JP2782244B2 - 新規なビタミンd▲下2▼フッ素誘導体 - Google Patents

新規なビタミンd▲下2▼フッ素誘導体

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JP2782244B2
JP2782244B2 JP1206486A JP20648689A JP2782244B2 JP 2782244 B2 JP2782244 B2 JP 2782244B2 JP 1206486 A JP1206486 A JP 1206486A JP 20648689 A JP20648689 A JP 20648689A JP 2782244 B2 JP2782244 B2 JP 2782244B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ビタミンD様の生理活性を有し医薬として
有用な新規ビタミンD2フッ素誘導体とその製造方法に関
する。更に詳しくは、本発明により提供されるビタミン
D2フッ素誘導体は、下記一般式(I) 〔式中、Rは水素原子又は水酸基を示す。〕 で表される。
式(I)の化合物は、一般式(II) 〔式中、R1は水素原子、水酸基又はアシルオキシ基を示
し、R2及びR3は同一又は異なってそれぞれ水素原子又は
水酸基の保護基を示す。〕 で表されるプロビタミンD2フッ素誘導体に紫外線を照射
して一般式(III) 〔式中、R1、R2及びR3は前記の意味を示す。〕 で表されるプレビタミンD2誘導体とし、続いで熱的に異
性化して一般式(IV) 〔式中、R1、R2及びR3は前記の意味を示す。〕 で表されるビタミンD2誘導体とし、所望により水酸基の
保護基を脱離することにより得ることができる。
上記反応を更に詳しく説明すると、一般式(II)のプ
ロビタミンD2誘導体に紫外線を照射せしめて一般式(II
I)で表されるプレビタミンD2誘導体を製造する段階
で、反応は溶媒中で行うのが適当であり、使用し得る溶
媒の例としてはヘキサン、オクタン等の炭化水素系溶
媒、エーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒
及びメタノール等の低級アルコール類を挙げることがで
きる。反応は約−10℃〜約30℃の範囲内の温度で行うの
が適当であり、またアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で
行うのが好ましい。紫外線の照射時間は光源ランプの強
度と反応規模によって異なり、数十秒乃至数時間の間で
適宜選択される、反応混合物からの一般式(III)で表
される化合物の単離は常法により行うことができ、例え
ば濃縮後、カラムクロマトグラフィー等の手段により行
われるが、単離することなく次の工程に付すこともでき
る。
一般式(III)で表わされる化合物と目的化合物
(I)は熱的な平衡関係にあり、化合物(III)を異性
化することにより化合物(I)が製造される。この異性
化反応は常法により、溶媒中で暗所に放置するか、また
は上記溶媒中で加温することにより行われる。反応時間
は反応規模により数時間乃至数週間の間で適宜選択され
る。溶媒中室温で暗所に放置する方法の場合には数週間
が適当であり、加熱還流する場合には数時間が適当であ
る。この異性化反応は、アルゴン等の不活性ガス雰囲気
下で行うのが好ましい。
反応混合物から目的化合物(I)の単離は、常法によ
り、例えば抽出、カラムクロマトグラフィー、分配クロ
マトグラフィー等により精製することができる。
以上の如くして、本発明の目的化合物(I)が得られ
るが、本方法の実施過程で生成する化合物(III)及び
(IV)のみなざる原料化合物(II)もまた新規化合物で
ある。それ故、これらの化合物も本発明に含まれる。
なお、一般式(II)のR1のアシルオキシ基は、後の反
応で容易に水素原子又は水酸基に変換し得るものが好ま
しく、例えばホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニ
ルオキシ、ブテリルオキシ、ベンゾイルオキシ基などが
挙げられる。
以下に化合物(II)の製造法を示す。
〔上記各式中、Xはアセチル基又はテトラヒドロピラニ
ル基を示し、Yは水素原子又はアセチルオキシ基を表
し、Zはテトラヒドロピラニル基を表し、Rは前記の意
味を有し、Phはフェニル基を示す。〕 先ず、それ自体既知の化合物(V)を出発物質とし、
例えばジャーナル オブ ザ ケミカル ソサイアティ
