JP2763753B2 - ウィンチのブレーキ制御方法および同装置 - Google Patents

ウィンチのブレーキ制御方法および同装置

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JP2763753B2 JP20326495A JP20326495A JP2763753B2 JP 2763753 B2 JP2763753 B2 JP 2763753B2 JP 20326495 A JP20326495 A JP 20326495A JP 20326495 A JP20326495 A JP 20326495A JP 2763753 B2 JP2763753 B2 JP 2763753B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動ブレーキを備え
たウィンチにおいてブレーキ解放のタイミングを制御す
るウィンチのブレーキ制御方法および同装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動ブレーキ式ウィンチにおいては、ウ
ィンチの作動を制御するコントロールバルブが巻上また
は巻下位置から中立位置に戻されたときに自動的にブレ
ーキを作動させ、同バルブが中立位置から巻上または巻
下操作されたときに自動的にブレーキを解放するように
している。
【0003】この場合、ブレーキ作動時において、バル
ブ中立復帰時点とブレーキ作動時点とに僅かな時間差が
あるため、ウィンチモータの巻上側管路にモータ保持圧
を発生させるカウンタバランス弁を設け、ブレーキ作動
までの間、ウィンチ負荷(吊荷)をこのモータ保持圧に
よって保持する構成をとっている。
【0004】なお、ブレーキが作動した後は、ウィンチ
負荷はブレーキによって支持され、ウィンチモータとカ
ウンタバランス弁との間に閉じ込められた油はモータの
内部リークとしてドレン管路を介してタンクへ逃げる。
従って、保持圧は最終的にはほぼ0となる。
【0005】このウィンチにおいては、巻上/巻下開始
時におけるブレーキ解放とモータ駆動のタイミングがず
れると、次のような問題が生じる。
【0006】たとえば巻上時に、ブレーキ解放が早過ぎ
ると、ウィンチモータの内部に油が充満して保持圧が負
荷に見合った圧力まで上昇するまで、ウィンチモータが
負荷に引っ張られて回転し、吊荷のずり落ちが生じる。
【0007】一方、ブレーキ解放が遅過ぎると、モータ
保持圧が所定の値まで上昇した後、ブレーキが解放され
るため、軽負荷の場合に吊荷の跳ね上がりが生じる。
【0008】従来、この跳ね上がり対策として、モータ
保持圧が、軽負荷時の吊荷の跳ね上がりが生じない値
(設定値)まで上昇したときにブレーキを作動させるよ
うにしているが、負荷が大きくなるとモータ保持圧が不
足して吊荷のずり落ちが生じていた。
【0009】一方、実開平5−37884号に示されて
いるように、巻上時に、モーメントリミッタ(過負荷防
止装置)によって演算で求められるロープ張力からモー
タ保持圧を算出する一方、圧力検出器によって実際のモ
ータ保持圧を検出し、この検出されたモータ保持圧が上
記算出された保持圧と一致した時点でブレーキを作動さ
せる(それまではブレーキを解放しない)ことにより、
吊荷のずり落ちを防止する技術が提案された。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この公知技
術によると、モーメントリミッタによって間接的に保持
圧を求めるため、風がブームに及ぼす面圧によるロープ
張力の誤差やシーブ効率による誤差が発生して正確な保
持圧を算出できない。また、演算過程においてロープ張
力からモータ保持圧を求める段階では、ロープ張力を求
めるデータとして、モーメントリミッタ本来の機能上は
必要のないロープ掛け数およびウィンチドラムのロープ
巻層を検出し、またはオペレータが入力しなければなら
ない。
【0011】このため、検出法をとる場合には、必要な
検出手段が多くなり、コスト高となる。また、ドラムの
