JP3926032B2 - 薄膜磁気ヘッド用素材およびその製造方法ならびに薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド用素材およびその製造方法ならびに薄膜磁気ヘッドの製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工量検出素子を有する薄膜磁気ヘッド用素材およびその製造方法、ならびに加工量検出素子を利用した薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置等に用いられる浮上型薄膜磁気ヘッドは、一般的に、後端部に薄膜磁気ヘッド素子が形成された薄膜磁気ヘッドスライダ(以下、単にスライダとも言う。)によって構成されるようになっている。スライダは、一般的に、表面が媒体対向面(エアベアリング面)となるレール部を有すると共に、空気流入側の端部近傍にテーパ部またはステップ部を有し、テーパ部またはステップ部より流入する空気流によってレール部が磁気ディスク等の記録媒体の表面からわずかに浮上するようになっている。
【0003】
また、薄膜磁気ヘッド素子としては、書き込み用の誘導型磁気変換素子と読み出し用の磁気抵抗(以下、MR(Magneto Resistive )と記す。)素子とを積層した構造の複合型の薄膜磁気ヘッド素子が広く用いられている。
【0004】
薄膜磁気ヘッドスライダは、一般に、それぞれ薄膜磁気ヘッド素子を含むスライダとなる部分(以下、スライダ部分と言う。)が複数列に配列されたウェハを一方向に切断して、スライダ部分が一列に配列されたバーと呼ばれるブロックを形成し、このバーに対してレール部を形成した後に、バーを切断して各スライダに分離することによって製造される。
【0005】
このようなスライダの製造工程には、バーの媒体対向面に対して研削(グラインディング)や研磨(ラッピング)等の加工を施す媒体対向面の加工工程と、ウェハよりバーを切り出すバー切断工程とが含まれる。なお、バーの媒体対向面の加工工程とバー切断工程の順序は、バーの媒体対向面の加工およびウェハからのバーの切り出しの方法によって異なる。
【0006】
媒体対向面の加工工程では、バーに含まれる各薄膜磁気ヘッド素子におけるMRハイトやスロートハイトを全て許容範囲内に収める必要があると共に、被加工面の加工精度を所定の許容範囲内に収める必要がある。なお、MRハイトとは、MR素子の媒体対向面側の端部から反対側の端部までの長さ(高さ)を言う。また、スロートハイトとは、誘導型磁気変換素子において、媒体対向面から、誘導型磁気変換素子における磁極部分の長さ(高さ)を言う。
【0007】
媒体対向面の加工工程において、バーに含まれる各薄膜磁気ヘッド素子におけるMRハイトやスロートハイトを正確に制御する方法としては、ウェハに予め、加工量を検出するための加工量検出素子(ラッピングガイドとも呼ばれる。)を形成しておき、媒体対向面の加工工程において、加工量検出素子の出力信号をモニタ(監視)し、その出力信号に応じて加工を高精度に制御する方法がある。加工量検出素子としては、例えば、その寸法に応じて抵抗値が変化する抵抗素子が用いられる。
【0008】
媒体対向面の加工工程において、加工量検出素子の出力信号をモニタできるようにするためには、ウェハに予め、加工量検出素子の他に、加工量検出素子を外部の加工装置の制御部に電気的に接続するためのモニタ用電極と、このモニタ用電極と加工量検出素子とを電気的に接続するモニタ用リード(導体部)とを形成しておく必要がある。
【0009】
図13は、従来の薄膜磁気ヘッド製造用のウェハにおける加工量検出素子、モニタ用電極およびモニタ用リードの配置の一例を示したものである。この例では、ウェハ100内に、薄膜磁気ヘッド素子101が複数列に配列されている。各薄膜磁気ヘッド素子101は、それぞれ、誘導型磁気変換素子とMR素子とを含む素子部102と、この素子部102と外部との電気的な接続のための複数の電極103とを有している。図13に示した例では、ウェハ100内において、各列における隣接する薄膜磁気ヘッド素子101間に、加工量検出素子111と、2つのモニタ用電極112a,112bと、加工量検出素子111と各モニタ用電極112a,112bとを電気的に接続する2本のモニタ用リード113a,113bとを配置している。
【0010】
図14は、従来の薄膜磁気ヘッド製造用のウェハにおける加工量検出素子、モニタ用電極およびモニタ用リードの配置の他の例を示したものである。この例は、例えば特開平8−287424号公報に示されるような例である。この例では、図13に示した例と同様に、ウェハ100内において、各列における隣接する薄膜磁気ヘッド素子101間に、加工量検出素子111、モニタ用電極112a,112bおよびモニタ用リード113a,113bを配置しているが、一方のモニタ用電極112aを、接地用として、薄膜磁気ヘッド素子101の電極103の1つと共通にしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図13に示した例では、各列における隣接する薄膜磁気ヘッド素子101間に、加工量検出素子111、モニタ用電極112a,112bおよびモニタ用リード113a,113bを配置しているため、これらを配置しない場合に比べて、これらの分だけ、各列における薄膜磁気ヘッド素子101のピッチが大きくなり、同じ長さのバーからの薄膜磁気ヘッドの取り個数が少なくなってしまうという問題点がある。
【0012】
これに対し、図14に示した例では、図13に示した例に比べて、各列における薄膜磁気ヘッド素子101のピッチを小さくでき、同じ長さのバーからの薄膜磁気ヘッドの取り個数を増やすことができる。しかしながら、この例でも、各列における隣接する薄膜磁気ヘッド素子101間に、1つのモニタ用電極112bは余分に配置されることになり、モニタ用電極112bを配置しない場合に比べると、やはり、各列における薄膜磁気ヘッド素子101のピッチが大きくなり、同じ長さのバーからの薄膜磁気ヘッドの取り個数が少なくなってしまうという問題点がある。特に、モニタ用電極112bのような電極は、ボンディングワイヤと接続する必要があることから、あまり小さくすることはできないため、その影響は大きい。例えば、ボンディングワイヤの径が30μm程度であるとすると、モニタ用電極112bは、1辺の長さが100μm程度は必要になる。
【0013】
また、図14に示した例では、一方のモニタ用電極112aを、薄膜磁気ヘッド素子101の電極103の1つと共通にしているため、バーを各薄膜磁気ヘッド(スライダ)に分割する際に、加工量検出素子111の部分でバーを切断したとしても、モニタ用リードの一部が外部に露出した状態で残り、これがノイズを拾ったり、静電破壊の原因になったりするおそれがあるという問題点がある。
【0014】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、薄膜磁気ヘッドの取り個数を多くすることができるようにした薄膜磁気ヘッド用素材およびその製造方法ならびに薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供することにある。
【0015】
本発明の第2の目的は、上記第1の目的に加え、加工量検出素子に接続される導体部が残らないように薄膜磁気ヘッドを製造できるようにした薄膜磁気ヘッド用素材およびその製造方法ならびに薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の薄膜磁気ヘッド用素材は、薄膜磁気ヘッドとなるヘッド予定部が複数列に配列され、隣接する列間の切断位置となる列間切断予定部と、各列において隣接するヘッド予定部間の切断位置となる列内切断予定部とを有する薄膜磁気ヘッド用素材であって、薄膜磁気ヘッド用素材に対して所定の加工を行う際の加工量を検出するための加工量検出素子と、列間切断予定部に形成され、加工量検出素子と外部との電気的な接続のための電極と、この電極と加工量検出素子とを電気的に接続する導体部とを備えたものである。
【0017】
この薄膜磁気ヘッド用素材では、加工量検出素子に接続された電極が、列間切断予定部に形成されているので、列内のヘッド予定部のピッチを小さくすることが可能となる。
【0018】
また、本発明の薄膜磁気ヘッド用素材では、例えば、加工量検出素子および導体部は、列内切断予定部に形成されている。この場合、薄膜磁気ヘッド用素材を列内切断予定部で切断する際に、加工量検出素子および導体部が除去される。
【0019】
本発明の薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法は、薄膜磁気ヘッドとなるヘッド予定部が複数列に配列され、隣接する列間の切断位置となる列間切断予定部と、各列において隣接するヘッド予定部間の切断位置となる列内切断予定部とを有する薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法であって、薄膜磁気ヘッド用素材に対して所定の加工を行う際の加工量を検出するための加工量検出素子と、この加工量検出素子と外部との電気的な接続のための電極と、この電極と加工量検出素子とを電気的に接続する導体部とを設けると共に、電極を、列間切断予定部に形成するものである。
【0020】
この薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法では、加工量検出素子に接続された電極を、列間切断予定部に形成するので、列内のヘッド予定部のピッチを小さくすることが可能となる。
【0021】
また、本発明の薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法では、例えば、加工量検出素子および導体部を、列内切断予定部に形成する。この場合、薄膜磁気ヘッド用素材を列内切断予定部で切断する際に、加工量検出素子および導体部が除去される。
【0022】
本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、薄膜磁気ヘッドとなるヘッド予定部が複数列に配列され、隣接する列間の切断位置となる列間切断予定部と、各列において隣接するヘッド予定部間の切断位置となる列内切断予定部とを有する薄膜磁気ヘッド用素材を用いて薄膜磁気ヘッドを製造する薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、薄膜磁気ヘッド用素材に対して所定の加工を行う際の加工量を検出するための加工量検出素子と、列間切断予定部に形成され、加工量検出素子と外部との電気的な接続のための電極と、この電極と加工量検出素子とを電気的に接続する導体部とを備えた薄膜磁気ヘッド用素材を製造する薄膜磁気ヘッド用素材製造工程と、電極を介して得られる加工量検出素子の出力信号を監視しながら、薄膜磁気ヘッド用素材に対して所定の加工を行う加工工程と、この加工工程の実行後の薄膜磁気ヘッド用素材を、列間切断予定部で切断して、ヘッド予定部が一列に配列されたヘッド集合体を形成するヘッド集合体形成工程と、このヘッド集合体形成工程によって形成されたヘッド集合体を、列内切断予定部で切断して、薄膜磁気ヘッドを形成する薄膜磁気ヘッド形成工程とを含むものである。
【0023】
この薄膜磁気ヘッドの製造方法では、薄膜磁気ヘッド用素材製造工程によって、加工量検出素子に接続された電極が列間切断予定部に形成された薄膜磁気ヘッド用素材が製造され、加工工程によって、電極を介して得られる加工量検出素子の出力信号を監視しながら、薄膜磁気ヘッド用素材に対して所定の加工が行われ、ヘッド集合体形成工程によって、加工工程の実行後の薄膜磁気ヘッド用素材が、列間切断予定部で切断されて、ヘッド集合体が形成され、薄膜磁気ヘッド形成工程によって、ヘッド集合体が列内切断予定部で切断されて、薄膜磁気ヘッドが形成される。
【0024】
また、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、薄膜磁気ヘッド用素材製造工程において、例えば、加工量検出素子および導体部を、列内切断予定部に形成する。この場合、薄膜磁気ヘッド形成工程において、ヘッド集合体を列内切断予定部で切断する際に、加工量検出素子および導体部が除去される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明の一実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド用素材としてのウェハの一部を示したものである。このウェハ1には、薄膜磁気ヘッドとなるヘッド予定部2が複数列に配列されている。また、ウェハ1は、隣接する列間の切断位置となる列間切断予定部3と、各列において隣接するヘッド予定部2間の切断位置となる列内切断予定部4とを有している。
【0027】
各ヘッド予定部2には、それぞれ薄膜磁気ヘッド素子11が形成されている。各薄膜磁気ヘッド素子11は、それぞれ、誘導型磁気変換素子とMR素子とを含む素子部12と、この素子部12と外部との電気的な接続のための複数の電極13とを有している。
【0028】
また、ウェハ1には、各列内切断予定部4における媒体対向面側の端部近傍の位置に、加工量を検出するための加工量検出素子15が形成されている。また、ウェハ1には、列間切断予定部3内に、各加工量検出素子15と外部との電気的な接続のためのモニタ用電極16a,16bが形成されている。更に、ウェハ1内には、各列内切断予定部4に、各加工量検出素子15と各モニタ用電極16a,16bとを電気的に接続する導体部としての2本のモニタ用リード17a,17bが形成されている。加工量検出素子15としては、例えば、その寸法に応じて抵抗値が変化する抵抗素子が用いられる。
【0029】
次に、図2ないし図7を参照して、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法、すなわち図1に示したウェハ1の製造方法について説明する。図2は、ウェハ1の製造工程を示す流れ図、図3は、ウェハ1内の薄膜磁気ヘッド素子11部分の断面図、図4は、ウェハ1内の加工量検出素子15の近傍を示す断面図である。図5ないし図7は、加工量検出素子15、モニタ用電極16(16a,16bを代表して表す。)およびモニタ用リード17(17a,17bを代表して表す。)の製造過程を表したものである。
【0030】
このウェハ1の製造工程では、まず、例えばアルティック(Al2 3 ・TiC)よりなる基板72上に、例えばアルミナ(Al2 3 )よりなる絶縁膜73を形成する(ステップS101)。次に、絶縁膜73上に、再生ヘッド用の下部シールド層74を形成する(ステップS102)。次に、下部シールド層74上に、例えばアルミナよりなるシールドギャップ膜75を形成する(ステップS103)。次に、シールドギャップ膜75上に、再生用のMR素子76を形成する。このとき、同時に、図4および図5に示したように、シールドギャップ膜75上に、加工量検出素子15を形成する(ステップS104)。
【0031】
次に、シールドギャップ膜75およびMR素子76上に、それぞれの一端部がMR素子76に接続されるように、図示しない2本のリードを形成する。このとき、同時に、図4および図6に示したように、シールドギャップ膜75および加工量検出素子15上に、それぞれの一端部が加工量検出素子15に電気的に接続されるように、2本のモニタ用リード17(17a,17b)を形成する(ステップS105)。
【0032】
次に、シールドギャップ膜75およびMR素子76上に、シールドギャップ膜77を形成し(ステップS106)、MR素子76をシールドギャップ膜75,77内に埋設する。次に、シールドギャップ膜77上に、上部シールド兼下部磁極78を形成する(ステップS107)。次に、上部シールド兼下部磁極78上に、例えばアルミナよりなる記録ギャップ層79を形成する(ステップS108)。次に、記録ギャップ層79上に、フォトレジスト層80を介して、薄膜コイル81を形成する(ステップS109)。次に、フォトレジスト層80上に、上部磁極82を形成する(ステップS110)。なお、上部磁極82は、後方(図3における右側)の位置において、下部磁極78と接触し、磁気的に連結している。
【0033】
次に、MR素子76に接続される図示しないバンプ(電極)と薄膜コイル81に接続される図示しないバンプ(電極)を形成する。このとき、同時に、図4および図7に示したように、下端部がモニタ用リード17(17a,17b)に電気的に接続されるように、モニタ用電極16(16a,16b)となるバンプ160を形成する(ステップS111)。次に、上部磁極82上に、例えばアルミナよりなる保護層83を形成する(ステップS112)。各バンプは、この保護層83に覆われる。最後に、保護層83の上面を研磨して、各バンプを露出させる(ステップS113)。
【0034】
次に、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法について説明する。この製造方法における最初の工程は、ウェハ1を製造する工程であるが、これは既に説明した通りである。薄膜磁気ヘッドの製造方法では、次に、ウェハ1内のヘッド予定部2に対して所定の加工を行うが、本実施の形態では、この加工は、図8に示したように、ウェハ1より切り出したウェハブロック21を用いて行う。このウェハブロック21は、複数列のヘッド予定部2を含み、また、列間切断予定部3と列内切断予定部4とを有している。従って、このウェハブロック21も、本発明における薄膜磁気ヘッド用素材に相当する。
【0035】
本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法は、モニタ用電極16を介して得られる加工量検出素子15の出力信号を監視しながら、ウェハブロック21に対して所定の加工を行う加工工程と、この加工工程の実行後のウェハブロック21を、列間切断予定部3で切断して、ヘッド予定部2が一列に配列されたヘッド集合体(バーとも呼ばれる。)を形成するヘッド集合体形成工程と、このヘッド集合体形成工程によって形成されたヘッド集合体を、列内切断予定部4で切断して、薄膜磁気ヘッドを形成する薄膜磁気ヘッド形成工程とを含んでいる。
【0036】
以下、図9ないし図12を参照して、上記各工程について説明する。始めに、加工工程に先立って、図9(a)に示したように、ウェハブロック21と、ウェハブロック21における全てのヘッド予定部を支持するためのサポート板22と、ウェハブロック21を補助的に支持するためのダミーブロック23とを用意し、図9(b)に示したように、これらを互いに接合する。具体的には、サポート板22上に、ウェハブロック21における全てのヘッド予定部の一面を含む面がサポート板22の上面と対向するようにウェハブロック21を配置すると共に、サポート板22上において、ウェハブロック21における媒体対向面21aとは反対側にダミーブロック23を配置し、ウェハブロック21とサポート板22の互いに対向する面同士、ウェハブロック21とダミーブロック23の互いに対向する面同士、およびダミーブロック23とサポート板22の互いに対向する面同士を、それぞれ接着剤によって接合する。なお、ウェハブロック21は、サポート板22に接合する際、薄膜磁気ヘッド素子11が形成された面とは反対側の面がサポート板22に対向するように配置する。
【0037】
加工工程では、サポート板22に接合されたウェハブロック21の媒体対向面21a側における一列分のヘッド予定部の媒体対向面に対して所定の加工を施す。この工程では、研削装置を用いた研削(グラインディング)や、研磨装置を用いた研磨(ラッピング)等を行い、MRハイトやスロートハイトを正確に規定する。
【0038】
図10は、研磨装置の構成の一例を示すブロック図である。この研磨装置は、研磨板31と、この研磨板31を回転駆動する回転駆動部32と、ウェハブロック21を、研磨板31上において位置変更可能に保持すると共に、ウェハブロック21に対する押圧力を部分毎に調整可能なアクチュエータ33と、ウェハブロック21の媒体対向面側の一列内の各モニタ用電極16を介して得られる各加工量検出素子15の出力信号を入力し、所定の処理を行って出力する電気信号処理部34と、回転駆動部32を制御すると共に、電気信号処理部34の出力信号を入力し、この出力信号に応じてアクチュエータ33を制御する制御部35とを備えている。
【0039】
この研磨装置は、制御部35によって、各モニタ用電極16を介して得られる各加工量検出素子15の出力信号を監視し、この出力信号に応じてウェハブロック21に対する押圧力を部分毎に調整することによって、ウェハブロック21の媒体対向面側の薄膜磁気ヘッド素子のパターンの真直度を修正しながら、ウェハブロック21の媒体対向面の研磨を行う。これにより、列内の各薄膜磁気ヘッド素子において、MRハイトやスロートハイトが正確に規定される。
【0040】
次に、ヘッド集合体形成工程では、媒体対向面に対して所定の加工が施された一列分のヘッド予定部を含むヘッド集合体が、ウェハブロック21より分離されるように、列間切断予定部3で、ウェハブロック21とサポート板22とを一緒に切断する。ウェハブロック21とサポート板22の切断が行われて、ヘッド集合体が得られたら、ウェハブロック21の残りがある限り、残りのウェハブロック21について、再度、媒体対向面の加工と、ウェハブロック21とサポート板22の切断を、繰り返し実行する。なお、ウェハブロック21の薄膜磁気ヘッド素子が形成されている面には、列間切断予定部3を示す加工マーカが形成されており、ウェハブロック21とサポート板22の切断の際には、この加工マーカを基準にして、切断位置を合わせる。
【0041】
図11は、上記の加工工程とヘッド集合体形成工程の繰り返しを表したものである。この図において、(a)は、サポート板22に接合された状態でのウェハブロック21の媒体対向面の加工を表しており、この加工が終了したら、(b)に示したように、媒体対向面に対して加工が施された一列分のヘッド予定部を含むヘッド集合体がウェハブロック21より分離されるように、ウェハブロック21とサポート板22とを一緒に切断する。そして、(c)に示したように、得られたヘッド集合体51およびサポート板22の断片52は、後工程に回される。また、ウェハブロック21の残りがある場合には、残りのウェハブロック21について、再度、(a)に示したように媒体対向面の加工が行われる。
【0042】
次に、ヘッド集合体51およびサポート板22の断片52は、分離され、ヘッド集合体51の媒体対向面にレール部が形成される。
【0043】
次に、薄膜磁気ヘッド形成工程では、図12に示したように、ヘッド集合体51を、列内切断予定部4で切断して、各ヘッド予定部2を分離して、薄膜磁気ヘッドを形成する。
【0044】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ウェハ1において、加工量検出素子15に接続されたモニタ用電極16を、列間切断予定部3に形成したので、加工量検出素子15を用いた高精度の加工を可能としながら、列内のヘッド予定部2のピッチを小さくすることが可能となり、薄膜磁気ヘッドの取り個数を多くすることができる。
【0045】
また、本実施の形態によれば、加工量検出素子15およびモニタ用リード17を、列内切断予定部4に形成したので、更に、加工量検出素子15に接続されるモニタ用リード17が残らないように薄膜磁気ヘッドを製造することができる。これにより、モニタ用リードがノイズを拾ったり、静電破壊の原因となったりすることを防止することができる。
【0046】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、種々変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、ウェハ1より切り出したウェハブロック21を、ダミーブロック23と共に、サポート板22に接合し、この状態で、媒体対向面の加工とヘッド集合体の切断とを行うようにしたが、ウェハブロック21における媒体対向面とは反対側の端面を所定の治具に接合して、媒体対向面の加工とヘッド集合体の切断とを行うようにしてもよいし、ウェハ1の状態で、媒体対向面の加工とヘッド集合体の切断とを行うようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1または2記載の薄膜磁気ヘッド用素材、請求項3または4記載の薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法、もしくは請求項5または6記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、加工量検出素子に接続された電極を、列間切断予定部に形成したので、列内のヘッド予定部のピッチを小さくすることが可能となり、薄膜磁気ヘッドの取り個数を多くすることができるという効果を奏する。
【0048】
また、請求項2記載の薄膜磁気ヘッド用素材、請求項4記載の薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法、もしくは請求項6記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、加工量検出素子および導体部を、列内切断予定部に形成したので、更に、加工量検出素子に接続される導体部が残らないように薄膜磁気ヘッドを製造することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る薄膜磁気ヘッド用素材としてのウェハの一部を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施の形態におけるウェハの製造工程を示す流れ図である。
【図3】本発明の一実施の形態におけるウェハ内の薄膜磁気ヘッド素子部分の断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態におけるウェハ内の加工量検出素子の近傍を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施の形態における加工量検出素子、モニタ用電極およびモニタ用リードの製造過程を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施の形態における加工量検出素子、モニタ用電極およびモニタ用リードの製造過程を示す説明図である。
【図7】本発明の一実施の形態における加工量検出素子、モニタ用電極およびモニタ用リードの製造過程を示す説明図である。
【図8】本発明の一実施の形態におけるウェハおよびウェハブロックを示す説明図である。
【図9】本発明の一実施の形態におけるウェハブロックをサポート板に接合する工程を説明するための斜視図である。
【図10】本発明の一実施の形態における研磨装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図11】本発明の一実施の形態における加工工程とヘッド集合体形成工程の繰り返しを示す説明図である。
【図12】本発明の一実施の形態における薄膜磁気ヘッド形成工程を示す説明図である。
【図13】従来の薄膜磁気ヘッド製造用のウェハにおける加工量検出素子、モニタ用電極およびモニタ用リードの配置の一例を示す説明図である。
【図14】従来の薄膜磁気ヘッド製造用のウェハにおける加工量検出素子、モニタ用電極およびモニタ用リードの配置の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…ウェハ、2…ヘッド予定部、3…列間切断予定部、4…列内切断予定部、11…薄膜磁気ヘッド素子、15…加工量検出素子、16(16a,16b)…モニタ用電極、17(17a,17b)…モニタ用リード。

Claims (6)

  1. 薄膜磁気ヘッドとなるヘッド予定部が複数列に配列され、隣接する列間の切断位置となる列間切断予定部と、各列において隣接するヘッド予定部間の切断位置となる列内切断予定部とを有する薄膜磁気ヘッド用素材であって、
    薄膜磁気ヘッド用素材に対して所定の加工を行う際の加工量を検出するための加工量検出素子と、
    前記列間切断予定部に形成され、前記加工量検出素子と外部との電気的な接続のための電極と、
    この電極と前記加工量検出素子とを電気的に接続する導体部と
    を備えたことを特徴とする薄膜磁気ヘッド用素材。
  2. 前記加工量検出素子および前記導体部が、前記列内切断予定部に形成されていることを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッド用素材。
  3. 薄膜磁気ヘッドとなるヘッド予定部が複数列に配列され、隣接する列間の切断位置となる列間切断予定部と、各列において隣接するヘッド予定部間の切断位置となる列内切断予定部とを有する薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法であって、
    薄膜磁気ヘッド用素材に対して所定の加工を行う際の加工量を検出するための加工量検出素子と、この加工量検出素子と外部との電気的な接続のための電極と、この電極と前記加工量検出素子とを電気的に接続する導体部とを設けると共に、
    前記電極を、前記列間切断予定部に形成する
    ことを特徴とする薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法。
  4. 前記加工量検出素子および前記導体部を、前記列内切断予定部に形成することを特徴とする請求項3記載の薄膜磁気ヘッド用素材の製造方法。
  5. 薄膜磁気ヘッドとなるヘッド予定部が複数列に配列され、隣接する列間の切断位置となる列間切断予定部と、各列において隣接するヘッド予定部間の切断位置となる列内切断予定部とを有する薄膜磁気ヘッド用素材を用いて薄膜磁気ヘッドを製造する薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、
    薄膜磁気ヘッド用素材に対して所定の加工を行う際の加工量を検出するための加工量検出素子と、前記列間切断予定部に形成され、前記加工量検出素子と外部との電気的な接続のための電極と、この電極と前記加工量検出素子とを電気的に接続する導体部とを備えた薄膜磁気ヘッド用素材を製造する薄膜磁気ヘッド用素材製造工程と、
    前記電極を介して得られる前記加工量検出素子の出力信号を監視しながら、前記薄膜磁気ヘッド用素材に対して所定の加工を行う加工工程と、
    この加工工程の実行後の薄膜磁気ヘッド用素材を、前記列間切断予定部で切断して、ヘッド予定部が一列に配列されたヘッド集合体を形成するヘッド集合体形成工程と、
    このヘッド集合体形成工程によって形成されたヘッド集合体を、前記列内切断予定部で切断して、薄膜磁気ヘッドを形成する薄膜磁気ヘッド形成工程と
    を含むことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  6. 前記薄膜磁気ヘッド用素材製造工程は、前記加工量検出素子および前記導体部を、前記列内切断予定部に形成することを特徴とする請求項5記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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