JPH11199492A - カルシウム補給剤の製造方法 - Google Patents

カルシウム補給剤の製造方法

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JPH11199492A
JPH11199492A JP10013167A JP1316798A JPH11199492A JP H11199492 A JPH11199492 A JP H11199492A JP 10013167 A JP10013167 A JP 10013167A JP 1316798 A JP1316798 A JP 1316798A JP H11199492 A JPH11199492 A JP H11199492A
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calcium
acid
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water
squid
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JP10013167A
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Makoto Yafuji
眞 八藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】イカの甲殻を原料にしたカルシュウム補給剤の
製造方法を得ることを目的とする。 【解決手段】乾燥して粉砕するとともに殺菌したイカの
甲殻に、麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、酢酸菌など
を単独でまたはこれらの2種以上の混合物を加えて醗酵
させ、次にこの醗酵原料にクエン酸、乳酸、酢酸、酒石
酸、リンゴ酸等のカルボキシル基を有する有機酸を単独
でまたはこれらの2種以上の混合物を混合して所定温度
に保持することにより充分熟成し、さらにこれを濾過し
て殺菌したのち抽出する。この製造方法によれば、原材
料としてのイカの甲殻に含まれるキチン、キトサン、コ
ラーゲンなどは醗酵溶出され、またカルシウム成分は水
に溶解するカルシウムイオンとして解離されるので、イ
カ臭がなく吸収性の優れたカルシュウム補給剤を得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カルシウム補給剤の
製造方法に関するものであり、一層詳細には、イカの甲
殻を原料にしたカルシム補給剤の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術および発明が解決すべき課題】従来より、
中国漢方においては「烏賊骨」と称するカルシウム補給
剤が作られており、需要者の便宜に供されている。
【0003】この烏賊骨は、スミイカやモンゴウイカな
どのコウイカ類の体内から取り出した「烏賊の甲」ある
いは「烏賊の舟」と呼ばれる白色で舟形の甲殻を天日で
乾燥したのち、細かく破砕して粉末にすることにより製
造されている。
【0004】そして、この粉末は炭酸カルシウム、キチ
ン、キトサン、結合組織を構成するコラーゲンなどを含
んでいるので、成分上はカルシウム補給剤として充分機
能するものであるが、蛋白質を含んでいるため水に溶か
すと独特の臭い、すなわち、強いイカ臭がして飲用には
少なからず抵抗があった。
【0005】また、烏賊骨(粉末)を水(水道水)に溶
かすといっても成分としての炭酸カルシウム(CaCO
3 )と水の殺菌用として僅かに含まれれている次亜塩素
酸(HClO)とが化合して塩化カルシウム(CaCl
2 )になるだけであるため、全体でみると水に溶けるの
はppmオーダーに過ぎず、粉末の大部分は水に溶けな
ていない状態(コロイダル状)で白濁するだけであり、
したがって、吸収性が極めて低いという問題があった。
【0006】このような事情から、イカの甲殻を焼いて
イカ臭のもとになる蛋白質を除去するなどの工夫もなさ
れているが独特の臭いを完全になくすことはできず、ま
た甲殻を焼くと炭酸カルシウム(CaCO3 )が酸化カ
ルシウム(CaO)に変化するため、さらに水に溶けに
くくなって焼成前よりも吸収性が低下するという問題が
生じていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明では、
イカの甲殻を原料にしているにもかかわらず独特のイカ
臭がなくしかも吸収性の優れたカルシウム補給剤を得る
べく鋭意研究を重ねた結果、乾燥して粉砕したイカの甲
殻に加水したのち煮沸殺菌し、これを、摂氏35度〜4
0度程度に冷却して麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、
酢酸菌などを単独でまたはこれらの2種以上の混合物を
加えて醗酵させを、次にこの醗酵原料にクエン酸、乳
酸、酢酸、酒石酸、リンゴ酸などのカルボキシル基を有
する有機酸を混合して所定温度に保持することにより充
分に熟成し、さらに適宜濾過して殺菌し、抽出すること
