JP2767221B2 - 非常用吐水バルブを備えた角型電気温水器 - Google Patents

非常用吐水バルブを備えた角型電気温水器

Info

Publication number
JP2767221B2
JP2767221B2 JP31392395A JP31392395A JP2767221B2 JP 2767221 B2 JP2767221 B2 JP 2767221B2 JP 31392395 A JP31392395 A JP 31392395A JP 31392395 A JP31392395 A JP 31392395A JP 2767221 B2 JP2767221 B2 JP 2767221B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
emergency
valve
tank
discharge valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31392395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09152183A (ja
Inventor
和雄 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TODEN HOOMU SAABISU KK
Original Assignee
TODEN HOOMU SAABISU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TODEN HOOMU SAABISU KK filed Critical TODEN HOOMU SAABISU KK
Priority to JP31392395A priority Critical patent/JP2767221B2/ja
Publication of JPH09152183A publication Critical patent/JPH09152183A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2767221B2 publication Critical patent/JP2767221B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外形が角型である
電気温水器に関し、特に、非常時にタンク内に存在して
いる水または温水を外部に取り出すための非常用吐水バ
ルブを有した角型電気温水器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気温水器は、夜間電力を積極的に使用
するものであるから、近年の電気エネルギー事情を改善
する一助となっているものである。また、この種の電気
温水器は、従前は屋外に設置されることが多かったので
あるが、近年では室内あるいは室内に近い部分に設置さ
れることが多くなってきており、そのために、全体を一
般家具のように角型にする必要性も高まってきている。
【0003】電気温水器の外形を角型にするには、一般
的には、角型カバーによって、丸型タンクを包み込むよ
うにしなければならない。この種の電気温水器に使用さ
れているタンクは、湯水を一定の高さ範囲内で貯留する
ものであるから、ある程度の圧力に耐え得る形状のもの
にしなければならないし、またタンクの製造を容易にし
なければならない。また、永年使用することになるタン
クとして、耐久性・品質等を優れたものとしなければな
らない。このため、この種の電気温水器において使用さ
れるタンクは、どうしても丸型のものとしておかなけれ
ばならない。従って、この種の電気温水器を室内に設置
できる角型のものとするには、丸型にしなければならな
いタンクの外周を、角型カバーによって囲むようにしな
ければならないのである。
【0004】一方、近年においては、飲料水を筆頭とす
る生活用水は、水道設備を通して供給され利用されてい
るのが普通であり、電気温水器も水道から供給される水
を使用しているものである。このため、例えば地震等の
自然災害に見舞われると、水道設備が故障して水道水の
供給が停止してしまうことになる。水道が止まれば、飲
料水等の生活用水はその供給が全くなされなくなるか
ら、市民生活は大きな打撃を受けることになる。特に、
飲料水は1日も欠かすことのできないものであり、水道
が止まったときには給水車を走らせる等、公的にも大き
な事業が必要になり、普段からその準備をしておかなけ
ればならない。しかしながら、そのような非常時に備え
て各種設備を用意しておくことは非常に費用の掛かる問
題であり、また飲料水を給水車によって十分かつ短期間
内に行き渡らせることは非常に困難である。
【0005】以上の実状を踏まえて、本発明者等が何か
