JPH0772368B2 - 螢光性ポリエステル繊維 - Google Patents

螢光性ポリエステル繊維

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JPH0772368B2
JPH0772368B2 JP61311696A JP31169686A JPH0772368B2 JP H0772368 B2 JPH0772368 B2 JP H0772368B2 JP 61311696 A JP61311696 A JP 61311696A JP 31169686 A JP31169686 A JP 31169686A JP H0772368 B2 JPH0772368 B2 JP H0772368B2
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JP
Japan
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fluorescent
fiber
polyester
light
spinning
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道明 横澤
光治 篠木
真吾 川添
正敏 森田
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Nippon Ester Co Ltd
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Nippon Ester Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,周囲の光線,すなわち,光源からの直接光や
間接光を捕らえて,それを螢光に変える螢光染料を含有
させた螢光性ポリエステル繊維に関するものである。
(従来の技術) 従来,螢光性繊維からは,綿,紐,綱,布等種々の形態
にできることから,装飾用途への適用が期待され,例え
ば,特開昭60−81315号公報に,無機螢光剤を含有させ
たものが提案されている。
また,螢光顔料を含有させた合成樹脂シートにより太陽
光を集光し,特定の波長へ変換して太陽電池の効率を向
上させることが試みられており,例えば,特開昭57−21
453号公報及び同57−23653号公報には,アントラキノン
系,ペリノン系もしくはチオインジゴ系の螢光顔料を含
有させたポリアルキレンテレフタレートからなるものが
開示されている。
(発明が解決しようとする問題点) 従来の螢光剤では,螢光性が十分でなく,集光繊維や装
飾用繊維として十分な螢光性を有する繊維を得ることは
困難であった。
また,螢光剤として,螢光顔料を用いて螢光性繊維を製
造する場合,螢光性繊維として満足できる繊維が得られ
る量の螢光顔料を含有させると,一般に可紡性が低下
し,操業性が悪化する。すわわち,顔料の一部が濾材中
に堆積して濾圧を上昇させたり,粗大な顔料粒子が繊維
中に残存して糸切れを起こしたりする。さらに,繊維表
面に露出した螢光顔料が,繊維の風合を硬くするという
問題があった。
本発明は,このような問題を解消した螢光性ポリエステ
ル繊維を提供しようとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは,上記の目的を達成するために鋭意検討の
結果,特定の螢光染料を含有させたポリエステルで繊維
を形成することが有効であることを見出し,本発明に到
達した。
すなわち,本発明は,ポリアルキレンテレフタレート又
はこれを主体とするポリエステルに対してペリレン系螢
光染料を0.001重量%以上含有させた組成物からなる螢
光性ポリエステル繊維を要旨とするものである。
本発明におけるポリエステルとしては,実質的に透明な
もの,すなわち,JIS K 7105に応じて測定した平行光線
透過率が70%以上で,曇価が5以下のものが好ましく用
いられる。
本発明におけるペリレン系蛍光染料としては,特開昭57
−125260号公報,同58−40359号公報及び同60−203650
号公報に開示されているような化合物が挙げられ,2種以
上併用してもよく,ペリレン系以外の蛍光染料を併用し
てもよい。
ペリレン系螢光染料は,ポリエステル繊維中に,0.001重
量%以上含有させることが必要であり,好ましくは0.00
5重量%以上含有させることが望ましい。この含有量が
0.001重量%未満では,繊維の蛍光性が不十分となる。
本発明の繊維を得るには,ポリエステルの合成時又はポ
リエステルにペリレン系蛍光染料を添加して紡糸すれば
よい。ペリレン系蛍光染料の添加方法は特に限定され
ず,ポリエステルに添加する場合,ドライブレンド法や
マスターバッチ法等を採用することかできる。
また,本発明の繊維は,ペリレン系蛍光染料を0.001重
量%以上含有したポリエステル組成物を単独で紡糸した
繊維のほか,この組成物と他の成分とを複合紡糸した複
合繊維でもよい。
繊維の断面形状は,通常,円形とされるが,中空,三葉
状,六葉状等の異形断面としてもよい。
なお,本発明の繊維には,その効果を損なわない範囲
で,蛍光増白剤,滑剤,熱安定剤,酸化防止剤,制電剤
等の添加剤を同時に含有させることができる。
本発明の繊維は,独特な色合いを有する織物や編物とし
