JP2748447B2 - カラーフイルターの保護膜 - Google Patents

カラーフイルターの保護膜

Info

Publication number
JP2748447B2
JP2748447B2 JP27745188A JP27745188A JP2748447B2 JP 2748447 B2 JP2748447 B2 JP 2748447B2 JP 27745188 A JP27745188 A JP 27745188A JP 27745188 A JP27745188 A JP 27745188A JP 2748447 B2 JP2748447 B2 JP 2748447B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
color filter
protective film
present
ring structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27745188A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02125201A (ja
Inventor
清夫 榎
博樹 大野
秀 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP27745188A priority Critical patent/JP2748447B2/ja
Publication of JPH02125201A publication Critical patent/JPH02125201A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2748447B2 publication Critical patent/JP2748447B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有するポリ
マーからなるカラーフィルターの保護膜に関するもので
ある。
[従来の技術] 従来、カラーフィルターの保護膜としては、アクリル
系、ウレタン系、ポリイミド系など多数の有機膜が用い
られている。しかしこれらのいずれもが耐アルカリ性、
耐酸性、耐溶剤性に乏しく、カラーフィルター上に形成
するITO透明導電膜のフォトリソ工程においては、同保
護膜の剥離、白濁、膜減り等が発生したり、液晶セルの
組立後には、電気光学特性が変化するなどの欠点を有し
ており、現在のところ満足できるカラーフィルターの保
護膜が得られていない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、前述のような従来材料からなるカラーフィ
ルターの保護膜に認められる欠点を解消し、高い透明性
を有し十分強度をもち、耐アルカリ性、耐酸性、耐溶剤
性の高い、カラーフィルターの保護膜を新規に提供する
ことを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者は、前述の目的のもとに鋭意検討を重ねた結
果、主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーが高
い透明性および強度をもち耐薬品性に強く、ITO膜のフ
ォトリソ工程に十分耐え得るカラーフィルターの保護膜
を与える材料として極めて有利でることを新規に見出す
に至った。
かくして本発明は、上記知見に基いて完成されたもの
であり、主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有するポリマー
からなることを特徴とするカラーフィルターの保護膜を
新規に提供するものである。
本発明において、主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有す
るポリマーとしては、従来より公知乃至周知のものを含
めて広範囲にわたって例示され得る。
例えば一般式 一般式 一般式 の如き環構造を有するものが挙げられる。これらの内、
次の如き環構造を有するポリマーが代表的である。ただ
し、本発明の内容はこれらのみに限定されるものではな
い。
これら重合体の製造法を示すと、次の2通りである。
ただし、これら製造法に限定されるものではない。
1.環化重合によるもの 2.環状モノマーを使用するもの(USP 3978030) 上記では、パーフルオロ脂肪族環構造を有するポリマ
ーを例示したが、本発明においては、上記例示のフッ素
原子の一部が他の水素原子や有機基で置換されたもの、
あるいはメタセシス重合で得られる の如き環構造を有するものなども挙げられる。
而して、本発明における特定の環構造を有するポリマ
ーは、上記の如き環化重合により円滑有利に得られる