よい方法はないかと思慮をめぐらしたところ、前述した
電気温水器のタンク内に存在している水または温水に気
付いたのである。つまり、地震等の発生によって水道水
の供給が停止しても、タンク内にはそれまでたえず供給
されていた水道水、すなわち非常用水として利用し得る
水が残存したままの状態にあるのであるから、これを何
とか利用できないかと考えたのである。
【0006】勿論、電気温水器200には、図1にも示
したように、タンク210内の清掃を行なうために使用
する排出バルブ240が設けてあるので、この排出バル
ブ240を使用することにより、タンク210内の水等
を取り出そうと思えばできないことはない。しかしなが
ら、この排出バルブ240は、図示しない排水路内に排
出できるように施工されたものであるから、これを利用
して水を得ようとすると、排水路等を壊して当該排出バ
ルブ240を露出させなければならないものであり、非
常時にそのような工事をする余裕は全くないのが普通で
あるから、この排出バルブ240は簡単には利用できな
いものである。しかも、この排出バルブ240は、タン
ク210内に貯っている砂やサビ等を水とともに排出す
るためのものであるから、この排出バルブ240から出
てきた水等は、これをそのまま非常用水として利用する
ことは殆んどできないのである。
【0007】なお、排出バルブ240を使用して、タン
ク210内の中の水等を完全に抜いてしまうと、タンク
210内のヒータ230は空気中に露出することになる
が、もし、この状態で通電されたとすると、ヒータ23
0が過熱して破損してしまうことになる。電気温水器2
00のヒータ230に対する通電及びその遮断は、タン
ク210内の水の温度を検知するセンサーによって制御
されているのであるから、センサーが水ではなく空気の
温度を検知している状態であれば、適格なヒータ230
への通電の遮断はなされないからである。
【0008】このため、出願人は、電気温水器内の水ま
たは湯を非常用水としても利用できるようにし非常用吐
水バルブを、例えば特願平6−144517号出願等に
おいて既に提案してきているのであるが、これを角型カ
バーを有する角型電気温水器にも適用する必要性が生じ
てきたのである。ところが、この種の非常用吐水バルブ
をそのまま角型電気温水器に適用しようとすると、この
非常用吐水バルブを角型カバー内に納めなければなら
ず、その存在が外側からは全く見えないものとなる。ま
して、緊急時においては、その存在すら気付かない状態
になるものと考えられて、この非常用吐水バルブを設け
ておく意味が角型電気温水器の場合は無くなることも十
分考えられる。
【0009】また、地震等の災害が発生して水道の供給
がストップすれば、電気温水器内にある水等は非常に貴
重なものとなり、非常用吐水バルブを使用して取り出す
場合に無駄にならないようにしておく必要もある。この
ため、非常用吐水バルブを使用するときには、電気温水
器内の水等を角型カバーの外側に確実に取り出せるよう
にしておかなければならないのである。
【0010】そこで、本発明者は、この種の角型電気温
水器に非常用吐水バルブを採用するにあたって、その存
在を非常時においても容易に確認でき、しかもその使用
を確実に行えるようにするにはどうしたらよいかについ
て種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのであ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
実状に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課
題は、角型電気温水器に非常用吐水バルブを適用するこ
とである。
【0012】すなわち、本発明の目的とするところは、
非常時においてもその確認が確実に行えることは当然と
して、実際の使用時に水等を無駄なく取り出すことので
きる非常用吐水バルブを備えた角型電気温水器を簡単な
構成によって提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、本発明の採った手段は、以下の実施の形態におい
て使用する符号を付して説明すると、「電力によって加
熱されるヒータ230を内蔵したタンク210と、この
タンク210の外側に設けられる非常用吐水バルブ10
0と、この非常用吐水バルブ100とタンク210とを
囲む角型カバー240とを備えた角型電気温水器200
であって、タンク210の底面と水道等の水供給源との
間に連結されて、中間部がタンク210より高い給水管
路220の下降管路221であって、タンク210内の
ヒータ230より高い位置に、非常用バルブ100を接
続し、角型カバー240の非常用吐水バルブ100に対
向する部分に開閉扉241を設けるとともに、この開閉
