JP2747330B2 - 耐光堅牢度の優れた複合繊維 - Google Patents

耐光堅牢度の優れた複合繊維

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JP2747330B2 JP14757189A JP14757189A JP2747330B2 JP 2747330 B2 JP2747330 B2 JP 2747330B2 JP 14757189 A JP14757189 A JP 14757189A JP 14757189 A JP14757189 A JP 14757189A JP 2747330 B2 JP2747330 B2 JP 2747330B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,耐光堅牢度の優れた複合繊維に関するもの
である。
(従来の技術) ポリアミド,ポリエステル等の合成繊維は,衣料用,
産業資材用に広く利用されている。しかしながら,これ
らの合成繊維は,日光,特に紫外線の影響で劣化した
り,染料が分解したりして耐光堅牢度が良くないという
欠点を有している。
従来,合成繊維の耐光堅牢度を向上させる試みは種々
なされており,例えば,ベンゾフェノン系やベンゾトリ
アゾール系等の有機紫外線吸収剤を含有させる方法があ
るが,有機紫外線吸収剤は一般に熱分解あるいは酸化分
解し易く,紫外線吸収能力が低下したり,得られる繊維
が淡黄色に着色し,染色後の色相に悪影響を及ぼすとい
う問題があった。
また,特開平1−77623号公報には,マンガン化合物
で被覆した平均粒子径0.1μm以下の二酸化チタン等の
無機微粒子を含有させたポリエステル成分で,実質的に
無機微粒子を含有しないポリエステル成分を被覆した耐
光性複合繊維が提案されている。しかし,マンガン化合
物は一般に褐色あるいは灰色等のくすんだ色を呈してお
り,この繊維は,染色後の色相が良くないという問題が
あった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は,優れた耐光堅牢度を有すると共に色調の良
好な合成繊維を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は,上記の課題を解決するものであり,繊維形
成性の良好なポリマーを芯成分とし,最大粒子径が0.1
μm以下の酸化亜鉛微粒子を0.1〜10重量%含有する繊
維形成性の良好なポリマーを鞘成分とした耐光堅牢度の
優れた複合繊維を要旨とするものである。
以下,本発明について詳細に説明する。
本発明における繊維形成性の良好なポリマーとして
は,ポリアミド,ポリエステル,ポリオレフィン,ポリ
アクリロニトリル等が挙げられる。
本発明において鞘成分に含有させる酸化亜鉛微粒子
は,最大粒子径が0.1μm以下のものであることが必要
である。最大粒子径が0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子を
繊維に含有させることにより耐光堅牢度低下の原因とな
る波長300〜380nmの紫外線が吸収されると共に可視光の
透過率低下が抑制され,耐光堅牢度が優れ,かつ色調の
良好な繊維が得られるのである。
また,酸化亜鉛微粒子の添加量は鞘成分ポリマーの0.
1〜10重量%とすることが必要であり,この量があまり
少ないと耐光堅牢度を向上させる効果が乏しくなり,一
方,多すぎると製糸性が悪くなり,好ましくない。
酸化亜鉛微粒子をポリマーに含有させるに際しては,
溶融ブレンダー等を用いて,酸化亜鉛微粒子の2次凝集
粒子ができるだけ発生しないようにすることが望まし
い。しかし,2次凝集粒子が発生しても酸化亜鉛微粒子の
80%以上が0.4μm以下であれば本発明の効果はあまり
損なわれない。0.4μm以上の2次凝集粒子が多量に発
生すると紫外線吸収能力が低下すると共に,染色後の繊
維の色相に悪影響が現れる。
本発明の繊維は,鞘芯型複合繊維製造の常法によって
製造することができる。そして,鞘/芯重量比は,70/30
〜10/90とすることが好ましい。
また,本発明の繊維には,必要に応じて他の添加物,
例えば難燃剤,酸化防止剤等を含有させることができ,
本発明の繊維は,通常の繊維と同様に捲縮加工すること
も可能である。
なお,酸化亜鉛微粒子の代わりに,マグネタイトやヘ
マタイト等の微粒子を用いても耐光堅牢度の向上は可能
であるが,繊維の色調が悪く好ましくない。
(実施例) 以下,本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。
なお,繊維の性能は,次の方法で耐光堅牢度及び測色
値を測定して評価した。
耐光堅牢度 JIS L 0842に準拠して測定した。
測色値 織物にして常法により精練した後,マクベス社製分光