が、特に、分子内に重合性の異なる二つの重合性基を有
し且つこれら二つの重合性基を連結する連結鎖の直鎖部
分の原子数が2〜7個であるモノマーを用いることによ
り、超高圧条件や大希釈条件を採用しなくても、ゲル化
の副生を抑えて円滑有利に環化重合を進行せしめ得るも
のである。
上記の如き環化重合に好適なモノマーとしては、まず
第一に、重合性の異なる炭素−炭素多重結合を二つ有す
ることが望ましい。通常は炭素−炭素二重結合が採用さ
れ、種類あるいは構造などの異なる二つの多重結合が採
用される。例えば、左右対称構造でない二つの多重結合
を有する含フッ素単量体、ビニル基とアリル基、ビニル
エーテル基とビニル基、含フッ素多重結合と炭化水素多
重結合、パーフルオロ多重結合と部分フッ素化多重結合
の如きが挙げられる。第二に、これら二つの炭素−炭素
多重結合を連結する連結鎖の直鎖部分の原子数が2〜7
個であることが望ましい。連結鎖の直鎖部分の原子数が
0〜1個の場合には環化重合が生起し難く、また8個以
上の場合にも同様である。通常好ましくは、この原子数
が2〜5個の場合である。また、連結鎖は直鎖状に限ら
れず、側鎖構造あるいは環構造を有していても良く、さ
らに構成原子は炭素原子に限られず、O,S,Nの如きヘテ
ロ原子を含んでいても良い。第三に、生成ポリマーのフ
ッ素含有率が30重量%以上となるものが望ましい。フッ
素含有率が余りに少ない場合には、フッ素原子の有する
特異性が発揮され難くなる。当然のことであるが、パー
フルオロ単量体が好適に採用される。
上記の特定の含フッ素単量体の具体例としては、 CF2=CFOCF2CF=CF2,CF2=CFOCF2CF2CF=CF2, CF2=CFOCF2CF=CH2, CF2=CFOCF2OCF2CF=CF2,CF2=CFOCF2CF2CH=CH2, などが例示され得る。本発明においては、CF2=CFO−な
るビニルエーテル基を一つ有するものが重合反応性、環
化重合性、ゲル化抑制などの点で好ましく採用され、特
にパーフルオロ(アリルビニルエーテル)(CF2=CFOCF
2CF2=CF2)及びパーフルオロ(ブテニルビニルエーテ
ル)(CF2=CFOCF2CF2CF=CF2)が好適な例として挙げ
られる。
上記の如き単量体成分は単独で又は二種以上で使用さ
れ得ると共に、さらにはこれらの成分の本質を損なわな
い程度に他の共重合成分と併用して共重合しても何ら差
し支えがないし、必要ならば何らかの方法でポリマーを
架橋しても良い。
共重合せしめる他の単量体としては、ラジカル重合性
を有するモノマーであれば、特に限定されずに含フツ素
系、炭化水素系その他が広範囲にわたって例示され得
る。当然のことであるが、これら他の単量体は一種単独
で前記特定の環構造を導入し得るモノマーとラジカル共
重合せしめても良く、あるいは適宜の2種類以上を併用
して上記共重合反応を行なわせても良い。本発明におい
ては、通常は他の単量体としてフルオロオレフィン、フ
ルオロビニルエーテルなどの含フッ素系モノマーを選定
するのが望ましい。例えば、テトラフルオロエチレン、
パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ
(プロピルビニルエーテル)、あるいはカルボン酸基や
スルホン酸基の如き官能基を含有するパーフルオロビニ
ルエーテルなどは好適な具体例であり、弗化ビニリデ
ン、弗化ビニル、クロロトリフルオロエチレンなども例
示され得る。
共重合体組成としては、本発明で目的とする特定含フ
ッ素脂肪族環構造の特性を生かすために、環状構造の組
成が20%以上であることが好ましく、更に好ましくは40
%以上であることが望ましい。
本発明において、含フッ素ポリマーの架橋方法として
は、通常行なわれている方法などを適宜用いることがで
きる。例えば、架橋部位をもつ単量体を共重合させて架
橋せしめたり、架橋剤を添加して架橋せしめたり、ある
いは放射線などを用いて架橋せしめることができる。
また、本発明における含フッ素ポリマーには、実用性
を向上させるために、酸化防止剤、紫外線安定剤等の各
種添加剤を添加することも可能である。
本発明における特定の環構造を有するポリマーは、フ
ッ素系溶剤などに可溶なため、溶液からのキャスト成形
などにより厚みの薄い保護膜を作成することができる。
また熱可塑性樹脂として溶融温度が低く、溶融粘度も比
較的低いので、熱溶融成形も容易である。
用いられる溶媒としては、上記ポリマーを溶解するも
のであれば限定はないが、パーフルオロベンゼン、“ア
フルード”(商品名:旭硝子社製のフッ素系溶剤)、
“フロリナード”(商品名:3M社製のパーフルオロ(2
−ブチルテトラヒドロフラン)を含んだ液体)、トリク
ロロトリフルオロエタン等が好適である。当然のことで
あるが、適宜の2種類以上を併用して溶媒として用いる
ことができる。特に混合溶媒の場合、炭化水素系、塩化