扉241の裏側に非常用吐水バルブ100側の吐水ホー
ス50の先端を連結して、当該開閉扉241を開いたと
き、吐水ホース50の先端が角型カバー240外に露出
するようにし、非常用バルブ100を開いたとき、タン
ク210内に残留している水をヒータ230を露出させ
ないで排出できるようにしたことを特徴とする角型電気
温水器200」である。
【0014】すなわち、本発明に係る角型電気温水器2
00は、ヒータ230を内蔵した丸型のタンク210を
角型カバー240によって囲むことにより、図1に示す
ような文字通りの角型形状を有したものであるが、この
角型カバー240内に、タンク210から水や湯を取り
出すための非常用吐水バルブ100を設けたものであ
る。特に、この非常用吐水バルブ100は、タンク21
0の底面と水道等の水供給源との間に連結されて、中間
部がタンク210より高い給水管路220の下降管路2
21であって、タンク210内のヒータ230より高い
位置に接続したものである。
【0015】そして、本発明の角型電気温水器200に
おいては、角型カバー240の非常用吐水バルブ100
に対向する部分に開閉扉241を開閉自在に設けるとと
もに、この開閉扉241の裏側に、非常用吐水バルブ1
00のホースニップル40に接続してある吐水ホース5
0の先端を連結しておく必要があるものであり、これに
より、開閉扉241を開いたときに、吐水ホース50の
先端が言わば自動的に飛び出して、角型カバー240の
外側に開口させるものである。また、この角型電気温水
器200においては、非常用バルブ100を開いたと
き、タンク210内に残留している水をヒータ230を
露出させないで排出できるようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明を、図面に示した実
施形態である角型電気温水器200について説明する
と、図1には、本発明に係る角型電気温水器200の斜
視図が示してある。この角型電気温水器200は、図2
にも示すように、丸型のタンク210やこれに必要な給
水管路220、この給水管路220に接続した非常用吐
水バルブ100等の略全てを角型カバー240内に収納
して、その全体外形が一般的な家具のように四角形状と
なるようにしたものであり、これを室内またはこれに近
似した部分に設置した際に、周囲との違和感が全くない
ようにしたものである。
【0017】すなわち、本発明に係る角型電気温水器2
00は、370〜550リットル程度の水容積を有する
タンク210を縦型にして内蔵したものであって、この
タンク210内には電力によって加熱されるヒータ23
0が内蔵してあるものである。そして、このタンク21
0内には、水道管に接続される上昇管路222と、タン
ク210の底部に接続される下降管路221とからなる
給水管路220によって常に水道水が供給されるように
してあるものである。勿論、タンク210の上端には図
示しない給湯管が接続されるものであり、当該電気温水
器200は、給水管路220からの圧力を利用してタン
ク210の上部に貯められている湯水を所定場所に給湯
するようにしているものである。なお、タンク210の
底部には、排出バルブ240が設けてあり、この排出バ
ルブ240を開放することにより、タンク210内の砂
やサビ等を排出できるようにしてあって、この排出バル
ブ240には、前述した給水管路220等が接続してあ
る。
【0018】一方、この角型電気温水器200において
は、その給水管路220を下降管路221と上昇管路2
22とに分けて、この給水管路220の一部がタンク2
10よりも高くなるようにしてあるが、これは、水道が
断水した場合に、タンク210内の水が水道管側へ逆流
しないようにするためである。そして、本実施例におい
ては、給水管路220の下降管路221中に、図2に示
したように、非常用吐水バルブ100が接続してあるの
である。すなわち、電気温水器200のための給水管路
220は、その一部にタンク210よりも高い部分を形
成しておき(所謂鳥居型配管)、水道が断水状態になっ
たときに、この給水管路220中に設けた負圧作動弁付
安全弁等によってタンク210内の水が水道管内に逆流
しないようにしてあり、そのために、この給水管路22
0は上昇管路222と下降管路221とによって構成し
てあるのである。
【0019】以上のようなタンク210や給水管路22
0等を囲んでいる角型カバー240の前面側には、例え
ば図2に示したような状態に全開放できる蓋体が設けて
あって、この蓋体を図2に示したように取外すことによ
り、内部のタンク210や非常用吐水バルブ100等の
設置は勿論、設置後の保守点検作業を容易に行えるよう
にしてある。そして、このような全面蓋に対して、図1
に示したように、開閉扉241が設けてあるのである
が、この開閉扉241としては、図3の(イ)に示した
