JP2770030B2 - ケトヘキソキナーゼの製造法 - Google Patents

ケトヘキソキナーゼの製造法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はケトヘキソキナーゼ(以下、KHKと略す。)
の製造法に関するものであある。
更に詳細には、本発明は、フルクトース培地で生育す
る菌をフルクトース培地で培養してKHKを生産する方法
に関するものである。
従来、KHKは動物起源の酵素として知られており、微
生物による生産は知られていなかった。
本発明によって、KHKを微生物によって生産すること
ができるようになったので、本発明は、KHKの大量生産
を可能とし、酵素界に大きく貢献するものである。
(従来技術及び問題点) 一般的に、KHK(EC.2.7.1.3)は次式で表わされる反
応を行う酵素 として知られているが、KHKの存在は、高等動物の肝、
腎、腸粘膜、脂肪組織に知られている程度であった。
また、KHKの一般的な製法として、ウシの肝臓をpH5と
し、熱処理し、硫安分別し、セファデックスG−100、D
EAE−セルロース、CM−セルロースクロマトの各処理を
行って精製する方法(酵素ハンドブック331頁)が知ら
れているが、その操作は煩雑であり、また得られる酵素
もきわめて少量であるに過ぎない。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、微生物にKHKの給源を求めて鋭意研究
したところ、グルコース培地では生育しにくく、フルク
トース培地でよく生育する菌がKHKを生産することを知
ったのである。
本発明は、フルクトース培地で生育する菌をフルクト
ース含有培地でインキュベートすることを特徴とするKH
Kの製造法である。
本発明において、グルコース培地で生育しにくく、フ
ルクトース培地でよく生育する菌で、KHKを生産するも
のの1例として、Pseudomonas AM1−OYAが得られ、この
菌株はFERM P−10152として微工研に寄託されている。
次に、Pseudomonas AM1−OYAの菌学的性質を示す。
1.グラム陰性菌である。
2.0.8μ×2.0μの桿菌で、単鞭毛を有す。
3.運動性あり。
4.フルクトース寒天培地で、ピンクで、盛り上った生育
を示し、表面は湿潤、円形で、周辺は円滑なコロニーを
形成する。
5.pH6.0〜8.5で生育し、pH7.0で最高の生育を示し、pH
5.0では生育しない。
6.30℃で良好な生育を示し、25℃ではゆるやかな生育と
なり、37℃では生育しない。
7.炭素源の利用(コーザの培地を用い、0.1%による)
メタノール、メチルアミン塩酸、Naフオルメート、エタ
ノール、ラクテート、サクシネート、マレート、フマレ
ートでよく生育し、グルコース、フルクトース、アスパ
ルテート、グルタメート、グリコレート、サイトレート
でゆるやかに生育し、オキザレート、グルタレート、タ
ートレート、アラニン、炭素源を添加しないミネラル培
地ではほとんど生育しない。
本発明においては、Pseudomonas AM1−OYAを培養し、
菌体を多量取得し、この菌体をフルクトース含有培地で
20〜50℃、5〜20時間インキュベートすれば、菌体内に
多量のKHKが生成する。
Pseudomonas AM1−OYAの菌体を得るには、Pseudomona
s AM1−OYAの増殖できるいかなる培地でもよい。例え
ば、0.2%K2HPO4、0.2%NaNO3、0.2%(NH42SO4、0.1
%KH2PO4、0.02%MgSO4・7H2O、0.01%酵母エキス(Ori
ental酵母、Co)と1%メタノールを含む培地で25〜40
℃、20〜50時間で連続的振トウ培養し、大量の菌体を生
産させる。
得られた培養液は遠心処理し、分離湿菌体をフルクト
ース含有培地に添加し、25〜40℃でゆっくり攪拌しつ
つ、1〜30時間インキュベートし、菌体内にKHKを生成
させる。
得られたインキュベート処理液は、KHKを含有する菌
体を含んでいるので、例えば、0.1M D−フルクトース、
1mM EDTA、10mM 2−メルカプトエタノール、0.5mM phen
ylmethyl sulfonylfluorideを含んだpH6.8の5mM−リン
酸ナトリウムbuffer(KPB)に菌体懸濁液として4℃に
冷却してFrench pressure cell pressなどにより菌体を
破砕し、得られたホモジネート液は60,000×g以上で遠
心処理し、菌体を分離する。
得られた上清はDEAE−セルロースカラムに吸着させ
て、溶出させ、溶出液は透析処理を行い、処理液はブル
ーデキストランセファロースカラムに吸着させ、溶出
し、これを濃縮し、更にセファデックスG−100カラム
に吸着させ、溶出し、溶出液をセファデックスG−100
ゲル濾過の操作をくり返し、精製を行い、ポリアクリル
アミドゲル電気泳動において単一バンドを示すまで精製
されたKHKを得ることができる。
本発明の実施例で得られたKHKの理化学的性質は次の
通りである。
1.次式の反応を行う。
フルクトース+ATPF−1−P+ADP 2.分子量は60,000で、30,000分子量をもつ2つの同一サ
ブユニットから構成される。
3.等電点は焦点電気泳動による測定で4.5である。
4.熱安定性は第1図に示す通りで、70℃で30分間加熱し
てもほとんど失活はない。
精製酵素液(5mM KPB中、0.1mg/ml)が図示の時間で
別々に70℃、80℃で加熱された。その加熱された酵素は
急速にアイスバスで冷却された、残存している酵素活性
は相対的な酵素活性を示している。
5.pH安定性は第2図に示す通りで、pH6〜10できわめて
安定である。
6.ポリアクリルアミドゲル電気泳動と等電点電気泳動は
第3図に示される。
精製酵素(50μg)をポリアクリルアミドゲルに加
え、電気泳動は約2時間3mAでpH8.5Tris−glycineで行
なわれた。そのゲルカラムはCommassie brilliant blue