により所期の目的を達成できることを突き止めた。
【0008】このようにして得られたカルシウム補給剤
は、原材料としてのイカの甲殻に含まれるキチン、キト
サン、コラーゲンなどは醗酵溶出され、カルシウム成分
は水に溶解するカルシウムイオンとして解離されるもの
である。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明では、スミイカやモンゴ
ウイカなどのコウイカ類の体内から取出し乾燥して粉砕
した甲殻と、好ましくは、予め塩素を除去して浄化した
水とを略等量用意して混合したのち、これを煮沸殺菌し
てそのまま摂氏35度〜40度まで冷却する。次に煮沸
殺菌した原料としての甲殻に対して重量比で1重量%〜
30重量%の麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、酢酸菌
などを単独でまたはこれらの2種以上の混合物を加えて
摂氏35度〜40度に保持することにより醗酵させる。
この場合、麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、酢酸菌な
どの含有量が1重量%未満であると醗酵が充分行われ
ず、また30重量%を超えると量が多すぎて経済性が低
下する。
【0010】次にこのようにして得られた醗酵原料の重
量の2倍量〜10倍量のクエン酸、乳酸、酢酸、酒石
酸、リンゴ酸などのカルボキシル基を有する有機酸を単
独でまたは2種以上の混合物を加えるとともに加熱ヒー
タなどで摂氏35度〜40度に保持する。この場合、ク
エン酸、乳酸、酢酸、酒石酸、リンゴ酸などのカルボキ
シル基を有する有機酸の重量が2倍量以下であると醗酵
原料の熟成に時間がかかり、また10倍量を超えると有
機酸分が多すぎて酸味が強くなってしまう。なお、クエ
ン酸、乳酸あるいは酢酸等のカルボキシル基を有する有
機酸に麹菌、酵母などを補助的に加えて使用してもよ
い。
【0011】そして所定温度に保持された醗酵原料を、
好ましくは、静電磁場および遠赤外線照射雰囲気におい
てゆっくり撹拌しながら、流動させて電解磁化処理およ
び太陽光照射を行うことによりさらに熟成し、原材料と
しての甲殻に含まれるキチン、キトサン、コラーゲンな
どを醗酵溶出させるとともにカルシウム成分の液化(イ
オン化)を促進して解離させる。
【0012】このようにして、醗酵原料中の成分が充分
に溶出および解離したら3〜4週間程静置した後、適宜
濾過して紫外線などにより殺菌し、カルシウム補給剤と
して抽出する。そして抽出されたカルシウム補給剤は、
甲殻に含まれるキチン、キトサン、コラーゲンなどが醗
酵溶出され、カルシウム成分も解離してイオン化される
ので、独特のイカ臭が消え吸収性も飛躍的に向上するも
のである。
【0013】次に、本発明に係るカルシウム補給剤の製
造方法の好適な実施の形態につき以下詳細に説明する。
まず、モンゴウイカの体内から取り出した甲殻を乾燥し
たのち粉砕したイカ粉200gと、水道水から予め塩素
などを除去して浄化した浄化水200ccとを混合し、
加熱して10分間沸騰させることにより煮沸殺菌したの
ち摂氏35度〜40度まで冷却する。そして煮沸殺菌し
た原料としての甲殻200gに対して、酒、醤油および
味噌の麹菌を合計で60gを加えて摂氏35度〜40度
に保持して2週間〜3週間ねかせて醗酵させる。
【0014】次にこのようにして得られた醗酵原料に酢
酸1000ccを加え、加熱ヒータによって摂氏35度
〜40度に保持した状態で静電磁場および遠赤外線照射
雰囲気においてゆっくり撹拌しながら、流動させて電解
磁化処理および太陽光照射を行うことにより熟成し、原
材料としての甲殻に含まれるキチン、キトサン、コラー
ゲンなどを醗酵溶出させるとともにカルシウムの液化
(イオン化)を促進して解離させる。
【0015】そして、醗酵原料の成分が充分に溶出およ
び解離したら3週間〜4週間静置し、次いで公知の濾過
装置によって濾過したのち紫外線照射などで再び殺菌を
行い、カルシウム補給剤として抽出する。この抽出によ
って得られたカルシウム補給剤におけるカルシウムの含
有量を測定したところ1000cc中20gであった。
【0016】次に、このようにして得られたカルシウム
補給剤と原料としての烏賊骨粉末(イカ粉)とを比較す
るため、水に溶かしたときの電気伝導率により吸収性な
どを計測した。まず、逆浸透膜(RO)を使用して水道
水から予め塩素などを除去することにより得られた略無
臭の浄化水を2つの容器A、Bに夫々100ccづつ用
意し、これらの電気伝導率を計測したところ、1.5μ
s/cmであった。
【0017】次に、一方の容器Aの浄化水に、前述の手
順によって得られたカルシウム補給剤を0.2mg滴下
し、他方の容器Bの浄化水には烏賊骨粉末を0.2mg
加えて夫々を充分撹拌して臭いと外観を観察したとこ
ろ、容器Aの水はかすかな酸味臭で無色透明を呈し、一
方、容器Bの水は強いイカ臭がして、粉末がコロイダル
状となり白濁を呈していた。次いでに、容器Aおよび容
器Bの浄化水の電気伝導率を計測したところ、カルシウ
ム補給剤を溶かした容器Aの水の電気伝導率は150.
