JP2766231B2 - 軽油及びその製造方法 - Google Patents
軽油及びその製造方法Info
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ン等の内燃機関の燃料として用いられ、特には潤滑性に
優れた、硫黄分の低い軽油及びその製造方法に関する。
ル車に用いる軽油中の硫黄分を0.05質量%以下にす
ることが検討されている。軽油中の硫黄分が高いと、燃
焼により発生するSOxの発生量が多くなる。また、排
ガス中のパティキュレート捕集にフィルターを使用する
場合、SOx或いはSOxが変化した硫酸に起因する目
詰りの問題があり、パティキュレート低減の足かせにな
っている。さらに、NOx低減に効果が大きい排ガス再
循環についても、硫黄分が高いと、エンジンに戻る排ガ
ス中のSOx或いはSOxが変化した硫酸による腐食が
問題となるため、最適な循環量にすることが困難とな
り、NOx低減対策に対しても妨害となっている。
る脱硫(以下、深度脱硫という)方法としては、石油蒸
留留出油を2段水素化処理により脱硫する方法(特開平
6−25677号公報)、原料軽油を分留して複数の留
分に分割した後、水素化処理による脱硫処理、脱色処理
し、その後各留分を混合する方法(特開平6−4987
3号公報)等が提案されている。
境対応型ディーゼル軽油が販売され始めている北欧や米
国では、軽油の潤滑性の欠落によると思われるディーゼ
ル車のトラブルが発生している。特に、従来、境界潤滑
部の潤滑を燃料である軽油に頼っているディーゼルエン
ジンの燃料噴射ポンプ等の部品摩耗、焼け付き等のトラ
ブルが多発する危険性が憂慮されている。
性を向上させるため、摩擦調整剤等の使用が考えられ
る。しかし、摩擦調整剤は化学的に活性なものが多いた
めエンジンオイルの添加剤、例えばCa系清浄剤と反応
しカーボンデポジットの発生量を増加させてしまう。深
度脱硫した軽油の潤滑性を確保するためには、摩擦調整
剤等を多量に添加する必要があると考えられる。また、
コスト的に不利である等の問題がある。
り、潤滑性向上のための摩擦調整剤等を加えることな
く、環境対策上の硫黄分の低減に対応し、かつ、十分な
潤滑性を有する軽油の組成及びその製造方法を提供する
ものである。
されていない軽油には、微量成分が含まれており、この
微量成分により潤滑性が保たれているとの着想を持ち、
鋭意研究を行なった。そして、微量成分のうち、ベンゾ
チオフェン類と3環以上の多環芳香族分が潤滑性を向上
させ、ベンゾチオフェン類とインドール類が共存する場
合はインドール類が潤滑性を低下させることを見出し
た。そして、これらの成分を所定濃度にすることによ
り、深度脱硫された軽油においても、耐摩耗性等の潤滑
性に優れることを見出した。
ル軽油の製造に用いられる基材を調べた結果、潤滑性に
影響のあるベンゾチオフェン類、3環以上の多環芳香族
分及びインドール類を所定濃度範囲に納め、硫黄分の濃
度を0.05質量%以下にした軽油を製造可能であるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
硫黄分を0.05質量%以下、ベンゾチオフェン類を硫
黄分として30質量ppm以上、かつ、3環以上の多環
芳香族分を0.2〜1.4質量%含むものである。尚、
硫黄分は、軽油中の硫黄又は硫黄含有化合物に含まれる
硫黄の総質量の軽油全質量に占める割合で示し、ベンゾ
チオフェン類の濃度は、軽油中のベンゾチオフェン類化
合物に含まれる硫黄の総質量の軽油全質量に占める割合
で示し、3環以上の多環芳香族分は、IP−391−9
0法に準じた方法で測定した軽油中の3環以上の多環芳
香族化合物の総質量の軽油全質量に占める割合で示して
いる。
チオフェンとそのアルキル基などの置換誘導体であり、
その誘導体としては、炭素数1〜5のアルキル置換誘導
体がとくに好ましく、例えば、メチルベンゾチオフェ
ン、ジメチルベンゾチオフェン、エチルベンゾチオフェ
ン、ジエチルベンゾチオフェン、イソプロピルベンゾチ
オフェン、イソブチルベンゾチオフェン、イソペンチル
ベンゾチオフェン、エチルイソプロピルベンゾチオフェ
ン等が挙げられ、これらの1種或いは2種以上を含んで
いてよい。
えばアントラセン、フェナントレン、ピレン、フルオラ
ンテン、アセフェナントリレン、アセアントリレン、ト
リフェニレン、クリセン、ナフタセン、プレイアデン、
ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン等あるい
