JP4589741B2 - 薄膜磁気ヘッドのウエハ - Google Patents

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Description

本発明は薄膜磁気ヘッドのウエハに関し、特にスライダとなるべき部分が多数形成されたバーの研磨に用いる研磨量センサの配置に関する。
高速、大容量、高信頼性、低コストの記録媒体としてハードディスクドライブ(HDD)が、デジタル情報の記録に広く用いられている。HDDは、長年の技術開発により記録密度が100ギガビット/平方インチを超えつつあり、さらに、新たな用途として、デジタル家電、情報機器、携帯電話などにも用いられつつある。携帯電話に用いられるHDDのディスクの直径は、他の用途より小型の1インチ以下となっている。これと同時にヘッドスライダの小型化も進み、従来用いられていた30%スライダ(1.0mm×1.235mm×0.3mm程度の大きさのスライダ)から20%スライダ(0.7mm×0.85mm×0.23mm程度の大きさのスライダ)へと小型化されつつあり、さらなる小型化も検討されている。ヘッドスライダの小型化は、単に携帯電話用HDDへの用途のみでなく、薄膜集積工程における高集積化にもつながり、1素子(1ヘッドスライダ)あたりのコスト低減に直結するため、経済性の観点からも望ましい。
スライダを製造するには、まず、素子が2次元状に形成されたウエハを作成し、次に、ウエハを短冊状に切断して、スライダとなる部分が多数形成されたバーを形成する。バーには、スライダとなる部分が形成されたスライダ形成部と、切り代部とが交互に配置されている。切り代部には、RLG(Resistance Lapping Guide)、または、ELG(Electric Lapping Guide)と呼ばれる、ABS形成面の研磨の際に用いられるセンサーが設けられている。
これらのセンサーは、ABS形成面に設けられた抵抗膜と、抵抗膜の両端に接続され、ABS形成面から垂直に延びる一対のリード線と、各リード線に接続され、積層方向上側に延びる一対のバンプと、各バンプに接続され、積層面上面に形成されるパッドから構成されている。バンプは、通常10〜20μmの厚さを有している。ここで、ABS(Air bearing surface)とはスライダの記録媒体対向面のことであり、所定の寸法の書込み素子や読取り素子が形成されている。また、ABS形成面とは、後工程の研磨によってABSが形成される面のことであり、最終的なABSより若干張り出している。ABS形成面が研磨されると抵抗膜も研磨され、断面積の減少による電気抵抗変化をパッドに取り付けたワイヤ等で取出して、研磨量を監視する。
ところで、高集積化のためには、スライダ形成部の面積を小さくするとともに、切り代部の面積を減少させる必要がある。しかし、パッドの大きさは、リード線がパッドにきちんと接触でき、しかも互いに接触することのないように、ある程度の面積を必要とする。このため、切り代部の面積は、パッドの面積に制約される(特許文献1,2参照。)。この問題を解決するため、たとえば一対のパッドを、ABSから離れたパッドと、隣接するパッドとして構成し、両パッドの互いに対向する縁部をABSに対して斜めに形成する技術などが開示されている(特許文献2参照。)。
しかし、切り代部の面積は、バンプの配置によって最も制約される。ここで、バンプは、たとえば以下の手順で形成される。まず、リード導体の上にパターニングによってフレーム状のレジストを形成し、フレームの内部に銅めっきをおこないバンプを形成する。次に、バンプの周囲にアルミナ等のオーバーコート層を形成し、全体を研磨した後、バンプ上に平面状のパッドを形成する。読み取り、書込み素子のリード線は、めっき法などの薄膜形成技術により、それぞれの素子の形成前後の工程において適宜形成されている。また、それぞれのバンプは、読み取り、書込み素子およびそのリード線を形成した後に、めっき技術によって形成される。ところが、バンプが厚いため、バンプの周囲にスムーズにオーバーコート層を成膜することが困難となり、バンプの周辺のオーバーコート層にクラックや巣などの欠陥が生じる可能性がある。オーバーコート層は下層の書込み素子等を保護するための保護膜であるが、スライダ形成部と切り代部とを渡って連続的・一体的に形成されるため、欠陥がスライダ形成部側で発生すると、スライダの信頼性に影響が生じる可能性がある。このため、切り代の長さにある程度余裕を持たせ、欠陥がスライダ形成部で発生しないようにする必要がある。
従来例では、バーの長手方向の長さ約60μmのバンプの場合、その両側約30μmは欠陥が生じやすいため、合計約120μmの切り代幅を設ける必要があった。なお、オーバーコート層の欠陥を防止するために、バンプの外周面にリード導体に向けて裾広がりに拡大するスカート面を設ける技術などが開示されている(特許文献3参照)。
米国特許第5,361,547号明細書 特開2002−245606号公報 特開平9−73609号公報
このように、切り代をさらに縮小するためには、特にバンプの必要スペースを縮小することが重要である。しかし、特許文献3のようにバンプの形状を工夫する場合も、バンプ層の周溝部が必要なためバンプの必要スペースを縮小することはできなかった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、バーの切り代部の面積を縮小することのできるように研磨量センサが配置されたウエハを提供することを目的とする。
本発明のウエハは、複数の膜が積層されて形成された、スライダとなる部分であるスライダ形成部が、1以上の列をなして搭載されたウエハである。列は、スライダの記録媒体対向面となる面であるABS形成面が列の長手方向の側面に現れる向きで配列された複数のスライダ形成部と、スライダ形成部同士の間にそれぞれが設けられた複数の切り代部とを有し、切り代部の少なくともいずれかは、ABS形成面に形成され、研磨にしたがい電気抵抗が変化する抵抗膜を有し、抵抗膜を有する切り代部に隣接する両側のスライダ形成部は各々、一端が、一つの同一の抵抗膜との間に設けられた電気的接続手段によって当該一つの同一の抵抗膜と各々電気的に接続され、他端がウエハの積層部上面に向かって積層方向に延びるバンプを有している。一方のスライダ形成部のバンプの他端は当該一つの同一の抵抗膜が設けられた切り代部の積層部上面に設けられた終端パッドに電気的に接続され、他方のスライダ形成部のバンプの他端は、当該一つの同一の抵抗膜が設けられた切り代部とは異なる、上記他方のスライダ形成部と隣接する他の切り代部の、積層部上面に設けられた終端パッドに電気的に接続されており、よって、一つの同一の抵抗膜に電気的に接続される2つの終端パッドが切り代部と他の切り代部とに分散配置されている。
このように、本発明のウエハでは、切り代部にバンプが設けられず、バンプの周囲のオーバーコート層の欠陥がスライダ形成部で生じるおそれがなくなるため、切り代部の面積を設定する際に、欠陥の発生領域に応じた余裕を考慮して必要がなくなる。
電気的接続手段は、抵抗膜の両側端部から、抵抗膜が設けられた切り代部の内部を、隣接する両側のスライダ形成部の内部へ、互いに離れる向きに延びる一対のリード線を有し、バンプの各々リード線の各々と接続されるように構成することができる。
さらに、両側のスライダ形成部は各々、積層部上面に形成され、バンプの他端と電気的に接続された中継パッドを有し、中継パッドの各々は、積層部上面に形成され、積層部上面を延びる接続線によって終端パッドの各々と接続されるように構成することができる。
接続線は、スライダ形成部の読込み素子または書込み素子の電気信号を授受する素子用パッドを中継パッドとして、切り代部へ延びるように構成してもよい。
バンプは、スライダ形成部の読込み素子または書込み素子の電気信号を授受する素子用のバンプと共用してもよい。
このように、本発明のウエハでは、抵抗膜の電流を外部に伝えるためのバンプをスライダ形成部に設けたため、切り代部の面積を制約する最大の要因が除去され、切り代部の面積を縮小することが可能となる。この結果、同一サイズのウエハから多くのスライダを製造することができ、生産効率の向上が可能となる。
本発明のウエハの実施形態を図面を用いて説明する。図1(a)には、本発明のウエハを、薄膜磁気ヘッド素子の積層方向上側(図中白抜き矢印で示す。)から見た概略外形図を示す。ウエハ1はシリコン等の基板の上に、多数の薄膜磁気ヘッド素子が2次元状に配列されて形成されている。ウエハ1は、まず、ABS形成面Gに沿ってバー2に切断される。図1(b)は、図1(a)と同様に、積層方向上側(図中白抜き矢印で示す。)からみた、バーを切り出したときのバーの斜視図である。また、図1(c)には、バーのABS形成面Gが上になるように見た、すなわち、バーを図1(b)の回転矢印の向きに回転させた状態におけるバーの斜視図を示す。バー2は、薄膜磁気ヘッド素子を有するスライダが形成されるスライダ形成部3と、切り代部4とが交互に配列されている。切り代部4は、バー2のABS形成面Gを研磨して、ABSを形成した後に、バー2を個々のスライダに切断するときに用いられる。
図2には、スライダ形成部と切り代部の部分拡大図を示す。同図は、図1(c)と同じ方向から見たものである。図2では、スライダ形成部と切り代部とを切り離して示しているが、実際には一体化されている。また、図3には、図2の3−3線に沿ったスライダ形成部の断面図を示す。以下、これらの図面を参照して、スライダ形成部3と切り代部4の構造について説明する。
スライダ形成部3は、積層方向下側から順に、基板5、絶縁層6、下部シールド層8、シールドギャップ膜9、MR素子10、下部磁極層12の順に積層され、その上に上部磁極層14やコイル15が形成され、全体がオーバーコート層16で被覆されている。
基板5には、アルティック(Al23・TiC)等のセラミック材料が用いられる。基板5の上に形成される絶縁層6はアルミナ(Al23)等の絶縁材料よりなる。下部シールド層8の材料には、例えばパーマロイ(NiFe)が用いられる。シールドギャップ膜9の材料には、例えばアルミナが用いられる。シールドギャップ膜9は、下部シールドギャップ膜と上部シールドギャップ膜(ともに図示せず。)とが積層されて形成されている。読込み素子であるMR素子10が、ABS形成面Gに面して、下部シールドギャップ膜と上部シールドギャップ膜との間にシールドされて設けられている。MR素子10には、AMR(異方性磁気抵抗効果)素子、GMR(巨大磁気抵抗効果)素子、またはTMR(トンネル磁気抵抗効果)素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を用いた素子を用いることができる。また、MR素子10には、読み取った信号を送る一対のリード線11が接続されている。リード線11は導電性材料によって形成され、積層方向に延びるバンプ30b(または31b)(図4B参照)と接続している。
下部磁極層12は、記録ヘッドの下部磁極層としての機能と、再生ヘッド(MR素子10)の上部シールド層としての機能を兼ねており、例えば、パーマロイやCoNiFe等の、めっき法によって成膜可能な磁性材料が用いられる。
下部磁極層12と上部磁極層14との間のABS形成面G側の端面には、下部磁極層12と上部磁極層14との間の絶縁のための記録ギャップ13が設けられている。記録ギャップ13の材料としては、例えば、NiP等のめっき法によって成膜可能な非磁性金属材料が用いられる。
上部磁極層14と下部磁極層12は接続部17によって接続され、全体で1個のU字型導体を形成している。上部磁極層14の材料としては、例えば、パーマロイやCoNiFe等のめっき法によって成膜可能な磁性材料が用いられ、特に、高飽和磁束密度材料を用いることが好ましい。
上部磁極層14と下部磁極層12との間には、接続部17の周りを巻回するコイル15が設けられている(なお、図では4つのコイル断面が示されているが、これらは連続した1巻きのコイルの異なる場所の断面である。)。コイル15は、2段積み以上の多層積み構成でもよい。コイル15は、絶縁層(図示せず)によって、下部磁極層12、上部磁極層14に対して絶縁されている。コイル15の材料には、銅等の導電性材料が用いられる。
上部磁極層14,下部磁極層12,記録ギャップ13,およびコイル15は、記録媒体への書込み素子である誘導型磁気変換素子を構成する。誘導型磁気変換素子は、記録媒体の面内方向への記録を行なう水平記録方式と、記録媒体の面外方向への記録を行なう垂直記録方式のいずれでもよい。
コイル15は、積層方向に延びる導電性のホール18を介して、外部からの電流信号を受けるリード線19と接続している。リード線19も導電性材料によって形成され、上部磁極層14と同じ材料でもよい。リード線19はさらに、積層方向に延びるバンプ28b(または29b)(図4B参照)と接続している。
これらの積層部の上方には、オーバーコート層16が形成されている。オーバーコート層16の頂面は積層面上面161をなす。オーバーコート層16の材料には、例えばアルミナ等の絶縁材料が用いられる。
積層面上面161には書込みパッド23b,24bと読込みパッド25b、26bが形成されている。書込みパッド23b,24bは各々、バンプ28b,29bを介して、外部との書込み電流の授受をおこなう書込み素子用パッドである。読込みパッド25b,26bは各々、バンプ30b,31bを介して、外部との読込み電流の授受をおこなう読込み素子用パッドである。スライダが完成すると、これらのパッド23b,24b,25b,26bには、ヘッドジンバルアセンブリ(図示せず)のスライダが設けられていない反対端部まで延びる配線(図示せず)が接続される。
切り代部4には、スライダ形成部3と異なり、書込みや読込みのための素子は形成されていないが、基本的な膜構成はスライダ形成部3と同様である。図2に示すように、積層方向下側から順に、基板5、絶縁層6、下部シールド層8、シールドギャップ膜9、下部磁極層12の順に積層され、その上がオーバーコート層16で被覆されている。切り代部4に特徴的なのは、図2に示すように抵抗膜32aが形成されていることである。また、オーバーコート層16の積層面上面161にはセンサー用パッド33aが設けられている。
抵抗膜32aは、RLGまたはELGと呼ばれるセンサーで、スライダ形成部3におけるMR素子10とほぼ同じ積層方向高さ、すなわちシールドギャップ膜9の間に設けられている。なお、下部シールド層8および下部磁極層12は、無くてもよい。抵抗膜32aはMR素子10と同一の素子構成でもよいが、NiFe、Cu、NiCr、Au、NiCu等、導電性の金属膜を広く用いることができる。
次に、図4A,4Bを参照して、切り代部4aに設けられた抵抗膜32aのパッドへの接続方法を説明する。図4Aは、オーバーコート層の上面図である。図4Bは、抵抗膜と、抵抗膜につながる配線およびパッドだけを抽出して示す斜視図である。両図はバー2の一部を示しており、左からスライダ形成部3a,切り代部4a,スライダ形成部3b,切り代部4bの順に配列されている。また、図4Aではバーの内部にある配線は破線表示している。
抵抗膜32aの左側の端部321からは、リード線35aが、シールドギャップ膜9の上を、途中で方向を変えながら、隣接するスライダ形成部3aのバンプ31aまで延びている。さらに、バンプ31aと接続している読込みパッド26aからは、接続線34aが、オーバーコート層16の積層面上面161を、切り代部4aのセンサー用パッド33aまで、戻るように延びている。同様にして、抵抗膜32aの右側の端部322からは、リード線35bが、シールドギャップ膜9の上を、途中で方向を変えながら、隣接するスライダ形成部3bのバンプ31bまで延びている。リード線35bは、MR素子10およびMR素子10から延びるリード線11a,11bとの干渉を避けるために、これらの上を跨いでいる。さらに、バンプ31bと接続している読込みパッド26bからは、接続線34bが、オーバーコート層16の積層面上面161を、隣接する切り代部4bのセンサー用パッド33bまで延びている。接続線34a,34b,リード線35a,35bは、銅や金等の導電性材料で作られている。
なお、抵抗膜32を全ての切り代部4に設けても、測定に用いる抵抗膜32は、通常2〜5個おきであるので、抵抗膜32は、実際に測定に用いる場所だけに設けてもよい。
このように抵抗膜32aをパッドまで接続する際に、スライダ形成部3a,3bに設けられたバンプ31a,31bを中継パッドとして利用することによって、抵抗膜32a専用のバンプを切り代部4aに設ける必要がない。この結果、切り代部4aのバー2の長手方向の長さは、バンプの必要スペースを考慮して設定する必要はなく、終端パッドであるセンサー用パッド33a、33bの必要スペースや、切断砥石の切断必要幅などの他の要因から設定すればよいことになる。
なお、本実施形態では、一つの抵抗膜32aに対応する2つのセンサー用パッド33a、33bを、切り代部4a,4bに一つずつ分散して配置しているので、切り代部4a,4bの面積を縮小するためには、より有利な構成となっている。一実施例では、切り代部切り代部4a,4bのバー2の長手方向の長さを、切断砥石の必要切断幅である50μm程度まで縮めることが可能となり、1つのバーからのスライダの取出し個数は10%以上向上した。
ここで、ウエハの製造方法について説明する。図3を参照すると、まず、基板5の上に、例えばスパッタリング法によって絶縁層6を形成する。次に、絶縁層6の上に、例えばスパッタリング法またはめっき法によって下部シールド層8を形成する。次に、下部シールド層8の上に、例えばスパッタリング法によってシールドギャップ膜9を形成する。このとき、図4Bに示すように、スライダ形成部3には、MR素子10およびリード線11を、シールドギャップ膜9の間に、例えばスパッタリング法によって形成する。MR素子10を構成する各層は、パターン化されたレジスト層を用いた一般的なエッチング方法や、リフトオフ法や、これらを併用した方法によってパターニングされる。
切り代部4aには、抵抗膜32aをMR素子10と同様の方法で形成する。さらに、スライダ形成部3bには、リード線35bを、例えばスパッタリング法によってバンプ31bの位置まで形成する。同様に、切り代部4aには、リード線35aを、例えばスパッタリング法によってバンプ31aの位置まで形成する。
次に、再び図3を参照し、シールドギャップ膜9の上に、例えばスパッタリング法またはめっき法によって下部磁極層12を形成する。次に、下部磁極層12の上に、例えばスパッタリング法によって記録ギャップ13を形成し、続いて、上部磁極層14の下部部分とコイル15をフレームめっき法等によって形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、上部磁極層14の上部部分を形成し、同時に接続部17を形成する。読み取り、書込み素子のリード線11,19からつながるバンプ28b,29b,30b,31bは、リード線11,19の形成後に、電極膜(図示せず)を形成し、めっき法によって形成する。その後、バンプ28b等をマスクとして電極膜を除去し、スパッタ法等によって、アルミナ等の絶縁材料を上層として積層し、次に、例えば、ポリッシング法によってバンプ28b等が上面に露出する所望の高さまで絶縁材料をけずり、オーバーコート層16を形成する。その後、バンプ28b等の上端部の露出部分に書込みパッド23a、23b、読み込みパッド25b、26bを配設する。バンプ31a、読み込みパッド26aについても同様である。
次に、バーの研磨方法について説明する。図5には、バーの研磨加工装置の概略構成図を示す。研磨加工装置51は、バー2を研磨する回転する研磨板52と、バー2を研磨板52に押し付ける力を与える荷重発生装置54と、複数の荷重伝達用治具55とを有している。
荷重発生装置54は例えば電磁式や油圧式のアクチュエータが用いられる。荷重発生装置54は、制御部58に接続しており、抵抗膜32の抵抗値に基づき、MR高さ(MR素子10のABSから垂直に測った高さ)が所定の値に加工されるように、フィードバック制御をおこなう。
荷重伝達用治具55は、荷重発生装置54とバー2を支持するホルダ56との間にあり、荷重発生装置54で発生した押し付け力をホルダ56を介してバー2に伝え、バー2のABS形成面Gを研磨板52に押し付ける。荷重伝達用治具55は、ホルダ56の長手方向に沿って複数個設けられている。ホルダ56のバー2の取付け面は、荷重伝達用治具55の接触点毎に溝57で仕切られており、各荷重伝達用治具55から伝えられた押し付け力をその周囲だけに及ぼすことができる。
研磨板52の表面は、例えば、Sn(スズ)からなる円板の表面にダイヤモンド砥粒を埋め込んで形成されている。研磨板52には回転軸53が接続され、動力機構(図示せず)によって回転させられる。
研磨をおこなうには、まず、バー2をホルダ56に固定し、バー2の長手方向を研磨板52の半径方向に合わせる。次に、センサー用パッド33a,33bにワイヤ41a,41b(図4A参照)を取付け、制御部58と接続するとともに、抵抗膜32に通電する。ABS形成面Gが回転する研磨板52に押し付けられて、ABS形成面Gが研磨されると、ABS形成面Gに形成された抵抗膜32も研磨される。この結果、抵抗膜32の断面積は徐々に縮小していき、電気抵抗が増加する。電流値は制御部58に送られ、制御部58は各抵抗膜32の電流変化に基づき、バー2の各部の研磨量を検出し、その結果を荷重発生装置54にフィードバックする。この結果、バー2のABS形成面Gに、長手方向に均一な所定のMR高さを持ったABSが形成され、研磨が終了する。なお、このあと、ABSに凹凸形状が設けられ、洗浄・検査等がおこなわれて、スライダが完成する。
以上、本発明のウエハについて説明したが、本発明のウエハは、上記の実施形態に限定されるものではない。以下に、他の実施形態について、図面を参照して説明する。
図6A,6Bは、第2の実施形態のウエハにおける、抵抗膜のパッドへの接続方法の説明図である。図6A,6Bは各々、図4A,4Bに対応している。本実施形態では、スライダ形成部3bにおける予備バンプ36bおよび予備パッド37bを利用している点が異なる。予備バンプ36bおよび予備パッド37bとしては、たとえば、MR素子10の周囲にあるシールドギャップ膜9に接続され、MR素子10とシールドギャップ膜9との絶縁をチェックするために用いられるバンプおよびパッドが用いられる。しかし、予備バンプ36bおよび予備パッド37bは他の用途のものでもよく、新たに設けたものでもよく、より一般的には、スライダ形成部3bに設けられた第5のバンプおよびパッドである。
抵抗膜32aの右側の端部322からは、リード線39bが、シールドギャップ膜9の上を、予備バンプ36bまで延びている。予備バンプ36bと接続している予備パッド37bからは、接続線38bが、オーバーコート層16の積層面上面161を、読込みパッド26bまで延び、さらに読込みパッド26bから、隣接する切り代部4bのセンサー用パッド33bまで、第1の実施形態と同じ接続線34bが延びている。
このように、本実施形態は、読込み(または書込み)用のバンプと共用せずに、スライダ形成部にあるこれ以外のバンプを流用することに特徴がある。これによって、読込み(または書込み)用のバンプとの配線と分離し、構造がシンプルになり、不良率が低減するという効果がある。
図7A,7Bは、参考形態のウエハにおける、抵抗膜のパッドへの接続方法の説明図である。図7A,7Bは各々、図4A,4Bに対応している。本参考形態では、第2の実施形態におけるのと同様な予備バンプおよび予備パッドを設けていることに加え、抵抗膜の設けられた切り代部に2つのパッドを設けている点に特徴がある。
抵抗膜32aの右側の端部322からは、第2の実施形態と同様のリード線39bが、シールドギャップ膜9の上を、予備バンプ36bまで延びている。予備バンプ36bと接続している予備パッド37bからは、接続線40bが、切り代部4aのセンサー用パッド332aまで延びている。本参考形態は、スライダのリード線を跨がないため、MR素子10や書込み素子のリード線にセンサー用のリード線に起因する浮遊容量を低減することができるという効果がある。
以上の実施形態及び参考形態では、RLGの代わりに、すなわち抵抗測定の代わりに、他のELG、すなわち電気特性測定を用いることもできる。たとえば、ウエハの集積面に平行な絶縁膜を有したTMR素子を抵抗膜32に置き換え、リード線35をそのTMR素子のウエハ面方向の上下に接続し、抵抗膜32の抵抗値測定の代わりに、TMR素子のウエハ面上下間の電気容量を、ABS形成面の研磨時に測定し、その容量変化で研磨量を測定してもよい。
本発明のウエハ、およびウエハを切断したバーの概略外形図である。 図1に示すバーのスライダ形成部と切り代部の部分拡大図である。 図1に示すバーのスライダ形成部の断面図である。 図1に示すバーのオーバーコート層の上面図である。 抵抗膜と、抵抗膜につながる配線およびパッドだけを抽出して示す斜視図である。 バーの研磨加工装置の概略構成図である。 本発明の第2の実施形態のウエハのバーのオーバーコート層の上面図である。 図6Aに示すウエハの、抵抗膜と、抵抗膜につながる配線およびパッドだけを抽出して示す斜視図である。 本発明の参考形態のウエハのバーのオーバーコート層の上面図である。 図7Aに示すウエハの、抵抗膜と、抵抗膜につながる配線およびパッドだけを抽出して示す斜視図である。
符号の説明
1 ウエハ
G ABS形成面
2 バー
3,3a,3b スライダ形成部
4,4a,4b 切り代部
9 シールドギャップ膜
10 MR素子
11 リード線
16 オーバーコート層
161 積層面上面
23b,24b 書込みパッド
25b,26b 読込みパッド
28b,29b,30b,31a,31b バンプ
32,32a 抵抗膜
321,322 端部
33a,33b,331a,332a センサー用パッド
34a,34b,38b,40b 接続線
35b,39b リード線
36b 予備バンプ
37b 予備パッド

Claims (5)

  1. 複数の膜が積層されて形成された、スライダとなる部分であるスライダ形成部が、1以上の列をなして搭載されたウエハであって、
    前記列は、該スライダの記録媒体対向面となる面であるABS形成面が該列の長手方向の側面に現れる向きで配列された複数の前記スライダ形成部と、該スライダ形成部同士の間にそれぞれが設けられた複数の切り代部とを有し、
    前記切り代部の少なくともいずれかは、前記ABS形成面に形成され、研磨にしたがい電気抵抗が変化する抵抗膜を有し、
    前記抵抗膜を有する前記切り代部に隣接する両側のスライダ形成部は各々、一端が、一つの同一の前記抵抗膜との間に設けられた電気的接続手段によって前記一つの同一の抵抗膜と各々電気的に接続され、他端が前記ウエハの積層部上面に向かって積層方向に延びるバンプを有し、
    一方の前記スライダ形成部の前記バンプの前記他端は、前記一つの同一の抵抗膜が設けられた前記切り代部の前記積層部上面に設けられた終端パッドに電気的に接続され、他方の前記スライダ形成部の前記バンプの前記他端は、前記一つの同一の抵抗膜が設けられた前記切り代部とは異なる、前記他方のスライダ形成部と隣接する他の前記切り代部の、前記積層部上面に設けられた終端パッドに電気的に接続されており、よって、前記一つの同一の抵抗膜に電気的に接続される2つの前記終端パッドが前記切り代部と前記他の切り代部とに分散配置されている、ウエハ。
  2. 前記電気的接続手段は、前記抵抗膜の両側端部から、該抵抗膜が設けられた前記切り代部の内部を、隣接する両側の前記スライダ形成部の内部へ、互いに離れる向きに延びる一対のリード線を有し、
    前記バンプの各々は、前記リード線の各々と接続されている、請求項1に記載のウエハ。
  3. 前記両側のスライダ形成部は各々、前記積層部上面に形成され、前記バンプの前記他端と電気的に接続された中継パッドを有し、
    前記中継パッドの各々は、前記積層部上面に形成され、前記積層部上面を延びる接続線によって前記終端パッドの各々と接続されている、請求項1または2に記載のウエハ。
  4. 前記接続線は、前記スライダ形成部の読込み素子または書込み素子の電気信号を授受する素子用パッドを前記中継パッドとして、前記切り代部へ延びている、請求項3に記載のウエハ。
  5. 前記バンプは、前記スライダ形成部の読込み素子または書込み素子の電気信号を授受する素子用のバンプと共用されている、請求項1から4のいずれか1項に記載のウエハ。
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