JP2757749B2 - 電気銅めっき用添加剤及び電気銅めっき浴 - Google Patents

電気銅めっき用添加剤及び電気銅めっき浴

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JP2757749B2 JP23579793A JP23579793A JP2757749B2 JP 2757749 B2 JP2757749 B2 JP 2757749B2 JP 23579793 A JP23579793 A JP 23579793A JP 23579793 A JP23579793 A JP 23579793A JP 2757749 B2 JP2757749 B2 JP 2757749B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気銅めっき浴、特に
硫酸銅めっき浴の光沢剤として好適な電気銅めっき用添
加剤及び該添加剤を含有した電気銅めっき浴に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気銅めっき浴に光沢剤を添
加して光沢のある銅めっき皮膜を与えることが行われて
いる。
【0003】この場合、光沢剤としては、有機チオ化合
物、酸素含有高分子有機化合物等が知られており、有機
チオ化合物としては、NaO3SC36S−SC36
3Naなどのジスルファイドが汎用され、また酸素含
有高分子有機化合物としては、オキシアルキレンポリマ
ー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、酸化エチレンと酸化プロピレンとの共重合体などが
使用されている。更に、上記以外の添加剤として、チオ
尿素及びその誘導体、有機酸アミド類などが使用されて
いるが、これらのなかでは、光沢性などの点においてジ
スルファイド系の有機チオ化合物が好ましく使用されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ジスル
ファイドは、相当の効果をもってはいるものの、使用電
流密度範囲が狭く、特に使用できる低電流密度領域に限
界がある。また、めっき浴を使用していない間或いは電
解中には、分解生成物が蓄積するので、使用できる低電
流領域は更に減少し、そのため光沢剤を追加したり、或
いは分解生成物を除去するためめっき液を活性炭濾過す
る必要が頻繁に生じるというような問題がある。
【0005】更に、ジスルファイドは電流密度により消
費量が変わり、しかもアノードの影響を受け易く、特に
銅アノード(陽極)と下記のように反応すると思われ
る。
【0006】 Cu + R−S−S−R → 2Cu(I)S−R 即ち、従来より硫酸銅めっきの陽極としては金属銅が用
いられ、特に含リン銅が用いられている。この場合、含
リン銅ではめっきが正常な場合は、陽極表面にいわゆる
黒皮が生成され、かつ安定に維持されているが、ジスル
ファイドを光沢剤として用いた場合、低電流密度領域で
は黒皮が生成されなくなって電流分布が乱れ、不良めっ
きが生じることがある。
【0007】従って、このように従来の有機チオ化合物
(ジスルファイド)は、銅めっきの光沢剤として用いた
場合、めっき浴の管理が難しい上、使用しなくても消費
するので、めっき作業開始時にトラブルが発生し易い。
【0008】このため、銅めっき用光沢剤として、管理
し易く、不使用時でも消耗しないものが要望されてい
た。
【0009】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
光沢を損なうことなく低電流密度領域でめっき処理を行
うことができ、かつ銅アノード(陽極)と反応せずに非
使用時のめっき液の消耗を防ぐことができる電気銅めっ
き用添加剤及び電気銅めっき浴を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、例えば
アクリルアミドやN,N−ジアルキルアミドなどのアミ
ドに対し、HS−R4−SO3Mで表される化合物を反応
させるなどのことにより、アミド基とスルホン酸基とを
有し、チオエーテル結合をもつ下記一般式(1)で示さ
れる新規な有機チオ化合物が得られると共に、この有機
チオ化合物が硫酸銅めっき浴の添加剤(光沢剤)として
好適に用いられることを知見した。
【0011】
【化2】 (但し、式中R1,R2は水素原子又は同一又は異種の炭
素数1〜8の置換又は非置換の1価炭化水素基、R3
炭素数1〜3の置換又は非置換の2価炭化水素基、R4
は炭素数1〜12の置換又は非置換の2価炭化水素基を
示す。Mは水素原子、アルカリ金属原子又はアミン塩基
を示す。)
【0012】即ち、上記式(1)で表されるように硫黄
