JP3455348B2 - 巻線形モータの制御装置 - Google Patents

巻線形モータの制御装置

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JP3455348B2
JP3455348B2 JP29305095A JP29305095A JP3455348B2 JP 3455348 B2 JP3455348 B2 JP 3455348B2 JP 29305095 A JP29305095 A JP 29305095A JP 29305095 A JP29305095 A JP 29305095A JP 3455348 B2 JP3455348 B2 JP 3455348B2
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motor
wound motor
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勝己 古田
滋 木村
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はクレーンの巻上げ
駆動などに用いられる巻線形モータの制御装置に関し、
特に巻線形モータの二次側の抵抗器の制御を改良し、作
業性および保守性を改善させるとともに巻線形モータの
損傷等を防止した巻線形モータの制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の巻線形モータの制御装置を
示す結線図であり、図において、R1、S1およびT1
は三相交流電源に接続される3個の端子である。1aお
よび2aは端子R1に接続された双方向性の半導体スイ
ッチ、1bおよび2bは端子T1に接続された双方向性
の半導体スイッチである。
【0003】10はたとえばクレーン(図示せず)の巻
上げ等の駆動源となる巻線形モータであり、巻線形モー
タ10の一次側は、半導体スイッチ1aおよび2aを介
して端子R1に接続され、端子S1に直接に接続され、
且つ、半導体スイッチ1bおよび2bを介して端子T1
に接続されている。
【0004】r2、s2およびt2は巻線形モータ10
の二次側の端子であり、各端子r2〜t2には、抵抗器
11、12および13の各一端がそれぞれ個別に接続さ
れている。各抵抗器11〜13の他端同士は互いに接続
され、各抵抗器11〜13によりスター結線が形成され
ている。
【0005】21は巻線形モータ10の端子r2と端子
s2との間に接続された電磁開閉器の常開接点、31は
巻線形モータ10の端子s2と端子t2との間に接続さ
れた電磁開閉器の常開接点であり、これらの常開接点2
1および31は、各端子r2〜t2間を開閉する。
【0006】なお、図示しないが、巻線形モータ10の
制御装置が設けられており、半導体スイッチ1a、1
b、2aおよび2bを開閉して巻線形モータ10の給電
を制御するとともに、各電磁開閉器の常開接点21〜2
5を開閉制御していることは言うまでもない。
【0007】各抵抗器11〜13の中間点にはそれぞれ
複数のタップが引き出されており、tr2〜tr5は抵
抗器11のタップ端子、ts2〜ts5は抵抗器12の
タップ端子、tt2〜tt5は抵抗器13のタップ端子
である。22〜25はタップ端子tr2〜tr5とts
2〜ts5との間に接続された電磁開閉器の常開接点、
32〜35はタップ端子ts2〜ts5とtt2〜tt
5との間に接続された電磁開閉器の常開接点である。
【0008】上記抵抗器11〜13、常開接点21〜2
5および31〜35は、巻線形モータ10の二次側の抵
抗値を多段階に変化させ、これにより、巻線形モータ1
0の速度を制御するように構成されている。ここで、電
磁開閉器の常開接点21〜25および31〜35のオン
オフ機能に着目すると、常開接点21〜25および31
〜35に代えて、半導体スイッチを採用することも考え
られる。
【0009】しかしながら、巻線形モータ10は、クレ
ーン等の運転条件により、二次側の発生電圧、電流およ
び周波数が大きく変化するので、図4内の各常開接点2
1〜25および31〜35を単純に半導体スイッチに置
き換えるのみでは、半導体スイッチのオンオフ制御が非
常に複雑となり、逆に故障の原因にもなり得るので、半
導体スイッチの採用は実現されていないのが実情であ
る。
【0010】次に、図4のように構成された従来の巻線
形モータの制御装置の動作について、クレーンを運転す
る場合を例にとって説明する。まず、クレーンの運転開
始前においては、図示したように、二次側の常開接点2
1〜25および31〜35が全て開放されており、三相
交流電源側(一次側)の端子R1およびT1に接続され
た半導体スイッチ1a、1b、2aおよび2bもオフさ
れている。
【0011】ここで、クレーンに上昇運転指令が与えら
れると、半導体スイッチ2aおよび2bはオフのまま
で、半導体スイッチ1aおよび1bのみがオンして、三
相交流電源が巻線形モータ10の一次端子に印加され
る。また、抵抗器11〜13を巻線形モータ10の二次
側に挿入して緩起動し、常開接点21〜25および31
〜35を、それぞれ、常開接点25および35側から順
に閉成して、二次側の抵抗値が順次小さくなるように制
御する。
【0012】これにより、巻線形モータ10の回転数が
上昇し、クレーンが全速運転駆動されるようになる。そ
の後、目標位置のやや手前の位置にクレーンが移動する
と、停止位置精度を上げるために、常開接点21〜25
および31〜35を順に開放して、二次側の抵抗値が順
次大きくなるように制御する。これにより、巻線形モー
タ10の回転数が下降し、このブレーキ作用によってク
レーンは目標位置に停止する。
【0013】次に、クレーンの巻上方向から巻下方向へ
の切り替えについて説明する。上述したように、クレー
ンが巻上方向に全速運転中の場合においては、一次側の
半導体スイッチ1aおよび1bがオンされ、また、二次
側の電磁開閉器の常開接点21〜25および31〜35
が全てオンされている。
【0014】この全速巻上げ運転状態において、クレー
ンを巻下方向(巻線形モータ10を逆回転)に切り替え
るための運転切替指令を制御装置(図示せず)に与える
と、まず、半導体スイッチ1aおよび1bがオフされ
る。このとき、半導体スイッチ2aおよび2bはオフの
ままであり、巻線形モータ10は、所定時間だけ無給電
状態となる。
【0015】続いて、巻線形モータ10の無給電状態の
間に、制動トルクを抑制するために、常開接点21〜2
5および31〜35をオンからオフ(図示した状態)に
動作させ、抵抗器11〜13を巻線形モータ10の二次
側に挿入する。その後、半導体スイッチ2aおよび2b
をオン動作させ、巻線形モータ10の一次側に三相交流
電圧を印加し、逆相制動によってクレーンを急停止させ
る。停止後は、上述したように、通常のクレーン動作が
行われる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来の巻線形モータの
制御装置は上記のように構成されているので、巻線形モ
ータ10の二次側の抵抗値を順次制御するように、抵抗
器11〜13のオンオフするために、多数の電磁開閉器
の常開接点21〜25および31〜35を用いているの
で、制御装置が複雑となるうえ、常開接点21〜25お
よび31〜35の結線の作業性が悪く、常開接点21〜
25および31〜35の保守を行うためにも多くの労力
を要するという問題点があった。
【0017】また、たとえばクレーンの巻上方向または
巻下方向の切り替えるために、巻線形モータ10の回転
方向を切り替える場合に、常開接点21〜25および3
1〜35がオン故障していると、巻線形モータ10の逆
相制動トルクが異常増大し、巻線形モータ10に損傷を
与えるおそれがあるという問題点があった。
【0018】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、結線等の作業性および保守性を
改善させた巻線形モータの制御装置を得ることを目的と
する。また、この発明は、回転方向の切り替えの際のス
イッチ部のオン故障を検出して巻線形モータの損傷を未
然に防止した巻線形モータの制御装置を得ることを目的
とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る巻線形モータの制御装置は、巻線形モータの二次側に
発生する交流電圧を直流電圧に変換する整流手段と、整
流手段の一方の出力端子に一端が接続された抵抗器と、