光度計MS−2020型を用いて測色し,三刺激値よりCIE La
b値を算出した。
(L値が大きい程白度が大きく,a値が大きい程赤味
が強く,b値が大きい程黄味が強いことを示す。) 実施例1 フェノールとテトラクロロエタンとの等重量混合溶媒
中,濃度0.5g/dl,温度25℃で測定した相対粘度が1.38の
ポリエチレンテレフタレート95重量部と最大粒子径0.03
μm,平均粒子径0.01μmの酸化亜鉛微粒子5重量部とを
溶融混合した組成物を鞘成分とし,酸化亜鉛微粒子を添
加しない同じポリエチレンテレフタレートを芯成分とし
て,鞘/芯重量比40/60の同心型鞘芯複合繊維を製造し
た。
この際,紡糸温度を260℃とし,3000m/分の速度で引き
取り,引き続いて延伸温度120℃,延伸倍率1.5倍,熱処
理温度160℃で延伸,熱処理し,75d/36のマルチフラメン
ト糸を得た。
得られた糸条を経,緯糸に用いて,経糸密度115本/
インチ,緯糸密度90本/インチでタフタ織物を製織し
た。得られた織物を常法により精練,プレセットした
後,サンド社製分散染料;Foron Blue S−CTLを0.5%owf
用いて130℃で30分間染色し,170℃で30秒間熱セットし
た後,耐光堅牢度を評価した。
比較例1 実施例1において芯成分として用いたポリエチレンテ
レフタレートを鞘成分及び芯成分の両方に用いた他は実
施例1と同様にして繊維を製造し,耐光堅牢度を評価し
た。
比較例2 酸化亜鉛微粒子として最大粒子径2μm,平均粒子径0.
5μmのもの用いた他は実施例1と同様にして繊維を製
造し,耐光堅牢度を評価した。
比較例3 実施例1において鞘成分として用いた酸化亜鉛微粒子
を混合した組成物を鞘成分及び芯成分の両方に用いた他
は実施例1と同様にして繊維を製造し,耐光堅牢度を評
価した。
比較例4 実施例1における酸化亜鉛微粒子の代わりに,最大粒
子径0.03μm,平均粒子径0.01μmの酸化チタンを用いた
他は実施例1と同様にして繊維を製造し,耐光堅牢度を
評価した。
比較例5 比較例2における酸化チタンをマンガン原子として0.
5重量%の塩化マンガンで被覆したものに変えた他は実
施例1と同様にして繊維を製造し,耐光堅牢度を評価し
た。
実施例1及び比較例1〜5で得られた繊維の性能をま
とめて第1表に示す。
実施例2 m−クレゾール溶媒中,濃度0.5g/dl,温度20℃で測定
した相対粘度が2.6の6ナイロン97重量部と最大粒子径
0.03μm,平均粒子径0.01μmの酸化亜鉛微粒子3重量部
とを溶融混合したものを鞘成分とし,酸化亜鉛微粒子を
添加しない同じ6ナイロンを芯成分として,鞘/芯重量
比30/70の同心型鞘芯複合繊維を製造した。
この際,紡糸温度を250℃とし,1500m/分の速度で引き
取り,引き続いて延伸温度85℃,延伸倍率2.6倍,熱処
理温度165℃で延伸,熱処理し,70d/12のマルチフラメン
ト糸を得た。
得られた糸条を経,緯糸に用いて,経糸密度120本/
インチ,緯糸密度90本/インチでタフタ織物を製織し
た。得られた織物を常法により精練,プレセットした
後,チバガイギー社製酸性染料;Neolon Acid Red E−XB
を0.5%owf用いて130℃で30分間染色した後,日華化学
工業社製フィックス剤;サンライフE−27を2%owf用
いて80℃で20分間フィックス処理し,170℃で30秒間熱セ
ットした後,耐光堅牢度を評価した。
比較例6 実施例2において芯成分として用いた6ナイロンを鞘
成分及び芯成分の両方に用いた他は実施例2と同様にし
て繊維を製造し,耐光堅牢度を評価した。
実施例2及び比較例6で得られた繊維の性能を第2表
に示す。
(発明の効果) 本発明によれば,優れた耐光堅牢度を有すると共に色
調の良好な合成繊維を製造することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−306646(JP,A) 特開 昭64−77623(JP,A) 特開 昭59−1775(JP,A) 特開 昭62−238825(JP,A) 特開 平2−234917(JP,A) 特公 昭44−14891(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01F 1/00 - 8/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維形成性の良好なポリマーを芯成分と
    し,最大粒子径が0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子を0.1〜
    10重量%含有する繊維形成性の良好なポリマーを鞘成分
    とした耐光堅牢度の優れた複合繊維。
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