JP2753844B2 - 紙搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、複写機やプリンタ等において、たとえば用
紙を上下一対の案内板間に形成された紙搬送路に沿って
搬送させながら、該紙搬送路の途中で用紙上の紙粉等を
除去する紙搬送装置に関する。

従来の技術 従来、このような紙搬送装置として実開昭63−104353
号公報に記載されたものがある。この紙搬送装置は、清
掃ローラとして、周面全周にブラシを密にかつ放射状に
突設した上下一対のブラシローラを使用し、これらを紙
搬送路の途中で用紙の上下両面に摺接するように対設す
る。そして、これらブラシローラを帯電させて紙粉を付
着させ、その付着した紙粉をアジテータで掻き落とし、
ブラシローラに沿って長い収納容器に回収する。

発明が解決しようとする課題 しかし、これによると、次のような欠点があった。

収納容器が長細くなり、着脱しにくい。

紙搬送路に近接して収納容器の設置スペースを必要と
する。

紙粉以外の紙上の異物を除去することは困難である。

サクションチューブを使用する例では、大幅にコスト
アップになる。

本発明の目的は、このような問題なく、紙粉及びその
他の異物を容易に除去かつ回収できる紙搬送装置を提供
することにある。

課題を解決するための手段 本発明では、紙搬送路の途中に、用紙の搬送方向と直
交して清掃ローラを配置し、その清掃ローラにより用紙
上の紙粉等を除去する紙搬送装置において、前記清掃ロ
ーラが、用紙に摺接する繊維を軸心の周面に軸方向にヘ
リカル状に突設して有し、その一部を、前記紙搬送路を
形成する一方の案内板のスリットから該紙搬送路内に突
入して他方の案内板に当てて設け、用紙の搬送方向とは
逆向きに回転されるとともに、前記スリットの口縁部
に、用紙を該清掃ローラと前記他方の案内板間に導く紙
押えガイドを設けてなることを特徴とする。

作用 そして、一対の案内板で案内しながら紙搬送路を通し
て搬送する用紙を紙押えガイドで清掃ローラと案内板間
に導き、清掃ローラにより用紙上の紙粉その他の異物を
除去する。除去した紙粉その他の異物は、清掃ローラの
回転にともない、そのヘリカル状に突設する繊維で該清
掃ローラの軸線方向の一方端へと送り込む。

実施例 次に、図面を参照しつつ、本発明の実施例について説
明する。

第１図は本発明による紙搬送装置の要部の斜視図、第
２図はその断面図である。上下一対の案内板10・11が一
定の間隔をおいて対設され、それらの間に、用紙（図示
せず）を案内する紙搬送路12が形成されている。第１の
上下一対の搬送ローラ13・14と第２の上下一対の搬送ロ
ーラ15・16とが、上下の案内板10・11に設けられたスリ
ット17から紙搬送路12にそれぞれ一部を突入させて配設
され、用紙はこれら搬送ローラ13ないし16によって矢印
Ａ方向へ搬送される。上側の案内板10の下面及び下側の
案内板11の上面には、用紙をスムーズに搬送するためそ
れぞれ複数本の突条18・19が用紙の搬送方向に沿って形
成されている。

第１の搬送ローラ13・14と第２の搬送ローラ15・16と
の間には、清掃ローラ20が配設されている。この清掃ロ
ーラ20は軸心21の周面に無数の繊維22をヘリカル状に突
設したもので、その繊維22は上側の案内板10に設けられ
たスリット23から紙搬送路12内に突入し、下側の案内板
11の台形凸部24に適圧で当接している。スリット23の口
縁部には、ポリエステルフィルム等で作られた紙押えガ
イド25が下向きに傾斜させて取り付けられている。清掃
ローラ20は、その一端において図示しないクラッチを介
して駆動系と連結され、このクラッチが下記のように作
動すると用紙の搬送方向とは逆になる反時計方向に回転
される。清掃ローラ20の一端部下方、つまり案内板10・
11の一側縁の近傍で機械本体の手前側には、ゴミ容器26
が着脱自在に配置されている。

さらに上側の案内板10には、第２の搬送ローラ15・16
より搬送方向やや下流位置に、用紙を検知する反射型の
光センサ27が取り付けられている。

第１の搬送ローラ13・14によって矢印Ａ方向に送られ
た用紙は、紙押えガイド25によって清掃ローラ20の繊維
22と下側の案内板11の台形凸部24との間に案内され、そ
の間を通過して第２の搬送ローラ15・16による搬送作用
を受け、光センサ27に検知される。その検知信号によっ
て上記クラッチが作動すると、清掃ローラ20が反時計方
向に回転され、用紙上の紙粉またはその他の異物が繊維
22で掻き取られる。繊維22は軸芯21の回りにヘリカル状
に群をなしているため、紙粉またはその他の異物は清掃
ローラ20の回転に伴い掻き取られながら矢印Ｂ方向へ送
られ、ゴミ回収器26に回収される。

用紙の後端が光センサ27を通過すると、クラッチが切
れるため、清掃ローラ20は停止して待機状態となる。な
お、この待機状態で清掃ローラ20の繊維22は下側の案内
板11に当接しているが、その当接個所は繊維22がヘリカ
ル状であるため数点になり、また繊維22の硬さ及び当接
圧は適正に設定できるので、これらの間に用紙を通過さ
せることは、清掃ローラ20が回転していなくとも容易で
ある。

発明の効果 本発明によれば、次のような効果がある。

紙粉その他の異物を回収する容器を紙搬送路の片側に
設けることができ、その取り出し取り付けを容易とする
ことができる。

同様の理由から、全体を小型化できる。

紙粉その他の異物以外も除去できる。

用紙の搬送方向とは逆向きに清掃ローラを回転するか
ら、清掃効果を高め、紙粉その他の異物を確実に除去す
ることができる。

紙押えガイドで案内して案内板のスリット等に入り込
むことなく、用紙を清掃ローラと案内板間に確実に導き
入れることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による紙搬送装置の要部の斜視図、第２
図はその断面図である。 10・11……上下の案内板 12……紙搬送路 13・14……第１の搬送ローラ 15・16……第２の搬送ローラ 20……清掃ローラ 21……軸芯 22……繊維

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】紙搬送路の途中に、用紙の搬送方向と直交
   して清掃ローラを配置し、その清掃ローラにより用紙上
   の紙粉等を除去する紙搬送装置において、前記清掃ロー
   ラが、用紙に摺接する繊維を軸芯の周面に軸方向にヘリ
   カル状に突設して有し、その一部を、前記紙搬送路を形
   成する一方の案内板のスリットから該紙搬送路内に突入
   して他方の案内板に当てて設け、用紙の搬送方向とは逆
   向きに回転されるとともに、前記スリットの口縁部に、
   用紙を該清掃ローラと前記他方の案内板間に導く紙押え
   ガイドを設けてなることを特徴とする、紙搬送装置。