JP2687507B2 - 金型成形用離型剤 - Google Patents

金型成形用離型剤

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、合成樹脂やゴム等の金型成形体の離型効
果、及びその持続性に優れたフッ素系離型剤に関するも
のである。
[従来の技術及び課題] 金型成形品の離型剤として、従来シリコーン、パラフ
ィンワックス、タルク、マイカ、ポリテトラフルオロエ
チレン等が知られている。しかしながら、これら従来の
離型剤には、次のような欠点が認められる。すなわち、
シリコーン、ワックスにおいては、良好な離型性能を有
するもの、離型剤が成形体表面に付着し、均一塗装を妨
げることがあり、二次加工性が劣っている。ポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)では、離型効果の持続性や二
次加工性は有しているが、型面に加熱して焼付けしなけ
ればならず、離型処理、再処理に手間がかかる。
このように、従来の離型剤には、基本的な離型効果以
外に、二次加工性や離型処理上の問題を有している。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、離型効果をはじめ、二次加工性及び離
型処理性がともに良好な離型剤を開発すべく、鋭意研究
を積み重ねた結果、次なる新規フッ素系離型剤を見出す
ことができた。
すなわち、本発明は、含フッ素脂肪族環構造を有する
ポリマーからなることを特徴とする金型成形用離型剤を
新規に提供するものである。
本発明の離型剤は、後述の実施例から明らかなよう
に、従来のシリコーン、ワックス類に比べ離型効果の持
続性が優れているとともに、成形後の塗装性や接着性等
の二次加工性が良好である。さらに、本発明の離型剤は
特殊な有機溶剤に溶解させたものや水中に分散させたも
のを型表面に塗布し、乾燥するだけで容易に離型処理が
できるとともに、再処理の際、離型剤塗膜を溶剤で容易
に剥離することができ、離型処理及び再処理の手間を大
幅に削減できる。
本発明において、含フッ素脂肪族環構造を有するポリ
マーとしては、従来より公知乃至周知のものを含めて広
範囲にわたって例示され得る。而して、本発明において
は、主鎖に上記特定の環構造を有する含フッ素ポリマー
が好適に採用される。
例えば一般式 一般式 一般式 の如き環構造を有するものが挙げられる。これらの内、
次の如き環構造を有するポリマーが代表的である。ただ
し、本発明の内容はこれらのみに限定されるものではな
い。
これら重合体の製造法を示すと、次の2通りである。
ただし、これら製造法に限定されるものではない。
1.環化重合によるもの 2.環状モノマーを使用するもの(USP 3978030) 上記では、主としてパーフルオロ脂肪族環構造を有す
るポリマーを例示したが、本発明においては、上記例示
のフッ素原子の一部が他の水素原子や有機基で置換され
たもの、あるいはメタセシス重合で得られる の如き環構造を有するものなども挙げられる。
而して、本発明における特定の環構造を有するポリマ
ーは、上記の如き環化重合により円滑有利に得られる
が、特に、分子内に重合性の異なる二つの重合性基を有
し且つこれら二つの重合性基を連結する連結鎖の直鎖部
分の原子数が2〜7個であるモノマーを用いることによ
り、超高圧条件や大希釈条件を採用しなくても、ゲル化
の副生を抑えて円滑有利に環化重合を進行せしめ得るも
のである。
上記の如き環化重合に好適なモノマーとしては、まず
第一に、重合性の異なる炭素−炭素多重結合を二つ有す
ることが望ましい。通常は炭素−炭素二重結合が採用さ
れ、種類あるいは構造などの異なる二つの多重結合が採
用される。例えば、左右対称構造でない二つの多重結合
を有する含フッ素単量体、ビニル基とアリル基、ビニル
エーテル基とビニル基、含フッ素多重結合と炭化水素多
重結合、パーフルオロ多重結合と部分フッ素化多重結合
の如きが挙げられる。第二に、これら二つの炭素−炭素
多重結合を連結する連結鎖の直鎖部分の原子数が2〜7
であることが望ましい。連結鎖の直鎖部分の原子数が0
〜1個の場合には環化重合が生起し難く、また8個以上
の場合にも同様である。通常好ましくは、この原子数が
2〜5個の場合である。また、連結鎖は直鎖状に限られ
ず、側鎖構造あるいは環構造を有していても良く、さら
に構成原子は炭素原子に限られず、O,S,Nの如きヘテロ
原子を含んでいても良い。第三に、フッ素含有率が10重
量%以上のものが望ましい。フッ素含有率が余りに少な
い場合には、フッ素原子の有する特異性が発揮され難く
なる。当然のことであるが、パーフルオロ単量体が好適
に採用される。
上記の特定の含フッ素単量体の具体例としては、 CF2=CFOCF2CF=CF2,CF2=CFOCF2CF2CF=CF2,CF2=CFOC
F2CF=CH2, CF2=CFOCF2OCF2CF=CF2,CF2=CFOCF2CF2CH=CH2, (ただし、xは1〜4の整数), などが例示され得る。本発明においては、CF2=CFO−な
るビニルエーテル基を一つ有するものが重合反応性、環
化重合性、ゲル化抑制などの点で好ましく採用され、特
にパーフルオロアリルビニルエーテル(CF2=CFOCF2CF
=CF2)及びパーフルオロブテニルビニルエーテル(CF2
=CFOCF2CF2CF=CF2)が好適な例として挙げられる。
上記の如き単量体成分は単独で又は二種以上で使用さ
れ得ると共に、さらにはこれらの成分の本質を損なわな
い程度に他の共重合成分と併用して共重合しても何ら差
し支えがないし、必要ならば何らかの方法でポリマーを
架橋しても良い。
共重合せしめる他の単量体としては、ラジカル重合性
を有するモノマーであれば、特に限定されずに含フツ素
系、炭化水素系その他が広範囲にわたって例示され得
る。当然のことであるが、これら他の単量体は一種単独
で前記特定の環構造を導入し得るモノマーとラジカル共
重合せしめても良く、あるいは適宜の2種類以上を併用
して上記共重合反応を行なわせても良い。本発明におい
ては、通常は他の単量体としてフルオロオレフィン、フ
ルオロビニルエーテルなどの含フッ素系モノマーを選定
するのが望ましい。例えば、テトラフルオロエチレン、
パーフルオロメチルビニルエーテル、パーフルオロプロ
ピルビニルエーテル、あるいはカルボン酸基やスルホン
酸基の如き官能基を含有するパーフルオロビニルエーテ
ルなどは好適な具体例であり、弗化ビニリデン、弗化ビ
ニル、クロロトリフルオロエチレンなどの例示され得
る。
共重合体組成としては、本発明で目的とする特定含フ
ッ素脂肪族環構造の特性を生かすために、環状構造の組
成が20%以上であることが好ましく、更に好ましくは40
%以上であることが望ましい。
本発明において、含フッ素ポリマーの架橋方法として
は、通常行なわれている方法などを適宜用いることがで
きる。例えば、架橋部位をもつ単量体を共重合させて架
橋せしめたり、架橋剤を添加して架橋せしめたり、ある
いは放射線などを用いて架橋せしめることができる。
また、本発明における含フッ素ポリマーには、実用性
を向上させるために、酸化防止剤、紫外線安定剤等の各
種添加剤を添加することも可能である。
前記フッ素ポリマーに混合する熱硬化性樹脂として
は、アクリル、メラミン、エポキシ、フェノール、ユリ
ア、フラン、不飽和ポリエステル、アルキッド、シリコ
ン、ウレタン樹脂等であるが、離型膜の強度や離型処理
の簡便さの理由からアクリル樹脂、または低温硬化型の
エポキシ樹脂等が好ましい。前記含フッ素ポリマーと熱
硬化性樹脂との配合割合は、重量比で通常99/1〜1/99の
広い範囲から選択可能であるが、経済性や離型性能の理
由から90/10〜40/60、好ましくは90/10〜50/50である。
本発明の離型剤は、水に分散させたもの、あるいは有
機溶剤中に溶解させたものを、型面にスプレーするか、
刷毛塗りし、又は該溶液中に金型を浸漬することにより
離型処理する。
用いられる溶媒としては、上記ポリマーを溶解するも
のであれば限定はないが、パーフルオロベンゼン、“ア
フルード”(商品名:旭硝子社製のフッ素系溶剤)、
“フロリナート”(商品名:3M社製のパーフルオロ(2
−ブチルテトラヒドロフラン)を含んだ液体、)トリク
ロロトリフルオロエタン等が好適である。当然のことで
あるが、適宜の2種類以上を併用して溶媒として用いる
ことができる。特に混合溶媒の場合、炭化水素系、塩化
炭化水素、弗塩化炭化水素、アルコール、その他の有機
溶媒も併用できる。かかる溶液中にジクロロジフルオロ
メタン、モノフルオロトリクロロエタン、ジクロロテト
