JP2746597B2 - 二日酔防止食品およびその製造方法 - Google Patents

二日酔防止食品およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は舌触りが極めて滑らかな絹フイブロインを用
いた二日酔防止食品およびその製造方法に関するもので
ある。
〈従来の技術〉 従来よりプリン、ゼリーなどのゲル化食品は種々知ら
れているが、絹を構成する蛋白質であるフイブロインを
用いたゲル化食品はまだ知られていない。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明者は、従来より絹について鋭意研究を重ねてき
たが、このたび絹を構成するフイブロインを用いて、二
日酔に著効を有するゲル化食品を開発することに成功し
た。
すなわち、本発明は、シルキータッチと称されるよう
な舌触りが極めて滑らかで、蛋白質栄養源あるいは二日
酔防止など多目的に利用可能なフイブロインを用いた二
日酔防止食品を提供することを目的とするものである。
〈課題を解決するための手段〉 本発明の第1の態様によれば、絹フイブロインの多孔
質体と、この多孔質体に包含された飲料とを含み、ゲル
状を呈してなることを特徴とする二日酔防止食品が提供
される。
また、上記食品は絹フイブロインの水溶液中に飲料を
加え、フイブロインをゲル化させることにより製造する
のが好ましい。
また、絹フイブロインおよびセリシンのゲル化は、pH
の調整により行うのが好ましい。
なお、本発明において二日酔防止食品とは、飲酒の前
後に摂取した場合に二日酔を完全に防止するわけではな
いが、その程度を低減することができる食品を意味す
る。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、従来全く知られていなかった絹成分の食品
への応用に関するものである。絹糸はカイコが吐き出す
繊維状タンパク質であり、2本のフイブロイン繊維がセ
リシンで固められた状態のものである。
本発明はこれらの内、フイブロイン繊維を利用するも
ので、フイブロイン繊維は従来より製練によりセリシン
を溶解除去することにより得られている。フイブロイン
はグリシン(Gly)とアラニン(Ala)を非常に多く含む
タンパク質で、(Gly3Ala2X2)n(Xは、Gly、Ala以外の
アミノ酸)で表わされる組成であるといわれている。
このフイブロインに含まれるアラニンは、肝機能を高
めるとともに、アルコールの分解に寄与する。
フイブロインはアラニンを大量に含有することから、
このフイブロインを利用して二日酔防止食品を得ること
について研究し、本発明に至った。
本発明においてはこのフイブロインの水溶液を用い
る。フイブロイン水溶液を得るには例えば、まず、絹糸
をNa2Co3の0.5%溶液、沸騰水などに浸漬することによ
りセリシンを除去し、フイブロイン繊維を得、これをLi
Br飽和水溶液、CaCl2、CaCl2+EtOHなどの中性塩を含む
溶液に入れると容易に溶解する。この溶解液を透析して
脱塩すると透明な再生フイブロイン溶液が得られる。
このフイブロイン水溶液を凍結乾燥して粉末化すれば
シルクパウダーが得られ、キャストすればシルクフィル
ムが得られ、ゲル化すればプリン状物質が得られる。ま
た、フイブロインをゲル化、すなわち、架橋させたもの
はβ構造をとり、三次元の網目構造となり、多孔質体を
なす。
本発明は、絹フイブロインの混合物をゲル化させるこ
とにより得られる多孔質体に飲料を含有せしめて二日酔
に著効を有するゲル化食品を提供する。
ここで飲料とは、特に限定されずジュース、コーヒ
ー、紅茶等の嗜好性飲料、スープ、栄養飲料などの液状
の食品を意味し、固型分を含んでいてもよい。さらに、
ワイン、ブランデーなどの酒類を含んでいてもよい。ま
た、絹フイブロインを用いたゲル化食品は、甘味料、着
色剤、香料、増量剤など一般に食品に添加される添加剤
を含んでいてもよいのは勿論のことである。
このような絹蛋白質であるフイブロインを用いた二日
酔防止食品は以下に述べるような簡単な方法により製造
することができる。
まず、上述したような方法によりフイブロイン繊維か
らセリシンを除去してセリシン水溶液を得、このフイブ
ロイン繊維を得、これからフイブロイン水溶液を調製す
る。フイブロイン水溶液の調整に際しては、食品に用い
るのであるから、中性塩としてはCaCl2、EtOHあるいは
これらの混液などなるべく人体に有害とならないものを
用いるのがよい。
次いでフイブロイン水溶液に上述した飲料を加え、よ
く混合してからゲル化する。フイブロイン水溶液は濃度
