JP2767094B2 - 地下室構築時のコンクリート打設用型枠構造 - Google Patents

地下室構築時のコンクリート打設用型枠構造

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JP2767094B2
JP2767094B2 JP6200204A JP20020494A JP2767094B2 JP 2767094 B2 JP2767094 B2 JP 2767094B2 JP 6200204 A JP6200204 A JP 6200204A JP 20020494 A JP20020494 A JP 20020494A JP 2767094 B2 JP2767094 B2 JP 2767094B2
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和男 長妻
康典 城島
淳雄 松井
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SANKYO FURONTEA KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、本願出願人が実公平4
−4038号にて提案した地下室用建材を改良した地下
室構築時のコンクリート打設用型枠構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、本願出願人が実公平4
−4038号にて提案した地下室用建材は、水密な内箱
とこの内箱を載置した底枠と、この底枠に直角に取り付
けた一対の第1の短側枠からなる構造体と、この構造体
に第1の短側枠と隣接して組付ける第2の長側枠を備え
たものである。
【0003】そのため、この地下室用建材は、地下室を
防湿とし、地下水による浮上を防止でき、精度良く工場
内で生産し、長側枠又は短側枠を現場付けできるので、
作業時間を短縮すると共に、埋設用穴を最小限にとど
め、残土処理、埋戻しなどの経費を節約し得るという優
れた効果を奏するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この地下室
用建材の場合、内箱と前記短側枠及び長側枠との間にコ
ンクリートを打設する際に、内箱と底枠との間にコンク
リートが完全にゆきわたらない場合があり、周囲のコン
クリート床とコンクリート壁とが完全に形成されなくな
ってしまう場合があり、工事不良となってしまう問題点
があった。
【0005】そこで、この発明は、上述した問題点等に
鑑み、上記実公平4−4038号にて提案した地下室用
建材を改良して、内箱と底枠との間にコンクリートがス
ムーズ且つ完全にゆきわたるようにし、そのコンクリー
トの打設状態も極めて容易に確認でき得るようにした地
下室構築時のコンクリート打設用型枠構造の提供を課題
として創出されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、水密な箱状
の内枠と、この内枠を適当な間隔を保持して載置した底
枠と、この底枠周縁から立ち上げて前記内枠の側周を適
当な間隔を保持して囲繞する外枠とからなり、前記内枠
には、前記底枠に対峙する底面の適位置には、適数の封
止可能な空気抜孔を開穿したことにより、上述した課題
を解決する。
【0007】又、前記内枠として、適宜型鋼等により補
強された薄肉鋼材にて形成したことにより、上述した課
題を解決する。
【0008】更に、前記内枠は、適宜分割されて全体を
連結することで水密構造に形成し、外枠及び底枠は、或
いは外枠は、適宜連結可能に分割され、連結することで
前記内枠を適当な間隔を保持して囲繞すべく形成したこ
とにより、上述した課題を解決するものである。
【0009】
【作用】この発明に係る地下室構築時のコンクリート打
設用型枠構造は、水密な箱状の内枠と、この内枠を適当
な間隔を保持して載置した底枠と、この底枠周縁から立
ち上げて前記内枠の側周を適当な間隔を保持して囲繞す
る外枠とからなるから、内枠と外枠及び底枠との間にコ
ンクリートを打設し、地下室の周囲壁を形成する。
【0010】そのコンクリート打設時に、底枠と内枠と
の間にコンクリートを完全に充満させるべく打設して
も、そのゆきわたり状態が把握しにくく、底枠と内枠と
の間に存在する空気の逃げ場がなくなると、その空気が
存在したままの状態となり、コンクリートが完全にゆき
わたらない状態となる。そこで、内枠における前記底枠
に対峙する底面の適位置に、適数の封止可能な空気抜孔
を開穿したことにより、その逃げ場がない空気をその空
気抜孔から抜き、その部分にコンクリートが充満してき
たら封止することで内枠内にコンクリートが入ってこな
いでそのまま型枠としての機能を果たすものである。こ
こで、その空気抜孔は、コンクリート充填状態の確認の
窓としての役目をも果たすものであり、その空気抜孔か
らもコンクリートを注入することで、更に確実なコンク
リート充填を可能にする。
【0011】又、前記内枠として、適宜型鋼等により補
強された薄肉鋼材にて形成したことにより、コンクリー
ト打設に際して、その薄肉鋼材が前記型鋼等の補強部分
以外のところでコンクリートの重み、或いは、溶接成形
時の熱、或いは、適宜振動等を加えることで若干しな
り、それを定期的な運動としてその薄肉鋼材に加えるこ
とでコンクリートの充填流れが良好になる。
【0012】更に、前記内枠は、適宜分割されて全体を
連結することで水密構造に形成し、外枠及び底枠は、或
いは外枠は、適宜連結可能に分割され、連結することで
前記内枠を適当な間隔を保持して囲繞すべく形成したこ
とにより、それぞれの各枠を最初から形成しなくとも組
立てて全体で各枠を構成するので、生産性が良好にな
る。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例を
説明すると次の通りである。
【0014】すなわち、図に示す符号1は内枠1であ
り、直方体状の箱で水密な構造を呈するように形成さ
れ、この内枠1を適当な間隔を保持して載置した底枠2
と、この底枠2周縁から立ち上げて前記内枠1の側周を
適当な間隔を保持して囲繞する外枠3とからなる。図示
の場合には、内枠1、底枠2、外枠3それぞれが適宜分
割され、それを組立てることで構成するようになってい
るが、とりあえず、基本的なものとして、まず分割され
ていないものを説明し、分割したものについては後述す
る。
【0015】そして、前記内枠1には前記底枠2に対峙
する底面1aの適位置には、適数の封止可能な空気抜孔
11が開穿してある。
【0016】この封止構造は、底面1aを構成する板状
部分にその内枠1の内側に向って立ち上がらせた雌ネジ
部11aを有する空気抜孔11と、その空気抜孔11の
雌ネジ部11aに螺合する封止ネジ11bとにてなり、
この封止ネジ11bは空気抜孔11内に螺合して埋め込
まれる構造となっている。
【0017】又、少なくとも前記内枠1は、適宜型鋼5
等により補強された薄肉鋼材6にて形成してある。それ
により、内枠1と外枠3、及び、内枠1と底枠2の間に
コンクリートを打設するに際して、その薄肉鋼材6が前
記型鋼5等の補強部分以外のところでコンクリートの重
み、或いは、溶接成形時の熱、或いは、適宜振動等を加
えることで若干しなり、それを定期的な運動としてその
薄肉鋼材6に加えることでコンクリートの充填流れが良
好になるものである。
【0018】一方、前記内枠1を、図に示すように、適
宜分割、例えば、三分割されて全体を連結することで水
密構造に形成するようにし、それに伴って、外枠3及び
底枠2も、或いは外枠3のみを、適宜連結可能に分割
し、全体で連結して前記内枠1を適当な間隔を保持して
囲繞すべく形成することで、大きなものであっても分割
されているのでそれぞれの各枠を最初から形成しなくと
も組立てて全体で各枠を構成するので、生産性が良好に
なるものである。
【0019】このように形成した内枠1と、この内枠1
を適当な間隔を保持して載置した底枠2と、この底枠2
周縁から立ち上げて前記内枠1の側周を適当な間隔を保
持して囲繞する外枠3とは、地下室を構築すべく所定の
大きさに掘られた穴の中に設置されるが、その時に、最
小限の大きさに掘って、そこに底枠2、外枠3を設置
し、次に、内枠1を底枠2及び外枠3に対して前述した
ように適当な間隔を保持して設置する。その時に、これ
らの内枠1と底枠2との間、そして内枠1と外枠3との
間には、適宜鉄筋Pを配しておく。
【0020】そこで、これらの内枠1と、底枠2及び外
枠3との間にコンクリートを打設すると、最初に、まず
内枠1と底枠2との間にコンクリートが行き渡るべく流
れて行く。そうすると、底枠2と内枠1との間に存在す
る空気の逃げ場がなくなると、その空気が存在したまま
の状態となり、コンクリートが完全にゆきわたらない状
態となる。そこで、内枠1に開穿した空気抜孔11によ
り、その逃げ場がない空気を抜くことで、コンクリート
が完全にゆきわたるものである。そして、その空気抜孔
11の部分にコンクリートが充満してきたら封止するこ
とで内枠1内にコンクリートが入ってこないでそのまま
型枠としての機能を果たすようになるものである。ここ
で、その空気抜孔11は、コンクリート充填状態の確認
の窓としての役目をも果たし、その空気抜孔11からも
コンクリートを注入することで、更に確実なコンクリー
ト充填を可能にするものである。
【0021】
【発明の効果】上述の如く構成してこの発明は、水密な
箱状の内枠1と、この内枠1を適当な間隔を保持して載
置した底枠2と、この底枠2周縁から立ち上げて前記内
枠1の側周を適当な間隔を保持して囲繞する外枠3とか
らなり、前記内枠1には、前記底枠2に対峙する底面1
aの適位置には、適数の封止可能な空気抜孔11を開穿
したことにより、地下室を構築する際に、最小限の大き
さに掘って、そこに底枠2、外枠3を設置し、次に、内
枠1を底枠2及び外枠3に対して前述したように適当な
間隔を保持して設置し、これらの内枠1と底枠2との
間、そして内枠1と外枠3との間には適宜鉄筋Pを配し
ておけば、そこにコンクリートを打設することでその内
枠1と底枠2との間、そして内枠1と外枠3との間にコ
ンクリートが充填され、コンクリートの床及び壁が構築
することができる。従って、現場作業時間の短縮が図か
られ、埋設用穴の大きさを最小限に抑えることができ、
それによる残土処理、埋め戻し等の経費節減を図ること
ができる。
【0022】又、このように構成してあるので、内枠
1、底枠2、外枠3それぞれを工場生産することができ
るので精度が良好となり、そのまま運搬して設置するこ
とができる。更に、内枠1が水密な箱状を呈しているの
で地下水が発生しても内部に侵入することがなく作業性
に優れている。
【0023】そして、コンクリート打設に際して、底枠
2と内枠1との間に存在する空気の逃げ場がなくなる
と、その空気が存在したままの状態となり、コンクリー
トが完全にゆきわたらない現象が発生するが、内枠1の
前記底枠2に対峙する底面1aの適位置には、適数の封
止可能な空気抜孔11が開穿してあるから、その空気抜
孔11により、その逃げ場がない空気を抜くことができ
るので、コンクリートが完全にゆきわたらせることがで
きる。そして、この空気抜孔11は、コンクリート充填
状態の確認の窓としての役目をも果たすことができ、そ
の空気抜孔11からもコンクリートを注入することで、
更に確実なコンクリート充填を可能にするものである。
【0024】又、前記内枠1を、適宜型鋼5等により補
強された薄肉鋼材6にて形成することで、内枠1と外枠
3、及び、内枠1と底枠2の間にコンクリートを打設す
るに際して、その薄肉鋼材6が前記型鋼5等の補強部分
以外のところでコンクリートの重み、或いは、適宜振動
等を加えることで若干しなり、それを定期的な運動とし
てその薄肉鋼材6に加えることでコンクリートの充填流
れを良好にすることができる。
【0025】更に、前記内枠1を、適宜分割されて全体
を連結することで水密構造に形成するようにし、それに
伴って、外枠3及び底枠2も、或いは外枠3のみを、適
宜連結可能に分割し、全体で連結して前記内枠1を適当
な間隔を保持して囲繞すべく形成することで、大きなも
のであっても分割されているのでそれぞれの各枠を最初
から形成しなくとも組立てて全体で各枠を構成するの
で、生産性が良好になるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の斜視図である。
【図2】この発明の一実施例の平面図である。
【図3】この発明の一実施例の要部側断面図である。
【図4】この発明の一実施例の内枠の底面の要部断面図
である。
【符号の説明】
1 内枠 1a 底面 2 底枠 3 外枠 5 型鋼 6 薄肉鋼材 11 空気抜孔 11a 雌ネジ部 11b 封止ネジ P 鉄筋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−136322(JP,A) 特開 平5−1421(JP,A) 特開 平4−102628(JP,A) 特開 昭59−15129(JP,A) 実開 平6−56150(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 29/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水密な箱状の内枠と、この内枠を適当な
    間隔を保持して載置した底枠と、この底枠周縁から立ち
    上げて前記内枠の側周を適当な間隔を保持して囲繞する
    外枠とからなり、前記内枠には、前記底枠に対峙する底
    面の適位置には、適数の封止可能な空気抜孔を開穿した
    ことを特徴とする地下室構築時のコンクリート打設用型
    枠構造。
  2. 【請求項2】 前記内枠は、適宜型鋼等により補強され
    た薄肉鋼材にて形成した請求項1記載の地下室構築時の
    コンクリート打設用型枠構造。
  3. 【請求項3】 前記内枠は、適宜分割されて全体を連結
    することで水密構造に形成し、外枠及び底枠は、或いは
    外枠は、適宜連結可能に分割され、連結することで前記
    内枠を適当な間隔を保持して囲繞すべく形成した請求項
    1又は2記載の地下室構築時のコンクリート打設用型枠
    構造。
JP6200204A 1994-08-01 1994-08-01 地下室構築時のコンクリート打設用型枠構造 Expired - Lifetime JP2767094B2 (ja)

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