抵抗器の中間点に設けられた複数のタップと、各タップ
と整流手段の他方の出力端子との間に挿入された半導体
スイッチ手段と、巻線形モータの給電を制御するととも
に、巻線形モータの運転条件に応じて半導体スイッチ手
段をオンオフ制御する制御手段と、整流手段の一方の出
力端子側に接近した抵抗器のタップと整流手段の他方の
出力端子との間に挿入されたコンデンサと、抵抗器の他
端と整流手段の他方の出力端子との間に流れる電流を検
出する電流検出手段と、電流検出手段からの電流検出信
号に基づいて半導体スイッチ手段のオン故障を検出する
オン故障検出部とを備え、制御手段は、巻線形モータを
逆相制動する直前に、巻線形モータの一次側への給電を
停止するとともに、半導体スイッチ手段を全てオフ状態
にし、所定時間経過後に巻線形モータの一次側への給電
により逆相制動を行い、オン故障検出部は、巻線形モー
タの逆相制動の開始後において、電流検出手段からの電
流検出信号がほぼ0を示す場合に、半導体スイッチ手段
のいずれかがオン故障と判断して故障検出信号を出力す
ものである。
【0020】
【0021】また、この発明の請求項2に係る巻線形モ
ータの制御装置は、請求項1において、故障検出信号
は、巻線形モータの一次側への給電を緊急停止するもの
である。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1を図1お
よび図2を参照しながら説明する。図1はこの発明の実
施の形態1を示す結線図、図2はこの発明の実施の形態
1のオン故障検出動作を説明するための巻線形モータ1
0の二次側等化回路図である。
【0023】図1において、R1〜T1、1a、1b、
2a、2b、10およびr2〜t2は前述(図4)と同
様のものである。また、111は前述の抵抗器11に対
応しており、121〜125は前述の常開接点21〜2
5に対応した半導体スイッチである。
【0024】Mr2、Ms2およびMt2は巻線形モー
タ10内の二次巻線であり、二次巻線Mr2は端子r2
に接続され、二次巻線Ms2は端子s2に接続され、二
次巻線Mt2は、端子t2に接続されている。
【0025】100は巻線形モータ10の二次側端子r
2〜t2に接続された整流手段すなわち三相全波整流回
路であり、3対の整流素子101〜106により構成さ
れており、巻線形モータ10の二次側の交流電圧を直流
電圧に変換している。三相全波整流回路100の入力端
子は、巻線形モータ10の二次側の端子r2、s2およ
びt2に接続されている。
【0026】各整流素子対は、一方の整流素子の陰極
(カソード)と他方の整流素子の陽極(アノード)とが
接続され、整流素子対の各接続点(三相全波整流回路1
00の入力端子)は、各端子r2〜t2に個別に接続さ
れている。また、3個の整流素子対の各一端ずつが互い
に接続されて、三相全波整流回路100の出力端子とな
っている。
【0027】111は三相全波整流回路100のカソー
ド側の出力端子に接続された単一の抵抗器であり、中間
点に複数のタップta0〜ta5が設けられている。1
50は抵抗器111に直列接続された分流器であり、電
流検出手段として機能し、抵抗器電流IRに対応した電
流検出信号Irを出力する。分流器150の他端は、三
相全波整流回路100のアノード側の出力端子に接続さ
れている。したがって、直列接続された抵抗器111お
よび分流器150は、三相全波整流回路100の一対の
出力端子間に接続されている。
【0028】121〜125は二次側の半導体スイッチ
すなわちゲートターンオフサイリスタ(以下、GTOと
いう)であり、各GTO121〜125の陽極(アノー
ド)は、抵抗器111に設けられた5つのタップta1
〜ta5にそれぞれ個別に接続され、陰極(カソード)
同士が互いに接続され、共通接続された陰極が三相全波
整流回路100のアノード側の出力端子に接続されてい
る。各GTO121〜125のゲートには、巻線形モー
タ10の種々の運転条件に応じて、図示しない制御装置
からの制御信号が印加されるようになっている。
【0029】110は三相全波整流回路100から出力
される直流電圧を平滑するためのコンデンサであり、最
も三相全波整流回路100に近接した(最も低抵抗値
