JP2748432B2 - 光学素子用接着剤 - Google Patents
光学素子用接着剤Info
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- JP2748432B2 JP2748432B2 JP63233399A JP23339988A JP2748432B2 JP 2748432 B2 JP2748432 B2 JP 2748432B2 JP 63233399 A JP63233399 A JP 63233399A JP 23339988 A JP23339988 A JP 23339988A JP 2748432 B2 JP2748432 B2 JP 2748432B2
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- Japan
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- polymer
- adhesive
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- lens
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- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーか
らなる光学素子用接着剤に関するものである。
らなる光学素子用接着剤に関するものである。
[従来の技術] 従来、レンズなどの光学素子用接着剤としてはカナダ
バルサム等の樹脂が用いられてきたが、これらは短波長
光、とりわけ紫外線光を吸収するため、該光線領域では
使用できないものであった。
バルサム等の樹脂が用いられてきたが、これらは短波長
光、とりわけ紫外線光を吸収するため、該光線領域では
使用できないものであった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、前述の問題点、即ち紫外線光を使用する光
学素子を接着する際、使用可能な接着剤がこれまでは存
在しなかったという問題点を解消し、優れた特性を有す
る光学素子用接着剤を新規に提供することを目的とする
ものである。
学素子を接着する際、使用可能な接着剤がこれまでは存
在しなかったという問題点を解消し、優れた特性を有す
る光学素子用接着剤を新規に提供することを目的とする
ものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者は、前述の目的のもとに鋭意検討を重ねた結
果、主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有し、かつ屈折率が
1.49以下であるポリマーが、従来の接着剤材料に比べて
格段に紫外線吸収量が少ないため、この領域の光を対象
とする光学素子の貼り合わせを初めて可能にするもので
あることを新規に見出した。さらに、通常のフッ素系ポ
リマーは、一般にこのような低紫外線吸収性を有しては
いるものの、透明性が極めて低いか或いは全く不透明で
あるため、上記のような接着剤材料としては使用不可能
であるが、特定の脂肪族環構造を有する含フッ素ポリマ
ーは高度な透明性を有しているため、光学系全体の透光
性を損なうことがない。
果、主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有し、かつ屈折率が
1.49以下であるポリマーが、従来の接着剤材料に比べて
格段に紫外線吸収量が少ないため、この領域の光を対象
とする光学素子の貼り合わせを初めて可能にするもので
あることを新規に見出した。さらに、通常のフッ素系ポ
リマーは、一般にこのような低紫外線吸収性を有しては
いるものの、透明性が極めて低いか或いは全く不透明で
あるため、上記のような接着剤材料としては使用不可能
であるが、特定の脂肪族環構造を有する含フッ素ポリマ
ーは高度な透明性を有しているため、光学系全体の透光
性を損なうことがない。
かくして本発明は、上記知見に基いて完成されたもの
であり、含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーからな
ることを特徴とする光学素子用接着剤を新規に提供する
ものである。
であり、含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーからな
ることを特徴とする光学素子用接着剤を新規に提供する
ものである。
本発明において、含フッ素脂肪族環構造を有するポリ
マーとては、従来より公知乃至周知のものを含めて広範
囲にわたって例示され得る。
マーとては、従来より公知乃至周知のものを含めて広範
囲にわたって例示され得る。
の如き環構造を有するものが挙げられる。これらの内、
次の如き環構造を有するポリマーが代表的である。ただ
し、本発明の内容はこれらのみに限定されるものではな
い。
次の如き環構造を有するポリマーが代表的である。ただ
し、本発明の内容はこれらのみに限定されるものではな
い。
これら重合体の製造法を示すと、次の2通りである。
ただし、これら製造法に限定されるものではない。
ただし、これら製造法に限定されるものではない。
1.環化重合によるもの 2.環状モノマーを使用するもの(USP 3978030) 上記では、パーフルオロ脂肪族環構造を有するポリマ
ーを例示したが、本発明においては、上記例示のフッ素
原子の一部が他の水素原子や有機基で置換されたもの、
あるいはメタセシス重合で得られる の如き環構造を有するものなども挙げられる。
ーを例示したが、本発明においては、上記例示のフッ素
原子の一部が他の水素原子や有機基で置換されたもの、
あるいはメタセシス重合で得られる の如き環構造を有するものなども挙げられる。
而して、本発明における特定の環構造を有するポリマ
ーは、上記の如き環化重合により円滑有利に得られる
が、特に、分子内に重合性の異なる二つの重合性基を有
し且つこれら二つの重合性基を連結する連結鎖の直鎖部
分の原子数が2〜7個であるモノマーを用いることによ
り、超高圧条件や大希釈条件を採用しなくても、ゲル化
の副生を抑えて円滑有利に環化重合を進行せしめ得るも
のである。
ーは、上記の如き環化重合により円滑有利に得られる
が、特に、分子内に重合性の異なる二つの重合性基を有
し且つこれら二つの重合性基を連結する連結鎖の直鎖部
分の原子数が2〜7個であるモノマーを用いることによ
り、超高圧条件や大希釈条件を採用しなくても、ゲル化
の副生を抑えて円滑有利に環化重合を進行せしめ得るも
のである。
上記の如き環化重合に好適なモノマーとしては、まず
第一に、重合性の異なる炭素−炭素多重結合を二つ有す
ることが望ましい。通常は炭素−炭素二重結合が採用さ
れ、種類あるいは構造などの異なる二つの多重結合が採
用される。例えば、左右対称構造でない二つの多重結合
を有する含フッ素単量体、ビニルエーテル基とアリル
基、ビニルエーテル基とビニル基、含フッ素多重結合と
炭化水素多重結合、パーフルオロ多重結合と部分フッ素
化多重結合の如きが挙げられる。第二に、これら二つの
炭素−炭素多重結合を連結する連結鎖の直鎖部分の原子
数が2〜7であることが望ましい。連結鎖の直鎖部分の
原子数が0〜1個の場合には環化重合が生起し難く、ま
た8個以上の場合にも同様である。通常好ましくは、こ
の原子数が2〜5個の場合である。また、連結鎖は直鎖
状に限られず、側鎖構造あるいは環構造を有していても
良く、さらに構成原子は炭素原子に限られず、O,S,Nの
如きヘテロ原子を含んでいても良い。第三に、フッ素含
有率が10重量%以上のものが望ましい。フッ素含有率が
余りに少ない場合には、フッ素原子の有する特異性が発
揮され難くなる。当然のことであるが、パーフルオロ単
量体が好適に採用される。
第一に、重合性の異なる炭素−炭素多重結合を二つ有す
ることが望ましい。通常は炭素−炭素二重結合が採用さ
れ、種類あるいは構造などの異なる二つの多重結合が採
用される。例えば、左右対称構造でない二つの多重結合
を有する含フッ素単量体、ビニルエーテル基とアリル
基、ビニルエーテル基とビニル基、含フッ素多重結合と
炭化水素多重結合、パーフルオロ多重結合と部分フッ素
化多重結合の如きが挙げられる。第二に、これら二つの
炭素−炭素多重結合を連結する連結鎖の直鎖部分の原子
数が2〜7であることが望ましい。連結鎖の直鎖部分の
原子数が0〜1個の場合には環化重合が生起し難く、ま
た8個以上の場合にも同様である。通常好ましくは、こ
の原子数が2〜5個の場合である。また、連結鎖は直鎖
状に限られず、側鎖構造あるいは環構造を有していても
良く、さらに構成原子は炭素原子に限られず、O,S,Nの
如きヘテロ原子を含んでいても良い。第三に、フッ素含
有率が10重量%以上のものが望ましい。フッ素含有率が