で染色される。精製KHK(1.2mg KHK/10ml)をglycerol
濃度勾配下でpH3.5〜10のキャリヤーAmpholineから成る
等電点電気泳動の中間付近に現れる。電気泳動はChroma
to chamber内(4℃)で100時間400Vで行なわれた。そ
の内容量は1.6mlフラクションに画分され、pHとKHK活性
の両方がそれぞれのフラクションで測定された。
次に本発明の実施例を示す。
実施例 Pseudomonas AM1−OYA、FERM P−10152の種菌培養液
を、0.2%K2HPO4、0.2%NaNO3、0.2%(NH42SO4、0.1
%KH2PO4、0.02%MgSO4・7H2O、0.01%酵母エキス(Ori
ental酵母、Co)と1%メタノールを含む培地50lに接種
し、連続的振トウで30℃、36時間培養した。
培養液を遠心処理し、得られた菌体50g(Wet.wt)
を、フルクトース含有培地1l(フルクトース0.5%、NaN
O32g、硫酸アンモニウム2g、K2PO42g、KH2PO41g、MgSO4
0.2g、イーストエキス0.2gを含む)に添加し、振とうに
て30℃、30時間インキュベートし、得られたインキュベ
ート処理液を、0.1M D−フルクトース、1mM EDTA、10mM
2−メルカプトエタノール、0.5mM phenyl methyl sulf
onylfluorideを含んだpH6.8の5mMリン酸ナトリウムbuff
er(KPB)1に懸濁した。
菌体懸濁液を1,000kg/cm2でFrench pressure cell pr
essに通して細胞を破砕する。なお、以下に述べるすべ
ての操作も特に記さないかぎり、4℃で行なった。
得られたホモジネートを60分間68,000×gで遠沈す
る。上述した同じ成分を含む5mM KPBで平衡化させたDEA
E−セルロースカラム(2.5×30cm)にその上澄を吸着さ
せる。そのカラムを、同じbufferで完全に洗った後、KH
Kは0.3MKC1を含んだbufferで溶出される。酵素活性はRa
ushe1とClelandによって提唱された方法によって測定さ
れた。タンパク含量は 値を15.0として決定された。KHK画分は透析チューブの
中に注ぎ込み、polyethyleneglycol 6,000中に入れる。
濃縮された透析チューブは5mMKPB中で一晩、透析され
る。不溶性の物質が60分間の68,000×gの遠心分離で除
去される。透明なローズレッドの上澄は5mM KPBで平衡
化されたブルーデキストランセファロースカラム(2×
20cm)にチャージする。カラムに同様のbufferを流した
後、KHKは1M KC1を含む5mM KPBで溶出される。溶出曲線
は第4図に示される。KHK活性を含む画分はpolyethylew
glycol 6,000で濃縮され、同様のbufferで平衡化させた
Sephadex G−100カラム(1.3×200cm)にかけられる。
主な不純物がvoid volumeあたりに溶出された後にKHKは
すぐにカラムから溶出される。Sephadex G−100ゲル濾
過の操作がくり返される。2回目のゲル濾過の溶出パタ
ーンはKHKの活性を伴うタンパク質のほぼ均整のとれた
パターンである(第5図)。この段階における酵素標品
はポリアクリルアミドゲル電気泳動において50μgのタ
ンパク質が加えられた場合でも単一のタンパク質のバン
ドを示す。
KHKは40%の精製収率をもって約1000倍精製された。
D−fructose−1−phosphateからD−fructoseを生成
する後方への反応に対するD−fructoseを生成する前方
向への反応の酵素活性の速度が酵素の精製の全過程を通
してほとんど一定して2.6であった。これはその2つの
酵素反応が1つの酵素タンパク質によって触媒作用を受
けているということを示唆している。その前方向への反
応においては精製KHKの比活性は178units/mg proteinと
決定された。KHKの分子量は60,000と評価され、KHKは3
0,000の分子量をもつ2つの同一サブユニットから構成
されている。KHKの等電点は焦点電気泳動によって4.5で
あると分かった。微生物のKHKはその熱安定性によって
特徴づけられる(第1図)。
μg protein/mlのレベルのような希釈酵素液で実験し
た時でさえ70℃で30分間酵素液を加熱した後でKHKの失
活はほとんど見られなかった。80℃においては少なくと
も15分間は安定であった。
【図面の簡単な説明】
第1図はKHKの熱安定性を示す図で、第2図はKHKのpH安
定性を示す図で、第3図は精製したKHKのポリアクリル
アミドゲル電気泳動と等電点電気泳動の結果を示す図
で、第4図はKHKのブルーデキストランセファロースカ
ラムの溶出曲線を示す図で、第5図はKHKのセファデッ
クスG−100ゲル濾過の結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 9/12 BIOSIS(DIALOG)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の理化学的性質を有するケトヘキソキ
    ナーゼ。 1.作用:次式の反応を行う。 フルクトース+ATPF−1−P+ADP 2.基質特異性:ATPの存在下フルクトースに反応してF−
    1−Pを生成する。 3.分子量は60,000で、30,000分子量をもつ2つの同一サ
    ブユニットから構成されている。 4.等電点:焦点電気泳動による測定で4.5である。 5.熱安定性:70℃で30分間加熱してもほとんど失活はな
    い。 6.pH安定性:pH6〜10できわめて安定である。
  2. 【請求項2】シュウドモナス属に属するケトヘキソキナ
    ーゼ生成菌を、フルクトース含有培地でインキュベート
    することを特徴とするケトヘキソキナーゼの製造法。
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