側)抵抗器111のタップta0と、三相全波整流回路
100のアノード側の出力端子との間に接続されてい
る。なお、ここでは、二次側の半導体スイッチとしてG
TO121〜124を用いたが、IGBTまたはトラン
ジスタ等を用いてもよい。
【0030】200は分流器150の出力端子に接続さ
れたオン故障検出部であり、抵抗器111の端部に流れ
る抵抗器電流IRに基づいてGTO121〜124のオ
ン故障を検出する。
【0031】オン故障検出部200は、各入力端子に挿
入された抵抗器201および202と、分流器150の
出力端子から抵抗器電流IRを検出する演算増幅器20
3と、演算増幅器203の出力端子に挿入された抵抗器
204と、抵抗器204に流れる電流信号を故障検出信
号ARに変換するフォトカプラ205と、故障検出信号
ARを生成するための直流電源208および抵抗器21
0とを備えている。
【0032】また、フォトカプラ205は、一次側のフ
ォトダイオード205aとフォトダイオード205aに
光結合された二次側のフォトトランジスタ205bとか
ら構成されている。したがって、分流器150からの電
流検出信号Irは、オン故障検出部200において、以
下のように故障検出信号ARに変換される。
【0033】すなわち、分流器150からオン故障検出
部200に入力された一対の電流検出信号Irのうち、
陰極側の電流検出信号Irは、抵抗器201を介して、
演算増幅器203の非反転入力端子(+)に印加され
る。また、陽極側の電流検出信号Irは、フォトダイオ
ード205aのカソードに印加されるとともに、抵抗器
202を介して演算増幅器203の反転入力端子(−)
に印加される。
【0034】こうして、電流検出信号は、演算増幅器2
03の出力信号となり、さらに、抵抗器204を介し
て、フォトカプラ205内のフォトダイオード205a
のアノードに印加される。フォトダイオード205a
は、演算増幅器203の出力信号を光信号に変換してフ
ォトトランジスタ205bのベースに伝達する。
【0035】このとき、フォトトランジスタ205bの
コレクタおよびエミッタ間には、抵抗器210を介して
直流電源208が直列接続されているので、フォトトラ
ンジスタ205bの出力信号が故障検出信号ARとして
生成される。
【0036】図2において、100、110、150お
よび200は図1内と同様のものである。また、111
aおよび111bは図1内の抵抗器111に対応してお
り、111aは入力端子からコンデンサ110までの抵
抗器部分、111bはコンデンサ110から出力端子ま
での抵抗器部分である。Vcはコンデンサ110の両端
間に充電されるコンデンサ電圧、SWはGTO121〜
125からなるGTO群、ISはGTO群SWに流れる
電流、IRは抵抗器111に流れる電流である。
【0037】次に、図1に示したこの発明の実施の形態
1の動作について、前述と同様に、クレーンの運転を例
にとって説明する。まず、クレーンの運転開始前におい
ては、二次側のGTO121〜125が全てオフしてお
り、一次側の半導体スイッチ1a、1b、2aおよび2
bもオフしている。
【0038】ここで、クレーンに上昇運転指令が与えら
れると、半導体スイッチ1aおよび1bがオンされて、
三相交流電源が巻線形モータ10の一次側に印加される
ことにより、二次側に抵抗器111を挿入(GTO12
1〜125がオフ)した状態で緩起動する。続いて、G
TO121〜125を、GTO125側から順にオンし
て、巻線形モータ10の二次側の抵抗値が小さくなるよ
うにして巻線形モータ10の回転数を上昇させ、クレー
ンを全速運転制御する。
【0039】次に、上記全速運転制御における巻線形モ
ータ10の二次側の電流の流れおよび回路動作について
説明する。ここでは、巻線形モータ10の二次周波数の
1周期(2πラジアン)を、以下の6つのモード(1)
〜(6)に分割して、二次側での電流ループとしてそれ
ぞれ示す。
【0040】なお、全てのGTO121〜125がオン
されても、最小抵抗値側のGTO121がオンすれば、
他のGTO122〜125には電流がほとんど流れない
ので、実質的に、GTO121のみがオンした状態とな
る。
【0041】(1)0〜π/3ラジアンの区間において
は、「巻線形モータ10内の二次巻線Mr2→整流素子