0μs/cmを示したのに対し、烏賊骨粉末を溶かした
容器Bの水の電気伝導率は2.0μs/cmに過ぎなか
った。
【0018】この事実から、烏賊骨粉末を溶かした水
(容器Bの水)の電気伝導率は、もとの浄化水の電気伝
導率よりも若干上昇するもののほとんどがコロイダル状
(烏賊骨粉末が水に溶けなていない状態)であるため吸
収性が極めて低いことが明らかであるのに対し、カルシ
ウム補給剤を滴下した水(容器Aの水)の電気伝導率
は、醗酵によってカルシウムが解離(イオン化)した状
態、すなわち、金属イオンであるカルシウムが水に溶け
ているので電気伝導率はもとの浄化水に比べ100倍に
もなり、イカ粉を溶かした容器Bの水の電気伝導率と比
べても75倍というように著しく上昇しており、従っ
て、吸収性が飛躍的に向上したことが確認された。
【0019】
【発明の効果】先に述べたように、本発明に係るカルシ
ウム補給剤の製造方法およびこの方法によって得られた
カルシウム補給剤によれば、原材料としてのイカの甲殻
に含まれるキチン、キトサン、コラーゲンなどを醗酵し
て溶出させるので、水に溶いてもイカ臭が全くせず飲用
に際しても全く抵抗感のないカルシウム補給剤を得るこ
とができる。また、イカの甲殻のカルシウム成分(Ca
CO3 )も水に溶解するカルシウムイオンとして解離さ
れるので、吸収性が飛躍的に向上するなどの優れた利点
を有するものである。以上、本発明の好適な実施の形態
につき説明したが、本発明はこの実施の形態に限定され
るものではなく、例えば、カルシウム補給剤を粉末、錠
剤などとして調整しても良く、また所望の香味などを付
与するなど本発明の精神を逸脱しない範囲内において種
々の変更をなし得ることは勿論である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾燥して粉砕するとともに殺菌したイカの
    甲殻に、麹菌、酵母、クエン酸菌、乳酸菌、酢酸菌など
    を単独でまたはこれらの2種以上の混合物を加えて醗酵
    させ、次にこの醗酵原料にクエン酸、乳酸、酢酸、酒石
    酸、リンゴ酸などのカルボキシル基を有する有機酸を単
    独でまたはこれらの2種以上の混合物を混合して所定温
    度に保持することにより熟成し、さらに濾過して殺菌す
    ることを特徴とするカルシウム補給剤の製造方法。
  2. 【請求項2】イカの甲殻が含有するカルシウム成分を水
    に溶解するカルシウムとして含むことを特徴とするカル
    シウム補給剤。
JP10013167A 1998-01-08 1998-01-08 カルシウム補給剤の製造方法 Pending JPH11199492A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006509012A (ja) * 2002-12-04 2006-03-16 アルビオン・インターナショナル・インコーポレーテッド ジメタルヒドロキシリンゴ酸塩
KR100578501B1 (ko) 2004-11-10 2006-05-10 전남대학교산학협력단 유기산을 이용하여 갑각류로부터 유기산칼슘 및 키틴을제조하는 방법
JP2007185176A (ja) * 2006-01-12 2007-07-26 Satoru Watanabe カルシウム含有健康食品の製造方法。
JP2010090096A (ja) * 2008-10-08 2010-04-22 Makoto Yafuji 改良ケラチンの製造方法
JP2011155958A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Makoto Yafuji 低分子ムチンの製造方法
JP2012165726A (ja) * 2011-02-09 2012-09-06 Makoto Yafuji セリシンペプチドの製造方法
JP2015101547A (ja) * 2013-11-22 2015-06-04 八藤 眞 栄養成分に結合できるイオン化金属液の製造方法

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