JP2765958B2 - 魚肉の処理加工法 - Google Patents

魚肉の処理加工法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は新規な魚肉の処理加工法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来、魚肉を処理加工して魚肉すりみ又は練製品を製
造する場合、一般に、魚の頭、内蔵等不可食部分を除去
し、採肉機により採肉しこれに一回乃至数回水晒しを行
なってから脱水して脱水肉に糖類、リン酸塩類等を加え
て混練し、後成形し、包装し、生すり身あるいは更に冷
凍して冷凍すりみとする。次いで、この生すり身、或い
は解凍された冷凍すりみに食塩、調味料、澱粉等副原料
を加えて擂潰、混練し、成形し、必要により坐り処理し
た後、包装し又は包装せずに加熱することによりかまぼ
こ等の魚肉練製品が得られる。
上記水晒し段階においては肉中の汚物、脂肪、血液等
の外に、ゲル形成阻害物質として作用する水溶性タンパ
ク質即ち筋漿タンパク質がかなり除去され、これにより
製品の色が白くなり保存性が向上し、また弾力も強くさ
れていた。しかし練製品の製造上、更に良好な弾力を得
るために通常坐り加工処理が行なわれている。この坐り
加工処理はすりみ擂潰後成形したものを10℃〜30℃のよ
うな低い温度下に数十分乃至数時間放置することにより
行なわれ、これにより90℃加熱後のゲル強度を増大させ
ることができる。
このようにして魚肉練製品を得ても、特に鮮度低下を
来たした原料からすりみをつくり、更に練製品とすると
きは、坐りが弱く、ドリップも多く、良好なゲルとはな
らないのが実情である。このためカルシウム塩などの坐
りゲル促進剤を用いることが提案されているがいずれも
充分な坐り促進効果は認められなかった。
本発明者は、魚肉を処理加工して魚肉すりみ又は魚肉
練製品を製造するに当り、有効に使用しうるゲル形成促
進剤又はその促進剤を用いる魚肉の処理加工方法を提供
することを目的として種々研究、実験を重ねた結果、は
からずも、従来のすりみ製造時水晒し工程で抽出除去さ
れていた魚肉中の水溶性タンパク質(筋漿タンパク質)
の中にゲル形成促進因子が存在すること、しかもそのゲ
ル形成促進作用にはカルシウム依存性があることが見出
され、従って魚肉の処理加工時上記ゲル形成促進因子た
る水溶性タンパク質(筋漿タンパク質)特にその濃縮物
をカルシウム塩とともに使用することによって、弾力の
良好な魚肉ねり製品を製造しうることが見出され、本発
明をなすに至ったのである。
〔発明の概要〕
かくて、本発明は、魚肉を処理加工してすりみ又は練
製品を製造するに際し、魚肉又は魚肉処理排液から抽出
される筋漿タンパク質画分とカルシウム塩を用いること
を特徴とする魚肉の処理加工法を提供するものである。
〔発明の具体的説明〕
本発明について以下詳細に説明する。
上記のように、本発明ではゲル形成促進剤の一つとし
て魚肉水溶性タンパク質(筋漿タンパク質)画分を用い
るのであるが、これは魚肉又は魚肉処理排液から抽出し
てえられる。通常、魚肉から水溶性タンパク質等を除去
してえられる水晒し排液から、抽出される。
水溶性タンパク質の抽出は水、又はたとえば約0.1〜
0.3MのNaCl又はKClなどを含む低塩濃度の水溶液を用い
て行なわれる。キレート剤の添加も有効である。この溶
液を魚肉又は処理排液に加えてホモジナイズし遠心分離
してその上澄画分として筋漿タンパク質画分がえられ
る。この画分に通常2〜20%、好ましくは5〜10%の糖
又は糖アルコールたとえばソルビトールを添加し、更に
凍結乾燥、噴霧乾燥、透析法などによって約10〜50倍好
ましくは20〜40倍に濃縮してこの濃縮物をゲル形成促進
剤として用いる。
一方同時にゲル形成促進剤として用いられるカルシウ
ム塩はカルシウムイオンとして解離され食用に供しうる
カルシウム塩ならば任意のものを用いることができる。
特に塩化カルシウム、硫酸カルシウム、乳酸カルシウム
等が好んで用いられる。
これらゲル形成促進剤はすりみ製造段階で水晒しを行
ない脱水した後、この脱水肉に糖類、リン酸塩等冷凍変
性防止剤を加え混練する時、又は練製品製造段階ですり
みに食塩、調味料等副原料を加えて擂潰するいわゆる塩
ずりの時に通常添加される。添加量は上記脱水肉又はす
りみの重量に対して水溶性タンパク質画分濃縮物は0.00
1〜30%、好ましくは0.01〜5%の範囲であり、カルシ
ウム塩はカルシウムイオンとして0.1mM〜10mM、好まし
くは0.3〜5mMの範囲である。
ここで添加される脱水肉又はすりみ、或いは添加する
上記水溶性タンパク質画分を抽出される魚肉の種類は任
意であるが、スケソウタラ、ホキ、南ダラ等すりみ原料
が主として用いられる。添加する側の魚肉、添加される
側の魚肉は互いに同種でもよく、又異種のものでもよ
く、その組合わせは任意である。
〔実施例〕
以下に試験例と実施例をあげて本発明を更に説明す
る。
試験例 坐りの強いホキすりみ1kgに0.1MNaCl(pH7.5)8%ソ
ルビトール溶液を2kg添加、ホモジナイズし、遠心分離
して上澄画分に筋漿タンパク質画分を得、これを透析法
で20倍に濃縮した。ホキすりみをさらに、同溶液で5回
洗浄し、脱水して洗浄すりみとした。この洗浄すりみに
対して 食塩3%を添加擂潰したもの 食塩3%と塩化カルシウム5mMを添加擂潰したもの、 食塩3%と筋漿タンパク質200mgを添加擂潰したもの 食塩3%、塩化カルシウム5mM、筋漿タンパク質200mg
を添加擂潰したものを、 それぞれ、折径3.5cmの塩化ビニリデンチューブに詰
め、坐り処理をしないで直接90℃40分間ボイルしたもの
(C)と30℃1時間坐りをしその後90℃40分間ボイルし
たもの(S)のカマボコゲルを調製し、ゲル物性を測定
した。
の洗浄すりみゲルでは全く坐らず、カルシウムのみを
添加したの坐りゲルでは、ゲル強度が高くなるが、完
全には坐らない。又の筋漿タンパク質のみではジェリ
ー強度は変りないが、の坐りゲルのジェリー強度は13
00g・cmとなり、坐りには、カルシウム塩と筋漿タンパ
ク質画分の両者が必須であることがわかる。
実施例 ホキすりみ製造段階の水晒し排液から水溶性タンパク
質画分を遠心分離して上澄に集め、糖を10%添加し、40
倍に透析法で濃縮した。
このホキすりみ筋漿タンパク質画分を助宗タラ北海道
産2級すりみに、重量比0.2%添加し、塩化カルシウム
を5mM添加、食塩3%、各種調味料を5%、バレイショ
澱粉7%、加水20%添加し、板カマボコ状に成型、40℃
60分加熱処理後、更に90℃で25分加熱を行ないカマボコ
とした。
ホキすりみ筋漿タンパク質画分を添加しないカマボコ
は、弾力が弱い(ジェリー強度140g・cm)のに対して、
筋漿タンパク質画分をカルシウム塩とともに添加したカ
マボコでは、弾力が強く歯ごたえがあり良好なゲル(ジ
ェリー強度420g・cm)と判定された。
〔効果〕
このように魚肉を処理加工してすりみ又は練製品を製
造するに当って、本発明のように、たとえばすりみ製造
段階の水晒し、脱水後の脱水肉に又は練製品製造段階の
すりみ塩ずり時に水溶性タンパク質画分とカルシウム塩
を添加することにより坐りが強くなり、最終練製品のゲ
ル強度は高くなり良好なゲル物性と食感を示すものが得
られ、特に鮮度低下を来した魚肉原料に適用して良好な
魚肉練製品を得ることができて本発明は誠に有効であ
る。
しかも従来はすりみゲル形成を阻害するものと考えら
れ、すりみ製造段階で抽出廃棄されていた水溶性タンパ
ク質画分である筋漿タンパク質の中には坐りゲル形成を
促進するタンパク質が存在し、しかもこれがカルシウム
イオンの同時存在により有効に作用することが見出さ
れ、かくて本発明によれば、廃棄されていた筋漿タンパ
ク質の有効活用をはかることができ、本発明の寄与する
ところ誠に大ということができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−34267(JP,A) 特開 昭63−240748(JP,A) 特開 昭58−198270(JP,A) 特開 昭58−107157(JP,A) 特公 昭51−47783(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/325

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚肉を処理加工して魚肉すりみ又は魚肉練
    製品を製造するに際して、魚肉又は魚肉処理排液から抽
    出される筋漿タンパク質画分とカルシウム塩を用いるこ
    とを特徴とする魚肉の処理加工法。
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CN114574535B (zh) * 2022-03-08 2023-06-30 西南民族大学 一种肌浆蛋白肽糖基化接枝物的制备方法及其在制备发酵肉松酱中的应用

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