101→抵抗器111→GTO121→整流素子105
→二次巻線Ms2」というループで電流が流れる。 (2)π/3〜2π/3ラジアンの区間においては、
「二次巻線Mr2→整流素子101→抵抗器111→G
TO121→整流素子106→二次巻線Mt2」という
ループで電流が流れる。
【0042】(3)2π/3〜πラジアンの区間におい
ては、「二次巻線Ms2→整流素子102→抵抗器11
1→GTO121→整流素子106→二次巻線Mt2」
というループで電流が流れる。 (4)π〜4π/3ラジアンの区間においては、「二次
巻線Ms2→整流素子102→抵抗器111→GTO1
21→整流素子104→二次巻線Mr2」というループ
で電流が流れる。
【0043】(5)4π/3〜5π/3ラジアンの区間
においては、「二次巻線Mt2→整流素子103→抵抗
器111→GTO121→整流素子104→二次巻線M
r2」というループで電流が流れる。 (6)5π/3〜2πラジアンの区間においては、「二
次巻線Mt2→整流素子103→抵抗器111→GTO
121→整流素子105→二次巻線Ms2」というルー
プで電流が流れる。
【0044】このように、巻線形モータ10の二次側を
三相全波整流回路100により直流変換することによ
り、巻線形モータ10の二次側から見た場合に、巻線形
モータ10の二次巻線Mr2、Ms2およびMt2に対
して、あたかも抵抗器111を直接介して接続した場合
とほぼ同様の作用となる。
【0045】すなわち、巻線形モータ10の二次側を三
相全波整流回路100により整流して、抵抗器111に
直流電圧を加えることにより、従来(図4)の二次側が
交流の場合と同様に、巻線形モータ10の二次側の抵抗
器111の制御を行うことができる。また、巻線形モー
タ10の種々の運転条件と無関係に、単一の抵抗器11
1と協動して、GTO121〜125の制御が簡略化す
る。
【0046】クレーンの全速運転制御が継続して、目標
位置のやや手前の位置にクレーンが移動すると、停止精
度を上げるためにGTO121〜125を順にオフにす
る。このように、抵抗器111の抵抗値が大きくなるよ
うに制御することにより、巻線形モータ10の回転数を
下降させ、ブレーキ作用によってクレーンを停止させ
る。
【0047】次に、図1の結線図および図2の等化回路
図とともに、図3のタイミングチャートを参照しなが
ら、クレーンの巻上方向から巻下方向に切り替える場合
の動作について説明する。いま、図3内の時刻t0にお
いて、クレーンが巻上方向に全速運転中の場合、順回転
駆動用の半導体スイッチ1aおよび1bはオン状態、逆
回転駆動用の半導体スイッチ2aおよび2bはオフ状態
であり、二次側のGTO121〜125は全てオンされ
ている。
【0048】この状態で、時刻t1において、クレーン
を巻下方向に切り替える指令が発生すると、半導体スイ
ッチ1aおよび1bがオフにされると同時に、GTO1
21〜125も全てオフされて、抵抗器111は、巻線
形モータ10の二次側に挿入される。
【0049】このとき、半導体スイッチ2aおよび2b
は、所定時間tdだけオフ状態を維持しているので、三
相交流電源から巻線形モータ10に対する給電が所定時
間tdの間だけ断たれる。無給電中の所定時間tdにお
いて、コンデンサ110は、抵抗器111を介して電荷
を放電し、これにより、図3内の時刻t2において、コ
ンデンサ電圧Vcはほぼ0になる。
【0050】また、時刻t2において、コンデンサ11
0の放電が終了すると、抵抗器電流IRもほぼ0にな
る。したがって、時刻t2において逆回転駆動用の半導
体スイッチ2aおよび2bをオン動作させて、クレーン
の運転を巻下方向に切り替え、巻線形モータ10の一次
側に三相交流電圧を印加する。
【0051】ここで、時刻t2において半導体スイッチ
2aおよび2bがオンされたときの動作について、さら
に詳細に説明する。逆回転駆動用の半導体スイッチ2a
および2bがオンされると、図2内の三相全波整流回路
100に給電が行われる。このとき、コンデンサ110
の充電電荷はほぼ0であり、また、GTO121〜12
5は全てオフ状態であるので、抵抗器111に流れる抵
抗器電流IRは、以下のように決定される。
【0052】すなわち、三相全波整流回路100から抵
抗器111に供給された電流は、まず、抵抗器111a
(タップta0)を通してコンデンサ110に電荷(コ
ンデンサ電圧Vc)を蓄積した後、抵抗器111bを通
して図3のように流れる。したがって、抵抗器電流IR
は、以下の式(1)により表わされる。
【0053】IR=Vc/Rb …(1)
【0054】但し、式(1)において、Rbは抵抗値部
分111bの抵抗値である。こうして、図3内の時刻t
2から、式(1)にしたがう抵抗器電流IRが抵抗器1
11に流れ始め、これにより、分流器150の両端に電
圧が発生する。この電圧値は、電流検出信号Irとして
オン故障検出部200に入力され、このうち陰極側の電
流検出信号Irは、抵抗器201を介して演算増幅器2
03の非反転入力端子に印加され、非反転電圧増幅され
る。
【0055】また、演算増幅器203の出力信号は、抵
抗器204を介してフォトダイオード205dのアノー
ドに印加され、ダイオード205aに電流が流れる。こ
れにより、フォトカプラ205内のフォトトランジスタ
205bがオン動作し、直流電源208から抵抗器21
0を介して電流が流れるので、フォトトランジスタ20
5bのコレクタ端子電圧(故障検出信号AR)は、直流
電源208の電圧値からほぼ0に降下する。
【0056】このような電圧値0(ローレベル)の故障
検出信号ARは、GTO121〜125が全てオフ状態
の場合に生じるので、正常信号として送出される。した
がって、半導体スイッチ2aおよび2bのオン状態を継
続して、巻線形モータ10の一次側に三相交流電圧を印
加し続け、前述と同様に、逆相制動によってクレーンを
急停止させた後、通常のクレーン動作を行う。
【0057】以上のように、巻線形モータ10の二次側
に発生する交流電圧を直流電圧に変換する三相全波整流
回路100と、三相全波整流回路100の直流出力端子
に接続された単一の抵抗器111と、抵抗器111のタ
ップta1〜ta5をオンオフ制御するGTO121〜
125とを設け、電磁開閉器の常開接点21〜25(図
4参照)の代わりにGTO121〜125(無接点の半
導体スイッチ手段)により制御装置を構成することによ
り、二次側抵抗値切替部の結線作業性および保守性を改
善することができる。
【0058】すなわち、巻線形モータ10の二次側に出
力される交流電圧を、三相全波整流回路100で整流す
ることにより、周波数とは無関係な直流電圧に変換され
るので、GTO121〜125(半導体スイッチ手段)
の制御は容易となる。
【0059】次に、GTO121〜125のオン故障発
生時の保護作用について説明する。いま、GTO121
〜125のいずれかがオン(導通)故障したときに、時
刻t2において半導体スイッチ2aおよび2bを投入し
たとする。このとき、図2の等化回路において、「三相
全波整流回路100のカソード→抵抗器111→オン故
障中のGTOに対応したタップ→GTO群SWのうちの
オン故障したGTO→三相全波整流回路100のアノー
ド」というループが形成され、GTO121〜125の
いずれかに、オン故障によるスイッチ導通電流ISが流
れる。
【0060】したがって、分流器150に抵抗器電流I
Rが流れなくなり(図3内の一点鎖線参照)、分流器1
50の端子電圧(電流検出信号Ir)は0レベルのまま
となる。この結果、抵抗器201を介して演算増幅器2
03に入力される電圧値も0となり、フォトダイオード
205aはオフ状態を維持し、フォトトランジスタ20
5bもオフ状態を維持する。
【0061】このとき、フォトトランジスタ205bの
コレクタ端子電圧すなわち故障検出信号ARは、直流電
源208の電圧のままのハイレベルを示し、異常信号と
して送出される。ハイレベルの故障検出信号ARは、一
次側の半導体スイッチ1a、1b、2aおよび2bを全
てオフにして巻線形モータ10の給電を遮断し、ブレー
キ(図示せず)を作動して、クレーンを緊急停止させ
る。
【0062】以上のように、図1および図2に示したこ
の発明によれば、三相全波整流回路100の出力端子に
接続されたコンデンサ110と、抵抗器111に流れる
電流IRを検出する分流器150(電流検出手段)と、
GTO121〜125のオン故障を検出するオン故障検
出部200とを設け、巻線形モータ10を逆相制動する
直前(時刻t1)に一次側の半導体スイッチ1a、1
b、2aおよび2bを全てオフにする。
【0063】その後、コンデンサ電圧Vcがほぼ0にな
った時点(時刻t2)で、逆回転用の半導体スイッチ2
aおよび2bをオンさせて逆相制動を開始したとき、G
TO121〜125がオフ状態であるにもかかわらず、
分流器150の電流検出信号Ir(抵抗器電流IR)が
ほぼ0を示す場合に、GTO121〜125のオン故障
状態と判断して故障検出信号ARを出力する。
【0064】したがって、前述の効果に加え、クレーン
の巻上方向または巻下方向の切り替えの際のGTO12
1〜125(二次側の半導体スイッチ手段)のオン故障
を検出することができ、オン故障検出時に緊急給電停止
等の措置により、巻線形モータ10の損傷を未然に防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す結線図であ
る。
【図2】 この発明の実施の形態1による逆相制動時の
動作を説明するための図1の等価回路図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による逆相制動時の
動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】 従来の巻線形モータの制御装置を示す結線図
である。
【符号の説明】
1a、1b、2a、2b 一次側の半導体スイッチ、1
0 巻線形モータ、100 三相全波整流回路、110
コンデンサ、111 抵抗器、121〜125 GT
O(二次側の半導体スイッチ手段)、150 分流器
(電流検出手段)、200 オン故障検出部、AR 故
障検出信号、IR 抵抗器電流、Ir 電流検出信号、
R1、S1、T1 一次側の端子、r2、s2、t2
二次側の端子、ta0〜ta5 タップ、td 所定時
間。
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭54−93733(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/28 - 5/44 H02P 7/36 - 7/66

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻線形モータの二次側に発生する交流電
    圧を直流電圧に変換する整流手段と、 前記整流手段の一方の出力端子に一端が接続された抵抗
    器と、 前記抵抗器の中間点に設けられた複数のタップと、 前記各タップと前記整流手段の他方の出力端子との間に
    挿入された半導体スイッチ手段と、 前記巻線形モータの給電を制御するとともに、前記巻線
    形モータの運転条件に応じて前記半導体スイッチ手段を
    オンオフ制御する制御手段と、 前記整流手段の一方の出力端子側に接近した前記抵抗器
    のタップと前記整流手段の他方の出力端子との間に挿入
    されたコンデンサと、 前記抵抗器の他端と前記整流手段の他方の出力端子との
    間に流れる電流を検出する電流検出手段と、 前記電流検出手段からの電流検出信号に基づいて前記半
    導体スイッチ手段のオン故障を検出するオン故障検出部
    を備え、 前記制御手段は、前記巻線形モータを逆相制動する直前
    に、前記巻線形モータの一次側への給電を停止するとと
    もに、前記半導体スイッチ手段を全てオフ状態にし、所
    定時間経過後に前記巻線形モータの一次側への給電によ
    り逆相制動を行い、 前記オン故障検出部は、前記巻線形モータの逆相制動の
    開始後において、前記電流検出手段からの電流検出信号
    がほぼ0を示す場合に、前記半導体スイッチ手段のいず
    れかがオン故障と判断して故障検出信号を出力する こと
    を特徴とする巻線形モータの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記故障検出信号は、前記巻線形モータ
    の一次側への給電を緊急停止することを特徴とする請求
    項1に記載の巻線形モータの制御装置。
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