て有用である。本発明の繊維は,吸収した光エネルギー
を,より長波長の光に変換して放出するが,放射した光
の多くの部分は,全反射により繊維の中心部に集まるの
で,繊維の周面よりも断面に強い光が見られる。したが
って,本発明の繊維を装飾用布地として用いる場合,繊
維の断面が布地の表面に出るモケットのような布地とす
ることが望ましい。
また,本発明の繊維を蛍光ソーラーコレクター等の集光
材として使用することもでき,この場合,繊維を並べる
と表面に凹凸が生ずるため,シート,フィルム等に比べ
て単位面積当たりの吸収面積を多くとることができ,よ
り高性能となる。
(実施例) 次に,実施例により本発明を具体的に説明する。
なお,極限粘度は,フェノールと四塩化エタンとの等重
量混合物を溶媒として,20℃で測定した値であり,平行
光線透過率及び曇価は,JIS K 7105法に準じて,板厚3mm
及び4mmで測定した値である。
また,繊維の螢光強度は,肉眼により観察し,○:強,
△:中,×:弱の3段階で評価した。
実施例1〜6及び比較例1〜3 極限粘度0.78,平行光線透過率99%,曇価1%のポリテ
チレンテレフタレートのチップに,第1表に示した蛍光
染料(かっこ内の数値は,添加量で,単位は重量%)を
ドライブレンドしてエクストルーダー型溶融紡糸機に供
給し,紡糸温度300℃で,直径0.6mmの、紡糸孔を120個
有する紡糸口金から第1表に示した吐出量で紡糸し,第
1表に示した紡糸速度で未延伸糸を巻き取った。
次いで,この未延伸糸を第1表に示した延伸倍率で延伸
し,第1表に示した単糸繊度(デニール)の延伸糸を得
た。
紡糸性は,いずれも良好であり,得られた延伸糸の風合
は,いずれも良好であった。
得られた延伸糸の蛍光強度を第1表に示す。
第1表において,蛍光染料はいずれもバスフ社製ペリレ
ン系蛍光染料で,略号は次のものを示す。
FO:Fluorescence Orange240 FR:Fluorescence RED KF856 実施例7 実施例1において,紡糸口金を直径3mmの紡糸孔を1個
有するものに変え,吐出量を14g/分,未延伸糸の紡糸速
度を70m/分,延伸倍率を4.5倍とし,400デニールの延伸
モノフイラメントを得た。
紡糸性良好であり,得られた延伸モノフイラメントは表
面が平滑で,蛍光強度○であった。
実施例8 実施例1における蛍光染料をブレンドしたポリエチレン
テレフタレート組成物と蛍光染料を含有しないポリエチ
レンレテフタレートとを等重量用い,前者を芯成分とす
る同心芯鞘型複合繊維を製造した。その際,紡糸温度30
0℃で,直径0.5mmの紡糸孔を265個有する紡糸口金から4
60g/分の吐出量で紡糸し,紡糸速度600m/分,延伸倍率
4.0倍として,単糸繊度6デニールの延伸糸を得た。
紡糸性良好であり,得られた延伸糸の蛍光強度は○であ
った。
上記各実施例で得られた繊維について,日立製作所製分
光蛍光光度計650−10S型を用いて繊維断面の蛍光スペク
トルを求めたところ,実施例1〜3及び7〜8の繊維で
は,580nm付近にピークのある強いオレンジ色の螢光を示
し,実施例4〜6の繊維では,610nm付近にピークのある
強い赤色の螢光を示した。
また,実施例1及び4の繊維を使用して製織したところ
独特の色相を呈する織物が得られた。
参考例1 実施例1における螢光染料に代えて,チバガイギー社製
螢光増白剤Uvitex MESを0.02重量%使用した以外は実施
例1と同様にしてポリエステル延伸糸を得た。
得られた延伸糸の蛍光強度は×であった。
参考例2 実施例1における螢光染料に代えて,螢光剤として平均
粒径12μの硫化亜鉛(賦活剤として銅を含有)を3重量
%使用した以外は実施例1と同様にしてポリエステル延
伸糸を得た。
紡糸時に糸切れが多発し,得られた延伸糸は,螢光強度
が△で,風合の粗硬なものであった。
(発明の効果) 本発明によれば,螢光強度が大きく,風合が良好で,か
つ製糸性良く製造することのできる螢光性ポリエステル
繊維が提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアルキレンテレフタレート又はこれを
    主体とするポリエステルに対してペリレン系螢光染料を
    0.001重量%以上含有させた組成物からなる螢光性ポリ
    エステル繊維。
JP61311696A 1986-12-26 1986-12-26 螢光性ポリエステル繊維 Expired - Lifetime JPH0772368B2 (ja)

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JP61311696A JPH0772368B2 (ja) 1986-12-26 1986-12-26 螢光性ポリエステル繊維

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JPS63165517A JPS63165517A (ja) 1988-07-08
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JPS63165517A (ja) 1988-07-08

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