パーキントランズアクション I(J.C.S.Perkin)19
78,P.727に記載された方法に従い化合物(V)に3−メ
チル−3−(テトラヒドロプラン−2−イルオキシ)ブ
タン−2−オンを反応せしめる。次いで、生成された化
合物(VI)をメチルリチウムと処理することにより該化
合物の24位をメチル化した後、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド等の溶媒中で炭酸カリウムととも
に100〜120℃に加熱することにより、化合物(VII)を
得る。化合物(VII)のフッ素化は、通常、適当な溶媒
中、例えば塩化メチレン中で、三フッ化(ジエチルアミ
ノイオウ)をフッ素化剤として処理して、化合物(VI
I)の24位の炭素原子にフッ素原子を導入して、化合物
(II)を得る。なお、フッ素化は一般的に不活性ガス雰
囲気下にて低温で行われる。
この工程で化合物(II)として、その24位の不斉炭素
原子に由来する2種のエピマーがあるが、いずれも本発
明の化合物である。
また、一般式(I)の1α位への水酸基の導入は、次
の方法によっても可能である。
この工程は、例えば ジャーナル オブ オルガニッ
ク ケミストリー(J.Org.Chem.)1980,45,3253−3258
の記載の方法に従い、化合物(I)の3β位の水酸基を
トシル化し、次いでこのトシル化物の炭酸水素ナトリウ
ムとメタノールでソルボリシスを行い、化合物(IX)と
する。
かくして得られた化合物(IX)のアリル酸化は、例え
ば塩化メチレンなどの適当な溶媒中でtret−ブチルヒド
ロペルオキシドの存在下に二酸化セレンを用いて行われ
る。反応混合物から化合物(X)の1α−ヒドロキシ体
の単離は常法により、例えば抽出、カラムクロマトグラ
フィー等により精製される。次いでこの1α−ヒドロキ
シ化合物(X)を常法により、例えばピリジン等の適当
な溶媒中で、無水酢酸を用いアセチル化を行った後に、
p−トルエンスルホン酸等の酸触媒を用いてソルボリシ
スを行い化合物(I)の1α−アセトキシ体(XI)とす
る。しかる後、化合物(XI)より常法によりアセチル基
を脱離せしめてRが水酸基を示す目的の化合物(I)が
得られる。
次ぎに、本発明を実施例により説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。
実施例1 (a)24−オキソ−3β,25−ジ(2−テトラヒドロピ
ラニルオキシ)−28−ノルエルゴスタ−6,22−ジエンと
4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンとの
1,4環状付加物の製造 ジイソプロピルアミン3.1gを無水テトラヒドロフラン
50mlに溶かした溶液0℃に冷却し、これにアルゴンガス
気流中、ブチルリチウム1.6Mをn−ヘキサン19.4mlに溶
かした溶液を加え30分間撹拌する。この液に3−メチル
−3−テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)ブタン−
2−オン5.31gを滴下し、1時間撹拌する。撹拌後、−7
8℃に冷却し、3β−(2−テトラヒドロピラニルオキ
シ)−22−ノルエルゴスタ−6−エン−22−アールと4
−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンとの1,
4環状付加物14gを無水テトラヒドロフラン20mlに溶かし
た溶液を加え、−78℃で3時間撹拌する。次に、これに
氷酢酸5mlを加え、反応液を室温に戻し、ジエチルエー
テルで反応物を抽出する。抽出液を5%塩酸、飽和炭酸
水素ナトリウム溶液、飽和食塩水の順で洗浄し、有機溶
媒を乾燥した後に減圧下濃縮する。残渣をシリカゲルク
ロマトグラフィー(溶離液、n−ヘキサン:酢酸エチル
=3:1)により精製し、24−オキソ−3β,25−ジ(2−
テトラヒドロピラニルオキシ)−28−ノルエルゴスタ−
6,22−ジエンと4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−
3,5−ジオンとの1,4環状付加物が5.79g得られる。
NMRスペクトル(CDCl3)δ: 7.40(5H,m) 6.80(1H,dd,J=15,8Hz) 6.60(1H,d,J=15Hz) 6.32(2H,q,J=8Hz) 4.86(1H,br.s) 4.50(1H,br.s) 1.20(6H,s) 1.12(3H,d,J=7Hz) 0.98(3H,s) 0.82(3H,s) マススペクトル(m/z):410,310 (b)24−ヒドロキシ−3β,25−ジ(2−テトラヒド