余りに少ない場合には、フッ素原子の有する特異性が発
揮され難くなる。当然のことであるが、パーフルオロ単
量体が好適に採用される。
上記の特定の含フッ素単量体の具体例としては、 などが例示され得る。本発明においては、CF2=CFO−な
るビニルエーテル基を一つ有するものが重合反応性、環
化重合性、ゲル化抑制などの点で好ましくは採用され、
特にパーフルオロアリルビニルエーテル(CF2=CFOCF2C
F=CF2)及びパーフルオロブテニルビニルエーテル(CF
2=CFOCF2CF2CF=CF2)が好適な例として挙げられる。
るビニルエーテル基を一つ有するものが重合反応性、環
化重合性、ゲル化抑制などの点で好ましくは採用され、
特にパーフルオロアリルビニルエーテル(CF2=CFOCF2C
F=CF2)及びパーフルオロブテニルビニルエーテル(CF
2=CFOCF2CF2CF=CF2)が好適な例として挙げられる。
上記の如き単量体成分は単独で又は二種以上で使用さ
れ得ると共に、さらにはこれらの成分の本質を損なわな
い程度に他の共重合成分と併用して共重合しても何ら差
し支えがないし、必要ならば何らかの方法でポリマーを
架橋しても良い。
れ得ると共に、さらにはこれらの成分の本質を損なわな
い程度に他の共重合成分と併用して共重合しても何ら差
し支えがないし、必要ならば何らかの方法でポリマーを
架橋しても良い。
共重合せしめる他の単量体としては、ラジカル重合性
を有するモノマーであれば、特に限定されずに含フツ素
系、炭化水素系その他が広範囲にわたって例示され得
る。当然のことであるが、これら他の単量体は一種単独
で前記特定の環構造を導入し得るモノマーとラジカル共
重合せしめても良く、あるいは適宜の2種類以上を併用
して上記共重合反応を行なわせても良い。本発明におい
ては、通常は他の単量体としてフルオロオレフィン、フ
ルオロビニルエーテルなどの含フッ素系モノマーを選定
するのが望ましい。例えば、テトラフルオロエチレン、
パーフルオロメチルビニルエーテル、パーフルオロプロ
ピルビニルエーテル、あるいはカルボン酸基やスルホン
酸基の如き官能基を含有するパーフルオロビニルエーテ
ルなどは好適な具体例であり、弗化ビニリデン、弗化ビ
ニル、クロロトリフルオロエチレンなども例示され得
る。
を有するモノマーであれば、特に限定されずに含フツ素
系、炭化水素系その他が広範囲にわたって例示され得
る。当然のことであるが、これら他の単量体は一種単独
で前記特定の環構造を導入し得るモノマーとラジカル共
重合せしめても良く、あるいは適宜の2種類以上を併用
して上記共重合反応を行なわせても良い。本発明におい
ては、通常は他の単量体としてフルオロオレフィン、フ
ルオロビニルエーテルなどの含フッ素系モノマーを選定
するのが望ましい。例えば、テトラフルオロエチレン、
パーフルオロメチルビニルエーテル、パーフルオロプロ
ピルビニルエーテル、あるいはカルボン酸基やスルホン
酸基の如き官能基を含有するパーフルオロビニルエーテ
ルなどは好適な具体例であり、弗化ビニリデン、弗化ビ
ニル、クロロトリフルオロエチレンなども例示され得
る。
共重合体組成としては、本発明で目的とする特定含フ
ッ素脂肪族環構造の特性を生かすために、環状構造の組
成が20%以上であることが好ましく、更に好ましくは40
%以上であることが望ましい。
ッ素脂肪族環構造の特性を生かすために、環状構造の組
成が20%以上であることが好ましく、更に好ましくは40
%以上であることが望ましい。
本発明において、含フッ素ポリマーの架橋方法として
は、通常行なわれている方法などを適宜用いることがで
きる。例えば、架橋部位をもつ単量体を共重合させて架
橋せしめたり、架橋剤を添加して架橋せしめたり、ある
いは放射線などを用いて架橋せしめることができる。
は、通常行なわれている方法などを適宜用いることがで
きる。例えば、架橋部位をもつ単量体を共重合させて架
橋せしめたり、架橋剤を添加して架橋せしめたり、ある
いは放射線などを用いて架橋せしめることができる。
また、本発明における含フッ素ポリマーには、レンズ
など光学素子との接着性を向上させるために、各種の樹
脂や各種添加剤を添加することも可能である。さらに、
レンズ表面を各種のシランカップリング剤で処理して接
着性を向上させても良い。
など光学素子との接着性を向上させるために、各種の樹
脂や各種添加剤を添加することも可能である。さらに、
レンズ表面を各種のシランカップリング剤で処理して接
着性を向上させても良い。
