JP2763091B2 - ガスメータ取付装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】 本発明は、ガスメータをパ
イプスペース又はパイプシャフトと称される配管スペー
ス内に取り付けるためのガスメータ取付装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】 集合住宅の場合、建物を上下に貫通す
る方向にガス管、水道管等の配管スペース（以下「パイ
プシャフト」と称す）が形成されている。このパイプシ
ャフトの例を示したのが図１３であって、１００はパイ
プシャフト、１０１、１０１ａは横壁、１０２はガス
管、１０３は水道管である。このパイプシャフト１００
にはパイプ以外に、ガスメータ１０４或いは湯沸器１０
５等が一緒に組み込まれるようになっている。この組み
込みに際し、従来のガスメータ１０４は、ガス管１０２
から引き出されたガス栓１０７付の入側配管１０６と、
住戸内に至る屋内配管１０８間に、エルボ及びベンドパ
イプ等を用いて吊設される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】 このため、次のよう
な問題が発生している。 ａ．ガスメータ１０４を取り付けるために、エルボやベ
ンドパイプを利用するため、この接続作業に多くの手間
を要する。 ｂ．パイプシャフト１００内が狭いために他のパイプと
の取り合い等からガスメータ１０４を見易い位置に取り
付けられないことがある。 ｃ．ガスメータ１０４の重量が入側配管１０６やガス管
１０２及び屋内配管１０８に直接かかる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記したａ〜
ｃの課題を解決することが目的であって、その構成は次
のとおりである。上面長手方向に取付溝を形成した水平
支持金具の両端を固定金具を用いてパイプシャフトの横
壁に対して水平に固定し、且つ前記水平支持金具の取付
溝内に、この取付溝の両縁に内側から係合すると共に、
ガスメータの左右の口金のピッチに合わせて入側ネジ孔
と出側ネジ孔を設けて成る当て板を挿入した構成のガス
メータ支持金具において、前記当て板に設けた入側ネジ
孔を利用して前記水平支持金具上に水平に固定されると
共に、後部上下方向に入側ガス管の接続口を形成し、前
部にねじ式のガス栓接続口を形成して成る倒Ｔ字状の入
側取付部材と、前記当て板に設けた出側ネジ孔を利用し
て前記水平支持金具上に水平に固定されると共に、後部
上下方向に出側ガス管接続口を形成し、前部を下方に９
０°折り曲げてこの下端にガスメータの出側口金に接続
するための出側接続口金を設けて成る出側取付部材と、
前記入側取付部材のガス栓接続口に後部入口が接続さ
れ、内部でガス流路が水平から９０°下方に折れて出口
が下方を向き、この出口にガスメータの入側口金に接続
するための入側接続口金を設けると共に、水平のガス流
路に対して同軸方向に挿入した閉子を開閉するハンドル
を正面側に向けて取り付けた構成のガス栓と、から成る
ガスメータ取付装置。

【０００５】

【０００６】

【作用】 上記ガスメータ取付装置の場合、水平支持金
具に入側取付部材と出側取付部材を取り付けると共に、
入側取付部材にはガス栓を取り付けてからパイプシャフ
ト内の横壁に仮止めを行い、続いて固定金具の本締めを
行う。その後、入側取付部材と出側取付部材に入側と出
側のフレキ管を接続し、最後にガス栓のガスメータ入側
接続口にガスメータの入側口金を接続し、出側取付部材
の出側接続口にガスメータの出側口金を接続する。

【０００７】

【発明の実施の形態】 図１〜図６に基づいて本発明の
一実施形態を説明する。符号の１は上面に取付溝（スラ
イド溝）２を長手方向に形成した水平支持金具（ｃ形チ
ャンネル）、３はこの水平支持金具１の両端を挿入する
挿入口４を内側に形成すると共に、外側に垂直プレート
５を形成し、更にこの垂直プレート５の上部に、端から
水平に仮止め溝６を切設して成る固定金具である。７は
前記水平支持金具１の取付溝２内に挿入されると共に、
ガスメータの入側と出側の口金のピッチに合わせた入側
ネジ孔８と出側ネジ孔８ａを形成して成る当て板であっ
て、この当て板７は取付溝２の両縁２ａに内側から係合
して外に抜けない形状である。