ロピラニルオキシ)−エルゴスタ−5,7,22−トリエンの
製造 24−オキソ−3β,25−ジ(2−テトラヒドロピラニ
ルオキシ)−28−ノルエルゴスタ−6,22−ジエンと4−
フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンとの1,4
環状付加物8.39gを無水テトラヒドロフラン20mlに溶解
し、−78℃に冷却し、メチルリチウム1.2M含むエーテル
溶液41mlを滴下し、−78℃で30分間撹拌する。反応物を
エーテルで抽出し、抽出液を5%塩酸、飽和炭酸水素ナ
トリウム溶液、飽和食塩水の順で洗浄し、乾燥した後に
減圧下濃縮する。残渣をジメチルスルホキシド200mlに
溶解し、無水炭酸カリウム10.4gを加え、120℃で4時間
撹拌する。反応液を室温に戻し、エーテルで反応物を抽
出し、抽出液を飽和食塩水で3回洗浄し、乾燥した後に
減圧下濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー
(溶離液、n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製す
ることにより、24−ヒドロキシ−3β,25−ジ(2−テ
トラヒドロピラニルオキシ)−エルゴスタ−5,7,22−ト
リエン2gが得られる。
UVスペクトル(エタノール):λmax294,281,271,263
(肩)nm NMRスペクトル(CDCl3)δ: 5.56(3H,m) 5.21(1H,m) 4.76(2H,br.s) 1.22(6H,s) 1.18(3H,s) 0.94(3H,s) 0.64(3H,s) マススペクトル(m/z):509,491,426,408 (c)24−フルオロ−3β,25−ジヒドロキシ−エルゴ
スタ−5,7,22−トリエンの製造 24−ヒドロキシ−3β,25−ジ(2−テトラヒドロピ
ラニルオキシ)−エルゴスタ−5,7,22−トリエン9gを塩
化メチレン200mlに溶解し、−78℃に冷却し、アルゴン
ガス気流中ジエチルアミノ三フッ化イオウ3.5mlを滴下
し、同温度で10分間撹拌する。反応混合物に飽和炭酸水
素ナトリウム溶液を加え、塩化メチレンで抽出する。抽
出液を水洗し、乾燥した後に減圧下濃縮する。残渣をメ
タノール50mlに溶解し、p−トルエンスルホン酸ピリジ
ニウム塩80mgを加え、45℃で2時間撹拌する。反応混合
物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を20%炭酸水素ナトリ
ウム溶液、水の順で洗浄し、抽出液を乾燥した後に減圧
下濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶
離液、n−ヘキサン:酢酸エチル=9:1)、次いで分取
用高速液体クロマトグラフィー(溶離液、n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=5:1、流速;3ml/分、カラム;シリカゲ
ル22φ×100mm)により精製すると、24−フルオ−3β,
25−ジヒドロキシ−エルゴスタ−5,7,22−トリエンが40
6mg得られる。
融点:159〜161℃ UVスパクトル(エタノール):λmax293,281,271,263
(肩)nm NMRスペクトル(CDCl3)δ: 5.58(3H,m) 5.39(1H,m) 3.64(1H,br.s) 1.44(3H,d,J=23Hz) 1.22(3H,s) 1.21(3H,s) 1.08(3H,d,J=7Hz) 0.95(3H,s) 0.64(3H,s) マススペクトル(m/z):430,410,392 High−マススペクトル 理論値:430.3247 測定値:430.3230 (d)24−フルオロ−25−ヒドロキシ−ビタミンD2の製
造 24−フルオロ−3β,25−ジヒドロキシ−エルゴスタ
−5,7,22−トルエン450mgをジエチルエーテル200mlに溶
解し、0℃に冷却してアルゴンガスを30分間通じながら
高圧水銀灯の光をバイコールフィルターを通して8分間
照射する。反応液を減圧下濃縮し、残渣を分取用高速液
体クロマトグラフィー(溶離液、n−ヘキサン:酢酸エ
チル=7:1、流速;3ml/分)で分離精製し、24−フルオロ
−25−ヒドロキシ−プレビタンミD2を146mg得る。24−
フルオロ−25−ヒドロキ−プレビタミンD2をエタノール
20mlに溶解し、7日間室温に放置することにより24−フ
ルオロ−25−ヒドロキシ−ビタミンD2138mgを得る。
UVスペクトル(エタノール): λmax:265nm,λmin:228nm NMRスペクトル(CDCl3)δ: 6.24(1H,d,J=13Hz) 6.04(1H,d,J=13Hz) 5.5〜 5.7 (2H,m) 5.21(1H,br.s) 4.82(1H,br.s) 3.96(1H,br.s) 1.43(3H,d,J=23Hz) 1.23(3H,s) 1.21(3H,s) 1.05(3H,d,J=7Hz) 0.59(3H,s) マススペクトル(m/z):430,410,392,136,118 High−マススペクトル 理論値:430.3369 測定値:430.3247 実施例2 (a)24−オキソ−1α,3β−アセトキシ−25−(2−
テトラヒドロピラニルオキシ)−28−ノルエルゴスタ−
6,22−ジエンと4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−
3.5−ジオンとの1,4環状付加物の製造 ジイソプロピルアミン1.0gを無水テトラヒドロフラン
25mlに溶かした溶液を、0℃に冷却し、これにアルゴン
ガス気流中、ブチルリチウム1.6Mをn−ヘキサン65mlに
溶かした溶液を加え30分間撹拌する。この液に3−メチ
ル−3−テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)ブタン
−2−オン1.78gを滴下し、1時間撹拌する。撹拌後、
−78℃に冷却し、1α,3β−ジアセトキシ−22−ノルエ
ルゴスタ−6−エン−22−アールと4−フェニル−1,2,
4−トリアゾリン−3,5−ジオンとの1,4環状付加物14gを
無水テトラヒドロフラン10mlに溶かした溶液を加え、−
78℃で3時間撹拌する。次に、氷酢酸1mlを加え、反応
液を室温に戻し、ジエチルエーテルで反応物を抽出す
る。抽出液を5%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、
飽和食塩水の順で洗浄し、有機溶媒を乾燥した後に減圧
下濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶
離後、n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)により精製す
ることにより、24−オキソ−1α,3β−ジアセトキシ−
25−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−28−ノルエ
ルゴスタ−6,22−ジエンと4−フェニル−1,2,4−トリ
アゾリン−3,5−ジオンとの1,4環状付加物が1,59gが得
られる。
NMRスペクトル(CDCl3)δ: 7.40(5H,m) 6.99(1H,dd,J=15,8Hz) 6.31(1H,m) 5.8〜 6.0 (2H,m) 4.8〜 4.9 (1H,m) 2.05(3H,s) 2.02(3H,s) 1.37(6H,s) 1.10(3H,s) 1.08(3H,d,J=8Hz) 0.71(3H,s) マススペクトル(m/z):598,513,498,453,398 (b)24−ヒドロキシ−1α,3β−ジアセトキシ−25−
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−エルゴスタ−5,
7,22−トリエンの製造 24−オキソ−1α,3β−ジアセトキシ−25−(2−テ
トラヒドロピラニルオキシ)−28−ノルエルゴスタ−6,
22−ジエンと4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5
−ジオンとの1,4環状付加物1,68gを無水テトラヒドロフ
ラン40mlに溶解し、−78℃に冷却し、1.2Mメチルリチウ
ムのエーテル溶液10mlを滴下し、−78℃で30分間撹拌す
る。反応物をエーテルで抽出し、抽出液を5%塩酸、飽
和炭酸水素ナトリウム溶液、飽和食塩水の順で洗浄し、
乾燥した後に減圧下濃縮する。残渣をジメチルスルホキ
シド40mlに溶解し、無水炭酸カリウム2.50gを加え、120
℃で4時間撹拌する。反応液を室温に戻し、エーテルで
反応物を抽出し、抽出液を飽和食塩水で3回洗浄し、乾