原子をメルカプタン、ジスルファイド、ジチオカルバミ
ン酸、キサントゲン酸として存在させるのではなく、ス
ルファイド(チオエーテル)基として存在させることに
より、硫黄原子が化学的、電気化学的に非常に安定にな
り、かつ同一分子内にアミド基が存在することでその理
由は必ずしも明らかではないがスルファイド(チオエー
テル)の効き目を調節することができ、またスルホン酸
基の存在で水溶性にすることができること、またこの式
(1)の有機チオ化合物を用いた場合、銅アノードと反
応せず、かつ非電解時の消耗度が少なく、しかも従来の
ジスルファイド系添加剤と同等以上の光沢及び平滑性の
あるめっき皮膜を与えることができることを知見し、本
発明をなすに至ったものである。
【0013】以下、本発明を更に詳述すると、本発明の
電気銅めっき用添加剤は、下記一般式(1)で示される
有機チオ化合物からなるものである。
【0014】
【化3】
【0015】ここで、R1,R2は水素原子又は同一又は
異種の炭素数1〜8の置換又は非置換の1価炭化水素基
であり、このような1価炭化水素基としては、特に炭素
数1〜4の低級アルキル基やフェニル等のアリール基が
挙げられる。
【0016】R3は炭素数1〜3の置換又は非置換の2
価炭化水素基であり、具体的には、−(CH2n−(n
=1〜3)の低級アルキレン基が挙げられる。
【0017】R4は炭素数1〜12の置換又は非置換の
2価炭化水素基であり、このような2価炭化水素基とし
ては、下記のものを挙げることができる。
【0018】
【化4】 (但し、R5は水素原子、−COOR及び−OR(Rは
水素原子,アルカリ金属又は炭素数1〜4の低級アルキ
ル基である)から選ばれる基、R6、R7はそれぞれ炭素
数1〜4の低級アルキレン基である。mは1〜4の整
数、kは1〜2の整数である。)
【0019】また、Mは水素原子、Na,K等のアルカ
リ金属、モノ、ジ、トリエタノールアミン等のアミン塩
基である。
【0020】このような有機チオ化合物としては、S−
(2−エチルアミド)−チオプロパンスルホン酸、S−
(3−プロピルアミド)−チオプロパンスルホン酸、S
−(4−ブチルアミド)−チオプロパンスルホン酸、S
−(3−ブチルアミド)−チオプロパンスルホン酸、S
−(3−プロピルアミド)−チオプロピル−2−ヒドロ
キシ−3−スルホン酸、S−(3−プロピルアミド)−
チオフェニルスルホン酸、S−(N,N−ジメチル−3
−プロピルアミド)−チオプロパンスルホン酸、S−
(N−フェニル−3−プロピルアミド)−チオプロパン
スルホン酸、S−(3−プロピルアミド)−チオベンゼ
ン−2−カルボキシ−4−スルホン酸、S−(3−プロ
ピルアミド)−チオベンゼン−4−スルホン酸、S−
(3−プロピルアミド)−チオ−2−ナフタレンスルホ
ン酸やこれらのナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩基
などが挙げられる。
【0021】上記式(1)の有機チオ化合物は、例え
ば、2−クロロアセトアミドなどの炭素置換クロロアミ
ド類、アクリルアミドやN,N−ジアルキルアミドなど
の脂肪族不飽和基を有するアミド類にHS−R4−SO3
M(R4、Mは上記と同様の意味を示す。)で表される
化合物を反応させることにより得ることができる。
【0022】この場合、使用される溶媒は反応出発物を
溶解させるものであれば、特に制限されるものではない
が、H2O、メタノール、エタノール、2−プロパノー
ル、DMF等を用いれば好収率で目的物質が得られる。
これらの溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上を混合
して用いてもよい。
【0023】反応溶液のpHはアルカリ性であるが、p
Hを規制するのではなく、加える水酸化物のHS−R4
−SO3M(R4、Mは上記と同様の意味を示す。)で表
される化合物に対するモル比を、炭素置換クロロアミド
類との反応では1.0、脂肪族不飽和基を有するアミド
類との反応では0.1程度のモル比にすることが有効で
ある。ここで水酸化物は、NaOH、KOHが好まし
い。
【0024】HS−R4−SO3M(R4、Mは上記と同
様の意味を示す。)で表される化合物に対するアミド類
の使用量は、モル比で1〜10である。1より少ないと
未反応のHS−R4−SO3Mの回収に手間がかかり、1
0よりも大きいと経済的に不利になる。
【0025】反応温度は30〜80℃で行うことが好ま
しい。反応温度が80℃より高いとアミド基の加水分解
が増加し、また30℃より低いと反応速度が遅くなり経
済的に不利になる。
【0026】反応時間は、反応温度により異なるが、6
0℃で3時間反応させれば充分である。
【0027】なお、本発明の添加剤を電気銅めっき浴に