ような、下方へ開放するタイプのもの、あるいは図3の
(ロ)に示したような、側方へ開放するタイプのものと
するのがよい。何故なら、この開閉扉241を開放した
まま、これに設けてある吐水ホース50から水等を取り
出すのに好都合だからである。
【0020】すなわち、この開閉扉241は、角型カバ
ー240内に収納してあって外部からは存在が確認しづ
らい非常用吐水バルブ100の存在をアピールするもの
であると同時に、非常時に非常用吐水バルブ100の操
作をするために開放するものであるから、角型カバー2
40の後述する非常用吐水バルブ100に対向する部分
に形成しなければならないものである。また、できれ
ば、図1及び図2に示したように、人の手が十分届き得
る位置に、この開閉扉241を設けておくのが最適であ
る。
【0021】なお、通常時には常に見える場所となる開
閉扉241の前面に、図1中に示したように、当該開閉
扉241の開放の仕方、開閉扉241を開放すれば非常
用吐水バルブ100が使用できること、非常用吐水バル
ブ100の実際の使用方法等の説明を書いておいたり、
あるいはこの開閉扉241の周囲を注意して色で囲った
りしておくと、なお一層効果の高いものとし得る。
【0022】そして、この開閉扉241の裏面側には、
図3の(イ)または(ロ)に示したように、一端を非常
用吐水バルブ100側のホースニップル40に接続した
吐水ホース50の他端が連結してあり、開閉扉241を
開放したときに、吐水ホース50の先端が例えば下方に
自動的に向くようにしてある。吐水ホース50を開閉扉
241に連結する場合には、殆どの場合、当該吐水ホー
ス50は角型カバー240内に収納しておくものである
こと、一旦開閉扉241を開放したときには、吐水ホー
ス50の先端が確実に角型カバー240の外側に露出し
なければならないこと等を考慮して、吐水ホース50の
先端部分のみを開閉扉241に止めるようにしておくの
がよい。また、経年変化によって吐水ホース50の交換
をしなければならないことも考慮して、吐水ホース50
の開閉扉241裏面に対する連結は部分的にしておいた
方が有利である。
【0023】さて、非常用吐水バルブ100であるが、
この非常用吐水バルブ100としては種々なものが採用
できるが、本実施形態においては次のようなものを採用
している。
【0024】図4〜図9には、非常用吐水バルブ100
の一実施例が示してあるが、この非常用吐水バルブ10
0は、図4〜図7に示したようなバルブ本体10を備え
ているものであり、このバルブ本体10は図5に示した
ように、切換バルブ20aが設けられるべき本管部11
と、止水バルブ30が設けられるべき枝管部12とを有
しているものである。本管部11は、例えば図6に示し
たような状態で下降管路221中に介装されるものであ
り、後述する三方弁21を収納して抜け止め支持するも
のである。なお、この本管部11の三方弁21を収納す
る部分の図示上端側には、図9に示した位置決めプレー
ト22の係止部22aが当接して位置決めプレート22
の回動範囲を規制する突起が形成してある。
【0025】三方弁21は、図5〜図7に示したよう
に、本管部11の中央に回動自在に収納されるものであ
ることは前述した通りであるが、その場合にはシール部
材を介して液密的に収納されるものである。また、この
三方弁21の中央には、図8に示したように、通常時
(当該非常用吐水バルブ100を使用しない場合)に下
降管路221の上下を連通させる第一通水路23aと、
この第一通水路23aの中央から枝管部12の反対側に
枝分かれする第二通水路23bとが形成してあり、通常
時には、図6に示したように、第一通水路23aは下降
管路221の上下を連通させ、第二通路23bは本管部
11の壁によって一方が塞がれた状態となるものであ
る。
【0026】一方、非常時(当該非常用吐水バルブ10
0を使用しなければならない場合)に、この三方弁21
を図8の(イ)に示した状態から反時計方向に90゜回
動させることにより、図7に示したように、第一通水路
23aの一方は本管部11の壁によって塞がれるととも
に、他方はバルブ本体10の枝管部12側に連通するの
であり、これとともに、第二通水路23bは下降管路2
21の下流側、つまりタンク210側に連通することに
なるものである。これにより、タンク210内の水圧が
バルブ本体10の枝管部12側に掛かることになり、下
降管路221の非常用吐水バルブ100の上流側は三方
弁21によって連通が遮断されるのである。
【0027】なお、この三方弁21の回動は、図5及び
図8に示したように、この三方弁21と一体的に形成さ
れてバルブ本体10から突出する回動部21aを利用し
てなされるものであり、その回動範囲は、この回動軸2
1aに対してピンにより一体化した位置決めプレート2
2によって規制されるものである。すなわち、位置決め
プレート22は図9に示したような形状のものであり、
90゜の扇形状の係止部22aを有していて、この係止
部22aの各側端面が本管部11側に形成してある突部
に当接したとき、三方弁21の回動を規制するものであ
る。
【0028】本管部11の枝管部12中に介装した止水
バルブ30は、図4及び図5に示したように、ハンドル
の回転によって枝管部12と直交する方向に進退する弁
31を有しているもので、この弁31の図5の図示下方
には、枝管部12内を上下に区画する弁座32が形成し
てある。つまり、ハンドルを回転して、弁31を、図5
に示したように弁座32から後退させれば、枝管部12
内に供給された水は弁座32の穴を通して当該止水バル
ブ30の蛇口33から排出されることになるのである。
【0029】この非常用吐水バルブ100は、次のよう
にも構成して実施される。この場合、その枝管部12に
設けられる止水バルブ30については、前述したものの
場合と同様であるが、切換バルブ20bが次のように構
成される。
【0030】すなわち、この切換バルブ20bは、基本
的には止水バルブ30と同様な構成を有するものであ
り、そのために、バルブ本体10の本管部11内は、第
一弁座を有する隔壁によって上下に区画してある。そし
て、回動されることにより本管部11に対して直交方向
に進退する弁軸の下端に弁が設けてあり、この弁は、通
常時にはその上方に位置する第二弁座14に当接して枝
管部12側を遮断するとともに、バルブ本体10の本管
部11が接続してある下降管路221を第一弁座13の
穴を介して連通させるようにするものである。
【0031】また、この切換バルブ20bにおいては、
非常時において、弁軸を回動させることにより、その下
端に設けた弁を第一弁座13に当接させれば、下降管路
221の上下の連通が遮断されるとともに、本管部11
の後流側、すなわちタンク210側と、枝管部12側と
が第二弁座14の穴を介して連通されるものである。
【0032】以上のような非常用吐水バルブ100を有
する本発明の角型電気温水器200においては、その角
型カバー240の前面に開閉扉241が設けてあるか
ら、この開閉扉241の存在によってその内側に非常用
吐水バルブ100が設けてあることが普段から認識され
ることになる。しかも、この開閉扉241の前面に、前
述したような非常用吐水バルブ100の使用方等が記載
してあれば、この開閉扉241が示す非常用吐水バルブ
100の存在より明確となり、まして常に目にすること
になる角型カバー240の前面にこの開閉扉241があ
れば、非常時に非常用吐水バルブ100を使用してタン
ク210内の水等を利用することが忘れられることは殆
ど考えられない。
【0033】さて、その非常時に開閉扉241を開いた
りすると、この角型電気温水器200の前面において、
非常用吐水バルブ100が、図3の(イ)または(ロ)
に示したように露出すると同時に、吐水ホース50の先
端が自動的に角型電気温水器200の外側に引き出せる
ことになる。この吐水ホース50を目で追っていくと、
その先には非常用吐水バルブ100があるから、非常時
においてもこの非常用吐水バルブ100を操作すればよ
いことが直ぐ理解できることになる。勿論、この開閉扉
241を開放したときにも、非常用吐水バルブ100の
操作方法が分かるようにするために、開閉扉241の裏
面側にその説明を記載しておくと、より良い。
【0034】そこで、使用者は、この非常用吐水バルブ
100を操作して、タンク210内の水等を吐水ホース
50から吐出させるのであるが、吐水ホース50の先端
は開閉扉241に連結してあり、実施形態のものにおい
ては下方に開口するようにしてあるので、使用すべき水
等はバケツ等の中に確実に吐出されて外にこぼれるよう
なことはない。勿論、吐出される水等に思わぬ圧力があ
って、吐出の反動によって吐水ホース50の先端が動こ
うとしても、この吐水ホース50の先端は開閉扉241
に連結してあるから、そのようなことにはならない。ま
た、タンク210内の水は加熱されていて熱い場合があ
るが、そのような場合でも、吐水ホース50の先端は開
閉扉241に連結されていて、この吐水ホース50を直
接手で触れる必要がないのであるから、余程非常用吐水
バルブ100の使用方法を間違えない限り、例えばやけ
どをするようなことにはならない。
【0035】さて、本実施形態において採用している非
常用吐水バルブ100においては、図2に示すように、
角型電気温水器200の給水管路220中であって、タ
ンク210内のヒータ230よりも僅かに高い位置に接
続されるものであるため、この非常用吐水バルブ100
を介してタンク210内の水等を排出するにあたって
は、タンク210内の水等がヒータ230より僅かに高
い位置となったときに停止される。何故なら、この非常
用吐水バルブ100からの水等の排出は、タンク210
内の水等の圧力によって行われるものであり、この非常
用吐水バルブ100より低い位置の水等は排出されない
からである。従って、タンク210内のヒータ230は
水面から露出することになることにはならないものであ
り、もしタンク210内に水が完全に充填されたことを
確認しないで、ヒータ230に対する通電を行ったとし
ても、ヒータ230によってタンク210内が過熱する
ことはなく、角型電気温水器200は安全な状態が維持
されるのである。
【0036】そして、角型電気温水器200のための給
水管路220は、図1にも示したように、その一部にタ
ンク210よりも高い部分を形成しておき(所謂鳥居型
配管)、水道が断水状態になったときに、この給水管路
220中に設けた負圧作動弁付安全弁等によってタンク
210内の水が水道管内に逆流しないようにしてあり、
そのために、非常用吐水バルブ100は、下降管路22
1中に設けることが必要である。
【0037】この非常用吐水バルブ100においては、
図4〜図9に示したように、下降管路221の上下に連
通する本管部11内に第一通水路23aを有した三方弁
21を収納したものであるが、通常時においては、この
三方弁21は図5及び図6に示した位置にある。すなわ
ち、三方弁21の第一通水路23aは、図6に示したよ
うに、当該非常用吐水バルブ100を配置した下降管路
221の上下を連通させているのであり、枝管部12側
には下降管路221からの水も、また角型電気温水器2
00のタンク210からの水等も供給されないようにな
っているのである。勿論、この状態で止水バルブ30を
開放しても、水が出ることはない。
【0038】ここで、切換バルブ20aの三方弁21を
回転させて、タンク210内とバルブ本体10の枝管部
12とを連通させるとともに、給水管路220に設けて
あるレバーを操作してタンク210中に外気が入り得る
ようにするのである。すなわち、三方弁21をこれと一
体的で外部に突出している回動部21aをドライバー等
によって回動すれば、図7に示すように、タンク210
に接続してある給水管路220の当該非常用吐水バルブ
100より後流側とバルブ本体10の枝管部12内とが
連通することになる。また、この枝管部12に設けてあ
る止水バルブ30を開放方向に回動すれば、タンク21
0内に貯められている水の圧力によって、当該枝管部1
2の先端からタンク210内の水が排出されることにな
り、これを非常用水として利用し得ることになるのであ
る。
【0039】なお、この非常用吐水バルブ100の三方
弁21においては、その回動部21aに位置決めプレー
ト22が一体化してあって、この位置決めプレート22
の係止部22aがバルブ本体10の所定部分に当接する
ようにしてあるから、この位置決めプレート22によっ
て三方弁21の回動範囲は一定部分に限定されている。
すなわち、この位置決めプレート22の係止部22a
は、図9の(イ)に示す形状のものとしてあり、これに
より、三方弁21の回動範囲を90゜の範囲と限定して
いるものであって、当該非常用吐水バルブ100の使用
時あるいは不使用時における三方弁21の位置が外部か
ら容易に確認し得るものとなっている。
【0040】
【発明の効果】以上、詳述した通り、本発明において
は、上記の実施形態において例示した如く、「電力によ
って加熱されるヒータ230を内蔵したタンク210
と、このタンク210の外側に設けられる非常用吐水バ
ルブ100と、この非常用吐水バルブ100とタンク2
10とを囲む角型カバー240とを備えた角型電気温水
器200であって、タンク210の底面と水道等の水供
給源との間に連結されて、中間部がタンク210より高
い給水管路220の下降管路221であって、タンク2
10内のヒータ230より高い位置に、非常用バルブ1
00を接続し、角型カバー240の非常用吐水バルブ1
00に対向する部分に開閉扉241を設けるとともに、
この開閉扉241の裏側に非常用吐水バルブ100側の
吐水ホース50の先端を連結して、当該開閉扉241を
開いたとき、吐水ホース50の先端が角型カバー240
外に露出するようにし、非常用バルブ100を開いたと
き、タンク210内に残留している水をヒータ230を
露出させないで排出できるようにした」ことにその構成
上の特徴があり、これにより、非常時においてもその確
認が確実に行えることは当然として、実際の使用時に水
等を無駄なく取り出すことのできる非常用吐水バルブを
備えた角型電気温水器を簡単な構成によって提供するこ
とができるのである。
【0041】すなわち、本発明に係る角型電気温水器2
00によれば、 (1)角型カバー240を構成している蓋体、つまり前
面パネルに開閉扉241を形成するとともに、この開閉
扉241の内側に非常用吐水バルブ100を配置すれば
よいのであるから、新規に設置されるこの種角型電気温
水器200は勿論、前面パネルに開閉扉241を形成し
て非常用吐水バルブ100を設けるという簡単な作業で
既設の角型電気温水器を非常時のための水タンクとする
ことができる。
【0042】(2)勿論、角型カバー240がその前面
に開閉扉241を有するということは、とりも直さず、
その内側に非常用吐水バルブ100が存在していること
を常に示すことになり、非常時に非常用吐水バルブ10
0を使用すれば非常用水が得られるということを明確に
示しいることになる。そして、この開閉扉241等に非
常用吐水バルブ100の説明がしてあれば、当該角型電
気温水器200の非常用水タンクとしての使用を迷わず
行うことができる。
【0043】(3)従って、この角型電気温水器200
は、水道が断水してしまうような非常時に、角型電気温
水器200のタンク210内に存在している水等を非常
用水として直ちに利用することができるのであるから、
地震や水害等の自然災害を受けた人々の生活を、一時的
にではあるにせよ、守ることができるのである。
【0044】(4)この角型電気温水器200の非常用
吐水バルブ100を、タンク210内に通常時において
常に水を供給している給水管路220側に設けてあるの
で、非常時にこの非常用吐水バルブ100から水を出し
たとしても、タンク210内の砂やサビ等の不純物を吸
い出すことがない。給水管路220がタンク210に接
続されている近傍では、通常時の水の流れによって砂等
が堆積していないからである。
【0045】(5)非常用吐水バルブ100及び開閉扉
241に設けた開閉扉241そのものの構造は、前述し
た通りのものであるから、非常に簡単になっているので
あり、これにより安価に提供することができるのであ
る。
【0046】(6)また、この角型電気温水器200に
おいては、その非常用吐水バルブ100を、給水管路2
20中であってタンク210内のヒータ230よりも僅
かに高い位置に介装するようにしているので、タンク2
10内の水を利用しても、ヒータ230を水から露出さ
せてしまうことがないのであり、これにより、次に角型
電気温水器200を使用する場合のヒータ230の保護
を行うことができるのである。といった優れた効果を発
揮することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非常用吐水バルブを有した角型電
気温水器の斜視図である。
【図2】同角型電気温水器の前面パネルを外したときの
正面図である。
【図3】同角型電気温水器の開閉扉を開放したときの状
態を示すもので、(イ)は開閉扉が下方へ開放するタイ
プのものである場合を、(ロ)は開閉扉が横方向へ開放
するタイプのものである場合をそれぞれ示す部分拡大斜
視図である。
【図4】同角型電気温水器に設けられる非常用吐水バル
ブの拡大平面図である。
【図5】図4に示した非常用吐水バルブの横断面図であ
る。
【図6】図5中の2−2線に沿ってみた通常時における
非常用吐水バルブの縦断面図である。
【図7】非常時の非常用吐水バルブの状態を示すもの
で、図6に対応した縦断面図である。
【図8】図5に示した非常用吐水バルブにおいて採用さ
れる三方弁を示すもので、(イ)はその拡大平面図、
(ロ)はその部分破断正面図である。
【図9】三方弁に設けられる位置決めプレートを示すも
ので、(イ)はその平面図、(ロ)はその部分破断正面
図である。
【符号の説明】
100 非常用吐水バルブ 10 バルブ本体 11 本管部 12 枝管部 13 第一弁座 14 第二弁座 20a・20b 切換バルブ 21 三方弁 22 位置決めプレート 23a 第一通水路 23b 第二通水路 30 止水バルブ 31 弁 32 弁座 40 ホースニップル 41 ニップル本体 42 補助筒 43 通気空間 44 空気孔 200 角型電気温水器 210 タンク 220 給水管路 221 下降管路 222 下降管路 230 ヒータ 240 角型カバー 241 開閉扉

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力によって加熱されるヒータを内蔵した
    タンクと、このタンクの外側に設けられる非常用吐水バ
    ルブと、この非常用吐水バルブと前記タンクとを囲む角
    型カバーとを備えた角型電気温水器であって、前記タンクの底面と水道等の水供給源との間に連結され
    て、中間部が前記タンクより高い給水管路の下降管路で
    あって、前記タンク内のヒータより高い位置に、前記非
    常用バルブを接続し、 前記角型カバーの前記非常用吐水バルブに対向する部分
    に開閉扉を設けるとともに、この開閉扉の裏側に前記非
    常用吐水バルブ側の吐水ホースの先端を連結して、 当該開閉扉を開いたとき、前記吐水ホースの先端が前記
