JP2780799B2 - 石英ガラスの製造方法 - Google Patents

石英ガラスの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は石英ガラスの製造方法、特にはそのOH基濃度
がコントロールされるので、エキシマレーザー用などに
有用とされる石英ガラスの製造方法に関するものであ
る。
[従来の技術] 四塩化けい素などのハロゲン化けい素を酸水素火炎中
で火炎加水分解させ、発生した出シリカを担体上に堆積
させて得た多孔質シリカ母材を加熱溶融してガラス化す
るという方法で作られた合成石英ガラスは高純度である
ことから各種用途に多用されており、これはエキシマレ
ーザー用の光学用ガラス材料としても使用されている。
しかし、この合成石英ガラスは始発材として四塩化け
い素などのハロゲン化けい素が使用されるために多量の
ハロゲン元素を含有するものであるため、これにはハロ
ゲン元素を含有しないアルコキシシランを加水分解し
て、シリカゾルを作り、これを脱水乾燥して得た湿式ゲ
ルを焼成ガラス化する、いわゆるゾル−ゲル法で作られ
たものを使用することも試みられている。
[解決されるべき課題] しかし、特にエキシマレーザー用に用いられる光学用
石英ガラスについてはレーザーの出力増加に伴なって耐
レーザー性が不足していてこの対策が問題となってお
り、これには合成石英ガラスに含有されているOH基濃度
が関係をもっていることが判っているが、上記した火炎
加水分解法、ゾル−ゲル法で得られた合成石英ガラスは
そのOH基濃度が不均一でかつその濃度範囲も一定でない
ために、このOH基濃度が耐レーザー性にどれだけ関係す
るかも正確には不明となっており、OH基側の制御された
石英ガラスの提供が求められている。
[課題を解決するための手段] 本発明は、このような課題を解決する方法として、前
記請求項1に記載の要件の組合せを要旨とする石英ガラ
スの製造方法を提供するものである。
すなわち、本発明者らはOH基濃度の制御された石英ガ
ラスの製造方法について種々検討した結果、エチルシリ
ケートなどのようなアルキルシリケートを加水分解し、
縮重合させ、乾燥してゲルとしたのち粉砕し、焼成して
から少なくとも3分別以上になるように分級し、この各
分級粉末を各個に酸水素火炎で溶融し、得られた石英ガ
ラスのOH基濃度をしらべたところ、このOH基濃度はこの
分級した粉末の粒径と相関があり、かつプラズマ溶融品
と異なり、得られた溶融体における塩素濃度が1ppm以下
となるため、目的とする制御されたOH基濃度をもつ石英
ガラスを得るためにはある特定の粒径をもつ石英ガラス
粉末をガラス化すればよいということを確認して本発明
を完成させた。
以下にこれをさらに詳述する。
[作 用] 本発明による石英ガラスの製造はゾル−ゲル法によっ
て行なわれる。
したがって、本発明の方法はアルキルシリケートが始
発材とされるが、これはエチルシリケート、プロピルシ
リケートなどのようなものとすればよい。
このアルキルシリケートの加水分解は常法によってア
ルキルシリケートにアルコール、水、塩酸のような酸性
触媒、またはアンモニアのような塩基性触媒を適当量加
えて加水分解すればよく、この加水分解で発生したシリ
カゲルは縮重合させると塊状の、好ましくは径が2〜4m
mの粒状物となる。
この塊状物はついで加温し、ゲル化させて湿式ゲルと
したのち、クリーンオーブンなどでよく乾燥してここに
残留しているアルコール分を除去して乾燥ゲルとし、つ
いでロールミルなどを用いて粒径が1mm以下に粉砕する
のであるが、この粉砕は粒度分布が50〜1,000μm、好
ましくは100〜700μmの範囲となるようにすればよく、
好ましくはこの分布が平坦なものとなるようにすること
がよい。
このようにして得られた乾燥ゲルは焼成して脱水する
のであるが、この焼成はこのゲルを石英ガラス容器に入
れて石英炉芯管をもつ電気炉中で行なわせればよく、こ
れは脱水ということから窒素ガスまたは酸素ガスのよう
な気流中で行なうことが必要とされる。また、この焼成
は800〜1,200℃で行えばよいが、最初から1,200℃以上
の温度で焼成するとこのゲルが発泡して稠密な粉末が得
られなくなるので、これは昇温速度を10℃/分として80
0℃付近から数段階に分けて数時間づつ焼成するように
することがよく、好ましくは窒素ガスまたは酸素ガスを
1/分以上の量で流しながら800℃,1,000℃,1,200℃
でそれぞれ5時間づつ焼成することがよいが、この焼成
によってゲルは石英ガラス粉末とされる。
なお、一般に原料アルキルシリケートを加水分解させ
てシリカゲルを得る製造工程には塩素が含まれてくる問
題点があるが、本発明によれば焼成の工程が必須の要件
とされており、この焼成工程で塩素が除かれるので、上
記した塩素が入り込んでくるという問題点は解消され、
得られる石英ガラスへの塩素の混入が極力避けられると
いう利点がある。
本発明の方法はこの石英ガラス粉末を分級し、この分
級された石英ガラス粉末を分級粉別に分別溶融して石英
ガラスを得るのであるが、この分級は汚染防止のため
に、ナイロンやテフロンなどのような合成樹脂製スクリ
ーンを用いて行なうことがよく、これはJIS標準篩で目
の開きが、105〜710μmの範囲となるように、好ましく
は105μm,125μm,149μm,177μm,210μm,250μm,297μ
m,350μm,420μm,500μm,590μm,710μmなどのような
全ての篩を用いて行なうことが好ましい。分別溶融はこ
の各篩で分別された石英ガラス粉を各篩毎に採取し、こ
れを酸素,水素の流量を一定にした石英製の酸水素火炎
バーナーからの火炎で溶融させればよく、これによれば
泡のない石英ガラスインゴットが得られるが、この石英
ガラスのOH基濃度をしらべたところ、このOH基濃度は溶
融する前の石英ガラス粉末の粒径と相関をもつもので、
これは第1図に示したように石英ガラス粉末が105μm
で最低となり、これより小さくなるか大きくなるとOH基
濃度が増加するということが確認されたので、目的とす
るOH基濃度をもつ合成石英を得るにはこれに相当する粒
径をもつ石英ガラス粉末を溶融すればよい。
本発明の方法によるOH基濃度の制御された石英ガラス
の製造は上記したようにゾル−ゲル法で得られた乾燥ゲ
ルを粉砕したのち、焼成、分級し、この篩分けで得られ
た石英ガラスを分別溶融するのであるが、希望するOH基
濃度をもつ石英ガラスを得るためにはこの分級を少なく
とも3フラクシヨン以上とすることが重要である。分級
が2フラクシヨンもしくは末分級であると粗いガラス粉
末と細かいガラス粉末が混合して正確なOH基濃度のコン
トロールが難しくなるので、この分級は少なくとも3フ
ラクシヨン、好ましくは前記したJIS基準篩を全て用い
ることがよく、分別溶融で希望するOH基濃度を得るとき
には1段階上または1段階下の粉を配合するとこれが容
易になり、これによれば希望するOH基濃度に対して±10
%の範囲で制御することが可能となる。ここに使用され
る石英ガラス粉末は粒径が700μm以上のもの、例えば7
00〜1,000μmのものはここに含有されている水分が多
く、したがって溶融するとOH基濃度が1,000ppm以上のも
のが得られるけれども、このものは泡が多く発生し、光
学材料には適しなくなるので、この石英ガラス粉末は粒
径が700μm以下のものとすることがよい。
なお、このようにして得られた石英ガラスは始発材が
蒸留精製されたアルキルシリケートであることから、ハ
ロゲン原子を含有しない高純度のものとなるし、OH基濃
度も制御されなものとなるので、各種用途に広く使用す
ることができるが、これは特には耐レーザー性研究のた
めのエキシマレーザー用光学材料として利用することが
できる。
[実施例] つぎに本発明の実施例をあげるが、例中の部は重量部
を示したものである。
実施例 2のガラス製反応器にエチルシリケート1部、蒸留
水5部および0.1Nの塩酸5部の仕込み、撹拌しながらエ
チルシリケートを加水分解させて粒状シリカゾルを生成
させた。
ついでこのゾルを60℃に加温して湿式ゲルとし、フリ
ーオーブンで200℃で10時間乾燥してアルコール分を除
去し、これをロールミルで粉砕して粒径が106〜1,000μ
mの範囲の粉末とした。
つぎに、この粉末を石英ビーカーに入れ、石英炉芯管
に挿入し、これを窒素ガスが1/分で流通している電
気炉中で昇温速度10℃/分を保ちながら800℃で5時
間、1,000℃で5時間、1,200℃で5時間焼成したのち、
冷却し、JIS標準篩の目開きが105μm,150μm,212μm,30
0μm,500μm,700μmであるナイロン製のスクリーンを
もつ篩を用いて分級,篩別し、得られた粉末を酸素ガス
流量を20/分、水素ガス流量を50/分と一定した酸
水素火炎バーナーを用いて溶融して各粒径毎に3個の石
英ガラスインゴットを作り、これらのOH基濃度をしらべ
たところ、第1表に示したとおりの結果が得られた。
比較例 実施例の同様にしてエチルシリケートを加水分解さ
せ、アルコール除去後、ロールミルで粉砕して106μm
〜1,000μmの範囲の粉末とし、同様の焼成を行い、得
られた石英ガラス粉末をJIS標準篩の目開きが300μmの
もので分級、篩別し、得られた粉末を酸水素火炎バーナ
ーで溶融し、各粒径毎に3個の石英ガラスインゴットを
作り、これらのOH基濃度をしらべたところ、第2表に示
したとおりの結果が得られ、この場合には希望するOH基
濃度の石英ガラスの製造が困難であることが確認され
た。
[発明の効果] 本発明による石英ガラスの製造はアルキルシリケート
を常法で加水分解し、脱水、乾燥して得た乾燥ゲルを粉
砕し、焼成,分級して得た石英ガラス粉末を分別溶融す
るものであるが、これによれば石英ガラスに含有されて
いるOH基濃度がこの篩分けされた石英ガラス粉末の粒径
によって定まるので、制御されたOH基濃度をもつ石英ガ
ラスを容易に、かつ安価に得ることができるという有利
性が与えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は石英ガラス粉末の粒径とこれを溶融して得た石
英ガラスインゴットのOH基濃度との関係を示したグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C03B 8/02 C03B 19/12 C03B 20/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキルシリケートを加水分解して形成さ
    れたシリカゲルを縮重合して得た塊状物を加温,乾燥さ
    せて得られた乾燥ゲルを粉砕し、50〜1000μmの粒度範
    囲の粉体を窒素ガスまたは酸素ガス気流中で焼成したの
    ち3フラクションに分級し、ついで各分級粉別に酸水素
    火炎で加熱溶融してOH基濃度を所望OH基濃度に調整する
    ことを特徴とする石英ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】前記粒度範囲が、100〜700μmである請求
    項1に記載の石英ガラスの製造方法。
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