JPH075601B2 - 2―ジカルボキシイミドフルオランまたは3―ジカルボキシイミドフルオラン,これらの製造法およびこれらの記録材料における使用 - Google Patents

2―ジカルボキシイミドフルオランまたは3―ジカルボキシイミドフルオラン,これらの製造法およびこれらの記録材料における使用

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JPH075601B2
JPH075601B2 JP2041374A JP4137490A JPH075601B2 JP H075601 B2 JPH075601 B2 JP H075601B2 JP 2041374 A JP2041374 A JP 2041374A JP 4137490 A JP4137490 A JP 4137490A JP H075601 B2 JPH075601 B2 JP H075601B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、2−ジカルボキシイミドフルオランまたは3
−ジカルボキシイミドフルオラン、これらの製造法、な
らびにこれらを感圧または感熱記録材料における発色剤
として使用することに関する。
本発明のフルオラン化合物は、(1)式で表わされる一
般式を有している [式中、R1およびR2は互に独立的に水素原子、ハロゲン
原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基であり、
Z1およびZ2のうちの一方は で表わされるジカルボキシイミド基であり、他方は水素
原子、ハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコ
キシ基であり、Wは炭素数が少なくとも2のジカルボン
酸の残基であり、X1およびX2は互に独立的に、水素原子
であるか、または炭素数が12以下であって置換されてい
ないかまたはハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ
基、テトラヒドロフリル基または低級アルコキシ基で置
換されているアルキル基であるか、または炭素数が5乃
至10であるシクロアルキル基であるか、または置換され
ていないかまたはハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルコキシカ
ルボニル基、−NX′X″基または−4−NX′X″−フェ
ニルアミノ基(X′およびX″は互に独立的にハロゲン
原子、低級アルキル基、シクロヘキシル基、ベンジル基
またはフエニル基である)で置換されているベンジル基
またはフェニル基であるか、あるいはX1およびX2はこれ
らが結合している窒素原子とともに五員または六員の好
ましくは飽和のヘテロ環基であり、さらにA環は置換さ
れていないかまたはハロゲン原子、ニトロ基、低級アル
キル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級
アルコキシカルボニル基、アミノ基、モノ低級アルキル
アミノ基またはジ低級アルキルアミノ基で置換されてい
る。]。
2−ジカルボキシイミドフルオランが好ましい。
フルオラン化合物の基の定義において、低級アルキル
基、低級アルコキシ基および低級アルキルチオ基とは、
炭素数が1乃至6、特に1乃至3である基、またはこれ
らの基を構成分とするものである。この種の基を例示す
れば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル
基、アミル基、イソアミル基、tert−アミル基、ヘキシ
ル基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、イ
ソブトキシ基またはtert−ブトキシ基、あるいはメチル
チオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基またはブチルチ
オ基がそれぞれ挙げられる。
ハロゲン原子は、例えばフッ素、臭素または好ましくは
塩素である。
イミド基中のWは、例えばイミド原子団のカルボキシル
基に結合している2価の脂肪族基、環式脂肪族基または
芳香族基である。
Wが2価の脂肪族基である場合には、炭素数が4乃至10
であって、置換されていないかまたはハロゲン原子で置
換されている飽和もしくはエチレン性不飽和ジカルボン
酸である線状または枝分れ炭化水素基が有利である。こ
の種の脂肪族飽和ジカルボン酸で適しているものとして
は、例えばコハク酸またはグルタル酸が挙げられる。エ
チレン性不飽和ジカルボン酸としては、マレイン酸、ジ
メチルマレイン酸、ジクロロマレイン酸、イタコン酸、
シトラコン酸またはグルタコン酸が好ましい。
Wが2価の環式脂肪族基である場合には、テトラヒドロ
フタル酸基またはヘキサヒドロフタル酸基が特に好まし
い。
Wが2価の芳香族ジカルボン酸基である場合には、例え
ばナフタレンジカルボン酸またはo−フタル酸が好まし
い。
Wは、ニトロ基、ハロゲン原子、例えば塩素原子または
臭素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基または低
級アルコキシカルボニル基により置換されているフエニ
レン基が好ましい。特に非置換フエニレン基が好まし
い。
R1およびR2ならびに一個のZは、水素原子、メチル基、
メトキシ基または塩素原子が好ましい。
X1およびX2がアルキル基である場合には、それは線状ま
たは枝分れ基であることができる。このようなアルキル
基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−
ブチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、アミル
基、イソアミル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシ
ル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル
基、n−ノニル基、イソノニル基またはn−ドデシル基
が挙げられる。
X1およびX2がアルキル基が置換されている場合には、こ
のような置換アルキル基としては、合計炭素数が2乃至
8であるシアノアルキル基、ハロゲンアルキル基、ヒド
ロキシアルキル基またはアルコキシアルキル基、例えば
β−シアノエチル基、β−クロロエチル基、γ−クロロ
プロピル基、β−ヒドロキシエチル基、γ−ヒドロキシ
プロピル基、β−メトキシエチル基、β−エトキシエチ
ル基またはγ−メトキシプロピル基が特に好ましい。そ
の他の置換アルキル基としてはテトラヒドロフルフリル
基が挙げられる。
X1およびX2がシクロアルキル基である場合には、例えば
シクロペンチル基、シクロヘプチル基または好ましくは
シクロヘキシル基である。シクロアルキル基は、1個ま
たはそれ以上のC1〜C4アルキル基、好ましくはメチル基
を含むことができ、且つ合計炭素数は5乃至10である。
基X1およびX2がベンジル基またはフエニル基である場合
の好ましい置換基は、ハロゲン原子、シアノ基、メチル
基、メトキシ基またはカルボメトキシ基である。この種
の芳香脂肪族基または芳香族基としては、例えばメチル
ベンジル基、2,4−ジメチルベンジル基、2,5−ジメチル
ベンジル基、クロロベンジル基、ジクロロベンジル基、
シアノベンジル基、トリル基、キシリル基、2,6−ジメ
チルフエニル基、クロロフエニル基、メトキシフエニル
基またはカルボメトキシフエニル基が挙げられる。
置換基X1およびX2が共通の窒素原子と一緒になってヘテ
ロ環基をつくっている場合には、その環として例えばピ
ロリジノ基、ピペリジノ基、ピペコリノ基、モルホリノ
基、チオモルホリノ基、またはN−メチルピペリジノ基
のようなピペリジノ基が挙げられる。-NX1X2として好ま
しい飽和ヘテロ環基は、ピロリジノ基、ピペリジノ基ま
たはモルホリノ基である。
置換基X1およびX2として好ましいものは、シクロヘキシ
ル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基、シアノ低級
アルキル基例えばβ−シアノエチルであり、特に低級ア
ルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、アミル基、ヘキシ
ル基であり、-NX1X2として好ましいものは、ピロリジニ
ル基、N−低級アルキル−N−テトラヒドロフルフリル
アミノ基、4−ジ−低級アルキルアミノフエニルアミノ
基または4−(4′−フエニルアミノフエニルアミノ)
−フエニルアミノ基である。
A環は、置換基としてハロゲン原子、ニトロ基、低級ア
ルキル基、低級アルコキシ基またはジ低級アルキルアミ
ノ基を含むものが有利である。ベンゼン環Aは、置換さ
れていないかまたは1乃至4個のハロゲン原子で置換さ
れているものが好ましい。
実用上重要なジカルボキシイミドフルオラン化合物は、
(2)式または(3)式で表わされる。
(式中、W1は炭素数が2乃至4であるアルキレン基また
はアルケニレン基、シクロヘキシレン基、あるいは置換
されていないか、または塩素または臭素のようなハロゲ
ン原子、メチル基、メトキシ基またはカルボメトキシ基
で置換されているフエニレン基であり、R3およびR4は互
いに独立的に水素原子、ハロゲン原子、または低級アル
キル基であり、X3はC1〜C6アルキル基、C5〜C6シクロア
ルキル基、ベンジル基、フエニル基またはハロゲン原
子、C1〜C4アルキル基またはC1〜C4アルコキシ基で置換
されたフエニル基であり、X4はC1〜C6アルキル基または
ベンジル基であるか、または-NX3X4がピロリジニル基、
ピペリジニル基、モルホリニル基、またはN−低級アル
キル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ基であって、
ベンゼンA1環は置換されていないか、またはハロゲン原
子、低級アルコキシ基で置換されている。) (2)式および(3)式で表わされる化合物のうち、W1
が置換されていないか、または塩素原子で置換されてい
るフエニレン基であり、X3およびX4がC1〜C4アルキル基
であり、R3およびR4が水素原子、メチル基または塩素原
子であり、A1環は置換されていないフルオラン化合物が
好ましい。
特に重要なフルオラン化合物は(4)式で表わされるも
のである。
(式中、R5は水素原子またはメチル基であり、X5はC1
C4アルキル基、シクロヘキシル基またはトリル基であ
り、X6はC1〜C4アルキル基であり、B環は置換されてい
ないか、または1乃至4個の塩素原子で置換されてい
る。) (1)乃至(4)式で表わされる本発明のフルオラン化
合物は、(5)式で表わされるケト酸化合物と、 (6)式で表わされるイミド基を含有する化合物とを反
応させて製造される。
(前記各式中、A,X1,X2,R1,R2,Z1およびZ2は前記で定義
したとおりであり、Rは水素またはメチル基であ
る。)。
この反応は、酸縮合剤の存在下において20乃至140℃の
温度で反応物が反応を起すような方法で行うのが好まし
い。酸縮合剤の例としては、無水酢酸、塩化亜鉛、塩化
アルミニウム、硫酸、リン酸およびオキシ塩化リンが挙
げられる。
(1)式で表わされる最終製品は、反応混合物のpHを、
例えばアルカリ金属水酸化物、アンモニアもしくはアル
カリ金属炭酸塩または炭酸水素塩アルカリ類により、少
なくとも6、好ましくは7乃至14に調節し、生成した生
成物を分離し、洗浄、乾燥するか、またはメタノール、
イソプロパノール、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエ
ンまたはキシレンのような適当な有機溶剤で処理する一
般的に知られている方法で単離することができる。必要
があればフルオラン化合物と再結晶するために石油エー
テル、水または水性アンモニアもこれに付随して使用す
ることができる。
(5)および(6)式で表わされる出発原料の大部分は
既知である。
(1)乃至(4)式で表わされる本発明のフルオラン化
合物を、(7)式で表わされるアミノフルオラン化合物
と、 (8)式で表わされるジカルボン酸無水物とを反応させ
る別法で製造することができる。
(前記各式中、Z′およびZ″のうちの一方は-NH2基で
あり、他方は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基
または低級アルコキシ基であり、R1,R2,X1,X2,Aおよび
Wは前記で定義したとおりである)。
(8)式で表わされる無水ジカルボン酸成分の具体例と
しては、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン
酸、無水ジメチルマレイン酸、無水ジクロロマレイン
酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、無水フタル
酸、無水テトラクロロフタル酸、無水1,8−ナフタル酸
または1,4,5,6,7,7−ヘキサクロロ−5−ノルボルネン
−2,3−ジカルボン酸無水物が挙げられる。
(7)式で表わされるフルオラン化合物と、(8)式で
表わされるジカルボン酸の無水化合物との反応は、10乃
至140℃の温度で行われる。反応媒質としては、有機溶
剤および/または低級脂肪族カルボン酸、例えば酢酸が
使用できる。
適当な溶剤を例示すれば、クロヘキサン、ベンゼン、ト
ルエンまたはキシレンのような環式脂肪族または芳香族
炭化水素;クロロホルム、塩化エチレンまたはクロロベ
ンゼンのような塩素化炭化水素;ジエチルエーテルまた
はグリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジ
オキサンまたはテトラヒドロフランのような環状エーテ
ル類;ならびにジメチルホルムアミド、ジエチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシドまたはアセトニトリルが
挙げられる。
(1)乃至(4)式で表わされるフルオラン化合物は通
常無色であるか、または極く僅か着色している。このよ
うな発色剤が顕色剤好ましくは酸顕色剤、すなわち電子
受容体と接触すると、多くの場合に耐光堅牢度が特によ
い濃い黄色、橙色または赤色を生ずる。
(1)乃至(4)式で表わされるフルオラン化合物は、
灰色または黒色を得るために、1種類またはそれ以上の
既知の発色剤、例えば3,3−(ビスアミノフエニル)−
フタリド、3−インドリル−3−アミノフエニルアザフ
タリド、(3,3−ビスインドリル)−フタリド、3−ア
ミノフルオラン、6−ジアルキルアミノ−2−ジベンジ
ルアミノフルオラン、6−ジアルキルアミノ−3−メチ
ル−2−アリールアミノフルオラン、3,6−ビスアルコ
キシフルオラン、ロイコオーラミン、スピロピラン、ス
ピロジピラン、クローメノピラゾール、クローメノイン
ドール、フエノキサジン、フエノチアジン、キナゾリ
ン、ローダミンラクタム、カルバゾイルメタンまたはそ
の他のトリアリールメタンロイコ染料と混合する場合に
も非常に貴重なものである。
(1)乃至(4)式で表わされるフルオラン化合物は、
活性粘土およびフエノール性物質上の両者に対しても優
れた色強度を示す。本発明フルオラン化合物は、複写材
料またはレジスター材料のいずれにもなりうる感熱記録
材料または特に感圧記録材料に使用する迅速発色性発色
剤として特に適している。本発明フルオラン化合物はま
たpHに安定で、カプセル油に容易に溶解するという特徴
において優れている。CBシート中で暴露すると着色力が
僅かに減少するのが見られる(CB失活)。昇華堅牢性は
優秀である。
感圧材料は、例えば有機溶剤に溶解した(1)乃至
(4)式で表わされる少なくとも1種類の発色剤を含む
シートと、顕色剤としての電子受容体を含むシートとの
少なくとも一対のシートからなる。
前記の顕色剤の代表例としては、活性粘土物質、例えば
アタパルジャイト粘土、酸性白土、ベントナイト、モン
モリロナイト、酸活性ベントナイトまたは酸活性モンモ
リロナイトのような活性粘土、およびゼオライト、ハロ
サイト、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、リン酸アルミニウム、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、二
酸化ジルコニウム、活性カオリン、または任意の種類の
粘土が挙げられる。また酸性反応を有する有機化合物も
顕色剤に使用することができ、これらを例示するとフエ
ノール類、レゾルシノール類、または環が置換されてい
ないか、または置換されているサリチル酸、例えば3,5
−ビス−(α,α−ジメチル−ベンジル)−サリチル酸
または3,5−ビス−(α−メチルベンジル)−サリチル
酸もしくはサリチル酸エステルおよびこれらの金属塩た
とえば亜鉛塩が挙げられる。酸性反応を有する高分子材
料も顕色剤として使用することができる。これらを例示
すると、フエノール系重合体、アルキルフエノールアセ
チレン樹脂、マレイン酸・コロホニウム樹脂または無水
マレイン酸とスチレン、エチレンまたはビニルメチルエ
ーテルもしくはカルボキシメチレンとの重合体の部分的
または完全加水分解物が挙げられる。さらに前記の単量
体化合物と重合体化合物との混合物も使用することがで
きる。特に好ましい顕色剤は、酸活性ベントナイト、サ
リチル酸亜鉛またはp置換フエノールとホルムアルデヒ
ドとの縮合生成物である。この後者は亜鉛で変性するこ
ともできる。
さらに、顕色剤はシリカゲルや紫外線吸収剤、例えば2
−(2′−ヒドロキシフエニル)−ベンゾトリアゾール
のようなそれ自体は反応性がないか、または反応性が小
さい顔料または添加物との混合物としても使用できる。
このような顔料を例示すれば、タルク、二酸化チタン、
酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、チ
ョーク、カオリンのような粘土、および尿素−ホルムア
ルデヒド縮合物(BET比表面積2〜75m2/g)またはメラ
ミン−ホルムアルデヒド縮合生成物のような有機顔料が
挙げられる。
発色剤が電子受容体と接触する個所において、発色剤が
着色マーキングをつくる。感圧記録材料中に存在してい
る発色剤が早期に活性化するのを防止するために、一般
に発色剤と電子受容体とは分離されている。これは、発
色剤を発泡体状、スポンジ状またはハニカム状構造に組
み入れることによって好適に達成されうる。発色剤は、
通常圧力で破壊するマイクロカプセル中に封入されるの
が好ましい。
カプセルが圧力、例えば鉛筆により破壊されると、発色
剤溶液が、電子受容体でコートされている隣接シート上
に転移し、その結果着色部分が生ずる。この着色はこの
間に生成した染料に起因し、その染料は電磁スペクトル
の可視範囲内を吸収する。
発色剤は、有機溶剤の溶液の形で封入されるのが好まし
い。適当な溶剤は、好ましくは非揮発性溶剤であり、例
えばクロロパラフィン、トリクロロベンゼン、モノクロ
ロビフェニル、ジクロロビフェニルまたはトリクロロビ
フェニルのようなハロゲン化ベンゼン、ハロゲン化ビフ
ェニルまたはハロゲン化パラフィン;リン酸トリクレジ
ル、ジn−ブチルフタレート、ジオクチルフタレートま
たはリン酸トリクロロエチルのようなエステル類;ベン
ジルフェニルエーテルのような芳香族エーテル、パラフ
ィンまたは灯油のような炭化水素油、例えばイソプロピ
ル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルでア
ルキル化されたビフェニル、ナフタレンまたはテルフェ
ニルの誘導体、ジベンジルトルエン、部分水素化テルフ
ェニル、モノC1〜C3アルキル化ないしテトラC1〜C3アル
キル化ジフェニルアルカン、ドデシルベンゼン、ベンジ
ル化キシレン、またはその他の塩素化もしくは水素添加
縮合芳香族炭化水素が挙げられる。異なった種類の溶剤
の混合物、特にパラフィン油または灯油と、ジイソプロ
ピルナフタレンまたは部分水素添加テルフェニルとの混
合物は、色形成のための最適の溶解度、迅速で強い着
色、およびマイクロカプセル化のための好ましい粘度を
得るために、屡々使用されている。カプセル封入に関し
て、本発明のフルオラン化合物は、例えば4乃至10のpH
範囲内のpHにおいて極めて高い安定性を示すという点に
おいて極めて優れている。
カプセル壁は、発色剤溶液の液滴の周りに、コアセルベ
ーション力によって均一に形成される。カプセル化材料
は、例えば米国特許第2,800,457号に記載されている。
カプセルは、英国特許第989,264号、第1,156,725号、第
1,301,052号および第1,355,124号に記載されているよう
に、重縮合によるアミノプラストまたは変性アミノプラ
ストからも形成されうる。界面重合によってつくられる
マイクロカプセル、例えばポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリスルホンアミド、ポリスルホナート、特にポ
リアミドまたはポリウレタンからなるカプセルも適して
いる。
(1)乃至(4)式で表わされる発色剤を含むマイクロ
カプセルは、現在知られている広範囲の種類の感圧複写
材料の製造に用いることができる。各種のシステムは、
カプセル、着色反応体および担体材料の配列において互
に本質的に異なっている。
好ましい配列の一つは、カプセル封入した発色剤が転写
シートの裏面に層の形で存在し、電子受容体が受像シー
トの表面に層の形で存在するものである。構成上異なる
配列においては、発色剤を含むマイクロカプセルと、そ
れと同じシート内またはシート上に顕色剤が1層または
それ以上の層の形で存在しているか、あるいは顕色剤が
紙パルプ内に存在しているものがある。
マイクロカプセルは適当なバインダーにより担体に接着
されているのが好ましい。紙は担体として好ましい材料
であるので、このようなバインダーとしては、アラビア
ゴム、ポリビニルアルコール、ヒドロキシメチルセルロ
ース、カゼイン、メチルセルロース、デキストリン、デ
ンプン、デンプン誘導体または高分子ラテックスのよう
な紙コーティング剤が主である。高分子ラテックスの例
としては、ブタジエン・スチレン共重合体またはアクリ
ル系の単独重合体か共重合体が挙げられる。
使用する紙は、セルロース繊維製の普通の紙のみでな
く、このセルロース繊維を合成高分子製の繊維で(一部
または全部)置き換えた紙も使用できる。層担体プラス
チックフィルムであることもできる。
複写材料としては、発色剤を含むカプセルのない層と、
顕色剤として少なくとも1種類の多価金属の無機金属
塩、特に塩化亜鉛、塩化スズ、硝酸亜鉛またはこれらの
混合物のようなハロゲン化物または硝酸塩を含む色現像
層とを含むように構成されているのも好ましい。
(1)乃至(4)式で表わされる化合物は、感熱記録材
料における発色剤としても使用することができる。一般
にこの感熱材料は、少なくとも一つの層の担体と、1種
またはそれ以上の発色剤と、電子受容体と、そして必要
があればバインダーおよび/またはワックスを含んでい
る。必要があれば、記録材料に活性化剤または増感剤を
存在させることもできる。
感熱記録システムは、例えば感熱記録材料と紙、および
複写材料と紙とを包含する。このようなシステムは、例
えば電子計算器、テレプリンター、テレタイプまたは記
録計器や心電計のような測定器での情報の記録に使用さ
れている。画像(マーキング)の形成は、また加熱ペン
により手で行うことができる。さらに、レーザービーム
も加熱によるマーキング形成のもう一つの手段である。
感熱記録材料は、バインダー層に発色剤を溶解または分
散させ、顕色剤を第二の層のバインダーに溶解、分散さ
せて構成することもできる。別の構成として、発色剤と
顕色剤とを一つの層中に分散させることも可能である。
このような層(単数または複数)の特定の個所を加熱に
よって軟化し、これによって加熱部に所望の着色が直ち
に発生する。
感圧紙に使用されたものと同じ電子受容体が顕色剤とし
て適している。このような顕色剤の例としては、前記の
粘度鉱物材料およびフェノール系樹脂、または例えばド
イツ特許第1,251,348号に記載されているようなフェノ
ール系化合物、例えば4−tert−ブチルフェノール、4
−フエニルフェノール、メチレンビス−(p−フェニル
フェノール)、4−ヒドロキシジフェニルエーテル、α
−ナフトール、β−ナフトール、メチルまたはベンジル
4−ヒドロキシベンゾエート、4−ヒドロキシジフェニ
ルスルホン、2,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
4′−ヒドロキシ−4−メチルジフェニルスルホン、
4′−ヒドロキシ−4−イソプロポキシジフェニルスル
ホン、4−ヒドロキシアセトフエノン、2,2′−ジヒド
ロキシビフェニル、4,4′−シクロヘキシリデンジフェ
ノール、4,4′−イソプロピリデンジフェノール、4,4′
−イソプロピリデンビス−(2−メチルフェノール)、
チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、チオシアン酸亜
鉛のピリジン錯体、チオシアン酸亜鉛のクレシジン錯
体、4,4−ビス−(4−ヒドロキシフエニル)−吉草
酸、ヒドロキノン、ピロガロール、フロログルシノー
ル、p−,m−またはo−ヒドロキシ安息香酸、没食子
酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ヒドロキシフタ
ル酸であり、さらにホウ酸または有機の好ましくは脂肪
族ジカルボン酸、例えば酒石酸、シュウ酸、マレイン
酸、クエン酸、シトラコン酸またはコハク酸が挙げられ
る。
感熱記録材料を製造するためには、可融性皮膜形成性バ
インダーを使用するのが好ましい。このようなバインダ
ーは通常水溶性であるが、しかし他方フルオラン化合物
および顕色剤は水に難溶性または不溶性である。これら
のバインダーは室温において発色剤および顕色剤を分散
し固着することが出来なければならない。
水溶性もしくは少なくとも水に膨潤性のバインダーとし
ては、例えばポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、
ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルピロリドン、カルボキシル化ブタジエン・スチレン
共重合体、ゼラチン、デンプンまたはエーテル化トウモ
ロコシデンプンのような親水性重合体が挙げられる。
発色剤と顕色剤とを別個の2層に存在させる場合には、
水に不溶性のバインダー、すなわち非極性溶剤または極
めて弱い極性溶剤に可溶のバインダー、例えば天然ゴ
ム、合成ゴム、塩素化ゴム、ポリスチレン、スチレン・
ブタジエン共重合体、ポリメチルアクリレート、エチル
セルロース、ニトロセルロースおよびポリビニルカルバ
ゾールを使用することができる。しかしながら、好まし
い配列は、発色剤と顕色剤とが一つの層の中の水溶性バ
インダー中に存在しているものである。
感熱記録材料には、この感熱記録材料の安定性または発
現した画像の画像密度を確実にするために保護層をさら
に設けることもできる。この種の保護層は一般に、通常
の高分子材料またはこれら高分子材料の水性エマルジョ
ンである水溶性および/または水不溶性樹脂からなって
いる。
熱反応層および樹脂層はともにさらに添加剤を含むこと
ができる。白色度を向上し、紙への印刷を容易にし、加
熱ペンが粘着するのを防止するために、このような層
は、例えばタルク、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化ア
ルミニウム、炭酸カルシウム(例えばチョーク)、炭酸
マグネシウム、粘土類または有機顔料、例えば尿素、ホ
ルムアルデヒド重合体を含むことができる。発色剤と顕
色剤とを同時に溶融させる、尿素、チオ尿素、ジフェニ
ルチオ尿素、アセトアミド、アセトアニリド、ベンゼン
スルファニリド、ビス−ステアロイルエチレンジアミ
ド、ステアラミド、無水フタル酸、ステアリン酸金属塩
たとえばステアリン酸亜鉛、フタロニトリル、ベンジル
ビフェニル、ジメチルテレフタレート、ジベンジルテレ
フタレートまたはその他の対応する可融性製品のような
物質は、限られた温度範囲内でのみ色が形成されるのを
確実にするために加えることができる。感熱記録材料に
はワックス、例えばカルナウバろう、モンタンワック
ス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、高級
脂肪酸アミドとホルムアルデヒドとの縮合物、または高
級脂肪酸とエチレンジアミンとの縮合物を含んでいるの
が好ましい。
(1)乃至(4)式で表わされる化合物には、さらに例
えばドイツ特許公開第3,247,488号に記載されているよ
うな光硬化マイクロカプセルによる色画像の発生という
用途がある。
下記の実施例中の百分率は、特記しない限り重量%であ
る。部は重量部である。
実施例1 2′−カルボキシ−2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミ
ノベンゾフェノンの7.8gを10℃で100%硫酸55g中に溶解
する。N−(4−メトキシフェニル)−フタルイミドの
6.3gを5〜10℃で20分かけて添加し、得られた混合物を
20〜22℃で1時間撹拌する。得られた溶液を氷水250ml
中に注ぎ、得られた懸濁液を1時間後に22℃で過し、
フィルター上の物質を冷水で洗浄する。フィルター上の
物質50gを、微粉炭酸カリウムの6.9gと一緒にトルエン
の100ml中に懸濁する。この混合物を還流温度(82℃)
まで加熱し、水分離器を用いて2時間かけて反応系から
水を除去すると、還流温度は105℃に上昇する。次いで
トルエン相を水で数回抽出し、過して澄明にする。濃
縮により(11)式で表わされるフルオラン化合物9gを黄
色結晶の形で得る。融点221〜222℃。
この発色剤は、昇華堅牢度が良いのが特徴であり、活性
粘土上で直ちに赤色を生ずる。
実施例2 N−(4−メトキシフェニル)−フタルイミドの6.3gの
代りにN−(−4−メトキシ−2−メチルフェニル)−
フタルイミドの6.7gを使用する以外は実施例1の手順を
繰り返して、融点260〜262℃を有する(12)で表わされ
るフルオラン化合物を得る。
この発色剤は、昇華堅牢度が良いのが特徴であり、活性
粘土上で直ちに赤色を生ずる。
実施例3 2−アミノ−6−ジエチルアミノフルオランの7.7gを25
℃で氷酢酸75ml中に溶解する。良く撹拌しながら無水テ
トラクロロフタル酸5.7gを15分かけて添加すると温度が
32℃に上昇する。この混合物を80℃に加熱し、この温度
に10分間保持する。イミドになるための環化を薄層クロ
マトグラフィーで監視する。撹拌しながら反応溶液をゆ
っくり冷却すると、その間に生成物が75℃から結晶し始
める。3時間後に混合物を25℃で過し、フィルター上
の物質を蒸留水1で洗浄する。乾燥後、(13)式で表
わされるフルオラン化合物を12.2g得る。
キシレン(異性体混合物)から再結晶して、融点285〜2
87℃の純粋な生成物を得る。この化合物により活性粘土
上に直ちに赤色を生じる。
実施例4 2′−カルボキシ−2−ヒドロキシ−4−n−ジブチル
アミノベンゾフェノンの27.7gを45℃において硫酸一水
和物150g中に溶解する。N−(4−メトキシフェニル)
−フタルイミドの19gを5〜10℃において15分間かけて
添加し、混合物を0〜10℃において先ず1時間攪拌し、
次に25℃に加温し、さらに25〜30℃において1時間攪拌
する。得られた溶液を氷水750ml中に注ぐと、その間に
生成物が沈澱する。得られた懸濁液を20〜25℃において
さらに15分間攪拌し、40%水酸化ナトリウム溶液でpH10
に調節し、温度をも55℃に調節する。混合物をこの条件
下でさらに1時間攪拌して後に過する。
得られた混態の生成物を、キシレン(異性体混合物)15
0mlと炭酸カリウム13.8gとの混合物中に添加し、この混
合物を加熱沸騰させて、沸点が122℃になるまで共沸蒸
溜によって水を除去する。混合物に水200mlを加え、キ
シレン相を分離し、濃縮、乾固する。これにより(14)
式で表わされる化合物26.4gを得る。これをトルエン3
部と石油エーテル1部とにより再結晶すると融点101〜1
04℃の純品の形で沈殿する。
この発色剤はカプセル油に極めて容易に溶け、全く昇華
の傾向なく、サリチル酸亜鉛上に直ちに赤色を生ずる。
実施例5 2′−カルボキシ−2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミ
ノベンゾフェノンの15.6gを40℃において96%硫酸110g
中に溶解する。N−(3−メトキシフェニル)−フタル
イミドの12.6gを5〜10℃において45分間かけて添加
し、30分間かけて温度20℃に上げ、混合物を氷水500ml
中に注ぐ。得られた懸濁液を20℃でさらに1時間攪拌し
て後に過し、得られたフタリド化合物(28.8g)を洗
浄、乾燥する。
ついでフタリド化合物を、キシレン(異性体混合物)10
0mlおよびトリエチルアミン13.8ml中に懸濁させ、還流
温度(115℃)まで加熱して環化させフルオランにす
る。混合物を4時間保持すると、還流温度は105℃に下
がる。この混合物を20℃に冷却し、水を加え、キシレン
相を分離除去し、濃縮、乾固する。これにより(15)式
で表わされる化合物の25.8gを得る。これをトルエンか
ら再結晶すると融点218〜220℃となる。
この発色剤は、昇華堅牢度を有し、フェノール性樹脂CF
上で耐光堅牢度の非常に良い赤色を直ちに生ずる。
実施例6(感圧複写紙の調製) (13)式で表わされるフルオラン化合物(実施例3)1g
をジイソプロピルナフタレンの80gおよび灯油19g中に溶
解した溶液を、ゼラチンとアラビアゴムとを用いるそれ
自体既知のコアセルベーション法でマイクロカプセル化
し、デンプン溶液と混合して、第一の紙に塗工するのに
用いる。第二の紙の表面に、顕色剤として活性粘土を塗
工する。昇華堅牢度を有する発色剤を含む第一の紙と、
顕色剤を塗工した第二の紙とを、塗工面が接するように
互に重ね合わせる。第一の紙の上から手書きまたはタイ
プライターによって圧力を加えると、顕色剤を塗工した
紙上に直ちに濃い赤色が生ずる。この赤色は優れた耐光
堅牢度を有している。
実施例7 (13)式で表わされるフルオラン化合物の代りに、(1
2)式で表わされるフルオラン化合物1g、3,3−ビス−
(4′−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミ
ノフタリドの0.8g、N−ブチルカルバゾール−3−イル
−ビス−(4′−N−メチル−N−フェニルアミノフェ
ニル)メタンの0.8gおよび6−ジエチルアミノ−2−ジ
ベンジルアミノフルオランの2.4gの混合物を用い、その
他の手順は実施例6と同様にして実施例6を繰り返す
と、手書きまたはタイプライターにより濃色の耐光堅牢
な黒色複写を生ずる感圧記録材料が得られる。
実施例8 実施例1による(11)式で表わされるフルオラン化合物
1gをトルエンの17gに溶解する。この溶液にポリ酢酸ビ
ニル12g、炭酸カルシウムの8gおよび二酸化チタンの2g
を撹拌しながら加える。得られた懸濁液をトルエンで重
量比で1:1に希釈し、10ミクロメートルのドクターブレ
ードにより第一の紙の塗工に用いる。アミドワックス1
部、ステアリンワックス1部および塩化亜鉛1部からな
る混合物を塗工量3g/m2で第二の紙の裏面に塗工し、第
一の紙の上に重ねる。手書きまたはタイプライターで上
の紙に圧力を加えると、発色剤を塗工した紙上に濃い赤
橙色が直ちに生ずる。
実施例9(感熱記録材料の調製) 4,4′−イソプロピリデンジフェノール(ビスフェノー
ルA)32g、エチレンジアミンのジステアラミドの3.8
g、カオリンの39g、加水分解度88%ポリビニルアルコー
ルの20gおよび水500mlを、ボールミル中で粒子径が約5
ミクロメートルになるまで磨砕する。実施例2による
(12)式で表わされるフルオラン化合物6g、加水分解度
88%のポリビニルアルコールの3gおよび水60mlを第二の
ボールミル中で磨砕し、粒子径を約3ミクロメートルに
する。
前記2種類の分散液を一緒にして、乾燥塗工量5.5g/m2
で紙に塗工する。加熱金属ペンで紙に触れると、濃色で
耐光堅牢な橙色が得られる。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)式で表される2−ジカルボキシイミ
    ドフルオランまたは3−ジカルボキシイミドフルオラン
    の化合物 [式中、R1およびR2は互に独立的に水素原子、ハロゲン
    原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基であり、
    Z1およびZ2のうちの一方は で表わされるジカルボキイミド基であり、他方は水素原
    子、ハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキ
    シ基であり、Wは置換されていないかまたはハロゲンで
    置換されている、炭素数が4乃至10である飽和またはエ
    チレン性不飽和のジカルボン酸の線状または枝分れ炭化
    水素残基、または芳香族ジカルボン酸の残基であり、X1
    およびX2は互に独立的に、水素原子であるか、又は炭素
    数が12以下であって置換されていないかまたはハロゲン
    原子、ヒドロキシル基、シアノ基、テトラヒドロフリル
    基または低級アルコキシ基で置換されているアルキル基
    であるか、または炭素数が5乃至10であるシクロアルキ
    ル基であるか、または置換されていないかまたはハロゲ
    ン原子、シアノ基、ニトロ基、低級アルキル基、低級ア
    ルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、−NX′X″
    基または−4−NX′X″−フェニルアミノ基(X′およ
    びX″は互に独立的に低級アルキル基、シクロヘキシル
    基、ベンジル基またはフェニル基である)で置換されて
    いるベンジル基またはフェニル基であるか、あるいはX1
    およびX2はこれらが結合している窒素原子とともに五員
    または六員のヘテロ環基である]。
  2. 【請求項2】(1)式中のR1、R2および一個のZが、互
    に独立的に水素原子、メチル基、メトキシ基または塩素
    原子である請求項1記載のフルオラン化合物。
  3. 【請求項3】(1)式中のX1、X2が互に独立的に低級ア
    ルキル基、シクロヘキシル基、トリル基、ベンジル基ま
    たはシアノ低級アルキル基であるか、あるいは-NX1X2
    ピロリジニル基、N−低級アルキルテトラヒドロフルフ
    リルアミノ基、4−ジ低級アルキルアミノフェニルアミ
    ノ基または4−(4′−フェニルアミノフェニルアミ
    ノ)−フェニルアミノ基である請求項1記載のフルオラ
    ン化合物。
  4. 【請求項4】(1)式中のWが、置換されていないかま
    たはハロゲンで置換されていて、炭素数が4乃至10であ
    る飽和、またはエチレン性不飽和のジカルボン酸の線状
    または枝分れ炭化水素残基である請求項1記載のフルオ
    ラン化合物。
  5. 【請求項5】(1)式中のWが、テトラヒドロフタル
    酸、ヘキサヒドロフタル酸、フタル酸、またはナフタレ
    ンジカルボン酸の2価の残基である請求項1記載のフル
    オラン化合物。
  6. 【請求項6】(1)式中のWが、置換されていないかま
    たはハロゲン原子、ニトロ基、低級アルキル基、低級ア
    ルコキシ基または低級アルコキシカルボニル基によって
    置換されたフェニレン基である請求項1記載のフルオラ
    ン化合物。
  7. 【請求項7】(2)式で表わされる請求項1記載のフル
    オラン化合物 (式中、W1は炭素数が2乃至4であるアルキレン基また
    はアルケニレン基、シクロヘキシレン基、あるいは置換
    されていないかまたはハロゲン原子、メチル基、メトキ
    シ基またはカルボメトキシ基で置換されているフェニレ
    ン基であり、R3およびR4は独立的に水素原子、ハロゲン
    原子または低級アルキル基であり、X3はC1〜C6アルキル
    基、C5〜C6シクロアルキル基、ベンジル基、フェニル基
    またはハロゲン原子、C1〜C4アルキル基またはC1〜C4
    ルコキシ基で置換されているフェニル基であり、X4はC1
    〜C6アルキル基またはベンジル基であるか、または-NX3
    X4がピロリジニル基、ピペリジニル基、モルホリニル基
    またはN−低級アルキル−N−テトラヒドロフルフリル
    アミノ基である)。
  8. 【請求項8】(2)式においてW1が置換されていないか
    または塩素原子で置換されているフェニレン基であり、
    X3およびX4がC1〜C4アルキル基であり、R3およびR4が水
    素原子、メチル基または塩素原子である請求項7記載の
    フルオラン化合物。
  9. 【請求項9】(3)式で表わされる請求項1記載のフル
    オラン化合物 (式中、W1は炭素数が2乃至4であるアルキレン基また
    はアルケニレン基、シクロヘキシレン基、あるいは置換
    されていないかまたはハロゲン原子、メチル基、メトキ
    シ基またはカルボメトキシ基で置換されているフェニレ
    ン基であり、R3およびR4は、互に独立的に水素原子、ハ
    ロゲン原子または低級アルキル基であり、X3はC1〜C6
    ルキル基、C5〜C6シクロアルキル基、ベンジル基、フェ
    ニル基またはハロゲン原子、C1〜C4アルキル基またはC1
    〜C4アルコキシ基で置換されているフェニル基であり、
    X4はC1〜C6アルキル基またはベンジル基であるか、また
    は-NX3X4がピロリジニル基、ピペリジニル基、モルホリ
    ニル基またはN−低級アルキル−N−テトラヒドロフル
    フリルアミノ基である)。
  10. 【請求項10】(3)式中においてW1が置換されていな
    いかまたは塩素で置換されているフェニレン基であり、
    X3およびX4がC1〜C4アルキル基であり、R3およびR4が水
    素原子、メチル基または塩素原子である請求項9記載の
    フルオラン化合物。
  11. 【請求項11】(4)式で表わされる請求項1記載のフ
    ルオラン化合物 (式中、R5が水素原子またはメチル基であり、X5がC1
    C4アルキル基、シクロアルキル基またはトリル基であ
    り、X6はC1〜C4アルキル基であり、B環が置換されてい
    ないかまたは1乃至4個の塩素原子で置換されている環
    である)。
  12. 【請求項12】X5およびX6がエチル基またはn−ブチル
    基である請求項11記載のフルオラン化合物。
  13. 【請求項13】(5)式で表わされるケト酸と、 (6)式で表わされるイミド基を含有する化合物と を反応させることを含む請求項1記載のジカルボキシイ
    ミドフルオラン化合物の製造法(前記各式中、X1,X2,
    R1,R2,Z1およびZ2は請求項1で定義したとおりであり、
    Rは水素またはメチル基である)。
  14. 【請求項14】(7)式で表わされるアミノフルオラン
    化合物と、 (8)式で表わされる無水ジカルボン酸とを、 反応させることを含む請求項13記載の製造法の改良法 (前記各式中、Z′およびZ″のうちの一方が-NH2基で
    あり、他方が水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基
    または低級アルコキシ基であり、R1,R2,X1,X2およびW
    は請求項13で定義したとおりである)。
  15. 【請求項15】感圧または感熱記録材料において、その
    発色反応システム中に発色剤として請求項1記載のフル
    オラン化合物の少なくとも1種類を含んでいる感圧また
    は感熱記録材料。
  16. 【請求項16】有機溶剤に溶解したフルオラン化合物と
    少なくとも1種類の電子受容体とを含んでいる請求項15
    記載の感圧記録材料。
  17. 【請求項17】フルオラン化合物がマイクロカプセル中
    に封入されている請求項15記載の感圧記録材料。
  18. 【請求項18】封入されたフルオラン化合物が転写紙の
    裏面に層の形で存在し、電子受容体が受像紙の表面に層
    の形で存在する請求項17記載の感圧記録材料。
  19. 【請求項19】請求項1記載のフルオラン化合物の少な
    くとも1種類と電子受容体およびバインダーを少なくと
    も一つの層中に含む請求項15記載の感熱記録材料。
  20. 【請求項20】フルオラン化合物が、1種類またはそれ
    以上の他の発色剤とともに存在している請求項15記載の
    記録材料。
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