【０００８】図１、図２において、９は水平支持金具１
の両端を固定金具３の挿入口４に挿入し、幅調整を行っ
た後に固定する固定ネジ、１０は当て板、１１は固定金
具３をパイプシャフト１００の横壁１０１、１０１ａに
固定している取付ネジ、１２は仮止めネジであって、こ
の仮止めネジ１２は、前記取付ネジ１１を用いて固定す
る前に、仮止めネジ１２を横壁１０１、１０１ａにねじ
込み、これに固定金具３の仮止め溝６を引っ掛けて仮止
めしてから取付ネジ１１を締め付けるようにして作業性
の向上を図るものである。

【０００９】１３は前記当て板７の入側ネジ孔８に対し
てネジ１８を用いて締め付けることにより、水平支持金
具１上に水平に取り付けられた入側取付部材であって、
この入側取付部材１３は水平部１４と、この水平部１４
の後方に垂直の入側ガス管接続口１５、１５ａを形成
し、前方にガス栓接続口１６を形成した倒Ｔ字型であ
る。１７は前記入側取付部材１３の水平部１４の上面の
中心に設けた目印である。

【００１０】１９は前記当て板７の出側ネジ孔８ａに対
してネジ２０を用いて締め付けることにより、水平支持
金具１上に水平に取り付けられた出側取付部材であっ
て、この出側取付部材１９は、水平部２１と、この水平
部２１の後方において、上下方向に形成された出側ガス
管接続口２２、２２ａと、水平部２１の前方を９０°下
向きにして形成された接続口金（袋ナット）付の出側口
金接続口２３とから成る。２５はパージ兼テスト口、２
６はテスト口２５を閉塞しているプラグである。

【００１１】図３において、２７は入側取付部材１３の
ガス栓接続口１６に接続されたガス栓（元栓）であっ
て、このガス栓２７のガス流路は９０°下方に折り曲が
っており、閉子開閉用のハンドル２８は正面側を向き、
ガスメータ１０４の入側口金１０４ａと接続するための
接続口金（袋ナット）３０を下向きに取り付けた入側口
金接続口２９を下向きに形成した構成である。なお、こ
のガス栓２７を入側取付部材１３のガス栓接続口１６に
ねじ込んで取り付ける際に、最終締め付け段階において
ガス栓２７が少し廻り過ぎて入側口金接続口２９が斜め
になる場合がある。この場合には、更にガス栓２７を１
回転させて直下を向くようにねじ込むことは不可能なの
で、入側取付部材１３を裏返しにして付け替える。この
ようにすると、ガス栓２７を半回転弱しただけで直下を
向かせることができ、この半回転弱程度ならばガス栓２
７の締め付けが可能である。

【００１２】図３及び図４はガスメータ１０４を取り付
けた状態を示すもので、図３はガスメータ１０４の入側
口金１０４ａを入側接続口金３０を用いてガス栓２７に
接続した状態、図４は出側口金１０４ｂを出側取付部材
１９の出側接続口金２４を用いて接続した状態を示すも
のである。図５はガスメータ１０４をパイプシャフト１
００内に取り付けた状態を上方から見た図、図６は正面
から見た図である。

【００１３】図７は入側取付部材１３の入側ガス管接続
口１５に入側フレキ管３１を接続した状態の説明図であ
って、このように接続口１５を利用した場合、下方の接
続口１５ａはプラグ３２で閉塞する。なお、この実施例
の場合、倒Ｔ字型の入側取付部材１３であるが、これは
入側フレキ管３１を上下に何れの方向からでも接続でき
るようにするためのものである。

【００１４】図８は出側取付部材１９の接続口２２及び
２３ａに出側フレキ管３３、３３ａを接続した例であ
る。図９、図１０は水平支持金具１を固定金具３を用い
て片持ち状態で支持している状態の説明図であって、こ
の場合、補強部材３４を水平支持金具１の下に沿わせて
先端を金具３６、ネジ３７で固定することにより、強度
不足を補っているが、水平支持金具１だけで強度が十分
な場合は、この補強部材３４はいらない。

【００１５】図１１はＬ字型の入側取付部材１３に設け
る目印の例であって、水平部１４の上面に山形を形成
し、この頂点を目印１７にしてもよいし、図１２に示す
ように水平部１４の中央に凸部を形成して目印１７にし
てもよい。

【００１６】

【発明の効果】 本発明は以上のように、パイプシャフ
ト内において、横壁を利用してガスメータを取り付ける
ことができるので、従来のようにエルボやベンドパイプ
等を引き廻してガスメータを取り付ける必要がない。こ
の結果、ガスの入側と出側の双方にフレキ管を利用でき
ると共に、ガスメータの取付作業性が飛躍的に向上す
る。

【００１７】又、ガスメータは水平支持金具において、
当て板と一緒に左右にスライドさせることにより水平方
向の位置を任意に選択したり、水平支持金具の取り付け
位置の変更により，狭いパイプシャフト内において、一
番見易い位置に取り付けることができる。

【００１８】又、本発明の場合、入側取付部材を裏返し
にできるようにしたので、ガス栓を正しい方向に確実に
締め付けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係るガスメータ取付装置を正面側か
ら見た状態の説明図。

【図２】 本発明に係るガスメータ取付装置の斜視図。

【図３】 入側取付部材にガス栓とガスメータを接続し
た状態の説明図。

【図４】 出側取付部材にガスメータを接続した状態の
説明図。

【図５】 パイプシャフト内でガスメータ取付装置にガ
スメータを取り付け、上から見た状態の説明図。

【図６】 パイプシャフト内でガスメータ取付装置にガ
スメータを取り付け、正面から見た状態の説明図。

【図７】 入側取付部材に入側フレキ管を接続した状態
の説明図。

【図８】 出側取付部材に出側フレキ管を接続した状態
の説明図。

【図９】 片持ち状態で補強材付の水平支持金具をパイ
プシャフト内に取り付けた状態の説明図。

【図１０】 補強材を水平支持金具に沿って取り付けた
状態の説明図。

【図１１】 入側取付部材の水平部を山形に形成して目
印とした場合の説明図。

【図１２】 入側取付部材の水平部に凸状の目印を形成
した場合の説明図。

【図１３】 従来のパイプシャフト内とガスメータの取
付例の説明図。

【符号の説明】

１ 水平支持金具 ３ 固定金具 ７ 当て板 １３ 入側取付部材 １９ 出側取付部材 ２７ ガス栓 １００ パイプシャフト １０４ ガスメータ

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面長手方向に取付溝を形成した水平支
   持金具の両端を固定金具を用いてパイプシャフトの横壁
   に対して水平に固定し、且つ前記水平支持金具の取付溝
   内に、この取付溝の両縁に内側から係合すると共に、ガ
   スメータの左右の口金のピッチに合わせて入側ネジ孔と
   出側ネジ孔を設けて成る当て板を挿入した構成のガスメ
   ータ支持金具において、 前記当て板に設けた入側ネジ孔を利用して前記水平支持
   金具上に水平に固定されると共に、後部上下方向に入側
   ガス管の接続口を形成し、前部にねじ式のガス栓接続口
   を形成して成る倒Ｔ字状の入側取付部材と、 前記当て板に設けた出側ネジ孔を利用して前記水平支持
   金具上に水平に固定されると共に、後部上下方向に出側
   ガス管接続口を形成し、前部を下方に９０°折り曲げて
   この下端にガスメータの出側口金に接続するための出側
   接続口金を設けて成る出側取付部材と、 前記入側取付部材のガス栓接続口に後部入口が接続さ
   れ、内部でガス流路が水平から９０°下方に折れて出口
   が下方を向き、この出口にガスメータの入側口金に接続
   するための入側接続口金を設けると共に、水平のガス流
   路に対して同軸方向に挿入した閉子を開閉するハンドル
   を正面側に向けて取り付けた構成のガス栓と、 から成るガスメータ取付装置。