燥した後に減圧下濃縮する。残渣を、無水酢酸とピリジ
ンで処理し、通常の後処理後に残渣をシリカゲルクロマ
トグラフィー(溶離後、n−ヘキサン:酢酸エチル=3:
1)で精製すると、24−ヒドロキシ−1α,3β−ジアセ
トキシ−25−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−エ
ルゴスタ−5,7,22−トリエン400mgが得られる。
NMRスペクトル(CDCl3)δ: 6.96(1H,dd,J=15,8Hz) 6.29(1H,m) 5.9〜 6.0 (2H,m) 4.8〜 4.9 (1H,m) 2.03(3H,s) 2.05(3H,s) 1.35(6H,s) 1.25(3H,s) 1.09(3H,s) 1.08(3H,d,J=8Hz) 0.71(3H,s) マススペクトル(m/z):612,527,509,481,467,407 (c)24−フルオロ−1α,3β,25−トリヒドロキシ−
エルゴスタ−5,7,22−トリエンの製造 24−ヒドロキシ−1α,3β−ジアセトキシ−25−(2
−テトラヒドロピラニルオキシ)−エルゴスタ−5,7,22
−トリエン1gを塩化メチレン20mlに溶解し、−78℃に冷
却し、アルゴンガス気流中ジエチルアミノ三フッ化イオ
ウ0.4mlを滴下し、同温度で10分間撹拌する。反応混合
物に飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、塩化メチレン
で抽出する。抽出液を水洗し、抽出液を乾燥後に減圧下
濃縮する。残渣をメタノール50mlに溶解し、p−トルエ
ンスルホン酸ピリジニウム塩10mgを加え、45℃で2時間
撹拌する。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を
10%炭酸ナトリウム溶液、水の順で洗浄し、抽出液を乾
燥した後に減圧下濃縮する。残渣をシリカゲルクロマト
グラフィー(溶離液、n−ヘキサン:酢酸エチル=5:
1)、次いで分取用高速液体クロマトグラフィー(溶離
液、n−ヘキサン:酢酸エチル=7:1、流速:3ml/分、カ
ラム:シリカゲル、22φ×100mm)により精製すると、2
4−フルオ−1α,3β,25−ジヒドロキシ−エルゴスタ−
5,7,22−トリエンが40mg得られる。
UVスペクトル(エタノール):λmax293,281,271,263
(肩)nm NMRスペクトル(CDCl3)δ: 6.0 5.9 (2H,m) 5.60(1H,m) 5.40(1H,m) 1.44(3H,d,J=23Hz) 1.22(3H,s) 1.21(3H,s) 1.08(3H,d,J=8Hz) 0.95(3H,s) 0.67(3H,s) マススペクトル(m/z):446,426,408 (d)24−フルオロ−1α,25−ヒドロキシ−ビタミンD
2の製造 24−フルオロ−1α,3β,25−トリヒドロキシ−エル
ゴスタ−5,7,22−トリエン45mgをジエチルエーテル200m
lに溶解し、0℃に冷却してアルゴンガスを30分間通じ
ながら高圧水銀灯の光をバイコールフィルターを通して
5分間照射する。反応液を減圧下濃縮し、残渣を分取溶
高速液体クロマトグラフィー(溶離液、n−ヘキサン:
酢酸エチル=7:1、流速;3.0ml/分)で分離精製して、24
−フルオロ−1α,25−ヒドロキシ−プレビタミンD2を1
3mg得る。この24−フルオロ−1α,25−ヒドロキシ−プ
レビタミンD2をエタノール20mlに溶解し、7日間室温に
放置することにより24−フルオロ−1α,25−ヒドロキ
シ−ビタミンD211mgが得られる。
UVスペクトル(エタノール): λmax:265nm,λmin:228nm NMRスペクトル(CDCl3)δ: 6.38(1H,d,J=11Hz) 6.02(1H,d,J=11Hz) 5.0〜 5.6 (2H,m) 5.32(1H,m(sharp)) 5.00(1H,m(sharp)) 4.44(1H,m) 4.23(1H,m) 1.43(3H,d,J=23Hz) 1.22(3H,s) 1.20(3H,s) 1.06(3H,d,J=7Hz) 0.57(3H,s) マススペクトル(m/z):446,426,408,390,372,152,134 実施例3 (a)24−フルオロ−25−ヒドロキシ−3β−トシルオ
キシ−ビタミンD2の製造 24−フルオロ−25−ヒドロキシ−ビタミンD299.5mgを
ピリジン1mlに溶解し、アルゴン気流中p−塩化トルエ
ンスルホニル440mgを加え、室温で4時間撹拌する。反
応混合物をジエチルエーテルで抽出し、抽出液を氷水と
飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄する。抽出液を減圧
下濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離
液、n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製すると24
−フルオロ−25−ヒドロキシ−3β−トシルオキシ−ビ
タミンD250.8mgが得られる。
NMRスペクトル(CDCl3)δ: 7.78(4H,m) 7.31(4H,m) 6.00(2H,m) 5.40〜 5.70(2H,m) 5.00(1H,br.s) 4.80(1H,br.s) 1.40(3H,d,J=23Hz) 1.23(3H,s) 1.21(3H,s) 1.04(3H,d,J=7Hz) 0.60(3H,s) マススペクトル(m/z):564,546,136,118 (b)24−フルオロ−25−ヒドロキシ−6−メトキシ−
3,5−シクロ−9,10−オコエルゴスタ−7,10(19),22−
トリエンの製造 24−フルオロ−25−ヒドロキシ−3β−トシルオキシ
−ビタミンD27mgをメタノール3mlに溶解し、無水炭酸水
素ナトリウム15mgを加え、55℃で6時間撹拌する。反応
混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を洗浄し、乾燥し
た後に減圧下濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラ
フィー(溶離液、n−ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で
精製すると、24−フルオロ−25−ヒドロキシ−6−メト
キシ−3,5−シクロ−9,10−セコエルゴスタ−7,10(1
9),22−トリエンが4mg得られる。
NMRスペクトル(CDCl3)δ: 5.64(1H,m) 5.52(1H,m) 4.90〜 5.10(3H,m) 4.17(1H,d,J=13Hz) 3.49(3H,s) 1.44(3H,d,J=23Hz) 1.21(3H,m) 1.20(3H,m) 1.08(3H,d,J=7Hz) 1.60(3H,s) マススペクトル(m/z):424,406,392,374 (c)24−フルオロ−1α,25−ジヒドロキシ−6−メ
トキシ−3,5−シクロ−9,10−セコエルゴスタ−7,10
(9),22−トリエンの製造 二酸化セレン0.5mgを塩化メチレン500μに懸濁し、
アルゴン気流中でtert−ブチルハイドロパーオキシド1.
8mgを加え、室温で30分撹拌する。反応液を0℃に冷却
し、塩化メチレン2mlを加え、24−フルオロ−25−ヒド
ロキシ−6−メトキシ−3,5−シクロ−9,10−セコエル
ゴスタ−7,10(19),22−トリエン4mgを塩化メチレン50
0μに溶かした溶液を加え、5分間撹拌する。反応液
を室温に戻し、更に20分間撹拌し、反応混合物に氷と10
%水酸化ナトリウム溶液1mlを加える。反応混合物を塩
化メチレンで抽出し、抽出液を10%水酸化ナトリウム溶
液、飽和食塩水の順で洗浄し乾燥した後、減圧下濃縮す
る。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液、n
−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)により精製すると24−
フルオロ−1α,25−ジヒドロキシ−6−メトキシ−3,5
−シクロ−9,10−セコエルゴスタ−7,10(19),22−ト
リエンが2mg得られる。
NMRスペクトル(CDCl3)δ: 5.50 5.70(2H,m) 5.24(1H,br.s) 5.16(1H,br.s) 4.97(1H,d,J=9Hz) 4.20(1H,br.s) 4.18(1H,d,J=13Hz) 3.26(3H,s) 1.43(3H,d,J=23Hz) 1.22(3H,s) 1.20(3H,s) 1.06(3H,d,J=7Hz) 0.56(3H,s) マススペクトル(m/z):440,422,408,390 (d)1α−アセトキシ−24−フルオロ−25−ヒドロキ
シ−6−メトキシ−3,5−シクロ−9,10−セコエルゴス
タ−7,10(19),22−トリエンの製造 24−フルオロ−1α,25−ジヒドロキシ−6−メトキ