炭化水素、弗塩化炭化水素、アルコール、その他の有機
溶媒も併用できる。溶液濃度は0.01wt%〜50wt%で、好
ましくは0.1wt%〜20wt%である。また要求によって
は、さらに表面を濡れ性に向上させるために表面をプラ
ズマ処理したり、極性基を有するモノマーをグラフトし
て用いることができる。
[作用] 本発明において、主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有す
るポリマーは、結晶性が小さいか又は殆ど結晶性がない
ために、フッ素樹脂であるにもかかわらず高い透明性を
示し、かつ高い光線透過率を示すものであり、また含フ
ッ素ポリマーであるが故に、通常の炭化水素系の樹脂よ
りも低屈折率で耐湿性、耐候性、耐薬品性にも優れてい
るものと考えられる。ただし、かかる説明は本発明の理
解の助けとするものであり、本発明を何ら限定するもの
ではないことは勿論である。
[実施例] 次に、本発明の実施例について更に具体的に説明する
が、この説明が本発明を限定するものでないことは勿論
である。
合成例1 パーフルオロ(アリルビニルエーテル)の35g,トリク
ロロトリフルオロエタン(以下、R−113と略記する)
の5g,イオン交換水の150g,及び重合開始剤として の35mgを、内容積200mlの耐圧ガラス製オートクレーブ
に入れた。系内を3回窒素で置換した後、26℃で23時間
懸濁重合を行った。その結果、重合体を28g得た。
この重合体の赤外線吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、モノマーにあった二重結合に起因する1660cm-1,184
0cm-1付近の吸収はなかった。
また、この重合体をパーフルオロベンゼンに溶解し19
FのNMRスペクトルを測定したところ、以下の繰り返し構
造を示すスペクトルが得られた。
この重合体の固有粘度[η]は、“フロリナート"FC
−75(商品名:3M社製のパーフルオロ(2−ブチルテト
ラヒドロフラン)を主成分とした液体、以下、FC−75と
略記する)中30℃で0.530であった。重合体のガラス転
移点は69℃であり、室温ではタフで透明なガラス状の重
合体である。また10%熱分解温度は462℃であり、さら
にこの重合体は無色透明であり、屈折率は1.34と低く、
光線透過率は95%と高かった。
合成例2 1,1,2,4,4,5,5−ヘプタフルオロ−3−オキサ−1,6−
ヘプタジエンの20g及びR−113の40gを窒素置換した三
ッ口フラスコに入れ、重合開始剤として の20mgを加え、さらに系内を窒素置換した後に、18℃で
10時間重合した。その結果、重合体を10g得た。この重
合体はR−113に溶解するポリマーであり、メタキシレ
ンヘキサフルオライド中30℃での固体粘度[η]は0.96
であった。19F NMR及び1H NMRにより、主鎖に環状構
造を有する重合体であることを確認した。
また、この重合体は無色透明であり、屈折率は1.36と
低く、光線透過率は93%と高かった。
実施例1 合成例1で得られたポリマーのFC−75溶液(濃度2重
量%)5ccをカラーフィルター上へ滴下し、スピンコー
トで塗布し、180℃、60分で焼成した。膜厚は約2μm
であった。カラーフィルターは電着法、印刷法で形成し
たものであったが、両者に差異はなく、均一に塗布可能
であった。引き続いて、ITO膜(透明導電膜)を室温に
て、酸素分圧を4%とした反応性スパッタリング法に
て、膜厚を1200Å堆積した。次に、フォトレジストOFPR
−800(東京応化製)をスピンコートし、露光機で露光
し、現像を行なった。現像液は、NMD−III(東京応化
製)を使用し、130℃、30分のポストベークを行なった
後、塩化第2鉄−塩酸系(FeCl3:HCl:H2O=0.1:1:1
)でITOのエッチングを行なった。更に、レジストの
剥離は剥離液1112A(シープレイ社)へ10分間浸漬し
た。以上のフォトリソ工程を行なった後、同ポリマーの
膜厚を測定した結果膜減りはしていなかった。更に高輝
度光源の直射光で観察した結果ヘイズ等の異常は見られ
なかった。さらに、分光光度計でλ=450nm,525nm,630n
m近辺の透過率を測定したが、初期の値とほとんど変化
がなかった。
実施例2 合成例2で得られたポリマーを用いて実施例1と同様
にしてカラーフィルターに保護膜を形成し、性能試験を
行なった結果、同等の効果が得られた。
[発明の効果] 本発明は、主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有するポリ
マーを材料として採用することにより、高い透明性を有
し、充分の強度があり、耐薬品性が高いカラーフィルタ
ーの保護膜を得るという優れた効果を有し、特にフッ素
