JP2776589B2 - エーテル化フルオレセイン化合物 - Google Patents

エーテル化フルオレセイン化合物

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JP2776589B2
JP2776589B2 JP1299439A JP29943989A JP2776589B2 JP 2776589 B2 JP2776589 B2 JP 2776589B2 JP 1299439 A JP1299439 A JP 1299439A JP 29943989 A JP29943989 A JP 29943989A JP 2776589 B2 JP2776589 B2 JP 2776589B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規なエーテル化フルオレセイン化合物およ
び該化合物の製造法ならびに該化合物の記録材料におけ
る発色剤としての使用に関する。
本発明のエーテル化フルオレセイン化合物は、下記の
一般式(1)を有する。
(式中、X1は炭素数が4ないし12であるアルキル基、ま
たは炭素数が5または6であるシクロアルキル基であ
り、X2は非置換であるかまたはハロゲン原子、ヒドロキ
シル基、シアノ基または低級アルコキシ基で置換されて
いる炭素数が1ないし12であるアルキル基、もしくは炭
素数が5または6であるシクロアルキル基であり、A環
およびB環は互に独立的に非置換環であるかまたはハロ
ゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基によ
り置換された環であり、D環は非置換環であるかまたは
ハロゲン原子、ニトロ基、低級アルキル基、低級アルコ
キシ基、低級アルキルチオ基、低級アルコキシカルボニ
ル基、アミノ基、モノ低級アルキルアミノまたはジ低級
アルキルアミノ基により置換された環であって、X1およ
びX2は同時にn−ブチル基ではない)。
前記ラクトン化合物の基の定義において、低級アルキ
ル基、低級アルコキシ基および低級アルキルチオ基は、
炭素数が1ないし5、とくに1ないし3である基、もし
くはかかる基で構成された基を表わす。
このタイプの基を例示すると、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec
−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、アミル基、
イソアミル基またはsec−アミル基、およびメトキシ
基、エトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基ま
たはt−ブトキシ基、ならびにメチルチオ基、エチルチ
オ基、プロピルチオ基またはベチルチオ基が挙げられ
る。
ハロゲン原子は、例えばフッ素原子、臭素原子または
好ましくは塩素原子である。
X1およびX2がアルキル基である場合には、直鎖でも枝
分れ鎖でもよい。このタイプのアルキル基を例示すれ
ば、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、1,1,
3,3−テトラメチルブチル基、アミル基、イソアミル
基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−ヘプ
チル基、n−オクチル基、イソオクチル基、n−ノニル
基、イソノニル基またはn−ドデシル基が挙げられる。
X2はさらにメチル基、エチル基、n−プロピル基または
イソプロピル基であることもできる。
X2のアルキル基が置換されている場合には、X2はシア
ノアルキル基、ハロゲノアルキル基、ヒドロキシアルキ
ル基またはアルコキシアルキル基であって、いずれの場
合にも炭素数の合計が2ないし8であることが好まし
く、例えば2−シアノエチル基、2−クロロエチル基、
3−クロロエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒ
ドロキシプロピル基、2−メトキシエチル基、2−エト
キシエチル基または3−メトキシプロピル基が挙げられ
る。
Xがシクロアルキル基の場合には、シクロペンチル基
または好ましくはシクロヘキシル基である。
X1としてはn−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチ
ル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、n−ペンチル
基、イソペンチル基、n−ヘキシル基またはn−オクチ
ル基が好ましい。X2としてはC1〜C8アルキル基、2−シ
アノエチル基、2−メトキシエチル基または2−エトキ
シエチル基が好ましく、とくにメチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−
ブチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、イソペン
チル基またはn−オクチル基が好ましい。
A環およびB環としては、さらに置換されていないも
のが有利である。A環およびB環が置換されている場合