本発明における特定の環構造を有するポリマーは、フ
ッ素系溶剤などに可溶なため、溶液としてレンズ面など
光学素子表面に塗布して接着することも可能である。
ッ素系溶剤などに可溶なため、溶液としてレンズ面など
光学素子表面に塗布して接着することも可能である。
この場合に用いられる溶媒としては、上記ポリマーを
溶解するものであれば限定はないが、パーフルオロベン
ゼン、“アフルード”(商品名:旭硝子社製のフッ素系
溶剤)、“フロリナート”(商品名:3M社製のパーフル
オロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)を含んだ液
体)、トリクロロトリフルオロエタン等が好適である。
当然のことであるが、適宜の2種類以上を併用して溶媒
として用いることができる。特に混合溶媒の場合、炭化
水素系、塩化炭化水素、弗塩化炭化水素、アルコール、
その他の有機溶媒も併用できる。溶液濃度は0.01wt%〜
50wt%で、好ましくは0.1wt%〜20wt%である。
溶解するものであれば限定はないが、パーフルオロベン
ゼン、“アフルード”(商品名:旭硝子社製のフッ素系
溶剤)、“フロリナート”(商品名:3M社製のパーフル
オロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)を含んだ液
体)、トリクロロトリフルオロエタン等が好適である。
当然のことであるが、適宜の2種類以上を併用して溶媒
として用いることができる。特に混合溶媒の場合、炭化
水素系、塩化炭化水素、弗塩化炭化水素、アルコール、
その他の有機溶媒も併用できる。溶液濃度は0.01wt%〜
50wt%で、好ましくは0.1wt%〜20wt%である。
本発明の光学素子用接着剤は、各種の光学素子の接着
剤として使用可能であるが、特にレンズ用接着剤として
有用である。すなわち、従来用いられているレンズ接着
剤に比べて格段に紫外線吸収量が少なく、屈折率も低く
且つ透明である。本発明の接着剤が、高度な透明層をレ
ンズ間に形成できるため、光学系の透光性を損なうこと
がない。さらに本発明の接着剤の吸水率は小さく、空気
中の湿度により、光学的特性が変化しない。
剤として使用可能であるが、特にレンズ用接着剤として
有用である。すなわち、従来用いられているレンズ接着
剤に比べて格段に紫外線吸収量が少なく、屈折率も低く
且つ透明である。本発明の接着剤が、高度な透明層をレ
ンズ間に形成できるため、光学系の透光性を損なうこと
がない。さらに本発明の接着剤の吸水率は小さく、空気
中の湿度により、光学的特性が変化しない。
[作用] 本発明において、含フッ素脂肪族環構造を有するポリ
マーは、結晶性が小さいか又は殆ど結晶性がないため
に、フッ素樹脂であるにもかかわらず高い透明性を示し
且つ高い光線透過率を示すものであり、また含フッ素ポ
リマーであるが故に、通常の炭化水素系の樹脂よりも低
屈折率で、耐水性、耐紫外線性にも優れているものと考
えられる。ただし、かかる説明は本発明の理解の助けと
するものであり、本発明を何ら限定するものでないこと
は勿論である。
マーは、結晶性が小さいか又は殆ど結晶性がないため
に、フッ素樹脂であるにもかかわらず高い透明性を示し
且つ高い光線透過率を示すものであり、また含フッ素ポ
リマーであるが故に、通常の炭化水素系の樹脂よりも低
屈折率で、耐水性、耐紫外線性にも優れているものと考
えられる。ただし、かかる説明は本発明の理解の助けと
するものであり、本発明を何ら限定するものでないこと
は勿論である。
[実施例] 次に、本発明の実施例について更に具体的に説明する
が、この説明が本発明を限定するものでないことは勿論
である。
が、この説明が本発明を限定するものでないことは勿論
である。
合成例1 パーフルオロアリルビニルエーテルの35g,トリクロロ
トリフルオロエタン(以下、R−113と略記する)の5g,
イオン交換水の150g,及び重合開始剤として の35mgを、内容積200mlの耐圧ガラス製オートクレーブ
に入れた。系内を3回窒素で置換した後、26℃で23時間
懸濁重合を行った。その結果、重合体を28g得た。
トリフルオロエタン(以下、R−113と略記する)の5g,
イオン交換水の150g,及び重合開始剤として の35mgを、内容積200mlの耐圧ガラス製オートクレーブ
に入れた。系内を3回窒素で置換した後、26℃で23時間
懸濁重合を行った。その結果、重合体を28g得た。
この重合体の赤外線吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、モノマーにあった二重結合に起因する1660cm-1,184
0cm-1付近の吸収はなかった。また、この重合体をパー
フルオロベンゼンに溶解し19FのNMRスペクトルを測定し
たところ、以下の繰り返し構造を示すスペクトルが得ら
れた。
ろ、モノマーにあった二重結合に起因する1660cm-1,184
0cm-1付近の吸収はなかった。また、この重合体をパー
フルオロベンゼンに溶解し19FのNMRスペクトルを測定し
たところ、以下の繰り返し構造を示すスペクトルが得ら
れた。
この重合体の固有粘度[η]は、“フロリナート"FC
−75(商品名:3M社製のパーフルオロ(2−ブチルテト
ラヒドロフラン)を主成分とした液体、以下、FC−75と
略記する)中30℃で0.530であった。重合体のガラス転
移点は69℃であり、室温ではタフで透明なガラス状の重
合体である。また10%熱分解温度は462℃であり、さら
にこの重合体は無色透明であり、屈折率は1.34と低く、
光線透過率は95%と高かった。
−75(商品名:3M社製のパーフルオロ(2−ブチルテト
ラヒドロフラン)を主成分とした液体、以下、FC−75と
略記する)中30℃で0.530であった。重合体のガラス転
移点は69℃であり、室温ではタフで透明なガラス状の重
合体である。また10%熱分解温度は462℃であり、さら
にこの重合体は無色透明であり、屈折率は1.34と低く、
光線透過率は95%と高かった。
合成例2 パーフルオロブテニルビニルエーテルの35g、イオン
交換水150g、及び重合開始剤として の70mgを、内容積20mlの耐圧ガラス製オートクレーブに
入れた。系内を3回窒素で置換した後に、25℃で48時間
懸濁重合を行なった。その結果、重合体を21g得た。こ
の重合体のFC−75中30℃での固有粘度は0.35であった。
重合体のガラス転移点は106℃、屈折率は1.34、光線透
過率は95%であった。
交換水150g、及び重合開始剤として の70mgを、内容積20mlの耐圧ガラス製オートクレーブに
入れた。系内を3回窒素で置換した後に、25℃で48時間
懸濁重合を行なった。その結果、重合体を21g得た。こ
の重合体のFC−75中30℃での固有粘度は0.35であった。
重合体のガラス転移点は106℃、屈折率は1.34、光線透
過率は95%であった。
実施例1 光学用石英をレンズ材料として、口径30mmφ、R1=14
5mm、R2=320mm、中心厚5.5mmの両凸レンズと、口径30m
mφ、R1=320mm、R2=267mm、中心厚3mmの両凹レンズと
を、下記の組成よりなる接着剤で貼り合わせた。
5mm、R2=320mm、中心厚5.5mmの両凸レンズと、口径30m
mφ、R1=320mm、R2=267mm、中心厚3mmの両凹レンズと
を、下記の組成よりなる接着剤で貼り合わせた。
合成例1のポリマー 5部 “アフルード"E−10(溶剤) 95部 (なお、“アフルード”は旭硝子社製のフッ素系溶
剤の商品名) 得られた合わせレンズの接着面は透明であり、このレ
ンズの波長320nmに対する全光透過率は88.8%と極めて
透過性が優れていた。
剤の商品名) 得られた合わせレンズの接着面は透明であり、このレ
ンズの波長320nmに対する全光透過率は88.8%と極めて
透過性が優れていた。
比較例 実施例1における接着剤を、カナダバルサムに代えた
外は実施例1をくりかえした。
外は実施例1をくりかえした。
得られた合わせレンズの波長320nmに対する全光透過
率は、接着剤による光吸収のため74.3%にまで低下して
いた。
率は、接着剤による光吸収のため74.3%にまで低下して
いた。
実施例2 実施例1における合成例1のポリマーを、合成例2の
ポリマーに代えた外は実施例1をくりかえした。
ポリマーに代えた外は実施例1をくりかえした。
得られた合わせレンズの接着面は透明であり、このレ
ンズの波長320nmに対する全光透過率は、88.5%と極め
て優れていた。
ンズの波長320nmに対する全光透過率は、88.5%と極め
て優れていた。
[発明の効果] 本発明は、含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーを
材料として採用することにより、低屈折率で透明性があ
り、紫外線吸収量が少ないレンズなど光学素子用の接着
剤を得るという優れた効果を示し、特にパーフロロポリ
マーは耐薬品性、耐紫外線性、耐汚染性も兼ね備えてい
る。
材料として採用することにより、低屈折率で透明性があ
り、紫外線吸収量が少ないレンズなど光学素子用の接着
剤を得るという優れた効果を示し、特にパーフロロポリ
マーは耐薬品性、耐紫外線性、耐汚染性も兼ね備えてい
る。
Claims (2)
- 【請求項1】主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有し、かつ
屈折率が1.49以下であるポリマーからなることを特徴と
する光学素子用接着剤。 - 【請求項2】光学素子がレンズである請求項1記載の光
学素子用接着剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63233399A JP2748432B2 (ja) | 1988-09-20 | 1988-09-20 | 光学素子用接着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63233399A JP2748432B2 (ja) | 1988-09-20 | 1988-09-20 | 光学素子用接着剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0284456A JPH0284456A (ja) | 1990-03-26 |
JP2748432B2 true JP2748432B2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=16954470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63233399A Expired - Fee Related JP2748432B2 (ja) | 1988-09-20 | 1988-09-20 | 光学素子用接着剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2748432B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10246615B2 (en) | 2014-07-15 | 2019-04-02 | Agc, Inc. | Ultraviolet-light-emitting device with adhesive having low glass transition temperature |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20070009582A (ko) | 2004-03-08 | 2007-01-18 | 아사히 가라스 가부시키가이샤 | 경화성 조성물 및 함불소 경화물의 제조 방법 |
WO2007145181A1 (ja) | 2006-06-12 | 2007-12-21 | Asahi Glass Company, Limited | 硬化性組成物および含フッ素硬化物 |
JP5327057B2 (ja) | 2008-01-28 | 2013-10-30 | 旭硝子株式会社 | 硬化性組成物、含フッ素硬化物 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0830028B2 (ja) * | 1987-06-15 | 1996-03-27 | ダイキン工業株式会社 | 含フッ素脂環式化合物及びその製造法 |
-
1988
- 1988-09-20 JP JP63233399A patent/JP2748432B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10246615B2 (en) | 2014-07-15 | 2019-04-02 | Agc, Inc. | Ultraviolet-light-emitting device with adhesive having low glass transition temperature |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0284456A (ja) | 1990-03-26 |
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