が約1%以上あれば、放置しておいてもゲル化する。し
かし、短時間で収率を上げるためにはフイブロイン水溶
液のゲル化を促進する方が好ましく、その方法としては
pHの調製、セリシンの添加、フイブロインを変質させな
い程度の加温など多くの方法を用いることができる。
pHの調製によりフイブロインのゲル化を行う時には、
アルカリ側よりも酸性側にするのがよく、特にフイブロ
インの等電点であるpH≒4付近にすることで早くゲル化
することができる。pHの調製には、クエン酸等の有機酸
を用いるのがよい。
このようにして飲料を加えたフイブロイン水溶液をゲ
ル化させると、フイブロインが架橋して形成された三次
元網目構造の多孔質体の空洞部分に飲料が包含されてゲ
ル状食品が得られる。これに予め食品添加剤等を加えて
おいてもよいのは前述の通りである。
得られた絹フイブロインの飲料を含むゲル化食品は、
フイブロインの濃度に応じてその硬さを調節することが
できる。
そしてこの絹フイブロインの飲料を含むゲル化食品は
シルキータッチと称しうるほど舌触りが滑らかですばら
しいものである。
なお、フイブロイン水溶液を得るために用いるフイブ
ロイン源としては、くずまゆ、くず絹糸など安価なもの
を用いることもでき、したがって絹蛋白質のゲル化食品
も安価に製造することができる。
〈実施例〉 以下、本発明を実施例につき具体的に説明する。
(実施例1) フイブロイン水溶液は屑糸、屑繭を原料として精練は
常法に従い、溶比50倍量の0.5%炭酸ナトリウム溶液で
液温90℃(湯浴中)、30分間2回行った。次に塩化カル
シウム・エタノール混合水溶液にフイブロインを溶解
し、吸引ろ過した後セルロースチューブに注ぎ、純水中
でCaイオンが認められなくなるまで透析して濃度4%の
フイブロイン水溶液を調製した。
このフイブロイン水溶液に対して市販の100%オレン
ジジュースを同量加え、pHをクエン酸を用いて約4に
し、フイブロインをゲル化させて食品を得た。
このフイブロインのゲル化食品は市販のプリンとゼリ
ーの中間位の滑らかな舌触りを持つものであった。
(実施例2) 実施例1で得られた食品は、フイブロインの食品中濃
度が2wt%であり、食品100g中のアラニンの含有量は700
mgであった。
この食品を飲酒1時間前に10人のパネラーに200g供し
て、二日酔についてのパネルテストを行った。
パネラーに対して、上記食品の摂取後、濃度14%の日
本酒を1000mlを2時間にわたって飲酒させ、翌日の二日
酔の状態を調べた。同数のパネラーに対しては、上記食
品を全く与えることなく上記のごとく飲酒させた。
その結果、本発明の食品を摂取しなかったパネラーは
80%の二日酔状態を訴えたが、本発明の食品を摂取した
パネラーは二日酔状態をほとんど訴えなかった。
〈発明の効果〉 本発明により提供される飲料を含んだ絹の構成蛋白質
であるフイブロインをゲル化させて得た食品はその舌触
りが滑らかですばらしい。
この食品はアラニンを大量に含有することから、飲酒
中あるいはその前後に利用すれば、二日酔い防止食品と
して非常に有効である。
この絹蛋白質を用いた食品はフイブロシンの水溶液に
飲料を加えてゲル化させるだけで容易に製造することが
できる。
また、絹フイブロイン水溶液の調整は、くずまゆなど
安価な材料から安価かつ大量に、簡単に行うことができ
るから、絹フイブロインを用いた二日酔防止食品を安価
かつ大量に製造することができる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絹フイブロインの多孔質体と、この多孔質
    体に包含された飲料とを含み、ゲル状を呈してなること
    を特徴とする二日酔防止食品。
  2. 【請求項2】絹フイブロインの水溶液中に飲料を加え、
    フイブロインをゲル化させることを特徴とする二日酔防
    止食品の製造方法。
  3. 【請求項3】絹フイブロインのゲル化は、pHの調整によ
    り行う請求項2に記載の二日酔防止食品の製造方法。
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KR100721644B1 (ko) * 2005-04-04 2007-05-23 권무길 누에 추출물을 함유한 숙취해소용 기능성 식품
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
日本蚕糸学会関東支部発行「第38回学術講演会講演要旨集」(昭62年11月13日発行)P.47
朝日新聞夕刊(昭63年1月22日)P.5

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