回転量からドラムに巻取られているロープの半径を検出
するため、経年変化によるロープの伸びからくる誤差や
ロープの巻取り方からくる誤差が発生して正確な保持圧
を算出できない。
【0012】一方、入力法をとると、オペレータの操作
負担が大きくなるとともに、入力ミスのおそれがあり、
制御の信頼性に問題がある。
【0013】そこで本発明は、最小限の検出手段によ
り、吊荷のずり落ちおよび跳ね上りを確実に防止するこ
とができるウィンチのブレーキ制御方法および同装置を
提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明(ウィン
チのブレーキ制御方法)は、ブレーキが作動する直前の
モータ保持圧に基づいてブレーキ解放許容圧を設定し、
次のブレーキ解放時においてモータ保持圧が上記ブレー
キ解放許容圧と一致した時点でブレーキを解放するもの
である。
【0015】請求項2の発明(ウィンチのブレーキ制御
装置)は、ブレーキによって制動されるウィンチドラム
と、このウィンチドラムを回転駆動するウィンチモータ
と、操作手段からの指令に基づいてこのウィンチモータ
の回転を制御するコントロールバルブと、ウィンチモー
タの油圧駆動回路に設けられたカウンタバランス弁と、
このカウンタバランス弁によって上記油圧駆動回路に発
生するモータ保持圧を検出する保持圧検出手段と、上記
ブレーキの作動および解放を制御するブレーキ制御手段
とを具備し、このブレーキ制御手段は、上記保持圧検出
手段によって検出されたブレーキ作動直前の保持圧に基
づいてブレーキ解放許容圧を設定・記憶し、次のブレー
キ解放時においてモータ保持圧が上記ブレーキ解放許容
圧と一致した時点でブレーキ解放指令を出力するように
構成されたものである。
【0016】この構成により、ブレーキ解放時のモータ
保持圧が、1つ前の停止動作で行われた時間軸に左右さ
れないある特定の過去の1点であるブレーキ作動時にお
けるモータ保持圧に基づいて設定されたブレーキ解放許
容圧に達した時点でブレーキが解放されるため、負荷の
大小に関係なく、吊荷のずり落ちが確実に防止される。
【0017】また、ブレーキ解放時点を決定するモータ
保持圧は、負荷に見合った値であるため、軽負荷の巻上
時に、ブレーキ解放が遅すぎて吊荷の跳ね上がりが生じ
るというおそれがない。
【0018】しかも、検出対象はモータ保持圧のみでよ
いため、検出手段が最小限ですみ、かつ、直接的に検出
するため誤差も殆ど無く、オペレータによる入力操作の
煩わしさも入力ミスのおそれもない。
【0019】ところで、モータ保持圧は、ウィンチモー
タの回転方向によって異なる。
【0020】すなわち、巻上時および巻上停止時には、
負荷に見合っただけのモータ保持圧が発生するのに対
し、巻下時および巻下停止時には、負荷に見合った圧力
にカウンタバランス弁の設定圧を加えた値の保持圧が発
生する。
【0021】従って、ブレーキ作動直前のモータ回転方
向、およびブレーキ解放直前のモータ回転方向を無視し
て、発生するモータ保持圧のみに基づいてブレーキ解放
許容圧を設定し、次の巻上/巻下時に発生するモータ保
持圧と比較すると、次の問題が生じる。
【0022】(イ)巻上停止(その際のブレーキ作動直
前のモータ保持圧のみに基づいてブレーキ解放許容圧を
設定)→巻下の操作を行う場合に、巻下時に発生するモ
ータ保持圧が、モータの回転に必要な圧力(負荷に見合
った値+カウンタバランス弁の設定圧)に達する前にブ
レーキが解放されてしまう可能性がある。
【0023】(ロ)巻下停止(その際のブレーキ作動直
前のモータ保持圧のみに基づいてブレーキ解放許容圧を
設定)→巻上の操作を行う場合に、巻上時に発生するモ
ータ保持圧が、負荷に見合った値以上まで上昇してしま
う可能性がある。
【0024】そこで、請求項3の発明は、請求項2の構
成において、操作手段によるウィンチモータの回転方向
指令信号を検出する回転方向検出手段が設けられ、ブレ
ーキ制御手段が、(i)保持圧検出手段によって検出さ
れたブレーキ作動直前のモータ保持圧に、上記回転方向
検出手段によって検出されたウィンチモータの回転方向
に応じた係数を加減算して算出した値をブレーキ解放基
準圧として記憶し、(ii)次のブレーキ解放時におい
て、発生する保持圧が、上記ブレーキ解放基準圧に上記
回転方向検出手段によって検出されたウィンチモータの
指令回転方向に応じた係数を加減算して算出されるブレ
ーキ解放許容圧と一致した時点でブレーキ解放指令を出
力するように構成されたものである。
【0025】この構成によると、たとえば巻上停止時に
はその際のブレーキ作動直前のモータ保持圧をブレーキ
解放基準圧として設定し、巻下停止時にはその際のブレ
ーキ作動直前のモータ保持圧からカウンタバランス弁設
定圧分を引いた値をブレーキ解放基準圧として設定して
おく。
【0026】そして、次の動作が巻上の場合は、上記ブ
レーキ解放基準圧をそのままブレーキ解放許容圧とし
て、発生するモータ保持圧(負荷に見合った圧力)と比
較し、次の動作が巻下の場合は、ブレーキ解放基準圧に
カウンタバランス弁の設定圧を足した値をブレーキ解放
許容圧として、発生するモータ保持圧(負荷に見合った
圧力+カウンタバランス弁設定圧)と比較する。
【0027】これにより、ブレーキ作動直前のモータ回
転方向、およびブレーキを解放する際に指令されたモー
タ回転方向に応じて正確な圧力の比較を行い、より適正
な制御を行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図によって説
明する。
【0029】第1実施形態(図1,2参照) 図1において、1はウィンチドラム、2はこのウィンチ
ドラムを制動するネガティブ式のブレーキ(油圧シリン
ダ)、3はウィンチドラム1を回転駆動するウィンチモ
ータ(油圧モータ)、4はこのウィンチモータ3の回転
方向と回転速度を制御する油圧パイロット式のコントロ
ールバルブ、5はウィンチモータ3に対する圧油供給源
としての主油圧ポンプ、6はメインリリーフ弁である。
【0030】コントロールバルブ4は、巻上側および巻
下側両電磁比例式の減圧弁7,8からのパイロット圧に
より、巻上位置イと、中立位置ロと、巻下位置ハとの間
で切換わり作動する。
【0031】9は巻上・中立・巻下の指令を出す操作手
段としての操作体(たとえばポテンショメータが用いら
れる)で、操作レバー9aの操作によってこの操作体9
からその操作方向と操作量に応じた指令信号(電気信
号)がコントローラ10を通じて両減圧弁7,8に加え
られる。
【0032】ウィンチモータ3とコントロールバルブ4
とを結ぶ油圧駆動回路11には、巻上側管路11aにカ
ウンタバランス弁12が設けられ、モータ停止時におい
て、ブレーキ2が作動するまでの間、このカウンタバラ
ンス弁12によるモータ保持圧Peによって吊荷が保持
される。
【0033】この保持圧Peは、圧力検出器13によっ
て検出され、この圧力信号がコントローラ10に入力さ
れる。
【0034】一方、ブレーキ2は電磁切換式のブレーキ
制御弁14によってブレーキ作動および解放を制御され
る。
【0035】このブレーキ制御弁14は、コントローラ
10からのブレーキ解放信号によって図左側のブレーキ
位置から右側のブレーキ解放位置に切換わり、このブレ
ーキ解放位置でブレーキ2に圧油が供給されてブレーキ
2が解放状態となる。
【0036】15はこのブレーキ2および両減圧弁7,
8に対する圧油供給源としての補助油圧ポンプ、16は
この補助油圧ポンプ15の吐出側に設けられた補助リリ
ーフ弁である。
【0037】コントローラ10は、操作体9の操作に基
づき電磁比例減圧弁7,8を通じてコントロールバルブ
4を制御するとともに、操作体9からの指令信号と圧力
検出器13によって検出されたモータ保持圧Peとに基
づいてブレーキ制御弁14にブレーキ解放指令を出力す
る。
【0038】このコントローラ10の作用を図2のフロ
ーチャートを併用して説明する。
【0039】この装置においては、巻上/巻下の停止時
(ブレーキ作動時)にカウンタバランス弁12によって
巻上側管路11aに発生する保持圧Peを圧力検出器1
3により検出してこれをそのままブレーキ解放許容圧と
してコントローラ10に記憶させておき、次に行われる
巻上/巻下時にモータ保持圧がブレーキ解放許容圧と一
致した時点でブレーキ2を解放する構成をとっている。
【0040】従って、工場から出荷されて一度も作業し
ていない段階では記憶されたブレーキ解放許容圧がな
い。
【0041】そこで、ステップS1では、たとえば工場
出荷の段階で初期値Aをブレーキ解放許容圧Psとして
設定・記憶させておく。この初期値Aは、軽負荷の巻上
時に吊荷の跳ね上がりが生じない程度の保持圧値が選択
される。
【0042】作業が開始されると、ステップS2で操作
体9からの信号によって中立操作されたか否かが判断さ
れ、中立操作された場合(中立操作中を含む)はステッ
プS3に進み、ブレーキ解放指令は出力されない。
【0043】一方、中立操作されていない場合、つまり
巻上または巻下操作が開始された場合は、ステップS4
に移り、そのときのモータ保持圧Peを読み込む。
【0044】ついで、ステップS5で、このモータ保持
圧Peと、記憶されたブレーキ解放許容圧Psとを比較
し、Ps≦Peとなったときに(ステップS5でYES
の場合)にブレーキ解放指令を出力する。
【0045】これにより、ブレーキ2が解放してウィン
チモータ3が回転し始める。
【0046】この後、ステップS7で再び中立操作され
たか否かが判断され、NOの場合はステップS6に戻っ
てブレーキ解放指令が引き続いて出力される。
【0047】一方、ステップS7でYES、つまり中立
操作されたと判断された場合は、ステップS8でそのと
き(ブレーキ作動直前)のモータ保持圧Peを読み込
み、これを更新されたブレーキ解放許容圧Psとして記
憶する。続いてステップS3に移り、ブレーキ解放指令
の出力を停止する。
【0048】これにより、ブレーキ2が作動し、ウィン
チモータ3の回転が停止する。
【0049】以後、ステップS2に戻り、同じ制御が繰
り返される。
【0050】このように、ブレーキ解放時において、そ
の直前のブレーキ作動時に発生したモータ保持圧Pe
(ブレーキ解放許容圧Ps)と同じモータ保持圧に達し
た時点でブレーキ2が解放されるため、吊荷のずり落ち
が確実に防止される。
【0051】また、ブレーキ解放時点を決定するモータ
保持圧Peは、負荷に見合った値であるため、軽負荷の
巻上時に、ブレーキ解放が遅過ぎて吊荷の跳ね上がりが
生じるというおそれがない。
【0052】しかも、検出対象はモータ保持圧Peのみ
でよいため、検出手段としては圧力検出器13を設ける
だけですみ、オペレータによる入力操作の煩わしさも入
力ミスのおそれもない。
【0053】なお、ブレーキ解放許容圧Psが、検出さ
れた保持圧の脈動等により高めに設定されて軽負荷の場
合の吊荷の跳ね上がりが生じることのないように、ステ
ップS9において、読み込まれたモータ保持圧Peに1
未満の適当な係数(たとえば0.8〜0.9)を掛ける
ことにより、モータ保持圧Peよりも少し小さい値をブ
レーキ解放許容圧Psとして設定し、記憶させるように
してもよい。
【0054】第2実施形態(図3参照) 第1実施形態では、ブレーキ作動時に発生したモータ保
持圧Peをそのまま、あるいはこれに近い値をブレーキ
解放許容圧Psとして設定・記憶しておき、次のブレー
キ解放時に発生するモータ保持圧Peをこのブレーキ解
放許容圧Psと比較する構成をとったのに対し、第2実
施形態では、ブレーキ作動時およびブレーキ解放時のモ
ータ回転方向(巻上/巻下の別)に応じてブレーキ解放
許容圧の設定の仕方を異ならせている。
【0055】詳述すると、ステップS1で初期値Aをブ
レーキ解放基準圧Ps1として設定・記憶させ、ステッ
プS2で中立操作されたか否かが判断され、NOの場
合、つまりオペレータが巻上または巻下側に操作し始め
た場合に、ステップS3で、操作体9からの信号に基づ
いてその操作が巻上側か巻下側かが判断される。
【0056】ここでYESの場合(巻上操作された場
合)は、ステップS1で記憶されたブレーキ解放基準圧
Ps1をそのままブレーキ解放許容圧Ps2とするとと
もに、巻上操作を行っているというフラグを立てて(n
←0)、ステップS6に進む。
【0057】一方、NOの場合、つまり巻下操作された
場合は、ブレーキ解放基準圧Ps1にカウンタバランス
弁12の設定圧を足した値を得るべく、基準圧Ps1に
巻下係数βを加算してブレーキ解放許容圧Ps2を算出
するとともに、巻下操作を起こっているというフラグを
立てて(n←1)、ステップS6に進む。
【0058】そして、ステップS6で検出されたモータ
保持圧Peを読み込み、このモータ保持圧Peとブレー
キ解放許容圧Ps2とを比較し、Ps2>Peのときは
ステップS8に進み、ブレーキ解放指令は出力されな
い。
【0059】Ps2≦Peとなると、ステップS9に進
み、ブレーキ解放指令が出力される。
【0060】次いで、ステップS10で中立操作された
か否かが判断され、NOの場合はステップS9に戻って
ブレーキ解放指令を出力し続ける。
【0061】一方、YES、つまり中立操作されたと判
断されると、ステップS11でその時点(ブレーキ作動
直前)のモータ保持圧Peを読み込んだ後、ステップS
12で、ステップS4またステップS5で立てたフラグ
からn=0、つまり直前の操作が巻上であったか否か
(巻上→中立か巻下→中立か)が判断される。
【0062】巻上操作であったと判断されると(ステッ
プS12でYESの場合)、ステップS11で読み込ん
だモータ保持圧Peをそのまま更新されたブレーキ解放
許容圧Ps1として記憶し(ステップS13,ステップ
S14)、巻下操作であったと判断されると(ステップ
S12でNOの場合)、上記モータ保持圧Peからカウ
ンタバランス弁設定圧を引いた値を得るべくモータ保持
圧Peに巻下係数αを減算して更新されたブレーキ解放
許容圧Ps1を算出し、記憶する(ステップS15,ス
テップS14)。
【0063】続いてステップS8に進み、ブレーキ解放
指令の出力を停止させた後、ステップS2に戻り、同じ
制御が繰り返される。
【0064】このように、巻上停止時にはその際のブレ
ーキ作動直前のモータ保持圧を、巻下停止時にはその際
のブレーキ作動直前のモータ保持圧からカウンタバラン
ス弁設定圧を引いた値をそれぞれブレーキ解放基準圧と
して記憶しておき、次の動作が巻上の場合は、上記基準
圧をそのまま、発生するモータ保持圧(負荷に見合った
圧力)と比較し、次の動作が巻下の場合は、基準圧にカ
ウンタバランス弁設定圧を足した値であるブレーキ解放
許容圧を、発生するモータ保持圧(負荷に見合った圧力
+カウンタバランス弁設定圧)と比較する。
【0065】これにより、ブレーキ作動直前のモータ回
転方向、およびブレーキを解放する際に指令されたモー
タ回転方向に応じて正確な圧力の比較を行い、より適正
な制御を行うことができる。
【0066】
【発明の効果】上記のように本発明によるときは、ブレ
ーキ解放時に発生するモータ保持圧が、その直前のブレ
ーキ作動時のモータ保持圧に基づいて設定されたブレー
キ解放許容圧に達した時点でブレーキが解放されるた
め、負荷の大小に関係なく、吊荷のずり落ちを確実に防
止することができる。
【0067】また、ブレーキ解放時点を決定するモータ
保持圧は、負荷に見合った値であるため、軽負荷の巻上
時に、ブレーキ解放が遅すぎて吊荷の跳ね上がりが生じ
るというおそれがない。
【0068】しかも、検出対象はモータ保持圧のみでよ
いため、検出手段が最小限ですみ、かつ、直接的に検出
するため誤差が殆ど無く、オペレータによる入力操作の
煩わしさも入力ミスのおそれもない。
【0069】また、請求項3の発明によるときは、
(i)保持圧検出手段によって検出されたブレーキ作動
直前のモータ保持圧に、ウィンチモータの回転方向に応
じた係数を加減算して算出した値をブレーキ解放基準圧
として記憶し、(ii)次のブレーキ解放時において、発
生する保持圧が、上記基準圧にウィンチモータの指令回
転方向に応じた係数を加減算して算出されるブレーキ解
放許容圧と一致した時点でブレーキ解放指令を出力する
ように構成したから、ブレーキ作動直前のモータ回転方
向、およびブレーキを解放する際に指令されたモータ回
転方向に応じて正確な圧力の比較を行い、より適正な制
御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる装置の全体構成
図である。
【図2】第1実施形態装置の作用を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図3】本発明の第2実施形態にかかる装置の作用を説
明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 ウィンチドラム 2 ブレーキ 3 ウィンチモータ 4 コントロールバルブ 5 ウィンチモータに対する圧油供給源としての主油圧
ポンプ 11 ウィンチモータの油圧駆動回路 12 カウンタバランス弁 13 保持圧検出手段としての圧力検出器 9 操作手段と回転方向検出手段を兼ねる操作体 9a 操作体の操作レバー 10 ブレーキ制御手段と操作手段を兼ねるコントロー
ラ 14 ブレーキ制御手段を構成するブレーキ制御弁
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−193891(JP,A) 特開 昭60−197595(JP,A) 特開 平8−324977(JP,A) 実開 昭56−116387(JP,U) 実開 平5−37884(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66D 5/26 B66D 1/44

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキが作動する直前のモータ保持圧
    に基づいてブレーキ解放許容圧を設定し、次のブレーキ
    解放時においてモータ保持圧が上記ブレーキ解放許容圧
    と一致した時点でブレーキを解放することを特徴とする
    ウィンチのブレーキ制御方法。
  2. 【請求項2】 ブレーキによって制動されるウィンチド
    ラムと、このウィンチドラムを回転駆動するウィンチモ
    ータと、操作手段からの指令に基づいてこのウィンチモ
    ータの回転を制御するコントロールバルブと、ウィンチ
    モータの油圧駆動回路に設けられたカウンタバランス弁
    と、このカウンタバランス弁によって上記油圧駆動回路
    に発生するモータ保持圧を検出する保持圧検出手段と、
    上記ブレーキの作動および解放を制御するブレーキ制御
    手段とを具備し、このブレーキ制御手段は、上記保持圧
    検出手段によって検出されたブレーキ作動直前の保持圧
    に基づいてブレーキ解放許容圧を設定・記憶し、次のブ
    レーキ解放時においてモータ保持圧が上記ブレーキ解放
    許容圧と一致した時点でブレーキ解放指令を出力するよ
    うに構成されたことを特徴とするウィンチのブレーキ制
    御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のウィンチのブレーキ制御
    装置において、操作手段によるウィンチモータの回転方
    向指令信号を検出する回転方向検出手段が設けられ、ブ
    レーキ制御手段が、 (i)保持圧検出手段によって検出されたブレーキ作動
    直前のモータ保持圧に、上記回転方向検出手段によって
    検出されたウィンチモータの回転方向に応じた係数を加
    減算して算出した値をブレーキ解放基準圧として記憶
    し、 (ii)次のブレーキ解放時において、発生する保持圧
    が、上記ブレーキ解放基準圧に上記回転方向検出手段に
    よって検出されたウィンチモータの指令回転方向に応じ
    た係数を加減算して算出されるブレーキ解放許容圧と一
    致した時点でブレーキ解放指令を出力するように構成さ
    れたことを特徴とするウィンチのブレーキ制御装置。
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