JP2767694B2 - 自動ドアの停電時駆動装置 - Google Patents

自動ドアの停電時駆動装置

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JP2767694B2
JP2767694B2 JP7303351A JP30335195A JP2767694B2 JP 2767694 B2 JP2767694 B2 JP 2767694B2 JP 7303351 A JP7303351 A JP 7303351A JP 30335195 A JP30335195 A JP 30335195A JP 2767694 B2 JP2767694 B2 JP 2767694B2
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知良 丸山
潤生 薛
弘司 萩野
明彦 村田
喜代人 近藤
淳一 中村
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NIPPON SAABO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動ドアの停電時駆
動装置、特に、ドア開閉手段の駆動用AC電源の停電時
に、AC電源からバッテリ電源に切り換えて、通常のあ
るいは特殊な自動ドアの開閉を行なうことができるよう
にした自動ドアの停電時駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に自動ドアでは、モータによって正
逆転される駆動プーリと従動プーリとに亘ってベルトを
巻き掛け、このベルトをドアに連結し、モータを正逆転
することでドアを自動的に開閉する。高速度で開閉する
自動ドアでは、ドアの開き終わりと閉じ終わりの停止位
置でドアを停止させるだけでなく、ドアが停止する際の
衝撃を緩和するため、各停止位置の手前にそれぞれ開及
び閉の制動位置を設け、ドアが停止位置付近まで移動し
てきてこの制動位置を通過するとドアに制動を加え、十
分速度を落としてから微速度で停止位置まで駆動する停
止緩衝制御を行なっている。
【0003】このため従来のインダクションモータ等を
用いた自動ドアでは、ドアが制動位置を通過したことを
検知するため、リードスイッチ等のセンサをドアの走行
機構部の固定側に配置し、これに対向して走行するドア
の吊り金具などにマグネット等をとりつけて、制動位置
で両者を対向させセンサを作動させている。
【0004】また、従来の自動ドアにおいてはドア開閉
手段の駆動用AC電源が停電した場合、開閉動作の途中
のドアが開放状態になり、冷暖房効果を損なうようにな
る。従って、このような欠点を防ぐため、あるいは防犯
上の理由等から上記のような場合にはドアを強制閉鎖す
るが、逆に火災発生等に起因する停電時はドアを強制的
に開放して避難通路を確保する必要がある。このため停
電時にAC電源からバッテリ電源に切り換えて自動ドア
を駆動する非常用電源装置が提案されている。
【0005】従来のこの種の非常用電源装置としては、
例えば特開昭64−43686号公報に示されたものが
ある。このような非常用電源装置31は、図2に示すよ
うに、自動ドアの駆動モータ33を制御するコントロー
ラ32のAC電源回路34に整流回路35を介してバッ
テリ電源回路36を接続しており、通常時には、AC電
源回路34によってバッテリ39を充電し、AC電源回
路34の停電検知リレーAR1の接点AR1−1は開い
てバッテリ39からコントローラ32への給電が停止さ
れている。
【0006】AC電源が停電になると、リレーAR1の
接点AR1−2が閉じて、停電信号をコントローラ32
に送るとともに、接点AR1−1が閉じ、バッテリ電源
切り換え選択スイッチSSをオンさせればバッテリ39
からコントローラ32に電源が供給され、通常時と同様
に自動ドアの開閉、あるいは停電信号を受けてドアの全
開もしくは全閉動作を行なうようにしている。
【0007】このような自動ドアの場合、上記停止緩衝
制御はセンサの動作位置で管理されているので、AC電
源が停電してからバッテリ電源に切り換わるとき、一時
的に電源が寸断してから切り換わっても特に不都合が発
生することはない。
【0008】一方、ブラシレスDCモータは、速度制御
特性がよく起動トルクも大きく高頻度の起動停止に耐え
られ、かつ信頼性も高いことから最近多く使われるよう
になってきている。ブラシレスDCモータは、ロータの
磁極の位置を検出するセンサを備えており、この信号を
用いて固定子巻線電流の方向を切り換えてブラシレス駆
動を行なっている。またこの磁極位置センサの信号を利
用して、これを計数カウントすることによりドアの位置
を求めることができるので、全開または全閉点からのド
アの移動距離をインクリメンタル信号として計数カウン
トすることにより制動位置を求め、上記リードスイッチ
等を用いた制動位置センサを省略した自動ドアが実用化
されている。
【0009】モータの磁極位置センサの信号をドアの位
