JP2764585B2 - 車両の空気タイヤを付けた車輪の警報装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、その都度の運転状態に不適切なタイヤ圧が
生じた際に出力信号を発する測定装置が設けられ、この
測定装置が車輪のリム又は車輪円板に配置されかつタイ
ヤの内部空間と接続され、測定装置の出力信号により移
動可能な操作素子を持ち車輪と共に回転する操作装置が
設けられ、この操作装置に対して車両に固定的に配置さ
れて操作装置のの操作素子の位置を無接触で検出するセ
ンサが設けられ、このセンサの信号により始動可能な評
価又は表示装置が設けられている、車両の空気タイヤを
付けた車輪の警報装置に関する。

〔従来の技術〕

圧力損失を検知するためのこの種の装置は、ドイツ連
邦共和国特許第2813058号より公知である。この公知の
装置はタイヤ圧を受けることができかつタイヤ内の所定
空気圧を超えるとこのことを通報する。測定範囲は上側
及び下側圧力高さにより制限されている。下側圧力高さ
を越えると、この装置は作用しない。

上述の測定範囲より低いタイヤ圧又はタイヤの圧力の
ない状態を表示する必要がある。これは、タイヤ−リム
系が、完全に扁平にされたタイヤによりさらに比較的長
い道程を進めるような非常走行特性を持つ車輪に特に当
てはまる。

上述したタイヤ−リム系において、リム底は車道と接
触している、扁平にされたタイヤの接地面に支持面とし
て役立つように構成されている。しかし主に危険のない
走行状況では、このように制約されて運転可能なタイヤ
状態を、このために特に適した圧力損失監視装置の使用
なしには、運転者は必要な確実性をもつて認識すること
はできない。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の基礎になつている課題は、冒頭に挙げた種類
の装置を改良して、タイヤ圧の低下ばかりでなくタイヤ
の圧力のない状態も走行中に測定又は表示可能であるよ
うにすることである。

〔課題を解決するための手段〕

この課題を解決するため本発明によれば、測定装置
が、リムのリム底を貫通するか又はリムをリム底の近く
で貫通する検知素子を持ち、この検知素子の端部がタイ
ヤの内部空間へ突き出ており、検知素子がリム底へのタ
イヤの内面の接近により移動できるように設けられ、測
定装置の出力信号として検知素子の移動により発生可能
な伝達機能を介して操作装置の操作素子へ機械的伝達可
能である。

〔発明の効果〕

こうして本発明によれば、リム底へのタイヤ内面の接
近が、操作装置の操作素子まで機械的に伝達されるの
で、装置が簡単で故障が生じ難く、しかもタイヤの圧力
の下限値を下回る低下のみならず、全く圧力のない状態
も、車両の走行中に検出することができる。即ち本発明
は、タイヤ圧力が適切でない場合追加積載によるタイヤ
接地面の扁平化を検知できると共に、タイヤのパンクも
検出できるという利点がある。

〔実施例〕

図面に示された実施例について本発明を詳細に説明す
る。

第１図は車輪円板１及びリム２を持つ車輪を示してお
り、このリムのリム底３は扁平状態のタイヤ４のための
回転する支持面として構成されている。タイヤ４の圧力
がない又はほとんどない場合は、タイヤ４の車道と接触
している接地面６の内面５はリム底３に支えられてい
る。図示したタイヤ−リム系は、リム底３に支えられた
タイヤ部分がいわば「むくタイヤ」としてさらに回転で
きるような非常走行特性を持つている。

リム２又は車輪円板１に測定装置７が配置されてお
り、この測定装置は、リム底３を貫通し又はリム２をリ
ム底３の近くで貫通しかつタイヤ４の内部空間９への突
き出ている押し棒８の形の検知素子８を持つている。内
部空間９へ突き出ている押し棒８の端部10は内面５へ向
いている。押し棒８は、リム底３へ近づく内面又はリム
底３上に支えられる内面５との接触により、所定の出発
位置からリム底３に関して半径方向車輪の内側へ復帰力
に抗して移動可能である。

押し棒８の移動により、測定装置７の出力信号として
操作行程が生ぜしめられ、この操作行程は押し棒８の移
動に対応する。この操作行程は、押し棒８と連動結合し
ている伝達機構11を介して、車輪と共に回転する操作装
置12へ伝達される。この操作装置12は、測定装置７の出
力信号により伝達機構11を介して移動可能である操作素
子13を持つている。

測定範囲を拡大するため、測定装置７の出力信号とし
ての操作行程を増大する後述の操作補助装置27を測定装
置７に付加することも考えられる。

操作素子13の位置は、車軸に固定的に配置されたセン
サによつて接触なしに検出されかつ最初に述べたドイツ
連邦共和国特許第2813058号明細書の意味での評価兼表
示装置へさらに導かれる。

操作装置12及び測定装置７は、押し棒８がタイヤ４の
扁平化により操作可能である場合に操作素子13がセンサ
14の検出範囲を通過するように、相対して車輪に配置さ
れている。

第２図は測定装置７の実施例を示しており、この測定
装置のハウジング17はねじ結合部15及び密閉片16により
リム底３と結合されている。リム底３に対する押し棒８
の位置は、ハウジング17のストツパ18及び押し棒８の支
持面19により規定されている。このストツパ18を調節可
能に構成することもできるので、リム底３に対する押し
棒８の位置は変化可能である。こうして、例えば内部空
間９への押し棒８の侵入深さを大きくすることによつて
タイヤ４の極端な扁平化の前に既に測定が開始できる。

ハウジング17の室20内にばね21が配置されており、こ
のばねは、一方ではハウジング17に関して固定的な載置
面22上に、他方では押し棒８の端面23上に支えられてい
る。これによつて押し棒８は操作されない位置において
ストツパ18の方へ予荷重をかけられている。室20はタイ
ヤ４の内部空間９に対して密閉片24により密閉されてい
る。

伝達機構11は、押し棒８と結合された可撓リンク機構
25及びこの可撓リンク機構25の覆い26によつて形成され
ている。伝達機構11は、例えばクランプのような通常の
取り付け部材により取り付けることができる。しかし伝
達機構11の全部又は一部が収容される空所又は凹所を車
輪円板１に設けることも可能である。最後に、この空所
又は凹所は適当な配置及び形成によつて、測定装置７に
より引き起こされる車輪の不平衡を防ぐために役立ち得
る。

第３図は、リム底３の片側（図では左端）を固定的に
結合されている板ばね27の形の操作補助装置27を持つ測
定装置７を示している。この板ばね27の自由端28は、タ
イヤの内面５による板ばね自由端28への作用の際押し棒
８が操作可能であるように、押し棒８と内面５との間に
配置されている。従つてタイヤ内面５のリム底３へ向か
う移動行程は、検知素子としての押し棒８に関しては、
板ばね27の左端固定点から自由端28までの板ばね27のて
こ腕長と板ばね27の左端固定点から押し棒端部10の作用
点までの板ばね27のてこ腕長との比即ちてこ比に相当す
る分だけ増大される。それに応じて測定範囲も増大され
ることになる。

操作補助装置27の使用によろうと又タイヤ４の内部空
間９への押し棒８の侵入深さの上述の拡大によろうと測
定範囲が拡大された場合は、リム底に支えられたタイヤ
がいわば「むくタイヤ」としてさらに回転する非常走行
状態の開始又は存在が別個には表示できない。

測定装置７を圧縮可能な室のごとく構成することもで
き、この室はリム底３へのタイヤ４の内面５の接近によ
り操作可能であり、その際室圧力の変化により、伝達機
構11に作用する出力信号が発生可能である。

最後に、測定装置７を例えば可動コイル又は近接スイ
ツチのごときセンサとして構成することもでき、このセ
ンサはリム底３へのタイヤ４の内面５の接近により付勢
可能であり、それにより発生可能な電気出力信号は伝達
機構を移動させるために利用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はタイヤ圧を監視する装置を持つ車輪の断面図、
第２図は第１図による測定装置の断面図、第３図は操作
補助装置を持つ第２図による測定装置の断面図である。 ２……リム、３……リム底、４……タイヤ、５……内
面、７……測定装置、８……検知素子、９……内部空
間、10……端部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−64976（ＪＰ，Ａ) 特開 昭52−73077（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−33007（ＪＰ，Ａ) 特開 昭49−109078（ＪＰ，Ａ) 特開 昭51−18584（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−305（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−178596（ＪＰ，Ａ) 実開 昭50−6674（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−44203（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭46−8648（ＪＰ，Ｂ１) 特公 昭40−257（ＪＰ，Ｂ１) 特公 昭51−9637（ＪＰ，Ｂ２) 特公 平３−4959（ＪＰ，Ｂ２) 実公 昭55−26163（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (11)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】その都度の運転状態に不適切なタイヤ圧が
   生じた際に出力信号を発する測定装置が設けられ、この
   測定装置が車輪のリム又は車輪円板に配置されかつタイ
   ヤの内部空間と接続され、測定装置の出力信号により移
   動可能な操作素子を持ち車輪と共に回転する操作装置が
   設けられ、この操作装置に対して車両に固定的に配置さ
   れて操作装置の操作素子の位置を無接触で検出するセン
   サが設けられ、このセンサの信号により始動可能な評価
   又は表示装置が設けられている、車両の空気タイヤを付
   けた車輪の警報装置において、測定装置（７）が、リム
   （２）のリム底（３）を貫通するか又はリム（２）をリ
   ム底（３）の近くで貫通する検知素子（８）を持ち、こ
   の検知素子の端部（10）がタイヤ（４）の内部空間
   （９）へ突き出ており、検知素子（８）がリム底（３）
   へのタイヤ（４）の内面（５）の接近により移動できる
   ように設けられ、測定装置（７）の出力信号として検知
   素子（８）の移動により発生可能な操作行程が、伝達機
   構（11）を介して操作装置（12）の操作素子（13）へ機
   械的に伝達可能であることを特徴とする、車両の空気タ
   イヤを付けた車輪の警報装置。
2. 【請求項２】検知素子（８）が、測定装置（７）内で移
   動可能な押し棒（８）により形成されていることを特徴
   とする、請求項１に記載の装置。
3. 【請求項３】伝達機構（11）が可撓リンク機構（25）を
   持ち、このリンク機構が押し棒（８）と結合されている
   ことを特徴とする、請求項１又は２に記載の装置。
4. 【請求項４】伝達機構（11）の全部又は一部が、車輪円
   板（１）にある空所又は車輪円板（１）の凹所に配置さ
   れていることを特徴とする、請求項１ないし３のうち１
   つに記載の装置。
5. 【請求項５】タイヤ（４）の内部空間（９）にタイヤ
   （４）の内面（５）と検知素子（８）の端部（10）との
   間に配置された操作補助装置（27）が設けられ、この操
   作補助装置によつてリム底（３）への内面（５）の接近
   により検知素子（８）が移動可能であることを特徴とす
   る、請求項１に記載の装置。
6. 【請求項６】操作補助装置（27）が、リム底（３）に片
   側を取り付けられた板ばね（27）により形成され、この
   板ばねの自由端（28）が検知素子（８）の端部（10）と
   タイヤ（４）の内面（５）との間に配置されかつ内面
   （５）に支持可能であることを特徴とする、請求項５に
   記載の装置。
7. 【請求項７】リム底（３）に対する押し棒（８）の初期
   位置が、リム底（３）に関して固定的なストツパ（18）
   と、このストツパ（18）とは反対に向いている押し棒
   （８）の支持面（19）とにより決められていることを特
   徴とする、請求項１ないし６のうち１つに記載の装置。
8. 【請求項８】ストツパ（18）がリム底（３）に関して半
   径方向に移動可能であることを特徴とする、請求項７に
   記載の装置。
9. 【請求項９】タイヤ（４）の内部空間（９）内へ突き出
   ている端部（10）が、タイヤ（４）の接地面（６）とは
   反対側の内面（５）に向けられていることを特徴とす
   る、請求項１に記載の装置。
10. 【請求項１０】検知素子（８）が縦方向に車輪の内側へ
    復帰力に抗して移動可能であることを特徴とする、請求
    項１に記載の装置。
11. 【請求項１１】操作装置（12）の操作素子（13）が、車
    輪と共に回転する歯付き環に配置され、操作素子（13）
    が、基本位置から出発して、操作素子（13）に隣接する
    歯付き環の範囲に対して、センサの方へ移動可能である
    ことを特徴とする、請求項１に記載の装置。