ラフルオロエタン等のプロペラントを添加してエアゾー
ル化すれば、スプレー処理により離型処理がより簡便に
なる。溶剤中の本発明離型剤の配合量は、通常0.1〜30
重量%であり、好ましくは1〜20重量%である。
本発明の離型剤は、木型、金型あるいは合成樹脂型の
型内面に塗布し、乾燥するだけで耐久性及び離型性の高
い離型塗膜を形成し得る。造膜性も優れており、複雑形
状の型面あるいは、大型の型面に対して均一な塗膜を形
成し得る。又、厚塗りをする必要がないため、成形体の
寸法精度が向上する。一方、本発明の離型剤は、繰り返
し使用に耐えるため、再処理回数が少なく、型成形体の
生産性が向上する、再処理の際は、溶剤で離型塗膜を容
易に除去でき、新たな離型処理の手間も少ない。本発明
の離型剤により型成形し得る成形体は、ゴム、熱可塑性
又は熱硬化性樹脂、あるいは繊維強化合成樹脂、その他
無機成形体等である。特に反応性が高く、離型剤と反応
しやすい樹脂、例えばウレタン樹脂の成形時に、本発明
の離型剤は効果がある。
[実施例] 次に、本発明の実施例について更に具体的に説明する
が、この説明が本発明を限定するものでないことは勿論
である。
合成例1 パーフルオロアリルビニルエーテルの35g,トリクロロ
トリフルオロエタン(以下、R−113と略記する)の5g,
イオン交換水の150g,及び重合開始剤として の35mgを、内容積200mlの耐圧ガラス製オートクレーブ
に入れた。系内を3回窒素で置換した後、26℃で23時間
懸濁重合を行った。その結果、重合体を28g得た。
この重合体の赤外線吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、モノマーにあった二重結合に起因する1660cm-1,184
0cm-1付近の吸収はなかった。また、この重合体をパー
フルオロベンゼンに溶解し19FのNMRスペクトルを測定し
たところ、以下の繰り返し構造を示すスペクトルが得ら
れた。
合成例2 1,1,2,4,4,5,5−ヘプタフルオロ−3−オキサ−1,6−
ヘプタジエンの20g及びR−113の40gを窒素置換した三
ッ口フラスコに入れ、重合開始剤として の20mgを加え、さらに系内を窒素置換した後に、18℃で
10時間重合した。その結果、重合体を10g得た。
19F NMR及び1H NMRにより、主鎖に環状構造を有する
重合体であることを確認した。
実施例 前記合成例1の重合体7.5部を“フロリナート"FC−
75(商品名:3M社製のパーフルオロ(2−ブチルテトラ
ヒドロフラン)を主成分とした液体、以下、FC−75と略
記する)92.5部に溶解した溶液 前記合成例2の重合体7.5部をR−113の92.5部に溶
解した溶液 前記合成例1の重合体10部をFC−75の90部に溶解し
たもの及び常乾型アクリル樹脂(アルマテックスL−10
44三井東圧化学製)の40%トルエン溶液12.5部をメチル
クロロホルム87.5部に溶解したものを混合した固形分7.
5重量%の溶液 前記合成例2の重合体10部をR−113の90部に溶解
したもの及び常乾型アクリル樹脂の40%トルエン溶液1
2.5部をメチルクロロホルム87.5部に溶解したものを混
合した固形分7.5重量%の溶液 以上〜の溶液それぞれをアルミ製の金型に塗布
し、65℃で30分間乾燥した。
下記組成のウレタン樹脂をよく混合して金型に注入
し、65℃3分間加熱して硬化された成形体について、離
型持続性(型が汚染される前に、連続何回の成形が可能
か)及び塗装性や接着性の二次加工性を評価した。結果
を第1表に示す。
ウレタン樹脂の組成 [発明の効果] 本発明は、含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーを
材料としており、離型効果、持続性をはじめ、二次加工
性、離型処理性に優れ、耐熱性、耐薬品性も良好である
という効果が認められる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーか
    らなることを特徴とする金型成形用離型剤。
  2. 【請求項2】含フッ素脂肪族環構造を有するポリマー及
    び熱硬化性樹脂とからなることを特徴とする金型成形用
    離型剤。
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