配合して使用する場合、そのときの濃度は0.1〜1,
000mg/L、特に0.3〜500mg/Lとするこ
とが好ましい。濃度が0.1mg/L未満では光沢性、
レベリング性が不足する場合があり、1,000mg/
Lを超えると適正な電流密度範囲が狭くなり、特に低電
流密度領域の外観が悪くなる場合がある。
【0028】上記添加剤が配合される電気銅めっき浴
は、硫酸銅めっき浴とすることが好ましく、このような
硫酸銅めっき浴の組成は通常の組成、例えば硫酸銅(C
uSO4・5H2O)30〜250g/L、濃硫酸50〜
250g/Lを基本組成とするめっき浴とすることが好
適である。
【0029】なお、本発明の添加剤を電気銅めっき用と
して使用した場合、それ自身だけでも満足すべき光沢効
果を与えることができるが、他の既知の添加剤を用いて
光沢効果及び平滑性を更に改良することができる。
【0030】例えば、本発明のめっき浴には、酸素含有
高分子有機化合物を添加することができ、具体的にはポ
リビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ス
テアリン酸−ポリエチレングリコールエステル、ステア
リルアルコール−ポリエチレングリコールエーテル、ノ
ニルフェノール−ポリエチレングリコールエーテル、オ
クチルフェノール−ポリエチレングリコールエーテル、
ポリエチレン−プロピレングリコール(共重合体又はブ
ロック共重合体)、β−ナフトール−ポリエチレングリ
コールエーテル等を添加することができる。この場合、
0.1〜10g/L、特に0.2〜5g/Lの濃度で含
有することが好ましい。
【0031】また、本発明のめっき浴には、従来より知
られている有機チオ化合物を添加することができる。具
体的には、ビス(3−スルホプロピル)ジスルファイド
又はその2ナトリウム塩、ビス(2−スルホプロピル)
ジスルファイド又はその2ナトリウム塩、ビス(3−ス
ルホ−2−ヒドロキシプロピル)ジスルファイド又はそ
の2ナトリウム塩、ビス(4−スルホブチル)ジスルフ
ァイド又はその2ナトリウム塩、ビス(p−スルホフェ
ニル)ジスルファイド又はその2ナトリウム塩、3−
(ベンゾチアゾリル−2−チオ)プロピルスルホン酸又
はそのナトリウム塩、N,N−ジメチル−ジチオカルバ
ミン酸−(3−スルホプロピル)−エステル又はそのナ
トリウム塩、O−エチル−ジエチル炭酸−S−(3−ス
ルホプロピル)−エステル又はそのカリウム塩、チオ尿
素及びその誘導体等を添加することができる。なお、そ
の場合の濃度は、0.0001〜0.1g/L、特に
0.0003〜0.05g/Lとすることが好ましい。
【0032】更に、本発明のめっき浴には、有機酸アミ
ド類を配合することができ、具体的には、アセトアミ
ド、プロピルアミド、ベンズアミド、アクリルアミド、
メタアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド、N,N−ジエチルメタアクリルアミド、N,N−ジ
エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタアクリル
アミド、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド、ポ
リアクリル酸アミド、ポリアクリル酸アミド加水分解物
等を添加することができる。この場合、0.001〜1
0g/L、特に0.005〜5g/Lの濃度で含有する
ことが好ましい。
【0033】本発明のめっき浴は、特にスルーホールを
有するプリント基板のめっきに好適であるが、めっき条
件としては通常の条件を採用することができ、例えば、
めっき温度20〜30℃、陰極電流密度1〜8A/dm
2の条件を採用でき、また空気撹拌、カソードロッキン
グ、スターラー撹拌などの撹拌を行うことができる。
【0034】
【発明の効果】本発明の電気銅めっき用添加剤は、銅ア
ノードと反応せず低電流密度での使用ができ、かつ非電
解時の消耗が少なく、しかも光沢性及び平滑性に良好な
銅めっき皮膜を与えることができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例、比較例及び参考例を示して本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。なお、めっき浴は空気を吹き込
んで撹拌を行い、特に陰極の近傍がよく撹拌されるよう
に空気を被めっき物に当たるようにした。
【0036】[実施例1] 下記組成 硫酸銅(CuSO4・5H2O) 80g/L 濃硫酸 200g/L NaCl 100mg/L からなる銅めっき浴に、S−(2−エチルアミド)−チ
オプロパンスルホン酸ナトリウムを5mg/L、ポリエ
チレングリコール(#10,000)を3g/L加えた
めっき浴を用い、総電流2A,時間10分でハルセル試
験器を用いてめっきを行った。その結果、析出物は下記
条件で良好な光沢を有するものであった。 pH <1 温度 25℃ 陰極電流密度 0.15〜4A/dm2 また、上記ハルセル試験器に銅板を入れたまま一晩放置
し、上記と同様にめっきを行ったが、最初のめっきと同
様に良好な光沢を与えた。
【0037】[実施例2] 下記組成 硫酸銅(CuSO4・5H2O) 60g/L 濃硫酸 200g/L NaCl 80mg/L からなる銅めっき液に、S−(3−プロピルアミド)−
チオプロパンスルホン酸ナトリウムを3mg/L、ポリ
エチレングリコール(#10,000)を3g/L加え
ためっき浴を用い、総電流2A,時間10分でハルセル
試験器を用いてめっきを行った。その結果、析出物は下
記条件で良好な光沢を有するものであった。 pH <1 温度 25℃ 陰極電流密度 0.15〜4A/dm2 また、上記ハルセル試験器に銅板を入れたまま一晩放置
し、上記と同様にめっきを行ったが、最初のめっきと同
様に良好な光沢を与えた。
【0038】[実施例3] 下記組成 硫酸銅(CuSO4・5H2O) 50g/L 濃硫酸 250g/L NaCl 100mg/L からなる銅めっき液に、S−(4−ブチルアミド)−チ
オプロパンスルホン酸ナトリウムを3mg/L、ポリア
クリル酸アミド(#1,000)を2g/L、ポリエチ
レングリコール(#10,000)を0.2g/L加え
ためっき浴を用い、総電流2A,時間10分でハルセル
試験器を用いてめっきを行った。その結果、析出物は下
記条件で良好な光沢を有するものであった。 pH <1 温度 25℃ 陰極電流密度 0.15〜4A/dm2 また、上記ハルセル試験器に銅板を入れたまま一晩放置
し、上記と同様にめっきを行ったが、最初のめっきと同
様に良好な光沢を与えた。
【0039】[実施例4] 下記組成 硫酸銅(CuSO4・5H2O) 80g/L 濃硫酸 180g/L NaCl 100mg/L からなる銅めっき液に、S−(3−プロピルアミド)−
チオプロピル−2−ヒドロキシ−3−スルホン酸ナトリ
ウムを5mg/L、アクリルアミドを1g/L、ポリエ
チレングリコール(#10,000)を0.3g/L加
えためっき浴を用い、総電流2A,時間10分でハルセ
ル試験器を用いてめっきを行った。その結果、析出物は
下記条件で良好な光沢を有するものであった。 pH <1 温度 25℃ 陰極電流密度 0.15〜4A/dm2 また、上記ハルセル試験器に銅板を入れたまま一晩放置
し、上記と同様にめっきを行ったが、最初のめっきと同
様に良好な光沢を与えた。
【0040】[実施例5] 下記組成 硫酸銅(CuSO4・5H2O) 80g/L 濃硫酸 200g/L NaCl 100mg/L からなる銅めっき液に、S−(3−プロピルアミド)−
チオベンゼン−4−スルホン酸ナトリウムを3mg/
L、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコー
ルブロックポリマー(BASF L−35)を0.3g
/L加えためっき浴を用い、総電流2A,時間10分で
ハルセル試験器を用いてめっきを行った。その結果、析
出物は下記条件で良好な光沢を有するものであった。 pH <1 温度 25℃ 陰極電流密度 0.15〜4A/dm2 また、上記ハルセル試験器に銅板を入れたまま一晩放置
し、上記と同様にめっきを行ったが、最初のめっきと同
様に良好な光沢を与えた。
【0041】[実施例6] 下記組成 硫酸銅(CuSO4・5H2O) 80g/L 濃硫酸 200g/L NaCl 100mg/L からなる銅めっき液に、S−(N,N−ジメチル−3−
プロピルアミド)−チオプロパンスルホン酸ナトリウム
を5mg/L、ポリエチレングリコール(#10,00
0)を3g/L、プロピレングリコール(#400)を
0.15g/L加えためっき浴を用い、総電流2A,時
間10分でハルセル試験器を用いてめっきを行った。そ
の結果、析出物は下記条件で良好な光沢を有するもので
あった。 pH <1 温度 25℃ 陰極電流密度 0.15〜4A/dm2 また、上記ハルセル試験器に銅板を入れたまま一晩放置
し、上記と同様にめっきを行ったが、最初のめっきと同
様に良好な光沢を与えた。
【0042】次に、参考例として式(1)の有機チオ化
合物の製造方法を以下に示す。 [参考例1] 〈S−(3−プロピルアミド)−チオプロパンスルホン
酸ナトリウム〉撹拌機、温度計及び冷却管を備えた10
00mlの4つ口フラスコに水酸化ナトリウム0.2g
(0.005モル)とメタノール700mlとを入れて
溶解した。その後、アクリルアミド7.1g(0.10
モル)とメルカプトプロパンスルホン酸ナトリウム8.