はそれらのアルキル基などの置換誘導体が挙げられ、そ
の誘導体としてはそれらの炭素数1〜4のアルキル置換
誘導体がとくに好ましい。これらの1種或いは2種以上
を含んでいてよい。
の含有量について述べると、ベンゾチオフェン類は、硫
黄分として30質量ppm以上、好ましくは50質量p
pm以上、より好ましくは100質量ppm以上であ
り、軽油の硫黄分が0.05質量%以下の範囲でよい。
また、3環以上の多環芳香族分は0.2〜1.4質量
%、好ましくは0.3〜1.2質量%、より好ましくは
0.4〜1.0質量%の範囲である。3環以上の多環芳
香族分が1.4質量%を超える場合は潤滑性には有効で
あるものの、それ以下の場合に比較してディーゼル車排
気ガス中のNOx、パティキュレートの増加が顕著とな
るので好ましくない。ベンゾチオフェン類が硫黄分とし
て30質量ppm未満、もしくは、3環以上の多環芳香
族分が0.2質量%未満では軽油の潤滑性が悪い。
3質量ppm以下或いは存在しないことが好ましい。こ
れを超えると、上述の所定量のベンゾチオフェン類と3
環以上の多環芳香族分を含む軽油の潤滑性を低減させる
ことがある。インドール類の含有量は、窒素分として1
3質量ppm以下、より好ましくは10質量ppm以
下、さらに好ましくは7質量ppm以下であるが、存在
しないことが最も好ましい。なお、インドール類とは、
インドールとそのアルキル基などの置換誘導体であり、
例えば炭素数1〜4のアルキル置換誘導体、例えば、メ
チルインドール、ジメチルインドール、エチルインドー
ル、ジエチルインドール、イソプロピルインドール等の
1種或いは2種以上のことである。
5質量%以下とするため、必要に応じて硫黄分を0.1
質量%以下に水素化脱硫した軽油基材を含有させる。こ
のような水素化脱硫により深度脱硫した軽油基材は、潤
滑性を保つと思われる微量成分が少ないため、潤滑性が
悪化することが多い。このような軽油には、本発明の組
成を採用しないと、摩耗によるトラブルが発生しやすく
なる。
圧蒸留装置から得られる直留軽油を深度脱硫したもの、
直留軽油に、原油の常圧蒸留装置から得られる直留灯
油、接触分解装置から副生する接触分解軽油(LC
O)、重油直接脱硫装置から副生する直脱軽質軽油等を
配合した後に深度脱硫したもの、これらに水素化分解油
を配合したもの等を用いることができる。深度脱硫の装
置、プロセス及び運転条件は特に限定するものではな
く、公知の任意の深度脱硫装置、プロセス等を適宜組合
わせて使用することができる。
製灯油が挙げられる。これは、低温流動性向上等の目的
で配合するものであり、必要に応じて軽油全量に対して
0.5〜70容量%配合することができる。精製灯油と
は、原油の常圧蒸留装置から得られる直留灯油を水素化
脱硫した硫黄分0.015質量%以下、蒸留性状140
〜310℃のものである。
%であっても、このような低硫黄の基材を加えることに
より、軽油の硫黄分を0.05質量%以下にすることが
できる。
0.1質量%以下に水素化脱硫した軽油基材に対し、硫
黄分0.1質量%以下に水素化脱硫していない他の鉱油
基材を加えることにより、上述の本発明による軽油を得
るものである。この場合、硫黄分0.1質量%以下に水
素化脱硫していない鉱油基材の配合量は、使用する基材
の種類によっても異なるが、軽油全量に対して0.5〜
20容量%程度である。硫黄分0.1質量%以下に水素
化脱硫していない鉱油基材としては、インドール類の含
有が少なく、かつ、ベンゾチオフェン類を比較的多く含
む必要があるが、原料入手の容易さ、コストの点から、
直留重質灯油又は直留灯油を用いることが好ましい。直
留重質灯油及び直留灯油は、それぞれ、原油を常圧蒸留
して得られた直留重質灯油留分、直留灯油留分であり、
蒸留における留出温度範囲がそれぞれ160〜320
℃、120〜310℃であり、硫黄分はそれぞれ0.2
〜0.5質量%、0.05〜0.5質量%のものであ
る。
して0.5〜10容量%、特には1〜5容量%配合する
ことが好ましい。その配合量が0.5容量%未満では十
分な効果が得られず、10容量%超では最終的な軽油製
品の硫黄分が0.05%を超える場合がある。また、直
留重質灯油の配合量が多過ぎると軽油の発熱量が低下
し、ディーゼル車の燃費が悪化するので好ましくない。
この意味でも、10容量%以下が好ましい。
0容量%、特には2〜10容量%配合することが好まし
い。その配合量が1容量%未満では十分な効果が得られ
ず、20容量%超では最終的な軽油製品の硫黄分が0.
05質量%を超える場合がある。また、直留灯油の配合
量が多過ぎると、軽油の発熱量が低下し、ディーゼル車
の燃費が悪化するばかりでなく、引火点が低下し安全上
問題があるので好ましくない。この意味でも、直留灯油
は20容量%以下が好ましい。
いない他の鉱油基材としては、上述の直留留分のほか
に、石油精製工程で得られ、インドール類の含有が比較
的少なく(好ましくは窒素分として200質量ppm以
下)、ベンゾチオフェン類を多く(好ましくは、硫黄分
として800質量ppm以上)、かつ3環以上の多環芳
香族分を多く(好ましくは1.0質量%以上)含む基材
を用いることができる。このようなものとしては、接触
分解装置から副生する接触分解軽油、又は、これを分留
し留出温度範囲180〜330℃とした留分等を用いる
ことができる。
減圧残油までの石油留分を、無定形シリカアルミナ触媒
やゼオライト触媒等の存在下で接触分解して高オクタン
価ガソリン基材を生産する装置である。接触分解装置か
ら副生する接触分解軽油の性状は、硫黄分が0.1〜
1.0質量%、留出温度範囲が180〜370℃程度で
ある。接触分解装置としては、例えば石油学会編「石油
精製プロセス」に記載のあるエアリフト・サーモフォア
法、フードリフロー法等の移動床式接触分解法、UOP
法、シェル2段法、エッソIV型法、オルソフロー法等
の流動床式接触分解法があるが、本発明における接触分
解装置は、プロセス、原料油、運転条件を特に限定する
ものではなく、公知の任意の装置が採用できる。
量%以下に水素化脱硫していない基材と、硫黄分を0.
1質量%以下に水素化脱硫した軽油基材は、予めインド
ール類、ベンゾチオフェン類及び3環以上の芳香族分濃
度を測定し、配合比率を求めておく必要がある。また、
最終的に軽油中の硫黄分濃度が0.05質量%以下にし
なければならないことは言うまでも無い。
添加剤を単独もしくは組み合わせて使用することができ
る。これらの添加剤としては、例えばエチレン酢酸ビニ
ル共重合体、アルケニルコハク酸アミド等の低温流動性
向上剤、硝酸エステル、有機過酸化物等のセタン価向上
剤、アルケニルコハク酸アミド、ポリアルキルアミン等
の清浄分散剤、フェノール系、アミン系等の酸化防止
剤、サリチリデン誘導体等の金属不活性化剤、アゾ染料
等の着色剤等がある。この他、脂肪酸、エステル、アル
コール類等の摩擦調整剤、有機硫黄化合物、有機リン化
合物等の摩耗防止剤を配合してもよいが、特にその必要
はない。これらの添加剤の配合量は任意であるが、各々
の添加剤の配合量は組成物全量基準で0.5質量%以
下、好ましくは0.2質量%以下である。
いて特に規定するものではないが、内燃機関用燃料とし
て、密度(15℃)は0.82g/cm3以上、蒸留に
おける留出温度範囲は150〜380℃、好ましくは1
70〜360℃であり、動粘度(30℃)は2.2mm
2/s以上、かつセタン価が45以上、好ましくは50
以上であることが望ましい。
により具体的に説明するが、本発明はこれらの例によっ
てなんら限定されるものではない。なお、以下の実施
例、比較例において、密度、蒸留性状、動粘度、硫黄
分、窒素分、ベンゾチオフェン類、インドール類、芳香
族分、3環以上の多環芳香族分、試験鋼球の摩耗痕径は
次に示す方法により求めた。
油製品の密度試験方法並びに密度・質量・容量換算表)
の振動式密度計法により、蒸留性状はJIS K 22
54(石油製品−蒸留試験方法)の常圧法蒸留試験方法
により、動粘度はJIS K2283(原油及び石油製
品の動粘度試験方法並びに石油製品粘度指数算出方法)
により、硫黄分はJIS K 2541(原油及び石油
製品−硫黄分試験方法)により、窒素分はJIS K
2609(原油及び石油製品−窒素分試験方法)により
求めた。
れた試験油には、ベンゾチオフェン類としてベンゾチオ
フェンとその炭素数が5以下のアルキル置換誘導体が含
まれており、これらのベンゾチオフェン類は、ガスクロ
マトグラフを用い、以下に示す方法により求めた。J&
W SCIENTIFIC製DB−1等の無極性キャピ
ラリーカラム、炎光光度検出器を装備したガスクロマト
グラフにて、試料中の硫黄化合物のクロマトグラムを得
る。標準物質の保持時間との比較によってクロマトグラ
ムのベンゾチオフェンとジベンゾチオフェンのピークを
同定する。ベンゾチオフェンの炭素数1〜5のアルキル
置換誘導体は、この間に出現するので、ベンゾチオフェ
ン類のピーク面積を求め、硫黄分に換算した値で示す。
ベンゾチオフェン類の濃度BT(質量ppm)は、次の
式1によって求める。
(BT)はベンゾチオフェンのピークからジベンゾチオ
フェンの直前のピークまでのピーク面積積分値、A(T
OTAL)は全ピーク面積積分値である。
インドールとその炭素4以下のアルキル置換誘導体が含
まれているが、これらのインドール類は、ガスクロマト
グラフを用い、以下に示す方法により求めた。試料をシ
リカゲルカラムクロマトに懸けレジン分を回収する。そ
の後、J&W SCIENTIFIC製DB−7等の中
極性キャピラリーカラム、熱イオン化検出器を装備した
ガスクロマトグラフにて、レジン分中の窒素化合物のク
ロマトグラムを得る。標準物質の保持時間との比較によ
ってクロマトグラムのインドールとカルバゾールのピー
クを同定する。インドールの炭素数1〜4のアルキル置
換誘導体はこの間に出現するので、インドール類のピー
ク面積を求め、窒素分に換算した値で示す。インドール
類の濃度IN(質量ppm)は、次の式2によって求め
る。
(IN)はインドールのピークからカルバゾールの直前
のピークまでのピーク面積積分値、A(TOTAL)は
全ピーク面積積分値である。
P391−90法に準じ、高速液体クロマトグラフを用
いて、以下に示す方法により求めた。Whatman製
PartisilPAC等のアミノシアノカラム、示差
屈折率計検出器、ダイオードアレー検出器を装備した高
速液体クロマトグラフを使用し、まず示差屈折率計検出
器で、試料中の芳香族化合物のクロマトグラムを得る。
示差屈折率計検出器で感度が不足する3環以上の多環芳
香族成分については、ダイオードアレー検出器を用いて
200〜400nmの平均吸光度によるクロマトグラム
を得る。ここで、ナフタレンより早く溶出するピークを
1環芳香族分、ナフタレンとアントラセンの間に溶出す
るピークを2環芳香族分、アントラセン以降に溶出する
ピークを3環以上の多環芳香族分とする。
香族分、ナフタレンを2環芳香族分、フェナントレンを
3環以上の多環芳香族分の標準物質として求めた芳香族
分濃度とピーク面積値の関係を示す検量線を用い、クロ
マトグラムのピーク面積値から環数別に求める。芳香族
分の濃度は、1環芳香族分、2環芳香族分、3環以上の
多環芳香族分の濃度の総和である。
/SC7/WG6 N188 Revised 17
October 1994(Diesel Engin
es− Diesel Fuel − Perform
ance Requirement and Test
Method for Assessing Fue
l Lubricity)に準拠したHFRR(Hig
h Frequency Reciprocating
Rig)により求めた。摩耗痕径が小さいものほど潤
滑性が良好であることを示す。この摩耗痕径は、ディー
ゼルエンジンの燃料噴射装置の耐久性と相関が高いこと
が知られている。主な試験条件を以下に示す。
に、また、実施例に用いた直留灯油、直留重質灯油、及
び接触分解軽油を表2にまとめる。実施例1は、深度脱
硫基材である軽油eに直留重質灯油を1.5容量%配合
したものであり、実施例2は軽油eに直留灯油を3.0
容量%配合したものであり、また、実施例3は、軽油e
に接触分解軽油を5.0容量%配合したものである。実
施例4の軽油dは、中東系原油の常圧蒸留装置から得ら
れる硫黄分1.0質量%の直留軽油に、流動接触分解装
置から得られる硫黄分0.5質量%の接触分解軽油とを
配合し、アルミナ担体/Co−Mo系硫化物の触媒を用
いて、原料流量:1800BPSD、LHSV:2.
0、水素分圧:50kg/cm2G、反応温度:345
℃の条件にて深度脱硫し、その後、硫黄分50質量pp
mの精製灯油と配合したものである。軽油dは請求項1
のベンゾチオフェン類と3環以上の多環芳香族分の要件
を満たしているものの、請求項2のインドール類が窒素
分として13質量ppmを超えているため、潤滑性が他
の実施例に比較してやや劣ることを示すために例示し
た。
b,c及びdの潤滑性を摩耗痕径により評価し、比較の
ために深度脱硫基材である軽油e,fのみの場合も同様
に評価した。
の常圧蒸留装置から得られる硫黄分1.0質量%の直留
軽油を、原料流量:2000BPSD、LHSV:2.
0の条件にて深度脱硫したものである。また、軽油f
は、中東系原油の常圧蒸留装置から得られる硫黄分0.
6質量%の直留軽質軽油を、原料流量:1500BPS
D、LHSV:4.0の条件にて深度脱硫し、その後、
水素化分解油を配合したものである。なお、これらの深
度脱硫は、アルミナ担体/Co−Mo系硫化物の触媒を
用い、水素分圧:50kg/cm2G、反応温度:34
5℃の条件で行なった。
ンゾチオフェン類を硫黄分として30質量ppm以上、
かつ、3環以上の多環芳香族分を0.2〜1.4質量%
含むものであり、硫黄分を0.05質量%以下であって
も十分な潤滑性を有するものである。また、インドール
類を窒素分として13質量ppm以下にすることによ
り、更に潤滑性が向上する。従って、摩擦調整剤等を加
えることなく、ディーゼルエンジン等の内燃機関の燃料
とした場合に、潤滑を軽油燃料に頼っている部品に摩
耗、焼け付き等のトラブルの発生がなく、かつ、環境対
策上必要とされる低硫黄化に対応することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 硫黄分が0.05質量%以下、ベンゾチ
オフェン類が硫黄分として30質量ppm以上、かつ、
3環以上の多環芳香族分を0.2〜1.4質量%含むこ
とを特徴とする軽油。 - 【請求項2】 インドール類が窒素分として13質量p
pm以下又はインドール類を含まないことを特徴とする
請求項1記載の軽油。 - 【請求項3】 硫黄分を0.1質量%以下に水素化脱硫
した軽油基材を含むことを特徴とする請求項1又は2記
載の軽油。 - 【請求項4】 硫黄分を0.1質量%以下に水素化脱硫
した軽油基材に、硫黄分0.1質量%以下に水素化脱硫
していない他の鉱油基材を配合することを特徴とする請
求項1又は2記載の軽油の製造方法。 - 【請求項5】 ベンゾチオフェン類が、ベンゾチオフェ
ンとその炭素数1〜5のアルキル置換誘導体から選ばれ
る1種あるいは2種以上であることを特徴とする請求項
1記載の軽油。 - 【請求項6】 インドール類が、インドールとその炭素
数1〜4のアルキル置換誘導体から選ばれる1種あるい
は2種以上であることを特徴とする請求項2記載の軽
油。
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JP27422995A JP2766231B2 (ja) | 1994-12-21 | 1995-10-23 | 軽油及びその製造方法 |
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JP6-318291 | 1994-12-21 | ||
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JPH08225789A JPH08225789A (ja) | 1996-09-03 |
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JP2000192058A (ja) | 1998-12-25 | 2000-07-11 | Tonen Corp | ディ―ゼルエンジン用燃料油基材油及び該基材油を用いた燃料油組成物 |
-
1995
- 1995-10-23 JP JP27422995A patent/JP2766231B2/ja not_active Expired - Lifetime
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