置検出に兼用しないで、コスト高にはなるが一般的なイ
ンクリメンタルエンコーダを用いた装置もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記イン
クリメンタル信号を用いた従来の自動ドアでは、ドアの
位置を加減算カウンタにより常時監視していなければな
らないので、制御電源が寸断したりすると位置情報にエ
ラーを生じてしまう。すなわちAC電源の停電時にバッ
テリ電源への切り換えに寸断を伴うと、ドアの現在位置
が分からなくなり、自動ドアは電源投入時の原点出し動
作から再スタートするので、非常に緩慢な動きとなり装
置が誤動作しているような印象さえ与えることになる。
不揮発性メモリの中に、位置データを収納する方法もあ
るが、ドアの動作中の停電や、手動でドアを移動してし
まったときはメモリの内容とドアの実際の位置がずれて
しまい、このデータで駆動すると危険である。
【0011】また、図2に示すような非常用電源装置で
は、停電を検知する方法としてリレーAR1を用いてい
るが、数10ms程度の瞬時停電のときもリレーが動作
してしまい、停電信号により全開あるいは全閉動作を行
なうような使い方をした場合、その都度ドアが動作して
しまうことになり非常に煩わしい。
【0012】本発明は上記の欠点を除くようにしたもの
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の自動ドアの停電
時駆動装置は、インクリメンタル方式の位置センサを用
いてドアの位置と速度を制御する自動ドア制御装置と、
この自動ドア制御装置の制御回路用電源に接続し、これ
によって充電されるようにしたバッテリ電源と、上記制
御回路用電源の停電を検出する手段と、停電が検出され
たとき上記自動ドア制御装置の制御回路用電源の電圧が
維持されている時間内に、上記バッテリ電源電圧を上記
自動ドア制御装置の制御回路に供給し、インクリメンタ
ル信号によるドアの位置情報を失うことなく、継続して
自動ドアの開閉を可能ならしめるための手段とより成
る。
【0014】また、本発明の自動ドアの停電時駆動装置
は、停電時にドアを特別に操作する手段と、上記停電の
持続時間が短い所定値以上のときのみ、上記操作手段を
作動せしめる手段とを有する。
【0015】上記操作手段を作動せしめる手段は、上記
所定値だけ上記停電検出信号の伝送を遅延せしめる手段
と、上記停電検出信号の持続時間が上記所定値以内のと
き上記遅延手段によって遅延された上記停電検出信号を
キャンセルする手段とより成る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面によって本発明の実施例
を説明する。
【0017】図1は、本発明の自動ドアの停電時駆動装
置において停電時駆動用電源1が自動ドア開閉用駆動用
AC電源20に付加された状態を示しており、通常時、
停電時駆動用電源1のバッテリ2は上記AC電源20か
ら整流ダイオード21、定電流回路3を介して充電され
ている。AC電源20が停電すると、停電検出回路4か
ら停電検出信号5が出力され、これにより半導体スイッ
チ6がオンとなり、バッテリ2の電圧が昇圧回路7及び
8に供給され、昇圧出力9が制御回路用電源のためのD
C/DCコンバータ22に供給され、昇圧出力10がモ
ータ駆動回路13に供給される。一方、停電検出信号5
は遅延回路11を介して停電信号12としてコントロー
ラのマイコン25に送られ、停電時の特別な操作を行な
うために用いられる。
【0018】一般に自動ドアのモータ駆動回路用電源と
してはAC100Vを直接整流平滑した出力を用い、制
御回路用電源は低圧の安定化電源とし、マイコン系の5
Vとインターフェース系のマルチ出力のDC/DCコン
バータ22を用いることが多い。マイコン系の電源23
には通常平滑コンデンサ24が接続されているので、停
電後もある時間(例えば100ms以上)マイコン25
の動作電圧を維持することができる。このため本発明に
おいては、停電後この時間内(例えば20ms以内)に
停電検出回路4からの停電検出信号5により昇圧出力9
を得るための回路を動作させ、マイコン25の動作を寸
断することなくAC電源20からバッテリ電源2に切り
換えるようにする。
【0019】バッテリ電源出力としては、昇圧回路7に
より昇圧したものを用いたが、制御電源の低圧部にバッ
テリ電圧をそのまま供給することもできる。またモータ
駆動回路13用の電源も、低電圧用のモータであればバ
ッテリ電圧をそのまま使用しても良いし、高電圧用のモ
ータでも、バッテリ動作時はドアの速度を下げることに
すれば、昇圧はしなくてもよい。
【0020】なお、停電検出回路4の応答時間を早めた
場合、逆に数10ms程度の瞬時電圧降下や瞬時停電に
対しても停電検出信号5が出ることになるので、これを
そのまま停電信号12としてコントローラのマイコン2
5に送り、停電時の特別な操作を行なうために用いる
と、必要以上にドアの開閉等、停電時操作を頻繁に行な
ってしまう恐れがある。従って、本発明においては遅延