9g(0.05モル)を加えて溶解し、60℃にて3時
間撹拌した。反応終了後、1Nの塩酸でpH7に中和し
た。その後、濃縮乾固し、クロロホルムで洗浄した後、
メタノール可溶分を抽出することにより、S−(3−プ
ロピルアミド)−チオプロパンスルホン酸ナトリウム
(白色粉末)10.2gを得た(m.p.255℃)。
この場合、メルカプトプロパンスルホン酸ナトリウムに
対する収率は81.7%であった。得られたS−(3−
プロピルアミド)−チオプロパンスルホン酸ナトリウム
のIRスペクトルを図1に示す。
【0043】[参考例2] 〈S−(N,N−ジメチル−3−プロピルアミド)−チ
オプロパンスルホン酸ナトリウム〉撹拌機、温度計及び
冷却管を備えた1000mlの4つ口フラスコに水酸化
ナトリウム0.2g(0.005モル)とメタノール7
00mlとを入れて溶解した。その後、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド9.9g(0.10モル)とメルカプ
トプロパンスルホン酸ナトリウム8.9g(0.05モ
ル)を加えて溶解し、60℃にて3時間撹拌した。反応
終了後、1Nの塩酸でpH7に中和した。その後、濃縮
乾固し、クロロホルムで洗浄した後、メタノール可溶分
を抽出することにより、S−(3−N,N−ジメチル−
3−プロピルアミド)−チオプロパンスルホン酸ナトリ
ウム(白色粉末)10.9gを得た(m.p.250
℃)。この場合、メルカプトプロパンスルホン酸ナトリ
ウムに対する収率は78.7%であった。得られたS−
(3−N,N−ジメチル−3−プロピルアミド)−チオ
プロパンスルホン酸ナトリウムのIRスペクトルを図2
に示す。
【0044】[参考例3] 〈S−(3−プロピルアミド)−チオベンゼン−2−カ
ルボキシ−4−スルホン酸ナトリウム〉撹拌機、温度計
及び冷却管を備えた1000mlの4つ口フラスコに水
酸化ナトリウム0.2g(0.005モル)とメタノー
ル700mlとを入れて溶解した。その後、アクリルア
ミド7.1g(0.10モル)と4−スルホチオサリチ
ル酸2ナトリウム14.0g(0.05モル)を加えて
溶解し、60℃にて3時間撹拌した。反応終了後、1N
の塩酸でpH2とした。その後、濃縮乾固し、クロロホ
ルムで洗浄した後、メタノール可溶分を抽出することに
より、S−(3−プロピルアミド)チオベンゼン−2−
カルボキシ−4−スルホン酸ナトリウム(白色粉末)
9.6gを得た。この場合、4−スルホチオサリチル酸
二ナトリウムに対する収率は54.9%であった。得ら
れたS−(3−プロピルアミド)−チオベンゼン−2−
カルボキシ−4−スルホン酸ナトリウムのIRスペクト
ルを図3に示す。
【0045】[参考例4] 〈S−(3−プロピルアミド)−チオベンゼン−4−ス
ルホン酸ナトリウム〉撹拌機、温度計及び冷却管を備え
た1000mlの4つ口フラスコに水酸化ナトリウム
0.2g(0.005モル)とメタノール700mlと
を入れて溶解した。その後、アクリルアミド7.1g
(0.10モル)とメルカプトベンゼン−4−スルホン
酸ナトリウム10.6g(0.05モル)を加えて溶解
し、60℃にて3時間撹拌した。反応終了後、1Nの塩
酸でpH7に中和した。その後、濃縮乾固し、クロロホ
ルムで洗浄した後、メタノール可溶分を抽出することに
より、S−(3−プロピルアミド)−チオベンゼン−4
−スルホン酸ナトリウム(白色粉末)8.7gを得た
(m.p.140℃)。この場合、メルカプトベンゼン
−4−スルホン酸ナトリウムに対する収率は61.5%
であった。得られたS−(3−プロピルアミド)−チオ
ベンゼン−4−スルホン酸ナトリウムのIRスペクトル
を図4に示す。
【0046】[参考例5] 〈S−(3−プロピルアミド)−チオ−2−ナフタレン
スルホン酸ナトリウム〉撹拌機、温度計及び冷却管を備
えた1000mlの4つ口フラスコに水酸化ナトリウム
0.2g(0.005モル)とメタノール700mlと
を入れて溶解した。その後、アクリルアミド7.1g
(0.10モル)と2−メルカプトナフタレンスルホン
酸ナトリウム13.1g(0.05モル)を加えて溶解
し、60℃にて3時間撹拌した。反応終了後、1Nの塩
酸でpH7に中和した。その後、濃縮乾固し、クロロホ
ルムで洗浄した後、メタノール可溶分を抽出することに
より、S−(3−プロピルアミド)−チオ−2−ナフタ
レンスルホン酸ナトリウム(白色粉末)11.5gを得
た(m.p.300℃)。この場合、2−メルカプトナ
フタレンスルホン酸ナトリウムに対する収率は69.1
%であった。得られたS−(3−プロピルアミド)−チ
オ−2−ナフタレンスルホン酸ナトリウムのIRスペク
トルを図5に示す。
【0047】[参考例6] 〈S−(2−エチルアミド)−チオプロパンスルホン酸
ナトリウム〉撹拌機、温度計及び冷却管を備えた100
0mlの4つ口フラスコに水酸化ナトリウム1.2g
(0.03モル)とメタノール600mlとを入れて溶
解した。その後、2−クロロアセトアミド5.6g
(0.06モル)とメルカプトプロパンスルホン酸ナト
リウム5.3g(0.03モル)を加えて溶解し、60
℃にて3時間撹拌した。反応終了後、1Nの塩酸でpH
2に中和した。その後、濃縮乾固し、クロロホルムで洗
浄した後、メタノール可溶分を抽出することにより、S
−(2−エチルアミド)−チオプロパンスルホン酸ナト
リウム(白色粉末)5.8gを得た(m.p.255
℃)。この場合、メルカプトプロパンスルホン酸ナトリ
ウムに対する収率は90.7%であった。得られたS−
(2−エチルアミド)−チオプロパンスルホン酸ナトリ
ウムのIRスペクトルを図6に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考例1で得られた有機チオ化合物の
IRスペクトルを示す。
【図2】本発明の参考例2で得られた有機チオ化合物の
IRスペクトルを示す。
【図3】本発明の参考例3で得られた有機チオ化合物の
IRスペクトルを示す。
【図4】本発明の参考例4で得られた有機チオ化合物の
IRスペクトルを示す。
【図5】本発明の参考例5で得られた有機チオ化合物の
IRスペクトルを示す。
【図6】本発明の参考例6で得られた有機チオ化合物の
IRスペクトルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀田 輝幸 大阪府枚方市出口1丁目5番1号 上村 工業株式会社 中央研究所内 (72)発明者 上玉利 徹 大阪府枚方市出口1丁目5番1号 上村 工業株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平7−70052(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25D 3/00 - 3/64 C07C 323/66 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示される有機チオ化
    合物からなる電気銅めっき用添加剤。 【化1】 (但し、式中R1,R2は水素原子又は同一又は異種の炭
    素数1〜8の置換又は非置換の1価炭化水素基、R3
    炭素数1〜3の置換又は非置換の2価炭化水素基、R4
    は炭素数1〜12の置換又は非置換の2価炭化水素基を
    示す。Mは水素原子、アルカリ金属原子又はアミン塩基
    を示す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の添加剤を含有した電気銅
    めっき浴。
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