係る
光ディスクの製造方法の製造工程を示す断面図である。
【図10】図10(a)および(b)は図9の続きの工
程を示す断面図である。
【図11】図11は樹脂製スタンパにより中間層の表面
に凹凸パターンを転写する工程を示す模式図である。
【図12】図12(a)は第1従来例に係る光ディスク
の光の照射の様子を示す模式斜視図であり、図12
(b)は模式断面図であり、図12(c)は図12
(b)の模式断面図の要部を拡大した断面図である。
【図13】図13は第1従来例に係る光ディスクの製造
方法の製造工程を示す断面図である。
【図14】図14は第2従来例に係る光ディスクの製造
方法の製造工程を示す断面図である。
【図15】図15は第1従来例に係る光ディスクの製造
方法の問題点を示す模式図である。
【図16】図16は第2従来例に係る光ディスクの製造
方法の問題点を示す模式図である。
【符号の説明】
10…ディスク基板、10d…凹部、11…第1光学記
録層、12…中間層、12d…凹部、13…第2光学記
録層、14…保護層、14a…接着層、14b…光透過
性樹脂フイルム、14d…凹部、20…スタンパ、20
p…凸部、20p’…凸部形成面、21…中間層用スタ
ンパ、21p…凸部、21s…凹凸パターン形成面、2
2…樹脂製スタンパ、22p…凸部、22s…凹凸パタ
ーン形成面、23…樹脂製スタンパ、23p…凸部、2
3s…凹凸パターン形成面、P10,P22,P23…外周隆
起、B10,B22,B23…バリ、CH…センタホール、D
C…光ディスク、DR…ドライブ方向、LT…光、MD
1,MD2…金型、MS…注入口、OL…対物レンズ。
フロントページの続き (72)発明者 秋山 雄治 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D121 AA01 AA02 AA03 AA04 CA05 CA06 JJ08

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2層の光学記録層を有する光学
    記録媒体の製造方法であって、 中心にセンタホールを有する略円盤形状であって、一方
    の面に凹凸形状を有する媒体基板を形成する工程と、 上記媒体基板の凹凸形状形成面上に第1光学記録層を形
    成する工程と、 上記第1光学記録層の上層に中間層を形成する工程と、 中心にセンタホールを有する略円盤形状であって、一方
    の面に凹凸形状を有するスタンパを上記中間層に貼り合
    わせ、剥離して、上記中間層の表面に当該凹凸形状を転
    写する工程と、 上記中間層の凹凸形状形成面に第2光学記録層を形成す
    る工程と、 上記第2光学記録層の上層に保護層を形成する工程とを
    有し、 上記スタンパとして、少なくとも、上記媒体基板の外周
    径より小さな外周径または上記媒体基板のセンタホール
    の内周径より大きな内周径を有するスタンパを用いる光
    学記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】上記スタンパとして、上記媒体基板の外周
    径より小さな外周径および上記媒体基板のセンタホール
    の内周径より大きな内周径を有するスタンパを用いる請
    求項1に記載の光学記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】上記スタンパとして、金属製スタンパを用
    いる請求項1に記載の光学記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】上記第1光学記録層の上層に中間層を形成
    する工程においては、樹脂フイルムを貼り合わせる請求
    項1に記載の光学記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】上記第1光学記録層を半反射性として形成
    し、上記第2光学記録層を全反射性として形成する請求
    項1に記載の光学記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】少なくとも2層の光学記録層を有する光学
    記録媒体の製造方法であって、 中心にセンタホールを有する略円盤形状であって、一方
    の面に凹凸形状を有する媒体基板を形成する工程と、 上記媒体基板の凹凸形状形成面上に第1光学記録層を形
    成する工程と、 上記第1光学記録層と、中心にセンタホールを有する略
    円盤形状であって一方の面に凹凸形状を有するスタンパ
    の当該凹凸形成面とを、中間層となる材料を介して貼り
    合わせる工程と、 上記スタンパを剥離して表面に当該凹凸形状が転写され
    た中間層を形成する工程と、 上記中間層の凹凸形状形成面に第2光学記録層を形成す
    る工程と、 上記第2光学記録層の上層に保護層を形成する工程とを
    有し、 上記スタンパとして、少なくとも、上記媒体基板の外周
    径と異なる外周径または上記媒体基板のセンタホールの
    内周径と異なる内周径を有する樹脂製スタンパを用いる
    光学記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】上記スタンパとして、少なくとも、上記媒
    体基板の外周径より大きな外周径または上記媒体基板の
    センタホールの内周径より小さな内周径を有する樹脂製
    スタンパを用いる請求項6に記載の光学記録媒体の製造
    方法。
  8. 【請求項8】上記スタンパとして、上記媒体基板の外周
    径より大きな外周径および上記媒体基板のセンタホール
    の内周径より小さな内周径を有するスタンパを用いる請
    求項6に記載の光学記録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】上記第1光学記録層の上層に中間層を形成
    する工程においては、樹脂フイルムを貼り合わせる請求
    項6に記載の光学記録媒体の製造方法。
  10. 【請求項10】上記第1光学記録層を半反射性として形
    成し、上記第2光学記録層を全反射性として形成する請
    求項6に記載の光学記録媒体の製造方法。
  11. 【請求項11】少なくとも2層の光学記録層を有する光
    学記録媒体の製造方法であって、 中心にセンタホールを有する略円盤形状であって、一方
    の面に凹凸形状を有する媒体基板を形成する工程と、 上記媒体基板の凹凸形状形成面上に第1光学記録層を形
    成する工程と、 中心にセンタホールを有する略円盤形状であって、一方
    の面に凹凸形状を有するスタンパの当該凹凸形状形成面
    上に第2光学記録層を形成する工程と、 上記第1光学記録層と、上記第2光学記録層とを、中間
    層となる材料を介して貼り合わせる工程と、 上記スタンパと上記第2光学記録層の界面で剥離して、
    表面に当該凹凸形状が転写された中間層を形成するとと
    もに、当該中間層の上層に第2光学記録層を転写する工
    程と、 上記第2光学記録層の上層に保護層を形成する工程とを
    有し、 上記スタンパとして、少なくとも、上記媒体基板の外周
    径と異なる外周径または上記媒体基板のセンタホールの
    内周径と異なる内周径を有する樹脂製スタンパを用いる
    光学記録媒体の製造方法。
  12. 【請求項12】上記スタンパとして、少なくとも、上記
    媒体基板の外周径より大きな外周径または上記媒体基板
    のセンタホールの内周径より小さな内周径を有する樹脂
    製スタンパを用いる請求項11に記載の光学記録媒体の
    製造方法。
  13. 【請求項13】上記スタンパとして、上記媒体基板の外
    周径より大きな外周径および上記媒体基板のセンタホー
    ルの内周径より小さな内周径を有するスタンパを用いる
    請求項11に記載の光学記録媒体の製造方法。
  14. 【請求項14】上記第1光学記録層の上層に中間層を形
    成する工程においては、樹脂フイルムを貼り合わせる請
    求項11に記載の光学記録媒体の製造方法。
  15. 【請求項15】上記第1光学記録層を半反射性として形
    成し、上記第2光学記録層を全反射性として形成する請
    求項11に記載の光学記録媒体の製造方法。
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