含有量の高いものは、耐熱性,耐薬品性,耐湿性も兼ね
備えるという効果も認められる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有するポリ
    マーからなることを特徴とするカラーフィルターの保護
    膜。
  2. 【請求項2】主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有するポリ
    マーのフッ素含量が30wt%以上である請求項1記載のカ
    ラーフィルターの保護膜。
JP27745188A 1988-11-04 1988-11-04 カラーフイルターの保護膜 Expired - Fee Related JP2748447B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27745188A JP2748447B2 (ja) 1988-11-04 1988-11-04 カラーフイルターの保護膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27745188A JP2748447B2 (ja) 1988-11-04 1988-11-04 カラーフイルターの保護膜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02125201A JPH02125201A (ja) 1990-05-14
JP2748447B2 true JP2748447B2 (ja) 1998-05-06

Family

ID=17583762

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27745188A Expired - Fee Related JP2748447B2 (ja) 1988-11-04 1988-11-04 カラーフイルターの保護膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2748447B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19725155A1 (de) * 1997-06-13 1998-12-17 Inst Neue Mat Gemein Gmbh Transparente optische Formkörper und Schichten mit niedrigen Wasserstoffgehalten
KR100659574B1 (ko) * 2005-05-17 2006-12-19 주식회사 에이스 디지텍 안개서림방지 광학필터 및 이를 이용한 화상표시장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02125201A (ja) 1990-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3005040B2 (ja) コーティング用樹脂組成物
JP3818344B2 (ja) 含フッ素脂肪族環構造含有重合体の製造方法
JP2952962B2 (ja) 汚染防止保護器具
JP2752393B2 (ja) コーティング用含フッ素重合体組成物
JP2748447B2 (ja) カラーフイルターの保護膜
US5502132A (en) Process for producing a perfluoro copolymer
JP2724709B2 (ja) 光伝送フアイバー用クラツド材
JP3053657B2 (ja) パーフルオロ共重合体、その製造法、その組成物およびその膜
JPH04226177A (ja) コーティング用含フッ素重合体組成物およびその用途
JP2999503B2 (ja) コーティング用樹脂組成物
JP2748432B2 (ja) 光学素子用接着剤
JP2738023B2 (ja) 非線形光学素子
JP2819619B2 (ja) フォトクロミック成形体
JP2929653B2 (ja) 光反応器
JPH01147501A (ja) 光学レンズ
JP2502192B2 (ja) 位相シフトマスクおよびその製造方法
JP2954636B2 (ja) コーティング用樹脂組成物
JP2884575B2 (ja) 光導波体
JP2692185B2 (ja) 太陽電池
JPH0722475B2 (ja) 釣り糸
JP2687507B2 (ja) 金型成形用離型剤
JP2603248B2 (ja) 樹脂被覆電線
JPH033238A (ja) 半導体キャリアー
JPH0459804A (ja) 溶融成形性に優れた樹脂
JPH032408A (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees