JP2766545B2 - 薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents
薄膜磁気ヘッドの製造方法Info
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Description
ッドピース集合体に整列して設けられた複数の薄膜磁気
ヘッド素子のポール部の長さが、薄膜磁気ヘッド素子毎
に異なるように、ヘッドピース集合体を研磨することに
より、一つのヘッドピース集合体から異なる電磁変換特
性を有する薄膜磁気ヘッドを取出すことができるように
したものである。
上に多数の薄膜磁気ヘッド素子を格子状に配列して形成
した後、ウエハーから列単位でヘッドピース集合体を取
出し、取出されたヘッドピース集合体を研磨する工程を
経て製造される。研磨工程の1つの主要な目的は、電磁
変換特性に極めて大きな影響を及ぼすスロートハイト
(ギャップディプス)を設定することにある。薄膜磁気
ヘッド及びそのスロートハイトに関する技術を扱った公
知文献としては、例えば特開昭55−84019号公報があ
る。薄膜磁気ヘッドは、上記公開公報に開示されている
ように、ギャップ膜を介して対向するポール部と、ポー
ル部に連続するヨーク部とを有している。ポール部はセ
ラミック構造体の面に対して実質的に平行となるように
形成された先端部領域の後方に、セラミック構造体の面
から離れる方向に立ち上が変位領域とを有し、変位領域
を経てヨークに連なっている。ポール部の先端から変位
点までの深さが、通常、スロートハイトまたはギャップ
ディプスと呼ばれている。スロートハイトは、例えば1
μm程度の微小寸法であって、電気変換特性を定めるの
に極めて重要な部分である。
ら切出されたヘッドピース集合体の状態で、ポール部の
端部が現れる端面を、薄膜磁気ヘッド素子毎に設けられ
た加工マークを基準にして、所定のスロートハイトが得
られる位置まで研磨していた。従って、同一のヘッドピ
ース集合体から得られる薄膜磁気ヘッドは、ほぼ同一の
スロートハイト及び電磁変換特性を有する。
な問題点がある。
イトが得られるように、ヘッドピース集合体毎に研磨量
を設定し、研磨しなければならないので、研磨工程に多
大の労力を必要とする。
ウエハー上でのフォトリソグラフィ工程におけるマスク
ずれや、層間絶縁膜のキュア条件の変動等によって、ウ
エハー毎にかなりの変動を生じるのが普通であり、実際
に得られたヘッドピース集合体に対して、設計上のデー
タに基づくスロートハイトとなるように研磨を施して
も、予定した一定の電磁変換特性が得られるとは限らな
い。このため、ほぼ同一の研磨量となるように研磨する
従来技術では、一定の電磁変換特性を有する薄膜磁気ヘ
ッドを、歩留よく製造することが困難であった。
決し、1つのヘッドピース集合体から電磁変換特性が少
しづつ変化する薄膜磁気ヘッドが得られるようにし、対
応できる電磁変換特性の幅を拡大すると共に、ウエハー
全体としての歩留を向上させ得るようにした薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法を提供することである。
ヘッドの製造方法は、セラミック構造体でなるウエハー
上に多数の薄膜磁気ヘッド素子を格子状に配列して形成
する工程と、前記ウエハーから列単位でヘッドピース集
合体を取出す工程と、前記ヘッドピース集合体を研磨す
る工程と、切断工程とを含む。
部の長さが、前記薄膜磁気ヘッド素子の整列方向におい
て薄膜磁気ヘッド素子毎に異なるように、前記ポール部
の先端の現われる前記セラミック構造体の端面を研磨す
る。
ヘッドピース集合体を切断して、個々の薄膜磁気ヘッド
素子に分離し、電磁変換特性の異なる薄膜磁気ヘッドを
得る。
ッド素子のポール部の長さが、薄膜磁気ヘッド素子の整
列方向において薄膜磁気ヘッド素子毎に異なるように、
ポール部の先端の現われるセラミック構造体の端面を研
磨すると、スロートハイトが薄膜磁気ヘッド素子の整列
方向において磁気ヘッド素子毎に異なるように研磨され
る。
が少しづつ変化する薄膜磁気ヘッドが得られる。このた
め、対応できる電磁変換特性の幅が拡大されると共に、
歩留が向上する。
る。まず、第1図(a)に示すように、1面側に多数の
薄膜磁気ヘッド素子Q1〜Qnを格子状に整列したウエハー
1を製造する。ウエハー1は、例えばAl2O3・TiC等のセ
ラミック構造体で構成されていて、薄膜磁気ヘッド素子
Q1〜Qnは、Al2O3等の絶縁膜を介して、ウエハー1の1
面側に形成されている。
テクノロジーと同様の、フォトリソグラフィを主体とし
た高精度パターン形成技術によって形成される。第2図
は薄膜磁気ヘッド素子Q1〜Qnの平面拡大部分破断面図、
第3図は同じく第2図A1−A1線上における断面図を示し
ている。第2図及び第3図はスケールを異ならせて示し
てある。図において、ウエハー1はAl2O3・TiCでなる基
体1aの表面にAl2O3でなる絶縁膜1bを被着させ、この絶
縁膜1bの上に、薄膜磁気ヘッド素子Q1〜Qnを形成してあ
る。薄膜磁気ヘッド素子Q1〜Qnは、下部磁性膜2、ギャ
ップ膜3、上部磁性膜4、コイル膜5及び層間絶縁膜6
の薄膜積層構造を有し、全体をAl2O3等の保護膜7によ
って被覆した構造となっている。
て対向するポール部21、41と、ポール部21、41に連続す
るヨーク部22、42とを有している。上部磁性膜4のポー
ル部41はセラミック構造体であるウエハー1の面に対し
て実質的に平行となるように形成された先端部領域411
の後方に、ウエハー1の面から離れる方向に立ち上が変
位領域412を有し、変位領域412を経てヨーク42に連なっ
ている。ポール部41の先端から変位開始点Yまでの深さ
Thがスロートハイトである。ヨーク22及びヨーク42は後
方領域で磁気回路を完成するように結合されている。
すように、加工マーク8を有している。加工マーク8
は、薄膜磁気ヘッド素子Q1〜Qnのそれぞれにおいて、ス
ロートハイトThを定める基準となる変位開始点Yに対し
て、所定の位置関係となるように付されている。
位置(X0−X0)〜(Xm−Xm)で列単位で切断して、第1
図(b)に示すように、複数の薄膜磁気ヘッド素子
Qr1、Qr2、Qr3....を含むバー状のヘッドピース集合体
Hを、列単位で取り出す。
の所要の加工を施した後、第1図(d)に示すように、
取出されたヘッド集合体Hを、治具9に接着し、ポール
部21、41の端部が現れる端面2Aを研磨する。研磨に当っ
ては、スロートハイトTh(第2図及び第3図参照)が、
薄膜磁気ヘッド素子Qr1、Qr2、Qr3....の整列方向にお
いて薄膜磁気ヘッド素子毎に異なるように研磨する。通
常は、変位開始点Yを間接的に表示する加工マーク8の
位置Y0に対して研磨面2Aがある角度で傾斜するように研
磨する。鎖線Y1は最終研磨位置の例を示している。
ロートハイトThが、薄膜磁気ヘッド素子Qr1、Qr2、
Qr3....の整列方向において薄膜磁気ヘッド素子毎に異
なるヘッドピース集合体Hが得られる。従って、1つの
ヘッドピース集合体H上に、電磁変換特性が少しづつ変
化する薄膜磁気ヘッド素子Qr1、Qr2、Qr3....が形成さ
れる。
Y1)、(Y2−Y2)、....で切断することにより、1つの
ヘッドピース集合体Hから、電磁変換特性が少しづつ変
化する薄膜磁気ヘッドを得ることができる。
公報、特開平1−153265号公報等に開示された技術を適
用して実行できる。第4図及び第5図はその1例を概略
的に示す図である。図において、10は回転体である。回
転体10は図示しないモータ等により、矢印で示すa1方向
に回転駆動される。この回転体10は、例えばスズ等の軟
質金属部材を用いて円板状に形成された研磨部材11の背
面に、例えばステンレス等の金属材料によって円板状に
形成された支持部材12を、接着剤13によって一体的に面
接合させてある。支持部材12は、機械的強度の不充分な
研磨部材11を支持するために設けられたものである。
せ、かつ、研磨部材11の表面(イ)にダイヤモンド粒子
等を含む研磨材を供給しながら、研磨部材11の表面
(イ)にヘッドピース集合体Hの下面を接触させる。治
具9は矢印b1またはb2で示す回転半径方向に平行移動さ
せ、研磨部材11の表面(イ)の全面で研磨が行なわれる
ようにする。矢印a2は治具9及びヘッドピース集合体H
の自転の方向を示している。
を示したが、1つの素子だけを有する構造であってもよ
い。また、媒体対向面側にレールを有するタイプのもの
にも、レールを有しないタイプのものにも適用できる。
して得られたヘッドピース集合体の研磨工程は、薄膜磁
気ヘッド素子のポール部の長さが、薄膜磁気ヘッド素子
の整列方向において薄膜磁気ヘッド素子毎に異なるよう
に、ポール部の先端の現われるセラミック構造体の端面
を研磨する工程であるから、1つのヘッドピース集合体
から電磁変換特性が少しづつ変化する薄膜磁気ヘッドが
得られるようにし、対応できる電磁変換特性の幅を拡大
すると共に、ウエハー全体としての歩留を向上させ得る
ようにした薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供することが
できる。
製造方法を示す図、第2図はウエハー上の薄膜磁気ヘッ
ド素子の平面拡大部分破断面図、第3図は同じく第2図
A1−A1線上における断面図、第4図はヘッドピース集合
体を研磨する研磨装置の構成を概略的に示す平面図、第
5図は同じく正面図である。 1……ウエハー Q1〜Qn……薄膜磁気ヘッド素子 H……ヘッド集合体、2……下部磁性膜 3……ギャップ膜、4……上部磁性膜 5……コイル膜 Th……スロートハイト Y……変位開始点
Claims (2)
- 【請求項1】セラミック構造体でなるウエハー上に多数
の薄膜磁気ヘッド素子を格子状に配列して形成する工程
と、前記ウエハーから列単位でヘッドピース集合体を取
出す工程と、前記ヘッドピース集合体を研磨する工程
と、切断工程とを含む薄膜磁気ヘッドの製造方法であっ
て、 前記研磨工程では、前記薄膜磁気ヘッド素子のポール部
の長さが、前記薄膜磁気ヘッド素子の整列方向において
薄膜磁気ヘッド素子毎に異なるように、前記ポール部の
先端の現われる前記セラミック構造体の端面を研磨し、 前記切断工程では、前記研磨工程が終了した後、前記ヘ
ッドピース集合体を切断して、個々の薄膜磁気ヘッド素
子に分離し、電磁変換特性の異なる薄膜磁気ヘッドを得
る 薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項2】前記薄膜磁気ヘッド素子のそれぞれは、磁
気回路を構成する下部磁性膜、上部磁性膜及びコイル膜
を有しており、 前記下部磁性膜及び前記上部磁性膜は、ギャップ膜を介
して対向するポール部と、前記ポール部に連なり後方領
域において互いに結合されるヨーク部とを有しており、 前記上部磁性膜のポール部は、前記セラミック構造体の
面に対して実質的に平行となるように形成された先端部
領域の後方に、前記セラミック構造体の前記一面から離
れる方向に立ち上がる変位領域を有し、前記変位領域を
経て前記ヨーク部に連なっており、 前記研磨工程は、前記ポール部の先端から前記変位領域
の変位開始点までの深さで与えられるスロートハイト
が、前記薄膜磁気ヘッド素子の整列方向において薄膜磁
気ヘッド素子毎に異なるように、前記ポール部の先端が
現われる前記セラミック構造体の端面を研磨する工程で
あること を特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2181121A JP2766545B2 (ja) | 1990-07-09 | 1990-07-09 | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2181121A JP2766545B2 (ja) | 1990-07-09 | 1990-07-09 | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0467412A JPH0467412A (ja) | 1992-03-03 |
JP2766545B2 true JP2766545B2 (ja) | 1998-06-18 |
Family
ID=16095224
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2181121A Expired - Lifetime JP2766545B2 (ja) | 1990-07-09 | 1990-07-09 | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2766545B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100347744C (zh) * | 2004-04-27 | 2007-11-07 | Tdk株式会社 | 利用多个电阻膜研磨薄膜磁性元件条的方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR960704303A (ko) * | 1994-05-09 | 1996-08-31 | 이데이 노부유키 | 자기헤드 및 그 제조방법 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62149013A (ja) * | 1985-12-24 | 1987-07-03 | Canon Inc | 薄膜磁気ヘツド |
-
1990
- 1990-07-09 JP JP2181121A patent/JP2766545B2/ja not_active Expired - Lifetime
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CN100347744C (zh) * | 2004-04-27 | 2007-11-07 | Tdk株式会社 | 利用多个电阻膜研磨薄膜磁性元件条的方法 |
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JPH0467412A (ja) | 1992-03-03 |
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