には、互に独立的に、それぞれにおいて1個または2個
のハロゲン原子で置換されているものが好ましい。
D環については、ハロゲン原子、ニトロ基、低級アル
キル基、低級アルコキシカルボニル基またはジ低級アル
キルアミノ基で置換されうることが先ず挙げられる。D
環は置換されていないのが好ましい。
実用上重要なエーテル化フルオレセイン化合物は、次
の式(2)の構造を有する。
(式中、X3はC4〜C8アルキル基であり、X4はC1〜C8アル
キル基、もしくはハロゲン原子、シアノ基または低級ア
ルコキシ基で置換されているC2〜C4アルキル基であり、
A1環、B1環およびD1環は互に独立的に置換されていない
かまたはハロゲン原子により置換されている。) 式(2)で表わされるラクトン化合物のうち、X4がC1
〜C5アルキル基であり、A1環、B1環およびD1環が置換さ
れていない化合物がとくに好ましい。
とくに好ましいエーテル化フルオレセイン化合物は、
式(3)で表わされる化合物である。
(式中、X5はn−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチ
ル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基ま
たはn−オクチル基であり、X6はメチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec
−ブチル基、n−ペンチル基またはイソペンチル基であ
る。) 式(2)および式(3)のいずれの場合にも、X基が
同時にn−ブチル基であるようなエーテル化フルオレセ
イン化合物は除外される。
本発明のエーテル化フルオレセイン化合物は、式
(4)のフルオレセイン化合物(式中、A環、B環およ
びD環は前記で定義したとおりである)を、適当なアル
キル化剤またはシクロアルキル化剤でエーテル化するこ
とにより製造される。
エーテル化は、必要があれば有機溶剤中または水性有
機二相媒質中において還流温度で、アルカリ金属水酸化
物、アルカリ金属炭酸塩のような酸結合剤、またはピリ
ジンまたはトリアルキルアミンのような第三級窒素塩基
の存在下、あるいはテトラブチルアンモニウムブロミド
のような第四級アンモニウム塩の存在下で行うのが好ま
しい。
溶剤として適当なものを例示すれば、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエンまたはキシレンのような環状脂
肪族または芳香族炭化水素;クロロホルム、二塩化エチ
レンまたはクロロベンゼン、とくにジクロロベンゼンの
ような塩素化炭化水素;ジエチルエーテルまたはグリコ
ールジメチルエーテルのようなエーテル;ジオキサンま
たはテトラヒドロフランのような環状エーテル;および
ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、アセトンまたはアセトニトリルが挙げ
られる。
X1およびX2が互に異なる基の場合には、相当するアル
キル化剤によるエーテル化は二段階で行われ、この際に
X1とX2とは連続的に導入され、必要があれば中間体を単
離することができる。他方、X1とX2とを同時に導入する
と、相当するエーテル化フルオレセイン化合物の混合体
が得られる。
最終製品または希望する中間体の単離は、適当は、好
ましくは非極性有機溶剤、例えばベンゼン、クロロベン
ゼン、トルエンまたはキシレンにより反応生成物を処理
し、形成した相を分離し、有機相から溶剤を分離する一
般に知られた方法で行われる。必要があれば製品は、例
えばイソプロパノールから再結晶して精製することがで
きる。
適当なアルキル化剤としてはハロゲン化アルキルが挙
げられるが、場合によってはジメチル硫酸またはジエチ
ル硫酸のようなジアルキル硫酸、もしくはメチルトシラ
ートまたはn−ブチルトシラートのようなトシルエステ
ルも使用される。
ハロゲン化アルキルの具体例としては、塩化メチル、
臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、
ヨウ化エチル、塩化プロピル、塩化イソプロピル、臭化
プロピル、臭化n−ブチル、臭化s−ブチル、臭化1,1,
3,3−テトラメチルブチル、臭化アミル、臭化イソペン
チル、臭化ヘキシル、臭化ヘプチル、臭化n−オクチ
ル、臭化2,2−ジメチルプロピル、1−ブロモ−2−ク
ロロプロパン、1−ブロモ−3−クロロプロパン、1−
ブロモ−4−クロロブタン、1−ブロモ−5−クロロペ
ンタン、2,3−ジメチル−3−ブロモペンタン、3−エ
チル−3−ブロモペンタンまたは4−メチル−3−ブロ
モヘプタンが挙げられる。
シクロアルキル化剤としては、とくに塩化シクロペン
チル、塩化シクロヘキシルまたは臭化シクロヘキシルを
挙げることができる。
式(1)ないし式(3)のエーテル化フルオレセイン
化合物は通常は無色であるが、場合により僅かに着色し
ていることもある。これら発色剤が顕色剤、好ましくは
酸、すなわち電子受容体と接触すると、これら発色剤は
直ちに発色し、使用した顕色剤に依存するが、とくに耐
光堅牢性と昇華堅牢性とを有する濃色の黄色、橙色また
はローズピンク色を呈する。
式(1)ないし式(3)のラクトン化合物は、1種類
またはそれ以上の既知の他の発色剤と混合して灰色乃至
黒色を発色するのに極めて重要である。混合される既知
の発色剤としては、例えば、3,3−(ビス−アミノフェ
ニル)−フタリド、3−インドリル−3−アミノフェニ
ルアザフタリド、(3,3−ビス−インドリル)−フタリ
ド、3−アミノフルオラン、3−ジアルキルアミノ−7
−ジベンジルアミノ−フルオラン、3−ジアルキルアミ
ノ−6−メチル−7−アリールアミノフルオラン、ロイ
コオーラミン、スピロピラン、スピロジピラン、クロメ
ノインドール、フェノキサジン、フェノチアジン、キナ
ゾリン、ローダミンラクタム、カルバゾリルメタン、ま
たはその他のトリアリールメタンロイコ染料が挙げられ
る。
式(1)ないし式(3)のラクトン化合物は、活性粘
土およびフェノール性基体上のいずれにおいても優れた
色強度を発揮する。これら化合物は、複写材料または記
録材料のいずれにもなり得る感熱記録材料あるいはとく
に感圧記録材料に使用する迅速顕色性発色剤(rapid−d
eveloping colour former)としてとくに適している。
これら化合物は、pHに安定であり、耐光堅牢性を有し、
カプセル油に易溶であるという特徴を有している。CBシ
ートで露光すると、これら化合物の色強度は僅かながら
低下する(CB失活)。
感圧材料は、例えば有機溶剤に溶解した式(1)ない
し式(3)の発色剤の少なくとも1種類と顕色剤として
の電子受容体とを含む少なくとも1対のシートからなっ
ている。
顕色剤として代表的な例を挙げると、アタパルガス
(attapulgus)粘土、酸性白土、ベントナイト、モンモ
リロナイト、活性粘土、例えば酸活性化ベントナイトま
たは酸活性化モンモリロナイト、のような活性粘土物
質、およびゼオライト、ハロイサイト(halloysite)、
二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、
リン酸アルミニウム、二酸化ジルコニウム、塩化亜鉛、
硝酸亜鉛、活性カオリンまたはすべての望ましい粘土で
ある。酸反応性を有する有機化合物、例えばフェノール
類、レゾルシノール類、もしくは環に置換基を有しない
かまたは環に置換基を有するサリチル酸類、例えば3,5
−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸また
は3,5−ビス−(α−メチルベンジル)サリチル酸、あ
るいはサリチル酸エステルやサリチル酸の金属塩、例え
ば亜鉛塩も顕色剤として使用することができる。さらに
酸反応性を有する高分子材料、例えばフェノール重合
体、アルキルフェノールアセチレン樹脂、マレイン酸/
コロホニウム樹脂、あるいはスチレン基、エチレンまた
はビニルメチルエーテル基あるいはカルボキシメチレン
基を有す無水マレイン酸の部分または完全加水分解重合
体も顕色剤として使用することができる。さらに前記の
単量体および重合体化合物の混合物も顕色剤として使用
することができる。とくに好ましい顕色剤は、酸活性化
ベントナイト、サリチル酸亜鉛、またはパラ置換フェノ
ール類とホルムアルデヒドとの縮合生成物である。後者
の縮合生成物は亜鉛で変性することもできる。
さらに前記の顕色剤は、シリカゲルまたは紫外線吸収
剤、例えば2−(2′−ヒドロキシフェニル)−ベゾト
リアゾールのようなそれ自体非反応性であるか、または
低反応性である顔料またはその他の助剤と混合して使用
することもできる。このような顔料を例示すると、タル
ク、二酸化チタン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニ
ウム、酸化亜鉛、白亜、カオリンのような粘土や、さら
に尿素ホルムアルデヒド縮合物(BET比表面積2.75m2/
g)またはメラミン・ホルムアルデヒド縮合物製品のよ
うな有機顔料も挙げられる。
発色剤が電子受容体と接触した個所に、着色マーキン
グが生ずる。感圧記録材料中に存在する発色剤が早期に
活性化するのを防止するため、原則としてこれら発色剤
と電子受容体とは隔離されている。このためには、発色
剤をフォーム様構造、スポンジ状構造またはハニカム状
構造に組み入れることによって隔離が好都合に行える。
発色剤は、原則として圧力によって破壊されらるマイク
ロカプセル中に封入するのが好ましい。
カプセルを圧力、例えば鉛筆で破壊した場合、発色剤
溶液は電子受容体によって塗工されている隣接するシー
トに転移し、その結果着色領域が生ずる。この着色は、
この間に形成された染料によるものであって、この染料
が電磁スペクトルの可視範囲内に吸収を有している。
発色剤は、有機溶剤中の溶液の形でカプセル化されて
いるのが好ましい。適当な溶剤を例示すると、非揮発性
溶剤、例えばクロロパラフィン、モノクロロジフェニル
またはトリクロロジフェニルのようなポリハロゲン化パ
ラフィンまたはビフェニル、およびリン酸トリクレジ
ル、ジ−n−ブチルフタレート、ジオクチルフタレー
ト、トリクロロベンゼン、トリクロロエチルホスフェオ
ト、ベンジルフェニルエーテルのような芳香族エーテル
類、パラフィンまたは灯油のような炭化水素油、イソプ
ロピル、イソブチル、sec−ブチルまたはt−ブチルで
アルキル化されたビフェニル、ナフタレンもしくはテル
フェニルの誘導体、ジベンジルトルエン、部分水素添加
テルフェニル、モノC1〜C3アルキル化またはテトラC1
C3アルキル化ジフェニルアルカン、ドデシルベンゼン、
ベンジル化キシレン、もしくはその他の塩素化または水
素添加縮合芳香族炭化水素が挙げられる。異なった溶剤
の混合物、とくにパラフィン油または灯油とジイソプロ
ピルナフタレンまたは部分水素添加テルフェニルとの混
合物は、発色剤に対する最適の溶解度が得られ、迅速に
して濃色に着色し、マイクロカプセル化に対して粘度的
に好都合なために、屡々利用される。
コアセルベージョン力によって発色剤溶液の液滴の周
囲にカプセル壁を均一に形成することができ、カプセル
化材料は例えば米国特許明細書第2,800,457号に記載さ
れている。またカプセルは、英国特許明細書第989,264
号、第1,156,725号、第1,301,052号および第1,355,124
号に記載されているように重縮合によるアミノプラスト
または変性アミノプラストからも形成することができ
る。界面重合によって形成されるマイクロカプセル、例
えばポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホンア
ミド、ポリスルホナートおよびとくにポリアミドまたは
ポリウレタンから形成されたカプセルも適している。
式(1)ないし式(3)の発色剤を含むマイクロカプ
セルは、既知の広範囲なタイプの感圧複写材料の製造に
使用することができる。カプセルと発色反応体との配列
および担体材料の違いにより、各種の異なる方式が存在
している。
好ましい配列は、カプセル化された発色剤が転写シー
トの裏面上に一つの層の形態で存在し、そして電子受容
体が受像(レシーバー)シートの表面に一つの層の形態
で存在しているものである。
構成要素が別の配列をしているものに、発色剤を含む
マイクロカプセルと顕色剤とが同一シート中または同一
シート上に1層またはそれ以上の独立した層の形で存在
しているものか、発色剤を含むマイクロカプセルと顕色
剤とが紙パルプ中に存在しているものがある。
適当なバインダーによって担体上にカプセルが固着さ
れているのが好ましい。紙は好ましい担体材料であるた
め、このバインダーとしては、アラビアゴム、ポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシメチルセルロース、カゼイ
ン、メチルセルロース、デキストリン、デンプン、デン
プン誘導体、またはポリマーラテックスのような紙塗工
剤が主体である。ラテックスの例としては、ブタジエン
/スチレン共重合体またはアクリル単独重合体または共
重合体が挙げられる。
使用される紙はセルロース繊維で作られた普通の紙だ
けではなく、セルロース繊維を合成重合体からなる繊維
で(部分的または全部)代えた紙も含まれる。
式(1)ないし式(3)の化合物は、熱反応性(感熱
性)記録材料中の発色剤としても使用することができ
る。この材料には少なくとも基体、発色剤、電子受容体
および必要があればバインダーおよび/またはワックス
が原則として含まれる。必要があれば、活性化剤または
増感剤も記録材料に存在させることができる。
熱反応性記録方式には、例えば感熱性記録および複写
材料ならびに記録紙および複写紙が包含される。このよ
うな方式は、例えば電子計算機、テレプリンター、テレ
ライターにおける情報の記録、あるいは例えば心電図の
ような記録装置や測定装置における情報の記録に使用さ
れる。画像(マーキング)の作成はまた加熱ペンを用い
て手で行うこともできる。熱によるマーキングの作成手
段としてレーザービームも用いられる。
熱反応性(感熱性)記録材料は、発色剤をバインダー
層中に溶解または分散させ、そして顕色剤を第二層中の
バインダー中に溶解または分散させて積層して作ること
ができる。別法として、発色剤と顕色剤との両方を一層
中に分散させて作ることができる。特定領域に熱を印加
することによってバインダーが軟化し、熱が印加された
個所において発色剤が電子受容体と接触して、希望する
色が直ちに現われる。
顕色剤として適当なものは、感圧紙において用いられ
る電子受容体と同じものである。顕色剤を例示すれば、
粘土鉱物質、前記のフェノール性樹脂または例えばドイ
ツ特許明細書第1,251,348号に記載されているようなフ
ェノール性化合物、例えば4−t−ブチルフェノール、
4−フェニルフェノール、メチレンビス(p−フェニル
フェノール)、4−ヒドロキシジフェニルエーテル、α
−ナフトール、β−ナフトール、メチルまたはベンジル
4−ヒドロキシベンゾエート、4−ヒドロキシジフェニ
ルスルホン、2,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
4′−ヒドロキシ−4−メチルジフェニルスルホン、
4′−ヒドロキシ−4−イソプロポキシジフェニルスル
ホン、4−ヒドロキシアセトフェノン、2,2′−ジヒド
ロキシビフェニル、4,4′−シクロヘキシリデンジフェ
ノール、4,4′−イソプロピリデンジフェノール、4,4′
−イソプロピリデンビス−(2−メチルフェノール)、
チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、チオシアン酸亜
鉛のピリジン錯体、4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−吉草酸、ヒドロキノン、ピロガロール、フロロ
グルシノール、p−,m−またはo−ヒドロキシ安息香
酸、没食子酸、1−ヒドロキシ−2−フェトエ酸、なら
びにホウ酸または有機のジカルボン酸、好ましくは脂肪
族ジカルボン酸、例えば酒石酸、シュウ酸、マレイン
酸、クエン酸、シトラコン酸またはコハク酸が挙げられ
る。
熱反応性記録材料を製造するためには、可融性の皮膜
形成性バインダーを使用するのが好ましい。これらのバ
インダーは通常水溶性であるが、他方ラクトン化合物お
よび顕色剤は水に難溶性または不溶性である。バインダ
ーは常温で発色剤と顕色剤とを分散させ固着させること
ができなければならない。
熱の作用によりバインダーが軟化または溶融し、発色
剤が顕色剤と接触し、色を形成することができる。水に
可溶性のまたは少なくとも水に膨潤性のバインダーを例
示すれば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニ
ルピロリドン、カルボキシル化ブタジエン/スチレン共
重合体、ゼラチン、デンプン、またはエーテル化トウモ
ロコシデンプンのような親水性重合体が挙げられる。
発色剤と顕色剤とが別々の二層に存在している場合に
は、水に不溶性のバインダー、すなわち非極性または極
く弱い極性溶剤に可溶性のバインダー、例えば天然ゴ
ム、合成ゴム、塩化ゴム、ポリスチレン、スリレン/ブ
タジエン共重合体、ポリメチルメタアクリレート、エチ
ルセルロース、ニトロセルロース、およびポリビニルカ
ルバゾールを使用することができる。しかし好ましい配
列は、発色剤と顕色剤とが水溶性バインダーの単一層中
に存在しているものである。
熱反応性層は、さらに添加剤を含有することができ
る。白色度を向上させ、紙に対する印刷を容易にし、加
熱ペンの付着を防止するために、この熱反応性層に例え
ばタルク、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化アルミニウ
ム、炭酸カルシウム(例えば白亜)、粘土、または尿素
ホルムアルデヒド重合体のような有機顔料を含有させる
ことができる。限定された温度範囲内においてのみ色が
発生するのを確実にするために、尿素、チオ尿素、ジフ
ェニルチオ尿素、アセトアミド、アセトアニリド、ベン
ゼンスルファニリド、ビス−ステアロイルエチレンジア
ミド、ステアルアミド、無水フタル酸、ステアリン酸金
属塩、例えばステアリン酸亜鉛、フタロニトリル、ジメ
チルテレフタレート、または発色剤と顕色剤とを同時に
溶融させるその他の適当な可融性製品のような物質を添
加することができる。自動温度計記録材料には、ワック
ス、例えばカルナウバろう、モンタンろう、パラフィン
ワックス、ポリエチレンワックス、高級脂肪酸アミドと
ホルムアルデヒドとの縮合物および高級脂肪酸とエチレ
ンジアミンとの縮合物を含有させるのが好ましい。
式(1)ないし式(3)の化合物のその他の用途とし
ては、さらに例えばドイツ特許公開明細書第3,247,488
号に記載されているような光硬化性マイクロカプセルに
よる色画像の作製がある。
下記実施例において、百分率は特記しない限り重量%
である。部は重量部である。
実施例 1 水酸化カリウムの54.3gとフルオレセインの54.7gとを
水110g中に続けて溶解させる。次いでこの溶液に、臭化
イソペンチルの149.2gとテトラブチルアンモニウムブロ
ミドの3gとをもさらに溶解させる。この溶液を還流温度
まで加熱し、還流温度に22時間保つ。づきにこの反応混
合物にトルエンの200gと水80gとを添加し、還流温度に3
0分間保持する。相が分離する。トルエン相を水で洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥し、つぎに減圧蒸留によりト
ルエンを除去する。
イソプロパノールから再結晶して、式(11)で表わさ
れるフルオラン化合物の41.1gを白色結晶の形で得る。
融点は126〜128℃である。このフルオラン化合物は酸性
白土上で耐光堅牢な濃黄色を直ちに発生する。
実施例 2 臭化イソペンチルの代りに臭化s−ブチルを当量用い
て実施例1記載の手順を繰返して、融点65〜70℃の式
(12)で表わされるフルオラン化合物を得る。
このフルオラン化合物は、酸性白土上で濃黄色を直ち
に生ずる。
実施例 3 (a) 水酸化カリウムの11.2gとフルオレセインの16.
6gとを水26g中に続けて溶解させる。次いで臭化n−ブ
チルの13.7gとテトラブチルアンモニウムブロミドの0.3
gとを添加する。この溶液を還流温度まで加熱し、この
温度に2時間保つ。反応生成物を実施例1に記載した方
法で単離する。式(i)で表わされる橙色化合物の4.75
gを得る。イソプロパノールから再結晶したこの化合物
の融点は118〜120℃である。
(b) 水酸化カリウムの4.3gと式(i)の化合物の4.
75gとを水7.3g中に続けて溶解させ、そのあとで臭化n
−オクチルの8.6gとテトラブチルアンモニウムブロミド
の0.07gとを添加する。この溶液を還流温度まで加熱
し、この温度に22時間保つ。つぎにトルエンの200gと水
80gとを反応生成物に添加し、還流温度に30分間保持す
る。相が分離する。トルエン相を水で洗浄し、硫酸ナト
リウムで乾燥し、その後、減圧蒸留でトルエンを除去す
る。
式(13)で表わされる置換基が非対称のフルオラン化
合物3.2gを得る。
実施例 4 水酸化カリウムの22.4gとフルオレセインの16.6gとを
水548g中に続けて溶解させる。次いでこの溶液に臭化n
−ブチルの13.7gとテトラブチルアンモニウムブロミド
の0.3gとをもさらに溶解させる。この溶液を還流温度ま
で加熱し、還流温度に22時間保持する。つぎにこの反応
混合物にトルエンの200gと水80gとを添加し、還流温度
に30分間保持する。相が分離する。トルエン相を水で洗
浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧蒸留でトルエンを
除去する。
高速液体クロマトグラフィー分析により、(a)3,6
−ジ−n−プロポキシフルオラン、(b)3−n−ブト
キシ−3−n−プロポキシフルオラン、および(c)3,
6−ジ−n−ブトキシフルオランからなる混合体であっ
て、(a):(b):(c)の重量比が1:2:1である混
合フルオラン化合物の11.5gを得る。
この混合物は酸性白土上で濃黄色を生ずる。
実施例 5 水酸化カリウムの98.2gとフルオレセインの83gとを水
231g中に続けて溶解させる。次いでこの溶液に臭化イソ
ペンチルの226.6gとテトラブチルアンモニウムブロミド
の4.8gとをもさらに溶解させる。この溶液を還流温度ま
で加熱し、還流温度に24時間保つ。次いでこの反応混合
物にトルエンの200gと水80gとを添加し、還流温度に30
分間保持する。相が分離する。トルエン相を水で洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥して後、トルエンを減圧蒸留
により除去する。
イソプロパノールから再結晶して式(11)で表わされ
るフルオラン化合物の58.7gを白色結晶の形で得る。融
点は129〜130℃である。酸性白土上でこのフルオラン化
合物は耐光堅牢性の濃黄色を直ちに生ずる。
実施例 6 水酸化カリウムの39.2gとフルオレセインの33.2gとを
水92.4gに続けて溶解させる。次いでこの溶液に臭化s
−ブチルの92.4gとテトラブチルアンモニウムブロミド
の1.9gとをもさらに溶解させる。この溶液を還流温度ま
で加熱し、還流温度に22時間保つ。次いでこの反応混合
物にトルエンの200gと水80gとを添加し、還流温度に30
分間保持する。沈殿物を別する。乾燥後、式(ii)で
表わされる化合物の20gを得る。融点は134〜137℃であ
る。
液の相を分離する。トルエン相を水で洗浄し、硫酸
ナトリウムで乾燥して後、トルエンを減圧蒸留で除去す
る。
イソプロパノールで再結晶して、非晶性で淡褐色板状
で式(12)のフルオラン化合物の6.2gを得る。融点は50
〜60℃である。酸性白土上でこのフルオラン化合物は黄
色を直ちに生ずる。
実施例 7 水酸化カリウムの98.2gとフルオレセインの83.0gとを
水110g中に続けて溶解させる。次いでこの溶液にn−ブ
ロモペンタンの222.6gとテトラブチルアンモニウムブロ
ミドの4.8gとをもさらに溶解させる。この溶液を還流温
度まで加熱し、還流温度に22時間保つ。次いでこの反応
混合物にトルエンの200gと水80gとを添加し、還流温度
に30分間保持する。相が分離する。トルエン相を水で洗
浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、トルエンを減圧蒸留で
除去する。
イソプロパノールで再結晶して、式(14)で表わされ
るフルオラン化合物の46.0gを白色結晶の形で得る。融
点は112〜113℃である。このフルオラン化合物は酸性白
土上で耐光堅牢な濃黄色を直ちに生ずる。
実施例 8 水酸化カリウムの5.8gと式(ii)で表わされる化合物
の11.1gとを水11.5g中に続けて溶解させる。次いで臭化
イソペンチルの11.9gとテトラブチルアンモニウムブロ
ミドの0.5gとを添加する。この溶液を還流温度まで加熱
し、この温度に24時間保持する。次いでこの反応混合物
にトルエンの100gと水40gとを加え、還流温度に30分間
保つ。相が分離する。トルエン相を水で洗浄し、硫酸ナ
トリウムで乾燥して後、トルエンを減圧蒸留により除去
する。
イソプロパノールで再結晶して、式(15)で表わされ
る置換基が非対称のフルオラン化合物の4.9gを得る。
実施例 9 水酸化カリウムの115.5gとフルオレセインの83gとを
水231g中に続けて溶解させる。次いでこの溶液に臭化n
−プロピルの92.2g、臭化n−ブチルの102.8gおよびテ
トラブチルアンモニウムブロミドの4.8gをさらに溶解さ
せる。この溶液を還流温度まで加熱し、還流温度に22時
間保つ。次いでこの反応混合物にトルエンの200gと水80
gとを加えて還流温度に30分間保持する。相が分離す
る。トルエン相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥
後、トルエンを減圧蒸留で除去する。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析により、
(a)3,6−ジ−n−プロポキシフルオラン、(b)3
−n−ブトキシ−3−n−プロポキシフルオランおよび
(c)3,6−ジ−n−ブトキシフルオランからなる混合
体であって、(a):(b):(c)の重量比が1:2:1
である混合フルオラン化合物の127.15gを得る。
精製後、この混合物は融点が103〜105℃である白色結
晶を54.7g含有している。
この混合物は酸性白土上で濃黄色を生ずる。
実施例 10 (a)フルオレセインの49.8g、ジメチルメタンホスホ
ナートの18.6gおよび炭酸カリウムの34.55gを100℃で3
時間加熱する。次いで水300mlを添加する。次いで沈殿
を別し、乾燥する。式(iii)で表わされる化合物51.
3gを得る。融点は207〜211℃である。
(b)水酸化カリウムの32.89gと式(iii)で表わされ
る化合物の51.3gとを水65.8g中に続けて溶解させる。次
いでこの溶液に臭化n−ブチルの58.5gとテトラブチル
アンモニウムブロミドの27.5gとを溶解させる。
この溶液を還流温度まで加熱し、還流温度に24時間保
つ。次いでこの反応混合物に、トルエンの200gと水80g
とを加え、還流温度に30分間保持する。相が分離する。
トルエン相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して
後、トルエンを減圧蒸留で除去する。
イソプロパノールで再結晶して、式(16)で表わされ
るフルオラン化合物の23.7gを淡黄色結晶の形で得る。
融点は129〜131℃である。
実施例 11 (a)フルオレセインの3.32g、臭化n−ブチルの2.74
g、炭酸カリウムの8.3g、アセトンの50mlおよびテトラ
ブチルアンモニウムブロミドの0.19gを還流下で17時間
加熱した後、残渣を別し、アセトンを除去する。ヘキ
サンで処理した後の融点が120〜124℃である式(i)で
表わされる化合物の2.74gを得る。
(b)(a)により調製した(i)式で表わされる化合
物の11.1gと水酸化カリウムの5.78gを、水11.55gに続け
て溶解させる。次いでこの溶液に臭化n−ペンチルの1
1.3gとテトラブチルアンモニウムブロミドの0.48gとを
溶解させる。
この溶液を還流温度まで加熱し、還流温度に20時間保
つ。次いでこの反応混合物にトルエンの100gと水40gと
を加え、還流温度に30分間保持する。相が分離する。ト
ルエン相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して後、
トルエンを減圧蒸留で除去する。
イソプロパノールで再結晶して、式(17)で表わされ
るフルオラン化合物の6.1gを得る。融点は108〜109℃で
ある。
実施例 12 実施例11により調製した式(i)で表わされる化合物
の11.1gと水酸化カリウムの5.78gを水11.55g中に続けて
溶解させる。次いでこの溶液に2−臭化ペンチルの11.9
2gとテトラブチルアンモニウムブロミドの0.48gとを溶
解させる。この溶液を還流温度まで加熱し、還流温度に
20時間保つ。次いでこの反応混合物にトルエンの100gと
水40gとを加え、還流温度に30分間保つ。相が分離す
る。トルエン相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し
て後、トルエンを減圧蒸留で除去する。
イソプロパノールで再結晶して、式(18)で表わされ
るフルオラン化合物の3.47gを得る。融点は47〜51℃で
ある。
実施例 13(感圧複写紙の調製) 式(11)で表わされるラクトン化合物の3gを、ジイソ
プロピルナフタレンの80gと灯油17gとに溶解した溶液
を、ゼラチンとアラビアゴムとを用いてそれ自体既知の
方法でコアセルベージョンによりカプセル化し、生成物
をデンプン溶液と混合して紙上に塗工する。第二の紙の
表面に顕色剤としての酸活性化ベントナイトを塗工す
る。発色剤を含む第一の紙と顕色剤を塗工した第二の紙
とを、塗工面が互に隣接するように重ねる。手書きまた
はタイプライターで第一の紙上に圧力を加えると、顕色
剤が塗工されている紙の上に、優れた昇華堅牢性と耐光
堅牢性とを有する濃黄色複写が生ずる。
実施例2ないし12による発色剤を使用しても、昇華堅
牢性と耐光堅牢性とを有する対応する濃色複写が得られ
る。
実施例 14 式(11)で表わされるラクトン化合物の代りに下記の
組成の混合物を使用する以外は、実施例13に記載した手
順を繰返す。すなわち、3,3−ビス−(4′−ジメチル
アミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリドの1.2
g、N−ブチルカルバゾール−3−イル−ビス−(4′
−N−メチル−N−フェニルアミノフェニル)−メタン
の1.2g、式(11)で表わされるラクトン化合物の1.2gお
よび3,3−ビス−(N−オクチル−2′−メチルインド
ール−3′−イル)−フタリドの0.4gを含む混合物。感
圧記録材料を手書きまたはタイプライターで書くと、耐
光堅牢性を有する濃黒色複写が得られる。
実施例 15 実施例2で調製した式(12)で表わされるラクトン化
合物の1gを、トルエンの17g中に溶解する。この溶液に
ポリ酢酸ビニルの12g、炭酸カルシウムの8gおよび二酸
化チタンの2gを撹拌しながら加える。得られた懸濁液を
トルエンで重量比1:1に希釈し、10μmドクターブレー
ドにより紙上に塗工する。アミドワックスの1部、ステ
アリンワックスの1部および塩化亜鉛1部からなる混合
物を、塗工量3g/m2で裏面に塗工した第二の紙をさきの
紙の上に重ねる。手書きまたはタイプライターで上部の
紙に圧力を加えると、昇華堅牢性と耐光堅牢性とを有す
る濃黄色が、発色剤を塗工した紙上に直ちに現われる。
実施例 16(感熱記録材料の調製) 4,4′−イソプロピリデンジフェニル(ビスフェノー
ルA)の32g、エチレンジアミンのジステアリルアミド
の3.8g、カオリンの39g、88%加水分解したポリビニル
アルコールの20gおよび水500mlをボールミル中で磨砕し
て、粒度を約5μmにする。式(11)で表わされるラク
トンの6g、88%加水分解ポリビニルアルコールの3gおよ
び水60mlを第二のボールミルで磨砕して粒度を約3μm
にする。
2種類の分散液を混合して、乾燥塗工量が5.5g/m2
なるように紙上に塗工する。この紙に加熱した金属スパ
イクを接触させると、優れた昇華堅牢性と耐光堅牢性と
を有する濃橙色が得られる。
実施例2ないし12により調製した発色剤を使用する
と、同じく濃色で耐光堅牢性とを有する着色が得られ
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 11/28 B41M 5/12 CA(STN)

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1)で表わされるエーテル化フルオレ
    セイン化合物 (式中、X1は炭素数が4ないし12であるアルキル基、ま
    たは炭素数が5または6であるシクロアルキル基であ
    り、X2は非置換であるかまたはハロゲン原子、ヒドロキ
    シル基、シアノ基または低級アルコキシ基で置換されて
    いる炭素数が1ないし12であるアルキル基、もしくは炭
    素数が5または6であるシクロアルキル基であり、A環
    およびB環は互に独立的に非置換環であるかまたはハロ
    ゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基によ
    り置換された環であり、D環は非置換環であるかまたは
    ハロゲン原子、ニトロ基、低級アルキル基、低級アルコ
    キシ基、低級アルキルチオ基、低級アルコキシカルボニ
    ル基、アミノ基、モノ低級アルキルアミノまたはジ低級
    アルキルアミノ基により置換された環であって、X1およ
    びX2は同時にn−ブチル基ではない)。
  2. 【請求項2】式(1)において、X1がn−ブチル基、イ
    ソブチル基、sec−ブチル基、1,1,3,3−テトラメチルブ
    チル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシ
    ル基またはn−オクチル基であり、X2が炭素数が1ない
    し8であるアルキル基、2−シアノエチル基、2−メト
    キシエチル基または2−エトキシエチル基である請求項
    1記載の化合物。
  3. 【請求項3】式(1)において、A環およびB環が互に
    独立的に非置換環であるかまたはそれぞれが1個または
    2個のハロゲン原子により置換された環である請求項1
    記載の化合物。
  4. 【請求項4】式(1)において、D環が非置換環である
    請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】式(1)において、A環およびB環がとも
    に非置換環である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】式(1)において、X2がメチル基、エチル
    基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
    sec−ブチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、イソ
    ペンチル基またはn−オクチル基である請求項2記載の
    化合物。
  7. 【請求項7】式(2)で表わされる請求項1記載の化合
    (式中、X3は炭素数が4ないし8であるアルキル基であ
    り、X4は炭素数が1ないし8であるアルキル基、もしく
    は非置換であるかまたはハロゲン原子、シアノ基または
    低級アルコキシ基で置換されている炭素数が2ないし4
    であるアルキル基であり、A1環、B1環およびD1環は互に
    独立的に非置換環であるかまたはハロゲン原子により置
    換された環である。)。
  8. 【請求項8】式(2)において、X4は炭素数が1ないし
    5であるアルキル基であり、A1環、B1環およびD1環が非
    置換環である請求項7記載の化合物。
  9. 【請求項9】式(3)で表わされる請求項1記載の化合
    (式中、X5はn−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチ
    ル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基ま
    たはn−オクチル基であり、X6はメチル基、エチル基、
    n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec
    −ブチル基、n−ペンチル基またはイソペンチル基であ
    る。)。
  10. 【請求項10】式(3)において、X5およびX6がイソペ
    ンチル基である請求項9記載の化合物。
  11. 【請求項11】式(3)において、X5およびX6がsec−
    ブチル基である請求項9記載の化合物。
  12. 【請求項12】式(3)において、X5がn−オクチル基
    であり、X6がn−ブチル基である請求項9記載の化合
    物。
  13. 【請求項13】式(3)において、X5がn−ブチル基で
    あり、X6がイソペンチル基である請求項9記載の化合
    物。
  14. 【請求項14】式(3)において、X5がsec−ブチル基
    であり、X6がイソペンチル基である請求項9記載の化合
    物。
  15. 【請求項15】式(3)において、X5がn−ペンチル基
    であり、X6がn−ブチル基である請求項9記載の化合
    物。
  16. 【請求項16】請求項1記載の式(1)で表わされる2
    以上の化合物からなる混合発色剤。
  17. 【請求項17】3,6−ジ−n−プロポキシフルオラン、
    3−n−ブトキシ−6−n−プロポキシフルオランおよ
    び3,6−ジ−n−ブトキシフルオランからなる混合発色
    剤。
  18. 【請求項18】式(4)のフルオレセイン化合物(式
    中、A環、B環およびD環は請求項1で定義した通りで
    ある)を、任意の順序で適当なアルキル化剤またはシク
    ロアルキル化剤と反応することを含む請求項1記載の式
    (1)のエーテル化フルオレセイン化合物の製造法。
  19. 【請求項19】請求項1記載のエーテル化フルオレセイ
    ン化合物の少なくとも1種類を含有するか、または支持
    体の上に発色剤として塗布している支持体を含む感圧記
    録材料もしくは感熱記録材料。
  20. 【請求項20】ラクトン化合物が有機溶剤に溶解されて
    いて、そして記録材料が固体状の電子受容体の少なくと
    も1種類を含む請求項19記載の感圧記録材料。
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