シ−3,5−シクロ−9,10−セコエルゴスタ−7,10(19),
22−トリエン9.4mgにピリジン1mlと無水酢酸0.5mlを加
えアルゴン気流中、50℃で2時間撹拌する。反応混合物
を希塩酸と氷で希釈し、酢酸エチルで抽出する。抽出液
を希酸塩、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水の順で洗浄
し、乾燥後に減圧下濃縮する。残渣をシリカゲルクロマ
トグラフィー(溶離液、n−ヘキサン:酢酸エチル=3:
1)で精製すると、1α−アセトキシ−24−フルオロ−2
5−ヒドロキシ−6−メトキシ−3,5−シクロ−9,10−セ
コエルゴスタ−7,10(19),22−トリエンが10mg得られ
る。
NMRスペクトル(CDCl3)δ: 5.4〜 5.6 (2H,m) 5.22(1H,s) 5.20(1H,m) 4.96(1H,d,J=9Hz) 3.23(3H,s) 2.07(3H,s) 1.41(3H,d,J=23Hz) 1.20(3H,s) 1.18(3H,s) 1.03(3H,d,J=7Hz) 0.53(3H,s) マススペクトル(m/z):502,450,390,372 (e)24−フルオロ−1α,25−ジヒドロキシ−ビタミ
ンD2の製造 1α−アセトキシ−24−フルオロ−25−ヒドロキシ−
6−メトキシ−3,5−シクロ−9,10−セコエルゴスタ−
7,10(19),22−トリエン9mgをジオキサン−水(3:1)
の混液2mlに溶解し、アルゴンガス気流中p−トルエン
スルホン酸−水和物1.4mgを加え、55℃で15分撹拌す
る。反応混合物を氷と飽和炭酸水素ナトリウム溶液で希
釈し、酢酸エチルで抽出して抽出液を飽和炭酸水素ナト
リウム溶液と水で洗浄し乾燥後、減圧下濃縮する。残渣
をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液、n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=7:3)で分離し、1α−アセトキシ−2
4−フルオロ−25−ヒドロキシ−ビタミンD2とその5,6−
トランス異性体の混合物4mgを得る。この混合物4mgをメ
タノール2mlに溶解し、アルゴン気流中にて無水炭酸カ
リウム4mgを加え、室温で2.5時間撹拌する。反応混合物
を水で希釈し、酢酸エチルで抽出して抽出液を飽和炭酸
水素ナトリウム溶液と水で洗浄した後、減圧下濃縮す
る。残渣を高速液体クロマトグラフィー(溶離液、アセ
トニトリル:水=45:55,流速1.5ml/分,カラム4.6
(φ)mm×250mm)で精製すると、24−フルオロ−1α,
25−ジヒドロキシ−ビタミンD2が1.3mg得られる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 401/00 C07J 9/00 A61K 31/575,31/59 CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 〔式中、Rは水素原子又は水酸基を示す。〕 で表されるビタミンD2フッ素誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(II) 〔式中R1は水素原子、水酸基又はアシルオキシ基を表わ
    し、R2及びR3は同一又は異なってそれぞれ水素原子又は
    水酸基の保護基を示す。〕 で表されるプロビタミンD2フッ素誘導体に紫外線を照射
    して一般式(III) 〔式中R1、R2及びR3は前記の意味を示す〕 で表されるプレビタミンD2フッ素誘導体となし、次いで
    熱的に異性化して一般式(IV) 〔式中R1、R2及びR3は前記の意味を示す。〕 で表されるビタミンD2フッ素誘導体を製造し、必要に応
    じ水酸基の保護基を脱離することを特徴とする、次式
    (I) 〔式中、Rは水素原子又は水酸基を示す。〕 で表されるビタミンD2フッ素誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式(II) 〔式中R1は水素原子、水酸基又はアシルオキシ基を表わ
    し、R2及びR3は同一又は異なってそれぞれ水素原子又は
    水酸基の保護基を示す。〕 で表されるプロビタミンD2フッ素誘導体。
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