回路11により例えば0.1〜数秒の極短時間だけ上記
マイコン25に加えられる停電信号12を遅延せしめ、
上記停電信号12の持続時間を測定し、その持続時間が
上記極短時間以内の場合、上記停電信号12をキャンセ
ルする手段(図示せず)を設ける。
【0021】上記遅延回路11を用いずに、この作用を
マイコン25で成し得るようにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】上記のように本発明の自動ドアの停電時
駆動装置によれば、インクリメンタル方式の位置センサ
を用いてドアの位置と速度を制御する方式の自動ドア駆
動装置を、停電時にも中断することなく継続してバッテ
リで通常動作させることができるので、防犯安全面やエ
ネルギー効率の面で極めて有益である。
【0023】また、停電を検出し、停電時特有の操作例
えば避難路確保のための全開操作や、防火や防犯のため
の全閉操作を行なう場合、瞬時停電等の極短時間の停電
に過敏に反応することがない等大きな利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動ドアの停電時駆動装置の一実施例
を示すブロック回路図である。
【図2】従来の非常用電源装置の一例を示す電気回路図
である。
【符号の説明】
1 停電時駆動用電源 2 バッテリ 3 定電流回路 4 停電検出回路 5 停電検出信号 6 半導体スイッチ 7 昇圧回路 8 昇圧回路 9 昇圧出力 10 昇圧出力 11 遅延回路 12 停電信号 13 モータ駆動回路 20 AC電源 21 整流ダイオード 22 DC/DCコンバータ 23 電源 24 平滑コンデンサ 25 マイコン 31 非常用電源装置 32 コントローラ 33 駆動モータ 34 AC電源回路 35 整流回路 36 バッテリ電源回路 39 バッテリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萩野 弘司 埼玉県与野市円阿弥5−8−45 日本サ ーボ株式会社 研究所内 (72)発明者 村田 明彦 埼玉県与野市円阿弥5−8−45 日本サ ーボ株式会社 研究所内 (72)発明者 近藤 喜代人 東京都中野区上鷺宮1丁目21番20号 株 式会社ソリック内 (72)発明者 中村 淳一 東京都中野区上鷺宮1丁目21番20号 株 式会社ソリック内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E05F 15/00 - 15/20 H02J 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクリメンタル方式の位置センサを用
    いてドアの位置と速度を制御する自動ドア制御装置と、
    この自動ドア制御装置の制御回路用電源に接続し、これ
    によって充電されるようにしたバッテリ電源と、上記制
    御回路用電源の停電を検出する手段と、停電が検出され
    たとき上記自動ドア制御装置の制御回路用電源の電圧が
    維持されている時間内に、上記バッテリ電源電圧を上記
    自動ドア制御装置の制御回路に供給し、インクリメンタ
    ル信号によるドアの位置情報を失うことなく、継続して
    自動ドアの開閉を可能ならしめるための手段とより成る
    ことを特徴とする自動ドアの停電時駆動装置。
  2. 【請求項2】 停電時にドアを特別に操作する手段と、
    上記停電の持続時間が短い所定値以上のときのみ、上記
    操作手段を作動せしめる手段とを有することを特徴とす
    る請求項1記載の自動ドアの停電時駆動装置。
  3. 【請求項3】 上記操作手段を作動せしめる手段が、上
    記所定値だけ上記停電検出信号の伝送を遅延せしめる手
    段と、上記停電検出信号の持続時間が上記所定値以内の
    とき上記遅延手段によって遅延された上記停電検出信号
    をキャンセルする手段とより成ることを特徴とする請求
    項2記載の自動ドアの停電時駆動装置。
JP7303351A 1995-10-30 1995-10-30 自動ドアの停電時駆動装置 Expired - Lifetime JP2767694B2 (ja)

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JP2008283788A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp 無停電電源装置の制御電源回路
JP2009153338A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Panasonic Electric Works Co Ltd 直流配電システム
JP2018098823A (ja) * 2016-12-08 2018-06-21 株式会社Okiテクノパワーシステムズ 電源バックアップ装置

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