    角型カバー外に露出するようにし、前記非常用バルブを
    開いたとき、前記タンク内に残留している水を前記ヒー
    タを露出させないで排出できるようにしたことを特徴と
    する角型電気温水器。
JP31392395A 1995-12-01 1995-12-01 非常用吐水バルブを備えた角型電気温水器 Expired - Fee Related JP2767221B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31392395A JP2767221B2 (ja) 1995-12-01 1995-12-01 非常用吐水バルブを備えた角型電気温水器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31392395A JP2767221B2 (ja) 1995-12-01 1995-12-01 非常用吐水バルブを備えた角型電気温水器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09152183A JPH09152183A (ja) 1997-06-10
JP2767221B2 true JP2767221B2 (ja) 1998-06-18

Family

ID=18047154

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31392395A Expired - Fee Related JP2767221B2 (ja) 1995-12-01 1995-12-01 非常用吐水バルブを備えた角型電気温水器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2767221B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5490675B2 (ja) * 2010-12-22 2014-05-14 株式会社コロナ 貯湯式給湯装置
JP2019011942A (ja) * 2017-06-30 2019-01-24 株式会社デンソー 貯湯ユニット

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS514221Y2 (ja) * 1971-03-30 1976-02-05
JPS6185249U (ja) * 1984-11-12 1986-06-04
JPS6426053U (ja) * 1987-08-04 1989-02-14
JPH0527946U (ja) * 1991-09-24 1993-04-09 日本電気株式会社 多空胴形クライストロン

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09152183A (ja) 1997-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6823535B2 (en) Tankless western-style flush toilet including control portion
US5504948A (en) Combination toilet seat and bidet attachment
JP2767221B2 (ja) 非常用吐水バルブを備えた角型電気温水器
CN114960880A (zh) 冲水大便器
JPH02282531A (ja) 温水洗浄装置の調圧バルブユニット構造
JPH0814661A (ja) 電気温水器のための非常用吐水バルブ
JP7292621B2 (ja) 洗浄タンク及びトレイシステム
JP2004316806A (ja) 給水装置及びこの給水装置を用いた水洗便器
KR20000000234U (ko) 저수탱크의 수위제어장치
JP3567656B2 (ja) 衛生洗浄装置
JP3582006B2 (ja) 水栓
JPH1114149A (ja) 電気温水器
JP3023926U (ja) 水道用蛇口
JP2645115B2 (ja) 消火放水装置
JP2520848Y2 (ja) 給水装置
JP2577384Y2 (ja) 給水装置
JPH0346063Y2 (ja)
JPH02115425A (ja) 衛生洗浄装置
JP3188949B2 (ja) 湯水混合水栓
JP2557586Y2 (ja) 便 器
JP4535476B2 (ja) 単水栓
JP2005164077A (ja) 貯湯式電気温水器及びその設置方法
JP2000179015A (ja) 埋込水栓
JPH0218855Y2 (ja)
JPH10204937A (ja) 水道の逆流防止装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees